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クラスタの作成および管理

この章では、クラスタを作成する手順を説明します。初期設定後に他のSVC機能を設定するか、またはスイッチにアクセスするには、次のいずれかのCLI(コマンドライン インターフェイス)またはGUI(グラフィカル ユーザ インターフェイス)を使用します。

この章の内容は、次のとおりです。

CSMノードの概要

ノードはSANに対して、仮想化、キャッシング、マイグレーション、およびコピー サービスを提供します。ノードはペアで配置し、ノードの各ペアが1つのI/Oグループを形成します。同じI/Oグループに属するノードは、電源領域が異なっている必要があります。つまり、1つのI/Oグループに属するノードは、それぞれ別の2つのCSM上に存在している必要があります。I/Oグループのどちらか一方のノードが故障した場合、そのI/Oグループのもう一方のノードが、故障したノードの動作を引き継ぎます。I/Oグループの両方のノードでI/O読み取り/書き込みキャッシュ情報をミラーリングすることによって、ノード障害時のデータ損失を防止します。

クラスタの概要

ノードをグループ化することによって、最大2ペアのノードからなるクラスタを構成します。これらのノードは1つの集合(クラスタ)として管理され、設定およびサービス アクティビティに関する一元的な制御を提供します。I/Oに関しては、単一ポイントでのアベイラビリティ損失を回避するために、各ノードをペア構成にして(I/Oグループ)、特定のVディスクのI/Oを処理する動作を1つのペアで担当させます。特定のVディスクへのI/Oトラフィックは、常に1つのI/Oグループのノードだけが処理します。このように、クラスタに多数のノードが存在しても、I/O処理は個々の独立したペアによって実行されます。つまり、I/Oグループを追加することによって簡単にスループットを高めることができるので、クラスタのI/O能力はスケーラビリティに優れています。

クラスタ内のノードがペア単位でなく、すべて連携して動作する状況がいくつかあります。設定アクティビティの管理には、クラスタ内の1つのノードが常に使用されます。クラスタを作成したノードが、最初の設定ノードになります。この設定ノードが、クラスタ構成を記述するコンフィギュレーション情報のキャッシュを管理し、コンフィギュレーション コマンドの入力ポイントになります。同様に、クラスタの全体的な管理には、クラスタ内の1つのノードが常に管理ノードとして動作します。設定ノードまたは管理ノードに障害が発生した場合、クラスタ内の別のノードがその動作を引き継ぎます。また、 コピー サービスの設定 で説明するデータ マイグレーション機能を実装する場合にも、一連のノードが連携して動作します。

ノードの集合をクラスタとして管理する場合、次のような利点があります。

物理トポロジー

Cisco MDSスイッチを使用するSVC構成の例 では、Cisco MDS 9500シリーズ スイッチのスロット3およびスロット7にCSMが搭載されています。CSM 3の2つのノードは、 interface svc 3/1およびinterface svc 3/2 で識別されます。CSM 7の2つのノードは、 interface svc 7/1 および interface svc 7/2 で識別されます。これら4つのインターフェイスが、4ノードのクラスタを形成するように設定されています。

これら2つのI/Oグループで、1つのSVCクラスタを形成しています。したがってSVCインターフェイス3/1、3/2、7/1、および7/2は、1つのクラスタに属します。

Cisco MDSスイッチを使用するSVC構成の例 には、2台のホストおよび1台のバックエンド ストレージ デバイスも示されています。以下、この物理トポロジーを例として使用し、SVCの設定について説明します。

Cisco MDSスイッチを使用するSVC構成の例

クラスタのノードの選択

この4ノード構成を設定する手順は、次のとおりです。

  1. SVCコンフィギュレーション モードを開始します。

switch1# svc-config

  1. ローカル スイッチ(スイッチ1)上の使用可能なノードを表示します。

switch1(svc)# show nodes local

-------------------------------------------------------------------------------

Node cluster config cluster node sw

node status status version

-------------------------------------------------------------------------------

svc3/1 No unconfigured free 1.3(1)

svc3/2 No unconfigured free 1.3(1)

svc7/1 No unconfigured free 1.3(1)

svc7/2 No unconfigured free 1.3(1)

管理トラフィックの隔離

同じクラスタに属する一連のCSMノードの管理トラフィックを隔離するには、トラフィック ドメイン セパレータ(たとえば、VSANまたはゾーン)を使用します。

VSANを使用して個別のトラフィック ドメインを作成する手順は、次のとおりです。

  1. SVCコンフィギュレーション モードを終了し、コンフィギュレーション モードを開始します。

switch1(svc)# exit

switch1# config t

switch1(config)#

  1. VSAN 2をCSM管理トラフィック用に設定します。

switch1(config)# vsan database

switch1(config-vsan-db)# vsan 2

switch1(config-vsan-db)# exit

switch1(config)#

  1. VSAN 2の管理Nポートを、4つのSVCノードすべてに設定します。

switch1(config)# interface svc3/1

switch1(config-if)# mgmt vsan 2

switch1(config-if)# no mgmt vsan 1 <--- 明示的にvsan 1を削除する必要があります。

switch1(config-if)# no shut

switch1(config-if)# exit

switch1(config)# interface svc3/2

switch1(config-if)# mgmt vsan 2

switch1(config-if)# no mgmt vsan 1 <--- 明示的にvsan 1を削除する必要があります。

switch1(config-if)# no shut

switch1(config-if)# exit

switch1(config)# interface svc7/1

switch1(config-if)# mgmt vsan 2

switch1(config-if)# no mgmt vsan 1 <--- 明示的にvsan 1を削除する必要があります。

switch1(config-if)# no shut

switch1(config-if)# exit

switch1(config)# interface svc7/2

switch1(config-if)# mgmt vsan 2

switch1(config-if)# no mgmt vsan 1 <--- 明示的にvsan 1を削除する必要があります。

switch1(config-if)# no shut

switch1(config-if)# exit

switch1(config)#

  1. FCネーム サーバ データベースを表示します。

switch1# show fcns database vsan 2

VSAN 2:

--------------------------------------------------------------------------

FCID TYPE PWWN (VENDOR) FC4-TYPE:FEATURE

--------------------------------------------------------------------------

0x770000 N 22:32:00:05:30:00:11:69 (Cisco) scsi-fcp:both svc

0x770001 N 22:33:00:05:30:00:11:69 (Cisco) scsi-fcp:both svc

0x770002 N 22:34:00:05:30:00:11:69 (Cisco) scsi-fcp:both svc

0x770003 N 22:35:00:05:30:00:11:69 (Cisco) scsi-fcp:both svc

Total number of entries = 4

  1. VSAN 2のデフォルト ゾーン設定はpermitです。

switch1(config)# zone default-zone permit vsan 2

switch1(config)#

クラスタの作成

1つのノードを使用して、SampleClusterという名前のクラスタを作成します。この例では、 interface svc3/1 からクラスタ作成プロセスを開始します。さらに、スイッチ1の管理用IPネットワークと同じサブネットに存在するIPアドレス 10.1.1.100 も使用します。

クラスタを作成する手順は、次のとおりです。

  1. SVCコンフィギュレーション モードで cluster add コマンドを使用し、クラスタを作成します。

switch1# svc-config

switch1(svc)# cluster add SampleCluster ip 10.1.1.100 node svc3/1

Cluster creation going on. Please wait.... --->この処理には数秒かかります。

  1. 新しく作成したクラスタを、設定されたノードについて確認します。

switch1(svc)# show nodes local

-------------------------------------------------------------------------------

Node cluster config cluster node sw

node status status version

-------------------------------------------------------------------------------

svc3/1 SampleCluster Yes active active 1.3(1)

svc3/2 No unconfigured free 1.3(1)

svc7/1 No unconfigured free 1.3(1)

svc7/2 No unconfigured free 1.3(1)

  1. 設定されたクラスタを表示します。

switch1(svc)# show cluster SampleCluster nodes

Node node1 is online(3)

Node WWN is 22:26:00:05:30:00:11:69

Serial number is JAB072006AQ

Unique id is 01:00:07:20:30:36:41:51

Node is in config mode

Node is part of iogroup id 1 name io_grp0

設定されたノードは、このクラスタの唯一のノードです。

クラスタへのノードの追加

最初のノードを使用してクラスタを作成したあと、同じクラスタにその他の必要なノードを追加できます。使用可能なノードを調べるには、 show cluster cluster-name nodes candidate コマンドを使用します。

クラスタにその他のノードを追加する手順は、次のとおりです。

  1. クラスタにその他のノードを追加します。
  1. クラスタに追加できるノードを確認します。SAN上に複数のSVCノードがある場合、このステップが重要です。

switch1(svc)# show cluster SampleCluster nodes candidate

-----------------------------------------------------------------------------

NODE NWWN

-----------------------------------------------------------------------------

switch1.7.2 21:28:00:05:30:00:11:69

switch1.7.1 21:26:00:05:30:00:11:69

switch1.3.2 21:2a:00:05:30:00:11:69

この例では、SAN上でこのクラスタの候補ノードであるSVCノードが3つあります。ノード名は、<スイッチ名>.<スロット番号>.<ノードID>で表されています。たとえば、switch1.7.2は、スイッチ名switch1、スロット7、ノード2です。

  1. 選択したクラスタ(SampleCluster)のコンフィギュレーション サブモードを開始し、新しく作成したクラスタに他のノード(スイッチ1/スロット3/ノード2、スイッチ1/スロット7/ノード1、およびスイッチ1/スロット7/ノード2)を追加します。

switch1(svc)# cluster config SampleCluster

switch1(svc-cluster)# node nwwn 21:28:00:05:30:00:11:69 iogroup 1

switch1(svc-cluster)# node nwwn 21:26:00:05:30:00:11:69 iogroup 2

switch1(svc-cluster)# node nwwn 21:2a:00:05:30:00:11:69 iogroup 2

switch(svc-cluster)# exit

クラスタ内のノードの確認

クラスタを作成して必要なノードを追加したあと、クラスタ内の各ノードのステータスおよび対応するI/Oグループを表示して、設定を確認することができます。

クラスタ作成プロセスでは、ノードのステータスは adding から pending へ、さらに online へ移行します。

クラスタ内のノードを確認する手順は、次のとおりです。

  1. クラスタ内のノードを確認します。

switch1(svc)# show cluster SampleCluster nodes

Node node1 is online(3)

Node WWN is 22:26:00:05:30:00:11:69

Serial number is JAB072006AQ

Unique id is 01:00:07:20:30:36:41:51

Node is in config mode

Node is part of iogroup id 1 name io_grp0

Node node2 is online(3)

Node WWN is 21:28:00:05:30:00:11:69

Serial number is JAB076607H8

Unique id is 01:00:07:66:30:37:48:38

Node is in non config mode

Node is part of iogroup id 1 name io_grp0

Node node3 is pending(2)

Node WWN is 21:26:00:05:30:00:11:69

Serial number is JAB071007H8

Unique id is 01:00:07:10:30:37:48:38

Node is in non config mode

Node is part of iogroup id 2 name io_grp1

Node node4 is adding(6)

Node WWN is 00:00:00:00:00:00:00:00

Serial number is JAB076606AQ

Unique id is 01:00:07:66:30:36:41:51

Node is in non config mode

Node is part of iogroup id 2 name io_grp1

  1. I/Oグループのステータスを確認します。

switch1(svc)# show cluster SampleCluster iogroup

ID Name Node count VLUN count

--- --------------- ---------- ---------

1 io_grp0 2 0

2 io_grp1 2 0

3 io_grp2 0 0

4 io_grp3 0 0

5 recovery_io_grp 0 0

  1. スイッチ上の全ノードのステータスを表示します。

switch(svc)# show nodes local

Config Cluster Node Sw

Node Cluster node status status version

-------- ---------------- ------ ------- ------ -----------

svc3/1 SampleCluster Yes Active Active 1.3(1)

svc3/2 SampleCluster No Active Active 1.3(1)

svc7/1 SampleCluster No Active Active 1.3(1)

svc7/2 SampleCluster No active Active 1.3(1)

作成した4ノード クラスタの各ノードは、VSAN 2で相互に通信しています。スイッチ上の全ノードがアクティブであり、クラスタSampleClusterに属しています。SVC設定ノードはsvc3/1です( 4ノード クラスタの作成 を参照)。

4ノード クラスタの作成

クラスタからのノードの削除

クラスタからノードを削除するには、クラスタ コンフィギュレーション モードで no node コマンドを使用します。

オンラインになっているノードを削除する手順は、次のとおりです。

  1. 該当するクラスタのクラスタ コンフィギュレーション モードを開始します。

switch1# svc-config

switch1(svc)# cluster config SampleCluster

  1. no node nwwn コマンドを発行します。

switch1(svc-cluster)# no node nwwn 21:28:00:05:30:00:11:69 iogroup 1

オフライン ステートになっているノードを削除する手順は、次のとおりです。

  1. 該当するクラスタのクラスタ コンフィギュレーション モードを開始します。

switch1# svc-config

switch1(svc)# cluster config SampleCluster

  1. no node name コマンドを発行します。

switch1(svc-cluster)# no node name node3

クラスタ内のノードを削除すると、そのノードはクラスタ ステートから除外されます。さらに、削除したノードのローカル ステートも更新され、どのクラスタにも属していない状態になります。

ノードがオフラインの場合には、 node svc x/y delete コマンドを使用して、削除するノードのローカル ステートを明示的に更新する必要があります。

クラスタの削除

MDS CLIでは、クラスタを削除するための明示的なコマンドはありません。クラスタ内の最後のノードが削除された時点で、そのクラスタは自動的に削除されます。

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