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この章では、スイッチにおけるLong-Reach Ethernet(LRE)機能の設定方法について説明します。この章は、次の内容で構成されます。
Catalyst LREスイッチは、LREテクノロジーを使用して、カテゴライズされた、またはカテゴライズされていないシールドなしツイストペア ケーブル(既存の電話回線など、カテゴリ1、2、3の構造化および非構造化ケーブル)でデータ、音声、およびビデオ トラフィックを伝送します。
スイッチのLREポートをリモート イーサネット デバイス(PCなど)に接続するには、次の2タイプの接続が必要です。
スイッチのLREポートとリモート イーサネット デバイス間の実際の回線速度は、どちらの方向でも、LREリンク速度およびCPEイーサネット リンク速度によって決まります。たとえば、PCのイーサネット ポートが100 Mbpsに設定され、LREポートがアップストリーム リンク速度5.69 Mbpsに設定されている場合、PCユーザに提供される実際のアップロード速度は、100 Mbpsではなく5.69 Mbpsです。
LREのトラブルシューティング手順については、 LREポート設定のトラブルシューティング を参照してください。LREに関するその他の詳細は、スイッチのコマンド リファレンスを参照してください。
LREリンクの設定値は、スイッチのLREポートとCPE RJ-11壁面ポートとの間の接続を定義します。LREリンクはデータ、音声、およびビデオ トラフィックに、対称および非対称のデータ転送レートを提供します。 対称 伝送では、ダウンストリーム データ転送レートとアップストリーム データ転送レートは同じです。 非対称 伝送では、ダウンストリーム帯域幅とアップストリーム帯域幅が異なります。 ダウンストリーム 伝送は、LREスイッチからCPEデバイスに流れるトラフィックです。 アップストリーム 伝送は、スイッチとCPEデバイスからLREスイッチに流れるトラフィックです。
スイッチは プロファイル と呼ばれる設定を使用して、LREリンク上のアップストリーム レートおよびダウンストリーム レートを制御します。LREリンク上のアップストリーム帯域およびダウンストリーム帯域は、プロファイルに応じて、約1〜18.750 Mbpsの範囲になります。
プロファイルは、ポート単位で割り当てることも、スイッチ全体に割り当てることもできます。LREスイッチはCPEデバイスとのリンクを確立すると、CPEデバイスに自身のプロファイル設定値をダウンロードし、スイッチとCPEデバイスが同じ設定で動作できるようにします。
LREスイッチには、出荷時に定義済みのプロファイルが含まれています。これらのプロファイルは、パブリック(グローバル)モードおよびプライベート(ポート単位)モードのプロファイルに分類されます( LREプロファイル )。PUBLIC-ANSIプロファイルとPUBLIC-ETSIプロファイルだけがパブリックであり、その他のシステム定義プロファイルはすべてプライベートです。デフォルトでは、スイッチ上のすべてのLREポートがLRE-10プライベート プロファイルでイネーブルに設定されています。このデフォルト プロファイルを使用すると、LREリンク上のアップストリームおよびダウンストリーム伝送レートは10 Mbpsになります。
スペクトル プロファイルに関する標準は、まだ承認されていません。PUBLIC-ANSIプロファイルは、ANSI Plan 998に対応しています。PUBLIC-ETSIプロファイルは、ETSI Plan 997に対応しています。どちらのプランもドラフト標準です。標準に関する最新情報および最新のパブリック プロファイルについては、シスコシステムズにお問い合わせください。
実際のデータ レートは、表に記載された総データ レートよりも常に小さくなります。Catalyst LREスイッチは、リモート接続したCPEデバイスを管理するためにリンク速度のごく一部を使用します。
一般的にプロファイルの名称は、予想最大データ レートに由来します。表にあげたような総データ レートには由来しません。システム定義プロファイル名はすべてLREをプレフィクスとし、その後ろにダウンストリーム ユーザ データ レート、さらにアップストリーム ユーザ データ レートが付きます。プロファイルが対称の場合、付けられるデータ レートは1つだけです。Public frequency usage plan 998および997に適合するように定義された2つのプロファイル(PUBLIC-ANSIおよびPUBLIC-ETSI)については例外です。特別の名称が付けられたこれら2つのプロファイルは、どこで使用しても機能します。
スイッチLREポートに別のプロファイルを割り当てると、そのポートは即時にリセットされ、新しく割り当てられたプロファイルを使用するようになります。
その他のプロファイル(ポートおよびグローバル)ではすべて、インターリーブ機能がイネーブルに設定され、LL機能がディセーブルに設定されています。インターリーブ機能は、LREリンク上の小さな妨害に対する最大限の保護機能を提供しますが、データ伝送の遅延が起こります。
LREスイッチには、出荷時に定義済みのプロファイル シーケンスが含まれています。シーケンスとはプロファイルを一まとめにしたもので、レート セレクション機能で使用します。これによってスイッチは自動的にプロファイルを選択できます。コマンドまたはCMSを使用して、一連の独自のシーケンスを定義することも可能です。
LREレート セレクション シーケンス に、Cisco IOSに含まれるレート セレクション用の定義済みプロファイル シーケンスの概要を示します。レート セレクションの実行中、スイッチはこれらのシーケンスを使用して特定のLREインターフェイス用に適切なプロファイルを選択します。
スイッチは最初のプロファイルから順番に、シーケンス内の各プロファイルをLREインターフェイスに適用しようとします。スイッチがLREインターフェイス用に適切なプロファイルを決定するのに要する時間を、コンバージェンス タイムといいます。シーケンス内のどのプロファイルを用いてもリンクを確立できない場合、そのリンクはDOWNと宣言されます。
レート セレクションの詳細については、 レート セレクションを使用したプロファイルの自動割り当て を参照してください。
CPEイーサネット リンクの設定値は、CPEイーサネット ポートとリモート イーサネット デバイス(PCなど)の間の接続を定義します。
LREポートにCPEデバイスを接続している場合は、次の考慮事項に注意してください。
スイッチ内部の統計情報、LREスイッチ インターフェイスによって収集された統計情報、およびCPE LREインターフェイスによって収集された統計情報を表示するには、 show controllers ethernet-controller イネーブルEXECコマンドを使用します。このコマンドの詳細については、スイッチのコマンド リファレンスを参照してください。
ここでは、設定時の注意事項、およびすべてまたは個別のLREポートへのプロファイルの割り当て方法について説明します。これはLREリンク、ポート、およびプロファイルの詳細を含みます。
室内の終端ブリッジ タップごとに、LREリンク距離がさらに300フィートずつ短くなる場合があります。また、ケーブルの品質、ケーブル バンドルのサイズ、およびバンドル内でのクロス トークによっても、全体的な到達距離が左右されます。
設置場所が単独の建物である(または建物の集合に接続している)場合は、専門の電気技術者に問い合わせ、配線が屋内回線に関する該当規定に準拠しているかどうかを確認してください。
設置場所が複数の建物に分かれている場合は、それぞれの建物がどのように相互接続されているかを確認する必要があります。LREスイッチとCPEデバイス間の配線が、建物(または屋内配線規格に準拠した配管)の外部へ出る場合には、雷およびショートによる高電圧から配線を保護する必要があります。それには、屋外配線に関する地域の規定に準拠したヒューズまたは過電圧保護装置を使用します。詳しい方法については、地域の通信規定を熟知した専門家に相談してください。
LREパフォーマンスに最大の影響を及ぼすのは、高周波数ケーブルの周波数応答です。LRE信号は、周波数が高いほど干渉を受けやすくなります。LREのアップストリーム信号は、周波数スペクトルの高域で動作します。周波数が高いと、ケーブルの減衰量が大きくなるだけでなく、バンドル内の他のペアへの干渉も大きくなります。この干渉またはクロス トークによって、信号品質が著しく影響される場合があります。
スイッチのLREポートにプロファイルを割り当てる場合は、次の考慮事項に注意してください。
スイッチにパブリック プロファイルが設定されていて、スイッチLREポートがプライベート プロファイルを使用するように設定する場合には、最初に no lre profile SS コンフィギュレーション コマンドを使用して、パブリック プロファイルをディセーブルにする必要があります。
スイッチLREポートに別のプロファイルを割り当てると、そのポートは即時にリセットされ、新しく割り当てられたプロファイルを使用するようになります。
プライベート プロファイルの異なるLREスイッチは、1つのクラスタに混在させることができます。クラスタの詳細については、 スイッチのクラスタ設定 を参照してください。
LRE接続の品質を維持するには、非対称のポート プロファイルを使用します。これらのプロファイルでは、低いアップストリーム レート、高いダウンストリーム レートが提供されます。
LREリンクの統計情報およびLREポートのプロファイル情報を表示するには、 show controllers lre status profileおよびshow controllers lre status link イネーブルEXECコマンドを使用します。これらのコマンドの詳細については、スイッチのコマンド リファレンスを参照してください。
CPEイーサネット リンクの設定値は、CPEイーサネット ポートとリモート イーサネット デバイス(PCなど)の間の接続を定義します。
LREポートにCPEデバイスを接続している場合は、次の考慮事項に注意してください。
スイッチ内部の統計情報、LREスイッチ インターフェイスによって収集された統計情報、およびCPE LREインターフェイスによって収集された統計情報を表示するには、 show controllers ethernet-controller イネーブルEXECコマンドを使用します。このコマンドの詳細については、スイッチのコマンド リファレンスを参照してください。
Cisco 575 LRE CPEイーサネット ポートは、リモート イーサネット デバイスのキャパシティに応じて、10 Mbpsまたは100 Mbps、半二重モードまたは全二重モードで動作するように設定できます。ポート速度およびデュプレックス モードの自動ネゴシエーションがサポートされます。
CPEイーサネット ポートのデフォルトの速度はautoです。デフォルトのデュプレックス モードは、バック プレッシャを使用する半二重モードです。
LREリンクの速度とCPEイーサネット リンクの速度を一致させる必要はありません。ただし、LREリンクがCPEイーサネット リンクより遅い場合に発生しがちなデータの損失を防ぐために、CPEイーサネット ポートが半二重モードに設定されていることを確認してください。デュプレックスに関する自動ネゴシエーションを使用するのは、リモート デバイスが802.1x全二重フロー制御をサポートしている場合だけにしてください。PCユーザ側からは、100 Mbps/半二重の場合と、100 Mbps/全二重の場合とでは、パフォーマンスに顕著な違いはありません。Cisco 575 LRE CPEイーサネット ポートのデュプレックスおよび速度の設定を変更するには、それぞれ duplex および speed インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
Cisco 585 LRE CPEイーサネット ポートを設定することはできません。
CPEイーサネット ポートのデフォルトの速度はautoです。デフォルトのデュプレックス モードは、バック プレッシャを使用する半二重モードです。Cisco 585 LRE CPEでは、デュプレックスに関する自動ネゴシエーションはサポートされません。
CPEイーサネット ポートは、ポート単位でイネーブルまたはディセーブルにすることはできません。たとえば、LREポートに shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用すると、接続先CPEデバイス上のすべてのイーサネット ポートがディセーブルになります。
LREポートでは、 loopback インターフェイス コンフィギュレーション コマンドはサポートされません。LREポート上での外部ループパックもサポートされません。CPEイーサネット ポートを同じCPEデバイス上の他のイーサネット ポートに接続すると、ループが発生することがあります。この場合、スイッチはCPEデバイスへの送信を停止し、CPEデバイスからのイーサネット トラフィックをブロックします。
パブリック プロファイルは、スイッチ全体(グローバル)に設定します。選択するパブリック プロファイルは、LREスイッチを接続するPSTNと互換性があるものでなければなりません。
パブリック プロファイルは、プライベート プロファイルよりも優先されます。スイッチにパブリック プロファイルを割り当てると、スイッチはプライベート プロファイルの設定値を無視し、すべてのLREポートにパブリック プロファイルの設定値を使用します。スイッチ上でパブリック プロファイルをディセーブルにするには、 no lre profile global グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
パブリック プロファイルの設定値を変更すると、その変更は即時に有効になり、パブリック モードが自動的にアクティブ モードになります。
プライベート プロファイルは、ポート単位で設定します。スイッチ上の各LREポートに同じプライベート プロファイルを割り当てることも、異なるプライベート プロファイルを割り当てることもできます。デフォルトのアクティブ プライベート プロファイルは、すべてのLREポートでLRE-10です。
スイッチをリセットすると、各ポートが更新されたプロファイルで設定されます。
LREポートにプライベート プロファイルを割り当てるには、イネーブルEXECモードで次の作業を行います。
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プライベート プロファイル名を入力します( LREプロファイル の一覧を参照)。 |
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LREリンクの統計情報およびLREポートのプロファイル情報を表示するには、 show controllers lre イネーブルEXECコマンドを使用します。これらのコマンドの詳細については、スイッチのコマンド リファレンスを参照してください。
LREネットワークでは、CPEデバイスに接続した各LREポート用にプロファイルを設定する必要があります(デフォルトはLRE-10)。レート セレクション機能を使用すれば、スイッチはLREリンク(LREスイッチ ポートと接続先CPEデバイスとの間のリンク)確立のためにポートが使用するプロファイルのセットの中から、1つのプロファイルを自動的に選択できます。選択されたプロファイルは、最適なリンクまたはプロファイルである場合もあれば、そうでない場合もあります。
レート セレクションはデフォルトでイネーブルですが、レート セレクションを起動するにはシーケンスを選択する必要があります(つまりデフォルトのシーケンスは定義されていません)。レート セレクションの実行中、スイッチはLREインターフェイス用に最適なプロファイルを、LREインターフェイス用に設定されたシーケンス(定義済みの一連のプロファイル)から選択します。レート セレクション アルゴリズムは、そのシーケンス中の最初のプロファイルから始めて、CPEデバイスとのリンク確立に成功するまで、順次(降順に)次のプロファイルの適用を試みます。各シーケンスのプロファイルは、LRE-4-1プロファイルでポートのリンク確立を試みた時点で最終となります。このプロファイルは、LREポートとCPEデバイスがリンクを確立し得る最小のアップストリームおよびダウンストリーム レートを提供します。
レート セレクションがイネーブルになっていれば、LREスイッチは次のような場合にレート セレクションを実行します。
いずれの場合も、レート セレクションを実行するのは、回線の条件に合った最適のプロファイルを取得するためです。
スイッチはレート セレクションの実行時、LREインターフェイス用に適切なプロファイルを選択します。LREインターフェイスの回線条件を変更した場合、レート セレクションを再度実行する必要があります。
レート セレクション機能は、ポート レベルとスイッチ レベルの両方で使用できます。プロファイルとシーケンスには、システム定義のプライオリティ レベルがあります。これはレート セレクションと連動して機能し、ポートまたはスイッチ全体が使用する速度を決定します。プライオリティ レベルを高い方から並べると、次のようになります。
プロファイルの一覧については LREプロファイル を、システム定義のシーケンスの一覧については LREレート セレクション シーケンス を参照してください。IOSコマンドまたはCMSを使用して独自のシーケンスを定義することもできます。
レート セレクションをインストレーション ツールとして使用し、プロファイルを特定のものにロックすることもできます。この場合、レート セレクションはインストール時に1回だけ実行します。その後は、上記の4つのイベントのいずれかが起きた場合でも、レート セレクションが実行されることはありません。イネーブルEXECモードでconfigコマンドを使用し、レート セレクションによって選択されるプロファイルをロックすることができます(必要に応じて、特別なEXECコマンドを使用すれば、プロファイルがロックされたインターフェイス上で、レート セレクションを再実行することができます)。
プロファイル ロッキングの利点は、プロファイルをLREポート上でロックすれば、プロファイル シーケンスから選択する場合よりも起動時のコンバージェンス タイムが短くなることです。
レート セレクションをイネーブルにしたLREポートにおいてプロファイルをロックするには、イネーブルEXECモードで次の手順を行います。
レート セレクションの実行中、Signal-to-Noise Ratio(SNR;信号対雑音比)をリンク品質の指標として使用します。スイッチには、リンク品質を保証するための内部機構はありません。要求されるビット エラー レートと使用環境のノイズ レベルとに応じて、異なるリンク品質が必要になります。ノイズの大きな環境では、安定したリンクを実現するために、それだけ高いSNRが必要です。ビット エラー レートを低くするには、SNRを高くする必要があります。通常、マージンが6 dBであれば、エラー レートは10 -21 ビットになります。
リンクを安定させるためには、要求されるSNRにマージンを加える必要があります。マージンは、使用環境のノイズ レベルに適した値に設定できます。マージンを引き上げると、システムがより低いプロファイルを選択する可能性があり、データ レートが低下しますが、伝送の信頼性はそれだけ高くなります。
スイッチは、リンクがアクティブになったあとはマージンを保証しません。マージンはリンクの確立時にのみ保証されます。リンクがアクティブになる際に、SNR要求が設定済みのマージン レベルに見合わない場合は、そのリンクは確立されません。
ダウンストリームとはリンクのリモート側を指し、アップストリームとはローカル側を指します。リンクは、ローカル側とリモート側のマージン要求を両方とも満たす必要があります。いずれか一方が満たされない場合、そのリンクはダウンしたと見なされます。このコマンドは、当該インターフェイスでレート セレクションがディセーブルになっている場合は、意味を持ちません。
ダウンストリーム レートに対するSNR要求 は、各プロファイルのダウンストリーム レートに対するSNR要求の一覧です。
リンクの品質確保に使用するマージンの範囲は、1〜10 dBです。ノイズの低い環境では、推奨値は2 dBです。ノイズが中程度の環境では、推奨値は4 dBです。ノイズの高い環境では、推奨値は6 dBです。
プロファイルの理論上の最小SNRが25 dBで、マージンを3 dBに設定した場合は、リンク確立時に、リンク実現のために最低でも28 dBのSNRが必要になります。リンクが確立され、リンク時点でSNR値が27 dBしかない場合、そのリンクはダウンしたと見なされ、シーケンス中の次のプロファイルが試行されます。マージンを0(デフォルト値)に設定した場合は、リンク確立の際にIOSはSNR値をチェックしません。
ローカルのLREコントローラまたは接続先CPEデバイスのファームウェアをアップデートする必要がある場合、Catalyst LREスイッチはLREバイナリを格納し、正しく適用できます。
LREアップグレード コンフィギュレーションを行わなければ、アップグレードはすべてのローカルLREコントローラおよびCPEデバイスを、各LREターゲット デバイスに必要なLREバイナリの最新互換バージョンにアップグレードしようとします。たいていの場合、LREアップグレード コンフィギュレーションを行う必要はありません。LREアップグレード コンフィギュレーション コマンドの主な目的は、LREバイナリのダウングレードを実現することにあります。
スイッチが自動選択したLREバイナリを上書きする場合、2つの方法があります。
グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すれば、LREバイナリを指定して、特定の ターゲット タイプ 上で使用することができます(ターゲット タイプとは、1つまたは複数のアップグレード可能なハードウェア要素を含む、デバイスのファミリー[および、必要ならモデルまたは改訂モデル]です)。ターゲットとなるのは、スイッチ上のローカルLREコントローラ、あるいはリモートCPEデバイスです。
以下では、グローバルLREアップグレード コンフィギュレーションの実行方法を説明します。
LREの upgradeコントローラ コンフィギュレーション コマンドは、コントローラ コンフィギュレーション サブモードで実行します。コントローラ サブモードでupgradeコンフィギュレーション コマンドを使用すれば、特定のリモートCPEデバイスまたはローカルLREコントローラに適用するためにシステムがデフォルトで選択したLREバイナリを上書きできます。コントローラ コンフィギュレーションは、グローバル アップグレード コンフィギュレーションよりも優先されます。
preserveキーワードを使用すれば、preserveを設定したローカル コントローラ、またはそのコントローラに接続した任意のCPEデバイスを、LREアップグレード メカニズムがアップグレードしないようにできます。特定のコントローラに接続したCPEデバイスのいくつかを保護する(つまりアップグレードしない)一方で、他のデバイスをアップグレードする場合は、upgradeコントローラ コンフィギュレーション コマンドをアップグレードしたいリンクに対して実行できます。
コマンドのno形式を使用すれば、特定のLREバイナリを適用するコマンドを取り消すことができます。特定のコントローラでデフォルトのアップグレード動作を回復させるには、no upgradeコマンドをそのコントローラに設定する必要があります。
詳細については、『 Catalyst 2900 Series XL and Catalyst 3500 Series XL Command Reference 』の upgrade コマンドの項を参照してください。
アップグレードは、システム全体(つまり、すべての接続先CPEデバイスとローカルLREチップセット上のソフトウェア)でも、個別のCPEデバイスまたはLREコントローラでも行えます。デフォルトでは、システム全体のアップグレードは、アップグレード可能な各ハードウェア モジュールと最も互換性のあるLREバイナリの最新バージョンを適用します。システム全体のアップグレードは、たいていの場合に使用する方式です。
アップグレードを実行する際、次のコマンドを使用すれば、単一のCPEデバイスまたはローカル コントローラのアップグレードを選択できます。
システム全体のアップグレードを実行して、ターゲット デバイスとアップグレード可能なハードウェア要素の組み合わせにLREバイナリを適用するには、イネーブルEXECモードで次の手順を行います。
LREバイナリを明示的に指定して、ローカル コントローラや特定のVDSLリンクに適用するには、イネーブルEXECモードで次の手順を行います。
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適用するLREバイナリを入力するか、任意のコントローラの接続先CPEデバイスまたはローカル チップセットのアップグレードを防止するpreserveを設定します。 |
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コントローラ サブモードでupgradeコンフィギュレーション コマンドを使用すれば、システムが特定のLREリンクの両端に適用するためにデフォルトで選択したLREバイナリを上書きできます。コントローラ コンフィギュレーションは、グローバル アップグレード コンフィギュレーションよりも優先されます。
preserveキーワードを使用すれば、preserveを設定したローカル コントローラ、またはそのコントローラに接続した任意のCPEデバイスを、LREアップグレード メカニズムがアップグレードしないようにできます。特定のコントローラに接続したCPEデバイスのいくつかを保護する(つまりアップグレードしない)一方で、他のデバイスをアップグレードする場合は、upgradeコントローラ コンフィギュレーション コマンドをアップグレードしたいリンクに対して実行できます。
コマンドの no 形式を使用すれば、特定のLREバイナリを適用するコマンドを取り消すことができます。特定のコントローラでデフォルトのアップグレード動作を回復させるには、no upgradeコマンドをそのコントローラに設定する必要があります。
アップグレード開始時、コンソールには次のように表示されます。
Switch#hw-module slot 0 upgrade lre
You are about to start an LRE upgrade on all LRE interfaces.
Users on LRE links being upgraded will experience a temporary disruption of Ethernet connectivity.
yesを入力するかEnterキーを押すと、アップグレードが始まります。noを入力すると、EXECプロンプトが表示されます。
アップグレード中、CPEデバイスのリンク動作は以下のようになります。
Switch#hw-module slot 0 upgrade lre force remote lo 0/1
You are about to start an LRE upgrade on CPE Lo0/1.
Users on LRE links being upgraded will experience a temporary
disruption of Ethernet connectivity.
Starting remote upgrade on CPE Lo0/1
00:21:51: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface
LongReachEthernet0/1, changed state to down
CPEデバイスがリセットされ、リンクが切断されます。イーサネット接続は使用不可です。
00:22:37: %LINK-3-UPDOWN: Interface LongReachEthernet0/1, changed state to up
00:22:39: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface
LongReachEthernet0/1, changed state to up
CPEデバイスのリセットが完了します。イーサネット接続は使用可能ですが、低速になります。アップグレード データの転送が始まります。
00:23:55: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface
LongReachEthernet0/1, changed state to down
アップグレード データの転送が完了しました。CPEデバイスをリセットします。
00:23:56: %LINK-3-UPDOWN: Interface LongReachEthernet0/1, changed state to up
CPEデバイスのリセットが完了しました。適切なプロファイルが適用されます。
00:23:58: %LRE_LINK-3-UPDOWN: Interface Lo0/1, changed state to UP
00:23:59: %LINK-3-UPDOWN: Interface LongReachEthernet0/1, changed state to up
00:24:02: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface
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