Navbar-jp

Toolbar-jp

PDF GetAcro

レイヤ3ネットワーク接続のトラブルシューティング

この章では、スイッチ・ルータのレイヤ3ネットワーク接続における接続能力およびパフォーマンスの問題を突き止める方法について説明します。

この章で説明する内容は、次のとおりです。

各ポート・アダプタのケーブル接続およびハードウェアの詳細については、『 Catalyst 8540 CSR Route Processor and Interface Module Installation Guide』を参照してください。

レイヤ3スイッチングの概要

ここでは、スイッチ・ルータを使用するレイヤ3スイッチングについて概説します。 ネットワークにスイッチ・ルータをどのように組み込むか、スイッチ・ルータのアーキテクチャ、レイヤ2およびレイヤ3パケットがスイッチ・ルータを通過する過程といった内容を扱います。 また、レイヤ3スイッチング・ソフトウェア機能の一覧を示し、一部の機能については簡単な説明を加えています。

レイヤ3スイッチングの定義

レイヤ3スイッチングとは、ワイヤ速度のイーサネット・ルーティングとスイッチング・サービスの両方を提供し、キャンパスLANまたはイントラネットに最適なクラスの高性能スイッチ・ルータを意味します。

レイヤ3スイッチ・ルータの主要な機能は次の3つです。

レイヤ3スイッチ・ルータは、マイクロプロセッサベースのエンジンではなく、ASIC(特定用途向けIC)を使用することにより、他のルータと比較して、より速く、より多くのパケットを処理します。 さらに、レイヤ3スイッチ・ルータは、ルート・プロセッシングおよびインテリジェント・ネットワーク・サービスという2つのソフトウェア機能により、ネットワーク・パフォーマンスを向上させます。

IPパケットの転送を単純化するために、ルート処理は通常、最初のコールまたはセッション確立時に実行されます。 この時点で、Layer 3 enabled ATM switch routerは適切なルートを判別し、使用するパスを記述した情報をインターフェイスに転送します。 実際、通信の送信元と宛先エンド・ノード間のデータ交換を流す必要がまったくない、または従来のルータを通す必要がないこともあります。

同一フローの後続パケットに関するフレーム転送は、ライン・カードのレイヤ3スイッチ機能を使用して実行されます。 ルートが決定されると、そのフローの後続フレームはすべて、選択されたパスを使用して単純にスイッチングされるか、または転送されます。 パス計算の実行後、トラフィックはルート・プロセッサをバイパスできるので、高いスループットと短い待ち時間というスイッチングの特性を生かすことができます。

パケット・フローの概要

フェーズ1レイヤ3のパケット・フローのステップ1〜4で、最初のパケットがスイッチのレイヤ3ルート・プロセッサをどのようにたどって、ネットワーク・ルートが確立されるかを示します。

route processorはレイヤ3スイッチングの決定時に、スイッチ・ファブリック(すなわち、PVCコンフィギュレーション)を参照しません。 スイッチの起動時に、インターフェイス・マップ(スイッチによる出口インターフェイスとBroute VCの対応づけ)がプログラミングされます。 その時点で、PVCが自動的に設定されます。
  1. フェーズ1レイヤ3のパケット・フロー

フェーズ2レイヤ3のパケット・フローのステップ5〜7で、route processorがどのようにインターフェイスに対してARPを送信し、更新されたルーティング・テーブルを伝達するかを示します。

フェーズ2レイヤ3のパケット・フローのARP要求は、説明のためだけに示しています。 ダイナミック・プロトコルを実行している場合は、通常、スイッチがARPパケットの送受信を完了し、ルート・テーブルを作成しているはずです。
  1. フェーズ2レイヤ3のパケット・フロー

フェーズ3レイヤ3のパケット・フローのステップ8および9で、ホストAからホストBに送信された後続パケットがどのようにして、route processorの支援を受けずにスイッチングされるかを説明します。

  1. フェーズ3レイヤ3のパケット・フロー

レイヤ3フォワーディング

CEF(Cisco Express Forwarding)を使用することにより、各ライン・カードはスイッチ・プロセッサからダウンロードしたFIB(Forwarding Information Base)テーブルを維持します。 ルートまたはルート・フラップの追加/削除によってroute processorのルーティング・テーブルが変更されると、中央FIBが更新され、さらに、ライン・カードのFIBが更新されます。 したがって、すべてのライン・カードが常に正しいネットワーク・トポロジ・マップを使用することになります。

Layer 3 enabled ATM switch routerにおけるパケット・スイッチングは、次のステップで実行されます。

パケットが物理インターフェイスで受信されます。 CEFA ASICがMACレイヤ機能を実行し、内部メモリにパケットが格納されます。
  1. フレームの先頭64バイトを読み取った時点で、マイクロコントローラ上で稼働しているマイクロコードが送信元および宛先IPアドレス、またはIPXネットワーク情報を読み取ります。 宛先MACアドレスがスイッチ・ルータに属している場合は、パケットがルーティングされます。 属していない場合は、ブリッジングされます。
  2. 検索エンジンが宛先IPアドレス情報を使用してCAMテーブルの検索を開始し、最長一致のエントリを探します。
  3. 宛先ネットワークの突き合せは、64クロック(すなわち約2.5マイクロ秒)以内に行われます。 一致したものがマイクロコントローラに戻され、さらに、内部メモリからファブリック・インターフェイスのフレームFIFOバッファにフレームが転送されます。 検索エンジンは同時に、QoS(サービス品質)の種別といった関連情報およびMACヘッダ・リライト情報を制御FIFOバッファに戻します。
  4. パケット・リライトおよびQoS分類は、入力イーサネット・プロセッサ・インターフェイスすなわちCEFA(Cisco Express Forwarding ASIC)で実行されます。
  5. パケットの先頭にVPIおよびVCIが追加されます。 使用されるVPIおよびVCIは、要求されたQoSに対応しています。 パケットはさらにSAR(分解および再組み立て)を経て、48バイトのペイロードに分解されます。 先に取り出してあったVPIおよびVCI値がセル・ヘッダに書き込まれ、53バイトのATMセルが完成します。
  6. フレームFIFOバッファにフレーム全体が届いた時点で、フレームがシェアード・ファブリックに転送され、出力ポートを示すポインタとともに格納されます。
  7. 出力インターフェイスがフレームの送信中で使用できない場合、スケジューラがWRRを使用して、次に送信するパケットを決定します。
  8. スイッチング・ファブリックASICが宛先ポートにシグナリングを実行し、既知のメモリ・ロケーションからフレームが取り出されます。 内部ルーティング・タグは、特定かつ内部のポート対ポートの回線に対応しているので、正しいフレームを受信していることが宛先ポートにわかります。
  9. フレームがネットワークに送り出されます。

レイヤ2ブリッジング

ポートまたはポート・グループがブリッジング・モードで動作している場合、検索エンジンはレイヤ2 MACアドレスに基づいて、CAMテーブルの検索を開始します。 Layer 3 enabled ATM switch routerは分散型スイッチング・システムなので、各ポート(この場合はCEFA)は、ローカルで意味のある、出口のアドレスおよびポートのリストを維持します。 たとえば、アドレスAがインターフェイスFastEthernet 0/0/1で学習された宛先である場合、スイッチ上の残りのインターフェイスは、アドレスAに送信するパケットがないかぎり、そのアドレスをそれぞれのCAMテーブルに格納する必要はありません。

宛先MACアドレスがブロードキャスト・アドレス(FFFF.FFFF.FFFF)の場合、宛先としてそのブリッジ・グループ内の全ポートを設定したタグが付けられ、スイッチング・ファブリックに送り出されます。 ファブリックASICは、メモリのその位置から所定のブリッジ・グループ内の全ポートを指し示すポインタを作成します。 たとえば、ブリッジ・グループに8ポートある場合は、8ポート全部がそのブロードキャストを受信することになります。

スイッチによるMACアドレス・ラーニング

スイッチ・ルータが使用するMACアドレス・ラーニング・プロセスは、次のとおりです。

未知の送信元および宛先MACアドレスが指定されたパケットを受信したポートは、「ローカルに学習したもの」として送信元アドレスを格納し、「未知のユニキャスト」として、(ブロードキャストと同様)ブリッジ・グループ内の全ポートにパケットを転送します。
  1. 受信側のポートもLSIPC(LightStream InterProcess Communication)メッセージをroute processorに送り、route processor上のブリッジング・テーブルを更新させます。
show bridgeコマンドを使用し、学習したMACアドレスを調べる場合、使用されるのはroute processorのこのブリッジング・テーブルだけです。
  1. ブリッジ・グループの全ポートは、「未知のユニキャスト」のコピーを受け取り、パケットを転送します。
  2. 受信側ポートは、パケットの新しい送信元アドレスを「リモート・エントリ」として学習します。
  3. これらの受信ポートは、P2MPリーフを指し示すVPIおよびVCIヘッダに基づいて、パケットを送信したインターフェイスを判別します。ポートは対応するP2MPルートをすでに認識しています。
  4. この時点で、ブリッジ・グループの全ポートで、新しい送信元MACアドレスを学習済みです。
  5. そのフレームの宛先ステーションが応答します。
  6. 応答を受信したポートは、宛先ステーションのMACアドレス(この時点では応答の送信元アドレス)を学習します。 宛先アドレスをすでに学習しているので、正しいポートにパケットを転送できます。
  7. その出口ポートだけが、さらに新しい送信元アドレスを学習します。
  8. route processorも、新しい宛先ステーション送信元MACアドレスについて通知を受けます。
  9. その後、2つのポート間でレイヤ2スイッチングが実行されます。

非アクティブ状態が5分間続くと、CAMからMACアドレスが削除されます。 ポートはroute processorに別のメッセージを送り、ブリッジング・テーブルからMACが削除されるようにします。

送信元と宛先の両方のMACアドレスが学習されると、レイヤ2フレーム・スイッチングにおいて次のプロセスが発生します。

パケットが物理インターフェイスで受信されます。 CEFA ASICがMACレイヤ機能を実行し、内部メモリにパケットが格納されます。
  1. フレームの先頭64バイトを読み取った時点で、マイクロコントローラ上で稼働しているマイクロコードが送信元および宛先MACアドレスを読み取ります。 宛先MACアドレスがそのインターフェイスのものではない場合、レイヤ2スイッチングが要求されます。 この時点で、検索エンジンがこの情報を使用できます。
  2. パケットは特定のVLANで受信されたので、検索エンジンはMACアドレスおよび対応する出口ポートの検索を開始します。
  3. 宛先MACアドレスを突き止めます。 マイクロコントローラが内部メモリからスイッチング・ファブリックに、フレームを転送します。 同時に、検索エンジンがQoS種別などの関連情報またはISL情報をスイッチング・ファブリックに戻します。
  4. パケットの先頭にVPIおよびVCIが追加されます。 使用されるVPIおよびVCIは、要求されたサービス品質および所定の出口ポートに対応しています。 パケットはさらにSAR(分解および再組み立て)を経て、48バイトのペイロードに分解されます。 先に取り出してあったVPIおよびVCI値がセル・ヘッダに書き込まれ、53バイトのATMセルが完成します。
  5. フレームがシェアード・ファブリックに転送され、順番に格納されます。
  6. スイッチング・ファブリックASICが宛先ポートにシグナリングを実行し、メモリからフレームが取り出されます。 宛先ポートは内部ルーティング・タグによって、正しいフレームを受信していることがわかります。
  7. フレームは必要に応じてISLで再度カプセル化され、ネットワークに送り出されます。

システム・アーキテクチャ

Layer 3 enabled ATM switch routerのアーキテクチャを理解するには、スイッチを次の3種類の機能セグメントに分割して考えるのが最良です。

ハイレベル・レイヤ3対応ATMスイッチ・ルータのアーキテクチャに示したスイッチ・ルート・プロセッサが、アドレス/ルート・ラーニングおよびディストリビューションのすべてを担当します。 Layer 3 enabled ATM switch routerは分散型スイッチング・システムとして設計されているので、ルート・プロセッサ(CPU)はすべてのレイヤ3ルートおよびレイヤ2 MACアドレスが維持され、ライン・カードが適切に更新されることを保証しなければなりません。 ルート・プロセッサはさらに、SNMPおよびRMON(Remote Monitoring)統計を含め、あらゆるシステム管理も担当します。

ハイレベル・レイヤ3対応ATMスイッチ・ルータのアーキテクチャ

スイッチング・ファブリックまたは共有メモリ・ファブリック( ハイレベル・レイヤ3対応ATMスイッチ・ルータのアーキテクチャ)は、2種類のCatalyst 8500 CSRスイッチ間で相違があります。 Catalyst 8540には12 MBの共有メモリが組み込まれているのに対し、Catalyst 8510の共有メモリは3 MBです。 この共有メモリはダイナミックです。すなわちメモリに格納されたパケットは必要なだけメモリを使用します。 共有メモリへの、または共有メモリからのアクセスは、DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)ASICによって動的に割り当てられます。 スイッチ・ファブリックはノンブロッキング型なので、ポート単位のバッファは不要です。したがって、ファブリックの速度は全ポートを合わせた速度より高速です。 その結果、輻輳が生じるのは、個々の出力ポートが輻輳した場合に限られます。

ハイレベル・レイヤ3対応ATMスイッチ・ルータのアーキテクチャのライン・カードは、スイッチング・システムのインテリジェンスをある程度伝達できるように設計されています。 各ライン・カードには、ファブリックへの入出力を実行し、レイヤ3 FIBまたはレイヤ2 MACアドレス・テーブルを維持するためのASICが組み込まれています。 これらのテーブルにより、Layer 3 enabled ATM switch routerは、送信がスイッチング・ファブリックを通過しないうちに、非常に迅速にスイッチングの決定を下すことができます。 したがって、ライン・カードはルート・プロセッサと密接に連動し、すべてのアドレス・テーブルおよびルーティング情報が最新の状態であるようにしなければなりません。 ライン・カードは、バッファリング、QoSポリシーの実施、およびパケット・スイッチングの有効性を高めるために、スイッチング・ファブリックに統一された様式のフレームを提供する役割も担います。

次に、Catalyst 8540 CSRの3種類のコンポーネントについて、1つずつ詳しく説明します。

ルート・プロセッサ

システム・ルート・プロセッサは、Layer 3 enabled ATM switch router・アーキテクチャの第1構成要素であり、スイッチのコアに位置します。 ルート・プロセッサは、SRP(スイッチ・ルート・プロセッサ)モジュールに共有メモリ・ファブリック( スイッチング・ファブリックおよび調停を参照)とともに置かれています。 Catalyst 8510 CSRのルート・プロセッサは64ビット100MhzのR4600 RISCプロセッサです。 このアーキテクチャは、Cisco 7500 RSP(ルート・スイッチ・プロセッサ)のアーキテクチャと非常に類似しています。 Catalyst 8540 CSRのルート・プロセッサは200MhzのR5000 RISCプロセッサで、RSP-4エンジンと非常に類似しています。 Layer 3 enabled ATM switch routerのSRPは、Cisco IOS Release 12.0以上を実行します。

ルーティング・プロトコル

ルート・プロセッサは、Layer 3 enabled ATM switch routerにおける サポートされるルーティング・プロトコルに示した全ルーティング・プロトコルの実行を担当します。 AppleTalk、DECNet、VINESなど、その他のプロトコルはスイッチでブリッジングされます。

s

サポートされるルーティング・プロトコル

IPネットワーク

IPXネットワーク

AppleTalkネットワーク

RIP

RIP-2

OSPF

IGRP

EIGRP

BGP

IPX RIP

EIGRP

RTMP

EIGRP

AURP

Catalyst 8540 CSRは、マルチプロトコル・ルーティングをサポートできる設計です。

ルート・プロセッサの役割の中で最も重要なのは、ルーティング・テーブルの維持です。 CEF(Cisco Express Forwarding)を使用することによって、ルート・プロセッサはルーティング・テーブルのサブセットが含まれたFIBを作成します。 FIBはネットワークのトポロジ・マップに基づくので、ネットワーク・トポロジを使用して高速でルーティングを実行できます。 FIBはさらに、ライン・カードにダウンロードされ、ライン・カードはルート・プロセッサに割り込みをかけずにレイヤ3ルーティングの決定を下すことができます。 この機能により、Layer 3 enabled ATM switch routerはあらゆるフレームをワイヤ速度であらゆるポートに転送できます。 FIBおよびCEFについては、 ライン・カードのアーキテクチャを参照してください。

マルチキャスト・ルーティングに関するステート情報の維持もルート・プロセッサの役割です。 Layer 3 enabled ATM switch routerは、PIM(sparseモードおよびdenseモード)のほか、DVMRP(Distance Vector Multicast Routing Protocol)の相互運用性をサポートします。 ルート・プロセッサはjoinおよびleaveに対応する応答および転送を処理し、さらにPIMによって送信されたプルーニング・メッセージに応答します。 マルチキャスト転送はライン・カード・レベルで実行されます。

レイヤ2 VLANおよびスイッチング

スイッチングの決定はライン・カードで行われますが、レイヤ2情報の維持はルート・プロセッサの役割です。 ルート・プロセッサはブリッジ・グループの構成およびスパニングツリーの計算を担当します。

ブリッジ・グループは、Cisco社の他のルータと同様、Layer 3 enabled ATM switch router上で構成されます。 トラフィックは発信インターフェイスにルーティングされる代わりに、対応するレイヤ2アドレスに基づいてブリッジングされます。 ブリッジングとルーティングを同時にサポートできるように、Layer 3 enabled ATM switch routerではIRB(Integrated Routing and Bridging)もサポートされます。

スイッチ内のスパニングツリー情報は、ルート・プロセッサが維持します。 これにはルート・ブリッジの計算、ルートに至る最適パスの判別、フォワーディング/ブロッキング・リンクの判別が含まれます。

CEF(Cisco Express Forwarding)

CEFはWebベース・アプリケーションおよび対話型マルチメディア・セッションに付随することの多い、短期フロー数の増加によるネットワーク・ダイナミクスおよびトラフィック特性の変換に非常によく対応してきました。 他のレイヤ3スイッチング・パラダイムでは、ルート・キャッシュ・モデルを使用して高速検索テーブルを維持し、宛先ネットワークのプレフィクスを探しています( ルート・キャッシュおよび分散型ルーティングの比較を参照)。 ルート・キャッシュ・エントリはトラフィック・ドリブンであり、ルーティング・テーブル情報に基づいて新しい宛先への最初のパケットがルーティングされ、転送動作の一部として、その宛先に対応するルート・キャッシュ・エントリが追加されます。 このプロセスでは、同じ宛先ネットワークに対するその後のパケット・フローは、ルート・キャッシュの一致に基づいてスイッチングされます。 これらのエントリは定期的に期限切れとなり、ルート・キャッシュが最新の状態で維持されます。また、ネットワーク・トポロジが変化した場合は、ただちに無効にできます。

ルート・キャッシュおよび分散型ルーティングの比較

他のレイヤ3スイッチが使用するこの「デマンド・キャッシュ」方式は、トラフィック・フローの大部分が宛先のサブセットに対応するネットワークに最適です。 しかし、インターネットのコア(および一部の大規模企業ネットワーク内)におけるトラフィック・プロファイルは、もはやこのモデルに当てはまらないので、CEFが登場しました。 CEFは、トポロジ上離れている宛先の数および動的なネットワークの変更回数が増大した結果、大きくなってきたキャッシュのメンテナンスにまつわる問題を排除します。

CEFは、宛先スイッチングの決定に関して、ライン・カード上でFIBを使用することにより、キャッシュをたえず回転させなければならないという潜在的なオーバヘッドを回避します。 FIBはIP/IPXルーティング・テーブルの内容全体をミラー化します。 したがって、FIBテーブル・エントリとルーティング・テーブルのプレフィクス間には、1対1の対応関係があるので、ルート・キャッシュを維持する必要がありません。

CEFはIP用ですが、IPXにも適用できます。

CEFの動作

CEFはロード・シェアリング、循環型のルート解決、アクセス・リストを含め、高速スイッチングに匹敵する機能を提供します。 CEFはSRPで維持され、ライン・カードにダウンロードされる2種類のテーブルを使用します。 FIBテーブルおよび隣接関係テーブルです。 FIBテーブルは転送の決定を下すために使用されます。 隣接関係テーブルは、隣接ノード、およびその隣接ノードに到達するために必要なリンク・レイヤ情報(パケット・リライト情報など)を維持します。 FIBテーブルのエントリごとに、対応する隣接関係テーブル・エントリを指し示すポインタが1つずつあります。 FIBテーブルおよび隣接関係テーブルを参照してください。

FIBテーブルおよび隣接関係テーブル

FIBテーブルは、ルーティング・テーブルからのコールバック(入力)によって埋められます。解決されたルートは次ホップを指し示しますが、それは隣接関係になります。 このステップはSRPで実行され、ライン・カードにダウンロードされるので、ライン・カードは最新のネットワーク・トポロジを維持できます。その結果、迅速なスイッチングの決定(10 ms以内)が可能になるだけではなく、ルーティング・トポロジが変化したときにも、高速コンバージェンスが可能です。 FIBが変更されるのは、ルーティング・テーブルでルートが追加、削除、または変更された場合です。 この情報はただちにライン・カードにダウンロードされます。

隣接関係テーブルは、ルーティング・プロトコルからのコールバックによっても入力されます。次ホップ情報、マルチキャスト・グループの(送信元、グループ[S,G])インターフェイスといった情報が含まれます。 隣接関係が追加されるのは、ルーティング・プロトコルによって隣接ノードの存在が検出されたときです。 パケットが入口ポートに到達すると、CEF ASICが宛先IPアドレスに基づいてFIBを検索します。 一致するFIBエントリは隣接関係エントリを指し示し、その結果、有効なリンク・レイヤのリライトおよび発信インターフェイスが得られます。 パケットはこの情報に基づいて転送されます。 FIBテーブルおよび隣接関係テーブルに、FIBテーブルと隣接関係テーブルの関連を示します。

スイッチング・ファブリックおよび調停

Catalyst 8540とCatalyst 8510 CSRとでは、共有メモリのアーキテクチャとシステム帯域幅に相違があります。 Catalyst 8540は12 MBの共有メモリ・アーキテクチャに基づき、システムの総帯域幅は40 Gbpsです。 Catalyst 8510は3 MBの共有メモリ・アーキテクチャに基づき、システムの総帯域幅は10 Gbpsです。 どちらのシステムでも、共有メモリは完全にノンブロッキングなので、パケット・スイッチングの目的で、すべての入力ポートが等しく共有メモリにフルアクセスできます。 Layer 3 enabled ATM switch routerはさらに、1ポートに4つずつキューを提供するので、フレーム・スケジューラは各キューのプライオリティに基づいて、QoSに関してインテリジェントな決定を下すことができます。

Catalyst 8540では、各ライン・カードが5 Gbpsで共有メモリ・ファブリックにアクセスできます。 スイッチング帯域幅/スロット(Catalyst 8540 CSR)を参照してください。 この帯域幅はさらに、ファブリックに対して2.5 Gpbsの送信パスと2.5 Gbpsの受信パスに分割されます。 各ライン・カードに与えられる帯域幅が、ライン・カード上の全ポートで生成できる帯域幅より多くなるので、スイッチング・システム内のノンブロッキング・スイッチング容量に余裕が生まれます。 Catalyst 8510の各ライン・カードには、ファブリックに対して2.5 Gbpsずつの容量が割り当てられます。 2.5 Gbpsの帯域幅はそれぞれ1.25 Gbpsずつの送信パスと受信パスに分割されるので、共有メモリに対して読み書きを同時に実行できます。

スイッチング帯域幅/スロット(Catalyst 8540 CSR)

Layer 3 enabled ATM switch routerにはノンブロッキング型メモリが組み込まれているので、スイッチの各ポートが他のあらゆるポートにフルアクセス可能です。 スイッチ・ファブリックに入ってきた各パケットには、内部ルーティング・タグが付いています。 このルーティング・タグにより、適切な出口ポート情報、パケットを格納するQoSプライオリティ・キュー、さらに廃棄プライオリティがスイッチング・ファブリックに与えられます。 内部ルーティング・ラベルのフォーマットを参照してください。

内部ルーティング・ラベルのフォーマット

4バイトのルーティング・タグは、20ビットのラベル値、3ビットのQoS値、1ビットのスタック標識、および8ビットのTTL値で構成されます。

FSA(Fabric-Switching ASIC)は、各パケットをキュー方式でメモリに格納し、内部ルーティング・タグに基づいて、適切な宛先ポートを指し示すポインタを作成します。 その後、フレーム・スケジューラが、パケットの格納されているキューに基づいて、メモリからフレームをどのように取り出すかのスケジュールを設定して管理します。

ファブリック経由で送信する各ポートは、デフォルトでプライオリティが最も低いキューに割り当てられます。 この場合、すべてのトラフィックが「ベスト・エフォート」というQoSレベルになります。 ポリシーが設定されたトラフィックは、特定のIP順位に対応するキューで送信されます。 そのキューには与えられるサービスが増えるので、待ち時間が短縮され、そのキューが廃棄される可能性も少なくなります。

BDPU情報、ルーティング・プロトコルの更新、管理フレームといった管理/制御プレーンのトラフィックはすべて、プライオリティの最も高いキューを使用して、ルート・プロセッサに送信されます。

フレーム・スケジューラ

フレーム・スケジューラはLayer 3 enabled ATM switch router内で2つの大きな役割を果たします。 第1の役割は、要求されたプライオリティ・キューに基づいて、スイッチング・ファブリックに入るフレームのスケジューリングを実行することです。第2の役割は、WRR(Weighted Round Robin)スケジューリング・アルゴリズムに基づいて、スイッチング・ファブリックから出て行くフレームのスケジューリングを実行することです。

スイッチング・ファブリックへの入力時に、CEF ASICはファブリックに対するアクセス要求をフレーム・スケジューラに伝えます。 フレーム・スケジューラはTDM(時分割多重)方式で各要求を処理します。したがって、各CEF ASICには、アクセスが認められた時点で、フレーム全体をファブリックに送り込む機会が与えられます。 1つのCEF ASICで4ポートを処理するので、フレーム・スケジューラによってCEF ASICは最大4パケットをメモリに記録することができます( CEFAを参照)。

メモリ内の各パケットは、先頭に内部ルーティング・タグが追加されます。このタグにはすでに説明したように、出口ポート、キュー・プライオリティ、および廃棄プライオリティが指定されます。 入力フレーム・スケジューラはルーティング・タグに基づいて、パケットを適切なキューに入れます( 入力スケジューリングおよびキューの割り当てを参照)。

  1. 入力スケジューリングおよびキューの割り当て

[HH]、[HL]、[LH]、[LL]という指定は、該当するキューを判別する目的でLayer 3 enabled ATM switch routerが使用するIP順位フィールドを表します。

図には含まれていませんが、ルート・プロセッサにただちに配信しなければならない管理/制御プレーン・パケットは必ず、クリティカル・ハイプライオリティ・ルーティング・タグが先頭に追加されます。

出力側のフレーム・スケジューラは、WRRプライオリティ方式に基づいて、各キューに対処します。 WRRにより、ネットワーク管理者は各キューに与えるサービスの程度を設定できます。 輻輳のない状況では、十分な帯域幅を利用できるので、ファブリックから出て行くパケットのスイッチングに関して、WRRおよびウエイトの影響はありません。 しかし、リンクが輻輳している場合、WRRはネットワーク管理者が設定したプライオリティに基づいて、ポート単位の各キューに対応します。 ネットワーク管理者が割り当てたウエイトの例を サポートされるルーティング・プロトコルに示します。

WRRプライオリティ・ウエイトの例

QoS(サービス品質)のプライオリティ

ネットワーク管理者が設定したウエイト

帯域幅割り当ての
計算式

割り当てられる
帯域幅

QoS-0

8

=(8/(8+4+2+1)) x 100

53 Mbps

QoS-1

4

=(4/(8+4+2+1)) x 100

27 Mbps

QoS-2

2

=(2/(8+4+2+1)) x 100

13 Mbps

QoS-3

1

=(1/(8+4+2+1)) x 100

7 Mbps

設定されたプライオリティおよびウエイトに基づき、フレーム・スケジューラはQoS-0をひんぱんに処理し、出力リンクで使用できる100 Mbpsのうちの53 Mbpsをキューに与えます。 2番目のキューであるQoS-1には、27 Mbpsの帯域幅が与えられます(以下同様)。 このコマンドはスイッチ・ルータ上でグローバルに設定され、スイッチ上の全ポートに同じように作用します。

スイッチ・ルータでは、ポート間通信を可能にし、異なるプライオリティ・レベルを与えることによって、グローバルなQoSの設定値を変更することもできます。 送信元/宛先、宛先、または送信元別に帯域幅を設定し、特定のIPアドレスに他より多くの帯域幅が与えられるようにウエイトを設定することもできます。

この機能を利用するには、Catalyst 8510 CSRのイーサネット・インターフェイス・モジュールにハードウェア・アクセス・リスト・ドータカードを搭載する必要があります。
WRRのスケジューリングおよび帯域幅割り当て

ライン・カードのアーキテクチャ

Layer 3 enabled ATM switch routerアーキテクチャの主要コンポーネントの最後はライン・カードです。 スイッチには分散型アーキテクチャが採用されているので、ライン・カードはあらゆるメディア・タイプでレイヤ3およびレイヤ2フォワーディングをワイヤ速度で決定し、さらにQoSポリシーを実施できるだけのインテリジェンスを備えていなければなりません。 Catalyst 8540 CSRライン・カードのアーキテクチャに、Layer 3 enabled ATM switch routerのライン・カードのアーキテクチャを示します。 Catalyst 8540 CSRライン・カードのアーキテクチャでは、Catalyst 8540は1つのライン・カードにCEFAを4つ使用しています。

Layer 3 enabled ATM switch routerのライン・カードは、CEFA(Cisco Express Forwarding ASIC)ベースです。 CEF ASICはMMCイーサネット・プロセッサ・インターフェイスASICがベースです。 CEF ASICと呼ばれているのは、CEFメカニズムがASICに組み込まれているからです。 このASICは、イーサネットMACレイヤ機能、CAM(コンテンツ・アドレス可能メモリ)テーブルのアドレスまたはネットワーク検索、適切なリライト情報を組み込んだパケットのファブリック・インターフェイスへの転送を実行します。 ファブリック・インターフェイスもライン・カード上にあり、パケットのリライト、QoS分類、フレーム・スケジューラへのシグナリングを担当します。

Catalyst 8540 CSRライン・カードのアーキテクチャ

CEFA

CEFAはライン・カード・アーキテクチャの中核に位置づけられます。 以下、このASICの主要コンポーネントについて詳しく説明します。 1つのCEFAでライン・カード上の4ポートに対応します。 8ポートを処理するには、1つのライン・カードでCEFAを2つ使用します。 Catalyst 8540では、4つのCEFAを使用して16ポートに対応します。 Catalyst 8540 CSRライン・カードのアーキテクチャには含まれていませんが、CEFAはあらゆるMACレイヤ機能を引き受けます。 MACは10/100自動検出および自動ネゴシエーションになります(そのように設定されている場合)。 MACは全二重または半二重のどちらのデュプレックス・モードでも実行できます。

スイッチ・ポートに入ってきてMAC機能の対象となるパケットは、SRAMの内部ブロックに格納されます。 このメモリは8キロバイトの容量ですが、2Kはコマンド命令用に予約されています。 このメモリを使用して、該当する検索の実行中、パケットが格納されます。

CEFAマイクロコントローラはミニ・route processorであり、Layer 3 enabled ATM switch routerのライン・モジュール上の4ポートに対してローカルです。 このマイクロコントローラは、各ポートのトラフィックを公平に処理するように作られています。 したがって、CEFAは4ポート間のサービスを調停し、すべてのパケットが等しく内部メモリにアクセスできて、検索エンジンによる検索を受けることができるようにしなければなりません。 これはラウンドロビン(総当たり)方式で処理されます。すなわち、マイクロコントローラは各ポートを循環して、必要に応じて要求を処理します。

マイクロプロセッサも、スパニングツリーのBPDU、ルーティング・アドバタイズ、CDP(Cisco Discovery Protocol)パケット、ARP(Address Resolution Protocol)フレームといったシステム・メッセージ、およびその他の制御タイプのメッセージをルート・プロセッサに転送して戻すという、非常に重要な役割を担います。 これらのメッセージはCEFAによってルート・プロセッサに転送されます。

CEFAの検索エンジン

CEFAの検索エンジンは、アドレス検索またはネットワーク出力インターフェイス検索を実行します。 検索が行われるCAMテーブルには、16,000または任意で64,000のエントリを維持できます。 検索エンジンは、スイッチングに関して2種類の決定を下すことができます。 レイヤ2ベース、またはレイヤ3ベースのスイッチングです。 ハードウェアベースのアクセス・リスト・フィーチャ・カードを搭載すると、検索エンジンはレイヤ4情報に基づく検索も実行できます。 検索エンジンはしたがって、レイヤ2 MACアドレス・テーブルおよびレイヤ3 FIBを維持する役割があります。

着信パケットは内部メモリに格納されます。 フレームの先頭64バイトがメモリに読み込まれると、マイクロコードがただちに、関連する送信元または宛先MACアドレス、宛先ネットワーク、またはレイヤ4ポート情報を検索エンジンに伝えます。 検索エンジンはさらに、CAMテーブルで対応するエントリを見つけるための検索を指示できます。 バイナリ・ツリーの検索方式を使用することにより、検索エンジンはMACアドレス・ヒットまたは宛先ネットワーク・アドレスに関する最長一致を非常に短時間で実現できます。 その後、CAMテーブルに格納されている対応リライト情報がファブリック・インターフェイスの制御FIFOバッファに配信されます。

ファブリック・インターフェイス

いよいよ、Layer 3 enabled ATM switch router内におけるパケット・スイッチングの最終段階に入ります。 スイッチングCEFAは、パケットのMACアドレスまたはレイヤ3 IP/IPXネットワーク番号に基づいて、パケットの出口ポートを認識します。 今度はパケットをスイッチング・ファブリック経由で宛先まで届けなければなりません。 ファブリック・インターフェイスの役割は、パケットがスイッチング・ファブリックを通過できるように準備を整えることです。

ファブリック・インターフェイスを構成する主要コンポーネントは次の2つです。 フレームFIFOバッファおよび制御FIFOバッファです。 Catalyst 8540 CSRライン・カードのアーキテクチャに、CEFAの内部メモリ、フレームFIFOバッファへの直接接続、検索エンジンから制御FIFOバッファへの直接接続が示されています。 検索エンジンの検索が完了すると、内部メモリからフレームFIFOバッファにパケットが転送されます。 検索エンジンは同時に、関連するすべてのリライト情報およびQoS情報を制御FIFOバッファに戻します。

ファブリック・インターフェイスはさらに、該当する情報でパケットを書き替え、チェックサムを計算します。 同時に、出口ポート、QoSプライオリティ、および廃棄プライオリティを指定した内部ルーティング・タグをパケットの先頭に追加します( 内部ルーティング・ラベルのフォーマットを参照)。 この作業が完了すると、フレームをファブリックに入れることがフレーム・スケジューラに伝えられます。

出力ポートでは、ファブリック・インターフェイスがパケットを対応する出力MACに転送します。 リライトおよびエラー・チェックはすべて入口ポートで完了しているので、そのフレームにそれ以上の作業は不要です。

プライベートCAM、共有CAM、デュアルCAM

プライベートCAMでは、各インターフェイスに専用CAMをどこで与えるかを記述します。 CAMスペースを使用して、直接検索テーブルおよびASICハードウェア転送に使用するレイヤ2/レイヤ3転送テーブルを格納します。 プライベートCAMを参照してください。

以下、各CAMタイプについて説明します。

  • プライベートCAM
  • ファスト・イーサネット・インターフェイスごとに専用のCAMスペース
  • ハードウェア・インターフェイスとCAMが1対1対応
  • 共有CAM
  • 1つのイーサネット・プロセッサ・インターフェイス(4ポート)でCAMスペースを共有
  • ハードウェア・インターフェイスとCAMが1対多対応
  • 現在のギガビット・イーサネット・モジュールで採用されているデュアルCAM
  • イーサネット・プロセッサ・インターフェイスごとに1つのCAM(ギガビット・イーサネット・プロセッサ・インターフェイスごとに2つのイーサネット・プロセッサ・インターフェイス)
  • ハードウェア・インターフェイスとCAMが多対1対応
プライベートCAM

共有CAMの場合、イーサネット・プロセッサ・インターフェイスごとに1つのCAMスペースとなり、このCAMスペースをそのインターフェイス内の4ポート全部で物理的に共有します。 共有CAMを参照してください。 共有CAMスペースでは、CAMで直接検索テーブルおよびレイヤ3データベースの維持方法が決まります。

共有型CAMボードと非共有型CAMボードを同じスイッチ・ルータ上で共存させることができます。
共有CAM

スイッチ・ルータには、P2MP VCがつねに5つあります。

  • すべてのギガビット・プロセッサ・インターフェイスに対応するVCが1つ。2つは個々のギガビット・プロセッサ・インターフェイス用に残されます。
  • 個々のイーサネット・プロセッサ・インターフェイス用に4つのP2MP VC。1つは各チャネル対応です。

共有CAMでは、ギガビット・プロセッサ・インターフェイスのP2MPは変わりません。 しかし、共有CAMを使用するイーサネット・プロセッサ・インターフェイスに関しては、チャネル0リーフだけが作成されます。 他のチャネルは作成されないままになります。 こうすることにより、スイッチ・ルータ上でプライベートCAM、共有CAM、およびデュアルCAMインターフェイスを混在させることができます。

インターフェイスに組み込まれているCAMのタイプを調べるには、show hardware detailコマンドを使用します。次の例を参照してください。

Switch# show hardware detail

C8540 named Switch, Date: 10:41:12 UTC Thu Dec 7 2000

Slot Ctrlr-Type Part No. Rev Ser No Mfg Date RMA No. Hw Vrs Tst EEP

---- ------------ ---------- -- -------- --------- -------- ------- --- ---

0/* Super Cam 73-2739-03 D0 03170TAL May 03 99 0 3.1

0/0 8T1 IMA PAM 73-3367-02 B2 03100061 Mar 15 99 00-00-00 2.0 0 0

0/1 8E1 IMA PAM 73-3378-02 B2 03120056 Mar 25 99 00-00-00 2.0 0 2

2/* ARM PAM 73-4208-01 05 03150016 Apr 18 99 1.0

3/* ETHERNET PAM 73-3754-06 B0 03282WBF Jul 13 99 0 5.1

9/* OC48c PAM 73-3745-02 12 03190UXC Jun 28 99 2.1

10/* OCM Board 73-4165-01 04 03230ZZ2 Jun 28 99 10.1

10/0 QUAD 622 Gen 73-2851-05 A0 03160RVS Jun 16 99 5.0

11/* OC48c PAM 73-3745-02 12 03100015 Jun 28 99 2.1

12/* OCM Board 73-4165-01 04 03190UJV Jun 28 99 10.1

12/0 QUAD 622 Gen 73-2851-05 A0 03160S9J Jun 16 99 0 5.0

.

(出力は省略)

.

slot: 2/* Controller-Type : ARM PAM

Part Number: 73-4208-01 Revision: 05

Serial Number: SCA03150016 Mfg Date: Apr 18 99

RMA Number: H/W Version: 1.0

FPGA Version: 2.3

EPIF Version: 1704 CAM size: 64 KB EPIF Version: 1704 CAM size: 64 KB

Ucode Version: 0.0 CAM Type: Dual

Port Phy Setup

Port 0: DONE GBIC Vendor: No vendor info.

Port 1: DONE GBIC Vendor: No vendor info.

slot: 3/* Controller-Type : ETHERNET PAM

Part Number: 73-3754-06 Revision: B0

Serial Number: CAB03282WBF Mfg Date: Jul 13 99

RMA Number: 0 H/W Version: 5.1

FPGA Version: 3.2

Chip 0 Reset Count: 0

Chip 1 Reset Count: 0

Chip 2 Reset Count: 0

Chip 3 Reset Count: 0

EPIF Version: 1704 CAM size: 16 KB

Ucode Version: 1.0 CAM Type: Private

--More--

この例ではCAM Typeフィールドに、スロット2/*に搭載されたARMモジュールのCAMタイプがDual、スロット3/*に搭載されたイーサネット・モジュールのCAMタイプがPrivateと表示されています。

データ・プレーンのトラフィックおよび制御プレーンのトラフィック

データ・プレーン・トラフィックは、2つのエンドポイント(たとえば、サブネットAのホストとサブネットBのホスト)間のトラフィックです。 このデータ・プレーン・トラフィックは通常、イーサネット・プロセッサ・インターフェイスまたはギガビット・プロセッサ・インターフェイスによってスイッチングされます。 制御プレーンのトラフィックは、レイヤ2/レイヤ3プロトコル・アップデートなど、route processorによって処理されるトラフィックです。

次に、制御プレーン・トラフィックとみなされ、route processorによって処理されるトラフィックを示します。

制御プレーン上のIPパケット・トラフィック

IPパケットは次の状況で、route processorに送られます。

  • パケットがスイッチ・ルータのIPアドレスと一致する
  • [ICMP unreachable]がイネーブルのライン・カード上にルートがない
  • TTLが減少した結果、TTL=0のパケット
  • IPヘッダでオプションが設定されているパケット
  • 同一インターフェイスを出入りし、ICMPリダイレクトがイネーブルになっているパケット
  • ARPおよびReverse ARPパケット
  • 一部のマルチキャストおよびブロードキャスト・パケット(OSFP/EIGRPルート・アップデートなど)
  • RIPブロードキャスト
  • HSRP hello
  • DHCP helper
  • 無効な次ホップ

制御プレーン上のIPXパケット・トラフィック

IPXパケットは次の状況で、route processorに送られます。

  • パケットがスイッチ・ルータのIPXアドレスと一致する
  • GNSパケット
  • 一部のブロードキャスト・パケット(RIP/EIGRP/SAPルート・アップデートなど)
  • 宛先ノード・ブロードキャスト
  • 無効な次ホップ

制御プレーン上のその他のパケット・トラフィック

制御プレーン上の次のパケットは、route processorに送られます。

  • SNMPクエリ
  • BPDU
  • レイヤ2ラーニング
  • CAMエントリ・オーバーフロー

半二重/全二重ネゴシエーションのトラブルシューティング

自動ネゴシエーションとは、ローカル・インターフェイスとピア・インターフェイスの最小限の能力を使用するということです。 たとえば、ローカル・インターフェイスが全二重伝送対応で、ピア・インターフェイスが半二重伝送だけの場合、ローカル・インターフェイスによる自動ネゴシエーションの実行後、インターフェイスは半二重モードでの動作に変更されます。

ピア・インターフェイスに伝送モードの自動ネゴシエーション機能がなく、ローカル・インターフェイスに伝送モードの自動ネゴシエーション機能が備わっている場合、ローカル・インターフェイスがネゴシエーション要求を出しても応答はありません。その場合、ローカル・インターフェイスは半二重モードでの動作に変更されます。

半二重および全二重の自動ネゴシエーションをサポートするには、インターフェイスが次の条件を満たしていなければなりません。

他のインターフェイス(バージョンがC1未満の10/100 Mbpsイーサネット・プロセッサ・インターフェイス)は、デフォルトで100 Mbpsの速度、全二重です。自動ネゴシエーションには対応できません。

搭載されているインターフェイスのバージョンを突き止めるには、show controllers { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / portコマンドを使用し、Slicer registersの下のEVERフィールドを調べます。 EverフィールドがEVER 0x1704 (C1)になっていない場合、そのインターフェイスは自動ネゴシエーション対応ではありません。

Switch# show controllers fastEthernet 3/0/0

IF Name: FastEthernet3/0/0

Port Status UP

Loopback Reg [3-0]|[7-4]: 0x8|0x8

Duplex/Speed Reg [3-0]|[7-4]: 0xFFF7|0x0

FPGA Rev :3.8

Internal Reset Trigger Count: 0

Slicer registers

SMDR 0x0060 (Tx En,Rx En)

SSTR 0x1000

EVER 0x1704 (C1)

SSMR 0x4000 SIMR 0x0000 MBXW 0x0000 MBXR 0x0000

SPER 0xF000 GMUX VER 0xF000 MARKER 0x0000

.

(出力は省略)

.

半二重および全二重のトラブルシューティングに使用するコマンド

半二重および全二重のネゴシエーションに関連する問題を突き止めるには、次のコマンドを使用します。

コマンド

目的

show interfaces { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port

インターフェイスのコンフィギュレーション、ステータス、および統計情報を表示します。

show controllers { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port

特定のインターフェイスのコントローラ・ステータスを表示します。

次の手順で、インターフェイスの半二重および全二重ネゴシエーションの問題を調べます。

show interfaces fastEthernet card/subcard/portコマンドを使用して、半二重および全二重自動ネゴシエーションの設定を確認します。

Switch# show interfaces fastEthernet 3/0/0

FastEthernet3/0/0 is up, line protocol is up

Hardware is epif_port, address is 0090.2156.d837 (bia 0090.2156.d837)

Internet address is 172.20.52.36/27

MTU 1500 bytes, BW 100000 Kbit, DLY 100 usec,

reliability 255/255, txload 1/255, rxload 1/255

Encapsulation ARPA, loopback not set

Keepalive set (10 sec)

  Auto-duplex, Auto Speed, 100BaseTX

ARP type: ARPA, ARP Timeout 04:00:00

Last input 00:00:01, output never, output hang never

Last clearing of "show interface" counters never

Queueing strategy: fifo

Output queue 0/40, 0 drops; input queue 0/75, 0 drops

5 minute input rate 0 bits/sec, 0 packets/sec

5 minute output rate 1000 bits/sec, 2 packets/sec

33684 packets input, 11817561 bytes

Received 9 broadcasts, 0 runts, 0 giants, 0 throttles

0 input errors, 0 CRC, 0 frame, 0 overrun, 0 ignored 0 abort

0 watchdog, 33546 multicast

0 input packets with dribble condition detected

61232 packets output, 13584791 bytes, 0 underruns(0/0/0)

0 output errors, 0 collisions, 0 interface resets

0 babbles, 0 late collision, 0 deferred

0 lost carrier, 0 no carrier

0 output buffer failures, 0 output buffers swapped out

Switch#

  1. Auto-duplex、Auto Speed、100BaseTXの各フィールドを調べます。 デフォルトの設定は次のとおりです。
  2. Auto-duplex ― デュプレックス自動ネゴシエーション
  3. Auto-Speed ― 速度自動ネゴシエーション
  4. 100BASE-TX ― 100 Mbps BASE-TX

デフォルト値以外の場合は、ピア・インターフェイスを確認し、この設定に対応できるかどうかを判別してください。

  1. show controllers fastEthernet card/subcard/portコマンドを使用して、半二重および全二重自動ネゴシエーションの設定を確認します。
特定のインターフェイスにshow controllersコマンドを実行した場合の出力は、Layer 3 enabled ATM switch router上で稼働しているIOSソフトウェアのバージョンによって異なります。
  1. show controllers fastEthernet card/subcard/portコマンドを使用して、コンフィギュレーションを確認します。 次に、Cisco IOS Release 12.0(5)W5(13b)以降の場合の出力例を示します。

Switch# show controllers fastEthernet 3/0/0

IF Name: FastEthernet3/0/0

.

(出力は省略)

.

MII registers:

Control Register (0x0): 0x1000 (Auto negotiation enabled)

Status Register (0x1): 0x782D (Auto negotiation complete)

PHY Identification Register 1 (0x2): 0x7810

PHY Identification Register 2 (0x3): 0x43

Auto Neg. Advertisement Reg (0x4): 0x1E1 (Speed 100 ,Duplex Full )

Auto Neg. Partner Ability Reg (0x5): 0x81 (Speed 100 ,Duplex Half )

Auto Neg. Expansion Register (0x6): 0x0

Mirror Register (0x10): 0x630

Interrupt Enable Register (0x11): 0x0

Interrupt Status Register (0x12): 0x4000

Configuration Register (0x13): 0x0 (UTP, Tx Enabled)

Chip Status Register (0x14): 0x28C9 (Link Up,a-Half,a-100 )

Link Status Register [3-0]|[7-4]: 0x1|0x0

Counters :

.

(出力は省略)

.

show controllers fastEthernet card/subcard/portコマンドを使用して、コンフィギュレーションを確認します。 次に、Cisco IOS Release 12.0(5)W5(13)およびそれ以前の場合の出力例を示します。

Switch# show controller fastEthernet 1/0/0

IF Name: FastEthernet1/0/0

.

(出力は省略)

.

MII registers:

Control Register               (0x0): 0x1000

Status Register                (0x1): 0x782D

PHY Identification Register 1  (0x2): 0x7810

PHY Identification Register 2  (0x3): 0x43

Auto Neg. Advertisement Reg    (0x4): 0x1E1

Auto Neg. Partner Ability Reg  (0x5): 0x1E1

Auto Neg. Expansion Register   (0x6): 0x1

Mirror Register               (0x10): 0x30

Interrupt Enable Register     (0x11): 0x0

Interrupt Status Register     (0x12): 0x4000

Configuration Register        (0x13): 0x0

Chip Status Register          (0x14): 0x38C8

Link Status Register     [3-0]|[7-4]: 0x1|0x0

.

(出力は省略)

.

  1. Auto Neg. Advertisement Register (Reg 0x4)を確認します。 1に設定されている場合、機能は次のとおりです。
  2. ビット8 - 100 BASE-TX全二重
  3. ビット7 - 100 BASE-TX
  4. ビット6 - 10 BASE-T全二重
  5. ビット5 - 10 BASE-T
  6. Auto Neg. Partner Ability Reg (Reg 0x5)を確認します。 1に設定されている場合、ステータスおよび機能は次のとおりです。
  7. ビット14 - リンク・パートナーがローカルからリンク・コード・ワードを受信
  8. ビット13 - リモート障害
  9. ビット8 - 100 BASE-TX全二重
  10. ビット7 - 100 BASE-TX
  11. ビット6 - 10 BASE-T全二重
  12. ビット5 - 10 BASE-T
  13. Chip Status Registerフィールドを調べます。 Auto-duplex、Auto Speed、100BaseTXの各フィールドを調べます。 デフォルトの設定は次のとおりです。のshow interfaceコマンドで表示された、リンク・ステータス、デュプレックス・モード、および速度と一致しているはずです。

IPレイヤ3接続のトラブルシューティング

Layer 3 enabled ATM switch routerではCEF(Cisco Express Forwarding)を使用します。 内部トラブルシューティングの大部分は、ルート・プロセッサの中央CEF情報がインターフェイスのCAM(コンテンツ・アドレス可能メモリ)に配布された情報と矛盾していないかどうかを調べる作業です。

IPレイヤ3接続のトラブルシューティングは、次のプロセスに分けられます。

IPレイヤ3接続に、IPレイヤ3接続のトラブルシューティング例で使用するサンプル・ネットワークを示します。

IPレイヤ3接続

IPレイヤ3接続では、送信元エンド・ステーションであるホストAが宛先エンド・ステーションのホストBと通信しようとしています。

IPレイヤ3接続のトラブルシューティングで使用するコマンド

IPレイヤ3接続の問題を突き止めるには、次のコマンドを使用します。

コマンド

目的

show ip route

ルーティング・テーブル・エントリを表示します。

show controllers c8500 status

全イーサネット・プロセッサ・インターフェイスのステータスを表示します。

show controllers c8500 counters

全イーサネット・プロセッサ・インターフェイスのカウンタを表示します。

show ip cef

CEF(Cisco Express Forwarding)情報を表示します。

show adjacency detail

隣接ノードに関するIPアドレス・テーブル情報を表示します。

show ip route summary

ルーティング・テーブル・エントリに関するサマリ情報を表示します。

show arp

ARPテーブルを表示します。

show epc if-entry interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port all-entries

特定のインターフェイスについて、インターフェイス・エントリ情報をすべて表示します。

show epc ip-address interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port ip-address mask
(入口インターフェイス上)

隣接インターフェイスのIPアドレスを表示します。

show epc ip-address interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port ip-address mask
(出口インターフェイス上)

隣接インターフェイスのIPアドレスを表示します。

show epc lsipc

LSIPC情報を表示します。

show epc ifmapping

CAMインターフェイス番号に対応するインターフェイスを表示します。

show epc patricia interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port ipucast detail
(入口インターフェイス上)

CAMのpatriciaツリー・エントリを表示します。

show epc cam interface { fastethernet | gigabitethernet} [CAM-start-address] [CAM-word-number]

CAMテーブル・リライト情報を表示します。

show epc if-entry interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port entry
{ fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port

特定のインターフェイスに対応するインターフェイス・エントリ情報を表示します。

show epc ip-prefix interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port all-entries
(出口インターフェイス上)

出口インターフェイスのIPネットワーク・エントリを表示します。

show epc ip-address interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port ip-address mask
(出口インターフェイス上)

隣接インターフェイスのIPアドレスを表示します。

show epc patricia interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port ipucast detail
(入口インターフェイス上)

CAMのpatriciaツリー・エントリを表示します。

show epc patricia interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port ipucast detail
(出口インターフェイス上)

CAMのpatriciaツリー・エントリを表示します。

IPルーティング・テーブルの確認

次の手順で、 ルーティング・テーブル情報の表示に示したIPレイヤ3接続のIPルーティング・テーブルを確認します。

ルーティング・テーブル情報の表示

Catalyst 8540-1から show ip routeコマンドを使用して、 ルーティング・テーブル情報の表示のサンプル・ネットワークに対応するIPルーティング・テーブルのステータスを確認します。

C8540CSR-1# show ip route

Codes: C - connected, S - static, I - IGRP, R - RIP, M - mobile, B - BGP

D - EIGRP, EX - EIGRP external, O - OSPF, IA - OSPF inter area

N1 - OSPF NSSA external type 1, N2 - OSPF NSSA external type 2

E1 - OSPF external type 1, E2 - OSPF external type 2, E - EGP

i - IS-IS, L1 - IS-IS level-1, L2 - IS-IS level-2, ia - IS-IS inter area

* - candidate default, U - per-user static route, o - ODR

P - periodic downloaded static route

Gateway of last resort is not set

C 10.85.40.0/24 is directly connected, Fast Ethernet 1/0/15

D    10.85.45.0/24 [90/30720] via 10.85.66.0, 01:22:23, Gigabit Ethernet 0/0/0

C    10.85.66.0/24 is directly connected, Gigabit Ethernet 0/0/0

8540CSR-1#

EIGRPによって学習された10.85.45.0以外、すべてのネットワークはインターフェイス・ギガビット・イーサネット0/0/0を使用して直接接続されています。
  1. Catalyst 8540-1からshow ip routeコマンドを使用して、ホストBをIPアドレス10.85.45.0でCatalyst 8540-2に接続するネットワークを表示します。

C8540CSR-1# show ip route 10.85.40.0

Last update from 10.85.66.5 on GigabitEthernet 0/0/0, 1d16h ago

  Routing Descriptor Blocks:

* 10.85.66.5, from 10.85.45.9, 1d16h ago, via GigabitEthernet 0/0/0

C8540CSR-1#

出力から、ネットワーク10.85.45.0へのルートがルーティング・テーブルにあり、ギガビット・イーサネット・インターフェイス0/0/0を介してIPアドレス10.85.66.5で学習されていることを確認できます。

ルートがない場合は、使用しているルーティング・プロトコルの標準IPルーティング・トラブルシューティングを行ってください。

インターフェイスの設定に誤りがあることが判明した場合は、『Layer 3 Switching Software Feature and Configuration Guide』の「Configuring Interfaces」を参照してください。

インターフェイス・ステータスの確認

次の手順で、 インターフェイス・ステータス情報の表示に示したIPレイヤ3接続のインターフェイス・ステータスを確認します。

インターフェイス・ステータス情報の表示

インターフェイス・ステータス情報の表示のサンプル・ネットワークに対応するインターフェイスのステータスをshow controllers c8500 statusコマンドで確認します。
  1. Catalyst 8540-1からshow controllers c8500 statusコマンドを使用して、例で使用しているインターフェイスのステータスを表示します。

C8540CSR-1# show controllers c8500 status

Status of GigabitEthernet0/0/0: OK

Status of GigabitEthernet0/0/1: OK

Status of FastEthernet1/0/0: OK

Status of FastEthernet1/0/1: OK

Status of FastEthernet1/0/2: OK

Status of FastEthernet1/0/3: OK

Status of FastEthernet1/0/4: OK

Status of FastEthernet1/0/5: OK

Status of FastEthernet1/0/6: OK

Status of FastEthernet1/0/7: OK

Status of FastEthernet1/0/8: OK

Status of FastEthernet1/0/9: OK

Status of FastEthernet1/0/10: OK

Status of FastEthernet1/0/11: OK

Status of FastEthernet1/0/12: OK

Status of FastEthernet1/0/13: OK

Status of FastEthernet1/0/14: OK

Status of FastEthernet1/0/15: OK

C8540CSR-1#

show controllers c8500 statusコマンドの出力にOKが示されている場合は、マイクロコードがファスト・イーサネット・プロセッサ・インターフェイスおよびギガビット・プロセッサ・インターフェイスに正常にダウンロードされています。

  1. Catalyst 8540-1からshow controllers c8500 countersコマンドを使用して、インターフェイスのステータスおよび入出力パケット数を表示します。

C8540CSR-1# show controllers c8500 counters

Interface Input Runts Giants Input CRC Frame Output Output

State Packets Errors Packets Errors

-----------------------------------------------------------------------------

G0/1/0 U   127286      0 0 0 0 0 137296 0

G0/1/1 U 0 0 0 0 0 0 20 0

F1/0/0 U 31849 0 0 0 0 0 31855 0

F1/0/1 AD 1 0 0 0 0 0 1 0

F1/0/2 AD 1 0 0 0 0 0 1 0

F1/0/3 AD 1 0 0 0 0 0 1 0

F1/0/4 AD 1 0 0 0 0 0 1 0

F1/0/5 AD 1 0 0 0 0 0 1 0

F1/0/6 AD 1 0 0 0 0 0 1 0

F1/0/7 AD 1 0 0 0 0 0 1 0

F1/0/8 AD 1 0 0 0 0 0 1 0

F1/0/9 AD 1 0 0 0 0 0 1 0

F1/0/10 AD 1 0 0 0 0 0 1 0

F1/0/11 AD 1 0 0 0 0 0 1 0

F1/0/12 AD 1 0 0 0 0 0 1 0

F1/0/13 AD 1 0 0 0 0 0 1 0

F1/0/14 AD 1 0 0 0 0 0 1 0

F1/0/15 U 31968 0 0 0 0 0 54732 0

--More--

-----------------------------------------------------------------------------

AD - Admin Down, D - Down, F - Fail, U - Up

C8540CSR-1#

  1. Interface Stateフィールドを調べます。 インターフェイスはアップであるはずです。
  2. Input PacketsおよびOutput Packetsフィールドを調べます。 show controllers c8500 countersコマンドは、2回以上入力してください。 Input PacketsおよびOutput Packetsフィールドのカウンタが増加するはずです。 この情報は、show interfacesコマンドを使用した場合にも表示されます。
clear countersコマンドを使用しても、show controllers c8500 countersコマンドの出力は消去されません。

インターフェイスの設定に誤りがあることが判明した場合は、『Layer 3 Switching Software Feature and Configuration Guide』の「Configuring Interfaces」を参照してください。

IP CEFの隣接関係の確認

次の手順で、 IP CEF隣接関係情報の表示に示したIPレイヤ3接続のIP CEF隣接関係を確認します。

IP CEF隣接関係情報の表示

show ip cefコマンドを使用して、ルートおよび接続装置がテーブルに正しく表示されていて、正しい次ホップまたは発信インターフェイスを指し示しているかどうかを確認します。

C8540CSR-1# show ip cef

Prefix Next Hop Interface

0.0.0.0/32 receive

10.19.134.36/32 10.19.134.36 Ethernet0

10.85.40.0/24       attached FastEthernet1/0/15

10.85.40.0/32       receive

10.85.40.254/32     receive

10.85.40.5/32       10.85.40.5           FastEthernet1/0/15

10.85.40.255/32     receive

.

(出力は省略)

.

10.85.45.0/24       10.85.66.10          GigabitEthernet0/0/0

10.85.66.0/24       attached GigabitEthernet0/0/0

10.85.66.0/32       receive

10.85.66.10/32      receive

10.85.66.255/32     receive

224.0.0.0/4 drop

224.0.0.0/24 receive

255.255.255.255/32 receive

C8540CSR-1#

show ip cefコマンド出力の情報は、IPルーティング・テーブルに基づいて作成され、route processor上に置かれます。

次に、Next Hopカラムの情報について説明します。

  • Attached ― 直接接続されたインターフェイス・サブネット。たとえば、IPサブネットで10.85.40.0/24は24ビット・マスクでインターフェイスFastEthernet1/0/15に直接接続されています。
  • Received ― これは、直接接続されたインターフェイスに対応するARPエントリです。 ここでは直接接続されたインターフェイスごとに全部で3つのエントリがあります。 たとえば、プレフィクス10.85.40.254/32はインターフェイスFastEthernet 1/0/15のIPアドレスです。IPの規則を使用するプレフィクス10.85.40.0/32とは、このインターフェイスおよびプレフィクス10.85.40.255/32がブロードキャスト・アドレスであることを意味します。
  • xxxx.yyyy.zzzz.aaaa ― このIPアドレスは、インターフェイス(ARPエントリ)または特定のサブネットの次ホップ・ルータに接続されたエンド・ステーションに属します。 たとえば、プレフィクス10.85.40.5/32はエンド・ステーションです。 プレフィクス・エントリと次ホップ・エントリは同じです。 プレフィクス・エントリ10.85.45.0/24は、次ホップ10.85.66.5を介して学習されたルートです。
  • Catalyst 8540-1から、宛先ネットワークのIPアドレスを指定したshow ip cefコマンドを使用して、ホストBをIPアドレス10.85.45.0でCatalyst 8540-2に接続しているネットワークのCEF FIBテーブル・エントリを表示します。

C8540CSR-1# show ip cef 10.85.45.0

10.85.45.0/24, version 22, cached adjacency 10.85.66.5

via 10.85.66.5, GigabitEthernet0/0/0, 0 dependencies

    next hop 10.85.66.5, GigabitEthernet0/0/0

    valid cached adjacency

出力から、次ホップのIPアドレス10.85.66.5が有効であり、キャッシュに有効な隣接関係があることを確認できます。

  1. Catalyst 8540-1からshow adjacencyコマンドを使用して、Catalyst 8540-1からCatalyst 8540-2のIPアドレス10.85.66.5への接続に対応するMACアドレス・リライト情報を表示します。

C8540CSR-1# show adjacency GigabitEthernet 0/0/0 detail

Protocol   Interface             Address

IP         GigabitEthernet0/0/0  10.85.66.5(9)

                                 0 packets, 0 bytes

                                 009021DDDDDD009021CCCCCC0800

                                 ARP 03:59:57

出力から次のMACアドレス・リライト情報を確認できます。

  • 009021DDDDDD ― 8540-2の宛先MACアドレス
  • 009021CCCCCC ― Catalyst 8540-1の送信元MACアドレス
  • 0800 ― プロトコル・フィールド。IP ARPA(IPイーサネット・タイプ[16進数0800])
送信元および宛先インターフェイスのMACアドレスは、show interfaceコマンドを使用して表示します。

次ホップ・インターフェイスに正しいMACアドレス・リライト情報が表示されない場合は、show arpコマンドを使用して、MACアドレスを確認してください。

  1. Catalyst 8540-1からshow arpコマンドを使用して、ARPテーブルを表示します。

C8540CSR-1# show arp

Protocol Address Age (min) Hardware Addr Type Interface

.

(出力は省略)

.

Internet 10.85.40.5 175 0010.e3aa.aaaa ARPA

Internet 10.85.40.254 - 0090.21bb.bbbb ARPA FastEthernet1/0/15

Internet 10.85.66.10            -    0090.21cc.cccc  ARPA GigabitEthernet0/0/0

Internet 10.85.66.5            172   0090.21dd.dddd  ARPA GigabitEthernet0/0/0

C8540CSR-1#

このARPテーブルの最初の方には、上から順に次のエントリがあります。

  • ホストAのエンド・ステーション
  • エンド・ステーションとのファスト・イーサネット・インターフェイス接続
  • 次ホップへのギガビット・イーサネット・インターフェイス
  • 次ホップ・ルータ・インターフェイス

show adjacencyコマンドを使用して表示したMACアドレス・リライト情報が正しくない場合、CEFの問題が考えられます。 次のトラブルシューティング手順で、インターフェイスのCAMテーブルを確認してください。

インターフェイスの設定に誤りがあることが判明した場合は、『Layer 3 Switching Software Feature and Configuration Guide』の「Configuring Interfaces」を参照してください。

インターフェイスCAMテーブル・エントリの確認

次の手順で、 インターフェイスCAMテーブル情報の表示に示したIPレイヤ3接続のインターフェイスCAMテーブル・エントリを確認します。

インターフェイスCAMテーブル情報の表示

Catalyst 8540-1からshow epc ip-prefix interfaceコマンドを使用して、所定の入口インターフェイスについて、CAMテーブルのステータスを表示します。

C8540CSR-1# show epc ip-prefix interface FastEthernet 1/0/15 all-entries

Default Network Information:

   Not configured

Prefix/Masklen Next Hop

0.0.0.0/32 not populated

10.0.0.7/32 20.0.0.1

10.0.1.4/30 20.0.0.1

10.0.1.12/30 20.0.0.1

10.0.1.24/30 20.0.0.1

10.0.1.124/30 20.0.0.1

11.1.1.0/30 20.0.0.1

11.1.2.0/30 20.0.0.1

11.1.3.0/24 20.0.0.1

11.1.9.0/24 20.0.0.1

11.1.10.0/24 20.0.0.1

11.1.40.0/24 20.0.0.1

11.1.100.0/24 20.0.0.1

11.1.120.0/24 20.0.0.1

15.15.15.0/24 20.0.0.1

20.0.0.0/24 SRP

20.0.0.0/32 SRP

20.0.0.1/32 not populated

20.0.0.2/32 SRP

20.0.0.255/32 SRP

20.0.1.0/24 SRP

20.0.1.0/32 SRP

20.0.1.2/32 SRP

20.0.1.255/32 SRP

172.17.110.0/24 20.0.0.1

172.17.110.96/27 20.0.0.1

224.0.0.0/4 not populated

224.0.0.0/24 SRP

255.255.255.255/32 not populated

Total IP Prefix Entries in CAM:25

Missing IP Prefix Entries in CAM:0

CEF entries not populated:4

C8540CSR-1#

Prefix/Masklenは、インターフェイスCAMテーブルに指定されている接続のIPアドレスおよびサブネット・マスクを表します。

Not configuredフィールドは、デフォルト・ルートが不明であることを表します。 このコンフィギュレーションにIPルート0.0.0.0 20.0.0.1を追加すると、出力は次のように変化します。

Default Network Information:

Nexthop 1:

IP addr:20.0.0.1 GigabitEthernet2/0/1 (58)

Mac Addr:0090.2141.bd47

Load Balancing:Off

ルートが1つだけなので、Load BalancingフィールドはOffです。

Next Hopカラムには、次の記述が含まれています。

すべてのインターフェイスに同じCAMエントリが与えられていなければなりません。転送の決定は、CAMテーブル内の情報に基づいて行われるからです。 このテーブルは、トラフィック・フローではなく、ネットワーク・トポロジに基づきます。 show epc ip-prefixコマンドをスイッチ上の他のインターフェイスに使用した場合、CAMフィールドのTotal IP Prefix Entriesに同じエントリ数が示されるはずです(この例では25)。

  • CEF entries not populated ― これらのネットワーク接続にはマスク長/32が欠落していることを意味します。show epc ip-addressコマンドを使用すると、これらの接続が表示されます。 この例では、すべてのマスク長を/30以下の長さのプレフィクスとして設定する必要があります。

さらに、他のshow epc ip-prefix interfaceコマンド・パラメータを使用することにより、CAMサマリとともに、fail-entriesおよびfail-summaryを確認できます。

C8540CSR-1# show epc ip-prefix interface FastEthernet 1/0/15 ?

A.B.C.D IP prefix to display

all-entries All IP Prefix entries

all-summary IP Prefix summary

fail-entries missing IP prefix entries

fail-summary Summary of missing IP prefixes

C8540CSR-1#

  1. Catalyst 8540-1からshow epc ip-prefix interfaceコマンドを使用して、入口インターフェイスからIPアドレス10.85.45.0への接続を表示します。

C8540CSR-1# show epc ip-prefix interface FastEthernet 1/0/15 10.85.45.0 255.255.255.0

Prefix/Masklen        Gateway1        Gateway2

10.85.45.0/24         10.85.66.5

ゲートウェイIPアドレスは、 IP CEFの隣接関係の確認 Catalyst 8540-1からshow controllers c8500 statusコマンドを使用して、例で使用しているインターフェイスのステータスを表示します。で使用した show epc cefコマンド出力の次ホップIPアドレスと一致しています。

CEFテーブルとIPプレフィクス・テーブルの矛盾を解消するには、 clear ip routeコマンドを使用して、これらのテーブルを作成し直します。 特定のルートを消去するか、またはアスタリスク( *)を使用して全ルートを消去します。

  • clear ip routeコマンドは慎重に使用してください。 一時的にスイッチ・ルータのアクティビティが増加し、トラフィックが滞る可能性があります。
  1. Catalyst 8540-1から、出口インターフェイスのIPアドレスを指定してshow epc ip-addressコマンドを使用し、MACアドレス・リライト・ステータスを表示します。

C8540CSR-1# show epc ip-address interface FastEthernet 1/0/15 10.85.66.5

IPaddr: 10.85.66.5 MACaddr: 0090.21dd.dddd GigabitEthernet0/0/0 (4)

出力情報は、 IP CEFの隣接関係の確認 Catalyst 8540-1からshow adjacencyコマンドを使用して、Catalyst 8540-1からCatalyst 8540-2のIPアドレス10.85.66.5への接続に対応するMACアドレス・リライト情報を表示します。でshow adjacencyコマンドを使用して表示したMACアドレス・リライトと一致しています。

この出力から、MACアドレス・リライト情報が0090.21dd.ddddというCatalyst 8540-2の宛先MACアドレスであることが確認できます。さらに、この例では[(4)]となっているインターフェイス・インデックス番号を Catalyst 8540-1からshow epc ifmappingコマンドを使用して、出口インターフェイスのインターフェイス・マッピング・ステータスを表示します。のコマンドで使用します。

  1. Catalyst 8540-1からshow epc lsipc コマンドを使用して、route processorとイーサネット・プロセッサ・インターフェイス/ギガビット・プロセッサ・インターフェイス間のプロセス間ステータス情報を表示します。

C8540CSR-1# show epc lsipc

LSIPC requested: Total: 214759866 Mlet: 214759866

Sent:Total: 214759866 Mlet: 214759866 No-resp: 214757881 Resp-required: 1985

Broadcast IPCs:Requested: 119 Sent: 119

Queued: 119 Current qsize: 0 Max qsize-reached: 20

Received:Total: 246923174 Unsolicited: 214753326 Response: 1985

Recv Q size: 0

LSIPC Failures:

Toobig: 0 Memory Fail: 0 Packet fail: 0 Invalid VC: 0

Invalid resp: 0 Retries: 0 Timeouts: 0 Ack timeouts: 0

Bcast: Failed: 0 Pkt failed: 0 enq failed: 0 discard: 0

Unicast: Enq failed: 0

C540CSR-1#

Bcastフィールドにエラーがないかどうかを調べます。 メッセージが表示されている場合、route processorとイーサネット・プロセッサ・インターフェイス/ギガビット・プロセッサ・インターフェイス間のルーティング・テーブル転送で矛盾が生じる可能性があります。 たとえば、IPC通信エラーが発生したりします。

  1. Catalyst 8540-1からshow epc ifmappingコマンドを使用して、出口インターフェイスのインターフェイス・マッピング・ステータスを表示します。

C8540CSR-1# show epc ifmapping 4

GigabitEthernet0/0/0 (IF number: 4)

IF numberフィールドはこの例では[(4)]になっており、インターフェイス・インデックス番号のマッピングが正しいことを示しています。

  1. Catalyst 8540-1から入口インターフェイスに、ipucast detailパラメータを指定したshow epc patricia interfaceコマンドを使用し、ホストBへの接続に対応するHost Entry CAM locationのステータスを表示します。

C8540CSR-1# show epc patricia interface FastEthernet 1/0/15 ipucast detail

.

(出力は省略)

.

22#HOST Entry CAM location: 0x102D

IP addr:10.85.66.5       Host IF Number:4 Entry:Valid

     Mac Addr:0090.21dd.dddd

.

(出力は省略)

.

C8540CSR-1#

コマンド出力のMac Addrフィールドから、次ホップであるIPアドレス10.85.66.5の正しいMACアドレスが、16進アドレス0x102DというCAMエントリ・ロケーションにあることがわかります。

  1. Catalyst 8540-1からCAMロケーションの16進アドレス0x102D、およびCAMワード2のパラメータを指定して、show epc cam interfaceコマンドを使用し、このインターフェイスのMACリライト・ステータスを表示します。

C8540CSR-1# show epc cam interface FastEthernet 1/0/15 0x102D 2

GigabitEthernet0/0/0 Addr:0x102D Word:2 Data[0]:0x009021DD Data[1]:0xDDDD0045

CAMの符号化に、CAMロケーションの16進アドレス0x102D、およびCAMワード2のパラメータを使用したshow epc cam interfaceコマンドで表示されるCAM符号化情報を示します。

CAMの符号化

出力のデータ・フィールドには、MACアドレスが次のように書き表されています。

  • 0x009021DD ― 次ホップのMACアドレスの先頭4バイト
  • 0xDDDD0045 ― 次ホップのMACアドレスの最終2バイト
  • 0xDDDD0045 ― この最後の2バイト(例では[0045])は次の意味になります。
  • 004(12ビット) ― インターフェイス番号またはレイヤ3 VC番号
  • 5(ビット[0]) ― ネットワーク・エントリ・フラグ。 [1]はこれがホスト・エントリであることを表します。
  • 5(ビット[1]) ― ATM VC番号フラグ。 [0]は、12ビット・フィールドがインターフェイス番号であることを表します。
  • 5(ビット[0]) ― [1]は[My-IPフラグ]で、これがこのインターフェイスのIPアドレスであり、パケットをroute processorに転送しなければならないことを意味します。
  • 5(ビット[1]) ― エントリ有効性フラグ。 [0]は、これが無効なエントリであることを意味します。
インターフェイスまたはVC番号フラグは、12ビットがインターフェイスまたはATM VC番号のどちらかとして解釈されることを意味します。 これがATMルータ・モジュールの場合は、ATM側で送信するようにVCを設定できます。 その場合、VCは次のどちらかです。
ATM LANEのデータ・ダイレクトVC
1483のPVCまたは1577のSVC
  1. この手順でIPレイヤ3接続障害が解決されない場合は、宛先ホストから逆向きに同じプロセスを繰り返し、他のすべてのインターフェイスに同様のCAMテーブル・エントリが与えられているかどうかを確認してください。
  2. 非対称ルーティングの場合、Reverse Path Forwardingベースの転送アルゴリズムを使用すると、想定外の代替パスでマルチキャスト配信が行われることがあるので注意してください。
  1. Catalyst 8540-1からentryインターフェイス・パラメータを指定してshow epc if-entry interfaceコマンドを使用し、Broute VCのステータスを表示します。

C8540CSR-1# show epc if-entry interface FastEthernet 1/0/15 entry GigabitEthernet 0/0/0

IF Entry for GigabitEthernet0/0/0 on FastEthernet1/0/15

    Mac(hex) - 00:90:21:CC:CC:CC

isMyInteface : False isSubInterface : False

    Status Up Broute VC - 67 Bcast VC - 0

Netmask: 24

FEC disabled

Trunking Disabled

State :Not-Applicable/Listening/Blocking

Bridge-Group disabled

    IP routing on bridging off

IPX routing off bridging off

Appletalk routing off

In Encapsulation:

ICMP Redirect enabled Unreachable enabled

IP Multicast disabled: ttl-threshold: 0

下記を確認します。

  • 表示されているMACアドレスは入口インターフェイスのMACアドレスである
  • Broute VCフィールドのステータスがアップである
  • IPルーティングがオンになっている

対処方法

隣接関係テーブルとEPC IPアドレス・テーブルが矛盾している場合は、clear arpコマンドまたはclear adjacenciesコマンドを使用して、テーブルを作成し直します。 このどちらかのコマンドを使用すると、ARPキャッシュの全エントリを求めるARP要求がスイッチ・ルータから送られます。 応答が返ると、キャッシュがリフレッシュされます。 エントリがタイムアウトすると、テーブルからそのエントリが消去されます。 スイッチ・ルータはさらに、この情報を使用して隣接関係テーブルを作成し、インターフェイスのEPC IPアドレス・テーブルに入力します。

IPルート・テーブル、CEFテーブル、およびepc ip-prefixテーブルの間に矛盾がある場合は、clear ip routeコマンドでこれらのテーブルのエントリを作成し直します。 clear ip route ip-addressコマンドを使用すると、特定のルートを消去できます。clear ip route *コマンドを使用すると、全ルートが消去されます。 ルーティング・プロトコルはルート・ラーニングを再実行して、CEFテーブルを作成し直さなければなりません。 この情報はスイッチ・ルータによってインターフェイスに渡され、さらにip-prefixテーブルに入力されます。

  • route processor・アクティビティが瞬間的に急増し、対応するトラフィックが遮られることがあります。 プロダクション・ネットワークで上記の対処方法を実行する場合は、十分に配慮してください。

インターフェイスの設定に誤りがあることが判明した場合は、『Layer 3 Switching Software Feature and Configuration Guide』の「Configuring Interfaces」を参照してください。

IPXレイヤ3ルーティングのトラブルシューティング

IPレイヤ3ルーティング接続のトラブルシューティングと同様、IPXレイヤ3ルーティングのトラブルシューティングでも、重要なのはroute processorに含まれている情報と、ポートのCAMテーブルに含まれている情報が矛盾していないかどうかを確認することです。

IPXレイヤ3接続のトラブルシューティングは、次のプロセスに分けられます。

IPXレイヤ3接続 に、IPXレイヤ3接続のトラブルシューティング例で使用するサンプル・ネットワークを示します。

IPXレイヤ3接続

IPXレイヤ3接続では、送信元エンド・ステーションであるホストAが、IPXネットワーク8511内のNovellサーバ(宛先エンド・ステーション)と通信しようとしています。

IPXのトラブルシューティング手順は、IPトラブルシューティングの場合と同様です。 重要なのは、ルート・プロセッサのテーブル情報とポートのCAMテーブルの整合性を確認することです。

IPXレイヤ3接続のトラブルシューティングで使用するコマンド

IPXレイヤ3接続の問題を突き止めるには、次のコマンドを使用します。

コマンド

目的

show ipx route

IPXルーティング・テーブルを表示します。

show ipx servers

SAPサーバのステータス情報を表示します。

  • このコマンドは、サーバまたはSAPの到達可能性に問題がある場合に限って使用してください。

show epc ipx-prefix {prefix-number} {netmask} { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port

特定のネットワーク、ノード、およびインターフェイスに対応するIPXプレフィクス・エントリを表示します。

show epc ipx-node {network-number.node} cam {cam-address}

インターフェイスのCAMのIPXノード・エントリを表示します。

show epc ifmapping

CAMインターフェイス番号に対応するインターフェイスを表示します。

show epc patricia interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port ipx detail
(入口インターフェイス上)

入口インターフェイスについて、IPX patriciaツリーを表示します。

show epc patricia interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port ipx detail
(出口インターフェイス上)

出口インターフェイスについて、IPX patriciaツリーを表示します。

show epc if-entry interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port entry
{ fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port

特定のインターフェイスに対応するインターフェイス・エントリ情報を表示します。

IPXルーティング・テーブルの確認

次の手順で、 IPXルータ・テーブル情報の表示に示したIPレイヤ3接続のIPXルーティング・テーブルを確認します。

IPXルータ・テーブル情報の表示

Catalyst 8540-1から show ipx routeコマンドを使用して、 IPXルータ・テーブル情報の表示のサンプル・ネットワークに対応するIPXルーティング・テーブルのステータスを確認します。

C8540CSR-1# show ipx route

Codes: C - Connected primary network, c - Connected secondary network

S - Static, F - Floating static, L - Local (internal), W - IPXWAN

R - RIP, E - EIGRP, N - NLSP, X - External, A - Aggregate

s - seconds, u - uses, U - Per-user static

5 Total IPX routes. Up to 1 parallel paths and 16 hops allowed.

No default route known.

C 8510 (NOVELL-ETHER), Gi11/0/1

C 8540 (ISL vLAN), Gi10/0/1.1

C 8541 (SAP), Gi10/0/0

R 8511 [05/03] via 8510.0010.7bfa.5f1f, 12s, Gi11/0/1

R 8512 [02/01] via 8510.0010.7bfa.5f1f, 12s, Gi11/0/1

  1. 接続されているプライマリ・ネットワーク([C]で表示)を確認します。 Novellネットワーク番号8511および8512がインターフェイス・ギガビット・イーサネット11/0/1経由で接続されています。
  2. Catalyst 8540-1から show ipx serversコマンドを使用して、 IPXルータ・テーブル情報の表示のサンプル・ネットワークに示されているNovellネットワーク8511内のサーバに対する接続を確認します。

C8540CSR-1# show ipx servers

Codes: S - Static, P - Periodic, E - EIGRP, N - NLSP, H - Holddown, + = detail

1 Total IPX Servers

Table ordering is based on routing and server info

Type   Name   Net Address     Port Route Hops Itf

P   4  S_8510 8511.0000.0000.0001:0451 5/03    3  Gi11/0/1

  1. ネットワーク(Net)番号8511が、接続リストのP(Periodic)の行に表示されていることを確認します。
SAPエントリはCAMテーブル上ではなく、route processor・メモリに置かれています。

IPX CEFの隣接関係の確認

次の手順で、 IPX CEFの隣接関係の確認に示したIPXレイヤ3接続のIPX CEF隣接関係を確認します。

IPX CEFの隣接関係の確認

宛先ネットワーク番号(8512)、ネットマスク、およびインターフェイス・パラメータを指定して、show ipx ipx-prefixコマンドを使用し、出口インターフェイスのCAMテーブル・ステータスを表示します。

C8540CSR-1# show epc ipx-prefix 8512 00 GigabitEthernet 11/0/1

IPX Prefix Entries in CAM, Interface GigabitEthernet11/0/1

-----------------------------------------------------------------

Codes: C - Connected network, R - Remote network

V - valid entry, N - Network entry

L - load balancing enabled, D - default network

E - EIGRP enabled, I - Internal network

B - BVI network, M - My Mac Address

VC - VCI

GigabitEthernet11/0/1 net 8512 cptr 101D nhop1 101B nhop2 0 encap1 8 encap2 0 flags 9

  1. 下記を確認します。
  2. net(ネットワーク番号)が正しく表示されている
  3. nhop(次ホップ)番号が正しい
  4. 101Bが確認済みのEntry CAMロケーションである(すなわち、ipxおよびdetailパラメータとともにshow epc patricia interfaceコマンドを使用して確認している)
  5. encap(カプセル化)番号が正しい
  6. このインターフェイスのCAM情報は、 IPXルーティング・テーブルの確認 Catalyst 8540-1から show ip routeコマンドを使用して、図 11-15のサンプル・ネットワークに対応するIPルーティング・テーブルのステータスを確認します。で表示された情報と一致しています。
  7. 送信元ネットワーク番号(8541)、ネットマスク、およびインターフェイス・パラメータを指定して、show ipx cefコマンドを使用し、出口インターフェイスのCAMテーブル・ステータスを表示します。

C8540CSR-1# show epc ipx-prefix 8541 00 GigabitEthernet 11/0/1

IPX Prefix Entries in CAM, Interface GigabitEthernet11/0/1

-----------------------------------------------------------------

Codes: C - Connected network, R - Remote network

V - valid entry, N - Network entry

L - load balancing enabled, D - default network

E - EIGRP enabled, I - Internal network

B - BVI network, M - My Mac Address

VC - VCI

GigabitEthernet11/0/1 net 8541 cptr 1012 nhop1 1014 nhop2 1013 encap1 34 encap2 0 flags B

  1. このインターフェイスのCAM情報は、「IPXルーティング・テーブルの確認」(p.11-43)のステップ1で表示された情報と一致しています。と同じパラメータを確認します。
  2. Catalyst 8540-1から、IPXネットワークおよびノード・アドレスを指定したshow epc ipx-nodeコマンドを使用し、IPXネットワーク/ノードのマッピング・ステータスを表示します。

C8540CSR-1# show epc ipx-node 8510.0090.21cc.cccc

Codes: V - valid entry, M - My-node, I - IF/VC flag

Interface Network Node IF Number Flags

GigabitEthernet11/0/1 network 8510, cptr 101B, node 0090.21cc.cccc flag 275

  1. Catalyst 8540-1からshow epc ifmappingコマンドを使用し、出口インターフェイスのGigabitEthernet 11/0/1に対応づけられたIF(インターフェイス)番号を表示します。

C8540CSR-1# show epc ifmapping

.

(出力は省略)

.

GigabitEthernet11/0/1    (IF number: 39)

このIF numberフィールド(この例では[39])は Catalyst 8540-1から、CAMロケーションの16進アドレス0x101B(10進数の4123に変換される)およびCAMワード2のパラメータを指定して、show epc cam interfaceコマンドを使用し、このインターフェイスのMACリライト・ステータスを表示します。で使用します。

  1. Catalyst 8540-1から出口インターフェイスに、ipx detailパラメータを指定したshow epc patricia interfaceコマンドを使用し、ホストBへの接続に対応するHost Entry CAM locationのステータスを表示します。

C8540CSR-1# show epc patricia interface gigabitEthernet 11/0/1 ipx detail

0# CAM location: 0x0FF7 ROOT

2# Prefix Entry CAM location: 0x1018 Dirty

     Prefix 0x8510 CONNECTED NTP 0x101A NTP 0x1019 Valid

1. Node Entry CAM location: 0x101A Dirty

0090.21bb.bbbb interface 39 My-Node Valid

  2. Node Entry CAM location: 0x101B Dirty

0010.21aa.aaaa interface 39 Valid

3# Prefix Entry CAM location: 0x101D Dirty

   Prefix 0x8512 REMOTE NHOP1 0x101B NOVELL_ETHER Valid

4# Prefix Entry CAM location: 0x101C Dirty

   Prefix 0x8511 REMOTE NHOP1 0x101B NOVELL_ETHER Valid

IPX Patricia Tree Summary:

Number of IPX prefix entries: 5

Number of Host Entries: 4

エントリ2#を確認してください。 出力に[Dirty]とあるのは、標準のエントリ・タイプです。 プレフィクス(IPXネットワーク番号)およびノード番号が表示されています。 [My-Node Valid]というマーキングのあるエントリは、Catalyst 8540-1上の直接接続されたインターフェイスに対応しています。Validが表示されている他のノード・エントリは、ネットワーク上のホストAに対応しています。 16進数のアドレス0x101B(10進数の4123に変換される)を書き留めておいてください。 10進数の4123に変換されるこの16進アドレスが Catalyst 8540-1から、CAMロケーションの16進アドレス0x101B(10進数の4123に変換される)およびCAMワード2のパラメータを指定して、show epc cam interfaceコマンドを使用し、このインターフェイスのMACリライト・ステータスを表示します。で必要になります。

エントリ3および4はリモート・エントリです。 NHOP1は、これらがIPXネットワークのプレフィクス0x8512およびプレフィクス0x8511に到達する次ホップの隣接関係エントリへのポインタであることを表しています。次ホップのMACアドレスではありません。 Validは、エントリが有効で使用可能だということです。

  1. Catalyst 8540-1から、CAMロケーションの16進アドレス0x101B(10進数の4123に変換される)およびCAMワード2のパラメータを指定して、show epc cam interfaceコマンドを使用し、このインターフェイスのMACリライト・ステータスを表示します。

C8540CSR-1# show epc cam interface gigabitEthernet 11/0/1 4123 2

.

(出力は省略)

.

GigabitEthernet11/0/1 Addr:0x101B Word:2 Data[0]:0x009021DD Data[1]:0xDDDD0275

入口インターフェイス・フィールドには、MACアドレスが次のように書き表されています。

C8540CSR-1# show epc if-entry interface gigabitEthernet 11/0/1 entry gigabitEthernet 10/0/0

IF Entry for GigabitEthernet10/0/0 on GigabitEthernet11/0/1

Mac(hex) - 00:90:21:CC:CC:CC

isMyInteface : False isSubInterface : False

    Status Up Broute VC - 412 Bcast VC - 0

Netmask: 32

FEC disabled

Trunking Disabled

State :Not-Applicable/Listening/Blocking

Bridge-Group disabled

IP routing off bridging off

    IPX routing on bridging off

Appletalk routing off

    In Encapsulation: ET_SAP

ICMP Redirect enabled Unreachable enabled

IP Multicast disabled: ttl-threshold: 0

C8540CSR-1#

  1. 下記を確認します。
  2. Statusフィールド ― Broute VCがアップになっている
  3. IPX routingフィールド ― オンになっている
  4. Encapsulationフィールド ― カプセル化がET_SAPに設定されている

上記のフィールドに関して問題がある場合は、インターフェイスの設定を確認してください。 インターフェイスの設定手順については、『 Layer 3 Software Feature and Configuration Guide』を参照してください。

レイヤ3 IPマルチキャスト・スイッチングのトラブルシューティング

IPマルチキャストにより、1つまたは複数の送信元からIPトラフィックを送信し、複数の宛先に配信することができます。 各宛先に個々のパケットを送信するのは、スイッチ・ファブリックの負担が非常に重くなるので、その代わりに、パケットを1つだけマルチキャスト・グループに送信します。マルチキャスト・グループは単一のIP宛先グループ・アドレスで指定します。 このIP宛先グループは、同じフレームを必要とする一連のIP宛先からなります。 ルータ側から見ると、特定の送信元から送られてきた入力マルチキャストを、PIMなどのマルチキャスト・ルーティング・プロトコルによって受け取った情報に基づいて、(通常は)複数の出力インターフェイスに渡さなければなりません。

レイヤ3 IPマルチキャストの概要

Layer 3 enabled ATM switch routerは、全ポートでワイヤ速度のIPマルチキャストをサポートするので、入力送信元ポートから複数の宛先ポートへ、高速でパケットをスイッチングできます。 Layer 3 enabled ATM switch routerは、PIM dense/sparseモードなどのIPマルチキャスト・ルーティング・プロトコルとともに、DVMRPインターオペラビリティもサポートします。

IGMP(Internet Group Management Protocol)

IGMPを使用することにより、エンド・ステーションはマルチキャスト・トラフィックを要求できます。また、スイッチ・ルータは、ローカル接続されたセグメント上のだれがトラフィックを要求しているかを判別できます。 IGMPはIPデータグラムを使用して、IPマルチキャスト・アプリケーションをマルチキャスト・グループに参加させます。 IGMPはRFC 1112で定義されており、クラスDのIPアドレスに依存してマルチキャスト・グループを作成します。マルチキャスト・グループのメンバーシップは動的です。すなわち、グループに対するホストの参加/脱退に従って変化します。 マルチキャスト・スイッチ・ルータではIGMPホスト・クエリ・メッセージ(TTLを1に設定してグループ・アドレス224.0.0.1に送信される)を使用して、マルチキャスト・グループの所属ホストを追跡します。 マルチキャスト・グループ宛てのパケットを受信したスイッチ・ルータは、そのグループ所属のホストが割り当てられているインターフェイスにパケットを転送します。 スイッチ・ルータは定期的にホスト・クエリ・メッセージを送信し、マルチキャスト・グループのメンバーシップ情報を最新の状態で維持します。

Catalyst 8500はIGMPバージョン1とバージョン2を両方ともサポートします。バージョン1はほとんどのエンド・ステーションがサポートしています。バージョン2はバージョン1と異なり、クライアントがマルチキャスト・グループからの脱退をネットワークに伝える機能をサポートしています。

PIM(Protocol Independent Multicast)

ネットワークの容量が増大するにしたがって、大規模なルーティング・ネットワークで、マルチキャスト・トラフィックが必要なセグメントと不要なセグメントを判別するために、マルチキャスト・ルーティングがますます重要になります。 PIMは、RIP、OSPFといった既存のユニキャスト・ルーティング・プロトコルを使用して、転送用のパスを決定し、ネットワークを突き止めるマルチキャストのためのルーティング・プロトコルです。 PIMは2種類のモードで動作します。 PIM dense(密)モードとPIM sparse(疎)モードです。 選択したモードによって、スイッチ・ルータがマルチキャスト・ルーティング・テーブルにどのように入力するか、直接接続されたLANから受信したマルチキャスト・パケットをどのように転送するかが決まります。

インターフェイスでPIMをイネーブルにすると、そのインターフェイスではIGMP動作もイネーブルになります。

denseモード

denseモードの場合、スイッチ・ルータは他のすべてのスイッチ・ルータがグループにマルチキャスト・パケットを転送するものと想定します。 したがって、PIM denseモードがイネーブルに設定されたインターフェイスは、1ユーザがマルチキャスト・フィードを要求すると、ただちにそのマルチキャスト・フィードを受信します。 そのセグメントはタイムアウトするまで、引き続きマルチキャストを受信します。 Catalyst 8500がマルチキャスト・パケットを受信し、直接接続されたメンバーまたはPIMネイバがなかった場合、プルーン・メッセージが送信元に戻されます。 以後、このプルーニング・ブランチにマルチキャスト・パケットのフラッディングが生じることはありません。 PIMは送信元に基づくマルチキャスト・ディストリビューション・ツリーを作成します。 PIM denseモードは次の場合に非常に便利です。

  • 送信側と受信側が非常に近接している
  • 受信側より送信側の方が少ない
  • マルチキャスト・トラフィックのボリュームが大きい
  • マルチキャスト・トラフィックのストリームが一定である

sparseモード

sparseモードでは、スイッチ・ルータは、トラフィックが明示的に要求されないかぎり、他のスイッチ・ルータがグループにマルチキャスト・パケットを転送しないものと想定します。 ホストがマルチキャスト・グループに参加すると、直接接続されたスイッチ・ルータがRP(ランデブー・ポイント)にPIM joinメッセージを送信します。 RPがマルチキャスト・グループを追跡します。 マルチキャスト・パケットを送信するホストは、そのホストの第1ホップ・スイッチ・ルータによってRPに登録されます。 RPはさらに、送信元にjoinメッセージを送信します。 この時点で、パケットが共有ディストリビューション・ツリー上で転送されます。 送信側からRPを経て受信側にデータ・ストリームが流れ始めると、パス上のスイッチ・ルータがパスを最適化し、不要なホップがあれば自動的に除去します。 sparseモードでは、具体的に要求されないかぎり、ホストはマルチキャスト・トラフィックを必要としないものと想定されます。

sparseモードのPIMは、多数のマルチポイント・データ・ストリームがあり、各マルチキャスト・ストリームがインターネットワーク内で比較的少数のLANに流れる環境に最適です。 PIM sparseモードは次の場合に非常に便利です。

  • グループ内の受信側が少数である
  • 送信側と受信側がWANリンクによって分離されている
  • トラフィックのタイプが断続的である

ランデブー・ポイントには、 固定的に設定されたものと自動RPの2種類があります。

固定的に設定されたPIM RP(ランデブー・ポイント)アドレスは、送信元マルチキャスト・ホストに代わって第1ホップ・スイッチ・ルータが登録パケットを送信する場合に使用されます。 スイッチ・ルータは、グループに参加しようとするマルチキャスト・ホストのためにもRPアドレスを使用します。 このようなスイッチ・ルータはRPにjoinおよびpruneメッセージを送信します。 1つのRPをすべてのマルチキャスト・グループに対応するものとして設定することも、アクセス・リスト・ポインタで示されたクラスDアドレス範囲のサブセットに対応するものとして設定することもできます。

自動RPの場合は、PIMネットワークにおけるグループ/RPマッピングの配布が自動化されます。 この機能を利用すると、次の利点が得られます。

  • ネットワーク内の複数のRPをグループ範囲別に使い分けることが容易
  • RP間での負荷の分割、グループ・メンバーのロケーションに基づくRPの配置が可能
  • 接続エラーの原因となるRP手動設定時の矛盾の排除

複数のRPをグループ範囲別に使い分ける、または相互ホット・バックアップにすることができます。 自動RPを機能させるには、RPアナウンス・メッセージを受信し、矛盾を調整するRPマッピング・エージェントとして、Layer 3 enabled ATM switch routerを指定する必要があります。 RPマッピング・エージェントはさらに、他のすべてのスイッチ・ルータに対して、矛盾のないグループ/RPマッピングを送信します。 その結果、すべてのスイッチ・ルータで、それぞれがサポートするグループ用のRPを自動的に検出できます。

始める1つの方法は、すべてのグローバル・グループに対応するデフォルト・route processorを、自分のルーティング・ドメインの境界または境界付近に配置(保存)し、管理上の有効範囲を設定するアドレス(239.x.x.x)を使用して、すべてのローカル・グループ用に、中央寄りのスイッチ・ルータに別のroute processorを配置することです。

sparseモードまたはsparse-denseモードのPIMを設定し、なおかつ自動RPを設定しなかった場合は、スタティックRPを設定する必要があります。

DVMRP(Distance Vector Multicast Routing Protocol)

DVMRPは、MBONE(マルチキャスト・バックボーン)での使用がよく知られている、第1世代のマルチキャスト・ルーティング・プロトコルです。 DVMRPでは、フラッディングおよびプルーニング・アプローチで、マルチキャスト・パケットを配信します。 したがって、DVMRPでは、ネットワーク内の他のすべてのスイッチ・ルータがグループにマルチキャスト・パケットを転送することが前提となります。 この場合、スイッチ・ルータはマルチキャスト・トラフィックを必要としないのか、それとも処理しなければならないのかについて、マルチキャスト・パスのためにステートを維持する必要があるので、スケーラビリティ面で大きな問題が生じます。 そのため、Cisco社のスイッチ・ルータはDVMRPをサポートしていませんが、DVMRPとPIMのインターオペラビリティはサポートしています。 したがって、Cisco社のスイッチ・ルータは、DVMRPを使用するCisco社以外のマルチキャスト・スイッチ・ルータと相互運用可能です。

Catalyst 8500のCisco IOSソフトウェアは、DVMRPスイッチ・ルータのダイナミック・ディスカバリをサポートし、従来型メディアまたはDVMRP固有のトンネル上でDVMRPスイッチ・ルータと相互運用できます。 DVMRPネイバが検出されると、スイッチ・ルータはDVMRPレポート・メッセージを定期的に送信し、PIMドメイン内で到達可能なユニキャスト送信元をアドバタイズします。

Cisco社のスイッチ・ルータがトンネル上でDVMRPを実行する場合は、実ネットワーク上にある場合と同様に、DVMRPレポート・メッセージで送信元をアドバタイズします。 Cisco IOSソフトウェアはさらに、受信したDVMRPレポート・メッセージをキャッシュに格納し、RPF(Reverse Path Forwarding)でそのメッセージを使用します。 こうすることによって、ソフトウェアはトンネル経由で受信したマルチキャスト・パケットを転送できます。

マルチキャスト・ルーティングの本質は、スパニングツリーの概念にあります。 PIMなどのマルチキャスト・ルーティング手順で、(受信側をリーフとして)このツリーを作成し、マルチキャスト・フォワーディング手順でそのツリーに従ってマルチキャスト・パケットを転送します。

タグ・スイッチングを伴うマルチキャスト・フォワーディング機能をサポートするために、各タグ・スイッチは次のように、タグとマルチキャスト・ツリーを対応づけます。 タグ・スイッチがマルチキャスト・フォワーディング・エントリを(共有または送信元特定ツリー用に)作成し、そのエントリに対応する発信インターフェイス・リストを作成するときに、スイッチはローカル・タグも(発信インターフェイスごとに1つずつ)作成します。 スイッチはTIBにエントリを作成し、発信インターフェイスごとにこの情報(発信タグ、発信インターフェイス、発信MACヘッダ)を入力して、ローカルに作成されたタグを発信タグ・フィールドに入力します。 その結果、マルチキャスト・ツリーとタグ間のバインディングが作成されます。 スイッチはさらに、エントリに対応づけられた各発信インターフェイスに、(そのインターフェイスに対応する)タグとツリー間のバインディングをアドバタイズします。

タグ・スイッチが別のタグ・スイッチからマルチキャスト・ツリーとタグ間のバインディングを受信し、相手側スイッチが(マルチキャスト・ツリー上で)上流のネイバだった場合、ローカル・スイッチはバインディングで伝えられたタグを、ツリーに対応するTIBエントリの着信タグ・コンポーネントに格納します。 マルチアクセス・サブネットワークによって一連のタグ・スイッチが結合されている場合、マルチキャストのタグ割り当て手順をスイッチ間で調整する必要があります。 それ以外の場合、マルチキャストのタグ割り当て手順は、宛先に基づくルーティングで使用するタグの場合と同じです。

CGMP(Cisco Group Membership Protocol)

CGMPは、レイヤ2スイッチ経由でIPマルチキャスト・パケットをいかに効率的に転送するかという問題に対応します。 CGMPにより、レイヤ2スイッチはCatalyst 8500に記録されているIGMP情報を活用し、マルチキャスト・トラフィックを要求している宛先に基づいて、レイヤ2フォワーディングの決定を適格に行うことができます。 CGMPを使用すると、IPマルチキャスト・トラフィックの配信先がマルチキャスト・トラフィックに関係のあるレイヤ2スイッチ・ポートだけに限定されます。 トラフィックを要求していないレイヤ2スイッチ・ポートがトラフィックを受信することはありません。 IGMP joinメッセージを受信したLayer 3 enabled ATM switch routerは、そのIGMPメッセージの送信元MACアドレスを記録し、さらに下流のレイヤ2スイッチに対してCGMP joinメッセージを発行します。 スイッチはCGMPメッセージを使用し、マルチキャスト・トラフィックとクライアント・スイッチ・ポートを対応づけるスイッチング・テーブルにエントリを動的に作成します。

Catalyst 8500はCGMPではなくPIMを使用して、マルチキャスト・フォワーディングを決定します。 しかし、Catalyst 8510はCGMPサーバとして動作できるので、インターフェイス単位で、マルチキャスト・グループの接続LANスイッチに、認識する必要があることを通知します。 Catalyst 8500はIGMPバージョン1およびのマルチキャストjoin/leave(IGMP v2の場合)要求に応答し、PIMを使用してマルチキャスト・ツリーに従ってその要求を転送します。

マルチキャスト・ルーティング・テーブル

スイッチ・ルータ上のCisco IOSソフトウェアは、PIMおよびDVMRPのインターオペラビリティ機能を使用して、IPマルチキャスト・ネットワーク情報を交換します。 各ルーティング・プロトコルは、SRPにおいてそれぞれ独立したIOSプロセスとして実行されます。 マルチキャスト・ルーティング・テーブルは、SRPに置かれる中央ルーティング情報データベースです。 パケット転送エンジンはルーティング・テーブルを参照して、所定の宛先までパケットをルーティングします。

マルチキャスト・ルーティング・テーブルは、ユニキャスト・ルーティング・テーブルとは異なります。 マルチキャスト・ルーティング・テーブルでは、送信元IPアドレスとマルチキャスト・グループからなる順序つきのペアが、入力インターフェイスと1組の出力インターフェイスからなる順序つきのペアにマッピングされます。 入力インターフェイスを介して、特定の送信元から特定のマルチキャスト・グループへのパケットが届くと、該当する出力インターフェイスに送られます。

不適切な入力インターフェイスから届いたパケットは廃棄されます。

スイッチ・ルータは、SRPで中央マルチキャスト・ルーティング・テーブルを維持します。 ライン・カードはCEFおよび対応するFIB(Forwarding Information Base)配布を使用することにより、ネットワークのマルチキャスト・トポロジに基づいて、マルチキャスト・トラフィックを適切に転送できます。 この機能により、入力ポートはどの出力インターフェイスがマルチキャスト・トラフィックを必要としているかを判断し、パケットを転送すべき出力ポートをスイッチング・ファブリックに伝えることができます。 マルチキャスト・ルーティング・テーブルが変更されると、ライン・カードにただちにダウンロードされるので、スイッチ・ルータはつねに最新のネットワーク・マップを維持できます。

MSDP

PIM-SMモデルにおいて、マルチキャストの送信元と受信側はそれぞれのローカルRPに登録する必要があります。 実際にRPに登録するのは、送信元または受信側に最も近いスイッチ・ルータですが、RPはそのグループに関連するすべての送信元および受信側を認識します。 他のドメインのRPは、他のドメインに属す送信元について認識できません。 MSDPはこの問題を解決します。

MSDPにより、RPはアクティブな送信元に関する情報を共有できます。 RPは、ローカル・ドメイン内の受信側について認識します。 MSDPを介してアクティブな送信元情報が入ると、RPはローカルの受信側にその情報を渡すことができるので、ドメイン間でマルチキャスト・データを直接転送できます。 MSDPで便利なのは、各ドメインが他のドメインに依存することなく、独立したRPを維持できるということです。

各ドメインのRPは、他のドメイン内のRPまたは他のドメインにつながる境界スイッチ・ルータとの間に、TCP接続を使用するMSDPピアリング・セッションを確立します。 (標準PIM登録メカニズムを使用して)所属ドメイン内の新しいマルチキャスト送信元について学習したRPは、最初のデータ・パケットをSA(Source Active)メッセージにカプセル化して、すべてのMSDPピアにSAを送信します。 SAは相互接続されたネットワーク(理論上はマルチキャスト・インターネット全体)内のあらゆるMSDPスイッチ・ルータに到達するまで、変更されたRPFチェックを使用して、各受信側ピアによって転送されます。 受信側MSDPピアがRPで、そのRPがSAでグループ用エントリ(*, G)が設定されている(関連する受信側が存在する)場合、RPは送信元に(S、G)ステートを作成し、その送信元の最短パス・ツリーに加わります。 カプセル化データのカプセルが外され、RPの共有ツリーに沿って転送されます。 受信側の最終ホップのスイッチ・ルータがパケットを受信すると、最終ホップ・スイッチ・ルータも送信元に対する最短パス・ツリーに加わることがあります。 MSDPスピーカは、そのRPドメイン内のすべての送信元が含まれる送信元アドレスを定期的に送信します。

コンフィギュレーションの詳細については、IOSのマニュアル『Configuring IP Multicast Routing』を参照してください。

IPマルチキャストのトラブルシューティングで使用するコマンド

IPマルチキャストの問題を突き止めるには、次のコマンドを使用します。

コマンド

目的

show interfaces { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port
(入口インターフェイス上)

入口インターフェイスについて、インターフェイス・コンフィギュレーション、ステータス、および統計情報を表示します。

show interfaces { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port
(出口インターフェイス上)

出口インターフェイスについて、インターフェイス・コンフィギュレーション、ステータス、および統計情報を表示します。

show ip mroute

IPマルチキャスト・ルーティング・テーブルを表示します。

show epc if-entry interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port all
(入口インターフェイス上)

入口インターフェイスについて、インターフェイス・エントリ情報をすべて表示します。

show epc ipmcast groupaddr all interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port

特定のグループIPアドレスについて、入口インターフェイス上で格納されているIPマルチキャスト・ルーティング・テーブル情報を表示します。

show epc ipmcast groupaddr detail interface { fastethernet | gigabitethernet}

特定のグループおよび送信元IPアドレスについて、入口インターフェイス上で格納されているIPマルチキャスト・ルーティング・テーブル情報の詳細を表示します。

show atm vc cast-type p2mp interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port

特定のインターフェイスについて、ATM VCキャスト・タイプ・ポイントツーマルチポイントのコンフィギュレーションを表示します。

IPマルチキャストのトラブルシューティング手順は、IPトラブルシューティングの場合と同様です。 重要なのは、ルート・プロセッサのテーブル情報とインターフェイスのCAMテーブルの整合性を確認することです。

次の手順で、IPマルチキャストの問題を突き止めてください。

show epc if-entryコマンドを使用して、VCステータス情報を表示します。

C8540CSR-1# show epc if-entry interface fastethernet 1/0/15 entry gigabitethernet 0/0/0

IF Entry for GigabitEthernet0/0/0 on FastEthernet1/0/15

Mac(hex) - 00:90:21:41:BC:07

isMyInteface : False isSubInterface : False

    Status Up Broute VC - 67 Bcast VC - 0

Netmask: 24

FEC disabled

Trunking Disabled

State :Not-Applicable/Listening/Blocking

Bridge-Group disabled

    IP routing on bridging off

IPX routing off bridging off

Appletalk routing off

In Encapsulation:

ICMP Redirect enabled Unreachable enabled

    IP Multicast enabled: ttl-threshold: 5

  1. 下記を確認します。
  2. Statusフィールド ― Broute VCがアップになっている
  3. IP routingフィールド ― オンになっている
  4. IP Multicastフィールド ― イネーブルになっている

上記のフィールドに関して問題がある場合は、インターフェイスの設定を確認してください。 インターフェイスの設定手順については、『 Layer 3 Software Feature and Configuration Guide』を参照してください。

  1. show ip mrouteコマンドを使用して、route processorに登録されているIPマルチキャスト・エントリを表示します。

C8540CSR-1# show ip mroute

IP Multicast Routing Table

Flags: D - Dense, S - Sparse, C - Connected, L - Local, P - Pruned

R - RP-bit set, F - Register flag, T - SPT-bit set, J - Join SPT

X - Proxy Join Timer Running

Outgoing Interface Flags: H - Hardware switched

Timers: Uptime/Expires

Interface state: Interface, Next-Hop or VCD, State/Mode

(*, 224.2.236.92), 00:58:34/00:03:09, RP 10.6.11.10, flags: S

Incoming interface: POS12/0/0, RPF nbr 10.6.11.10

Outgoing interface list:

FastEthernet3/0/13, Forward/Sparse, 00:57:56/00:03:09

FastEthernet2/0/15, Forward/Sparse, 00:58:13/00:02:53

(10.64.1.19, 224.2.236.92), 00:58:13/00:03:22, flags: T

  Incoming interface: POS12/0/0, RPF nbr 10.6.11.10

Outgoing interface list:

FastEthernet3/0/13, Forward/Sparse, 00:57:56/00:03:08

FastEthernet2/0/15, Forward/Sparse, 00:58:13/00:02:53

  1. show ip mrouteコマンドを使用して、route processorに登録されているIPマルチキャスト・エントリを表示します。 show ip mrouteコマンド出力から、アドレスおよびインターフェイス情報を使用し、 show epc ipmcastコマンドでCAM情報を表示します。

C8540CSR-1# show epc ipmcast 224.2.236.92 10.64.1.19 detail interface pos 12/0/0

MEMBER_ENTRY, root vc = 0/801, packet counter = 47

(224.2.236.92, 10.64.1.19), CAM Loc 0x17102, 00 34 48 00 00 2F 32 11

Send_to_cpu flag not set, SPT flag set

p2mp vc:root   POS12/0/0,          VPI = 0, VCI = 801

        leaf   FastEthernet2/0/15, VPI = 0, VCI = 762

               FastEthernet3/0/13, VPI = 0, VCI = 751

  1. 下記を確認します。
  2. マルチキャスト・グループ224.2.236.92および送信元10.64.1.19はインターフェイスPOS 12/0/0にCAMエントリがある
  3. グループ内の特定の送信元(S, G)には、Send_to_cpuフラグが設定されておらず、トラフィックがインターフェイスによってデータ・プレーンでスイッチングされることを表している。 Send_to_cpuフラグは、制御プレーン上でこのエントリのステートを維持するために、グループ内のすべての送信元(*, G)のテーブル・エントリに設定されます。
  4. show ip mrouteコマンドを使用して、route processorに登録されているIPマルチキャスト・エントリを表示します。 show ip mrouteコマンドで表示された着信インターフェイスのVCについて、show atm vc cast-type p2mpインターフェイス・コマンドを使用してステータスを調べます。

C8540CSR-1# show atm vc cast-type p2mp interface pos 12/0/0

Interface VPI VCI Type X-Interface X-VPI X-VCI Encap Status

.

(出力は省略)

.

POS12/0/0 0 801   PVC Fa2/0/15 0 762          UP

  1. 下記を確認します。
  2. VPIおよびVCIカラムのVC識別子が、 ステップ3のshow ip mrouteコマンド出力から、アドレスおよびインターフェイス情報を使用し、show epc ipmcastコマンドでCAM情報を表示します。 show epc ipmcastコマンド出力に含まれている対応インターフェイスと一致している
  3. X-VPIおよびX-VCIカラムのVC識別子が、 ステップ3のshow ip mrouteコマンド出力から、アドレスおよびインターフェイス情報を使用し、show epc ipmcastコマンドでCAM情報を表示します。 show epc ipmcastコマンド出力に含まれている対応インターフェイスのエントリと一致している

テーブルに矛盾がある場合、またはゼロ以外の無効エントリが含まれている場合は、 clear ip mroute *コマンドを使用することによって、テーブルを作成し直すことができます。

  • clear ip mrouteコマンドは慎重に使用してください。 一時的にスイッチ・ルータ のアクティビティが増加し、トラフィックが滞る可能性があります。

IP/IPXロードバランスのトラブルシューティング

Layer 3 enabled ATM switch routerが現在IPおよびIPXに関してサポートするパスは2つだけです。 FIBテーブルに3つ以上のパスが含まれている場合、スイッチ・ルータは最初の2つを使用します。

不要なIPCメッセージの数を抑制するために、IPおよびIPXの両方で、2に設定した最大パス・ステートメントを使用してください。

IPの場合: 送信元および宛先IPアドレスのLSB(最下位バイト)でブール関数のXORを使用することによって、ロードバランスを実現します。 このビットが設定されている場合は第2パスが使用され、未設定の場合は第1パスが使用されます。

IPXの場合: IPX送信元ネットワークおよびIPX宛先ネットワークのLSBでブール関数のXORを使用することによって、ロードバランスを実現します。 このビットが設定されている場合は第2パスが使用され、未設定の場合は第1パスが使用されます。

デフォルトでは、IPXがIOS IPXルーティング・テーブルで維持するパスは1つだけです。

IPXに複数のパスを使用させるには、グローバル・コンフィギュレーション・コマンドipx maximum-paths numberを使用します。

ipx maximum-pathsコマンド番号を使用して3つ以上の数を指定しても、インターフェイス・モジュールのCAMが維持するパスは2つだけです。

IP/IPXロードバランスのトラブルシューティングで使用するコマンド

インターフェイスのコンフィギュレーションを表示するには、次のコマンドを使用します。

コマンド

目的

show epc ip-prefix interface { fastethernet | gigabitethernet} slot / subslot / port all-entries

特定のインターフェイスについて、IPプレフィクス・エントリをすべて表示します。

show epc ipx-prefix prefix

特定のインターフェイスについて、IPXプレフィクス・エントリをすべて表示します。

次の手順で、IPロードバランスの問題を突き止めてください。

all-entriesパラメータを指定して show epc ip-prefix interfaceコマンドを使用することにより、IPロードバランスのコンフィギュレーションを確認できます。

C8540CSR-1# show epc ip-prefix interface FastEthernet 1/0/15 all-entries

Default Network Information:

Nexthop 1:

IP addr:20.0.0.1 GigabitEthernet2/0/1 (58)

Mac Addr:0090.2141.bd47

     Load Balancing:Off

    Not configured

Prefix/Masklen Next Hop

  0.0.0.0/32 not populated

 10.0.0.7/32 20.0.0.1

10.0.1.4/30 20.0.0.1

10.0.1.12/30 20.0.0.1

.

(出力は省略)

.

  1. Not configuredフィールドを確認します。 これは、デフォルト・ルートが不明であることを意味します。 このコンフィギュレーションにIPルート0.0.0.0 20.0.0.1を追加すると、出力は次のように変化します。

Default Network Information:

Nexthop 1:

IP addr:20.0.0.1 GigabitEthernet2/0/1 (58)

Mac Addr:0090.2141.bd47

Load Balancing:Off

この例ではルートが1つだけなので、Load BalancingフィールドはOffです。

次の手順で、IPXロードバランスの問題を突き止めてください。

送信元ネットワーク番号(8512)、ネットマスク、およびインターフェイス・パラメータを指定して、 show epc ipx-prefix interfaceコマンドを使用し、出口インターフェイスのCAMテーブル・ステータスを表示し、ロードバランスのコンフィギュレーションを確認します。

C8540CSR-1# show epc ipx-prefix 8512 00 GigabitEthernet 11/0/1

IPX Prefix Entries in CAM, Interface GigabitEthernet11/0/1

-----------------------------------------------------------------

Codes: C - Connected network, R - Remote network

V - valid entry, N - Network entry

L - load balancing enabled, D - default network

E - EIGRP enabled, I - Internal network

B - BVI network, M - My Mac Address

VC - VCI

GigabitEthernet11/0/1 net 8512 cptr 101D nhop1 101B nhop2 0 encap1 8 encap2 0 flags 9

  1. ロードバランス・イネーブルを表す[L]が出力に含まれていることを確認します。

ルート・プロセッサのルート・テーブルおよび使用率に関する問題のトラブルシューティング

次に、route processorの使用率が高い場合の一般的な現象について説明します。 いずれかの現象に気づいた場合は、次のトラブルシューティング手順で問題を解決してください。

route processorのトラブルシューティングの詳細については、IOSのマニュアル『Troubleshooting High CPU Utilization on Cisco Routers』を参照してください。

ルート・プロセッサのルート・テーブルに関するトラブルシューティングで使用するコマンド

route processorのルート・テーブルの統計情報を表示するには、次のコマンドを使用します。

コマンド

目的

show processes cpu

スイッチ・ルータのアクティブ・プロセス情報および対応するroute processor使用率の統計情報を表示します。

show {ip | ipx} traffic

IP/IPXトラフィックの統計情報を表示します。

show ip spd

スイッチのパケット選択廃棄の設定を表示します。

show epc spd

インターフェイスのパケット選択廃棄の設定を表示します。

ルート・プロセッサのルート・テーブルに関するトラブルシューティング

ここではスイッチ・ルータでroute processorの使用率が高い場合の一般的な現象、原因、解決方法について説明します。

route processorの使用率が高い状況の詳細については、次のURLにアクセスし、Webページ
「Troubleshooting High CPU Utilization on Cisco Routers」を参照してください。
http://www.cisco.com/warp/public/63/highcpu.html

次の手順で、route processorのルート・テーブルの問題を突き止めてください。

show processes cpuコマンドを使用して、route processorのルート・テーブルおよびプロセスを調べます。

Switch# show processes cpu

CPU utilization for five seconds: 99%/24%; one minute: 25%; five minutes: 8%

PID Runtime(ms) Invoked uSecs 5Sec 1Min 5Min TTY Process

   1           8     2750      2   0.00%  0.00%  0.00%   0 Load Meter

   2       69168 14972355      4   0.00%  2.38%  0.88%   0 Exec

   3       13940     1771   7871   0.00%  0.10%  0.11%   0 Check heaps

   4         536      541    990   0.00%  0.00%  0.00%   0 Pool Manager

   5           0        2      0   0.00%  0.00%  0.00%   0 Timers

   6          36      301    119   0.00%  0.00%  0.00%   0 ARP Input

.

(出力は省略)

.

  63      196252     40503   4845   66.72% 25.93%  6.25%  0 IP-EIGRP Router

  1. five secondsフィールドでCPU使用率を確認します。 この例では、CPUが99%に跳ね上がり、割り込みレベルは24%です。99%/24%の意味は次のとおりです。
  2. 99% ― 最後の5秒間の平均総使用率
  3. 24% ― 最後の5秒間の、割り込みによる平均使用率
  4. 99 24 = 75 ― プロセス・スイッチングが実行されているトラフィックのパーセンテージ
例でCPU使用率が99%/24%となっているのは、route processorが割り込みドリブン型プロセスによって消費されていることを意味します。
  1. プロセス・リストをスキャンし、75%というCPUプロセス使用率に関係しているプロセスを特定します。 この例では、EIGRPコンバージェンスから、IP- EIGRPルータ・プロセスが75%というCPUプロセス使用率のうちの66.72%を占めていることがわかります。 同じ手法で他のプロセスを調べます。
  2. show ip trafficコマンドを使用して、route processorに送られたパケットが処理されているかどうかを調べます。

Switch# show ip traffic

IP statistics:

Rcvd: 198650 total, 198639 local destination

0 format errors, 0 checksum errors, 0 bad hop count

0 unknown protocol, 0 not a gateway

0 security failures, 0 bad options, 265609 with options

Opts: 0 end, 0 nop, 265609 basic security, 0 loose source route

0 timestamp, 0 extended security, 0 record route

0 stream ID, 0 strict source route, 0 alert, 0 cipso

0 other

Frags: 0 reassembled, 0 timeouts, 0 couldn't reassemble

0 fragmented, 0 couldn't fragment

Bcast: 225 received, 134130 sent

Mcast: 0 received, 166103 sent

Sent: 291558 generated, 10 forwarded

Drop: 44536 encapsulation failed, 0 unresolved, 0 no adjacency

0 no route, 0 unicast RPF, 0 forced drop

ICMP statistics:

Rcvd: 0 format errors, 0 checksum errors, 0 redirects, 10 unreachable

110 echo, 14 echo reply, 0 mask requests, 0 mask replies, 0 quench

0 parameter, 0 timestamp, 0 info request, 0 other

0 irdp solicitations, 0 irdp advertisements

Sent: 2 redirects, 8 unreachable, 25 echo, 110 echo reply

0 mask requests, 0 mask replies, 0 quench, 0 timestamp

0 info reply, 0 time exceeded, 0 parameter problem

0 irdp solicitations, 0 irdp advertisements

IP-IGRP2 statistics:

Rcvd: 158367 total

Sent: 166052 total

UDP statistics:

Rcvd: 19201 total, 0 checksum errors, 190 no port

Sent: 108759 total, 0 forwarded broadcasts

TCP statistics:

Rcvd: 20927 total, 0 checksum errors, 0 no port

Sent: 16564 total

Probe statistics:

Rcvd: 0 address requests, 0 address replies

0 proxy name requests, 0 where-is requests, 0 other

Sent: 0 address requests, 0 address replies (0 proxy)

0 proxy name replies, 0 where-is replies

OSPF statistics:

Rcvd: 0 total, 0 checksum errors

0 hello, 0 database desc, 0 link state req

0 link state updates, 0 link state acks

Sent: 0 total

PIMv2 statistics: Sent/Received

Total: 25/0, 0 checksum errors, 0 format errors

Registers: 0/0, Register Stops: 0/0, Hellos: 25/0

Join/Prunes: 0/0, Asserts: 0/0, grafts: 0/0

Bootstraps: 0/0, Candidate_RP_Advertisements: 0/0

IGMP statistics: Sent/Received

Total: 27/0, Format errors: 0/0, Checksum errors: 0/0

Host Queries: 13/0, Host Reports: 13/0, Host Leaves: 1/0

DVMRP: 0/0, PIM: 0/0

IGRP statistics:

Rcvd: 0 total, 0 checksum errors

Sent: 0 total

ARP statistics:

Rcvd: 6481 requests, 1388 replies, 0 reverse, 0 other

Sent: 1465 requests, 29954 replies (42 proxy), 0 reverse

C8540CSR-1#

  1. たとえば、オプションの設定されているTCPパケット、チェックサム・エラーの起きたUDPブロードキャストまたはパケット、ARPパケットなどを探します。
  2. IPXルーティングの場合は、 show ipx trafficコマンドを使用して、route processorに送られたパケットが処理されているかどうかを調べます。

Switch# show ipx traffic

System Traffic for 0.0000.0000.0001 System-Name: domino

Rcvd: 0 total, 0 format errors, 0 checksum errors, 0 bad hop count,

0 packets pitched, 0 local destination, 0 multicast

Bcast: 0 received, 0 sent

Sent: 0 generated, 0 forwarded

0 encapsulation failed, 0 no route

SAP: 0 Total SAP requests, 0 Total SAP replies, 0 servers

0 SAP general requests, 0 ignored, 0 replies

0 SAP Get Nearest Server requests, 0 replies

0 SAP Nearest Name requests, 0 replies

0 SAP General Name requests, 0 replies

0 SAP advertisements received, 0 sent, 0 Throttled

0 SAP flash updates sent, 0 SAP format errors

  1. Bcast、 GNS(Get Nearest Server)、チェックサム・エラー、不良ホップ・カウントを調べます。

ルート・プロセッサのパケット選択廃棄に関するトラブルシューティング

SPD(Selective Packet Discard:パケット選択廃棄)がLayer 3 enabled ATM switch routerで使用されるのは、次の状況です。

SPDを使用すると、優先順位の高いパケットが廃棄される事態を回避できます。

一部の情報は、Layer 3 enabled ATM switch routerで使用するCEFベースの転送には当てはまりません。 しかし、この情報によって、ファスト・イーサネット・インターフェイスおよびroute processorが何を廃棄するかがわかります。

SPDは、スイッチ・ルータ上でデフォルトとしてイネーブルに設定されます。

次の手順で、SPDの問題を突き止めてください。

show ip spdコマンドを使用して、SPDの設定値を確認します。

Switch# show ip spd

Current mode: normal.

Queue min/max thresholds: 8/9, Headroom: 1024

IP normal queue: 0, priority queue: 0.

SPD special drop mode: none

Switch#

  1. Queue min/max thresholdsフィールドを確認します。 これによって、どの時点でプライオリティの低いパケットが廃棄されるかが決まります。 プライオリティの低いパケットは一般に、入力キュー・サイズが最小スレッシュホールドに達した時点で廃棄されます。 最大スレッシュホールドに達すると、プライオリティの低いパケットはすべて廃棄されます。 最小/最大キュー・スレッシュホールドはすべてのスイッチ・ルータでほぼ同じであり、入力キューのパケット数が75を超えると、プライオリティの低いパケットがすべて廃棄されます。
  2. Headroomフィールドを確認します。 標準の入力保持キュー限度を超えてキューに入れられる、プライオリティの高いパケットの数がわかります。 これは、プライオリティの高い着信パケット用に確保されるスペースになります。

スイッチ・ルータはノンブロッキング・スイッチなので、プライオリティの低いパケットはroute processorまたはスイッチ・ファブリックによって実際は廃棄されますが、 show epc spdコマンドを使用して、インターフェイスのSPDを調べます。からわかるように、インターフェイスのカウンタは表示されます。

  1. show epc spdコマンドを使用して、インターフェイスのSPDを調べます。

Switch# show epc spd

INPUT-INT TOT-DROPS PRIORITY-RCVD PRIORITY-DROPS NO-BUFS

FastEthernet3/0/0 0 7813353 0 0

FastEthernet3/0/1 0 7773376 0 0

FastEthernet3/0/2 0 7773593 0 0

FastEthernet3/0/3 0 7773568 0 0

FastEthernet3/0/4 0 7773593 0 0

FastEthernet3/0/5 0 7812594 0 0

FastEthernet3/0/6 0 7773593 0 0

FastEthernet3/0/7 0 7773569 0 0

FastEthernet3/0/8 0 7773592 0 0

FastEthernet3/0/9 0 7773592 0 0

FastEthernet3/0/10 0 7812705 0 0

FastEthernet3/0/11 0 7773567 0 0

FastEthernet3/0/12 0 7812538 0 0

FastEthernet3/0/13 0 7773642 0 0

FastEthernet3/0/14 0 7773591 0 0

FastEthernet3/0/15 0 7812666 0 0

ATM0 0 45177 0 0

Ethernet0 0 0 0 0

プライオリティの高いパケットは、ストリームID 35で伝送されるレイヤ2およびレイヤ3制御プロトコル・トラフィックです。プライオリティの低いパケットはストリームID 36で伝送されます。ストリームID 36は、CAMテーブルにエントリのないトラフィック用です。

SDMに関する問題のトラブルシューティング

ここでは、スイッチ・ルータに組み込まれているSDM(スイッチング・データベース・マネージャ)の機能について説明します。 具体的な内容は、次のとおりです。

この情報は、Catalyst 8540 CSR、およびレイヤ3機能を備えたのCatalyst 8540 MSRに当てはまります。

SDMコンフィギュレーションの詳細については、 Layer 3 Switching Software Feature and Configuration Guide』の「Configuring Switching Database Manager」を参照してください。

SDMの概要

SDMはTCAMスペースを複数の領域に分割します。 各領域はプロトコル固有です。 SDMは個々のプロトコル制御レイヤと連動して、レイヤ3スイッチング情報を格納します。 SDMは、次のタイプの領域で構成されています。

拡張ギガビット・イーサネット・インターフェイス・モジュールは、32 KB、64 KB、または256 KBのTCAMサイズをサポートしています。 TCAMの各エントリは、32ビット幅です。SDMはTCAMスペースの管理を担当するので、ユーザの設定に基づき、TCAMスペース全体に各プロトコル領域のパーティションを作成します。 このパーティションを変更した場合、次回のシステム再起動によって変更が有効になります。

TCAMプロトコル領域のデフォルト・パーティション に、TCAMの各プロトコル領域に対応するデフォルトのパーティションを示します。

TCAMプロトコル領域のデフォルト・パーティション

プロトコル領域

検索タイプ

キー・サイズ

デフォルトのサイズ

TCAMエントリ数

ipx-bvi-network

exact-match

32ビット

32

32

ip-adjacency

exact-match

32ビット

2048

2048

ipx-node

exact-match

64ビット

2048

4096

ip-prefix

longest-match

32ビット

8192

8192

ipx-network

exact-match

32ビット

6144

6144

ip-mcast

longest-match

64ビット

3072

6144

l2-switching

exact-match

64ビット

1024

2048

udp-flooding

exact-match

64ビット

256

512

access-list

first-match

128ビット

512

8192

拡張ギガビット・イーサネット・インターフェイス・モジュールは、32 KB、64 KB、または256 KBのTCAMスペースと組み合わせて利用できます。 必要条件およびギガビット・イーサネット・インターフェイス・モジュールのTCAMサイズに応じて、TCAMに各種のプロトコル領域を設定できます。

  1. ダイナミックCAMおよびTCAMの関係

拡張ギガビット・イーサネット・インターフェイス・モジュールは、32 KB、64 KB、または
256 KBのTCAMスペースと組み合わせて利用できます。 SDMの最大サイズは、スイッチ・ルータの起動時に存在するインターフェイス・モジュールのうち、最も小さいTCAMサイズと等しくなります。 たとえば、TCAMサイズが64 KBおよび256 KBの2つのインターフェイス・モジュールがある場合、起動時のTCAMの最小サイズに基づいて、SDMの最大サイズは64 KBになります。

SDMのトラブルシューティングで使用するコマンド

SDM CAMのコンフィギュレーションを表示して問題を突き止めるには、次のコマンドを使用します。

コマンド

目的

show sdm size

TCAMサイズおよび各プロトコル領域のサイズを表示します。

show sdm internal {all-region | ip-adjacency | ip-multicast | ip-prefix | ipx-network | ipx-node}

TCAMの各プロトコル領域について、SDM管理情報を表示します。

sdm size region-name {num-entries | k-entries num-k-entries}

サイズを設定するプロトコル領域の名前を指定します。

sdm access-list num-entries

サイズを設定するプロトコル領域の名前を指定します。 サイズは、エントリの絶対数で指定します。

SDM(スイッチング・データベース・マネージャ)の設定

ここでは、スイッチ・ルータのプロトコル固有TCAM領域サイズを変更するために、SDMを設定する手順について説明します。

デフォルトのTCAM領域サイズは、次の手順で変更します。

使用するネットワーク・プロトコルの組み合わせ、ネットワーク内のプレフィクス数およびステーション数に基づいて、各種プロトコル固有TCAM領域に必要なサイズを決定します。
  1. sdm sizeグローバル・コンフィギュレーション・コマンドを使用して、各領域のサイズを変更します。
  2. 必要に応じて、[no] sdm autolearnグローバル・コンフィギュレーション・コマンドを使用し、SDM自動学習機能を変更します。
  3. システムを再ロードする前に、コンフィギュレーションに所定のサイズ設定が反映されているかどうかを(show running-configコマンドで)確認します。
  4. スイッチ・ルータを再ロードし、新しいパーティションの設定を実装します。

次に、ip-prefix TCAMパーティションのサイズを65536個の32ビット・エントリから131072個の32ビット・エントリに拡大する手順を示します。

変更を有効にするには、システムの再ロードが必要です。

次の手順で、SDMサイズを確認して設定します。

show sdm sizeコマンドを使用して、SDM CAMサイズの設定を調べます。

Switch# show sdm size

Switching Database Region Sizes :

IPX Direct : 224 32-bit entries

IPX Node : 4096    64-bit entries

IP Adjacency : 4096    32-bit entries

    IP Prefix : 65536   32-bit entries

    IP VRF Prefix : 512 64-bit entries

IP Multicast : 32768   64-bit entries

UDP Flooding : 256 64-bit entries

MAC Addr : 1024    64-bit entries

LFIB : 1024    32-bit entries

Label : 8192 32-bit entries

Access List : 512    128-bit entries

Switch#

  1. sdm size ip-prefix k-entriesコマンドを使用して、ip-prefixを65536の32ビット・バイトから131072の32ビット・バイトに変更します。 k-entriesパラメータを128(キロバイト)と組み合わせて使用すると、1024が乗算され、131072個の32ビット・エントリになります。

Switch(config)# sdm size ip-prefix k-entries 128

  1. show running-configコマンドを使用し、新しいコンフィギュレーションを確認します。

Switch# show running-config

Building configuration...

Current configuration:

!

version 12.0

no service pad

service timestamps debug datetime msec localtime

service timestamps log datetime msec localtime

no service password-encryption

!

hostname Switch

!

!

clock calendar-valid

sdm size ip-adjacency 4096

sdm size ip-prefix 131072

sdm size ipx-network 16384

no sdm autolearn

ip subnet-zero

!

(出力は省略)

!

  1. copy running-config startup-configコマンドを使用して、新しいコンフィギュレーションをNVRAMに書き込みます。

Switch# copy running-config startup-config

Destination filename [startup-config]?

Building configuration...

EHSA:Syncing monvars to secondary, : BOOT=

EHSA:Syncing monvars to secondary, : CONFIG_FILE=

EHSA:Syncing monvars to secondary, : BOOTLDR=[OK]

Switch#

  1. reload コマンドを使用してLayer 3 enabled ATM switch routerを再起動し、メモリ・パーティションを割り当てます。

Switch# reload

Proceed with reload? [confirm]

Oct 9 18:54:55.294: %SYS-5-RELOAD: Reload requested

ROMMON: Cold Reset frame @0x00000000

ROMMON: Reading reset reason register

ROMMON: Valid NVRAM config

System Bootstrap, Version 12.0(7)W5(15) RELEASE SOFTWARE

Copyright (c) 1998 by cisco Systems, Inc.

  1. show sdm sizeコマンドを使用して、SDM CAMサイズの新しいコンフィギュレーションを確認します。

Switch# show sdm size

Switching Database Region Sizes :

IPX Direct : 224 32-bit entries

IPX Node : 4096    64-bit entries

IP Adjacency : 4096    32-bit entries

    IP Prefix : 131072  32-bit entries

    IP VRF Prefix : 512 64-bit entries

IP Multicast : 32768   64-bit entries

UDP Flooding : 256 64-bit entries

MAC Addr : 1024    64-bit entries

LFIB : 1024    32-bit entries

Label : 8192 32-bit entries

Access List : 512    128-bit entries

Switch#

SDMの設定に誤りがあることが判明した場合は、『 Layer 3 Switching Software Feature and Configuration Guide』の「Configuring Switching Database Manager」を参照してください。

SDMサイズ変更時のエラーのトラブルシューティング

ここでは、レイヤ3スイッチのプロトコル固有TCAM領域サイズを変更するときによく起きる、2種類のエラーについて説明します。

  • SDMの設定時に、スイッチ・ルータによって[Total protocol partitions exceed TCAM size!!]というエラーが生成されます。
  • スイッチ・ルータによって[%LSS-1-SDM: Region reached limit. Cannot accept more entries]というSyslogメッセージがスイッチ・ルータの起動時または通常の稼働時に生成されます。
変更を有効にするには、システムの再ロードが必要です。

[Total protocol partitions exceed TCAM size!!]エラーのトラブルシューティング

SDMパーティション・サイズの設定時に、スイッチ・ルータによって[Total protocol partitions exceed TCAM size!!]エラーが生成される理由は、次のとおりです。

  • 入力されたコマンドによってTCAMプロトコル・パーティションの合計サイズが32Kを超過するので、そのコマンドを処理できない。
  • 入力されたコマンドによって、所定のTCAMプロトコル・パーティションのサイズが、そのパーティションに認められている最大サイズを超過するので、そのコマンドを処理できない。

この問題を解決するには、合計TCAMサイズを超過しないプロトコル・パーティション・サイズを指定するか、または所定のプロトコル・パーティションの最大サイズを指定します。

この例では、12 swtiching領域に16,000を超えるエントリを指定しようとしたために、システムによってエラーが生成されています。 対処方法は、最大領域サイズ以下のサイズを指定し、すべてのプロトコル領域の合計が32Kエントリを超えないようにすることです。

次の手順で、SDMパーティション・サイズの設定時に、[Total protocol partitions exceed TCAM size!!]エラーが発生しないようにします。

EXECコンフィギュレーション・モードでsdm sizeコマンドを使用し、SDMパーティション・サイズを変更し、[Total protocol partitions exceed TCAM size!!]エラーを発生させます。

Switch# configure terminal

Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.

Switch(config)# sdm size l2-switching 17000

Total protocol partitions exceed TCAM size!!

Switch(config)# sdm size l2-switching 16001

Total protocol partitions exceed TCAM size!!

Switch(config)#

  1. show sdm sizeコマンドを使用して、既存のTCAMサイズの設定を調べます。

Switch# show sdm size

Switching Database Region Sizes :

IPX Direct : 224 32-bit entries

IPX Node : 1024 64-bit entries

IP Adjacency : 2048 32-bit entries

IP Prefix : 8224 32-bit entries

IPX Network : 2016 32-bit entries

IP VRF Prefix : 512 64-bit entries

IP Multicast : 1024 64-bit entries

UDP Flooding : 256 64-bit entries

MAC Addr : 2048 64-bit entries

LFIB : 4096 32-bit entries

Label : 8192 32-bit entries

Access List : 0 128-bit entries

Switch#

  1. show sdm internal all-regionsコマンドを使用して、既存のTCAMサイズの設定をすべての領域について表示します。

Switch# show sdm internal all-regions

Address Map :

Status : Ready

TCAM Minimum Size : 32768 entries

TCAM Required Size : 22272 entries

SRAM Sz : 49152 entries

TCAM Start : 32

Xinfo Start : 45056

Xinfo Size : 7424

Xinfo Used : 3

Xinfo Free : 7421

Name : IPX Direct

Size : 224

MinSize : 224

MaxSize : 224

FreeKey : 0x0

Start : 0x20

End : 0xFF

Entry : 32-bit

Lookup : Exact-Match

Events :

Insert : Success 2 Failure 0

Delete : Success 0 Failure 0

Modify : Success 0 Failure 0

IPCs :

Insert : Success 2 Failure 0

Delete : Success 0 Failure 0

Modify : Success 0 Failure 0

Move : Success 0 Failure 0

Mask RW : Success 0 Failure 0

Name : IPX Node

Size : 1024

MinSize : 32

MaxSize : 16128

FreeKey : 0xF0000000

Start : 0x100

End : 0x8FE

Entry : 64-bit

Lookup : Exact-Match

Events :

Insert : Success 0 Failure 0

Delete : Success 0 Failure 0

Modify : Success 0 Failure 0

IPCs :

Insert : Success 0 Failure 0

Delete : Success 0 Failure 0

Modify : Success 0 Failure 0

Move : Success 0 Failure 0

Mask RW : Success 0 Failure 0

Name : IP Adjacency

Size : 2048

MinSize : 32

MaxSize : 32768

FreeKey : 0xEEEEEEEE

Start : 0x900

End : 0x10FF

Entry : 32-bit

Lookup : Exact-Match

Events :

Insert : Success 36 Failure 0

Delete : Success 6 Failure 0

Modify : Success 2 Failure 0

IPCs :

Insert : Success 36 Failure 0

Delete : Success 6 Failure 0

Modify : Success 2 Failure 0

Move : Success 0 Failure 0

Mask RW : Success 0 Failure 0

Name : IP Prefix

Size : 8224

MinSize : 32

MaxSize : 32768

FreeKey : 0xEEEEEEEEEEEEEEEE

Start : 0x1100

End : 0x30FF

Entry : 32-bit

Lookup : Longest-Match

Buckets : 33

Events :

Insert : Success 52 Failure 0

Delete : Success 63 Failure 0

Modify : Success 8 Failure 0

IPCs :

Insert : Success 52 Failure 0

Delete : Success 63 Failure 0

Modify : Success 8 Failure 0

Move : Success 20 Failure 0

Mask RW : Success 8 Failure 0

Name : IPX Network

Size : 2016

MinSize : 32

MaxSize : 32768

FreeKey : 0x0

Start : 0x3100

End : 0x38DF

Entry : 32-bit

Lookup : Longest-Match

Buckets : 1

Events :

Insert : Success 0 Failure 0

Delete : Success 0 Failure 0

Modify : Success 0 Failure 0

IPCs :

Insert : Success 0 Failure 0

Delete : Success 0 Failure 0

Modify : Success 0 Failure 0

Move : Success 0 Failure 0

Mask RW : Success 0 Failure 0

Name : IP VRF Prefix

Size : 512

MinSize : 32

MaxSize : 32768

FreeKey : 0xEEEEEEEE

Start : 0x38E0

End : 0x3C9E

Entry : 64-bit

Lookup : Longest-Match

Buckets : 33

Events :

Insert : Success 0 Failure 0

Delete : Success 0 Failure 0

Modify : Success 0 Failure 0

IPCs :

Insert : Success 0 Failure 0

Delete : Success 0 Failure 0

Modify : Success 0 Failure 0

Move : Success 0 Failure 0

Mask RW : Success 0 Failure 0

Name : IP Multicast

Size : 1024

MinSize : 32

MaxSize : 16384

FreeKey : 0xF0000000F0000000

Start : 0x3CA0

End : 0x449E

Entry : 64-bit

Lookup : Longest-Match

Buckets : 34

Events :

Insert : Success 3 Failure 0

Delete : Success 0 Failure 0

Modify : Success 6 Failure 0

IPCs :

Insert : Success 3 Failure 0

Delete : Success 0 Failure 0

Modify : Success 6 Failure 0

Move : Success 0 Failure 0

Mask RW : Success 2 Failure 0

Name : UDP Flooding

Size : 256

MinSize : 256

MaxSize : 256

FreeKey : 0xF0000000

Start : 0x44A0

End : 0x469E

Entry : 64-bit

Lookup : Exact-Match

Events :

Insert : Success 0 Failure 0

Delete : Success 0 Failure 0

Modify : Success 0 Failure 0

IPCs :

Insert : Success 0 Failure 0

Delete : Success 0 Failure 0

Modify : Success 0 Failure 0

Move : Success 0 Failure 0

Mask RW : Success 0 Failure 0

Name : MAC Addr

Size : 2048

MinSize : 128

MaxSize : 16384

FreeKey : 0x0

Start : 0x4700

End : 0x56FE

Entry : 64-bit

Lookup : Reserved

Name : Access List

Size : 0

MinSize : 512

MaxSize : 16384

Entry : 128-bit

Switch#

  1. EXECコンフィギュレーション・モードでsdm sizeコマンドを使用し、SDMパーティション・サイズを変更し、[Total protocol partitions exceed TCAM size!!]エラーを発生させます。で入力した値が、既存のTCAMサイズの合計を超えていないことを確認し、再試行します。

Switch(config)# sdm size l2-switching 16000

Switch(config)# ^Z

Switch#

[%LSS-1-SDM: Region reached limit. Cannot accept more entries] Syslogメッセージのトラブルシューティング

スイッチ・ルータによって[%LSS-1-SDM: Region reached limit. Cannot accept more entries]というSyslogメッセージが起動時または通常のシステム稼働時に生成されます。

次に、ip-adjacencyおよびip-prefixスイッチング・データベース領域に関して、1つ以上のエントリをTCAMに組み込むことができなかった例を示します。 次のSyslogメッセージは、IPプレフィクスおよび隣接関係エントリの数を増やすために、TCAM領域の再設定が必要であることを表しています。

Oct 10 15:54:57.179: %LSS-1-SDM: IP Prefix Region reached limit. Cannot accept more entries

Oct 10 16:12:45.275: %LSS-1-SDM: IP Adjacency Region reached limit. Cannot accept more entries

特定のプロトコル領域についてSyslogメッセージが生成されるのは、指定領域が満杯でTCAMに1つまたは複数のエントリを組み込むことができなかった場合です。

この問題を解消するには、sdm sizeコマンドで所定のプロトコル領域のサイズを増やし、システムを再ロードする必要があります。

SDM(スイッチング・データベース・マネージャ)の設定で説明した手順に従って、TCAMのip-adjacencyおよびip-prefixスイッチング・データベース領域を変更してください。

Toolbar-jp

All contents copyright (C) 1992--2003 Cisco Systems K.K.