Navbar-jp

Toolbar-jp

PDF GetAcro

ポートベースのトラフィック制御の設定

この章では、スイッチにポートベースのトラフィック制御機能を設定する方法について説明します。

この章で説明する内容は、次のとおりです。

ストーム制御の設定

ここでは、ストーム制御の設定および手順について説明します。

ストーム制御の概要

ストーム制御は、LAN上のスイッチ ポートが、いずれかの物理インターフェイスのブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャストのストームによって混乱しないようにします。LANストームは、パケットがLANにフラッディングした場合に発生するもので、過剰なトラフィックが生み出され、ネットワーク パフォーマンスが低下します。プロトコル スタックの実装やネットワーク構成でのエラーが、ストームの原因となります。

ストーム制御(トラフィック抑制)は、一定時間にわたる着信トラフィック統計情報をモニタし、あらかじめ定義された抑制スレッシュホールドと計測値を比較します。このスレッシュホールドは、ポートで利用可能な総帯域幅に対する割合を表します。スイッチは、ブロードキャスト、マルチキャスト、およびユニキャスト トラフィックのストーム制御スレッシュホールドを個別にサポートします。あるトラフィック タイプがスレッシュホールドに達すると、着信トラフィックがスレッシュホールド レベルを下回るまで、そのタイプのトラフィックは抑制されます。

ストーム制御がイネーブルにすると、スイッチはインターフェイスからスイッチング バスへ流れるパケットをモニタし、そのパケットがユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャストのいずれであるかを判別します。スイッチは、受信したユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャストの数を1秒以内のタイム インターバルでモニタし、あるタイプのトラフィックがスレッシュホールドに達すると、そのタイプのトラフィックを廃棄します。このスレッシュホールドは、ブロードキャスト(マルチキャストまたはユニキャスト)トラフィックが利用可能な総帯域幅に対する割合として指定します。

ブロードキャスト ストーム制御の例 のグラフは、一定時間におけるインターフェイス上のブロードキャスト トラフィック パターンを示しています。この例は、マルチキャストおよびユニキャスト トラフィックにも適用できます。この例では、転送されているブロードキャスト トラフィックが、タイム インターバルT1〜T2間およびT4〜T5間で設定されたスレッシュホールドを上回っています。特定のトラフィックの量がスレッシュホールドを上回ると、そのタイプのすべてのトラフィックは次の一定時間にわたり、廃棄されます。したがって、ブロードキャスト トラフィックはT2およびT5のあとのインターバルではブロックされています。次のタイム インターバル(たとえばT3)では、ブロードキャスト トラフィックがスレッシュホールドを上回らなければ、再度転送されます。

ブロードキャスト ストーム制御の例

ストーム制御抑制レベルと1秒のタイム インターバルの組み合わせにより、ストーム制御アルゴリズムの動作を制御します。スレッシュホールドが高いほど、通過できるパケットが多くなります。スレッシュホールドの値が100%であれば、トラフィックに対する制限はありません。値が0.0であれば、ポートのブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャスト トラフィックがすべてブロックされます。

    パケットは均一の間隔で着信するわけではないため、トラフィック アクティビティを測定する1秒のタイム インターバルを設けることによって、ストーム制御の動作に影響を与える可能性があります。

スイッチは、ポートのトラフィックを引き続きモニタし、利用率がスレッシュホールド レベルを下回ると、廃棄されていたトラフィック タイプの転送を再開します。

各トラフィック タイプのスレッシュホールドの値を設定するには、 storm-control インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

    IOS 12.1(8)EA1より前のリリースでは、ストーム制御スレッシュホールドの設定には、 switchport broadcast switchport multicast 、および switchport unicast インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用していましたが、上記のコマンドは現在では廃止され、 storm-control インターフェイス コンフィギュレーション コマンドに置き換えられています。

ストーム制御のデフォルト設定

デフォルトでは、ユニキャスト、ブロードキャスト、およびマルチキャストのストーム制御はディセーブルになっています。つまり抑制レベルは100であり、トラフィックには制限がありません。

ストーム制御のイネーブル化

インターフェイスのストーム制御をイネーブルにして、利用可能な総帯域幅のうち、特定タイプのトラフィックに使用したい割合を入力します。100 %と入力するとすべてのトラフィックが許可されます。ただし、ハードウェアの制約や、さまざまなサイズのパケットがカウントされる動作のため、スレッシュホールドの割合には誤差が生じます。着信トラフィックを構成するパケットのサイズによっては、実際のスレッシュホールドは、数パーセント程度、設定されたレベルと異なる場合があります。

特定タイプのストーム制御をイネーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

interface interface-id

設定する物理インターフェイスのタイプおよび番号を指定し( gigabitethernet0/1 など)、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

storm-control broadcast level level [ .level ]

インターフェイスのブロードキャスト トラフィック抑制レベルを総帯域幅に対する割合として指定します。指定できるレベルの範囲は1〜100です。オプションで、レベルの小数部を0〜99の範囲で指定できます。スレッシュホールド値が100 %であれば、ブロードキャスト トラフィックに対する制限はありません。0.0の値は、ポートのすべてのブロードキャスト トラフィックがブロックされるということです。

storm-control multicast level level [ .level ]

インターフェイスのマルチキャスト トラフィック抑制レベルを総帯域幅に対する割合として指定します。指定できるレベルの範囲は1〜100です。オプションで、レベルの小数部を0〜99の範囲で指定できます。スレッシュホールド値が100 %であれば、マルチキャスト トラフィックに対する制限はありません。0.0の値は、ポートのすべてのマルチキャスト トラフィックがブロックされるということです。

storm-control unicast level level [ .level ]

インターフェイスのユニキャスト トラフィック抑制レベルを総帯域幅に対する割合として指定します。指定できるレベルの範囲は1〜100です。オプションで、レベルの小数部を0〜99の範囲で指定できます。スレッシュホールド値が100 %であれば、ユニキャスト トラフィックに対する制限はありません。0.0の値は、ポートのすべてのユニキャスト トラフィックがブロックされるということです。

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

show storm-control [ interface-id ] [ broadcast | multicast | unicast ]

指定したトラフィック タイプについてインターフェイスに設定したストーム制御レベルを確認します。トラフィック タイプを入力しなかった場合は、ブロードキャスト ストーム制御設定が表示されます。

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

ストーム制御をディセーブルにするには、 no storm-control broadcast level no storm-control multicast level 、または no storm-control unicast level インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、インターフェイスFast Ethernet 0/17に対してマルチキャスト ストーム制御レベルを70.5 %で設定し、その設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal

Switch(config)# interface fastethernet0/17

Switch(config-if)# storm-control multicast level 70.5

Switch(config-if)# end

Switch# show storm-control fastethernet0/17 multicast

Interface Filter State Level Current

--------- ------------- ------- -------

Fa0/17 Forwarding 70.50% 0.00%

ストーム制御のディセーブル化

インターフェイスに対してストーム制御をディセーブルするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

interface interface-id

設定する物理インターフェイスのタイプおよび番号を指定し( gigabitethernet0/1 など)、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

no storm-control broadcast level

インターフェイスのブロードキャスト ストーム制御をディセーブルにします。

no storm-control multicast level

インターフェイスのマルチキャスト ストーム制御をディセーブルにします。

no storm-control unicast level

インターフェイスのユニキャスト ストーム制御をディセーブルにします。

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

show storm-control [ interface-id ] [ broadcast | multicast | unicast ]

指定したトラフィック タイプについて、インターフェイスにストーム制御抑制レベルが設定されていることを確認します。トラフィック タイプを入力しなかった場合は、ブロードキャスト ストーム制御設定が表示されます。

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次に、インターフェイスFast Ethernet 0/17のマルチキャスト ストーム制御をディセーブルにし、その設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal

Switch(config)# interface fastethernet0/17

Switch(config-if)# no storm-control multicast level

Switch(config-if)# end

Switch# show storm-control fastethernet0/17 multicast

Interface Filter State Level Current

--------- ------------- ------- -------

Fa0/17 inactive 100.00% N/A

保護ポートの設定

一部のアプリケーションでは、同一スイッチ上のポート間でトラフィックが転送されないようにすることにより、あるネイバによって生成されたトラフィックを別のネイバが認識しないようにする必要があります。このような環境では、保護ポートを使用すれば、スイッチ上のポート間でユニキャスト、ブロードキャスト、またはマルチキャスト トラフィックの交換は行われません。

保護ポートには次のような機能があります。

デフォルトでは、保護ポートは定義されていません。

保護ポートはセキュア ポートにできません。

保護ポートは、物理インターフェイス(Gigabit Ethernet 0/1など)またはEtherChannelグループ(port-channel 5など)のいずれにも設定できます。ポート チャネルについて保護ポートをイネーブルにすると、ポート チャネル グループ内の全ポートがイネーブルになります。

ポートを保護ポートとして定義するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

interface interface-id

設定する物理インターフェイスのタイプおよび番号を指定し( gigabitethernet0/1 など)、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

switchport protected

インターフェイスを保護ポートとして設定します。

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

show interfaces interface-id switchport

設定を確認します。

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

保護ポートをディセーブルにするには、 no switchport protected インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、Gigabit Ethernet 0/1インターフェイスを保護ポートとして設定し、その設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal

Switch(config)# interface gigabitethernet0/1

Switch(config-if)# switchport protected

Switch(config-if)# end

Switch# show interfaces gigabitethernet0/1 switchport

Name: Gi0/1

Switchport: Enabled

(テキスト出力は省略)

Protected: True

Unknown unicast blocked: disabled

Unknown multicast blocked: disabled

ポート ブロッキングの設定

デフォルトでは、宛先MACアドレスが不明のパケットは、すべてのポートにフラッディングされます。不明のユニキャストおよびマルチキャスト トラフィックが保護ポートに転送されると、セキュリティ上の問題が発生することがあります。

不明のユニキャストまたはマルチキャスト トラフィックがポート間で転送されないようにするため、不明のユニキャストまたはマルチキャスト パケットをブロックするようにポート(保護ポートまたは非保護ポート)を設定できます。

インターフェイスでのフラッディング トラフィックのブロック

マルチキャストおよびユニキャスト パケットのフラッディングをインターフェイスでディセーブルにするには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

interface interface-id

設定する物理インターフェイスのタイプおよび番号を指定し( gigabitethernet0/1 など)、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

switchport block multicast

ポートへの不明マルチキャストの転送をブロックします。

switchport block unicast

ポートへの不明ユニキャストの転送をブロックします。

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

show interfaces interface-id switchport

設定を確認します。

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

インターフェイスをトラフィックがブロックされないデフォルトの状態に戻すには、 no switchport block { multicast | unicast }インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、インターフェイスGigabit Ethernet 0/1でユニキャストおよびマルチキャスト フラッディングをブロックし、その設定を確認します。

Switch# configure terminal

Switch(config)# interface gigabitethernet0/1

Switch(config-if)# switchport block multicast

Switch(config-if)# switchport block unicast

Switch(config-if)# end

Switch# show interfaces gigabitethernet0/1 switchport

Name: Gi0/1

Switchport: Enabled

(テキスト出力は省略)

Protected: True

Unknown unicast blocked: enabled

Unknown multicast blocked: enabled

ポートでの通常の転送の再開

ポート上で通常の転送を再開するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

interface interface-id

設定する物理インターフェイスのタイプおよび番号を指定し( gigabitethernet0/1 など)、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

no switchport block multicast

ポートへの不明マルチキャストのフラッディングをイネーブルにします。

no switchport block unicast

ポートへの不明ユニキャストのフラッディングをイネーブルにします。

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

show interfaces interface-id switchport

設定を確認します。

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

ポート セキュリティの設定

ポート セキュリティ機能を使用すると、ポートへのアクセスが許可されたステーションのMACアドレスを制限および識別してインターフェイスへの入力を制限できます。セキュア ポートにセキュアMACアドレスを割り当てると、ポートは、定義されたアドレス グループ以外の送信元アドレスを持つパケットを転送しません。セキュアMACアドレスを1つだけ割り当てると、そのポートに接続されたワークステーションは、ポートの総帯域幅を保証されます。

ポートがセキュア ポートとして設定されており、セキュアMACアドレスが最大数まで割り当てられているとき、ポートにアクセスしようとするステーションのMACアドレスが、割り当てられているセキュアMACアドレスのいずれとも一致しない場合は、セキュリティ違反が発生します。また、あるセキュア ポートで設定または学習されたセキュアMACアドレスを持つステーションが別のセキュア ポートにアクセスしようとすると、違反のフラグが立てられます。

ここでは、ポート セキュリティの設定および手順について説明します。

ポート セキュリティの概要

ここでは、次の内容について説明します。

セキュアMACアドレス

1つのセキュア ポートには、1〜128のセキュア アドレスを対応づけることができます。ポートに対してセキュアMACアドレスの最大数を設定すると、セキュア アドレスは次のいずれかの方法でアドレス テーブルに格納されます。

  • switchport port-security mac-address mac-address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用すると、すべてのセキュアMACアドレスを設定できます。
  • 接続デバイスのMACアドレスを使用して、ポートに対してダイナミックにセキュアMACアドレスを設定できます。
  • いくつかのアドレスを設定して、その他のアドレスがダイナミックに設定されるようにできます。

いったんセキュアMACアドレスの最大数を設定すると、これらはアドレス テーブルに保存されます。アドレスの最大数を1に設定し、接続デバイスのMACアドレスを設定すると、そのデバイスにはポートの総帯域幅が割り当てられます。

スイッチは、次のタイプのセキュアMACアドレスをサポートします。

  • スタティック セキュアMACアドレス ― switchport port-security mac-address mac-address インターフェイス コンフィギュレーションを使用して手動で設定されます。これらはアドレス テーブルに格納され、スイッチの実行コンフィギュレーションに追加されます。
  • ダイナミック セキュアMACアドレス ― 動的に設定されます。これらはアドレス テーブル内にのみ格納され、スイッチが再起動するときに削除されます。
  • 固定 セキュアMACアドレス ― 動的に設定されます。これらはアドレス テーブル内に格納され、実行コンフィギュレーションに追加されます。これらのアドレスがコンフィギュレーション ファイルに保存されている場合は、スイッチを再起動しても、インターフェイスを動的に再設定する必要はありません。

固定学習 をイネーブルにすると、ダイナミックMACアドレスを固定セキュアMACアドレスに変換し、それらを実行コンフィギュレーションに追加するように、インターフェイスを設定することができます。固定学習をイネーブルにするには、 switchport port-security mac-address sticky インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力します。このコマンドを入力すると、インターフェイスはすべてのダイナミック セキュアMACアドレス(固定学習がイネーブルになる前に動的に学習されたアドレスを含む)を、固定セキュアMACアドレスに変換します。これにより、実行コンフィギュレーションに固定セキュアMACアドレスがすべて追加されます。

固定セキュアMACアドレスは、コンフィギュレーション ファイル(スイッチの再起動時に使用されるスタートアップ コンフィギュレーション)に自動的には格納されません。コンフィギュレーション ファイルに固定セキュアMACアドレスが保存されている場合は、スイッチを再起動するときに、インターフェイスはこれらのアドレスを再学習する必要がありません。固定セキュア アドレスは、保存しないと失われます。

次に、固定学習がインターフェイス上でイネーブルの場合の実行コンフィギュレーションのテキスト例を示します。

(テキスト出力は省略)

!

interface FastEthernet0/2

switchport mode access

switchport port-security

switchport port-security maximum 6

switchport port-security aging time 5

switchport port-security aging static

switchport port-security mac-address sticky

switchport port-security mac-address 0000.0000.000b

switchport port-security mac-address sticky 0000.0000.4141

switchport port-security mac-address sticky 0000.0000.5050

no ip address

(テキスト出力は省略)

ポート セキュリティがディセーブルの場合、固定セキュアMACアドレスは実行コンフィギュレーションに残ります。

固定学習をディセーブルにするには、 no switchport port-security mac-address sticky インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを実行します。固定学習がディセーブルか、または実行コンフィギュレーションが削除されている場合、固定セキュアMACアドレスは実行コンフィギュレーション内に残りますが、アドレス テーブルからは削除されます。削除されたアドレスはダイナミック アドレスとして動的に再設定したり、アドレス テーブルに追加することができます。

    固定学習がディセーブルの場合に、スイッチを再起動するかまたはインターフェイスをシャットダウンすると、動的に学習されたすべてのアドレスが削除されます。

セキュリティ違反

セキュリティ違反とは、次のいずれかの状況が発生したときです。

  • セキュアMACアドレスが最大数までアドレス テーブルに追加され、アドレス テーブルにないMACアドレスを持つステーションが、インターフェイスにアクセスしようとした場合。
  • あるセキュア インターフェイスで学習または設定されたアドレスが、同一VLAN内の別のセキュア インターフェイスで認識された場合。

違反発生時の対処方法に関して、次の3つの違反モードのいずれかにインターフェイスを設定できます。

  • protect ― セキュアMACアドレスの数がポートに許容された最大限度に達した場合、十分な数のセキュアMACアドレスを削除して最大値以下にするまで、不明の送信元アドレスを持つパケットは廃棄されます。
  • restrict ― ポートのセキュリティ違反が発生すると、データが制限され、SecurityViolationカウンタの値が増加します。
  • shutdown ― ポートのセキュリティ違反によって、インターフェイスがただちにシャットダウンし、SNMPトラップ通知が送信されます。セキュア ポートがエラー ディセーブル ステートである場合は、 errdisable recovery cause psecure-violation グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力して、ステートを変更することができます。また、 shutdown および no shut down インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力することにより、手動でポートをイネーブルに戻すこともできます。デフォルトはこのモードに設定されています。

ポート セキュリティのデフォルト設定

ポート セキュリティのデフォルト設定 に、インターフェイスに対するポート セキュリティのデフォルト設定を示します。

ポート セキュリティのデフォルト設定

機能

デフォルト設定

ポート セキュリティ

ポートでディセーブル

セキュアMACアドレスの最大数

1

違反モード

Shutdown。セキュアMACアドレスの最大数を超えるとポートはシャットダウンし、SNMPトラップ通知が送信されます。

ポート セキュリティ設定時の注意事項

ポート セキュリティの設定時は、次の注意事項に従ってください。

ポート セキュリティのイネーブル化と設定

ポートへのアクセスが許可されたステーションのMACアドレスを制限および識別する方法でインターフェイスへの入力を制限するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

interface interface-id

設定する物理インターフェイスのタイプおよび番号を指定し( gigabitethernet0/1 など)、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

switchport mode access

インターフェイス モードをaccessに設定します。デフォルト モード(dynamic desirable)のインターフェイスは、セキュア ポートとして設定できません。

switchport port-security

インターフェイスでポート セキュリティをイネーブルにします。

switchport port-security maximum value

(任意)インターフェイスについてセキュアMACアドレスの最大数を設定します。指定できる範囲は1〜128です。デフォルトは1です。

switchport port-security violation { protect | restrict | shutdown }

(任意)違反モード、セキュリティ違反検出時の対処方法を次のいずれかで設定します。

  • protect ― セキュアMACアドレスの数がポートに許容された最大限度に達した場合、十分な数のセキュアMACアドレスを削除して最大値以下にするまで、不明の送信元アドレスを持つパケットは廃棄されます。
  • restrict ― ポートのセキュリティ違反が発生すると、データが制限されSecurityViolationカウンタの値が増えます。
  • shutdown ― セキュリティ違反が発生すると、インターフェイスはエラー ディセーブル ステートになります。
  • セキュア ポートがエラー ディセーブル ステートになった場合は、 errdisable recovery cause psecure-violation グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用することにより、ステートを変更することができます。また、 shutdown および no shut down インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力することにより、手動でポートをイネーブルに戻すこともできます。

switchport port-security mac-address mac-address

(任意)インターフェイスのスタティック セキュアMACアドレスを入力します。必要に応じて、このコマンドを繰り返し入力します。このコマンドを使用してセキュアMACアドレスの最大数を入力できます。最大数より少ないセキュアMACアドレス数を設定すると、残りのMACアドレスはダイナミックに学習されます。

    このコマンドを入力したあとに固定学習をイネーブルにすると、動的に学習されたセキュア アドレスが固定セキュアMACアドレスに変換されて、実行コンフィギュレーションに追加されます。

switchport port-security mac-address sticky

(任意)インターフェイスで固定学習をイネーブルにします。

switchport port-security mac-address sticky mac-address

(任意)固定セキュアMACアドレスを入力します。必要に応じて、このコマンドを繰り返し入力します。設定したセキュアMACアドレスが最大数より少ない場合、動的に学習された残りのMACアドレスが固定セキュアMACアドレスに変換され、実行コンフィギュレーションに追加されます。

    このコマンドを入力する前に固定学習をイネーブルにしておかないと、エラー メッセージが表示され、固定セキュアMACアドレスを入力できません。

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

show port-security

show port-security address

show port-security interface interface-id

設定を確認します。

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

インターフェイスをデフォルトの非セキュア ポートに戻すには、 no switchport port-security インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。固定学習がイネーブルの場合にこのコマンドを入力すると、固定学習アドレスは実行コンフィギュレーション内に残りますが、アドレス テーブルからは削除されます。削除されたアドレスはダイナミック アドレスとして動的に再設定したり、アドレス テーブルに追加することができます。

インターフェイスのセキュアMACアドレス数をデフォルトに戻すには、 no switchport port-security maximum value インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

違反モードをデフォルトのshutdownモードに戻すには、 no switchport port-security violation { protocol | restrict } インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

固定学習をディセーブルにするには、 no switchport port-security mac-address sticky インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを実行します。インターフェイスは固定セキュアMACアドレスをダイナミック セキュア アドレスに変換します。

アドレス テーブルからスタティック セキュアMACアドレスを削除するには、 no switchport port-security mac-address mac-address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

アドレス テーブルからダイナミック セキュアMACアドレスを削除するには、 clear port-security dynamic address mac-addr イネーブルEXECコマンドを使用します。すべてのダイナミック アドレスを削除するには、 clear port-security dynamic interface interface-id イネーブルEXECコマンドを使用します。

アドレス テーブルから固定セキュアMACアドレスを削除するには、固定セキュアMACアドレスをダイナミック セキュア アドレスに変換する固定学習をディセーブルにし、 no switchport port-security mac-address sticky インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。ダイナミック セキュア アドレスを削除するには、 clear port-security dynamic interface interface-id イネーブルEXECコマンドを使用します。ダイナミック セキュアMACアドレスを削除するには、 clear port-security dynamic address mac-addr イネーブルEXECコマンドを使用します。

次に、ポートFast Ethernet 0/1でポート セキュリティをイネーブルにし、セキュア アドレスの最大数を50に設定する例を示します。違反モードはデフォルト設定、セキュアMACアドレスは設定なし、固定学習はイネーブルにします。

Switch# configure terminal

Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.

Switch(config)# interface fastethernet0/1

Switch(config-if)# switchport mode access

Switch(config-if)# switchport port-security

Switch(config-if)# switchport port-security maximum 50

Switch(config-if)# switchport port-security mac-address sticky

Switch(config-if)# end

Switch# show port-security interface fastethernet0/1

Port Security: Enabled

Port status: SecureUp

Violation mode: Shutdown

Maximum MAC Addresses :50

Total MAC Addresses: 11

Configured MAC Addresses: 0

Sticky MAC Addresses :11

Aging time: 20 mins

Aging type: Inactivity

SecureStatic address aging: Enabled

Security Violation count: 0

次に、ポートFast Ethernet 0/12でスタティック セキュアMACアドレスおよび固定セキュアMACアドレスを設定し、その設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal

Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.

Switch(config)# interface fastethernet0/12

Switch(config-if)# switchport mode access

Switch(config-if)# switchport port-security

Switch(config-if)# switchport port-security mac-address 0000.02000.0004

Switch(config-if)# switchport port-security mac-address sticky

Switch(config-if)# switchport port-security mac-address sticky 0008.a343.b581

Switch(config-if)# end

Switch# show port-security address

= Secure Mac Address Table

-------------------------------------------------------------------

Vlan Mac Address Type Ports Remaining Age

(mins)

---- ----------- ---- ----- -------------

1 0000.0000.000a SecureDynamic Fa0/1 -

1 0000.0002.0300 SecureDynamic Fa0/1 -

1 0000.0200.0003 SecureConfigured Fa0/1 -

1 0000.0200.0004 SecureConfigured Fa0/12 -

1 0003.fd62.1d40 SecureConfigured Fa0/5 -

1 0003.fd62.1d45 SecureConfigured Fa0/5 -

1 0003.fd62.21d3 SecureSticky Fa0/5 -

1 0005.7428.1a45 SecureSticky Fa0/8 -

1 0005.7428.1a46 SecureSticky Fa0/8 -

1 0006.1218.2436 SecureSticky Fa0/8 -

1 0008.a343.b581 SecureSticky Fa0/12 -

-------------------------------------------------------------------

Total Addresses in System :11

Max Addresses limit in System :128

ポート セキュリティ エージングのイネーブル化と設定

ポート セキュリティ エージングを使用すると、ポート上のすべてのセキュア アドレスにエージング タイムを設定できます。ポートごとに2種類のエージングがサポートされています。

この機能を使用すると、既存のセキュアMACアドレスを手動で削除しなくても、セキュア ポートでPCの削除や追加を実行でき、しかもポートのセキュア アドレスの数を制限することができます。また、スタティックに設定されたセキュア アドレスのエージングについても、ポート単位でイネーブルまたはディセーブルに設定することができます。

ポート セキュリティのエージング タイムを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。

コマンド

説明

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

interface interface-id

ポート セキュリティのエージングをイネーブルにするポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

switchport port-security aging { static | time time | type { absolute | inactivity} }

セキュア ポートのスタティック エージングをイネーブルまたはディセーブルにするか、またはエージング タイムやタイプを設定します。

このポートに、スタティックに設定されたセキュア アドレスのエージングをイネーブルにする場合は、 static を入力します。

time には、このポートのエージング タイムを指定します。指定できる範囲は0〜1440分です。この値を0に設定すると、このポートのエージングはディセーブルになります。

type には、次のキーワードのいずれか1つを選択します。

  • absolute ― エージング タイプをabsoluteに設定します。このポートのセキュア アドレスはすべて、指定した時間(分単位)が経過すると期限切れになり、セキュア アドレス リストから削除されます。
  • inactivity ― エージングのタイプをinactivityに設定します。このポートのセキュア アドレスが期限切れになるのは、指定した時間中にセキュア ソース アドレスからのデータ トラフィックを受信しなかった場合だけです。

end

イネーブルEXECモードに戻ります。

show port-security [ interface interface-id ] [ address ]

設定を確認します。

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

ポート上のすべてのセキュア アドレスに対してポート セキュリティ エージングをディセーブルにするには、no switchport port-security aging time インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。スタティックに設定されたセキュア アドレスに対してだけエージングをディセーブルにするには、no switchport port-security aging static インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次の例では、インターフェイスFast Ethernet0/1のセキュア アドレスのエージング タイムを2時間に設定する方法を示します。

Switch(config)# interface fastethernet0/1

Switch(config-if)# switchport port-security aging time 120

次の例では、このインターフェイスに設定されたセキュア アドレスのエージングをイネーブルにし、エージング タイプをinactivityに、エージング タイムを2分に設定する方法を示します。

Switch(config-if)# switchport port-security aging time 2

Switch(config-if)# switchport port-security aging type inactivity

Switch(config-if)# switchport port-security aging static

設定したコマンドを確認するには、 show port-security interface interface id イネーブルEXECコマンドを入力します。

ポートベースのトラフィック制御設定の表示

show interfaces interface-id switchport イネーブルEXECコマンドを使用すると、(各種の特性とともに)インターフェイスのトラフィック抑制および制御の設定が表示されます。 show interfaces counters イネーブルEXECコマンドを使用すると、廃棄されたパケット数が表示されます。 show storm control および show port-security イネーブルEXECコマンドを使用すると、それぞれストーム制御とポート セキュリティ設定が表示されます。

トラフィック制御情報を表示するには、 トラフィック制御のステータスと設定表示用のコマンド に示す1つまたは複数のイネーブルEXECコマンドを使用します。

トラフィック制御のステータスと設定表示用のコマンド

コマンド

説明

show interfaces [interface-id] switchport

すべてのスイッチング(非ルーティング)ポートまたは指定したポートについて、管理ステータスまたは動作ステータスを表示します(ポート ブロッキング、ポート保護設定など)。

show storm-control [ interface-id ] [ broadcast | multicast | unicast ]

すべてのインターフェイスまたは指定したインターフェイスについて、指定したトラフィック タイプ(指定されていない場合はブロードキャスト トラフィック)のストーム制御抑制レベルを表示します。

show interfaces [interface-id] counters broadcast

すべてのインターフェイスまたは指定したインターフェイスについて、廃棄されたパケットの数を示す、ストーム制御ブロードキャスト抑制廃棄カウンタを表示します。

show interfaces [interface-id] counters multicast

すべてのインターフェイスまたは指定したインターフェイスについて、廃棄されたパケットの数を示す、ストーム制御マルチキャスト抑制廃棄カウンタを表示します。

show interfaces [interface-id] counters unicast

すべてのインターフェイスまたは指定したインターフェイスについて、廃棄されたパケットの数を示すストーム制御ユニキャスト抑制廃棄カウンタを表示します。

show port-security [ interface interface-id ]

スイッチまたは指定したインターフェイスのポート セキュリティ設定を表示します。各インターフェイスのセキュアMACアドレスの最大数、インターフェイスのセキュアMACアドレス数、発生したセキュリティ違反数、違反モードなどが含まれます。

show port-security [ interface interface-id ] address

すべてのスイッチ インターフェイスまたは指定したインターフェイスについて、設定されたすべてのセキュアMACアドレスと、各アドレスのエージング情報を表示します。

Toolbar-jp

All contents copyright (C) 1992--2003 Cisco Systems K.K.