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スイッチ
Catalyst 3550 シリーズ
Catalyst 3550 マルチレイヤ スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release 12.2(25)SEC
はじめに
このマニュアルについて
図一覧
表一覧
概要
CLIの使用方法
スイッチのIPアドレスおよびデフォルト ゲートウェイの割り当て
IE2100 CNSエージェントの設定
スイッチのクラスタ設定
スイッチの管理
スイッチベースの認証の設定
IEEE 802.1Xポートベースの認証の設定
インターフェイス特性の設定
SmartPortマクロの設定
VLANの設定
VTPの設定
音声VLANの設定
IEEE 802.1Qおよびレイヤ2プロトコル トンネリングの設定
STPの設定
MSTPの設定
オプションのスパニングツリー機能の設定方法
DHCP機能の設定
ダイナミックARP検査の設定
IGMPスヌーピングおよびMVRの設定
ポートベースのトラフィック制御の設定
CDPの設定
UDLDの設定
SPANおよびRSPANの設定
RMONの設定
システム メッセージ ロギングの設定
SNMPの設定
ACLによるネットワーク セキュリティの設定
QoSの設定
EtherChannelの設定
IPユニキャスト ルーティングの設定
HSRPの設定
WCCPによるWebキャッシュ サービスの設定
IPマルチキャスト ルーティングの設定
MSDPの設定
代替ブリッジングの設定
トラブルシューティング
サポートされているMIB
Cisco IOSファイル システム、コンフィギュレーション ファイル、およびソフトウェア イメージの操作
Cisco IOS Release 12.2(25)SECでサポートされていないCLIコマンド

スイッチ
Catalyst 3550 マルチレイヤ スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release 12.2(25)SEC

この章では、ローカルInternet Group Management Protocol(IGMP)スヌーピングのアプリケーションであるMulticast VLAN Registration(MVR)など、Catalyst 3550スイッチにIGMPスヌーピングを設定する方法について説明します。また、IGMPフィルタリングを使用してマルチキャスト グループ メンバーシップを制御する手順およびIGMPスロットリング動作の設定手順についても説明します。

この章で使用されるコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースのコマンド リファレンス、および『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 3 of 3:Multicast 』Release 12.2の「IP Multicast Routing Commands」を参照してください。

この章で説明する内容は、次のとおりです。

IGMPスヌーピングの概要
IGMPスヌーピングの設定
IGMPスヌーピング情報の表示
MVRの概要
MVRの設定
MVR情報の表示
IGMPフィルタリングおよびスロットリングの設定
IGMPフィルタリングおよびスロットリング設定の表示

IPマルチキャスト グループにマッピングするMAC(メディア アクセス制御)アドレスは、IGMPスヌーピングやMVRなどの機能を使用して管理することも、スタティックMACアドレスを使用することもできます。ただし、両方式を同時に使用することはできません。したがって、IGMPスヌーピングやMVRを使用する前に、IPマルチキャスト グループにマッピングする、スタティックに設定されているMACアドレスをすべて削除する必要があります。

IGMPスヌーピングの概要

レイヤ2スイッチは、IGMPスヌーピングを使用してレイヤ2インターフェイスを動的に設定することにより、マルチキャスト トラフィックのフラッディングを抑制するため、マルチキャスト トラフィックがIPマルチキャスト デバイスに対応付けられたインターフェイスにだけ転送されます。名前が示すとおり、IGMPスヌーピングでは、LANスイッチはホストとルータの間でIGMP伝送をスヌーピングし、マルチキャスト グループとメンバー ポートを追跡する必要があります。スイッチは、特定のマルチキャスト グループのホストからIGMPレポートを受け取ると、転送テーブル エントリにホストのポート番号を追加します。また、ホストからIGMP Leave Groupメッセージを受け取ると、テーブル エントリからホスト ポートを削除します。また、マルチキャスト クライアントからIGMPメンバーシップ レポートを受信しない場合、定期的にエントリの削除も行います。

IPマルチキャストおよびIGMPの詳細については、RFC 1112およびRFC 2236を参照してください。

マルチキャスト ルータ(Enhanced Multilayer Software Image[EMI;拡張マルチレイヤ ソフトウェア イメージ]搭載のCatalyst 3550スイッチも含む)は、すべてのVLAN(仮想LAN)に定期的に一般クエリを送出します。このマルチキャスト トラフィックを必要とするすべてのホストは、Join要求を送信し、これによって転送テーブルのエントリに追加されます。スイッチは、マルチキャスト ルータに対し、IPマルチキャスト グループごとに1つだけJoin要求を転送します。IGMP Join要求の送信元である各MACグループについて、レイヤ2転送テーブルのVLANごとに1つのエントリを作成します。

IGMPスヌーピングを通じて学習するレイヤ2マルチキャスト グループは、ダイナミックです。ただし、 ip igmp snooping vlan static グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、MACマルチキャスト グループをスタティックに設定できます。マルチキャスト グループ アドレスのグループ メンバーシップをスタティックに設定すると、その設定はIGMPスヌーピングによるどの自動操作よりも優先されます。マルチキャスト グループ メンバーシップのリストは、ユーザ側の定義した設定とIGMPスヌーピングにより学習された設定の両方で構成されます。

マルチキャスト トラフィックはルーティングする必要がないので、マルチキャスト インターフェイスのないサブネットでIGMPスヌーピングをサポートするようIGMPスヌーピング クエリアを設定できます。IGMPスヌーピング クエリアの詳細については、 IGMPスヌーピング クエリアの設定 を参照してください。

ポート スパニングツリー、ポート グループ、またはVLAN IDが変更された場合、VLAN上のこのポートからIGMP スヌーピングで学習されたマルチキャスト グループは削除されます。

ここでは、スイッチのIGMPスヌーピングの特性について説明します。

IGMPバージョン
マルチキャスト グループへの加入
マルチキャスト グループからの脱退
即時脱退処理
IGMP設定変更可能なleaveタイマー
IGMPレポート抑制
IGMPスヌーピング クエリア設定時の注意事項および制約事項
送信元専用ネットワーク

IGMPバージョン

スイッチは、 IGMPバージョン1、IGMPバージョン2、IGMPバージョン3をサポートします。これらのバージョンは、スイッチではインターオペラビリティがあります。たとえば、IGMPv2スイッチでIGMPスヌーピングがイネーブルで、スイッチがIGMPv3レポートをホストから受信する場合、スイッチはIGMPv3レポートをマルチキャスト ルータへ転送できます。

スイッチは、宛先マルチキャストMACアドレスにのみ基づいたIGMPv3スヌーピングをサポートします。このスイッチは、送信元MACアドレスまたはプロキシ レポートに基づいたスヌーピングはサポートしません。

IGMPv3スイッチは、Basic IGMPv3 Snooping Support(BISS)をサポートします。BISSには、IGMPv1およびIGMPv2スイッチのスヌーピング機能のサポートと、IGMPv3メンバーシップ レポート メッセージのサポートが含まれます。ネットワークにIGMPv3ホストが含まれる場合、BISSはマルチキャスト トラフィックのフラッディングを抑制します。BISSは、IGMPv2またはIGMPv1ホストのIGMPスヌーピング機能とほぼ同じ一連のポートにまで、トラフィックを抑制します。

IGMPv3 JoinおよびLeaveメッセージは、IGMPフィルタリングまたはMVRを稼働するスイッチではサポートされません。

IGMPv3スイッチは、Source Specific Multicast(SSM)機能を実行するデバイスとの間でメッセージを受信したり、メッセージを転送したりします。詳細については、『 Catalyst 4500 Series Switch Cisco IOS Software Configuration Guide Cisco IOS Release 12.1(12c)EW の「Configuring IP Multicast Layer 3 Switching」の章を参照してください。URLは次のとおりです。

http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/lan/cat4000/12_1_12/config/mcastmls.htm

マルチキャスト グループへの加入

スイッチに接続されたホストがIPマルチキャスト グループに加入しようとする場合、加入したいIGMPマルチキャスト グループを指定して非送信請求のIGMP Joinメッセージを送信します。また、スイッチはルータから一般クエリを受信すると、VLAN内のすべてのポートにそのクエリを転送します。マルチキャスト グループに加入しようとするホストは、スイッチにJoinメッセージを送信して応答します。スイッチのCPUは、グループのマルチキャスト転送テーブル エントリがまだ作成されていないと、これを作成します。また、Joinメッセージを受信したインターフェイスの転送テーブル エントリへの追加も行います。そのインターフェイスに関連付けられているホストは、マルチキャスト グループのマルチキャスト トラフィックを受信します( 図20-1 を参照)。

図20-1 最初のIGMP Joinメッセージ

ルータAがスイッチに一般クエリを送信し、スイッチがそのクエリを同じVLANのすべてのメンバーであるポート2〜5に転送します。ホスト1はマルチキャスト グループ224.1.2.3に加入を希望し、相当するMAC宛先アドレス0x0100.5E01.0203を持つグループにIGMPメンバーシップ レポート(IGMP Joinメッセージ)をマルチキャストします。CPUはホスト1によるIGMPレポート マルチキャストを受け取ると、IGMPレポート内の情報を使用して転送テーブルのエントリを設定します( 表20-1 を参照)。このエントリには、ホスト1のポート番号、ルータ、およびスイッチ内蔵CPUが含まれます。

表20-1 IGMPスヌーピング転送テーブル

宛先アドレス

パケット タイプ

ポート

0100.5exx.xxxx

IGMP

0

0100.5e01.0203

!IGMP

1、2

スイッチのハードウェアがIGMP情報パケットをマルチキャスト グループのその他のパケットと区別できることに注意してください。

テーブルの最初のエントリでは、スイッチCPUだけにIGMPパケットを送信するように、スイッチング エンジンに指示します。これにより、CPUがマルチキャスト フレームによって過負荷になることはありません。
2番めのエントリは、0x0100.5E01.0203マルチキャストMACアドレス宛の、IGMPパケットではない(!IGMP)フレームを、ルータおよびグループに加入しているホストに送信するように、スイッチング エンジンに指示します。

別のホスト(たとえば、ホスト4)が同じグループに非送信請求のIGMP Joinメッセージを送信する場合( 図20-2 を参照)、CPUはメッセージを受信して、転送テーブルにホスト4のポート番号を追加します( 表20-2 を参照)。転送テーブルはCPUにだけ向けてIGMPメッセージを送るため、メッセージはスイッチのその他のポートにはフラッディングしないことに注意してください。既知のマルチキャスト トラフィックはグループには転送されますが、CPUには転送されません。

図20-2 2番めのホストのマルチキャスト グループへの加入

表20-2 アップデートされたIGMPスヌーピング転送テーブル

宛先アドレス

パケット タイプ

ポート

0100.5exx.xxxx

IGMP

0

0100.5e01.0203

!IGMP

1、2、5

マルチキャスト グループからの脱退

ルータは定期的にマルチキャスト一般クエリを送信し、スイッチはこのクエリをVLANのすべてのポートを通じて転送します。このクエリを必要とするホストがこれに応答します。VLANの1つ以上のホストがマルチキャスト トラフィックを必要とする場合は、ルータはVLANにマルチキャスト トラフィックを転送し続けます。スイッチがマルチキャスト グループ トラフィックを転送するのは、そのレイヤ2マルチキャスト グループの転送テーブルにリストされているホストに限られます。

ホストは、マルチキャスト グループを脱退する場合、メッセージを送信せずに脱退することも、Leaveメッセージを送信することもできます。スイッチは、ホストからLeaveメッセージを受信すると、MACベースの一般クエリを送出して、そのインターフェイスに接続しているその他のデバイスが、特定のマルチキャスト グループのトラフィックを必要としているかどうかを調べます。次に、そのMACグループの転送テーブルをアップデートして、そのグループのマルチキャスト トラフィックを必要とするホストだけが転送テーブルにリストされるようにします。ルータは、VLANからのレポートを受信しなかった場合は、IGMPキャッシュからそのVLANのグループを削除します。

即時脱退処理

即時脱退は、IGMPバージョン2のホストについてのみサポートされます。

IGMPスヌーピングの即時脱退(immediate-leave)処理を使用すると、スイッチは、MACベースの一般クエリをインターフェイスに送信することなく、転送テーブルからLeaveメッセージを送信したインターフェイスを削除できます。VLANインターフェイスは、最初のLeaveメッセージで指定されたマルチキャスト グループのマルチキャスト ツリーから削除されます。即時脱退処理によって、複数のマルチキャスト グループを同時に使用する場合でも、スイッチド ネットワーク上のすべてのホストに対して最適な帯域幅管理を行うことができます。

即時脱退処理機能は、ポートに1つのホストしか接続されていないVLAN上でのみ使用してください。ポートに複数のホストが接続されているVLAN上で即時脱退をイネーブルにすると、一部のホストが誤って廃棄される可能性があります。

IGMP設定変更可能なleaveタイマー

Cisco IOS Release 12.2(25)SEAより前のリリースでは、IGMPスヌーピング脱退時間は5秒に固定されていました。クエリの応答時間が満了する前に、メンバーシップ レポートがスイッチによって受信されない場合、ポートはマルチキャスト グループ メンバーシップから削除されました。ただし、一部のアプリケーションでは5秒以内の脱退遅延時間を必要とします。

Cisco IOS Release 12.2(25)SEB以降のリリースでは、ホストが特定のマルチキャスト グループと関係しているかを判別するために、グループ固有のクエリを送信したあとスイッチが待機する時間を設定できます。IGMP脱退応答時間は100〜5000ミリ秒で設定できます。タイマーはグローバルに、またはVLAN単位で設定できます。脱退時間のVLAN設定は、グローバル設定より優先されます。

IGMP leaveタイマーに関する注意事項

IGMP leaveタイマーの設定時は、次の注意事項に従ってください。

脱退時間はグローバルに、またはVLAN単位で設定できます。
VLANに脱退時間を設定すると、グローバル設定より優先されます。
デフォルトの脱退時間は1000ミリ秒です。
IGMP設定変更可能な脱退時間はIGMPバージョン2が稼働しているホストでのみサポートされます。
ネットワークの実際の脱退遅延時間は通常、設定された脱退時間です。ただし、脱退時間はリアルタイムCPUロード条件、ネットワーク遅延、インターフェイスを介して送信されるトラフィック量に依存するので、設定時間から外れる 場合があります。

IGMPレポート抑制

IGMPレポート抑制は、マルチキャスト クエリにIGMPv1およびIGMPv2レポートがある場合にのみ、サポートされます。クエリにIGMPv3レポートが含まれる場合、この機能はサポートされません。

スイッチは、IGMPレポート抑制を使用して、マルチキャスト ルータ クエリ単位で1つのIGMPレポートのみをマルチキャスト デバイスに転送します。IGMPルータ抑制がイネーブルの場合(デフォルト)、スイッチは最初のIGMPレポートをグループのすべてのホストからすべてのマルチキャスト ルータに送信します。スイッチは、グループの残りのIGMPレポートはマルチキャスト ルータに送信しません。この機能は、レポートが重複してマルチキャスト デバイスに送信されるのを防止します。

マルチキャスト ルータ クエリにIGMPv1およびIGMPv2レポート専用の要求が含まれている場合、スイッチは最初にIGMPv1またはIGMPv2レポートのみをグループのすべてのホストからすべてのマルチキャスト ルータに転送します。

マルチキャスト ルータ クエリにIGMPv3レポートの要求も含まれている場合、スイッチはグループのIGMPv1、IGMPv2、およびIGMPv3レポートすべてをマルチキャスト デバイスに転送します。

IGMPレポート抑制をディセーブルにする場合、すべてのIGMPレポートがマルチキャスト ルータに転送されます。

IGMPスヌーピング クエリア設定時の注意事項および制約事項

Catalyst 2955スイッチにIGMPスヌーピング クエリアを設定する場合には、次の注意事項および制約事項に従ってください。

デフォルトでは、IGMPスヌーピング クエリアはディセーブルです。
グローバル コンフィギュレーション モードでVLANを設定します。
VLANインターフェイスにIPアドレスを設定します。イネーブルの場合、IGMPスヌーピング クエリアはIPアドレスをクエリ送信元アドレスとして使用します。
VLANインターフェイスでIPアドレスが設定されない場合、IGMPスヌーピング クエリアはIGMPクエリア用に設定されたグローバルIPアドレスを使用しようとします。グローバルIPアドレスが指定されていない場合、IGMPクエリアはVLAN Switch Virtual Intertface(SVI;スイッチ仮想インターフェイス)のIPアドレスを使用しようとします(アドレスが存在する場合)。SVI IPアドレスがない場合、スイッチはスイッチ上で設定された利用可能な最初のIPアドレスを使用します。利用可能な最初のIPアドレスは show ip interface イネーブルEXECコマンドの出力に表示されます。スイッチ上で利用可能なIPアドレスを見つけられない場合、IGMPスヌーピング クエリアはIGMP一般クエリを生成しません。
IGMPスヌーピング クエリアはIGMPバージョン1および2をサポートします。
管理上イネーブルの場合、IGMPスヌーピング クエリアはネットワーク内にマルチキャスト ルータの存在を検出すると非クエリア ステートに移行します。
管理上イネーブルの場合、IGMPスヌーピング クエリアは次の条件が発生したときに、動作上ディセーブル ステートに移行します。
− IGMPスヌーピングがVLANでディセーブル。
− PIMが対応するVLANのSVIでイネーブル。

送信元専用ネットワーク

送信元専用ネットワークでは、スイッチ ポートがマルチキャスト送信元ポートおよびマルチキャスト ルータ ポートに接続しています。スイッチ ポートは、IGMP JoinまたはLeaveメッセージを送信するホストには接続していません。

スイッチは、送信元専用学習方式を使用して、IPマルチキャスト データ ストリームからの予約済み、宛先、マルチキャストIPアドレス(224.0.0.x)によりエイリアスになるIPマルチキャスト グループについて学習します。スイッチは、これらのマルチキャスト アドレスでエイリアスになるトラフィックをマルチキャスト ルータ ポートにのみ転送します。

トラフィック(エイリアスが予約済み、宛先、マルチキャストIPアドレス)に対するデフォルトの学習方式は、IPマルチキャスト送信元専用学習方式です。これらのマルチキャスト アドレスでエイリアスにならないトラフィックは、マルチキャスト送信元ポートおよびマルチキャスト ルータ ポートの両方に転送されます。予約済み、宛先、マルチキャストIPアドレスによるトラフィックのIPマルチキャスト送信元専用学習をディセーブルにすることはできません。

デフォルトでは、送信元専用学習方式により学習されて、現在は使用されていない転送テーブル エントリでのスイッチの有効期限は切れています。エージング タイムが長すぎる、またはディセーブルの場合、スイッチが送信元専用学習またはIGMP Joinメッセージで学習した未使用のエントリで転送テーブルがいっぱいになります。スイッチが新しいIPマルチキャスト グループのトラフィックを受信すると、同じVLAN内のすべてのポートにパケットをフラッディングさせます。この不必要なフラッディングによって、スイッチのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。

エージングがディセーブルで、スイッチが送信元専用学習を使用して学習したマルチキャスト アドレスを削除する場合は、転送テーブル エントリのエージングを再度イネーブルにします。これによりスイッチは送信元専用学習方式により学習されて、現在は使用されていないマルチキャスト アドレスを期限切れにします。

IGMPスヌーピングの設定

IGMPスヌーピングを使用すると、スイッチは、IGMPパケットを調べたり、その内容に基づいて転送を判断できるようになります。スイッチでIGMPスヌーピングをイネーブルにして、外部マルチキャスト ルータを検出するには、VLAN内のルータのレイヤ3インターフェイスがマルチキャスト ルーティング用に設定されている必要があります。詳細については、 第34章 「IPマルチキャスト ルーティングの設定」 を参照してください。

ここでは、IGMPスヌーピングを設定する方法について説明します。

IGMPスヌーピングのデフォルト設定
IGMPスヌーピングのイネーブル化またはディセーブル化
スヌーピング方式の設定
マルチキャスト ルータ ポートの設定
グループに加入するホストのスタティックな設定
IGMP即時脱退処理のイネーブル化
IGMP leaveタイマーの設定
IGMPレポート抑制のディセーブル化
エージング タイムの設定
IGMPスヌーピング クエリアの設定

IGMPスヌーピングのデフォルト設定

表20-3 に、IGMPスヌーピングのデフォルト設定を示します。

表20-3 IGMPスヌーピングのデフォルト設定

機能

デフォルト設定

IGMPスヌーピング

グローバルおよびVLAN単位でイネーブル

マルチキャスト ルータ

設定なし

マルチキャスト ルータの学習(スヌーピング)方式

PIM-DVMRP

IGMPスヌーピング即時脱退

ディセーブル

スタティック グループ

設定なし

エージング転送テーブル エントリ(予約済み、宛先、マルチキャストIPアドレスでエイリアスになるトラフィック用)

イネーブル。デフォルト値は600秒(10分)です。

IGMPレポート抑制

イネーブル

IGMPスヌーピングのイネーブル化またはディセーブル化

デフォルトでは、IGMPスヌーピングはスイッチでグローバルにイネーブルです。グローバルにイネーブルまたはディセーブルに設定されていると、既存のすべてのVLANインターフェイスでもイネーブルまたはディセーブルになっています。IGMPスヌーピングは、デフォルトですべてのVLANでイネーブルになっていますが、VLAN単位でイネーブルおよびディセーブルに設定することもできます。マルチキャスト ルーティング用にVLANインターフェイスを設定しておくと、スイッチがIGMPスヌーピングを使用して、外部マルチキャスト ルータにダイナミックにアクセスするための設定は必要ありません。

グローバルIGMPスヌーピングは、VLAN IGMPスヌーピングに優先します。グローバルスヌーピングがディセーブルになっている場合は、VLANスヌーピングをイネーブルにできません。グローバル スヌーピングがイネーブルの場合、VLANスヌーピングはイネーブルまたはディセーブルのどちらにも設定できます。

スイッチでIGMPスヌーピングをグローバルにイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping

既存のすべてのVLANインターフェイスでIGMPスヌーピングをグローバルにイネーブルにします。

ステップ 3

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 4

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

すべてのVLANインターフェイスでIGMPスヌーピングをグローバルにディセーブルにするには、 no ip igmp snooping グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

VLANインターフェイスでIGMPスヌーピングをイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping vlan vlan-id

VLANインターフェイスでIGMPスヌーピングをイネーブルにします。

ステップ 3

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 4

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

VLANインターフェイスでIGMPスヌーピングをディセーブルにするには、指定されたVLAN番号について no ip igmp snooping vlan vlan-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

スヌーピング方式の設定

マルチキャスト対応ルータ ポートは、すべてのレイヤ2マルチキャスト エントリごとに転送テーブルに追加されます。スイッチは、次のいずれか1つの方式でそれらのポートを学習します。

IGMPクエリ、Protocol-Independent Multicast(PIM)パケット、およびDistance Vector Multicast Routing Protocol(DVMRP)パケットに対するスヌーピング
ほかのルータからのCisco Group Management Protocol(CGMP)パケットの待ち受け
ip igmp snooping mrouter グローバル コンフィギュレーション コマンドによるマルチキャスト ルータ ポートへのスタティックな接続

IGMPクエリおよびPIM/DVMRPパケットをスヌーピングするように、あるいはCGMP self-joinまたはproxy-joinパケットの待ち受けを行うようにスイッチを設定できます。デフォルトでは、スイッチはすべてのVLANのPIM/DVMRPパケットをスヌーピングします。CGMPパケットからのみマルチキャスト ルータ ポートを学習させるには、 ip igmp snooping vlan vlan-id mrouter learn cgmp グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。このコマンドを入力すると、ルータはCGMP self-joinまたはproxy-joinパケットのみを待ち受け、その他のCGMPパケットは待ち受けません。PIM/DVMRPパケットからのみマルチキャスト ルータ ポートを学習させるには、 ip igmp snooping vlan vlan-id mrouter learn pim-dvmrp グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

学習方式としてCGMPを使用し、VLAN内のマルチキャスト ルータをCGMPプロキシ対応にしない場合、ルータにダイナミックにアクセスするには ip cgmp router-only コマンドを実行する必要があります。詳細については、 第34章 「IPマルチキャスト ルーティングの設定」 を参照してください。

VLANインターフェイスがマルチキャスト ルータにダイナミックにアクセスする方法を変更するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping vlan vlan-id mrouter learn { cgmp | pim-dvmrp }

VLANでIGMPスヌーピングをイネーブルにします。指定できるVLAN IDの範囲は1〜4094です。

マルチキャスト ルータの学習方式を指定します。

cgmp ― CGMPパケットを待ち受けます。この方式は制御トラフィックの削減に便利です。
pim-dvmrp ― IGMPクエリおよびPIM-DVMRPパケットをスヌーピングします。これはデフォルト設定です。

ステップ 3

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 4

show ip igmp snooping

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次に、学習方式としてCGMPパケットを使用するようにIGMPスヌーピングを設定する例を示します。

Switch# configure terminal

Switch(config)# ip igmp snooping vlan 1 mrouter learn cgmp

Switch(config)# end

デフォルトの学習方式に戻すには、 no ip igmp snooping vlan vlan-id mrouter learn cgmp グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

マルチキャスト ルータ ポートの設定

マルチキャスト ルータ ポートを追加する(マルチキャスト ルータにスタティック接続を追加する)には、スイッチで ip igmp snooping vlan mrouter グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

マルチキャスト ルータへのスタティックな接続は、スイッチ ポートにのみサポートされます。

マルチキャスト ルータへのスタティック接続をイネーブルに設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping vlan vlan-id mrouter interface interface-id

マルチキャスト ルータのVLAN IDを指定し、マルチキャスト ルータへのインターフェイスを指定します。指定できるVLAN IDの範囲は1〜4094です。

ステップ 3

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 4

show ip igmp snooping mrouter [ vlan vlan-id ]

VLANインターフェイスでIGMPスヌーピングがイネーブルになっていることを確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

VLANからマルチキャスト ルータ ポートを削除するには、 no ip igmp snooping vlan vlan-id mrouter interface interface-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、マルチキャスト ルータへのスタティック接続をイネーブルに設定し、その設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal

Switch (config)# ip igmp snooping vlan 200 mrouter interface gigabitethernet0/1

Switch (config)# end

グループに加入するホストのスタティックな設定

ホストまたはレイヤ2ポートは、通常はマルチキャスト グループにダイナミックに加入しますが、インターフェイスでホストをスタティックに設定することもできます。

マルチキャスト グループのメンバーとしてレイヤ2ポートを追加するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping vlan vlan-id static mac-address interface interface-id

マルチキャスト グループのメンバーとしてレイヤ2ポートをスタティックに設定します。

vlan-id は、マルチキャスト グループVLAN IDです。
mac-address は、グループMACアドレスです。
interface-id は、メンバー ポートです。

ステップ 3

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 4

show ip igmp snooping groups

メンバー ポートおよびIPアドレスを確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

マルチキャスト グループからレイヤ2ポートを削除するには、 no ip igmp snooping vlan vlan-id static mac-address interface interface-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、インターフェイスにスタティックにホストを設定し、その設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal

Switch(config)# ip igmp snooping vlan 1 static 0100.5e00.0203 interface gigabitethernet0/1

Switch(config)# end

IGMP即時脱退処理のイネーブル化

IGMP即時脱退処理をイネーブルにすると、スイッチは、ポートでIGMPv2 Leaveメッセージを検出してそのポートを削除します。即時脱退処理機能を使用するのは、VLANの各ポートごとにレシーバーが1つ存在する場合だけにしてください。

即時脱退は、IGMPv2のホストについてのみサポートされます。

IGMP即時脱退処理をイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping vlan vlan-id immediate-leave

VLANインターフェイス上でIGMP即時脱退処理をイネーブルにします。

ステップ 3

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 4

show ip igmp snooping vlan vlan-id

VLAN上でIGMP即時脱退がイネーブルになっていることを確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

VLAN上でIGMP即時脱退をディセーブルにするには、 no ip igmp snooping vlan vlan-id immediate-leave グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、VLAN 130でIGMP即時脱退処理をイネーブルにする例を示します。

Switch# configure terminal

Switch(config)# ip igmp snooping vlan 130 immediate-leave

Switch(config)# end

IGMP leaveタイマーの設定

IGMP設定変更可能なleaveタイマーをイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping last-member-query-interval time

IGMP leaveタイマーをグローバルに設定します。指定できる範囲は100〜5000ミリ秒です。

ステップ 3

ip igmp snooping vlan vlan-id last-member-query-interval time

(任意)VLANインターフェイスにIGMP脱退時間を設定します。指定できる範囲は100〜5000ミリ秒です。

(注) VLANに脱退時間を設定すると、グローバルに設定したタイマーより優先されます。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show ip igmp snooping

(任意)設定されたIGMP脱退時間を表示します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

IGMP leaveタイマーをグローバルにデフォルト設定(1000ミリ秒)にリセットするには、 no ip igmp snooping last-member-query-interval グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

設定したIGMP脱退時間設定を指定のVLANから削除するには、 no ip igmp snooping vlan vlan-id last-member-query-intervalグローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

IGMPレポート抑制のディセーブル化

デフォルトでは、IGMPレポート抑制はディセーブルです。IGMPレポート抑制をイネーブルにすると、スイッチはマルチキャスト ルータ クエリ単位で1つのIGMPレポートのみを転送します。レポート抑制をディセーブルにすると、すべてのIGMPレポートがマルチキャスト ルータに転送されます。

IGMPレポート抑制は、マルチキャスト クエリにIGMPv1およびIGMPv2レポートがある場合にのみ、サポートされます。クエリにIGMPv3レポートが含まれる場合、この機能はサポートされません。

IGMPレポート抑制をディセーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

no ip igmp snooping report-suppression

IGMPレポート抑制をディセーブルにします。

ステップ 3

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 4

show ip igmp snooping

IGMPレポート抑制がディセーブルであることを確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

IGMPレポート抑制を再度イネーブルにするには、 ip igmp snooping report-suppression グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

エージング タイムの設定

スイッチが、マルチキャスト送信元専用学習方式を使用して学習する転送テーブル エントリのエージング タイムを設定できます。

エージング タイムを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping source-only learning age-timer time

エージング タイムを設定します。指定できる範囲は0〜2880秒です。デフォルト値は600秒(10分)です。

ステップ 3

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 4

show running-config | include source-only-learning

エージング タイムを確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

転送テーブル エントリのエージングをディセーブルにするには、 ip igmp snooping source-only-learning age-timer 0 グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力します。

IGMPスヌーピング クエリアの設定

VLANでIGMPスヌーピング クエリア機能をイネーブルにするには、次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp snooping querier

IGMPスヌーピング クエリアをイネーブルにします。

ステップ 3

ip igmp snooping querier ip_address

(任意)IGMPスヌーピング クエリアにIPアドレスを指定します。IPアドレスを指定しないと、クエリアはIGMPクエリア用に設定されたグローバルIPアドレスを使用しようとします。

(注) スイッチ上でIPアドレスを見つけられない場合、IGMPスヌーピング クエリアはIGMP一般クエリを生成しません。

ステップ 4

ip igmp snooping querier query-interval interval-count

(任意)IGMPクエリアの間のインターバルを設定します。指定できるインターバル範囲は1〜18000秒です。

ステップ 5

ip igmp snooping querier tcn query [count count | interval interval ]

(任意)Topology Change Notification(TCN;トポロジー変更通知)クエリの間の時間を(秒単位で)設定します。指定できるカウント範囲は1〜10です。指定できるインターバル範囲は1〜255秒です。

ステップ 6

ip igmp snooping querier timer expiry timeout

(任意)IGMPクエリアが無効になるまでの時間を(秒単位で)設定します。指定できる範囲は60〜300秒です。

ステップ 7

ip igmp snooping querier version version

(任意)クエリア機能が使用するIGMPバージョン番号を選択します。1または2を選択してください。

ステップ 8

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 9

show ip igmp snooping vlan vlan-id

(任意)VLANインターフェイスでIGMPスヌーピング クエリアがイネーブルになっていることを確認します。

ステップ 10

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次に、IGMPスヌーピング クエリアの送信元アドレスを10.0.0.64に設定し、その設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal

Switch(config)# ip igmp snooping querier 10.0.0.64

Switch(config)# end

次に、IGMPスヌーピング クエリアの最大応答時間を25秒に設定し、その設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal

Switch(config)# ip igmp snooping querier query-interval 25

Switch(config)# end

次に、IGMPスヌーピング クエリアのタイムアウトを60秒に設定し、その設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal

Switch(config)# ip igmp snooping querier timeout expiry 60

Switch(config)# end

次に、IGMPスヌーピング クエリア機能をバージョン2に設定し、その設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal

Switch(config)# no ip igmp snooping querier version 2

Switch(config)# end

IGMPスヌーピング情報の表示

ダイナミックに学習された、あるいはスタティックに設定されたルータ ポートおよびVLANインターフェイスのIGMPスヌーピング情報を表示できます。IGMPスヌーピング用に設定したVLANのMACアドレス マルチキャスト エントリの表示もできます。

IGMPスヌーピング情報を表示するには、 表20-4 に示す1つまたは複数のイネーブルEXECコマンドを使用します。

表20-4 IGMPスヌーピング情報表示用のコマンド

コマンド

説明

show ip igmp snooping [ vlan vlan-id ]

スイッチのすべてのVLANまたは指定されたVLANのスヌーピング設定情報を表示します。

(任意)単一のVLANに関する情報を表示するには、 vlan vlan-idを使用します。

show ip igmp snooping groups [ count | vlan vlan-id [ip_address | count]]

スイッチ、マルチキャストVLAN、または特定のパラメータに関するマルチキャスト テーブル情報を表示します。

count ― 実際のエントリではなく、指定されたコマンド オプションの合計エントリ数を表示します。
ip_address ― 指定されたグループIPアドレスのマルチキャスト グループの情報を表示します。

show ip igmp snooping mrouter [ vlan vlan-id ]

ダイナミックに学習された、または手動で設定されたマルチキャスト ルータ インターフェイスに関する情報を表示します。

(注) IGMPスヌーピングをイネーブルにすると、スイッチはマルチキャスト ルータの接続先であるインターフェイスを自動的に学習します。これらはダイナミックに学習されるインターフェイスです。

(任意)単一のVLANに関する情報を表示するには、 vlan vlan-idを使用します。

show ip igmp snooping querier [ vlan vlad-id ]

インターフェイスがサポートするIGMPバージョンに関する情報を表示します。

(任意)単一のVLANに関する情報を表示するには、 vlan vlan-idを使用します。

show mac address-table multicast [ vlan vlan-id ] [ user | igmp-snooping ] [ count ]

VLANについてレイヤ2 MACアドレス テーブルのエントリを表示します。各キーワードはすべてオプションで、次のように表示が制限されます。

vlan vlan-id ― 指定されたマルチキャスト グループVLANのみを表示します。
user ― ユーザが設定したマルチキャスト エントリのみを表示します。
igmp-snooping ― IGMPスヌーピングで学習したエントリのみを表示します。
count ― 実際のエントリではなく、選択された条件に対応するエントリの合計数のみを表示します。

コマンドのキーワードおよびオプションの詳細については、このリリースのコマンド リファレンスを参照してください。

表20-4 のコマンドからの出力例については、このリリースのコマンド リファレンスを参照してください。

MVRの概要

MVRは、イーサネット リングベースのサービス プロバイダー ネットワークで、マルチキャスト トラフィックを広範囲に配信するアプリケーション(サービス プロバイダー ネットワークでの複数のTVチャネルのブロードキャストなど)用に設計された機能です。MVRにより、ポート上の加入者は、ネットワーク全般のマルチキャストVLANのマルチキャスト ストリームに対して、加入または非加入を設定できます。ネットワーク上で1つのマルチキャストVLANを共有しながら、加入者は異なるVLANに存続できます。 MVRを使用すると、マルチキャストVLAN内でマルチキャスト ストリームを継続的に送信しながら、帯域幅およびセキュリティを確保するために、加入者VLANからストリームを隔離できます。

MVRでは、加入者ポートが、IGMP JoinまたはLeaveメッセージを送信することによって、マルチキャスト ストリームへの加入または非加入(JoinまたはLeave)を実行することを前提にしています。このメッセージは、イーサネット接続のIGMPv2互換ホストから発信できます。MVRはIGMPスヌーピングの基本メカニズムで動作しますが、2つの機能は相互に独立して動作します。それぞれ、もう一方の動作に影響を与えることなくイネーブルまたはディセーブルにできます。ただし、IGMPスヌーピングとMVRがともにイネーブルの場合は、MVRは、MVR上で設定されたマルチキャスト グループからのJoinおよびLeaveメッセージに対してのみ反応します。残りすべてのマルチキャスト グループからのJoinおよびLeaveメッセージは、IGMPスヌーピングによって管理されます。

スイッチのCPUは、MVR IPマルチキャスト ストリームおよびスイッチ転送テーブル上の関連MACアドレスを識別し、IGMPメッセージを代行受信します。また、レシーバーが送信元とは別のVLANにいる場合でも、マルチキャスト ストリームのレシーバーとして加入者をテーブルに追加したりテーブルから削除したりするように転送テーブルを書き換えます。この転送動作は、さまざまなVLAN間で通信されるトラフィックを選択的に許可します。

スイッチには、ダイナミック モードと互換モードという2つのMVR動作モードがあります。

MVRダイナミック モードで動作するときは、スイッチは標準IGMPスヌーピングを実行します。IGMP情報パケットはスイッチCPUに送信されますが、マルチキャスト データ パケットはCPUに送信されません。ダイナミック モードでは、マルチキャスト ルータは正常に実行できます。これは、スイッチがIGMP Joinメッセージをルータに送信し、ルータが、特定グループのインターフェイスからJoinメッセージを受信した場合に限って、そのグループへのマルチキャスト ストリームをインターフェイスに転送するためです。受信ポートは、MVRマルチキャスト制御およびデータ トラフィックのマルチキャストVLANからのメンバーとして扱われます。MVRグループのIGMPレポートはマルチキャストVLANの送信元ポートから送出されます。
MVR互換モードでは、Catalyst 3550スイッチのMVRは、Catalyst 3500 XLおよびCatalyst 2900 XLスイッチのMVRと連動します。すべてのマルチキャスト データ パケット、およびIGMPクエリと脱退パケットについて、ダイナミック モードと同じ動作をします。ただし、受信されたMVRグループのIGMPレポート パケットは、マルチキャストVLANの送信元ポートから送出されません。ダイナミック モードとは対照的に、スイッチはルータにJoinメッセージを送信しません。ルータは、インターフェイスに対してマルチキャスト ストリームを受信するようスタティックに設定する必要があります。したがって、このモードでは、MVRは送信元ポートでのダイナミック メンバーシップ加入をサポートしません。

IGMPv3 JoinおよびLeaveメッセージは、MVRを稼働するスイッチではサポートされません。

マルチキャストTVアプリケーションでのMVRの使用方法

マルチキャストTVアプリケーションでは、PCまたはセットトップ ボックスを装備したTVで、マルチキャスト ストリームを受信できます。複数のセットトップ ボックスまたは複数のPCは、MVRのレシーバー ポートとして設定されたスイッチ ポートである、1つの加入者ポートに接続できます。 図20-3 に、設定例を示します。セットトップ ボックスまたはPCには、DHCPによってIPアドレスが割り当てられます。加入者がチャネルを選択すると、対応するマルチキャストに加入するために、セットトップ ボックスまたはPCからスイッチAに対してIGMPレポートが送信されます。IGMPレポートが、設定済みのマルチキャストMACアドレスの1つと一致すると、スイッチのCPUは、ハードウェアのアドレス テーブルを変更し、指定されたマルチキャスト ストリームをマルチキャストVLANから受信した場合にそのマルチキャスト ストリームを転送する宛先として、このレシーバー ポートとVLANをアドレス テーブルに追加します。マルチキャストVLANとの間でマルチキャスト データを送受信するアップリンク ポートを、MVR送信元ポートと呼びます。

加入者がチャネルを変更するか、TVをオフにすると、セットトップ ボックスからマルチキャスト ストリームのIGMP Leaveメッセージが送信されます。スイッチのCPUは、レシーバー ポートのVLANを介して、IGMPグループ別クエリを送信します。VLAN内に、このグループに加入しているほかのセットトップ ボックスがある場合には、そのセットトップ ボックスは最大応答時間の範囲内に応答しなければなりません。応答を受信しない場合、CPUは、このグループの転送宛先からレシーバー ポートを除外します。

即時脱退機能がレシーバー ポートでイネーブルになっている場合は、ポートはより迅速にマルチキャスト グループを脱退します。即時脱退機能がイネーブルになっていない場合、スイッチはレシーバー ポートの加入者からIGMP Leaveメッセージを受信すると、そのポートにIGMPクエリを送信してIGMPグループ メンバーシップ レポートを待ちます。設定された時間内にレポートを受信しなかった場合は、マルチキャスト グループ メンバーシップからレシーバー ポートが削除されます。即時脱退機能を使用する場合、IGMPクエリは、IGMP Leaveメッセージを受信したレシーバー ポートから送信されません。Leaveメッセージを受信するとただちに、レシーバー ポートがマルチキャスト グループ メンバーシップから削除されるため、脱退遅延時間が短縮されます。即時脱退機能は、1つのレシーバー デバイスを接続したレシーバー ポートでだけイネーブルにしてください。

図20-3 MVRの例

MVRでは、各VLANの複数の加入者に対してTVチャネルのマルチキャスト トラフィックを重複して送信する必要がありません。すべてのチャネルに対するマルチキャスト トラフィックが、VLANトランクで1回だけ送信されます(マルチキャストVLAN上のみ)。IGMP LeaveおよびJoinメッセージは、加入者ポートが割り当てられているVLAN内で送信されます。これらのメッセージによって、レイヤ3デバイス上でマルチキャストVLANのマルチキャスト トラフィック ストリームが、ダイナミックに登録されます。アクセス レイヤ スイッチ(スイッチA)は、マルチキャストVLANから別のVLAN上の加入者ポートにトラフィックが転送されるように転送動作を変更し、2つのVLAN間で伝送されるトラフィックを選択的に許可します。

IGMPレポートは、マルチキャスト データと同じMACアドレス宛に送信されます。スイッチAのCPUは、レシーバー ポートからのすべてのIGMP JoinおよびLeaveメッセージを取り込み、送信元(アップリンク)ポートのマルチキャストVLANに転送する必要があります。

MVRの設定

ここでは、基本的なMVRの設定情報について説明します。

MVRのデフォルト設定
MVR設定時の注意事項および制限事項
MVRグローバル パラメータの設定
MVRインターフェイスの設定

MVRのデフォルト設定

表20-5 に、MVRのデフォルト設定を示します。

表20-5 MVRのデフォルト設定

機能

デフォルト設定

MVR

グローバルおよびインターフェイス単位でディセーブル

マルチキャスト アドレス

設定なし

クエリ応答時間

0.5秒

マルチキャストVLAN

VLAN 1

モード

互換

インターフェイス(ポート単位)のデフォルト

レシーバーおよび送信元のどちらのポートでもない

即時脱退

すべてのポートでディセーブル

MVR設定時の注意事項および制限事項

MVRの設定時は、次の注意事項に従ってください。

レシーバー ポートをトランクポートにすることはできません。スイッチのレシーバー ポートは別のVLANに属していてもかまいませんが、マルチキャストVLANに属することはできません。
スイッチに設定できるマルチキャスト エントリの最大数(受信できるTVチャネルの最大数)は256です。
各チャネルは、一意のIPマルチキャスト アドレスに宛てられた1つのマルチキャスト ストリームになります。これらのIPアドレスは、IPアドレス間でも、または予約済みIPマルチキャスト アドレス(224.0.0.xxxの範囲)でもエイリアス割り当てできません。
マルチキャスト ルーティングおよびMVRは、スイッチでは共存できません。MVRがイネーブルの場合に、マルチキャスト ルーティングおよびマルチキャスト ルーティング プロトコルをイネーブルにすると、MVRがディセーブルになり、警告メッセージが表示されます。マルチキャスト ルーティングおよびマルチキャスト ルーティング プロトコルがイネーブルの場合に、MVRをイネーブルにしようとすると、MVRをイネーブルにする操作が取り消され、エラー メッセージが表示されます。
MVRは、IGMPv3メッセージをサポートしません。

ここで使用されるコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースのコマンド リファレンスを参照してください。

MVRグローバル パラメータの設定

デフォルト設定を使用する場合には、オプションのMVRパラメータを設定する必要はありません。デフォルトのパラメータ値を変更する場合(MVR VLANを除く)には、先にMVRをイネーブルにする必要があります。

MVRパラメータを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

mvr

スイッチでMVRをイネーブルに設定します。

ステップ 3

mvr group ip-address [ count ]

スイッチにIPマルチキャスト アドレスを設定します。または、 count パラメータを使用して、連続するMVRグループ アドレスを設定します( count の範囲は1〜256で、デフォルトは1です)。このアドレス宛のマルチキャスト データは、スイッチのすべての送信元ポート、およびこのマルチキャスト アドレス上のデータを受信するように設定されているすべての受信ポートに送信されます。各マルチキャスト アドレスは、1つのTVチャネルに対応付けられます。

(注) 各IPアドレスは、マルチキャスト48ビットMACアドレスに変換されます。設定したIPアドレスが、以前に設定済みのMACアドレスまたは予約済みマルチキャストMACアドレスに変換(エイリアス)された場合、このコマンドは無効になります。

ステップ 4

mvr querytime value

(任意)受信ポートのIGMPレポート メンバーシップが、マルチキャスト グループ メンバーシップからレシーバー ポートを削除するまでの最大待機時間を指定します。値は、1/10秒単位で指定します。指定できる範囲は1〜100で、デフォルトは5/10、つまり0.5秒です。

ステップ 5

mvr vlan vlan-id

(任意)マルチキャスト データを受信するVLANを指定します。すべての送信元ポートはこのVLANに属する必要があります。指定できるVLAN IDの範囲は1〜4094です。デフォルトはVLAN 1です。

ステップ 6

mvr mode { dynamic | compatible }

(任意)MVRモードを指定します。

dynamic ― 送信元ポートでのダイナミックMVRメンバーシップを可能にします。
compatible ― Catalyst 3500 XLおよびCatalyst 2900 XLスイッチと互換性があり、送信元ポートでのダイナミックIGMP Joinをサポートしません。

デフォルト設定は、 compatible モードです。

ステップ 7

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 8

show mvr

または

show mvr members

設定を確認します。

ステップ 9

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

スイッチをデフォルト設定に戻すには、 no mvr [ mode | group ip-address | querytime | vlan ]グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、MVRをイネーブルにして、MVRグループ アドレスを設定し、クエリ時間を1秒(10×1/10)に設定し、MVRマルチキャストVLANをVLAN 22として指定し、MVRモードをdynamicに設定して、結果を確認する方法を示します。

Switch(config)# mvr

Switch(config)# mvr group 228.1.23.4

Switch(config)# mvr querytime 10

Switch(config)# mvr vlan 22

Switch(config)# mvr mode dynamic

Switch(config)# end

Switch# show mvr

MVR Running: TRUE

MVR multicast vlan: 22

MVR Max Multicast Groups: 256

MVR Current multicast groups: 1

MVR Global query response time: 10 (tenths of sec)

MVR Mode: dynamic

show mvr members イネーブルEXECコマンドを使用すると、スイッチのMVRマルチキャスト グループ アドレスを確認できます。

MVRインターフェイスの設定

レイヤ2 MVRインターフェイスを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

mvr

スイッチでMVRをイネーブルに設定します。

ステップ 3

interface interface-id

設定するレイヤ2ポートを入力し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 4

mvr typ e { source | receiver }

MVRポートを次のいずれかに設定します。

source ― マルチキャスト データを送受信するアップリンク ポートを送信元ポートとして設定します。加入者は、直接送信元ポートに接続できません。スイッチの送信元ポートは、すべて1つのマルチキャストVLANに属します。
receiver ― ポートが加入者ポートで、マルチキャスト データの受信だけを行う場合には、レシーバー ポートとして設定します。レシーバー ポートは、スタティックな設定、またはIGMP JoinおよびLeaveメッセージによって、マルチキャスト グループのメンバーになるまでは、データを受信しません。レシーバー ポートは、マルチキャストVLANに属することはできません。

デフォルト設定は非MVRポートです。MVR特性で非MVRポートを設定しようとすると、操作は無効になります。

ステップ 5

mvr vlan vlan-id group ip-address

(任意)マルチキャストVLANおよびIPマルチキャスト アドレスに送信されたマルチキャスト トラフィックを受信するように、ポートをスタティックに設定します。グループのメンバーとしてスタティックに設定されたポートは、スタティックに削除されるまではグループ メンバーのままです。

(注) compatibleモードでは、このコマンドはレシーバー ポートのみに対して適用されます。dynamicモードでは、レシーバー ポートおよび送信元ポートに適用されます。

レシーバー ポートは、IGMP JoinおよびLeaveメッセージによって、マルチキャスト グループにダイナミックに加入することもできます。

ステップ 6

mvr immediate

(任意)ポート上のMVRの即時脱退機能をイネーブルにします。

(注) このコマンドはレシーバー ポートだけに適用します。この機能は単一のレシーバー デバイスが接続されているレシーバー ポート上でのみイネーブルにしてください。

ステップ 7

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 8

show mvr

show mvr interface

または

show mvr members

設定を確認します。

ステップ 9

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

インターフェイスをデフォルト設定に戻すには、 no mvr [ type | immediate | vlan vlan-id | group ]インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ポートをレシーバー ポートとして設定し、マルチキャスト グループ アドレスに送信されたマルチキャスト トラフィックを受信するようにポートをスタティックに設定し、インターフェイスに即時脱退機能を設定して、結果を確認する方法を示します。

Switch(config)# mvr

Switch(config)# interface gigabitethernet0/1

Switch(config-if)# mvr type receiver

Switch(config-if)# mvr vlan 22 group 228.1.23.4

Switch(config-if)# mvr immediate

Switch(config)# end

Switch# show mvr interface gigabitethernet0/1

Type: RECEIVER Status: ACTIVE Immediate Leave: ENABLED

MVR情報の表示

スイッチまたは指定されたインターフェイスのMVR情報を表示できます。

MVR情報を表示するには、イネーブルEXECモードで 表20-6 のコマンドを実行します。

表20-6 MVR情報表示用のコマンド

コマンド

説明

show mvr

スイッチのMVRステータスと値を表示します。これには、MVRがイネーブルまたはディセーブルの判別、マルチキャストVLAN、マルチキャスト グループの最大数(256)および現在の数(0〜256)、クエリ応答時間、およびMVRモードがあります。

show mvr interface [ interface-id ] [ members [ vlan vlan -id ]]

すべてのMVRインターフェイスおよびそれぞれのMVRコンフィギュレーションを表示します。

特定のインターフェイスを入力すると、次の情報が表示されます。

Type ― レシーバー(Receiver)または送信元(Source)
Status ― 次のいずれか1つ
− ACTIVEはポートがVLANに含まれていることを意味します。
− UP/DOWNはポートが転送中か非転送中のどちらかであるという意味です。
− INACTIVEはポートがどのVLANにも属していないことを意味します。
Immediate Leave ― イネーブルまたはディセーブル

members キーワードを指定すると、このポートのすべてのマルチキャスト グループ メンバーが表示されます。また、VLAN識別子を指定すると、VLANのすべてのマルチキャスト グループ メンバーが表示されます。指定できるVLAN IDの範囲は1〜4094です。

show mvr members [ ip-address ]

任意のIPマルチキャスト グループまたは指定されたIPマルチキャスト グループIPアドレスのメンバーであるすべての受信ポートおよび送信元ポートを表示します。

IGMPフィルタリングおよびスロットリングの設定

一部の環境(たとえば、メトロポリタンまたはMultiple-Dwelling Unit [MDU]インストレーション)では、スイッチ ポート上のユーザが所属するマルチキャスト グループを管理する必要があります。契約やサービス計画のタイプに基づいてIP/TVなどのマルチキャスト サービスの配信を制御できます。また、スイッチ ポート上のユーザが属するマルチキャスト グループの数も制限できます。

IGMPフィルタリング機能を使用すると、IPマルチキャスト プロファイルを設定して個々のスイッチ ポートに対応付けることにより、ポート単位でマルチキャスト加入をフィルタリングできます。IGMPプロファイルには1つまたは複数のマルチキャスト グループを格納できます。また、IGMPプロファイルによって、このグループへのアクセスを許可するか拒否するかを指定できます。マルチキャスト グループへのアクセスを拒否するIGMPプロファイルがスイッチ ポートに適用された場合、IPマルチキャスト トラフィックのストリームを要求するIGMP加入レポートは廃棄され、ポートはそのグループからIPマルチキャスト トラフィックを受信できません。フィルタリング アクションによってマルチキャスト グループへのアクセスが許可された場合、ポートからのIGMPレポートが転送され、通常の処理が行われます。

IGMPフィルタリングが制御するのは、JoinおよびLeaveレポートなど、グループ固有のクエリやメンバーシップ レポートだけです。一般的なIGMPクエリは制御しません。IGMPフィルタリングは、IPマルチキャスト トラフィックの転送指示機能には関係しません。フィルタリング機能は、マルチキャスト トラフィックの転送に、CGMPまたはMVRのどちらを使用しても同様に動作します。

IGMPv3 JoinおよびLeaveメッセージは、IGMPフィルタリングを稼働するスイッチではサポートされません。

レイヤ2インターフェイスが加入できるIGMPグループの最大数を設定することもできます。

IGMPスロットリング機能を使用すると、レイヤ2インターフェイスが加入できるIGMPグループの最大数を設定することもできます。IGMPグループの最大数を設定し、IGMPスヌーピング転送テーブルにエントリの最大数が含まれ、インターフェイスがIGMP Joinレポートを受信する場合、IGMPレポートを廃棄、または転送テーブルでランダムに選択されたマルチキャスト エントリを削除し、それからレポートのIGMPグループをテーブルに追加するようインターフェイスを設定できます。

ここでは、IGMPフィルタリングおよびスロットリングを設定する方法について説明します。

IGMPフィルタリングおよびスロットリングのデフォルト設定
IGMPプロファイルの設定 (任意)
IGMPプロファイルの適用 (任意)
IGMPグループの最大数の設定 (任意)
IGMPスロットリング動作の設定 (任意)

IGMPフィルタリングおよびスロットリングのデフォルト設定

表20-7 に、IGMPフィルタリングのデフォルト設定を示します。

表20-7 IGMPフィルタリングのデフォルト設定

機能

デフォルト設定

IGMPフィルタリング

適用なし

IGMPグループのIGMP最大数

最大値の設定なし

IGMPプロファイル

定義なし

IGMPプロファイル動作

範囲アドレスを拒否

グループの最大数が転送テーブルにある場合、デフォルトIGMPスロットリング動作はIGMPレポートを拒否します。設定時の注意事項については、 IGMPスロットリング動作の設定 を参照してください。

IGMPプロファイルの設定

IGMPプロファイルを設定するには、プロファイル番号を指定して ip igmp profile グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用し、IGMPプロファイル コンフィギュレーション モードを開始して、IGMPプロファイルを作成します。このモードでは、ポートからのIGMP Join要求をフィルタリングするのに使用する、IGMPプロファイルのパラメータを指定できます。IGMPプロファイル コンフィギュレーション モードにある場合は、次のコマンドでプロファイルを作成できます。

deny :一致アドレスを拒否するように指定します。これがデフォルトです。
exit :IGMPプロファイル コンフィギュレーション モードを終了します。
no :コマンドを無効にするか、そのデフォルトを設定します。
permit :一致アドレスを許可するよう指定します。
range :そのプロファイルのIPアドレスの範囲を指定します。1つのIPアドレスまたは、開始アドレスおよび終了アドレスで指定した範囲を設定することもできます。

デフォルトでは、IGMPプロファイルが未設定です。プロファイルの設定時に、 permit または deny のどちらのキーワードも指定されていない場合は、デフォルトでIPアドレスの範囲へのアクセスが拒否されます。

IGMPプロファイルを作成するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ip igmp profile profile number

IGMPプロファイル コンフィギュレーション モードを開始し、設定するプロファイルに番号を割り当てます。指定できる範囲は1〜4294967295です。

ステップ 3

permit | deny

(任意)IPマルチキャスト アドレスへのアクセスを許可または拒否する動作を設定します。動作が設定されていない場合は、プロファイルのデフォルト設定によってアクセスが拒否されます。

ステップ 4

range ip multicast address

アクセスが制御されるIPマルチキャスト アドレスまたはIPマルチキャスト アドレスの範囲を入力します。範囲を入力する場合は、最小値のIPマルチキャスト アドレス、スペース、および最大値のIPマルチキャスト アドレスの順で入力します。

range コマンドを複数回使用すると、複数のアドレスまたはアドレス範囲を入力できます。

ステップ 5

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 6

show ip igmp profile profile number

プロファイル設定を確認します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

プロファイルを削除するには、 no ip igmp profile profile number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

IPマルチキャスト アドレスまたはIPマルチキャスト アドレス範囲を削除するには、 no range ip multicast address IGMPプロファイル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、1つのIPマルチキャスト アドレスへのアクセスを許可するIGMPプロファイル4を作成して、その設定を確認する例を示します。動作がdeny(デフォルト)である場合は、 show ip igmp profile の出力には表示されません。

Switch(config)# ip igmp profile 4

Switch(config-igmp-profile)# permit

Switch(config-igmp-profile)# range 229.9.9.0

Switch(config-igmp-profile)# end

Switch# show ip igmp profile 4

IGMP Profile 4

permit

range 229.9.9.0 229.9.9.0

IGMPプロファイルの適用

IGMPプロファイルに定義に従ってアクセスを制御するには、 ip igmp filter インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して該当するインターフェイスにプロファイルを適用します。IGMPプロファイルを適用できるのは、レイヤ2ポートだけです。ルーテッド ポートやSVIには適用できません。またEtherChannelポート グループに属するポートにはプロファイルを適用できません。1つのプロファイルを複数のインターフェイスに適用できますが、各インターフェイスに適用できるプロファイルは1つだけです。

スイッチ ポートにIGMPプロファイルを適用するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

設定する物理インターフェイスを入力して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。このインターフェイスは、EtherChannelポート グループに属していないレイヤ2ポートである必要があります。

ステップ 3

ip igmp filter profile number

指定したIGMPプロファイルをこのインターフェイスに適用します。指定できるプロファイル番号の範囲は1〜4294967295です。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show running configuration interface interface-id

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

インターフェイスからプロファイルを削除するには、 no ip igmp filter profile number インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、ポートにIGMPプロファイル4を適用し、設定を確認する例を示します。

Switch(config)# interface fastethernet0/2

Switch(config-if)# ip igmp filter 4

Switch(config-if)# end

Switch# show running-config interface fastethernet0/2

Building configuration...

Current configuration : 123 bytes

!

interface fastethernet0/2

no ip address

shutdown

snmp trap link-status

ip igmp max-groups 25

ip igmp filter 4

end

IGMPグループの最大数の設定

ip igmp max-groups インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用すると、レイヤ2インターフェイスが加入できるIGMPグループの最大数を設定できます。最大数をデフォルト(制限なし)に戻す場合は、このコマンドの no 形式を使用します。

この制限が適用されるのはレイヤ2ポートだけです。ルーテッド ポートやSVIにはIGMPグループの最大数を設定できません。このコマンドを論理EtherChannelインターフェイス上で使用することもできますが、EtherChannelポート グループに属するポート上では使用できません。

IGMPグループの最大数を転送テーブルに設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

設定する物理インターフェイスを入力して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。このインターフェイスには、EtherChannelグループまたはEtherChannelインターフェイスに属していないレイヤ2ポートを指定できます。

ステップ 3

ip igmp max-groups number

インターフェイスが加入できるIGMPグループの最大数を設定します。指定できる範囲は0〜4294967294で、デフォルトは最大値の設定なしです。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show running-configuration interface interface-id

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

最大グループ数の制限を削除して、最大値なしのデフォルトに戻すには、 no ip igmp max-groups インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、インターフェイスが加入できるIGMPグループ数を25に制限する例を示します。

Switch(config)# interface fastethernet0/2

Switch(config-if)# ip igmp max-groups 25

Switch(config-if)# end

IGMPスロットリング動作の設定

レイヤ2インターフェイスが加入できるIGMPグループの最大数を設定したあと、 ip igmp max-groups action replace インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、転送テーブルでランダムに選択されたマルチキャスト エントリを削除し、次のIGMPグループをテーブルに追加するようインターフェイスを設定できます。デフォルトに戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。デフォルトではIGMP Joinレポートを廃棄します。

IGMPスロットリング動作の設定時は、次の注意事項に従ってください。

この制限が適用されるのはレイヤ2ポートだけです。このコマンドを論理EtherChannelインターフェイス上で使用することもできますが、EtherChannelポート グループに属するポート上では使用できません。
最大グループ数の制限をデフォルト(最大値の設定なし)に設定するとき、 ip igmp max-groups action { deny | replace }コマンドは機能しません。
インターフェイスがマルチキャスト エントリを転送テーブルに追加したあとに、スロットリング動作を設定し、最大グループ数の制限を設定した場合、転送テーブル エントリはスロットリング動作によって、期限切れになるかまたは削除されます。
− スロットリング動作を deny として設定した場合、転送テーブル内の以前のエントリは削除されませんが、期限切れになります。これらのエントリが期限切れになり、エントリの最大数が転送テーブルに存在する場合、スイッチはインターフェイスで受信した次のIGMPレポートを廃棄します。
− スロットリング動作を replace として設定した場合、転送テーブル内の以前のエントリは削除されます。エントリの最大数が転送テーブルに存在すると、スイッチはランダムに選択されたエントリを削除し、インターフェイスで受信した次のIGMPレポートのエントリを追加します。

スイッチが転送テーブル エントリを削除しないようにするには、インターフェイスが転送テーブルにエントリを追加する前に、IGMPスロットリング動作を設定できます。

エントリの最大数が転送テーブルに存在するときにスロットリング動作を設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定する物理インターフェイスを開始します。このインターフェイスには、EtherChannelグループまたはEtherChannelインターフェイスに属していないレイヤ2ポートを指定できます。このインターフェイスは、トランク ポートにはなれません。

ステップ 3

ip igmp max-groups action { deny | replace }

インターフェイスがIGMPレポートを受信し、エントリの最大数が転送テーブルに存在する場合に、インターフェイスが実行する動作を指定します。

deny ― レポートを廃棄します。
replace ― 転送テーブルでランダムに選択されたマルチキャスト エントリを削除し、レポートにIGMPグループを追加します。

ステップ 4

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

ステップ 5

show running-config interface interface-id

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

レポート廃棄のデフォルト動作に戻すには、 no ip igmp max-groups action インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、エントリの最大数がテーブルに存在する場合に、転送テーブルでランダムに選択されたマルチキャスト エントリを削除し、転送テーブルにIGMPグループを追加するようインターフェイスを設定する例を示します。

Switch(config)# interface gigabitethernet0/1

Switch(config-if)# ip igmp max-groups action replace

Switch(config-if)# end

IGMPフィルタリングおよびスロットリング設定の表示

IGMPプロファイルの特性を表示できます。また、スイッチのすべてのインターフェイスまたは指定したインターフェイスのIGMPプロファイルと最大グループ数の設定を表示できます。スイッチのすべてのインターフェイス、または特定のインターフェイスのIGMPスロットリング設定を表示することもできます。

IGMPフィルタリングおよびスロットリング設定を表示するには、 表20-8 に記載されたイネーブルEXECコマンドを使用します。

表20-8 IGMPフィルタリングおよびスロットリング設定表示用のコマンド

コマンド

説明

show ip igmp profile [ profile number ]

指定されているIGMPプロファイル、またはすべての定義されているIGMPプロファイルを表示します。

show running-configuration [ interface interface-id ]

指定されたインターフェイスまたはすべてのインターフェイスの設定を表示します。インターフェイスが加入できるIGMPグループの最大数(設定されている場合)やインターフェイスに適用されているIGMPプロファイルなどがこれに含まれます。




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