この章では、Catalyst 3550 スイッチの設定に使用する Cisco IOS CLI(コマンドライン インターフェイス)について説明します。具体的な内容は次のとおりです。
- ・ Cisco IOS コマンド モード
- ・ ヘルプの利用方法
- ・ コマンドの省略形
- ・ コマンドの no 形式および default 形式の使用方法
- ・ CLI メッセージについて
- ・ コンフィギュレーション ロギングの使用方法
- ・ コマンド ヒストリの使用方法
- ・ 編集機能の使用方法
- ・ show コマンドおよび more コマンドの出力の検索とフィルタリング
- ・ CLI へのアクセス
Cisco IOS コマンド モード
ユーザ インターフェイスには、多様なモードがあります。使用できるコマンドは、コマンド モードによって異なります。システム プロンプトに疑問符(?)を入力すると、各コマンド モードで使用できるコマンドのリストが表示されます。
スイッチでセッションを開始するときは、ユーザ モード(ユーザ EXEC モード)で始めます。ユーザ EXEC モードでは、コマンドの限られたサブセットしか使用できません。たとえば、現在のコンフィギュレーション ステータスを表示する show コマンド、インターフェイスのカウンタをクリアする clear コマンドなど、ユーザ EXEC コマンドのほとんどは 1 回限りのコマンドです。ユーザ EXEC コマンドは、スイッチを再起動すると失われます。
すべてのコマンドにアクセスするには、イネーブル EXEC モードを開始する必要があります。イネーブル EXEC モードを開始するには、通常、パスワードを入力する必要があります。このモードでは、任意のイネーブル EXEC コマンドを使用できるほか、グローバル コンフィギュレーション モードを開始できます。
コンフィギュレーション モード(グローバル、インターフェイス、およびライン)を使用すると、実行コンフィギュレーションを変更できます。設定を保存する場合、スイッチの再起動時にこれらのコマンドが保存されます。各種のコンフィギュレーション モードにアクセスするには、最初にグローバル コンフィギュレーション モードを開始する必要があります。グローバル コンフィギュレーション モードから、インターフェイス コンフィギュレーション モードおよびライン コンフィギュレーション モードを開始できます。
スイッチ コンソール ポートまたは Telnet セッションを介して CLI にアクセスする場合の詳細については、ハードウェア インストレーション ガイドまたはスタートアップ ガイドを参照してください。
表2-1 に、主なコマンド モード、各モードのアクセス方法、各モードで表示されるプロンプト、およびモードの終了方法を示します。表の例では、ホスト名として Switch を使用しています。
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VLAN(仮想 LAN)パラメータを設定します。VTP モードがトランスペアレントなときは、拡張範囲 VLAN(VLAN ID が 1006 以上)を作成してスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存できます。 |
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同じパラメータで複数のインターフェイスを設定する場合は、 一定範囲のインターフェイスの設定 を参照してください。 |
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グローバル コンフィギュレーション モードで、 line vty コマンドまたは line console コマンドを使用して、回線を指定します。 |
ヘルプの利用方法
システム プロンプトに疑問符(?)を入力すると、各コマンド モードで使用できるコマンドのリストが表示されます。コマンドに関連するキーワードおよび引数のリストも表示されます( 表2-2 を参照)。
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Switch(config)# cdp holdtime ? <10-255> Length of time (in sec) that receiver must keep this packet |
コマンドの省略形
スイッチがコマンドを一意のものとして認識できるだけの文字を入力する必要があります。 show configuration イネーブル EXEC コマンドの入力方法を示す例を次に示します。
コマンドの no 形式および default 形式の使用方法
ほとんどすべてのコンフィギュレーション コマンドに、 no 形式があります。通常、機能または動作をディセーブルにする場合、あるいはコマンドの動作を取り消す場合に、 no 形式を使用します。たとえば、 no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用すると、インターフェイスのシャットダウンが取り消されます。 no キーワードなしでコマンドを使用すると、ディセーブルにされていた機能が再度イネーブルになるか、デフォルトでディセーブルに設定されている機能がイネーブルになります。
コンフィギュレーション コマンドも default 形式を使用できます。コマンドの default 形式を使用すると、コマンド設定がデフォルト値に戻ります。ほとんどのコマンドはデフォルトでディセーブルに設定されているので、 default 形式は no 形式と同じです。ただし、一部のコマンドはデフォルトでイネーブルに設定されており、変数を特定のデフォルト値に設定しています。このような場合、 default コマンドはそのコマンドをイネーブルにし、変数をそのデフォルト値に設定します。
CLI メッセージについて
表2-3 に、CLI を使用してスイッチを設定するときに表示される可能性のあるエラー メッセージの一部を示します。
コンフィギュレーション ロギングの使用方法
Cisco IOS Release 12.2(25)SEC から、スイッチ設定への変更を記録および表示できます。設定変更ロギング機能および通知機能を使用すると、セッション単位およびユーザ単位ベースで変更を追跡できます。ロガーは、適用された各コンフィギュレーション コマンド、コマンドを入力したユーザ、コマンドが入力された時間、コマンドのパーサー リターン コードを追跡します。この機能には設定が変更された場合に、登録したアプリケーションへの非同期通知メカニズムが含まれます。Syslog に通知を送信するかどうかを選択できます。
詳細については、次の URL の「 Configuration Change Notification and Logging 」の機能モジュールを参照してください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios123/123newft/123t/123t_4/gtconlog.htm
コマンド ヒストリの使用方法
ソフトウェアには、入力されたコマンドのヒストリ(記録)機能が搭載されています。この機能は、アクセス リストなど長いまたは複雑なコマンドや入力を呼び出す場合に特に便利です。以下に説明するように、コマンド ヒストリ機能をカスタマイズしてニーズに適したものにできます。
コマンド ヒストリ バッファ サイズの変更
デフォルト設定では、スイッチはヒストリ バッファに 10 のコマンドラインを記録します。イネーブル EXEC モードで次のコマンドを入力して、現在の端末セッションでスイッチが記録するコマンドライン数を変更します。
Switch# terminal history [ size number-of-lines ]
ライン コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入力して、特定ライン上のすべてのセッションでスイッチが記録するコマンドライン数を設定します。
Switch(config-line)# history [ size number-of-lines ]
コマンドの呼び出し方法
ヒストリ バッファからコマンドを呼び出すには、 表2-4 に記載されている動作のいずれかを実行します。
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動作 1 |
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最も新しいコマンドからヒストリ バッファのコマンドを呼び出します。このキー操作を繰り返すと、続けて古いコマンドが呼び出されます。 |
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Ctrl-P または上矢印キーでコマンドが呼び出されてから、ヒストリ バッファの新しいコマンドに戻ります。このキー操作を繰り返すと、続けて新しいコマンドが呼び出されます。 |
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イネーブル EXEC モードで直前に入力されたコマンドをいくつか表示します。表示されるコマンドの数は、 terminal history グローバル コンフィギュレーション コマンドおよび history ライン コンフィギュレーション コマンドの設定によって決まります。 |
コマンド ヒストリ機能のディセーブル化
コマンド ヒストリ機能は、自動的にイネーブルに設定されます。
現在の端末セッションでこの機能をディセーブルにするには、 terminal no history イネーブル EXEC コマンドを入力します。
ラインのコマンド ヒストリをディセーブルにするには、 no history ライン コンフィギュレーション コマンドを入力します。
編集機能の使用方法
ここでは、コマンド ラインの操作に役立つ編集機能について説明します。具体的な内容は次のとおりです。
編集機能のイネーブル化およびディセーブル化
拡張編集モードは自動的にイネーブルに設定されていますが、ディセーブルにできます。
現在の端末セッションの拡張編集モードを再度イネーブルにするには、イネーブル EXEC モードで次のコマンドを入力します。
特定のラインが拡張編集モードになるように再設定するには、ライン コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入力します。
拡張編集モードをグローバルでディセーブルにするには、ライン コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入力します。
Switch(config-line)# no editing
キーストロークによるコマンドの編集
表2-5 に、コマンドラインを編集するために必要なキーストロークを示します。
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キーストローク 2 |
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バッファからすべてのコマンドを呼び出し、コマンドラインにペーストします。スイッチは直前に削除された 10 項目をバッファに入れます。 |
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バッファには直前に削除または切り取りした 10 項目しか含まれていません。11 回以上 Esc Y を押すと、バッファの最初のエントリに戻ります。 |
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端末の画面が表示できる範囲より長い行または画面を下にスクロールします。
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折り返すコマンドラインの編集
画面上で 1 行を超えるコマンドに対して折り返し機能を使用できます。カーソルが右マージンに達すると、コマンドラインは 10 スペース分左にシフトします。その行の最初の 10 文字は見えませんが、スクロールして戻り、コマンドの先頭で構文を確認できます。
コマンドの先頭に戻るには、 Ctrl-B または左矢印キーを繰り返し押します。 Ctrl-A を押して行の先頭にすぐ移動することもできます。
以下の例では、 access-list グローバル コンフィギュレーション コマンドのエントリが 1 行を超えています。カーソルが行の終わりに達すると、行が 10 スペース分左にシフトして再表示されます。ドル記号($)は行が左にシフトしたことを示します。カーソルが行の終わりに達するたびに、行が再度 10 スペース分左にシフトされます。
Switch(config)# access-list 101 permit tcp 131.108.2.5 255.255.255.0 131.108.1
Switch(config)# $ 101 permit tcp 131.108.2.5 255.255.255.0 131.108.1.20 255.25
Switch(config)# $ t tcp 131.108.2.5 255.255.255.0 131.108.1.20 255.255.255.0 eq
Switch(config)# $ 108.2.5 255.255.255.0 131.108.1.20 255.255.255.0 eq 45
入力の終了後、 Ctrl-A を押して完全な構文を確認してから Return キーを押してコマンドを実行してください。行の終わりに表示されるドル記号($)は行が右にシフトしたことを示します。
Switch(config)# access-list 101 permit tcp 131.108.2.5 255.255.255.0 131.108.1 $
ソフトウェアでは、端末の画面が 80 カラムであると仮定しています。それ以外の幅の場合は、 terminal width イネーブル EXEC コマンドを使用して端末の幅を設定します。
以前の複雑なコマンド エントリを呼び出して変更するには、コマンド ヒストリ機能で行折り返しを使用します。以前のコマンド エントリの呼び出しについては、 キーストロークによるコマンドの編集 を参照してください。
show コマンドおよび more コマンドの出力の検索とフィルタリング
show コマンドおよび more コマンドの出力を検索してフィルタリングできます。大量の出力をソートしたり、見る必要のない出力を省略したい場合に便利です。
この機能を使用するには、 show コマンドまたは more コマンドを入力し、そのあとに パイプ 文字(|)、キーワード begin 、 include 、 exclude のいずれか、および検索またはフィルタリング処理する文字列を続けます。
コマンド | { begin | include | exclude } 検索する文字列
文字列では大文字と小文字が区別されます。たとえば、 | exclude output と入力すると、 output が含まれている行は表示されませんが、 Output が含まれている行は表示されます。
出力に protocol がある行のみを組み入れる方法を、以下に示します。
Switch# show interfaces | include protocol
Vlan1 is up, line protocol is up
Vlan10 is up, line protocol is down
GigabitEthernet0/1 is up, line protocol is down
GigabitEthernet0/2 is up, line protocol is up
CLI へのアクセス
CLI にアクセスするには、スイッチに付属のハードウェア インストレーション ガイドに記載されているように、まずスイッチのコンソール ポートに端末または PC を接続する必要があります。次に、ブート プロセスと IP 情報の割り当てに使用できるオプションについて理解するため、 第3章 「スイッチの IP アドレスおよびデフォルト ゲートウェイの割り当て」 を参照してください。
この種のアクセスでは最初にスイッチを設定する必要があります。スイッチが設定済みの場合は、ローカル コンソール 接続またはリモート Telnet セッションを介して CLI にアクセスできます。詳細については、 端末回線に対する Telnet パスワードの設定 を参照してください。
- ・ スイッチのコンソール ポートを管理ステーションまたはダイヤルアップ モデムに接続します。 コンソール ポートへの接続の詳細については、スイッチのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
- ・ リモート管理ステーションで、Telnet TCP/IP または暗号化 Secure Shell(SSH; セキュア シェル)パッケージを使用します。スイッチは Telnet または SSH クライアントとネットワーク接続し、イネーブル シークレット パスワードを設定しておく必要があります。
スイッチに Telnet アクセスを設定する方法については、 端末回線に対する Telnet パスワードの設定 を参照してください。スイッチは同時に最大 16 の Telnet セッションをサポートします。ある Telnet ユーザが行った変更は、他のすべての Telnet セッションに反映されます。
スイッチに SSH を設定する方法については、 SSH のためのスイッチの設定 を参照してください。スイッチは最大 5 の安全な SSH セッションを同時にサポートします。
コンソール ポート、Telnet セッション、または SSH を介して接続すると、管理ステーション上にユーザ EXEC プロンプトが表示されます。
