この章では、Catalyst 3550マルチレイヤ スイッチにInternet Protocol(IP)ユニキャスト ルーティングを設定する方法について説明します。Cisco IOS Release 12.1(11)EA1以降、スタティック ユニキャスト ルーティングやRouting Information Protocol(RIP)を含む基本的なルーティング機能は、IPベース イメージ(以前のStandard Multilayer Software Image[SMI;標準マルチレイヤ ソフトウェア イメージ])およびIPサービス イメージ(以前のEnhanced Multilayer Software Image[EMI;拡張マルチレイヤ ソフトウェア イメージ])の両方で使用できます。高度なルーティング機能およびそのほかのルーティング プロトコル、またはCisco IOS Release 12.1(11)EA1以前のすべてのルーティング サポート機能を使用するには、スイッチにIPサービス イメージをインストールする必要があります。
IPユニキャスト設定情報の詳細については、『 Cisco IOS IP Configuration Guide 』Release 12.2を参照してください。この章で使用されるコマンドの構文および使用方法の詳細については、次のコマンド リファレンスを参照してください。
- 『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 1 of 3:Addressing and Services』Release 12.2
- 『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3:Routing Protocols』Release 12.2
- 『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 3 of 3:Multicast』Release 12.2
- IPルーティングの概要
- ルーティングを設定する手順
- レイヤ3インターフェイスでのIPアドレスの設定
- IPユニキャスト ルーティングのイネーブル化
- RIPの設定
- OSPFの設定
- EIGRPの設定
- BGPの設定
- Multi-VRF CEの設定
- プロトコル独立機能の設定
- IPネットワークのモニタおよびメンテナンス
IPルーティングの概要
一部のネットワーク環境で、VLAN(仮想LAN)は各ネットワークまたはサブネットワークに関連付けられています。IPネットワークで、各サブネットワークは1つのVLANに対応しています。VLANを設定すると、ブロードキャスト ドメインのサイズを制御し、ローカル トラフィックをローカル内にとどめることができます。ただし、異なるVLAN内のネットワーク デバイスが相互に通信するには、VLAN間でトラフィックをルーティング(VLAN間ルーティング)するレイヤ3デバイス(ルータ)が必要です。VLAN間ルーティングでは、適切な宛先VLANにトラフィックをルーティングするため、1つまたは複数のルータを設定します。
図31-1 に基本的なルーティング トポロジーを示します。スイッチAはVLAN 10内、スイッチBはVLAN 20内にあります。ルータには各VLANのインターフェイスが備わっています。
図31-1 ルーティング トポロジーの例
VLAN 10内のホストAがVLAN 10内のホストBと通信する場合、ホストAはホストB宛にアドレス指定されたパケットを送信します。スイッチAはパケットをルータに送信せず、ホストBに直接転送します。
ホストAからVLAN 20内のホストCにパケットを送信する場合、スイッチAはパケットをルータに転送し、ルータはVLAN 10インターフェイスでトラフィックを受信します。ルータはルーティング テーブルを調べて正しい発信インターフェイスを判別し、VLAN 20インターフェイスを経由してパケットをスイッチBに送信します。スイッチBはパケットを受信し、ホストCに転送します。
ルータは次に示す3つの方法で、ユニキャスト ルーティングを行います。
デフォルト ルーティングとは、宛先がルータにとって不明であるトラフィックをデフォルトの出口または宛先に送信することです。
スタティック ユニキャスト ルーティングの場合、パケットは事前に設定されたポートから単一のパスを通り、ネットワークの内部または外部に転送されます。スタティック ルーティングは安全で、帯域幅を多く使用しません。ただし、リンク障害などのネットワークの変更には自動的に対応しないため、パケットが宛先に到達しないことがあります。ネットワークが拡大するにつれ、スタティック ルーティングの設定は煩雑になります。
ルータでは、トラフィックを転送する最適ルートをダイナミックに計算するため、ダイナミック ルーティング プロトコルが使用されます。ダイナミック ルーティング プロトコルには次の2つのタイプがあります。
- ディスタンス ベクタ プロトコルを使用するルータでは、ネットワーク リソースの距離の値を使用してルーティング テーブルを保持し、これらのテーブルをネイバに定期的に渡します。ディスタンス ベクタ プロトコルは1つまたは複数のメトリックを使用し、最適なルートを計算します。これらのプロトコルは、簡単に設定、使用できます。
- リンクステート プロトコルを使用するルータでは、ルータ間のLink-State Advertisement(LSA;リンク ステート アドバタイズ)の交換に基づき、ネットワーク トポロジーに関する複雑なデータベースを保持します。LSAはネットワークのイベントによって起動され、コンバージェンス時間、またはこれらの変更への対応時間を短縮します。リンクステート プロトコルはトポロジーの変更にすばやく対応しますが、ディスタンス ベクタ プロトコルよりも多くの帯域幅およびリソースが必要になります。
スイッチでサポートされているディスタンス ベクタ プロトコルはRIP、Border Gateway Protocol(BGP)です。RIPは最適パスを決定するために単一の距離メトリック(コスト)、BGPはパス ベクタ メカニズムを追加します。また、Open Shortest Path First(OSPF)リンクステート プロトコル、および従来のIGRPにリンクステート ルーティング機能の一部を追加して効率化を図ったEnhanced Interior Gateway Routing Protocol(EIGRP)もサポートされています。
ルーティングを設定する手順
スイッチで、IPルーティングはデフォルトでディセーブルとなっています。ルーティングを行う前に、IPルーティングをイネーブルにする必要があります。IPルーティングに関する設定情報の詳細については、『 Cisco IOS IP Configuration Guide 』Release 12.2を参照してください。
以下の手順では、次に示すレイヤ3インターフェイスのうち1つを指定する必要があります。
- ルーテッド ポート: no switchport インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用し、レイヤ3ポートとして設定された物理ポート
- Switch Virtual Interface(SVI): interface vlan vlan_id グローバル コンフィギュレーション コマンドによって作成されたVLANインターフェイス。デフォルトではレイヤ3インターフェイスです。
- レイヤ3モードのEtherChannelポート チャネル: interface port-channel port- channel-numberグローバル コンフィギュレーション コマンドを使用し、イーサネット インターフェイスをチャネル グループにバインドして作成されたポートチャネル論理インターフェイスです。詳細については、 レイヤ3 EtherChannelの設定 を参照してください。
すべてのレイヤ3インターフェイスにIPアドレスを割り当てる必要があります。 ネットワーク インターフェイスへのIPアドレスの割り当て を参照してください。
- VLANインターフェイスをサポートするために、スイッチでVLANを作成および設定し、レイヤ2インターフェイスにVLANメンバーシップを割り当てます。詳細については、 第11章 「VLANの設定」 を参照してください。
- レイヤ3インターフェイスを設定します。
- スイッチでIPルーティングをイネーブルに設定します。
- レイヤ3インターフェイスにIPアドレスを割り当てます。
- 選択したルーティング プロトコルをスイッチでイネーブルにします。
- ルーティング プロトコル パラメータを設定します(任意)。
レイヤ3インターフェイスでのIPアドレスの設定
IPルーティングを設定するには、レイヤ3ネットワーク インターフェイスにIPアドレスを割り当ててインターフェイスをイネーブルにし、IPを使用するインターフェイスを経由してホストとの通信を許可する必要があります。ここでは、さまざまなIPアドレス機能の設定方法について説明します。IPアドレスをインターフェイスに割り当てる手順は必須ですが、その他の手順は任意です。
- アドレス指定のデフォルト設定
- ネットワーク インターフェイスへのIPアドレスの割り当て
- アドレス解決方法の設定
- IPルーティングがディセーブルの場合のルーティング支援機能
- ブロードキャスト パケットの処理方法の設定
- IPアドレスのモニタおよびメンテナンス
アドレス指定のデフォルト設定
表31-1 に、アドレス指定のデフォルト設定を示します。
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Address Resolution Protocol(ARP;アドレス解決プロトコル)キャッシュに永続的なエントリはありません。 |
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ヘルパー アドレスが定義されているか、またはUDPフラッディングが設定されている場合、デフォルト ポートではUDP転送がイネーブルとなります。 |
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ネットワーク インターフェイスへのIPアドレスの割り当て
IPアドレスは、IPパケットの送信先を特定するものです。一部のIPアドレスは特殊な用途専用となっているため、ホスト、サブネット、またはネットワーク アドレスに使用することはできません。 表31-2 にIPアドレスの範囲、および予約済みのIPアドレスと使用可能なIPアドレスを示します。RFC 1166「Internet Numbers」に、IPアドレスに関する公式の説明が記載されています。
1つのインターフェイスには、1つのプライマリIPアドレスを設定できます。マスクは、IPアドレスのネットワーク番号を表すビットを特定します。マスクを使用してネットワークをサブネット化する場合、そのマスクをサブネット マスクと呼びます。割り当てられているネットワーク番号については、インターネット サービス プロバイダーにお問い合わせください。
IPアドレスおよびネットワーク マスクをレイヤ3インターフェイスに割り当てるには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
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show interfaces
[
interface-id
] |
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IPアドレスを削除するか、またはIP処理をディセーブルにするには、 no ip address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、GigabitEthernet 0/10インターフェイスにIPアドレスを設定し、イネーブルにする例を示します。
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface gigabitethernet0/10
Switch(config-if)# no switchport
Switch(config-if)# ip address 10.1.2.3 255.255.0.0
Switch(config-if)# no shutdown
サブネット ゼロの使用
サブネット アドレスがゼロであるサブネットを作成しないでください。同じアドレスを持つネットワークおよびサブネットがある場合に問題が発生することがあります。たとえば、ネットワーク131.108.0.0のサブネットが255.255.255.0の場合、サブネット ゼロは131.108.0.0と記述され、ネットワーク アドレスと同じとなってしまいます。
すべてが1のサブネット(131.108.255.0)は使用可能です。また、IPアドレス用にサブネット スペース全体が必要な場合は、サブネット ゼロの使用をイネーブルにできます(ただし推奨できません)。
サブネット ゼロをイネーブルにするには、イネーブルEXECモードから次の手順を実行します。
デフォルトに戻して、サブネット ゼロの使用をディセーブルにするには、 no ip subnet-zero グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
クラスレス ルーティング
ルーティングを行うように設定されたスイッチでは、クラスレス ルーティング動作はデフォルトでイネーブルとなっています。クラスレス ルーティングがイネーブルの場合、デフォルト ルートがないネットワークのサブネット宛パケットをルータが受信すると、ルータは最適なスーパーネット ルートにパケットを転送します。 スーパーネット は、単一の大規模アドレス スペースをシミュレートするために使用されるクラスCアドレス スペースの連続ブロックで構成されています。スーパーネットは、クラスBアドレス スペースの急速な枯渇を回避するために設計されました。
図31-2 では、クラスレス ルーティングがイネーブルとなっています。ホストがパケットを128.20.4.1に送信すると、ルータはパケットを廃棄せずに、最適なスーパーネット ルートに転送します。クラスレス ルーティングがディセーブルの場合、デフォルト ルートがないネットワークのサブネット宛パケットを受信したルータは、パケットを廃棄します。
図31-2 IPクラスレス ルーティングがイネーブルの場合
図31-3 では、ネットワーク128.20.0.0のルータはサブネット128.20.1.0、128.20.2.0、128.20.3.0に接続されています。ホストがパケットを128.20.4.1に送信した場合、ネットワークのデフォル ルートが存在しないため、ルータはパケットを廃棄します。
図31-3 IPクラスレス ルーティングがディセーブルの場合
認識されないサブネット宛のパケットが最適なスーパーネット ルートへ転送されないようにするには、クラスレス ルーティング動作をディセーブルにします。
クラスレス ルーティングをディセーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
デフォルトに戻して、デフォルト ルートがないネットワークのサブネット宛パケットが最適なスーパーネット ルートへ転送されるようにするには、 ip classless グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
アドレス解決方法の設定
インターフェイス固有のIP処理方法を制御するには、アドレス解決を行います。IPを使用するデバイスには、ローカル セグメントまたはLAN上のデバイスを一意に定義するローカル アドレス(MAC[メディア アクセス制御]アドレス)と、デバイスが属するネットワークを特定するネットワーク アドレスがあります。ローカルアドレス(MACアドレス)は、パケット ヘッダーのデータ リンク層(レイヤ2)セクションに格納されて、データ リンク(レイヤ2)デバイスによって読み取られるため、データ リンク アドレスと呼ばれます。ソフトウェアがイーサネット上のデバイスと通信するには、デバイスのMACアドレスを判別する必要があります。IPアドレスからMACアドレスを判別するプロセスを、「 アドレス解決 」と呼びます。MACアドレスからIPアドレスを判別するプロセスを、「 逆アドレス解決 」と呼びます。
- ARP ― IPアドレスをMACアドレスと関連付ける場合に使用します。ARPはIPアドレスを入力と解釈し、対応するMACアドレスを判別します。次に、IPアドレス/MACアドレスの関連をARPキャッシュに格納し、すぐに取り出せるようにします。そのあと、IPデータグラムはリンクレイヤ フレームにカプセル化され、ネットワークを通じて送信されます。イーサネット以外のIEEE 802ネットワークにおけるIPデータグラムのカプセル化、およびARP要求や応答については、Subnetwork Access Protocol(SNAP)で規定されています。
- プロキシARP ― ルーティング テーブルを持たないホストで、他のネットワークまたはサブネット上のホストのMACアドレスを判別できるようにします。スイッチ(ルータ)が送信元と異なるインターフェイス上のホストに宛てたARP要求を受信した場合、そのルータに他のインターフェイスを経由してそのホストに至るすべてのルートが格納されていれば、ルータは自身のローカル データ リンク アドレスを示すプロキシARPパケットを生成します。ARP要求を送信したホストはルータにパケットを送信し、ルータはパケットを目的のホストに転送します。
スイッチでは、ARPと同様の機能(ローカルMACアドレスでなくIPアドレスを要求する点を除く)を持つReverse Address Resolution Protocol(RARP)を使用することもできます。RARPを使用するには、ルータ インターフェイスと同じネットワーク セグメント上にRARPサーバを設置する必要があります。サーバを識別するには、 ip rarp-server address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
RARPの詳細については、『 Cisco IOS Configuration Fundamentals Configuration Guide 』Release 12.2を参照してください。
スタティックARPキャッシュの定義
ARPおよび他のアドレス解決プロトコルを使用すると、IPアドレスとMACアドレス間をダイナミックにマッピングできます。ほとんどのホストではダイナミックなアドレス解決がサポートされているため、通常の場合、スタティックARPキャッシュ エントリを指定する必要はありません。スタティックARPキャッシュ エントリを定義する必要がある場合は、グローバルに定義できます。グローバルに定義すると、IPアドレスをMACアドレスに変換するために使用される永続的なエントリを、ARPキャッシュに確保できます。また、指定されたIPアドレスがスイッチに属する場合と同じ方法で、スイッチがARP要求に応答するように指定することもできます。ARPエントリを永続的なエントリにしない場合は、ARPエントリのタイムアウト期間を指定できます。
IPアドレスとMACアドレスの間でスタティック マッピングを行うには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
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ARPキャッシュ内でIPアドレスをMAC(ハードウェア)アドレスにグローバルに関連付け、次に示すカプセル化タイプのいずれかを指定します。 |
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(任意)ARPキャッシュ エントリがキャッシュに保持される期間を設定します。デフォルトは14400秒(4時間)です。指定できる範囲は0〜2147483秒です。
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ARPキャッシュからエントリを削除するには、 no arp ip-address hardware-address type グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。ARPキャッシュから非スタティック エントリをすべて削除するには、 clear arp-cache イネーブルEXECコマンドを使用します。
ARPカプセル化の設定
IPインターフェイスでは、イーサネットARP形式のARPカプセル化( arpa キーワードで表される)がデフォルトでイネーブルに設定されています。ネットワークの必要性に応じて、カプセル化方法をSNAPに変更できます。
ARPカプセル化タイプを指定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
カプセル化タイプをディセーブルにするには、 no arp arpa または no arp snap インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
プロキシARPのイネーブル化
デフォルトでは、プロキシARPが使用されます。ホストが他のネットワークまたはサブネット上のホストのMACアドレスを判別できるようにするためです。
ディセーブルになっているプロキシARPをイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
インターフェイスでプロキシARPをディセーブルにするには、 no ip proxy-arp インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
IPルーティングがディセーブルの場合のルーティング支援機能
次のメカニズムを使用することで、スイッチはIPルーティングがイネーブルでない場合、別のネットワークへのルートを取得できます。
プロキシARP
プロキシARPは、他のルートを取得する場合の最も一般的な方法です。プロキシARPを使用すると、ルーティング情報を持たないイーサネット ホストと、他のネットワークまたはサブネット上のホストとの通信が可能になります。このホストでは、すべてのホストが同じローカルイーサネット上にあり、ARPを使用してMACアドレスを判別すると想定されています。送信元と異なるネットワーク上にあるホストに宛てたARP要求を受信したスイッチは、そのホストへの最適なルートがあるかどうかを調べます。最適ルートがある場合、スイッチはスイッチ自身のイーサネットMACアドレスが格納されたARP応答パケットを送信します。要求の送信元ホストはパケットをスイッチに送信し、スイッチは目的のホストにパケットを転送します。プロキシARPは、すべてのネットワークをローカルな場合と同様に処理し、IPアドレスごとにARP処理を実行します。
プロキシARPは、デフォルトでイネーブルに設定されています。ディセーブル化されたプロキシARPをイネーブルにするには、 プロキシARPのイネーブル化 を参照してください。プロキシARPは、他のルータでサポートされているかぎり有効です。
デフォルト ゲートウェイ
ルートを特定するもう1つの方法は、デフォルト ルータ、つまりデフォルト ゲートウェイを定義する方法です。ローカルでないすべてのパケットはこのルータに送信されます。このルータは適切なルーティングを行う、またはIP Control Message Protocol(ICMP)リダイレクト メッセージを返信するという方法で、ホストが使用するローカル ルータを定義します。スイッチはリダイレクト メッセージをキャッシュに格納し、各パケットをできるだけ効率的に転送します。この方法には、デフォルト ルータがダウンした場合、または使用できなくなった場合に、検出が不可能となる制限があります。
IPルーティングがディセーブルの場合にデフォルト ゲートウェイ(ルータ)を定義するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
この機能をディセーブルにするには、 no ip default-gateway グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、デフォルト ゲートウェイを設定、確認する例を示します。
Switch(config)# ip default-gateway 10.1.5.59
Host Gateway Last Use Total Uses Interface
IRDP
ルータ ディスカバリを使用すると、スイッチはICMP Router Discovery Protocol(IRDP)を使用し、他のネットワークへのルートをダイナミックに取得します。ホストはIRDPを使用し、ルータを特定します。クライアントとして動作しているスイッチは、ルータ ディスカバリ パケットを生成します。ホストとして動作しているスイッチは、ルータ ディスカバリ パケットを受信します。スイッチはRIPおよびIGRPルーティングの更新を受信し、この情報からルータの場所を推測することもできます。実際のところ、ルーティング デバイスによって送信されたルーティング テーブルは、スイッチに格納されません。どのシステムがデータを送信しているのかが、記録されるだけです。IRDPを使用する利点は、プライオリティと、パケットが受信されなくなってからデバイスがダウンしているとみなされるまでの期間を、ルータごとに両方指定できることです。
検出された各デバイスは、デフォルト ルータの候補となります。現在のデフォルト ルータがダウンしたと宣言された場合、または再送信が多すぎてTCP接続がタイムアウトになりつつある場合、プライオリティが上位のルータが検出されると、最も高いプライオリティを持つ新しいルータが選択されます。
インターフェイスでIRDPルーティングを行う場合は、インターフェイスでIRDP処理をイネーブルにしてください。IRDP処理をイネーブルにすると、デフォルトのパラメータが適用されます。これらのパラメータの変更もできます。
インターフェイス上でIRDPをイネーブルにして設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
maxadvertinterval 値を変更すると、 holdtime 値および minadvertinterval 値も変更されます。最初に maxadvertinterval 値を変更し、次に holdtime 値または minadvertinterval 値のいずれかを手動で変更することが重要です。
IRDPルーティングをディセーブルにするには、 no ip irdp インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
ブロードキャスト パケットの処理方法の設定
IPインターフェイス アドレスを設定したあとで、ルーティングをイネーブルにしたり、1つまたは複数のルーティング プロトコルを設定したり、ネットワーク ブロードキャストへのスイッチの応答方法を設定したりできます。ブロードキャストは、物理ネットワーク上のすべてのホスト宛データ パケットです。2種類のブロードキャストがサポートされています。
- 指定ブロード キャスト パケット ― 特定のネットワークまたは一連のネットワークに送信されます。指定ブロード キャスト アドレスには、ネットワークまたはサブネット フィールドが含まれます。
- フラッディング ブロードキャスト パケット ― すべてのネットワークに送信されます。
ルータはローカル ケーブル長を制限して、ブロードキャスト ストームを防ぎます。ブリッジ(インテリジェントなブリッジを含む)はレイヤ2デバイスであるため、ブロードキャストはすべてのネットワーク セグメントに転送され、ブロードキャスト ストームが伝播します。ブロードキャスト ストーム問題を解決する最善の方法は、ネットワーク上で単一のブロードキャスト アドレス方式を使用することです。最新のIP実装機能ではほとんどの場合、アドレスをブロードキャスト アドレスとして使用するように設定できます。スイッチをはじめ、多数の実装機能では、ブロードキャスト メッセージを転送するためのアドレス方式が複数サポートされています。
これらの方式をイネーブルにするには、次に示す作業を実行します。
- 指定ブロード キャストから物理ブロードキャストへの変換のイネーブル化
- UDPブロードキャスト パケットおよびプロトコルの転送
- IPブロードキャスト アドレスの確立
- IPブロードキャストのフラッディング
指定ブロード キャストから物理ブロードキャストへの変換のイネーブル化
デフォルトでは、IP指定ブロード キャストが廃棄されるため、転送されることはありません。IP指定ブロード キャストが廃棄されると、ルータがサービス妨害攻撃にさらされる危険が少なくなります。
ブロードキャストが物理(MACレイヤ)ブロードキャストになるインターフェイスでは、IP指定ブロード キャストの転送をイネーブルにできます。 ip forward-protocol グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用し、設定されたプロトコルのみを転送できます。
転送するブロードキャストを制御するアクセス リストを指定できます。アクセス リストを指定すると、アクセス リストで許可されているIPパケットのみが、指定ブロード キャストから物理ブロードキャストに変換できるようになります。アクセス リストの詳細については、 第28章 「ACLによるネットワーク セキュリティの設定」 を参照してください。
インターフェイス上でIP指定ブロード キャストの転送をイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
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インターフェイス上で、指定ブロード キャストから物理ブロードキャストへの変換をイネーブルにします。転送するブロードキャストを制御するアクセス リストを指定できます。アクセス リストを指定すると、アクセス リストで許可されているIPパケットのみが変換可能となります。 |
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指定ブロード キャストから物理ブロードキャストへの変換をディセーブルにするには、 no ip directed-broadcast インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。プロトコルまたはポートを削除するには、 no ip forward-protocol グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
UDPブロードキャスト パケットおよびプロトコルの転送
UDPはIPのホスト間レイヤ プロトコルで、TCPと同様です。UDPはオーバーヘッドが少ない、コネクションレスのセッションを2つのエンド システム間に提供しますが、受信されたデータグラムのAcknowledgment(ACK;確認応答)は行いません。場合に応じてネットワーク ホストはUDPブロードキャストを使用し、アドレス、コンフィギュレーション、名前に関する情報を判別します。このようなホストが、サーバを含まないネットワーク セグメント上にある場合、通常UDPブロードキャストは転送されません。この状況を改善するには、特定のクラスのブロードキャストをヘルパー アドレスに転送するように、ルータのインターフェイスを設定します。インターフェイスごとに、複数のヘルパー アドレスを使用できます。
UDP宛先ポートを指定し、転送されるUDPサービスを制御できます。複数のUDPプロトコルを指定することもできます。旧式のディスクレスSunワークステーションおよびネットワーク セキュリティ プロトコルSDNSで使用されるNDプロトコルも指定できます。
ヘルパー アドレスがインターフェイスに定義されている場合、デフォルトではUDPとNDの両方の転送がイネーブルになっています。UDPポートが指定されていない場合にデフォルトで転送されるポートについては、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 1 of 3: Addressing and Services』Release 12.2の ip forward-protocol インターフェイス コンフィギュレーション コマンドの説明を参照してください。
UDPブロードキャストの転送を設定するときにUDPポートを指定しないと、ルータはBOOTP転送エージェントとして動作するように設定されます。BOOTPパケットはDynamic Host Configuration Protocol(DHCP)情報を伝達します。
インターフェイスでUDPブロードキャスト パケットの転送をイネーブルにし、宛先アドレスを指定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
特定アドレスへのブロードキャスト パケットの転送をディセーブルにするには、 no ip helper-address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。プロトコルまたはポートを削除するには、 no ip forward-protocol グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
IPブロードキャスト アドレスの確立
最も一般的な(デフォルトの)IPブロードキャスト アドレスは、すべて1で構成されているアドレスです(255.255.255.255)。ただし、任意の形式のIPブロードキャスト アドレスを生成するようにスイッチを設定することもできます。
インターフェイス上でIPブロードキャスト アドレスを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
デフォルトのIPブロードキャスト アドレスに戻すには、 no ip broadcast-address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
IPブロードキャストのフラッディング
IPブロードキャストをインターネットワーク全体に、制御可能な方法でフラッディングできるようにするには、ブリッジングSTPで作成されたデータベースを使用します。この機能を使用すると、ループも回避できます。この機能を使用できるようにするには、フラッディングが行われるインターフェイスごとにブリッジングを設定する必要があります。ブリッジングが設定されていないインターフェイス上でも、ブロードキャストを受信できます。ただし、ブリッジングが設定されていないインターフェイスでは、受信したブロードキャストが転送されません。また、異なるインターフェイスで受信されたブロードキャストを送信する場合、このインターフェイスは使用されません。
IPヘルパー アドレスのメカニズムを使用して単一のネットワーク アドレスに転送されるパケットを、フラッディングできます。各ネットワーク セグメントには、パケットのコピーが1つのみ送信されます。
フラッディングを行う場合、パケットは次の条件を満たす必要があります(これらの条件は、IPヘルパー アドレスを使用してパケットを転送するときの条件と同じです)。
- パケットはMACレベルのブロードキャストでなければなりません。
- パケットはIPレベルのブロードキャストでなければなりません。
- パケットはTrivial File Transfer Protocol(TFTP;簡易ファイル転送プロトコル)、Domain Name System(DNS;ドメイン ネーム システム)、Time、NetBIOS、ND、またはBOOTPパケット、または ip forward-protocol udp グローバル コンフィギュレーション コマンドで指定されたUDPでなければなりません。
- パケットのTime To Live(TTL)値は2以上でなければなりません。
フラッディングされたUDPデータグラムには、出力インターフェイスで ip broadcast-address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドによって指定された宛先アドレスを設定します。宛先アドレスを、任意のアドレスに設定できます。このため、データグラムがネットワーク内を伝播するにつれ、宛先アドレスが変更されることもあります。送信元アドレスは変更されません。TTL値が減ります。
フラッディングされたUDPデータグラムがインターフェイスから送信されると(場合によっては宛先アドレスが変更される)、データグラムは通常のIP出力ルーチンに渡されます。このため、出力インターフェイスにアクセス リストがある場合、データグラムはその影響を受けます。
ブリッジング スパニングツリー データベースを使用し、UDPデータグラムをフラッディングするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
IPブロードキャストのフラッディングをディセーブルにするには、 no ip forward-protocol spanning-tree グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
スイッチでは、パケットの大部分がハードウェアで転送され、スイッチのCPUを経由しません。CPUに送信されるパケットの場合は、ターボフラッディングを使用し、スパニングツリーベースのUDPフラッディングを約4〜5倍高速化します。この機能は、ARPカプセル化用に設定されたイーサネット インターフェイスでサポートされています。
スパニングツリーベースのフラッディングを向上させるには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
この機能をディセーブルにするには、 no ip forward-protocol turbo-flood グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
IPアドレスのモニタおよびメンテナンス
特定のキャッシュ、テーブル、またはデータベースの内容が無効になる場合、または無効である可能性がある場合は、 clear イネーブルEXECコマンドを使用し、すべての内容を消去できます。 表31-3 に、内容を消去するために使用するコマンドを示します。
IPルーティング テーブル、キャッシュ、データベースの内容、ノードへの到達可能性、ネットワーク内のパケットのルーティング経路など、特定の統計情報を表示できます。 表31-4 に、IP統計情報を表示するために使用するイネーブルEXECコマンドを示します。
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デフォルトのドメイン名、検索サービスの方式、サーバ ホスト名、およびキャッシュに格納されているホスト名とアドレスのリストを表示します。 |
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IPユニキャスト ルーティングのイネーブル化
デフォルトで、スイッチはレイヤ2スイッチング モード、IPルーティングはディセーブルとなっています。スイッチのレイヤ3機能を使用するには、IPルーティングをイネーブルにする必要があります。
IPルーティングをイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
ルーティングをディセーブルにするには、 no ip routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、ルーティング プロトコルとしてRIPを使用し、IPルーティングをイネーブルにする例を示します。
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config-router)# network 10.0.0.0
ここで、選択したルーティング プロトコルのパラメータを設定できます。具体的な手順は次のとおりです。
RIPの設定
RIPは、小規模な同種ネットワーク間で使用するために作成されたInterior Gateway Protocol(IGP;内部ゲートウェイ プロトコル)です。RIPは、ブロードキャストUDPデータ パケットを使用してルーティング情報を交換するディスタンス ベクタ ルーティング プロトコルです。このプロトコルはRFC 1058に文書化されています。RIPの詳細については、『 IP Routing Fundamentals 』(Cisco Press刊)を参照してください。
スイッチはRIPを使用し、30秒ごとにルーティング情報アップデート(アドバタイズ)を送信します。180秒以上を経過しても別のルータからアップデートがルータに届かない場合、該当するルータから送られたルートは使用不能としてマークされます。240秒が経過してもアップデートが届かない場合、アップデートを行わないルータに関するすべてのルーティング テーブル エントリは削除されます。
RIPでは、各ルートの値を評価するためにホップ カウントが使用されます。ホップ カウントは、ルート内で経由されるルータ数です。直接接続されているネットワークのホップ カウントは0です。ホップ カウントが16のネットワークには到達できません。このように範囲(0〜15)が狭いため、RIPは大規模ネットワークには適していません。
ルータにデフォルトのネットワーク パスが設定されている場合、RIPはルータを疑似ネットワーク0.0.0.0にリンクするルートをアドバタイズします。0.0.0.0ネットワークは存在しません。RIPはデフォルトのルーティング機能を実行するためのネットワークとして、このネットワークを処理します。デフォルト ネットワークがRIPによって取得された場合、またはルータが最終ゲートウェイで、RIPがデフォルト メトリックによって設定されている場合、スイッチはデフォルト ネットワークをアドバタイズします。RIPは指定されたネットワーク内のインターフェイスにアップデートを送信します。インターフェイスのネットワークを指定しないと、RIPアップデート中にアドバタイズされません。
ここではRIPの設定方法について簡単に説明します。内容は次のとおりです。
RIPのデフォルト設定
表31-5 に、RIPのデフォルト設定を示します。
基本的なRIPパラメータの設定
RIPを設定するには、ネットワークに対してRIPルーティングをイネーブルにします。他のパラメータの設定もできます。
RIPをイネーブルにして設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
RIPルーティング プロセスをオフにするには、 no router rip グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
アクティブなルーティング プロトコル プロセスのパラメータと現在のステートを表示するには、 show ip protocols イネーブルEXECコマンドを使用します。RIPデータベースのサマリー アドレス エントリを表示するには、 show ip rip database イネーブルEXECコマンドを使用します。
RIP認証の設定
RIPバージョン1では、認証がサポートされていません。RIPバージョン2のパケットを送受信する場合は、インターフェイスでRIP認証をイネーブルにできます。インターフェイスで使用できる一連のキーは、キー チェーンによって決まります。キー チェーンが設定されていないと、デフォルトの場合でも認証は実行されません。 認証鍵の管理 に記載されている作業も実行してください。
RIP認証がイネーブルであるインターフェイスでは、プレーン テキストとMD5という2つの認証モードがサポートされています。デフォルトはプレーン テキストです。
インターフェイスにRIP認証を設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
クリア テキスト認証に戻すには、 no ip rip authentication mode インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。認証を禁止するには、 no ip rip authentication key-chainインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
サマリー アドレスおよびスプリット ホライズンの設定
ブロードキャストタイプのIPネットワークに接続され、ディスタンス ベクタ ルーティング プロトコルを使用するルータでは、通常ルーティング ループの発生を抑えるために、スプリット ホライズン メカニズムが使用されます。スプリット ホライズンは、ルートに関する情報がその情報の発信元であるインターフェイスで、ルータによってアドバタイズされないようにします。この機能を使用すると、通常の場合は複数のルータ間通信が最適化されます(特にリンクが壊れている場合)。
ダイヤルアップ クライアント用のネットワーク アクセス サーバで、サマライズされたローカルなIPアドレス プールをアドバタイズするようにRIPが動作しているインターフェイスを設定する場合は、 ip summary-address rip インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
サマライズされたローカルIPアドレスをアドバタイズし、インターフェイスのスプリット ホライズンをディセーブルにするようにインターフェイスを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
IPサマライズをディセーブルにするには、 no ip summary-address rip ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次の例では、主要ネットは10.0.0.0です。自動サマリー アドレス10.0.0.0はサマリー アドレス10.2.0.0によって上書きされるため、10.2.0.0はGigabitEthernet 0/2インターフェイスからアドバタイズされますが、10.0.0.0はアドバタイズされません。次の例では、インターフェイスがまだレイヤ2モード(デフォルト)の場合、 no switchport インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力してから、 ip address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力する必要があります。
Switch(config-router)# interface gi0/2
Switch(config-if)# ip address 10.1.5.1 255.255.255.0
Switch(config-if)# ip summary-address rip 10.2.0.0 255.255.0.0
Switch(config-if)# no ip split-horizon
Switch(config-router)# network 10.0.0.0
Switch(config-router)# neighbor 2.2.2.2 peer-group mygroup
OSPFの設定
ここでは、OSPFの設定方法について簡単に説明します。OSPFコマンドの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3:Routing Protocols』Release 12.2の「OSPF Commands」の章を参照してください。
OSPFはIPネットワーク専用のIGPで、IPサブネット化、および外部から取得したルーティング情報のタグ付けをサポートしています。OSPFを使用するとパケット認証も可能になり、パケットを送受信するときにIPマルチキャストが使用されます。シスコの実装機能では、RFC1253のOSPF Management Information Base(MIB;管理情報ベース)がサポートされています。
シスコの実装機能は、次の主要機能を含むOSPFバージョン2仕様に準拠します。
- スタブ エリアの定義がサポートされています。
- 任意のIPルーティング プロトコルによって取得されたルートは、別のIPルーティング プロトコルに再配信されます。つまり、ドメイン内レベルで、OSPFはRIPによって取得したルートを取り込むことができます。OSPFルートをIGRPおよびRIPに伝達することもできます。
- エリア内の近接ルータ間でのプレーン テキスト認証およびMD5認証がサポートされています。
- 設定可能なルーティング インターフェイス パラメータには、インターフェイス出力コスト、再送信インターバル、インターフェイス送信遅延、ルータ プライオリティ、ルータのdeadとhelloインターバル、認証鍵などがあります。
- 仮想リンクがサポートされています。
- RFC 1587に基づくNot-So-Stubby-Area(NSSA)がサポートされています。
通常、OSPFを使用するには、多くの内部ルータ、複数のエリアに接続された Area Border Router (ABR;エリア境界ルータ)、および Autonomous System Boundary Router (ASBR)間で調整する必要があります。最小設定では、すべてのデフォルト パラメータ値、エリアに割り当てられたインターフェイスが使用され、認証は行われません。環境をカスタマイズする場合は、すべてのルータの設定を調整する必要があります。
ここではOSPFの設定方法について簡単に説明します。内容は次のとおりです。
- OSPFのデフォルト設定
- 基本的なOSPFパラメータの設定
- OSPFインターフェイスの設定
- OSPFエリア パラメータの設定
- その他のOSPFパラメータの設定
- LSAグループ同期設定の変更
- ループバック インターフェイスの設定
- OSPFのモニタ
OSPFのデフォルト設定
表31-6 に、OSPFのデフォルト設定を示します。
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dist1(エリア内のすべてのルート):110 |
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NSF 1 認識 |
イネーブル。 2 レイヤ3スイッチは、ハードウェアまたはソフトウェアの変更中に、近接NSF対応ルータからパケットを転送し続けることが可能です。 |
NFS認識
OSPF NSF認識機能は、Cisco IOS Release 12.2(25)SEC以降のIPサービス イメージでサポートされます。近接ルータがNSF対応である場合、ルータのプライマリRoute Processor(RP;ルート プロセッサ)に障害が発生してバックアップRPが引き継ぐ間、またはスムーズなソフトウェア アップグレードのためプライマリRPを手動でリロードしている間、レイヤ3スイッチは近接ルータからパケットを転送し続けます。
この機能はディセーブルにできません。この機能の設定詳細については、『
OSPF Nonstop Forwarding (NSF) Awareness Feature Guide
』を参照してください。
基本的なOSPFパラメータの設定
OSPFをイネーブルにするには、OSPFルーティング プロセスを作成し、ルーティング プロセスに関連付けるIPアドレスの範囲を指定して、この範囲に関連付けるエリアIDを割り当てる必要があります。
OSPFをイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
OSPFルーティング プロセスを終了するには、 no router ospf process-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、OSPFルーティング プロセスを設定し、プロセス番号109を割り当てる例を示します。
Switch(config)# router ospf 109
Switch(config-router)# network 131.108.0.0 255.255.255.0 area 24
OSPFインターフェイスの設定
ip ospf インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用すると、インターフェイス固有のOSPFパラメータを変更できます。これらのパラメータを変更する必要はありませんが、一部のインターフェイス パラメータ(helloインターバル、deadインターバル、認証鍵など)については、接続されたネットワーク内のすべてのルータで統一性を維持する必要があります。これらのパラメータを変更した場合は、ネットワーク内のすべてのルータの値も同様に変更してください。
OSPFインターフェイス パラメータを変更にするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
設定されたパラメータ値を削除する場合、またはデフォルト値に戻す場合は、上記コマンドの no 形式を使用します。
OSPFエリア パラメータの設定
任意で複数のOSPFエリア パラメータを設定することもできます。設定できるパラメータには、エリア、スタブ エリア、およびNSSAへの無許可アクセスをパスワードによって阻止する認証用パラメータがあります。 スタブ エリア に外部ルートに関する情報は送信されませんが、代わりに、AS外の宛先に対するデフォルトの外部ルートが、ABRによって生成されます。NSSAではコアからそのエリアへ向かうLSAの一部がフラッディングされませんが、再配信することによって、エリア内のAS外部ルートを取り込むことができます。
ルートのサマライズは、アドバタイズされたアドレスを、他のエリアでアドバタイズされる単一のサマリー ルートに統合することです。ネットワーク番号が連続する場合は、 area range ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用し、範囲内のすべてのネットワークを対象とするサマリー ルートをアドバタイズするようにABRを設定できます。
エリア パラメータを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
設定されたパラメータ値を削除する場合、またはデフォルト値に戻す場合は、上記コマンドの no 形式を使用します。
その他のOSPFパラメータの設定
ルータ コンフィギュレーション モードで、その他のOSPFパラメータの設定もできます。
- ルート サマライズ:他のプロトコルからのルートを再配信すると( ルート マップによるルーティング情報の再配信 を参照)、各ルートは外部LSA内で個別にアドバタイズされます。OSPFリンク ステート データベースのサイズを小さくするには、 summary-address ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用し、指定されたネットワーク アドレスおよびマスクに含まれる、再配信されたすべてのルートを単一のルータにアドバタイズします。
- 仮想リンク:OSPFでは、すべてのエリアがバックボーン エリアに接続されている必要があります。バックボーンが不連続である場合に仮想リンクを確立するには、2つのABRを仮想リンクのエンドポイントとして設定します。設定情報には、他の仮想エンドポイント(他のABR)のID、および2つのルータに共通する非バックボーン リンク(通過エリア)などがあります。仮想リンクをスタブ エリアから設定することはできません。
- デフォルトルート:OSPFルーティング ドメイン内へのルート再配信を設定すると、ルータは自動的にASBRになります。ASBRを設定し、強制的にOSPFルーティング ドメインにデフォルト ルートを生成できます。
- すべてのOSPF show イネーブルEXECコマンドで使用されるDomain Name Server(DNS)名を使用すると、ルータIDやネイバIDを指定して表示する場合に比べ、ルータを簡単に特定できます。
- デフォルト メトリック:OSPFは、インターフェイスの帯域幅に従ってインターフェイスのOSPFメトリックを計算します。メトリックは、帯域幅で分割された ref-bw として計算されます。ここでの ref のデフォルト値は10で、帯域幅( bw )は bandwidth インターフェイス コンフィギュレーション コマンドによって決定されます。大きな帯域幅を持つ複数のリンクの場合は、大きな数値を指定し、これらのリンクのコストを区別できます。
- 管理距離は、ルーティング情報送信元の信頼性を表す数値です。0〜255の整数を指定でき、値が大きいほど信頼性は低下します。管理距離が255の場合はルーティング情報送信元をまったく信頼できないため、無視します。OSPFでは、エリア内のルート(エリア内)、別のエリアへのルート(エリア間)、および再配信によって取得した別のルーティング ドメインからのルート(外部)の3つの管理距離が使用されます。どの管理距離の値でも変更できます。
- パッシブ インターフェイス:イーサネット上の2つのデバイス間のインターフェイスは1つのネットワーク セグメントしか表しません。このため、OSPFが送信側インターフェイスにhelloパケットを送信しないようにするには、送信側デバイスをパッシブ インターフェイスに設定する必要があります。両方のデバイスは受信側インターフェイス宛のhelloパケットを使用することで、相互の識別を可能にします。
- ルート計算タイマー:OSPFがトポロジー変更を受信してからSPF計算を開始するまでの遅延時間、および2つのSPF計算の間のホールド タイムを設定できます。
- ネイバ変更ログ:OSPFネイバ ステートが変更されたときにSyslogメッセージを送信するようにルータを設定し、ルータの変更を詳細に表示できます。
上記のOSPFパラメータを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
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(任意)1つのサマリー ルートのみがアドバタイズされるように、再配信されたルートのアドレスおよびIPサブネット マスクを指定します。 |
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area area-id virtual-link router-id [ hello-interval seconds ] [ retransmit-interval seconds ] [ trans ] [[ authentication-key key ] | message-digest-key keyid md5 key ]] |
(任意)仮想リンクを確立し、パラメータを設定します。パラメータ定義については OSPFインターフェイスの設定 、仮想リンクのデフォルト設定については 表31-6 を参照してください。 |
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default-information originate [ always ] [ metric metric-value ] [ metric-type type-value ] [ route-map map-name ] |
(任意)強制的にOSPFルーティング ドメインにデフォルト ルートを生成するようにASBRを設定します。パラメータはすべて任意です。 |
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distance ospf {[ inter-area dist1 ] [ inter-area dist2 ] [ external dist3 ]} |
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特定のルータのOSPFデータベースに関連する情報のリストを表示します。キーワード オプションの一部については、 OSPFのモニタ を参照してください。 |
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LSAグループ同期設定の変更
OSPF LSAグループ同期設定機能を使用すると、OSPF LSAをグループ化し、リフレッシュ、チェックサム、エージング機能の同期を取って、ルータをより効率的に使用することが可能となります。この機能はデフォルトでイネーブルとなっています。デフォルトの同期インターバルは4分間です。通常は、このパラメータを変更する必要はありません。最適なグループ同期インターバルは、ルータがリフレッシュ、チェックサム、エージングを行うLSA数に反比例します。たとえば、データベース内に約10,000個のLSAが格納されている場合は、同期設定インターバルを短くすると便利です。小さなデータベース(40〜100 LSA)を使用する場合は、同期インターバルを長くし、10〜20分に設定してください。
OSPF LSA同期を設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
デフォルト値に戻すには、 no timers lsa-group-pacing ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
ループバック インターフェイスの設定
OSPFは、インターフェイスに設定されている最大のIPアドレスをルータIDとして使用します。このインターフェイスがダウンした場合、または削除された場合、OSPFプロセスは新しいルータIDを再計算し、すべてのルーティング情報をそのルータのインターフェイスから再送信します。ループバック インターフェイスがIPアドレスによって設定されている場合、他のインターフェイスにより大きなIPアドレスがある場合でも、OSPFはこのIPアドレスをルータIDとして使用します。ループバック インターフェイスに障害は発生しないため、安定性は増大します。OSPFは他のインターフェイスよりもループバック インターフェイスを自動的に優先し、すべてのループバック インターフェイスの中で最大のIPアドレスを選択します。
ループバック インターフェイスを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
ループバック インターフェイスをディセーブルにするには、 no interface loopback 0 グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
OSPFのモニタ
IPルーティング テーブル、キャッシュ、データベースの内容など、特定の統計情報を表示できます。
表31-7 に、統計情報を表示するために使用するイネーブルEXECコマンドの一部を示します。 show ip ospf database イネーブルEXECコマンドのオプションおよび表示されるフィールドの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3:Routing Protocols』Release 12.2を参照してください。
EIGRPの設定
EIGRPはIGRPをシスコ独自に拡張したバージョンです。EIGRPはIGRPと同じディスタンス ベクタ アルゴリズムおよび距離情報を使用しますが、EIGRPでは収束性および動作効率が大幅に改善されています。
コンバージェンス技術には、Diffusing Update Algorithm(DUAL)と呼ばれるアルゴリズムが採用されています。DUALを使用すると、ルート計算の各段階でループが発生しなくなり、トポロジーの変更に関連するすべてのデバイスを同時に同期できます。トポロジー変更の影響を受けないルータは、再計算から除外されます。
IP EIGRPを導入すると、ネットワークの幅が広がります。RIPの場合、ネットワークの最大幅は15ホップです。EIGRPメトリックは数千ホップをサポートするほど大きいため、ネットワークを拡張するときに問題となるのは、トランスポート レイヤのホップ カウンタのみです。IPパケットが15台のルータを経由し、宛先方向のネクスト ホップがEIGRPによって取得されている場合、EIGRPは転送制御フィールドの値を増やします。RIPルートを宛先へのネクスト ホップとして使用する場合、転送制御フィールドでは、通常どおり値が増加します。
- 高速コンバージェンス
- 差分更新 ― 宛先のステートが変更された場合、ルーティング テーブルの内容全体を送信する代わりに差分更新を行い、EIGRPパケットに必要な帯域幅を最小化します。
- プロトコルに依存しない近接ディスカバリ メカニズム ― このメカニズムを使用し近接ルータに関する情報を取得します。
- Variable-Length Subnet Mask(VLSM;可変長サブネット マスク)
- 任意のルート サマライズ
- 大規模ネットワークへの対応
- 近接ディスカバリおよび回復 ― 直接接続されたネットワーク上の他のルータに関する情報をダイナミックに取得するために、ルータで使用されるプロセスです。ネイバが到達不能になる場合、または操作不能になった場合、ルータもこの情報を検出する必要があります。近接ディスカバリおよび回復は、サイズの小さなhelloパケットを定期的に送信することにより、わずかなオーバーヘッドで実現されます。helloパケットが受信されているかぎり、Cisco ISOソフトウェアは、ネイバが有効に機能していると判別します。このように判別された場合、近接ルータはルーティング情報を交換できます。
- 信頼できるトランスポート プロトコル ― EIGRPパケットをすべてのネイバに確実に、順序どおりに配信します。マルチキャストおよびユニキャスト パケットが混在する送信もサポートされます。EIGRPパケットには確実に送信する必要があるものと、そうでないものがあります。効率を高めるために、必要な場合だけ信頼性が確保されます。たとえば、マルチキャスト機能があるマルチアクセス ネットワーク(イーサネットなど)では、すべてのネイバにそれぞれhelloパケットを確実に送信する必要はありません。したがって、EIGRPはパケットへの確認応答が不要であることを知らせる、レシーバー宛の情報をパケットに格納し、単一のマルチキャストhelloを送信します。他のタイプのパケット(アップデートなど)の場合は、確認応答(ACKパケット)を要求します。信頼性の高い伝送であれば、ペンディング中の未確認応答パケットがある場合、マルチキャスト パケットを迅速に送信できます。このため、リンク速度が変化する場合でも、コンバージェンス時間を短く保つことができます。
- DUAL有限状態マシン ― すべてのルート計算に関する決定プロセスを統合し、すべてのネイバによってアドバタイズされたすべてのルートを追跡します。DUALは距離情報(メトリックともいう)を使用して、効率的な、ループのないパスを選択し、さらにDUALは適切な後継ルータに基づいて、ルーティング テーブルに挿入するルートを選択します。後継ルータは、宛先への最小コスト パス(ルーティング ループに関連しないことが保証されている)を持つ、パケット転送に使用される近接ルータです。適切な後継ルータが存在しなくても、宛先にアドバタイズするネイバが存在する場合は再計算が行われ、この結果、新しい後継ルータが決定されます。ルートの再計算に要する時間によって、コンバージェンス時間が変わります。再計算はプロセッサに負荷がかかるため、必要な場合以外は、再計算しないようにしてください。トポロジーが変更されると、DUALは適切な後継ルータの有無を調べます。適切な後継ルータが存在する場合は、それらを探して使用し、不要な再計算を回避します。
- プロトコル依存モジュール ― ネットワーク レイヤ プロトコル特有の作業を行います。たとえば、IP EIGRPモジュールは、IPでカプセル化されたEIGRPパケットを送受信します。このモジュールは、EIGRPパケットを解析し、受信した新しい情報をDUALに通知する作業を行います。EIGRPはDUALにルーティング決定を行うよう要求しますが、結果的にはIPルーティング テーブルに格納されます。EIGRPは、他のIPルーティング プロトコルによって取得したルートの再配信も行います。
ここではEIGRPの設定方法について簡単に説明します。内容は次のとおりです。
EIGRPのデフォルト設定
表31-8 に、EIGRPのデフォルト設定を示します。
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デフォルト メトリックなしで再配信できるのは、接続されたルートおよびインターフェイスのスタティック ルートのみです。デフォルト メトリックは次のとおりです。 |
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低速のNonbroadcast Multiaccess(NBMA;非ブロードキャスト マルチアクセス)ネットワークの場合:60秒、それ以外のネットワークの場合:5秒 |
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NSF 3 認識 |
イネーブル。 4 レイヤ3スイッチは、ハードウェアまたはソフトウェアの変更中に、近接NSF対応ルータからパケットを転送し続けることが可能です。 |
EIGRPルーティング プロセスを作成するには、EIGRPをイネーブルにし、ネットワークを関連付ける必要があります。EIGRPは指定されたネットワーク内のインターフェイスにアップデートを送信します。インターフェイス ネットワークを指定しないと、どのEIGRPアップデートでもアドバタイズされません。
NFS認識
EIGRP NSF認識機能は、Cisco IOS Release 12.2(25)SEC以降のIPサービス イメージでサポートされます。近接ルータがNSF対応である場合、ルータのプライマリRPがクラッシュしてバックアップRPが引き継いでいる間、またはスムーズなソフトウェア アップグレードのためプライマリRPを手動でリロードしている間、レイヤ3スイッチは近接ルータからパケットを転送し続けます。
この機能はディセーブルにできません。この機能の設定詳細については、次のURLの『
EIGRP Nonstop Forwarding (NSF) Awareness Feature Guide
』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1839/products_feature_guide09186a0080160010.html
基本的なEIGRPパラメータの設定
EIGRPを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。ルーティング プロセスの設定は必須ですが、それ以外のステップは任意です。
機能をディセーブルにする場合、または設定をデフォルト値に戻す場合は、上記コマンドの no 形式を使用します。
EIGRPインターフェイスの設定
インターフェイスごとに、他のEIGRPパラメータを任意で設定できます。
EIGRPインターフェイスを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
機能をディセーブルにする場合、または設定をデフォルト値に戻す場合は、上記コマンドの no 形式を使用します。
EIGRPルート認証の設定
EIGRPルート認証を行うと、EIGRPルーティング プロトコルからのルーティング アップデートに関するMD5認証が可能になり、承認されていない送信元から無許可または問題のあるルーティング メッセージを受け取ることがなくなります。
認証をイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
機能をディセーブルにする場合、または設定をデフォルト値に戻す場合は、上記コマンドの no 形式を使用します。
EIGRPのモニタおよびメンテナンス
近接テーブルからネイバを削除できます。さらに、各種EIGRPルーティング統計情報を表示することもできます。 表31-9 に、ネイバ削除および統計情報表示用のイネーブルEXECコマンドを示します。表示されるフィールドの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3:Routing Protocols』Release 12.2を参照してください。
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show ip eigrp topology [ autonomous-system-number ] | [[ ip-address ] mask ]] |
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BGPの設定
BGPは、Exterior Gateway Protocol(EGP;外部ゲートウェイ プロトコル)です。AS間で、ループの発生しないルーティング情報交換を保障するドメイン間ルーティング システムを設定するために使用されます。ASは、同じ管理下で動作してRIPやOSPFなどのIGPを境界内で実行し、EGPを使用して相互接続されるルータで構成されます。BGPバージョン4は、インターネット内でドメイン間ルーティングを行うための標準EGPです。このプロトコルは、RFC 1163、1267、および1771で定義されています。BGPの詳細については、『 Internet Routing Architectures 』(Cisco Press刊)、および『 Cisco IOS IP Configuration Guide 』Release 12.2の「Configuring BGP」の章を参照してください。
BGPコマンドおよびキーワードの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3:Routing Protocols』Release 12.2を参照してください。 スイッチでサポートされないBGPコマンドのリストについては、 Cisco IOS Release 12.2(25)SECでサポートされていないCLIコマンド を参照してください。
BGPアップデートを交換する場合、同じASに属するルータは Internal BGP (IBGP;内部BGP)を実行し、異なるASに属するルータは External BGP (EBGP;外部BGP)を実行します。大部分のコンフィギュレーション コマンドは、EBGPとIBGPで同じですが、ルーティング アップデートがAS間で交換されるか(EBGP)、またはAS内で交換されるか(IBGP)という点で異なります。 図31-4 に、EBGPとIBGPの両方が稼働するネットワークを示します。
図31-4 EBGP、IBGP、複数のAS
外部ASと情報を交換する前に、BGPはAS内のルータ間で内部BGPピアリングを定義し、IGRPやOSPFなどAS内で稼働するIGPにBGPルーティング情報を再配信して、AS内のネットワークに到達することを確認します。
BGPルーティング プロセスを実行するルータは、通常BGP スピーカー と呼ばれます。BGPはトランスポート プロトコルとしてTransmission Control Protocol(TCP)を使用します(特にポート179)。ルーティング情報を交換するため相互にTCP接続された2つのBGPスピーカーを、ピアまたは ネイバ と呼びます。 図31-4 では、ルータAとBはBGPピアで、ルータBとC、およびルータCとDも同様です。ルーティング情報は、宛先ネットワークへの完全なパスを表す一連のAS番号です。BGPはこの情報を使用し、ループのないASマップを作成します。
- ルータAおよびBではEBGPが、ルータBおよびCではIBGPが稼働しています。EBGPピアは直接接続されていますが、IBGPピアは直接接続されていないことに注意してください。IGPが稼働し、2つのネイバが相互に到達するかぎり、IBGPピアを直接接続する必要はありません。
- AS内のすべてのBGPスピーカーは、相互にピア関係を確立する必要があります。つまり、AS内のBGPスピーカーは、論理的な完全メッシュ型に接続する必要があります。BGP4には、論理フル メッシュに関する要件を軽減する技術が2つあります。 コンフェデレーション と ルート リフレクタ です。
- AS 200はAS 100およびAS 300の中継ASです。つまり、AS 200はAS 100とAS 300間でパケットを転送するために使用されます。
BGPピアは完全なBGPルーティング テーブルを内部的に交換し、差分更新のみを送信します。BGPピアはキープアライブ メッセージ(接続が有効であることを確認)、および通知メッセージ(エラーまたは特殊条件に応答)を交換することもできます。
BGPの場合、各ルートはネットワーク番号、情報が通過したASのリスト( ASパス )、および他の パス アトリビュート リストで構成されます。BGPシステムの主な機能は、ASパスのリストに関する情報など、ネットワークの到達可能性情報を他のBGPシステムと交換することです。この情報は、ASが接続されているかどうかを判別したり、ルーティング ループをプルーニングしたり、ASレベル ポリシー判断を行うために使用できます。
Cisco IOSが稼働しているルータまたはスイッチがIBGPルートを選択または使用するのは、ネクストホップ ルータで使用可能なルートがあり、IGPから同期信号を受信している(IGP同期がディセーブルの場合は除く)場合です。複数のルートが使用可能な場合、BGPは アトリビュート 値に基づいてパスを選択します。BGPアトリビュートの詳細については、 BGP判断アトリビュートの設定 を参照してください。
BGPバージョン4ではClassless Interdomain Routing(CIDR)がサポートされているため、集合ルートを作成して スーパーネット を構築し、ルーティング テーブルのサイズを削減できます。CIDRは、BGP内部のネットワーク クラスの概念をエミュレートし、IPプレフィクスのアドバタイズをサポートします。
ここでは、BGPおよびサポートされているBGP機能の設定方法について簡単に説明します。
- BGPのデフォルト設定
- BGPルーティングのイネーブル化
- ルーティング ポリシー変更の管理
- BGP判断アトリビュートの設定
- ルート マップによるBGPフィルタリングの設定
- ネイバによるBGPフィルタリングの設定
- BGPフィルタリングのプレフィクス リストの設定
- BGPコミュニティ フィルタリングの設定
- BGPネイバおよびピア グループの設定
- 集約アドレスの設定
- ルーティング ドメイン コンフェデレーションの設定
- BGPルート リフレクタ認証の設定
- ルート ダンピングの設定
- BGPのモニタおよびメンテナンス
BGP設定の詳細については、『 Cisco IOS IP Configuration Guide 』Release 12.2の「IP Routing Protocols」にある「Configuring BGP」の章を参照してください。特定のコマンドの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3:Routing Protocols』Release 12.2を参照してください。
表示されているにもかかわらずスイッチでサポートされないBGPコマンドのリストについては、 Cisco IOS Release 12.2(25)SECでサポートされていないCLIコマンド を参照してください。
BGPのデフォルト設定
表31-10 に、BGPの基本的なデフォルト設定を示します。すべての特徴については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3:Routing Protocols』Release 12.2の各コマンドに関する説明を参照してください。
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ループバック インターフェイスにIPアドレスが設定されている場合は、ループバック インターフェイスのIPアドレス、またはルータの物理インターフェイスに対して設定された最大のIPアドレス |
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NSF 5 認識 |
ディセーブル。 6 レイヤ3スイッチは、ハードウェアまたはソフトウェアの変更中に、近接NSF対応ルータからパケットを転送し続けることが可能です。 |
NFS認識
BGP NSF認識機能は、Cisco IOS Release 12.2(25)SEC以降のIPサービス イメージでサポートされます。BGPルーティングでこの機能をイネーブルにするには、グレースフル リスタートをイネーブルにする必要があります。近接ルータがNSF対応で、この機能がイネーブルの場合、ルータのプライマリRPに障害が発生してバックアップRPが引き継ぐ間、またはスムーズなソフトウェア アップグレードのためプライマリRPを手動でリロードしている間、レイヤ3スイッチは近接ルータからパケットを転送し続けます。
グレースフル リスタートをディセーブルにすると、NSF認識はディセーブルになります。
詳細については、『 BGP Nonstop Forwarding (NSF) Awareness Feature Guid e』を参照してください。
BGPルーティングのイネーブル化
BGPルーティングをイネーブルにするには、BGPルーティング プロセスを確立し、ローカル ネットワークを定義します。BGPがネイバとの関係を完全に把握する必要があるため、BGPネイバを指定する必要があります。
BGPは、2種類のネイバをサポートしています。内部ネイバと外部ネイバです。内部ネイバは同じAS内に、外部ネイバは異なるAS内にあります。通常の場合、外部ネイバは相互に隣接し、1つのサブネットを共有しますが、内部ネイバは同じAS内の任意の場所に存在します。
スイッチではプライベートAS番号を使用できます。プライベートAS番号は通常サービス プロバイダーによって割り当てられ、ルートが外部ネイバにアドバタイズされないシステムに設定されます。プライベートAS番号の範囲は64512〜65535です。ASパスからプライベートAS番号を削除するように外部ネイバを設定するには、 neighbor remove-private-as ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。この結果、外部ネイバにアップデートを渡すとき、ASパス内にプライベートAS番号が含まれている場合は、これらの番号が削除されます。
ASが別のASからさらに別のASにトラフィックを渡す場合は、アドバタイズ対象のルートに矛盾が存在しないことが重要です。BGPがルートをアドバタイズしてから、ネットワーク内のすべてのルータがIGPを通してルートを学習した場合、ASは一部のルータがルーティングできなかったトラフィックを受信することがあります。このような事態を避けるため、BGPはIGPがASに情報を伝播し、BGPがIGPと 同期化 されるまで、待機する必要があります。同期化は、デフォルトでイネーブルに設定されています。ASが特定のASから別のASにトラフィックを渡さない場合、またはAS内のすべてのルータでBGPが稼働している場合は、同期化をディセーブルにし、IGP内で伝送されるルータ数を少なくして、BGPがより短時間で収束するようにします。
BGPルーティングをイネーブルにしてBGPルーティング プロセスを確立し、ネイバを指定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
BGP ASを削除するには、 no router bgp autonomous-system グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。BGPテーブルからネットワークを削除するには、 no network network-number ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。ネイバを削除するには、 no neighbor { ip-address | peer-group-name } remote-as number ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。ネイバにアップデート内のプライベートAS番号を追加するには、 no neighbor { ip-address | peer-group-name } remove-private-as ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。同期化を再度イネーブルにするには、 synchronization ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、 図31-4 に示されたルータ上でBGPを設定する例を示します。
Switch(config)# router bgp 100
Switch(config-router)# neighbor 129.213.1.1 remote-as 200
Switch(config)# router bgp 200
Switch(config-router)# neighbor 129.213.1.2 remote-as 100
Switch(config-router)# neighbor 175.220.1.2 remote-as 200
Switch(config)# router bgp 200
Switch(config-router)# neighbor 175.220.212.1 remote-as 200
Switch(config-router)# neighbor 192.208.10.1 remote-as 300
Switch(config)# router bgp 300
Switch(config-router)# neighbor 192.208.10.2 remote-as 200
BGPピアが稼働していることを確認するには、show ip bgp neighborsイネーブルEXECコマンドを使用します。次に、ルータAにこのコマンドを実行した場合の出力例を示します。
BGP neighbor is 129.213.1.1, remote AS 200, external link
BGP version 4, remote router ID 175.220.212.1
BGP state = established, table version = 3, up for 0:10:59
Last read 0:00:29, hold time is 180, keepalive interval is 60 seconds
Minimum time between advertisement runs is 30 seconds
Received 2828 messages, 0 notifications, 0 in queue
Sent 2826 messages, 0 notifications, 0 in queue
Connections established 11; dropped 10
state = established 以外の情報が出力された場合、ピアは稼働していません。リモート ルータIDは、ルータ(または最大のループバック インターフェイス)上の最大のIPアドレスです。テーブルが新規情報でアップデートされるたびに、テーブルのバージョン番号は増加します。継続的にテーブル バージョン番号が増加している場合は、ルータがフラッピングし、ルーティング アップデートが継続的に発生しています。
外部プロトコルの場合、 network ルータ コンフィギュレーション コマンドからIPネットワークへの参照によって制御されるのは、アドバタイズされるネットワークのみです。これは、 network コマンドを使用してアップデートの送信先を判別するIGP(IGRPなど)と対照的です。
BGP設定の詳細については、『 Cisco IOS IP Configuration Guide 』Release 12.2の「IP Routing Protocols」を参照してください。特定のコマンドの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3:Routing Protocols』Release 12.2を参照してください。 表示されているにもかかわらずスイッチでサポートされないBGPコマンドのリストについては、 Cisco IOS Release 12.2(25)SECでサポートされていないCLIコマンド を参照してください。
ルーティング ポリシー変更の管理
ピアのルーティング ポリシーには、着信または発信ルーティング テーブル アップデートに影響する可能性があるすべての設定が含まれます。BGPネイバとして定義された2台のルータは、BGP接続を形成し、ルーティング情報を交換します。このあとでBGPフィルタ、ウェイト、距離、バージョン、またはタイマーを変更する場合、または同様の設定変更を行う場合は、BGPセッションをリセットし、設定の変更を有効にする必要があります。
リセット方法には、ハード リセットとソフト リセットの2種類があります。Cisco IOSのソフトウェア リリース12.1以降では、ソフト リセットがサポートされており、事前の設定は必要ありません。事前に設定を行わずにソフト リセットを使用するには、両方のBGPピアでソフト ルート リフレッシュ機能がサポートされている必要があります。この機能はピアがTCPセッションを確立する際にOPENメッセージで通知されます。ソフト リセットでは、ルート リフレッシュ要求およびBGPルータ間のルーティング情報のダイナミックな交換が可能です。また、それに続けて個々の発信ルーティング テーブルを再通知することが可能です。
- ソフト リセットがネイバから着信アップデートを生成することを、ダイナミック着信ソフト リセットといいます。
- ソフト リセットがネイバにアップデート一式を送信することを、発信ソフト リセットといいます。
ソフト着信リセットは新しい着信ポリシーを有効にします。ソフト発信リセットは、BGPセッションをリセットせずに、新しいローカル着信ポリシーを有効にします。発信ポリシーのリセット中に新しいアップデートが送信されるので、新しい着信ポリシーも有効になります。
表31-11 にハード リセットとソフト リセットの長所と短所を示します。
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両方のBGPルータでルート リフレッシュ機能がサポートされる必要があります(Cisco IOS Release 12.1以降のリリースの場合)。 |
BGPピアがルート リフレッシュ機能をサポートしているかどうかを調べ、BGPセッションをリセットするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
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ネイバがルート リフレッシュ機能をサポートしているかどうかを表示します。サポートしている場合、ルータに次のメッセージが表示されます。 |
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(任意)発信ソフト リセットを実行し、指定された接続上の着信ルーティング テーブルをリセットします。ルート リフレッシュがサポートされている場合には、このコマンドを使用します。 |
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BGP判断アトリビュートの設定
BGPスピーカーが複数のASから受信したアップデートが、同じ宛先に対して異なるパスを示している場合、BGPスピーカーはその宛先に到達する最適パスを1つ選択する必要があります。選択されたパスはBGPルーティング テーブルに格納され、ネイバに伝播されます。この判断は、アップデートに格納されているアトリビュート値、およびBGPで設定可能な他の要因に基づいて行われます。
BGPピアはネイバASからプレフィクスに対する2つのEBGPパスを学習するとき、最適パスを選択してIPルーティング テーブルに挿入します。BGPマルチパス サポートがイネーブルで、同じネイバASから複数のEBGPパスを学習する場合、単一の最適パスの代わりに、複数のパスがIPルーティング テーブルに格納されます。そのあと、パケット スイッチング中に、複数のパス間でパケット単位または宛先単位のロードバランシングが実行されます。 maximum-paths ルータ コンフィギュレーション コマンドは、許可されるパス数を制御します。
これらの要因により、BGPが最適パスを選択するためにアトリビュートを評価する順序が決まります。
- 1. パスで指定されているネクストホップが到達不能な場合、このアップデートは削除されます。BGPのネクストホップのアトリビュート(ソフトウェアによって自動判別される)は、宛先に到達するために使用されるネクストホップのIPアドレスです。EBGPの場合、通常このアドレスは neighbor remote-as ルータ コンフィギュレーション コマンドで指定されたネイバのIPアドレスです。ネクストホップの処理をディセーブルにするには、ルート マップまたは neighbor next-hop-self ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
- 2. 最大ウェイトのパスを推奨します(シスコ独自のパラメータ)。ウェイト アトリビュートはルータにローカルであるため、ルーティング アップデートで伝播されません。デフォルトでは、ルータ送信元のパスに関するウェイト アトリビュートは32768で、それ以外のパスのウェイト アトリビュートは0です。最大ウェイトのルートを推奨します。ウェイトを設定するには、アクセス リスト、ルート マップ、または neighbor weight ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
- 3. ローカル初期設定値が最大のルートを推奨します。ローカル初期設定はルーティング アップデートに含まれ、同じAS内のルータ間で交換されます。ローカル初期設定アトリビュートのデフォルト値は100です。ローカル初期設定を設定するには、 bgp default local-preference ルータ コンフィギュレーション コマンドまたはルート マップを使用します。
- 4. ローカル ルータ上で稼働するBGPから送信されたルートを推奨します。
- 5. ASパスが最短のルートを推奨します。
- 6. 送信元タイプが最小のルートを推奨します。内部ルートまたはIGPは、EGPによって学習されたルートよりも小さく、EGPで学習されたルートは、未知の送信元のルートまたは別の方法で学習されたルートよりも小さくなります。
- 7. 想定されるすべてのルートについてネイバASが同じである場合は、Multi Exit Discriminator(MED)メトリック アトリビュートが最小のルートを推奨します。MEDを設定するには、ルート マップまたは default-metric ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。アップデートがIBGPピアに送信される場合、MEDも含まれます。
- 8. 内部(IBGP)パスより、外部(EBGP)パスを推奨します。
- 9. 最も近いIGPネイバ(最小のIGPメトリック)を通って到達できるルートを推奨します。ルータは、AS内の最短の内部パス(BGPのネクストホップへの最短パス)を使用し、宛先に到達するためです。
- 10. 次の条件にすべて該当する場合は、このパスのルートをIPルーティング テーブルに挿入してください。
- − 最適ルートと目的のルートがともに外部ルートである
- − 最適ルートと目的のルートの両方が、同じネイバASからのルートである
- − maximum-paths がイネーブルである
- 11. マルチパスがイネーブルでない場合は、BGPルータIDのIPアドレス値が最小のルートが選択されます。通常の場合、ルータIDはルータで最大のIPアドレスまたはループバック(仮想)アドレスですが、実装ごとに固有の場合もあります。
同じ判断アトリビュートを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
デフォルト ステートに戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。
ルート マップによるBGPフィルタリングの設定
BGP内でルート マップを使用すると、ルーティング情報を制御、変更したり、ルーティング ドメイン間でルートを再配信する条件を定義できます。ルート マップの詳細については、 ルート マップによるルーティング情報の再配信 を参照してください。各ルート マップには、ルート マップを識別する名前( マップ タグ )およびオプションのシーケンス番号が付いています。
ルート マップを使用してネクストホップの処理をディセーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
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set ip next-hop ip-address [ ...ip-address ] [ peer-address ] |
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ルート マップを削除するには no route-map map-tag コマンドを使用します。ネクストホップの処理を再度イネーブルにするには no set ip next-hop ip-address コマンドを使用します。
ネイバによるBGPフィルタリングの設定
as-path access-list グローバル コンフィギュレーション コマンドおよび neighbor filter-list ルータ コンフィギュレーション コマンドなどのASパス フィルタを使用してBGPアドバタイズをフィルタリングできます。また、 neighbor distribute-list ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用してアクセス リストを使用することもできます。distribute-listフィルタはネットワーク番号に適用されます。 distribute-list コマンドについては、 ルーティング アップデートのアドバタイズおよび処理の制御 を参照してください。
ネイバ単位でルート マップを使用すると、アップデートをフィルタリングしたり、各アトリビュートを変更したりできます。ルート マップは、着信アップデートまたは発信アップデートのいずれかに適用できます。ルート マップを渡すルートのみが、アップデート内で送信または許可されます。着信および発信の両方のアップデートで、ASパス、コミュニティ、およびネットワーク番号に基づくマッチングがサポートされています。ASパスのマッチングには match as-path access-lis ルートマップ コマンド、コミュニティ ベースのマッチングには match community-list ルートマップ コマンド、ネットワーク ベースのマッチングには ip access-list グローバル コンフィギュレーション コマンドが必要です。
ネイバ単位のルート マップを適用するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
ネイバからアクセス リストを削除するには、 no neighbor distribute-list コマンドを使用します。ネイバからルート マップを削除するには、 no neighbor route-map map-tag ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
フィルタリングには、BGPのASパスに基づいて着信および発信の両方のアップデートに対してアクセス リスト フィルタを指定する方法もあります。各フィルタは正規表現に基づくアクセス リストです(正規表現の詳細については、『 Cisco IOS Dial Services Command Reference 』Release 12.1の付録「Regular Expressions」を参照)。この方法を使用するには、ASパス アクセス リストを定義し、特定のネイバ間のアップデートに対して適用します。
BGPパス フィルタリングを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
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ip as-path access-list access-list-number { permit | deny } as-regular-expressions |
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neighbor { ip-address | peer-group name } filter-list { access-list-number | name } { in | out | weight weight } |
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BGPフィルタリングのプレフィクス リストの設定
neighbor distribute-list ルータ コンフィギュレーション コマンドなどの、多くのBGPルート フィルタリング コマンドでアクセス リストの代わりにプレフィクス リストを使用できます。プレフィクス リストを使用すると、大規模なリストのロードや検索の性能向上、差分更新のサポート、容易なCLI(コマンドライン インターフェイス)設定、および柔軟性の向上などの利点があります。
プレフィクス リストによるフィルタリングでは、アクセス リストのマッチングを行う場合と同様に、ルートのプレフィクスをプレフィクス リストとマッチングします。一致したものがあれば、そのルートが使用されます。プレフィクスが許可されているかいないかは、次の基準に従います。
- プレフィクス リストが空の場合、すべてのプレフィクスが許可されます。
- プレフィクスがプレフィクス リストのエントリと一致しない場合、暗黙的な拒否とみなされます。
- プレフィクス リストの複数のエントリが一致した場合、プレフィクス リスト エントリのシーケンス番号を使用して、最も小さなシーケンス番号を持つエントリを割り出します。
デフォルトでは、シーケンス番号は自動生成され5単位で増加します。シーケンス番号の自動生成をディセーブルに設定すると、各エントリのシーケンス番号を指定する必要があります。シーケンス番号の増加単位は任意に指定できます。1単位での増加を指定すると、リストにエントリを追加することはできません。大きな単位での増加を指定すると、値が上限に達してしまう可能性があります。
設定のエントリを削除する場合にはシーケンス番号を指定する必要はありません。 Show コマンドの出力にはシーケンス番号が表示されます。
必ずプレフィクス リストを設定してから、コマンドでプレフィクス リストを使用してください。プレフィクス リストの作成またはプレフィクス リストへのエントリの追加を行うには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
プレフィクス リストおよびそのリストのエントリをすべて削除するには、 no ip prefix-list list-name グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。プレフィクス リストからエントリを1つ削除するには、 no ip prefix-list seq seq-value グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。シーケンス番号の自動生成をディセーブルにするには、 no ip prefix-list sequence number コマンドを使用します。自動生成を再度イネーブルにするには、 ip prefix-list sequence number コマンドを使用します。プレフィクス エントリのヒット数テーブルを消去するには、 clear ip prefix-list イネーブルEXECコマンドを使用します。
BGPコミュニティ フィルタリングの設定
BGPコミュニティ フィルタリングは、COMMUNITIESアトリビュートの値に基づいてルーティング情報の配信を制御するBGPの方法の1つです。このアトリビュートによって、宛先はコミュニティにグループ化され、コミュニティに基づいてルーティング判断が適用されます。この方法を使用すると、ルーティング情報の配信制御を目的とするBGPスピーカーの設定が簡単になります。
コミュニティは、共通するいくつかのアトリビュートを共有する宛先のグループです。各宛先は複数のコミュニティに属します。AS管理者は、宛先が属するコミュニティを定義できます。デフォルトでは、すべての宛先が一般的なインターネット コミュニティに属します。コミュニティは、過渡的でグローバルな、オプションのCOMMUNITIESアトリビュート(1〜4294967200)によって識別されます。事前に定義された既知のコミュニティの一部を、次に示します。
- internet ― このルートを、インターネット コミュニティにアドバタイズします。すべてのルータが所属します。
- no-export ― EBGPピアに、このルートをアドバタイズしません。
- no-advertise ― どのピア(内部または外部)にも、このルートをアドバタイズしません。
- local-as ― ローカルなAS外部のピアに、このルートをアドバタイズしません。
コミュニティに基づき、他のネイバに許可、送信、配信するルーティング情報を制御できます。BGPスピーカーは、ルートを学習、アドバタイズ、または再配信するときに、ルートのコミュニティを設定、追加、または変更します。ルートを集約すると、作成された集約内のCOMMUNITIESアトリビュートに、すべての初期ルートの全コミュニティが含まれます。
コミュニティ リストを使用すると、ルート マップのマッチ コマンド句で使用されるコミュニティ グループを作成できます。さらに、アクセス リストの場合と同様、一連のコミュニティ リストを作成することもできます。ステートメントは一致が見つかるまでチェックされ、1つのステートメントが満たされると、テストは終了します。
コミュニティに基づいてCOMMUNITIESアトリビュートおよびマッチ コマンド句を設定するには、 ルート マップによるルーティング情報の再配信 に記載されている match community-list および set community ルートマップ コンフィギュレーション コマンドを参照してください。
デフォルトでは、COMMUNITIESアトリビュートはネイバに送信されません。COMMUNITIESアトリビュートが特定のIPアドレスのネイバに送信されるように指定するには、 neighbor send-community ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
コミュニティ リストを作成、適用するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
BGPネイバおよびピア グループの設定
通常の場合、BGPネイバの多くは同じアップデート ポリシー(同じ発信ルート マップ、配信リスト、フィルタ リスト、アップデート送信元など)を使用して設定されます。アップデート ポリシーが同じネイバをピア グループにまとめると設定が簡単になり、アップデートの効率が高まります。多数のピアを設定した場合は、この方法を推奨します。
BGPピア グループを設定するには、ピア グループを作成し、そこにオプションを割り当てて、ピア グループ メンバーとしてネイバを追加します。ピア グループを設定するには、 neighbor ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。デフォルトでは、ピア グループ メンバーはピア グループのすべての設定オプション(リモートAS[設定されている場合]、バージョン、アップデート送信元、発信ルートマップ、発信フィルタリスト、発信配信リスト、最小アドバタイズ間隔、ネクストホップなど)を継承します。すべてのピア グループ メンバーは、ピア グループに対する変更を継承し、また、発信アップデートに影響しないオプションを無効にするように、メンバーの設定もできます。
各ネイバに設定オプションを割り当てるには、ネイバのIPアドレスを使用し、次に示すルータ コンフィギュレーション コマンドのいずれかを指定します。ピア グループにオプションを割り当てるには、ピア グループ名を使用し、いずれかのコマンドを指定します。 neighbor shutdown ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用すると、すべての設定情報を削除せずに、BGPピアまたはピア グループをディセーブルにできます。
BGPピアを設定するには、イネーブルEXECモードで次のコマンドを使用します。
既存のBGPネイバまたはネイバ ピア グループをディセーブルにするには、 neighbor shutdown ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。ディセーブル化されている既存のネイバまたはネイバ ピア グループをイネーブルにするには、 no neighbor shutdown ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
集約アドレスの設定
CIDRを使用すると、集約ルート(または スーパーネット )を作成して、ルーティング テーブルのサイズを最小化できます。BGP内に集約ルートを設定するには、集約ルートをBGPに再配信するか、またはBGPルーティング テーブル内に集約エントリを作成します。BGPテーブル内に特定のエントリがさらに1つまたは複数存在する場合は、BGPテーブルに集約アドレスが追加されます。
ルーティング テーブル内に集約アドレスを作成するには、イネーブルEXECモードで次のコマンドを使用します。
集約エントリを削除するには、 no aggregate-address address mask ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。オプションをデフォルト値に戻すには、キーワードを指定してコマンドを使用します。
ルーティング ドメイン コンフェデレーションの設定
IBGPのメッシュを少なくするには、ASを複数のサブASに分割し、それをグループ化して単一のASのように見える1つのコンフェデレーションにする方法があります。各ASはそれぞれのAS内で完全なメッシュ構造で、同じコンフェデレーション内の他のASとの接続は少数です。異なるASにあるピアがEBGPセッションを持っていても、それらがIBGPピアであるかのようにルーティング情報が交換されます。具体的には、ネクスト ホップ、MED、およびローカル初期設定情報が保持されます。このようにして、すべてのASに対して単一のIGPを使用できます。
BGPコンフェデレーションを設定するには、そのASグループのAS番号として機能するコンフェデレーションIDを指定する必要があります。
BGPコンフェデレーションを設定するには、イネーブルEXECモードで次のコマンドを使用します。
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bgp confederation peers autonomous-system [ autonomous-system ...] |
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BGPルート リフレクタ認証の設定
BGPでは、すべてのIBGPスピーカーが完全にメッシュ化されている必要があります。ルータが外部ネイバからルートを受け取ると、それをすべての内部ネイバにアドバタイズする必要があります。ルーティング情報がループしないように、すべてのIBGPスピーカーが接続されている必要があります。内部ネイバは内部ネイバから学習したルートを他の内部ネイバに送信することはありません。
ルート リフレクタを使用すると、学習したルートをネイバへ送信するのに別の方法が使用されるため、すべてのIBGPスピーカーを完全メッシュにする必要はありません。内部BGPピアを ルート リフレクタ に設定すると、ルート リフレクタがIBGPの学習したルートをIBGPネイバへ送信する役割を担います。ルート リフレクタの内部ピアには、次の2つのグループがあります。 クラインアント ピア と、 非クライアント ピア (AS内のその他のすべてのルータ)です。ルート リフレクタはこれら2つのグループ間のルートを反映します。ルート リフレクタとそのクライアント ピアは クラスタ を形成します。非クライアント ピアはお互いに完全メッシュ化されている必要がありますが、クライアント ピアは必ずしも完全メッシュ化されている必要はありません。クラスタ内のクライアントはクラスタ外のIBGPスピーカーとは通信しません。
ルート リフレクタがアドバタイズされたルートを受け取ると、ネイバに応じて次のいずれかの動作を行います。
- 外部BGPスピーカーからのルートが、すべてのクライアントおよび非クライアント ピアにアドバタイズされます。
- 非クライアント ピアからのルートが、すべてのクライアントにアドバタイズされます。
- クライアントからのルートが、すべてのクライアントおよび非クライアント ピアにアドバタイズされます。したがって、クライアントは完全にメッシュ化されている必要はありません。
通常、クライアントのクラスタにはルート リフレクタが1つあり、クラスタはルート リフレクタ ルータIDで識別されます。冗長性を増し、シングル ポイント障害を回避するために、クラスタに複数のルート リフレクタが存在する場合があります。この場合、クラスタ内のすべてのルート リフレクタは、同じクラスタ内のルート リフレクタからのアップデートを認識できるように、同一の4バイトのクラスタIDが設定されている必要があります。1つのクラスタ内のすべてのルート リフレクタは完全にメッシュ化され、同じクライアント ピアおよび非クライアント ピアが含まれている必要があります。
ルート リフレクタおよびクライアントを設定するには、イネーブルEXECモードで次のコマンドを使用します。
ルート ダンピングの設定
ルート フラップ ダンピングは、インターネットワーク内のフラッピング ルートの伝播を最小限にするように設計されたBGPの機能です。利用可能および利用不可能になる状態を繰り返すルートは、フラッピングしているとみなされます。ルート ダンピングがイネーブルに設定されている場合には、ルートがフラップするとそのルートに ペナルティ の数値が割り当てられます。ルートの累積ペナルティが設定変更可能な制限値に到達すると、ルートが稼働していても、BGPはそのルートのアドバタイズを抑制します。 再利用制限 はペナルティと比較される設定変更可能な値です。ペナルティが再利用制限よりも小さい場合、抑制されている稼働中のルートが再度アドバタイズされます。
ダンピングはIBGPによって学習されたルートには適用されません。このポリシーにより、IBGPピアがASへの外部ルートに対して高いペナルティを持つのを防止します。
BGPルート ダンピングを設定するには、イネーブルEXECモードで次のコマンドを使用します。
フラップ ダンピングをディセーブルにするには、キーワードを指定せずに no bgp dampening ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。ダンピング係数をデフォルト値に戻すには、 no bgp dampening ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
BGPのモニタおよびメンテナンス
特定のキャッシュ、テーブル、またはデータベースのすべての内容を削除できます。この作業は、特定の構造の内容が無効である場合、または無効である疑いがある場合に必要となります。
BGPルーティング テーブル、キャッシュ、データベースの内容など、特定の統計情報を表示できます。さらに、リソースの利用率を判別したり、ネットワーク問題を解決するための情報を使用することもできます。さらに、ノードの到達可能性に関する情報を表示し、デバイスのパケットが経由するネットワーク内のパスの検出もできます。
表31-12 に、 BGPを消去および表示するために使用するイネーブルEXECコマンドを示します。表示されるフィールドの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3:Routing Protocols』Release 12.2を参照してください。
また、 bgp log-neighbor changes ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用し、BGPネイバをリセット、起動、またはダウンさせるときに生成される、メッセージのロギングをイネーブルにすることもできます。
Multi-VRF CEの設定
Virtual Private Network(VPN;仮想私設網)を使用すると、カスタマーはISPバックボーン ネットワーク上で帯域幅を確実に共有できます。VPNは共通のルーティング テーブルを共有するサイトの集まりです。カスタマー サイトは1つまたは複数のインターフェイスでサービス プロバイダー ネットワークに接続されます。サービス プロバイダーは各インターフェイスをVPNルーティング テーブルに関連付けます。VPNルーティング テーブルは、VPN Routing/Forwarding(VRF;VPNルーティング/転送)テーブルと呼ばれます。
スイッチは、Customer Edge(CE;カスタマー エッジ)デバイス内でmultiple VPN Routing/Forwarding(multi-VRF)インスタンスをサポートします(multi-VRF CE)。サービス プロバイダーはmulti-VRF CEを使用して、IPアドレスが重複する複数のVPNをサポートします。
- Multi-VRF CEの概要
- Multi-VRF CEのデフォルト設定
- Multi-VRF CEの設定時の注意事項
- VRFの設定
- VPNルーティング セッションの設定
- BGP PE/CEルーティング セッションの設定
- Multi-VRF CEの設定例
- Multi-VRF CEステータスの表示
Multi-VRF CEの概要
multi-VRF CEは、IPアドレスを重複使用する複数のVPNをサービス プロバイダーがサポートできるようにする機能です。multi-VRF CEは入力インターフェイスを使用して、VPNが異なるルートを区別し、各VRFに1つまたは複数のレイヤ3インターフェイスを関連付け、仮想パケット転送テーブルを形成します。VRF内のインターフェイスは、イーサネット ポートなどの物理インターフェイス、またはVLAN SVIなどの論理インターフェイスのいずれかに設定できますが、インターフェイスを複数のVRFに同時に所属させることはできません。
multi-VRF CEには、次に示すデバイスが含まれます。
- CEデバイス ― カスタマーは1つまたは複数のProvider Edge(PE;プロバイダー エッジ)ルータへのデータ リンクを経由し、サービス プロバイダー ネットワークにアクセスできます。CEデバイスはルータにサイトのローカル ルートをアドバタイズし、ルータからリモートVPNルートを学習します。Catalyst 3550スイッチは、CEとして使用できます。
- PEルータ ― スタティック ルーティング、またはBGP、RIPv2、OSPF、EIGRPなどのルーティング プロトコルを使用し、CEデバイスとルーティング情報を交換します。PEで必要となる処理は、直接接続されたVPNのVPNルートを維持することだけです。サービス プロバイダーのすべてのVPNルートを維持する必要はありません。各PEルータには、直接接続された各サイトのVRFが維持されます。これらのサイトがすべて同じVPNに参加する場合は、PEルータ上の複数のインターフェイスを1つのVRFに関連付けることができます。各VPNは、指定されたVRFにマッピングされます。CEからローカルVPNルートを学習したあとで、PEルータはIBGPを使用し、他のPEルータとVPNルーティング情報を交換します。
- プロバイダー ルータまたはコア ルータ ― サービス プロバイダー ネットワーク内のルータのうち、CEデバイスに接続されていないルータです。
multi-VRF CEを使用すると、複数のカスタマーで1つのCEを共有できます。また、CEとPE間で物理リンクが1つだけ使用されます。共有されたCEはカスタマーごとに個別のVRFテーブルを維持し、独自のルーティング テーブルに基づいて、カスタマーごとにパケットをスイッチングおよびルーティングします。multi-VRF CEは、PEに限定されていた機能をCEデバイスに拡張します。これにより、VRFテーブルを個別に維持する機能がCEデバイスに追加され、VPNのプライバシおよびセキュリティ機能を支店に拡張することが可能となります。
図31-5 に、各Catalyst 3550スイッチが複数の仮想CEとして機能する設定を示します。このシナリオは、VPNサービスに関する帯域幅条件が小さいカスタマー(小規模企業など)に最適です。この場合、Catalyst 3550スイッチで、multi-VRF CEをサポートする必要があります。multi-VRF CEはレイヤ3スイッチであるため、VRF内の各インターフェイスをレイヤ3インターフェイスにする必要があります。
図31-5 複数の仮想CEとして機能するCatalyst 3550スイッチ
VRFにレイヤ3インターフェイスを追加するコマンドを受信すると、CEはmulti-VRF-CE関連のデータ構造内にVLAN IDとPolicy Label(PL)間の適切なマッピングを設定し、VLAN IDおよびPLをVLANデータベースに追加します。
multi-VRF CEが設定されている場合、レイヤ3転送テーブルは概念的に2つのセクションに分割されます。
- multi-VRF CEルーティング セクション ― 別のVPNからのルートを格納します。
- グローバル ルーティング セクション ― インターネットなど、VPN以外のネットワークへのルートを格納します。
異なるVRFからのVLAN IDは異なるPLにマッピングされ、処理中にVRFを区別するために使用されます。レイヤ3転送テーブルのmulti-VRF CEセクションにルートが見つからない場合、グローバル ルーティング セクションを使用してフォワーディング パスを決定します。学習された新規VPNルートごとに、レイヤ3セットアップ機能は入力ポートのVLAN IDを使用してPLを取得し、multi-VRF CEルーティング セクションにPLおよび新規ルートを挿入します。パケットをルーテッド ポートから受信した場合は、ポート内部VLAN ID番号が使用され、SVIから受信した場合は、VLAN番号が使用されます。
次に、multi-VRF-CE対応ネットワークでのパケット転送プロセスを示します。
- VPNからパケットを受信すると、スイッチは入力されたPL番号に基づいてルーティング テーブルを検索します。ルートが見つかると、スイッチはパケットをPEに転送します。
- CEからパケットを受信すると、入力PEはVRF検索を実行します。ルートが見つかると、ルータは対応するMPLSラベルをパケットに追加し、MPLSネットワークに送信します。
- ネットワークからパケットを受信すると、出力PEはラベルを取り除き、そのラベルを使用して正しいVPNルーティング テーブルを識別します。次に、標準のルート検索を実行します。ルートが見つかると、パケットを正しい隣接装置に転送します。
- 出力PEからパケットを受信すると、CEは入力PLを使用して正しいVPNルーティング テーブルを検索します。ルートが見つかると、VPN内でパケットを転送します。
VRFを設定するには、VRFテーブルを作成し、VRFに関連付けられたレイヤ3インターフェイスを指定します。次に、VPN内、およびCEとPE間で、ルーティング プロトコルを設定します。プロバイダーのバックボーンにVPNルーティング情報を配信する場合は、ルーティング プロトコルとしてBGPを使用してください。
multi-VRF CEネットワークには、次に示す3つの主要コンポーネントがあります。
- VPNルート ターゲット通信 ― VPNコミュニティのその他すべてのメンバーに関するリストです。VPNコミュニティ メンバーごとにVPNルート ターゲットを設定する必要があります。
- VPNコミュニティPEルータのマルチプロトコルBGPピアリング ― VRFの到達可能性情報をVPNコミュニティのすべてのメンバーに伝播させます。VPNコミュニティ内のすべてのPEルータに、BGPピアリングを設定する必要があります。
- VPNフォワーディング ― VPNサービスプロバイダー ネットワーク内のすべてのVPNコミュニティ メンバー間で、すべてのトラフィックをトランスポートします。
Multi-VRF CEのデフォルト設定
表31-13 に、VRFのデフォルト設定を示します。
Multi-VRF CEの設定時の注意事項
ネットワークにVRFを設定するときの注意事項は次のとおりです。
- multi-VRF CEを備えたスイッチは複数のカスタマーで共有され、各カスタマーは独自のルーティング テーブルを所有します。
- カスタマーごとに異なるVRFテーブルを使用するため、同じIPアドレスを再使用できます。異なるVPNでは、重複するIPアドレスを使用できます。
- multi-VRF CEを使用すると、複数のカスタマーがPEとCE間で同じ物理リンクを共有できます。複数のVLANを持つトランク ポートは、カスタマー間でパケットを区別します。各カスタマーは独自のVLANを所有します。
- multi-VRF CEは、一部のMPLS-VRF機能をサポートしません。ラベル交換、LDP隣接関係、またはラベル付きパケットはサポートされません。
- PEルータの場合は、multi-VRF CEを使用しても、複数のCEを使用しても、違いはありません。 図31-5 では、multi-VRF CEデバイスに複数の仮想レイヤ3インターフェイスが接続されています。
- スイッチは物理ポート、VLAN SVI、または両方の組み合わせを使用して、VRFの設定をサポートします。SVIは、アクセス ポートまたはトランク ポートを経由して接続されます。
- 他のカスタマーのVLANと重複しないかぎり、カスタマーは複数のVLANを使用できます。カスタマーのVLANは、特定のルーティング テーブルIDにマッピングされます。このルーティングIDは、スイッチに格納された適切なルーティング テーブルを識別するために使用されます。
- multi-VRF CEをサポートするには、レイヤ 3 TCAMテーブルに複数のルーティング テーブルを入力します。ルートが属するテーブルを識別するにはルーティング テーブル内に追加フィールドが必要となるため、スイッチが144ビットのレイヤ3 TCAMをサポートできるようにSDMテンプレートを変更する必要があります。デフォルト、アクセス、またはルーティング テンプレート内でユニキャスト ルーティングにそれぞれ割り当てられているTCAMスペースを再フォーマットするには、 sdm prefer extended-match 、 sdm prefer access extended-match 、または sdm prefer routing extended-match グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。ユニキャスト ルーティングTCAMを再フォーマットすると、テンプレートでサポートされるユニキャスト ルート数が半減します。
- Catalyst 3550スイッチは、1つのグローバル ネットワークと最大7つのVRFをサポートします。サポートされるルートの総数は、TCAMのサイズによって制限され、SDMテンプレート内で指定されます。
- ほとんどのルーティング プロトコル(BGP、OSPF、RIP、スタティック ルーティング)をCEとPE間で使用できますが、次の理由からEBGPの使用を推奨します。
- − BGPの場合、複数のCEと通信するための複数のアルゴリズムが不要です。
- − BGPは、異なる管理下で実行されるシステム間でルーティング情報を渡す目的で設計されています。
- − BGPを使用すると、CEにルートのアトリビュートを簡単に渡すことができます。
- multi-VRF CEは、EIGRPをサポートしません。
- multi-VRF CEは、パケット スイッチング速度に影響を与えません。
- VPNマルチキャストはサポートされていません。
- 同じスイッチで、Web Cache Communication Protocol(WCCP)とmulti-VRF CEを同時に設定はできません。
- multi-VRF CEが設定されている場合、同じHot Standby Router Protocol(HSRP)スタンバイ アドレスを2つの異なるVPNに割り当てることはできません。
- VRFとPolicy-Based Routing(PBR;ポリシーベース ルーティング)はスイッチ インターフェイス上で相互に排他的です。インターフェイス上でPBRがイネーブルに設定されている場合は、VRFをイネーブルに設定できません。逆に、インターフェイス上でVRFがイネーブルに設定されている場合は、PBRをイネーブルに設定できません。
VRFの設定
1つまたは複数のVRFを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。コマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースのスイッチのコマンド リファレンス、および『 Cisco IOS Switching Services Command Reference 』Release 12.2を参照してください。
VRFを削除し、VRFからすべてのインターフェイスを削除するには、 no ip vrf vrf-name グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。VRFから特定のインターフェイスを削除するには、 no ip vrf forwarding インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
VPNルーティング セッションの設定
VPN内のルーティングは、サポートされている任意のルーティング プロトコル(RIP、EIGRP、またはBGP)またはスタティック ルーティングを使用して設定できます。以下に示すコンフィギュレーションはOSPF用ですが、プロセスはほかのプロトコルでも同じです。
VPN内でOSPFを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
OSPFルーティング プロセスとVPN転送テーブル間の関連付けを解除するには、 no router ospf process-id vrf vrf-name グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
BGP PE/CEルーティング セッションの設定
BGP PE/CEルーティング セッションを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
|
他のBGPルータに渡されたAS番号を使用してBGPルーティング プロセスを設定し、ルータ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
BGPルーティング プロセスを削除するには、 no router bgp autonomous-system-number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。ルーティングの特性を削除するには、コマンドにキーワードを指定します。
Multi-VRF CEの設定例
図31-6 は、 図31-5 と類似したネットワークの物理接続を簡素化した例です。OSPFはVPN1、VPN2、およびグローバル ネットワークで使用されるプロトコルです。BGPはCE/PE接続で使用されます。図の次にある設定例では、Catalyst 3550スイッチをCEスイッチAとして設定する方法、およびカスタマー スイッチDおよびFのVRF設定方法を示しています。CEスイッチCを設定するコマンドおよび他のカスタマー スイッチのものは示しませんが、この例と同様です。また、例では、PEルータとして動作するCatalyst 6000またはCatalyst 6500スイッチのスイッチAのトラフィック設定のコマンドも示しています。
図31-6 Multi-VRF CEの設定例
スイッチAの設定
スイッチAで、ルーティングをイネーブルにし、VRFを設定します。
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config-vrf)# route-target export 800:1
Switch(config-vrf)# route-target import 800:1
Switch(config-vrf)# route-target export 800:2
Switch(config-vrf)# route-target import 800:2
スイッチAのループバックおよび物理インターフェイスを設定します。GigabitEthernetポート1はPEへのトランク接続です。FastEthernetポート8および11はVPNに接続されます。
Switch(config)# interface loopback1
Switch(config-if)# ip vrf forwarding v11
Switch(config-if)# ip address 8.8.1.8 255.255.255.0
Switch(config)# interface loopback2
Switch(config-if)# ip vrf forwarding v12
Switch(config-if)# ip address 8.8.2.8 255.255.255.0
Switch(config)# interface gigabitethernet0/5
Switch(config-if)# switchport trunk encapsulation dot1q
Switch(config-if)# switchport mode trunk
Switch(config-if)# no ip address
Switch(config)# interface fastethernet0/8
Switch(config-if)# switchport access vlan 208
Switch(config)# interface fastethernet0/11
Switch(config-if)# switchport trunk encapsulation dot1q
Switch(config-if)# switchport mode trunk
スイッチAで使用されるVLANを設定します。VLAN10は、CEおよびPE間のVRF11に使用されています。VLAN 20は、CEとPEの間のVRF 12で使用されます。VLAN 118および208は、スイッチFおよびスイッチDをそれぞれ含むVPNのVRF用に使用されます。
Switch(config)# interface vlan10
Switch(config-if)# ip vrf forwarding v11
Switch(config-if)# ip address 38.0.0.8 255.255.255.0
Switch(config)# interface vlan20
Switch(config-if)# ip vrf forwarding v12
Switch(config-if)# ip address 83.0.0.8 255.255.255.0
Switch(config)# interface vlan118
Switch(config-if)# ip vrf forwarding v12
Switch(config-if)# ip address 118.0.0.8 255.255.255.0
Switch(config)# interface vlan208
Switch(config-if)# ip vrf forwarding v11
Switch(config-if)# ip address 208.0.0.8 255.255.255.0
VPN1およびVPN2に、OSPFルーティングを設定します。
Switch(config)# router ospf 1 vrf vl1
Switch(config-router)# redistribute bgp 800 subnets
Switch(config-router)# network 208.0.0.0 0.0.0.255 area 0
Switch(config)# router ospf 2 vrf vl2
Switch(config-router)# redistribute bgp 800 subnets
Switch(config-router)# network 118.0.0.0 0.0.0.255 area 0
Switch(config)# router bgp 800
Switch(config-router)# address-family ipv4 vrf vl2
Switch(config-router-af)# redistribute ospf 2 match internal
Switch(config-router-af)# neighbor 83.0.0.3 remote-as 100
Switch(config-router-af)# neighbor 83.0.0.3 activate
Switch(config-router-af)# network 8.8.2.0 mask 255.255.255.0
Switch(config-router-af)# exit
Switch(config-router)# address-family ipv4 vrf vl1
Switch(config-router-af)# redistribute ospf 1 match internal
Switch(config-router-af)# neighbor 38.0.0.3 remote-as 100
Switch(config-router-af)# neighbor 38.0.0.3 activate
Switch(config-router-af)# network 8.8.1.0 mask 255.255.255.0
スイッチDの設定
スイッチDはVPN 1に属し、次のコマンドによってスイッチAに接続されます。
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface fastethernet0/2
Switch(config-if)# no switchport
Switch(config-if)# ip address 208.0.0.20 255.255.255 .0
Switch(config)# router ospf 101
Switch(config-router)# network 208.0.0.0 0.0.0.255 area 0
スイッチFの設定
スイッチFはVPN 2に属し、次のコマンドによってスイッチAに接続されます。
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface fastethernet0/1
Switch(config-if)# switchport trunk encapsulation dot1q
Switch(config-if)# switchport mode trunk
Switch(config-if)# no ip address
Switch(config)# interface vlan118
Switch(config-if)# ip address 118.0.0.11 255.255.255.0
Switch(config)# router ospf 101
Switch(config-router)# network 118.0.0.0 0.0.0.255 a rea 0
PEスイッチBの設定
次に示すコマンドは、スイッチB(PEルータ)上でCEデバイス(スイッチA)との接続のみを設定します。
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config-vrf)# route-target export 100:1
Router(config-vrf)# route-target import 100:1
Router(config-vrf)# route-target export 100:2
Router(config-vrf)# route-target import 100:2
Router(config)# interface Loopback1
Router(config-if)# ip vrf forwarding v1
Router(config-if)# ip address 3.3.1.3 255.255.255.0
Router(config)# interface Loopback2
Router(config-if)# ip vrf forwarding v2
Router(config-if)# ip address 3.3.2.3 255.255.255.0
Router(config)# interface gigabitethernet1/0.10
Router(config-if)# encapsulation dot1q 10
Router(config-if)# ip vrf forwarding v1
Router(config-if)# ip address 38.0.0.3 255.255.255.0
Router(config)# interface gigabitethernet1/0.20
Router(config-if)# encapsulation dot1q 20
Router(config-if)# ip vrf forwarding v2
Router(config-if)# ip address 83.0.0.3 255.255.255.0
Router(config)# router bgp 100
Router(config-router)# address-family ipv4 vrf v2
Router(config-router-af)# neighbor 83.0.0.8 remote-as 800
Router(config-router-af)# neighbor 83.0.0.8 activate
Router(config-router-af)# network 3.3.2.0 mask 255.255.255.0
Router(config-router-af)# exit
Router(config-router)# address-family ipv4 vrf vl
Router(config-router-af)# neighbor 83.0.0.8 remote-as 800
Router(config-router-af)# neighbor 83.0.0.8 activate
Router(config-router-af)# network 3.3.1.0 mask 255.255.255.0
Multi-VRF CEステータスの表示
multi-VRF CEの設定およびステータスに関する情報を表示するには、 表31-14 に示すイネーブルEXECコマンドを使用します。
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show ip route vrf vrf-name [ connected ] [ protocol [ as-number ]] [ list ] [ mobile ] [ odr ] [ profile ] [ static ] [ summary ] [ supernets-only ] |
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表示されるフィールドの詳細については、『 Cisco IOS Switching Services Command Reference 』Release 12.2を参照してください。
プロトコル独立機能の設定
ここでは、IPルーティング プロトコルに依存しない機能の設定方法について説明します。これらの機能は、IPベース イメージまたはIPサービス イメージが稼働するスイッチで使用できますが、IPベース イメージ付属のプロトコル関連機能はRIPでのみ使用できます。IPルーティング プロトコルに依存しないコマンドの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3:Routing Protocols』Release 12.2の「IP Routing Protocol-Independent Commands」の章を参照してください。
