
|
|
この章では、Catalyst 3550スイッチにSpanning-Tree Protocol(STP;スパニングツリー プロトコル)を設定する方法について説明します。
Rapid Spanning Tree Protocol(RSTP)、Multiple Spanning Tree Protocol(MSTP)、およびPer-VLAN Rapid Spanning Tree(PVRST)については、 RSTPおよびMSTPの設定 を参照してください。オプションのスパニングツリー機能については、 オプションのスパニングツリー機能の設定方法 を参照してください。
ここでは、スパニングツリー機能の操作方法について説明します。
STPは、ネットワーク内のループを防ぎながらパスの冗長性を実現するレイヤ2リンク管理プロトコルです。レイヤ2イーサネット ネットワークが正常に動作するのは、任意の2つのステーション間にアクティブ パスが1つだけ存在する場合です。スパニングツリーの動作はエンド ステーションにとってトランスペアレントであるため、エンド ステーション側では、1つのLANセグメントに接続されているのか、それとも複数のセグメントからなるスイッチドLANに接続されているのかを認識できません。
フォールトトレラント インターネットワークを構築する場合、ネットワークのすべてのノード間にループフリー パスを作成しておく必要があります。スパニングツリー アルゴリズムは、スイッチド レイヤ2ネットワーク上で最良のループフリー パスを算出します。スイッチは、定期的にBridge Protocol Data Unit(BPDU;ブリッジ プロトコル データ ユニット)と呼ばれるスパニングツリー フレームを送受信します。スイッチはこのようなフレームを転送せずに、フレームを使用してループフリー パスを構築します。
エンド ステーション間に複数のアクティブ パスがあると、ネットワーク内でループが発生する原因になります。ネットワークにループが存在すると、エンド ステーションが重複したメッセージを受信する可能性があります。また、スイッチが複数のレイヤ2インターフェイス上のエンド ステーションMACアドレスを学習する可能性もあります。このような状態ではネットワークが不安定になります。
スパニングツリーは、ルート スイッチと、そのルートからレイヤ2ネットワーク上のすべてのスイッチへのループフリー パスからなるツリーを定義します。スパニングツリーは、冗長データパスを強制的にスタンバイ(ブロック)ステートにします。スパニングツリーの1つのネットワーク セグメントで障害が発生し、かつ冗長パスが存在する場合、STPアルゴリズムはスパニングツリー トポロジーを再計算し、スタンバイ パスをアクティブにします。
スイッチ上の2つのインターフェイスがループの一部になっている場合は、スパニングツリー ポート プライオリティおよびパス コストの設定によって、フォワーディング ステートになるポートとブロッキング ステートになるポートが決まります。ポート プライオリティ値は、ネットワーク トポロジー内でのインターフェイスの位置を表すとともに、インターフェイスがトラフィックを伝送するために適した位置にあるかどうかを表します。パス コスト値は、メディア速度を表します。
このスイッチは、Per-VLAN Spanning Tree(PVST;VLAN単位スパニングツリー)と最大128のスパニングツリー インスタンスをサポートします。また、PVRST(RSTPを使用してPVSTの高速コンバージェンスを実現)もサポートします。PVRSTの詳細については、 RSTPを使用したスパニングツリー インスタンス を参照してください。スパニングツリーとVLAN Trunk Protocol(VTP;VLANトランキング プロトコル)の相互動作については、 STP設定時の注意事項 を参照してください。
アクティブで安定したスイッチド ネットワークのスパニングツリー トポロジーは、次の要素によって決まります。
ネットワーク内のスイッチの電源がオンになっている場合、1つ1つの各スイッチがルート スイッチとして機能します。各スイッチは、そのすべてのポートを介してコンフィギュレーションBPDUを送信します。BPDUによってスパニングツリー トポロジーの通信と計算が行われます。各コンフィギュレーションBPDUには、次の情報が格納されています。
スイッチは、 上位の 情報(低ブリッジID値、低パス コスト値など)を持つコンフィギュレーションBPDUを受信すると、そのポートの情報を保存します。スイッチは、ルート ポートでこのBPDUを受信すると、そのスイッチが指定スイッチとなっているすべての接続LANに、このBPDUを更新メッセージと一緒に転送します。
スイッチは、現在ポートに保存されている情報よりも 下位の 情報が含まれたコンフィギュレーションBPDUを受信すると、そのBPDUを廃棄します。スイッチが下位BPDUの受信元LANの指定スイッチである場合、そのスイッチはそのポート用に保存されている最新情報のBPDUをそのLANに送信します。これによって下位の情報は廃棄され、上位の情報がネットワークを伝播します。
スパニングツリーに関与するレイヤ2ネットワークのすべてのスイッチは、BPDUと呼ばれるデータ メッセージの交換により、ネットワーク内の他のスイッチの情報を収集します。このメッセージ交換により、次の処理が実行されます。
各VLANで、スイッチ プライオリティの最も高い(プライオリティ値が最小の)スイッチが、ルート スイッチとして選択されます。すべてのスイッチがデフォルトのプライオリティ(32768)で設定されている場合は、VLAN内でMACアドレスが最小のスイッチがルート スイッチになります。スイッチ プライオリティ値は、ブリッジIDの最上位ビットを占めます。
スイッチ プライオリティ値を変更すると、スイッチがルート スイッチとして選出される可能性が変更されます。大きい値を設定すると可能性が減り、小さい値を設定すると可能性が増します。
ルート スイッチは、スイッチド ネットワークのスパニングツリー トポロジーにおいて論理的な中心としての役割を担います。スイッチド ネットワークの起点に関わらず、ルート スイッチに到達する必要のないパスはすべて、スパニングツリー ブロックキング モードになります。
BPDUには、スイッチおよびMACアドレス、スイッチのプライオリティ、ポートのプライオリティ、パス コストなど、送信スイッチとそのポートに関する情報が格納されています。スパニングツリーは、この情報を使用して、スイッチド ネットワークのルート スイッチおよびルート ポート、さらに、各スイッチド セグメント用のルート ポートおよび指定ポートを選択します。
IEEE 802.1D規格では、各スイッチには一意のブリッジ識別子(ブリッジID)を割り当てる必要があります。これによってルート スイッチの選択が決定されます。各VLANは、PVSTおよびPVRST搭載の異なる 論理ブリッジ とみなされるので、各スイッチは、設定されているVLANと同数の異なるブリッジIDを備えている必要があります。スイッチ上の各VLANには一意の8バイト ブリッジIDが割り当てられています。最上位の2バイトはスイッチのプライオリティが使用し、残りの6バイトは、スイッチのMACアドレスとなっています。
Release 12.1(8)EA1以上では、Catalyst 3550スイッチは802.1tスパニングツリー拡張機能をサポートします。以前にスイッチのプライオリティが使用していたビットのいくつかは、現在VLAN識別子として使用されています。その結果、ブリッジIDの固有性を維持しながら、スイッチ用に予約されるMACアドレスが少なくなり、サポートできるVLAN IDの範囲は大きくなっています。 スイッチ プライオリティ値および拡張システムID に示すように、以前スイッチのプライオリティが使用していた2バイトは、4ビット プライオリティ値と、VLAN IDに等しい12ビット拡張システムIDに再割り当てされています。以前のリリースでは、スイッチ プライオリティ値は16ビット値です。
スパニングツリーは、拡張システムID、スイッチ プライオリティ、および割り当てられたスパニングツリーMACアドレスを使用して、各VLANの一意のブリッジIDが重複しないようにします。以前のリリースでは、スパニングツリーはVLANごとに1つのMACアドレスを使用して各VLANのブリッジIDが重複しないようにします。
拡張システムIDのサポートは、手動によるルート スイッチ、セカンダリ ルート スイッチ、およびVLANのスイッチ プライオリティの設定方法に影響します。詳細については、 ルート スイッチの設定 、 セカンダリ ルート スイッチの設定 、および VLANのスイッチ プライオリティの設定 を参照してください。
スパニングツリー タイマー に、スパニングツリー全体のパフォーマンスに影響を与えるタイマーを示します。
スパニングツリー トポロジー では、スイッチAがルート スイッチに選択されています。すべてのスイッチでスイッチ プライオリティがデフォルト(32768)に設定されており、スイッチAのMACアドレスが最小であるためです。ただし、トラフィック パターン、転送インターフェイスの数、またはリンク タイプによっては、スイッチAが最適なルート ブリッジであるとは限りません。最適なスイッチのプライオリティを上げる(プライオリティの数値を小さくする)ことによって、そのスイッチがルート スイッチに設定すれば、最適なスイッチをルートとして持つ新しいスパニングツリー トポロジーを形成するよう、強制的に再計算させることができます。
スパニングツリー トポロジーをデフォルトのパラメータに基づいて計算すると、スイッチド ネットワーク上の送信元から宛先エンド ステーションまでのパスが最適にならない可能性があります。たとえば、ルート ポートよりもプライオリティの高いインターフェイスに、より高速のリンクを接続すると、ルート ポートが変更されます。重要なのは、最も高速のリンクをルート ポートにすることです。
たとえば、スイッチBの1つのポートがギガビット イーサネット リンクであり、同じスイッチの別のポート(10/100リンク)がルート ポートになっていると仮定します。ネットワーク トラフィックはギガビット イーサネット リンクに流す方が効率的です。ギガビット イーサネット インターフェイスのSTPポート プライオリティをルート ポートよりも高く(数値を小さく)すれば、ギガビット イーサネット インターフェイスが新しいルート ポートになります。
プロトコル情報がスイッチドLANを通過するときに、伝播遅延が生じることがあります。その結果、スイッチド ネットワークのさまざまな時点および場所でトポロジーの変更が発生します。インターフェイスがスパニングツリー トポロジーに含まれていない状態からフォワーディング ステートに直接移行すると、一時的にデータ ループが形成される可能性があります。インターフェイスは、新しいトポロジー情報がスイッチドLAN経由で伝達されるまで待機し、その後、フレーム転送を開始する必要があります。また、古いトポロジーで転送されたフレームの存続時間を満了させることも必要です。
スパニング ツリーを使用するスイッチ上の各レイヤ2インターフェイスは、次のステートのいずれかになります。
スパニングツリー インターフェイスのステート スパニングツリー インターフェイスのステート に、インターフェイスがステートを移行する様子を示します。
スイッチの電源を投入すると、STPはデフォルトでイネーブルになり、スイッチ、VLAN、またはネットワークのすべてのインターフェイスは、ブロッキング ステートを経てリスニングおよびラーニングという移行ステートに進みます。スパニングツリーは、各インターフェイスを、フォワーディング ステートまたはブロッキングステートで安定させます。
スパニングツリー アルゴリズムによってレイヤ2インターフェイスがフォワーディング ステートになる際には、次のプロセスが発生します。
ブロッキング ステートのレイヤ2インターフェイスは、フレーム転送に参加しません。初期化後、スイッチの各インターフェイスにBPDUが送信されます。スイッチは最初、他のスイッチとBPDUを交換するまでルートとして動作します。この交換により、ネットワーク上のどのスイッチがルート(またはルート スイッチ)であるかが確定します。ネットワークにスイッチが1つしか存在しない場合は、BPDU交換は行われず、転送遅延タイマーが満了し、インターフェイスはリスニング ステートに移行します。初期化後、インターフェイスは常にブロッキング ステートになります。
リスニング ステートは、レイヤ2インターフェイスがブロッキング ステートを経て移行する最初のステートです。このインターフェイスはフレーム転送に参加すべきであるとスパニングツリーが判断した場合、インターフェイスはこのステートになります。
IEEE 802.1Dには、さまざまなブリッジ プロトコルが使用するマルチキャスト アドレスとして、0x00180C2000000〜0x0180C2000010の範囲のアドレスが17個規定されています。このアドレスはスタティック アドレスなので削除できません。
スパニングツリー ステートに関係なく、スイッチは0x0180C2000000〜0x0180C200000Fのアドレス宛のパケットを受信しますが、転送は行いません。
STPがイネーブルになっている場合は、スイッチCPUは、0x0180C2000000および0x0180C2000010宛のパケットを受信します。STPがディセーブルの場合、スイッチは不明のマルチキャスト アドレスとしてこのようなパケットを転送します。
VLANトランキングのIEEE 802.1Q規格では、ネットワークのスパニングツリー方式にいくつかの制約を課します。この規格では、トランク上で許可された すべて のVLANに対してスパニングツリー インスタンスは1つのみです。ただし、802.1Qトランクを使用して接続したシスコ スイッチで構成されたネットワークでは、スイッチはトランク上で許可されたVLAN ごとに 1つのスパニングツリー インスタンスを維持します。
802.1Qトランクを使用してシスコ スイッチを他社製のデバイスに接続すると、シスコ スイッチはPer-VLAN Spanning Tree(PVST)を使用してスパニングツリーのインターオペラビリティを実現します。PVRSTがイネーブルの場合、スイッチはPVSTではなくPVRSTを使用してスパニングツリーのインターオペラビリティを実現します。このスイッチは、トランクの802.1Q VLANのスパニングツリー インスタンスと他社製の802.1Qスイッチのスパニングツリー インスタンスを結合します。
ただし、すべてのPVSTまたはPVRST情報は、他社製の802.1Qスイッチ クラウドにより分離されたシスコ スイッチによって維持されます。シスコ スイッチを分離する他社製の802.1Qスイッチ クラウドは、スイッチ間の1つのトランク リンクとして取り扱われます。
PVSTは802.1Qトランクで自動的にイネーブルに設定され、ユーザによる設定は必要ありません。アクセス ポートおよびISL(スイッチ間リンク)トランク ポートでの外部スパニングツリー動作は、PVSTによって影響されません。
802.1Qトランクの詳細については、 VLANの設定 を参照してください。
Cisco VLANブリッジSTPは、代替ブリッジング機能(ブリッジ グループ)で使用し、DECnetなどのIP以外のプロトコルを2つ以上のVLANブリッジ ドメインまたはルーテッド ポート間で伝送します。VLANブリッジSTPにより、ブリッジ グループは個々のVLANスパニングツリーの上部にスパニングツリーを形成できるので、VLAN間で複数の接続がある場合に、ループが形成されないようにします。また、ブリッジングされているVLANからの個々のスパニングツリーが単一のスパニングツリーに縮小しないようにする働きもします。
VLANブリッジSTPをサポートするには、一部のスパニングツリー タイマーを増やします。代替ブリッジング機能を使用するには、スイッチにEnhanced Multilayer software Image(EMI;拡張マルチレイヤ ソフトウェア イメージ)をインストールする必要があります。詳細については、 代替ブリッジングの設定 を参照してください。
2つのスイッチ インターフェイスを別のデバイス、または2台の異なるデバイスに接続することにより、スパニングツリーを使用して冗長バックボーンを作成できます。スパニングツリーは、一方のインターフェイスを自動的にディセーブルにしますが、他方のインターフェイスに障害が発生すると、ディセーブルになっていたインターフェイスをイネーブルにします( スパニングツリーおよび冗長接続 を参照)。一方のリンクが高速で、他方が低速の場合、常に低速の方のリンクがディセーブルになります。2つのリンクの速度が同じ場合、ポート プライオリティとポートIDが加算され、値が小さいリンクがスパニングツリーによってディセーブルにされます。
ダイナミック アドレスの有効期間のデフォルト値は5分であり、 mac-address-table aging-time グローバル コンフィギュレーション コマンドによるデフォルト設定です。ただし、スパニングツリーの再構成により、多数のステーション ロケーションが変更される場合があります。このようなステーションには、再構成中、5分以上にわたって到達できないことがあるので、アドレス テーブルからステーション アドレスを削除し、改めて学習できるように、アドレス有効期間が短縮されます。短縮された有効期間は、スパニングツリーの再構成時には、転送遅延パラメータの値( spanning-tree vlan vlan-id forward-time seconds グローバル コンフィギュレーション コマンド)と同じです。
1つ1つのVLANは独立したスパニングツリー インスタンスなので、スイッチはVLAN単位で有効期間を短縮します。あるVLANでスパニングツリーの再構成が行われると、そのVLANで学習されたダイナミック アドレスが有効期間短縮の対象になることがあります。他のVLANのダイナミック アドレスは影響を受けず、スイッチで設定された有効期間がそのまま適用されます。
ここでは、スパニングツリー機能を設定する手順について説明します。
VTPにスパニングツリー インスタンスよりも多くのVLANが定義されている場合、STPをイネーブルにできるのは128のVLANに限られます。残りのVLANは、スパニングツリーをディセーブルにした状態で動作します。VLANの数が128を超える場合は、MSTPをイネーブルにして、複数のVLANを1つのスパニングツリー インスタンスにマップすることを推奨します。詳細については、 RSTPおよびMSTPの設定 を参照してください。
推奨するトランク ポート設定の詳細については、 他の機能との相互作用 を参照してください。
128のスパニングツリー インスタンスがすでに使用されている場合は、VLANのいずれかでSTPをディセーブルにしてから、実行したいVLAN上でSTPをイネーブルにすることができます。特定のVLANのSTPをディセーブルにするには、 no spanning-tree vlan vlan-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。特定のVLAN上のSTPをイネーブルにするには、 spanning-tree vlan vlan-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
スパニングツリー コマンドは、VLANスパニングツリー インスタンスのコンフィギュレーションを決定します。スパニングツリー インスタンスは、VLANにインターフェイスを割り当てるときに作成します。最後のインターフェイスが他のVLANに移動すると、STPインスタンスは削除されます。スパニングツリー インスタンスを作成する前に、スイッチおよびポートのパラメータを設定できます。このパラメータは、スパニングツリー インスタンスの作成時に適用されます。
STPは、デフォルトでVLAN 1および新規に作成されたすべてのVLAN上で、 STPのデフォルト設定 に示したスパニングツリーの限度を上限としてイネーブルに設定されています。STPをディセーブルにするのは、ネットワーク トポロジーにループがないことが確実な場合だけにしてください。
スイッチは、設定されたアクティブVLANごとに1つずつ、独立したスパニングツリー インスタンスを維持します。各インスタンスには、スイッチ プライオリティとスイッチMACアドレスからなるブリッジIDが対応づけられています。各VLANで、最小のブリッジIDを持つスイッチが、そのVLANのルート スイッチになります。
あるスイッチが特定のVLANのルートになるよう設定するには、 spanning-tree vlan vlan-id root グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、スイッチ プライオリティをデフォルト値(32768)から大幅に小さい値に変更します。このコマンドを入力すると、スイッチは、各VLANについてルート スイッチのスイッチ プライオリティをチェックします。拡張システムIDのサポートのため、スイッチは、指定されたVLAN上の自身のプライオリティを24576に設定します(この値によって、このスイッチが指定されたVLANのルートになる場合)。
指定されたVLANのいずれかのルート スイッチに24576より小さいスイッチ プライオリティが設定されている場合は、スイッチは指定されたVLAN上の自身のプライオリティを、最小のスイッチ プライオリティより4096だけ小さい値に設定します( スイッチ プライオリティ値および拡張システムID に示すように、4096は、4ビット スイッチ プライオリティ値の最下位ビットの値です)。
Release 12.1(8)EA1より前のリリースでは、Catalyst 3550スイッチ上(拡張システムIDなし)で spanning-tree vlan vlan-id root グローバル コンフィギュレーション コマンドを実行すると、指定されたVLAN上の自身のスイッチ プライオリティが8192に設定されます(この値によってこのスイッチが指定されたVLANのルートになる場合)。指定されたVLAN上のいずれかのルートスイッチに8192より小さいスイッチ プライオリティが設定されている場合は、スイッチは指定されたVLAN上の自身のプライオリティを最小のスイッチ プライオリティより1つだけ小さい値に設定します。
次の例は、拡張システムIDのサポートがある場合とない場合の、 spanning-tree vlan vlan-id root コマンドの効果を示します。
レイヤ2ネットワークの直径(すなわち、レイヤ2ネットワーク上の任意の2つのエンド ステーション間の最大スイッチ ホップ数)を指定するには、 diameter キーワードを指定します。ネットワークの直径を指定すると、スイッチはその直径を持つネットワークに最適なhelloタイム、転送遅延時間、および最大エージング タイムを自動的に設定します。その結果、STPのコンバージェンスに要する時間が大幅に短縮されます。 hello キーワードを使用すると、自動的に計算されたhelloタイムを上書きできます。
指定されたVLANのルートになるようにスイッチを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
スイッチをデフォルト設定に戻すには、 no spanning-tree vlan vlan-id root グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
拡張システムIDをサポートするCatalyst 3550スイッチをセカンダリ ルートとして設定すると、スイッチ プライオリティはデフォルト値(32768)から28672に変更されます。このスイッチは、プライマリ ルート スイッチに障害が発生した場合に、指定されたVLANのルート スイッチになる可能性が高くなります。ネットワーク上の他のスイッチはデフォルトのスイッチ プライオリティである32768を使用していると想定されるので、他のスイッチがルート スイッチになる可能性は低くなります。拡張システムIDをサポートしないCatalyst 3550スイッチ(Release 12.1(8)EA1より前のソフトウェア)の場合、スイッチ プライオリティは16384に変更されます。
このコマンドを複数のスイッチに実行して、複数のバックアップ ルート スイッチを設定できます。 spanning-tree vlan vlan-id root primary グローバル コンフィギュレーション コマンド を使用して、プライマリ ルート スイッチの設定時と同じネットワーク直径とhelloタイム値を設定します。
指定されたVLANのセカンダリ ルートになるようにスイッチを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
|
|
||
|
|
spanning-tree vlan vlan-id root secondary [ diameter net-diameter [ hello-time seconds ]] |
指定されたVLANのセカンダリ ルートになるようにスイッチを設定します。
プライマリ ルート スイッチの設定時と同じネットワーク直径とhelloタイム値を使用します。 ルート スイッチの設定 を参照してください。 |
|
|
||
|
|
||
|
|
スイッチをデフォルト設定に戻すには、 no spanning-tree vlan vlan-id root グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
ループが発生すると、スパニングツリーは、ポート プライオリティを使用して、フォワーディング ステートにするインターフェイスを選択します。STPに最初に選択させたいインターフェイスには高いプライオリティ値(小さい数値)を、最後に選択させたいインターフェイスには低いプライオリティ値(大きい数値)を割り当てることができます。すべてのインターフェイスが同じプライオリティ値を使用している場合には、スパニングツリーはインターフェイス番号が最も小さいインターフェイスをフォワーディング ステートにして、残りのインターフェイスをブロックします。
インターフェイスのポート プライオリティを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
インターフェイスをデフォルト設定に戻すには、 no spanning-tree [ vlan vlan-id ] port-priority インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。スパニングツリーのポート プライオリティを使用してトランク ポートにロード シェアリングを設定する方法については、 STPによるロード シェアリング を参照してください。
スパニングツリー パス コストのデフォルト値は、インターフェイスのメディア速度と連動します。ループが発生すると、スパニングツリーはコストを使用して、フォワーディング ステートにするインターフェイスを選択します。STPに最初に選択させたいインターフェイスには小さいコスト値を、最後に選択させたいインターフェイスには大きいコスト値を割り当てることができます。すべてのインターフェイスが同じコスト値を使用している場合、スパニングツリーはインターフェイス番号が最も小さいインターフェイスをフォワーディング ステートにして、残りのインターフェイスをブロックします。
インターフェイスをデフォルト設定に戻すには、 no spanning-tree [ vlan vlan-id ] cost インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。スパニングツリー パス コスト使用してトランク ポートにロード シェアリングを設定する方法については、 STPによるロード シェアリング を参照してください。
スイッチ プライオリティを設定して、スイッチがルート スイッチとして選択される可能性を高めることができます。
VLANのスイッチ プライオリティを設定するには、イネーブルEXECモードで次の手順を実行します。
スイッチをデフォルト設定に戻すには、 no spanning-tree vlan vlan-id priority グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
helloタイムを変更することによって、ルート スイッチによるコンフィギュレーション メッセージが生成される間隔を設定できます。
スイッチをカスケード型コンフィギュレーションで設定する場合、STPは削減可能なデフォルト値を使用します。ルートスイッチがクラスタに含まれており、カスケード型スタックの1つのスイッチである場合には、スパニングツリーをカスタマイズしてスイッチ障害の発生後にSTPが再コンバージェンスする時間を短縮できます。 ギガビット イーサネット スタック に、GigaStack GBICを使用する3種類のカスケード型スタックのスイッチを示します。 STPパラメータのデフォルト値および適切な設定値(単位:秒) に、STPのデフォルト設定と、これらのコンフィギュレーションに適した設定値を示します。
スパニングツリー ステータスを表示するには、 スパニングツリー ステータスの表示に使用するコマンド に示すイネーブルEXECコマンドの1つまたは複数を使用します。
All contents copyright (C) 1992--2003 Cisco Systems K.K.