この章では、Catalyst 2960 スイッチ上で SmartPort マクロを設定および適用する方法について説明します。
SmartPort マクロの概要
SmartPort マクロは、共通の設定を保存および共有するのに便利です。SmartPort マクロを使用すると、ネットワークでのスイッチの場所に基づいて機能および設定をイネーブルにしたり、ネットワークを通じて大規模な設定を配置したりできます。
各 SmartPort マクロは、定義した CLI(コマンドライン インターフェイス)コマンドの集まりです。SmartPort マクロは、既存の CLI コマンドの集まりであり、新しい CLI コマンドは含まれていません。
インターフェイスに SmartPort マクロを適用すると、マクロ内の CLI コマンドがインターフェイスに対して設定されます。インターフェイスに SmartPort マクロを適用しても、インターフェイスの既存の設定は失われません。新しいコマンドがインターフェイスに追加され、実行コンフィギュレーション ファイルに保存されます。
スイッチ ソフトウェアには、シスコの SmartPort のマクロがデフォルトで組み込まれています( 表11-1 を参照)。これらのマクロやコマンドは、 show parser macro ユーザ EXEC コマンドを使用して表示できます。
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マクロ名 1 |
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Rapid PVST+、ループガード、リンク ステート障害用のダイナミック ポート エラー回復をイネーブルにするには、このグローバル コンフィギュレーション マクロを使用します。 |
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PC などのデスクトップ デバイスをスイッチ ポートに接続する場合、ネットワーク セキュリティと信頼性を高めるために、このインターフェイス コンフィギュレーション マクロを使用します。 |
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Cisco IP Phone を装備した PC などのデスクトップ デバイスをスイッチ ポートに接続する場合、このインターフェイス コンフィギュレーション マクロを使用します。このマクロは、 cisco-desktop マクロの拡張機能で、同じセキュリティ機能と復元力機能を提供します。ただし、遅延に影響されやすい音声トラフィックを適切に処理するために、専用音声 VLAN(仮想 LAN)が追加されています。 |
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アクセス スイッチとディストリビューション スイッチを接続する場合、または Small Form-Factor Pluggable(SFP)モジュールを使用して接続したアクセス スイッチ間で、このインターフェイス コンフィギュレーション マクロを使用します。 |
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スイッチとワイヤレス アクセス ポイントを接続する場合、このインターフェイス コンフィギュレーション マクロを使用します。 |
また、シスコが推奨するテスト済みのベースライン コンフィギュレーションのテンプレート集も提供されています。オンライン リファレンス ガイドのテンプレートには、利用するポートに応じた SmartPort マクロを作成できる CLI コマンドが含まれています。コンフィギュレーション テンプレートを使用して SmartPort マクロを作成し、シスコ推奨のネットワーク設計および設定を構築し、展開できます。シスコ推奨のコンフィギュレーション テンプレートの詳細については、Smartport の Web サイトを参照してください。
http://www.cisco.com/go/smartports
SmartPort マクロの設定
新しい SmartPort マクロを作成するか既存の SmartPort マクロをテンプレートにして、アプリケーション専用の新しい SmartPort マクロを作成できます。作成したマクロは、スイッチ、スイッチ インターフェイス、またはインターフェイス範囲にグローバルに適用できます。
- ・ SmartPort マクロのデフォルト設定
- ・ SmartPort マクロ設定時の注意事項
- ・ SmartPort マクロの作成
- ・ SmartPort マクロの適用
- ・ シスコのデフォルト SmartPort マクロの適用
SmartPort マクロのデフォルト設定
SmartPort マクロ設定時の注意事項
スイッチでマクロを設定するときには、次の注意事項に従ってください。
- ・ マクロを作成するときは、 exit または end コマンドを使用しないでください。または interface interface-id を使用して、コマンド モードを変更しないでください。 exit または end 、または interface interface-id に続くコマンドが別のコマンド モードで実行されることがあるためです。
- ・ マクロを作成するときは、すべての CLI コマンドを同じコンフィギュレーション モードにします。
- ・ 一意の値を割り当てる必要のあるマクロを作成するときは、 parameter value キーワードを使用して、インターフェイスに特定の値を指定します。キーワードの照合では大文字と小文字が区別されます。キーワードの一致のすべてが、それに対応する値に置き換えられます。キーワードの完全一致は、長いストリングの一部に完全一致する部分がある場合でも、そのキーワードは一致したとみなされ、それに対応する値に置き換えられます。
- ・ マクロ名は大文字と小文字が区別されます。たとえば、 macro name Sample-Macro および macro name sample-macro は、別々の 2 つのマクロになります。
- ・ 一部のマクロには、パラメータ値を必要とするキーワードを含んでいる場合があります。マクロで必要な値を表示するには、 macro global apply macro-name ? グローバル コンフィギュレーション コマンド、または macro apply macro-name ? インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用できます。キーワード値を入力しないでマクロを適用すると、コマンドは無効になり適用されません。
- ・ スイッチまたはスイッチ インターフェイスにマクロをグローバルに適用しても、インターフェイスの既存の設定は維持されます。これは、インクリメンタル設定に適用する場合に役立ちます。
- ・ コマンドを追加または削除してマクロ定義を変更する場合、元のマクロを適用したインターフェイスに変更は反映されません。新規または変更済みのコマンドを適用するには、インターフェイスに更新済みマクロを再適用する必要があります。
- ・ マクロを適用およびデバッグして、構文エラーまたは設定エラーを検出するには、 macro global trace macro-name グローバル コンフィギュレーション コマンド、または macro trace macro-name インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用できます。構文エラーまたは設定エラーが原因でコマンドが失敗した場合でも、マクロは引き続き残りのコマンドを適用します。
- ・ 特定のインターフェイス タイプ固有の CLI コマンドもあります。設定を受け入れないインターフェイスにマクロを適用すると、マクロは構文チェックまたは設定チェックに失敗し、スイッチはエラー メッセージを返します。
- ・ インターフェイス範囲へのマクロの適用は、単一インターフェイスへのマクロの適用と同じです。インターフェイス範囲を使用すると、インターフェイス範囲内の各インターフェイスへマクロが順番に適用されます。1 つのインターフェイスでマクロ コマンドの実行に失敗しても、マクロは残りのインターフェイス上に適用されます。
- ・ スイッチまたはスイッチ インターフェイスにマクロを適用すると、マクロ名が自動的にスイッチまたはインターフェイスに追加されます。 show running-config ユーザ EXEC コマンドを使用して、適用されたコマンドおよびマクロ名を表示できます。
スイッチ ソフトウェアには、シスコの SmartPort のマクロがデフォルトで組み込まれています( 表11-1 を参照)。これらのマクロやコマンドは、 show parser macro ユーザ EXEC コマンドを使用して表示できます。
シスコのデフォルト SmartPort マクロをインターフェイスに適用する場合、次の注意事項に従ってください。
- ・ スイッチ上のマクロをすべて表示するには、 show parser macro ユーザ EXEC コマンドを使用します。特定のマクロの内容を表示するには、 show parser macro macro-name ユーザ EXEC コマンドを使用します。
- ・ $ で始まるキーワードは、一意のパラメータ値が必要であることを意味します。 parameter value キーワードを使用して、シスコのデフォルト マクロに必要な値を加えます。
シスコのデフォルト マクロでは、必要なキーワードを特定するのに $ 文字を使用します。マクロを作成する場合、キーワードの定義に使用する $ 文字に制限はありません。
SmartPort マクロの作成
Smartport マクロを作成するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
no 形式の macro name グローバル コンフィギュレーション コマンドでは、マクロ定義だけが削除されます。マクロがすでに適用されているインターフェイスの設定に影響はありません。
次に、スイッチポート アクセス VLAN およびセキュア MAC(メディア アクセス制御)アドレス数を定義し、また # macro keywords を使用してヘルプ ストリング キーワードを 2 つ含むマクロを作成する例を示します。
Switch(config)# macro name test
switchport access vlan $VLANID
switchport port-security maximum $MAX
SmartPort マクロの適用
Smartport マクロを適用するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
スイッチ上のグローバル マクロ適用済みの設定を削除するには、マクロ内にある各コマンドの no バージョンのみを入力します。インターフェイス上のマクロ適用済みの設定を削除するには、 default interface interface-id インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力します。
次に、ユーザ作成マクロ( snmp )を適用し、ホスト名アドレスを test-server に設定し、IP precedence 値を 7 に設定する例を示します。
Switch(config)# macro global apply snmp ADDRESS test-server VALUE 7
次に、 macro global trace グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、ユーザ作成マクロ( snmp )をデバッグし、スイッチに適用されたときのマクロ内の構文エラーまたは設定エラーを検出する例を示します。
Switch(config)# macro global trace snmp VALUE 7
Applying command...‘snmp-server enable traps port-security’
Applying command...‘snmp-server enable traps linkup’
Applying command...‘snmp-server enable traps linkdown’
Applying command...‘snmp-server host’
Applying command...‘snmp-server ip precedence 7’
次に、ユーザ作成マクロ( desktop-config )を適用し、設定を確認する例を示します。
Switch(config)# interface gigabitethernet0/2
Switch(config-if)# macro apply desktop-config
Switch# show parser macro description
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次に、ユーザ作成マクロ( desktop-config )を適用し、VLAN 1 での動作を VLAN 25 に置き換える例を示します。
Switch(config-if)# macro apply desktop-config vlan 25
シスコのデフォルト SmartPort マクロの適用
Smartport マクロを適用するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
スイッチ上のグローバル マクロ適用済みの設定を削除するには、マクロ内にある各コマンドの no バージョンのみを入力します。インターフェイス上のマクロ適用済みの設定を削除するには、 default interface interface-id インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力します。
次に、 cisco-desktop マクロを表示してそのマクロを適用し、インターフェイスのアクセス VLAN ID を 25 に設定する例を示します。
Switch# show parser macro cisco-desktop
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# Basic interface - Enable data VLAN only
# Recommended value for access vlan (AVID) should not be 1
# Enable port security limiting port to a single
# MAC address -- that of desktop
switchport port-security maximum 1
# Ensure port-security age is greater than one minute
switchport port-security violation restrict
switchport port-security aging time 2
switchport port-security aging type inactivity
# Configure port as an edge network port
spanning-tree bpduguard enable
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Switch(config)# gigabitethernet0/4
Switch(config-if)# macro apply cisco-desktop $AVID 25
SmartPort マクロの表示
SmartPort マクロを表示するには、 表11-2 のイネーブル EXEC コマンドを 1 つまたは複数使用します。
