この章では、Catalyst 3550スイッチにRemote Network Monitoring(RMON)を設定する方法について説明します。RMONは、RMON準拠コンソール システムおよびネットワーク プローブ間で交換可能な一連の統計および機能を定義する標準モニタリング仕様です。RMONは、ネットワーク障害診断、プランニング、およびパフォーマンス調整情報に関する総合的な機能を提供します。
RMONの概要
RMONは、Internet Engineering Task Force(IETF)標準モニタ仕様で、各種ネットワーク エージェントおよびコンソール システムがネットワーク モニタ データを交換できるようにします。RMON機能をスイッチのSNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)エージェントとともに使用すると、接続されたLANセグメント上のスイッチ間を流れるすべてのトラフィックをモニタできます。
図25-1 RMONの例
スイッチは、次のRMONグループをサポートします(RFC 1757で定義)。
- 統計情報(RMONグループ1) ― インターフェイスに関するイーサネット、ファスト イーサネット、およびギガビット イーサネット統計情報を収集します。
- ヒストリ(RMONグループ2) ― 指定されたポーリングインターバルでイーサネット、ファスト イーサネット、およびギガビット イーサネット インターフェイスに関する統計情報のヒストリ グループを収集します。
- アラーム(RMONグループ3) ― 指定されたインターバルの間、特定のMIB(管理情報ベース)オブジェクトをモニタして指定された値(上限スレッシュホールド)でアラームをトリガーし、別の値(下限スレッシュホールド)でアラームをリセットします。アラームはイベントでも使用できます。アラームがイベントをトリガーし、これによりログ エントリまたはSNMPトラップが生成されます。
- イベント(RMONグループ9) ― アラームによってイベントがトリガーされた場合の処置を決定します。この処置により、ログ エントリまたはSNMPトラップを生成することが可能となります。
このソフトウェアリリースでサポートされているスイッチはRMONデータ処理用にハードウェア カウンタを使用しているので、モニタがより効率的になり、ほとんど処理を必要としません。
RMONの設定
ここでは、スイッチにRMONを設定する方法について説明します。具体的な設定情報は次のとおりです。
RMONのデフォルト設定
RMONはデフォルトでディセーブルに設定されています。アラームやイベントは設定されていません。
RMONアラームおよびイベントの設定
CLI(コマンドライン インターフェイス)またはSNMP互換Network Management Station(NMS;ネットワーク管理ステーション)を使用することにより、スイッチをRMON対応に設定できます。NMS上で汎用RMONコンソール アプリケーションを使用し、RMONのネットワーク管理機能を利用することを推奨します。また、RMON MIBオブジェクトにアクセスするようにスイッチのSNMPを設定する必要があります。詳細については、 第27章 「SNMPの設定」 を参照してください。
RMONアラームおよびイベントをイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
アラームをディセーブルにするには、設定したアラームごとに no rmon alarm number グローバル コンフィギュレーション コマンドを実行します。設定したアラームをすべて一度にディセーブルにすることはできません。手動で起動をディセーブルにするには、 no rmon event number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。アラームおよびイベントとその相互作用の詳細については、RFC 1757を参照してください。
MIBオブジェクトに対してアラームを設定できます。次の例では、 rmon alarm コマンドを使用してRMONアラーム番号10を設定しています。このアラームは、アラームがディセーブルになるまで、MIB変数 ifEntry.20.1 を20秒ごとに1回モニタし、変数の上昇または下降の変化をチェックします。 ifEntry.20.1 値が15以上のMIBカウンタの増加を示した場合(たとえば100000から100015)、アラームがトリガーされます。アラームは次にイベント番号1をトリガーします。イベントの設定には、 rmon event コマンドを使用します。設定可能なイベントはログ エントリまたはSNMPトラップです。 ifEntry.20.1 値の変化が0ずつの場合、アラームはリセットされ、再度トリガーできます。
Switch(config)# rmon alarm 10 ifEntry.20.1 20 delta rising-threshold 15 1 falling-threshold 0 owner jjohnson
次の例では、 rmon event コマンドを使用してRMONイベント番号1を作成しています。イベントは High ifOutErrors として定義され、アラームによってイベントがトリガーされるときにログ エントリが生成されます。ユーザ jjones は、このコマンドによってイベント テーブルに作成された行を所有します。次の例でも、イベントがトリガーされたときにSNMPトラップが生成されます。
Switch(config)# rmon event 1 log trap eventtrap description "High ifOutErrors" owner jjones
インターフェイスでのRMON収集のイネーブル化
最初にRMONアラームおよびイベントを設定し、収集情報を表示する必要があります。
インターフェイスでグループヒストリ統計情報を収集するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
|
rmon collection history
index |
||
ヒストリ収集をディセーブルにするには、 no rmon collection history index インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
インターフェイスでグループ イーサネット統計情報を収集するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
グループ イーサネット統計情報の収集をディセーブルにするには、 no rmon collection stats index インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
RMONステータスの表示
RMONステータスを表示するには、 表25-1 に示すイネーブルEXECコマンドのいずれかを使用します。
この出力に表示されるフィールドの詳細については、『 Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference 』Release 12.2の「System Management Commands」を参照してください。
