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概要

この章では、スイッチ ソフトウェアの次の内容について説明します。

機能

Cisco IOS Release 12.0(5)WC5ソフトウェアは、リリース ノート( http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/lan/c2900xl/index.htm )に記載されているハードウェアをサポートしています。

機能 に、これらのリリースの機能を示します。( デフォルト設定および設定値の変更 に、これらの機能のデフォルト設定、および各機能の詳細が記載された関連資料のリストを示します。)

機能

使いやすさと簡便な配置

  • Cluster Management Suite(CMS)ソフトウェアにより、Netscape CommunicatorまたはMicrosoft Internet ExplorerなどのWebブラウザを使用して、イントラネットの任意の場所からスイッチおよびスイッチ クラスタを簡単に管理できます。
  • CMSを利用したスイッチ クラスタリング テクノロジー
  • 複数のスイッチの設定、モニタ、認証、およびソフトウェア アップグレードを一括して実行できます。有効なクラスタ メンバーのリストについては、リリース ノート( http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/lan/c2900xl/index.htm )を参照してください。
  • 1つのIPアドレスで管理できる候補スイッチを自動検出し、最大16台のスイッチで構成されるクラスタを作成できます。
  • コマンド スイッチに直接接続されていないクラスタ候補を拡張検出できます。
  • Hot Stanby Router Protocol(HSRP)によってコマンド スイッチを冗長構成できます。
  • CMSおよびスイッチ クラスタの利点 を参照してください。CMS、クラスタ ハードウェア、ソフトウェア、およびブラウザの要件については、リリース ノート( http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/lan/c2900xl/index.htm )を参照してください。

パフォーマンス

  • 10/100ポートの速度を自動検出し、すべてのスイッチ ポートのデュプレックス モードを自動ネゴシエートして、帯域利用を最適化します。
  • 全二重モードで動作するギガビット ポートのIEEE 802.3xフロー制御をサポートしています。
  • フォールトトレランスを拡張し、スイッチ、ルータ、およびサーバ間に最大8ポートの帯域幅を集約するFast EtherChanellおよびGigabit EtherChannelをサポートしています。
  • ブロードキャスト ストーム時に、障害のあるエンド ステーションによってシステム全体のパフォーマンスが低下しないよう、ポート単位のブロードキャスト ストーム制御をサポートしています。
  • 特定のエンド ステーションへのマルチキャスト トラフィックを制限し、ネットワーク全体のトラフィックを軽減するCisco Group Management Protocol(CGMP)をサポートしています。
  • 未使用のCGMPグループを削除し、ネットワーク上の余分なトラフィックを削減するCGMP Fast Leave機能をサポートしています。
  • マルチキャストVLAN内でマルチキャスト ストリームを継続的に送信しながら、帯域およびセキュリティを確保するため加入者VLANからストリームを隔離するMulticast VLAN Registration(MVR;マルチキャストVLANレジストレーション)をサポートしています。
  • 1つまたは複数のスイッチ ポートに接続されたホストを追加できるIPマルチキャスト グループを制限するための、Internet Group Management Protocol(IGMP)フィルタリングをサポートしています。

管理機能

  • Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)ベースの自動設定により、起動時に、DHCPベースの自動設定中に受信するIPアドレス情報およびコンフィギュレーション ファイルを使用してスイッチを自動的に設定できます。
  • DHCPは、Bootstrap Protocol(BOOTP)の自動設定に代わる機能です。DHCPでは、ユニキャストTFTPメッセージによってコンフィギュレーション ファイルを確実に検索することができます。BOOTPは、スイッチ ソフトウェアの旧リリースでサポートしています。
  • Domain Name System(DNS;ドメイン ネーム システム)サーバにユニキャスト要求を送信して、IPアドレスおよび対応するホスト名によってスイッチを識別できます。
  • Address Resolution Protocol(ARP)により、IPアドレスおよび対応MAC(メディア アクセス制御)アドレスによってスイッチを識別できます。
  • Cisco Discovery Protocol(CDP)バージョン1およびバージョン2では、ネットワーク トポロジーを検出して、ネットワーク上の他のシスコ デバイスとスイッチ間のマッピングができます。
  • Network Time Protocol(NTP)により、外部ソースから全スイッチに一貫したタイムスタンプを提供できます。
  • Trivial File Transfer Protocol(TFTP;簡易ファイル転送プロトコル)サーバにユニキャスト要求を送信して、TFTPサーバからソフトウェア アップグレードを管理できます。
  • フラッシュ メモリにデフォルト設定を保管することによって、最小限のユーザ作業により、確実にスイッチをネットワークに接続し、トラフィックを転送することができます。
  • CMS Webベース セッションによる帯域内管理ができます。
  • ネットワーク上の複数のCLI(コマンドライン インターフェイス)セッションに対して最大16の同時Telnet接続を確立し、帯域内管理ができます。
  • SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)バージョン1およびバージョン2cのget要求およびset要求による帯域内管理ができます。
  • スイッチのコンソール ポートから、直接接続された端末、またはシリアル接続およびモデム経由でリモート端末にアクセスし、帯域外管理ができます。
  • 管理インターフェイスの詳細については、 管理オプション を参照してください。

冗長性

  • HSRPにより、コマンド スイッチを冗長構成できます。
  • すべてのイーサネット ポートでUniDirectional Link Detection(UDLD;単一方向リンク検出)がサポートされます。不正な光ファイバ配線またはポート障害によって生じた光ファイバ インターフェイス上の単一方向リンクが検出され、ディセーブルに設定されます。

一定時間後にポートを自動的に再びイネーブルにする、UDLD回復機能。この機能は、Catalyst 2900 LRE XLスイッチでは使用できません。

  • IEEE 802.1D Spanning Tree Protocol(STP;スパニングツリー プロトコル)により、冗長バックボーン接続およびループフリー ネットワークを実現します。STPには次の機能があります。
  • VLAN(仮想LAN)間の負荷分散をサポートするPer-VLAN Spanning Tree(PVST;VLAN単位スパニングツリー)
  • ポートをブロッキング ステートからフォワーディング ステートに即時に切り替え、転送遅延を発生させないPortFastモード
  • スパニングツリー トポロジーの変更後に高速コンバージェンスを実行し、ギガビット アップリンクおよびクロス スタック ギガビット アップリンクを含む冗長アップリンク間のロード バランシングを実現するUplinkFast、Cross-Stack UplinkFast、およびBackboneFast機能
  • ネットワーク コア外のスイッチがSTPルートとして使用されることを防止するSTPルート ガード機能
  • スイッチごとに最大64個のSTPのインスタンスがサポートされています( サポートされるVLANの最大数 を参照)。

VLANサポート

  • スイッチ モデルによって、最大64または250のポート ベースVLANをサポートし、対応するネットワーク リソース、トラフィック パターン、および帯域幅に関連づけられたVLANにユーザを割り当てることができます。
  • 各Catalyst 2900 XLおよびCatalyst 3500 XLスイッチがサポートするVLANの最大数については、 サポートされるVLANの最大数 を参照してください。
  • 全ポートでISL(スイッチ間リンク)およびIEEE 802.1Qトランキング カプセル化がサポートされるので、ネットワークの移動、追加、変更を行い、ブロードキャストおよびマルチキャスト トラフィックを管理し、制御することができます。また、高度なセキュリティを要するユーザやネットワーク リソースに対してVLANグループを作成することによって、ネットワーク セキュリティを向上できます。
  • VLAN Membership Policy Server(VMPS;VLANメンバーシップ ポリシー サーバ)により、ダイナミックVLANメンバーシップがサポートされます。
  • フラッディングしたトラフィックを、そのトラフィックの受信ステーションへのリンクに限定することにより、ネットワーク トラフィックを削減するVLAN Trunking Protocol(VTP;VLANトランキング プロトコル)プルーニングをサポートしています。

QoSおよびCoS

  • IEEE 802.1p Class of Service(CoS;サービス クラス)をサポートしています。10/100およびLREスイッチ ポートでは2つのプライオリティ キュー、ギガビット ポートでは8つのプライオリティ キューを使用し、データ、音声、およびテレフォニー アプリケーションにおけるミッション クリティカルなトラフィックおよび時間に影響されるトラフィックに対して、優先順位を設定できます。
  • Cisco IP Phoneからの音声トラフィックのサブネットを作成するVoice VLAN(VVID)をサポートしています。

セキュリティ

  • コンフィギュレーションの不正な変更を防止するため、管理インターフェイス(CMSおよびCLI)へのアクセス(読取り専用および読み書きアクセス)はパスワードによって保護されます。
  • セキュリティ レベル、通知、および結果の動作を選択できるマルチレベルのセキュリティをサポートしています。
  • セキュリティを確保するためのスタティックMACアドレスをサポートしています。
  • スイッチ ポートの使用を特定の送信元アドレスのグループに制約し、不正ステーションからのスイッチへのアクセスを防止するMACベースのポート セキュリティをサポートしています。
  • 同一スイッチ上の指定ポートへのトラフィック伝送を制限する保護ポート(プライベートVLANエッジ ポート)オプションをサポートしています。
  • MACアドレスを期限切れにして異なるPCが同じポートに接続できるようにするため、ポート セキュリティMACアドレス エージングをサポートしています。
  • Bridge Protocol Data Unit(BPDU;ブリッジ プロトコル データ ユニット)を受信するPortFast対応のポートをシャットダウンするため、BPDUガードをサポートしています。
  • セントラル サーバを通じてネットワーク セキュリティを管理するため、Terminal Access Controller Access Control System Plus(TACACS+)およびRemote Authentication Dial-In User Service(RADIUS)をサポートしています。
  • ポート セキュリティ エージング、BPDUガード、およびRADIUSの各機能は、Catalyst 2900 LRE XLスイッチでは使用できません。

モニタ機能

  • スイッチLEDにより、ポート レベルおよびスイッチ レベルのステータスを確認し、管理できます。
  • スイッチが学習または削除したMACアドレスを追跡するMACアドレス通知機能をサポートしています。
  • Switch Port Analyzer(SPAN;スイッチ ポート アナライザ)により、任意ポートのトラフィックを完全にモニタできます。
  • 組み込みRemote Monitoring(RMON)エージェントの4つのグループ(履歴、統計、アラーム、イベント)により、ネットワークをモニタし、トラフィックを分析できます。
  • Syslog機能により、認証または許可エラー、リソースの問題、およびタイムアウト イベントに関するシステム メッセージをロギングできます。

Catalyst LREスイッチに固有のサポート

Long-Reach Ethernet(LRE)テクノロジー

  • マルチユニット、集合住宅、およびマルチテナントの建物内のカテゴライズおよびノンカテゴライズのシールドなしツイストペア ケーブル(カテゴリ1、2、および3の構造型および非構造型ケーブル:既存の電話回線など)を使用して、データ、音声、およびビデオを伝送します。
  • 各LREスイッチ ポートで最大4921フィート(1500 m)離れたリモート イーサネット デバイスに最大15 Mbpsの帯域幅を提供します。
  • ADSL、ISDN、およびデジタル電話網とのスペクトル モード互換性について、American National Standards Institute(ANSI;米国規格協会)およびEuropean Telecommunication Standards Institute(ETSI;欧州通信規格協会)規格に準拠しています。
  • 接続の設定およびモニタが可能です。
  • スイッチのLREポートと、リモートLRE Customer Premises Equipment(CPE;顧客宅内機器)(Cisco 575 LRE CPE、Cisco 585 LRE CPEなどのデバイス)のイーサネット ポートとの間の接続
  • CPEのイーサネット ポートと、リモート イーサネット装置(PCなど)との間の接続
  • Cisco LRE 48 POTS Splitterなどの Plain Old Telephone Service (POTS;加入電話サービス)スプリッタ経由でのPublic Switched Telephone Network(PSTN;公衆交換電話網)の接続をサポートしています。
  • レート セレクション(プロファイルおよびプロファイル シーケンスによって伝送レートを自動選択するユーティリティ)をサポートしています。
  • 一連の追加的なレート プロファイルをサポートしています。
  • スイッチのローカルLREコントローラまたは接続先CPEデバイスのファームウェアをアップデートする必要がある場合に、LREバイナリを格納し、正しく適用するためのアップグレード機能をサポートしています。
  • LREリンク持続機能をサポートしています。この機能を使用すれば、遅延が発生しても最大20秒間リンク障害が報告されないようにCatalyst LREを設定できます。

Cisco LRE CPEデバイスについての詳細は、『 Cisco LRE CPE Hardware Installation Guide 』を参照してください。認定外Cisco LRE POTS Splitterについての詳細は、『 Installation Notes for the Cisco LRE 48 POTS Splitter 』を参照してください。

Catalyst 3524-PWR XLスイッチに固有のサポート

  • 24のすべての10/100イーサネット ポートからCisco IP Phoneにインライン電力を供給できます。
  • すべての10/100ポート上で、ポート単位のインライン電話電力を自動検出し、制御できます。
  • CMSを使用して、ファン障害および過熱状態を検出できます。

管理オプション

Catalyst 2900 XLおよびCatalyst 3500 XLスイッチは、プラグアンドプレイ方式で使用できるように設計されています。スイッチに基本的なIP情報を割り当て、ネットワーク上の他のデバイスに接続するだけで、稼働させることができます。特定のネットワーク要件がある場合には、さまざまな管理インターフェイスを使用して、スイッチ単位で、またはスイッチ クラスタの一部としてスイッチを設定し、モニタすることができます。

ここでは、次の内容について説明します。

管理インターフェイス オプション

各スイッチおよびスイッチ クラスタは、次のインターフェイスを使用して設定およびモニタすることができます。

CMSの詳細については、 CMSの使用方法 を参照してください。

CLIの詳細については、 CLIの使用方法 を参照してください。

また、HP OpenViewやSunNet Managerなどのプラットフォームが稼働しているSNMP対応管理ステーションを使用して、スイッチを管理できます。スイッチは、広範囲の拡張MIBセットおよび4種類のRMONグループをサポートしています。

SNMPの使用方法については、 SNMPネットワーク管理プラットフォーム を参照してください。

CMSおよびスイッチ クラスタの利点

CMSおよびスイッチ クラスタを使用することによって、設定およびモニタ作業を簡易化し、最小限に抑えることができます。シスコのスイッチ クラスタ テクノロジーでは、サポート対象のCatalystスイッチを16台まで相互接続し、単一エンティティとして1つのIPアドレスで管理することができます。したがって、IPアドレスの数量に限りがある場合、IPアドレス数を節約できます。CMSは最も簡単に使用できるインターフェイスで、許可されたユーザは、ネットワーク上の任意のPCからスイッチにアクセスし、スイッチ クラスタを管理できます。

スイッチ クラスタおよびCMSを使用することにより、次の利点があります。

CMSの詳細については、 CMSの使用方法 を参照してください。スイッチ クラスタの詳細については、 スイッチのクラスタ設定 を参照してください。

ネットワーク構成の例

ここでは、ネットワーク構成のコンセプトを定義し、スイッチを使用して専用ネットワーク セグメントを作成する例、およびファスト イーサネットおよびギガビット イーサネット接続によりセグメントを相互接続する例を紹介します。

スイッチの使用に関する設計コンセプト

ネットワーク帯域に対するネットワーク ユーザの需要が高くなると、データの送受信に時間がかかります。ネットワークを設計する際は、ネットワーク ユーザに必要な帯域幅、およびユーザが使用するネットワーク アプリケーションの相対的なプライオリティを考慮してください。

ネットワーク パフォーマンスの向上 に、ネットワーク パフォーマンスが低下する原因、およびネットワーク ユーザの使用可能帯域幅を増やすネットワークの設計方法を示します。

ネットワーク パフォーマンスの向上

ネットワークの需要

推奨する設計方法

1つのネットワーク セグメントのユーザ数が多すぎるため、インターネットにアクセスするユーザ数が増加している

  • 小規模なネットワーク セグメントを作成し、帯域幅の共有ユーザ数を減らします。VLANおよびIPサブネットを使用して、ネットワーク リソースを、そのリソースを最も多く利用しているユーザと同じ論理ネットワークに位置づけます。
  • スイッチおよび接続先ワークステーション間を全二重モードで接続します。
  • 新しいPC、ワークステーション、およびサーバの消費電力が増加している
  • ネットワーク アプリケーション(大きい添付ファイルのあるEメールなど)および帯域幅を多用するアプリケーション(マルチメディアなど)の需要が高い
  • グローバル リソース(ネットワーク ユーザが同等アクセスを必要とするサーバおよびルータなど)をファスト イーサネットまたはギガビット イーサネットのスイッチ ポートに直接接続し、独自のファスト イーサネットまたはギガビット イーサネットのセグメントを作成します。
  • スイッチと接続先のサーバおよびルータ間で、
    Fast EtherChannelまたはGigabit EtherChannelの機能を適用します。

ネットワークの設計で考慮しなければならない事項は、帯域幅だけに限りません。ネットワークのトラフィック プロファイルの進化にともない、音声およびデータの統合やセキュリティなどのアプリケーションをサポートするネットワーク サービスの提供について考慮する必要があります。

ネットワーク サービスの提供 に、ネットワークの需要例、およびこれらの需要への対応策を示します。

ネットワーク サービスの提供

ネットワークの需要

推奨する設計方法

マルチメディア サポートの需要が高い

  • CGMPおよびMVRを利用して、マルチキャスト トラフィックを効率的に転送します。

ミッション クリティカル アプリケーションの保護に対する需要が高い

  • VLANおよび保護ポートを使用して、セキュリティを確保し、ポートを隔離します。
  • VLANトランク、Cross-Stack UplinkFast、およびBackboneFastを使用して、アップリンク ポート上でトラフィックのロードバランシングを実行し、VLANトラフィックの伝送時にポート コストが低いアップリンク ポートが選択されるようにします。

IPテレフォニーの需要が増加している

  • QoSを使用して、輻輳時にIPテレフォニーなどのアプリケーションが優先処理されるようにし、ネットワーク上の遅延およびジッタの両方を制御します。
  • 各ポートで最低2つのキューがサポートされるスイッチを使用して、802.1p/Qに基づいた、音声トラフィックおよびデータ トラフィックにハイ プライオリティまたはロー プライオリティを適用します。
  • VVIDを使用して、音声トラフィック用に個別のVLANを作成します。

既存のインフラを使用して、自宅またはオフィスからインターネットまたはイントラネットにデータ、音声、およびビデオを高速伝送したいという需要が増加している

  • Catalyst 2900 LRE XLスイッチを使用して、既存インフラ(既存の電話回線)上で最大15 MbのIP接続を提供します。

構成例 に、Catalyst 2900 XLおよびCatalyst 3500 XLスイッチを使用して、次の3つの設計を満たす構成例を示します。

  • コスト効率に優れた配線クローゼット ― 多数のユーザを優れたコスト効率で配線クローゼットに接続するには、GigaStack GBIC接続によって、最大9つのCatalyst 2900およびCatalyst 3500 XLスイッチを接続します。Catalyst 3548 XLスイッチのスタックを作成すると、最大432のユーザを接続できます。スタック内の1つのスイッチに障害が発生した場合、スイッチの接続を維持するには、最下位スイッチを最上位スイッチに接続してGigaStackループバックを構築し、クロス スタック ギガビット アップリンク上でCross-Stack UplinkFast機能をイネーブルにします。

バックアップ パスは、ファスト イーサネット、ギガビット、Fast EtherChannel、またはGigabit EtherChanelのリンクを使用して確立することができます。2台のスイッチのギガビット モジュールを使用すると、Catalyst 3508G XLスイッチなどのギガビット バックボーン スイッチに、冗長アップリンク接続を設定できます。冗長接続のいずれか一方に障害が生じても、他方がバックアップ パスとして機能します。スタック メンバーとCatalyst 3508G XLスイッチを1つのスイッチ クラスタとして設定すれば、1つのIPアドレスで管理することができます。

  • 高性能ワークグループ ― ユーザがネットワーク リソースへの高速アクセスを要求している場合には、ギガビット モジュールを使用して、スター型構成で、スイッチをバックボーン スイッチに直接接続します。この構成での各スイッチは、ユーザに対して、バックボーンのネットワーク リソースへの1 Gbps専用接続を提供します。これに対して、GigaStack構成では、1 Gbps接続がスイッチ間で共有されます。また、次のギガビット モジュールを使用することによって、メディアおよび距離に対して柔軟に対応することができます。
  • Catalyst 2900 XL 1000BASE-T:最大328フィート(100 m)の銅線接続
  • 1000BASE-T GBIC:最大328フィート(100 m)の銅線接続
  • 1000BASE-SX GBIC:最大1,804フィート(550 m)の光ファイバ接続
  • 1000BASE-LX/LH GBIC:最大32,808フィート(6マイル、10 km)の光ファイバ接続
  • 1000BASE-ZX GBIC:最大328,084フィート(62マイル、100 km)の光ファイバ接続
  • 冗長ギガビット バックボーン ― HSRPを使用して、Catalyst 4908G-L3スイッチ間にバックアップ パスを確立することができます。異なるVLANおよびサブネットでネットワークの信頼性を向上し、ロードバランシングを実行するには、Catalyst 2900 XLおよびCatalyst 3500 XLスイッチを、スター型構成で2つのバックボーン スイッチに接続します。バックボーン スイッチのいずれか一方に障害が生じても、2つめのバックボーン スイッチが、スイッチとネットワーク リソース間の接続性を維持します。
構成例

中小規模のネットワーク構成

中小規模のネットワーク構成 に、最大250のユーザが使用するネットワーク構成を示します。このネットワークのユーザは、Eメール、ファイル共有、データベース、およびインターネット アクセスを必要としています。

最も頻繁にアクセスされるサーバと同じ論理セグメント上にワークステーションを配置することによって、ネットワークのパフォーマンスを最適化します。これにより、ネットワークが小さなセグメント(またはワークグループ)に分割され、ネットワーク バックボーン上で転送されるトラフィック量が削減されます。したがって、各ユーザが利用できる帯域幅が増加し、サーバの応答時間が改善されます。

ネットワーク バックボーン は、セグメントとネットワーク リソースを相互接続する広帯域接続(ファスト イーサネットまたはギガビット イーサネットなど)です。ネットワーク バックボーンは、サーバへのアクセスを要するセグメントが多数ある場合に必要になります。このネットワークのCatalyst 2900 XLおよびCatalyst 3500 XLスイッチは、各スイッチ上のGigaStack GBICにより接続され、1 Gbpsのネットワーク バックボーンを形成しています。このギガスタックはスイッチ クラスタとしても設定でき、プライマリおよびセカンダリのコマンド スイッチによって、冗長クラスタを管理できます。

ワークステーションは、ネットワーク リソース(Webサーバ、メール サーバなど)に10 Mbpsまたは100 Mbpsでアクセスできるよう、10/100スイッチ ポートに直接接続されています。ワークステーションが全二重モードに設定されていると、スイッチから200 Mbpsの専用帯域幅が提供されます。

サーバはスイッチのギガビット モジュール ポートに接続されているので、必要に応じて、ユーザに1 Gbpsのスループットを提供します。スイッチとサーバのポートが全二重モードに設定されていると、このリンクは2 Gbpsの帯域幅を提供することになります。サーバからギガビットのパフォーマンスを必要としないネットワークでは、サーバをファスト イーサネットまたはFast EtherChannelのスイッチ ポートに接続します。

ファスト イーサネット スイッチ ポートにルータを接続すると、1回線でインターネットへの複数の同時アクセスが可能になります。

中小規模のネットワーク構成

コラプスト バックボーンとスイッチ クラスタのネットワーク構成

コラプスト バックボーンとスイッチ クラスタのネットワーク構成 に、約500名の従業員が使用するネットワーク構成を示します。このネットワークでは、コラプスト バックボーンとスイッチ クラスタを使用しています。コラプスト バックボーンは、すべてのセグメントおよびサブネットワークから、ギガビット スイッチなどの単一デバイスへの広帯域アップリンクで、ネットワークをモニタおよび制御する単一拠点になります。図に示すように、Catalyst 3550-12GスイッチまたはCatalyst 3508G XLスイッチを使用して、ギガビット バックボーンを構築できます。Catalyst 3550-12Gバックボーン スイッチは、VLAN間ルーティングをサポートするので、ルータをWANアクセスに専念させることができます。

ワークグループは、すべてのCatalystスイッチをクラスタ構成することによって作成されています。CMSおよびシスコのスイッチ クラスタ テクノロジーを使用すると、図に示すように、スイッチを複数のクラスタまたは単一クラスタとしてグループ化することができます。クラスタは、クラスタ メンバーの設置場所に関係なく、アクティブおよびスタンバイのコマンド スイッチのIPアドレスを使用して管理できます。

このネットワークは、VLANを使用してネットワークを論理的にセグメント化し、詳細に定義されたブロードキャスト グループを作成して、セキュリティの管理を行っています。同じVLAN上に、データ トラフィックおよびマルチメディア トラフィックが設定されています。Cisco IP Phoneからの音声トラフィックは、別のVVID上に設定されています。Cisco IP Phoneに接続しているすべてのスイッチ ポートでは、802.1p/QのQoSにより、データ トラフィックよりも音声トラフィックの伝送が優先されます。

サーバを中央拠点でグループ化すると、セキュリティが向上し、メンテナンスが簡単になります。サーバ ファームにギガビット接続することによって、ワークグループに対して、ネットワーク リソース(Cisco CallManagerソフトウェアを実行しているコール プロセッシング サーバ、DHCPサーバ、IP/TVマルチキャスト サーバなど)へのフル アクセスが可能になります。

Cisco IP Phoneは、RJ-45コネクタのストレート ツイストペア ケーブルにより、Catalyst 3524-PWR XLスイッチの10/100インライン パワー ポート、およびCatalyst 2900 XLおよびCatalyst 3500 XLスイッチの10/100ポートに接続されています。これらのマルチサービス スイッチ ポートは、IP Phoneが接続されているかどうかを自動的に検出します。Cisco CallManagerは、コール プロセッシング、ルーティング、およびIP Phoneの機能および設定を制御します。Cisco SoftPhoneソフトウェアを実行しているワークステーションのユーザは、各自のPCから電話をかけたり、受けたり、コールを制御することができます。Cisco IP Phone、Cisco CallManagerソフトウェア、およびCisco SoftPhoneソフトウェアを併用することによって、テレフォニーとIPネットワークを統合し、IPネットワークで音声とデータの両方をサポートできるようになります。

Catalyst 3524-PWR XLスイッチの各10/100インライン パワー ポートは、Cisco IP Phoneに48 VDCの電力を供給します。IP PhoneがAC電源に接続されていれば、冗長電源が設定されます。Catalyst 3524-PWR XLスイッチに接続していないIP Phoneは、AC電源から給電されます。

コラプスト バックボーンとスイッチ クラスタのネットワーク構成

大型キャンパスのネットワーク構成

大型キャンパスのネットワーク構成 に、1000以上のユーザが使用するネットワーク構成を示します。最大130ギガビットの接続が集束されるので、バックボーン スイッチとしてCatalyst 6500マルチレイヤ スイッチが採用されています。

前例のワークグループ コンフィギュレーションを使用して、Catalyst 6500スイッチへのギガビット アップリンクを設定したワークグループを作成することができます。たとえば、Catalyst 2900 XLおよびCatalyst 3500 XLスイッチを混在させたスイッチ クラスタを使用できます。

Catalyst 6500スイッチは、ワークグループに対して、次のコア リソースへのギガビット アクセスを提供します。

大型キャンパスのネットワーク構成

ホテルのネットワーク構成

ホテルのネットワーク構成 に、客室数約200のホテル ネットワーク環境に配備されたCatalyst 2900スイッチを示します。このネットワークには、Private Branch Exchange(PBX;構内交換機)スイッチボード、ルータ、および高速サーバがあります。

それぞれの客室の電話回線には、Cisco LRE CPEなどのLRE CPEデバイスが接続されています。LRE CPEデバイスは、次のポートを備えています。

CPEデバイスにイーサネット デバイスおよび客室の電話機を接続した場合、これらは同じ電話回線を共有します。

各客室からの電話回線はパッチ パネルを通じて、Cisco LRE 48 POTS Splitterなどの認定外POTSスプリッタに接続します。スプリッタは電話回線からのデータ(高周波数)トラフィックおよび音声(低周波数)トラフィックを、Catalyst 2950 LREスイッチおよびPBXにルーティングします。PBXは音声トラフィックをPSTNにルーティングします。

サイトにPBXがない場合、認定されているPOTSスプリッタを使用してPSTNに直接接続する必要があります。

電話網への接続が不要の場合には、スプリッタは不要であり、パッチ パネルに直接スイッチを接続できます。

客室の装置との間で送受信されるデータ(ラップトップ コンピュータのEメール、テレビのIPマルチキャスト トラフィックなど)は、CPEのRJ-11壁面ポートとLREスイッチのLREポートとの間に確立されるLREリンクを通じて伝送されます。LREリンクのアップストリームおよびダウンストリーム レートは、各LREポートに設定されたプロファイルによって制御されます。認定されているPOTSスプリッタを使用してLREスイッチをPSTNに接続する場合、LREポートはすべてANSI準拠のLREプロファイル PUBLIC-ANSI を使用します。

Catalyst 2950 LREは、10/100スイッチ ポートを使用してカスケードされます。各スイッチには、アグリゲーション スイッチ(Catalyst 3524 XLスイッチなど)への10/100接続もあります。アグリゲーション スイッチは、次のものに接続できます。

スイッチは、スイッチ クラスタとして、CMSを使用して管理することができます。さらに、個々のCPEデバイスを接続先のLREスイッチから管理およびモニタすることもできます。スイッチのLREポートは、10/100スイッチ ポートと同じソフトウェア機能をサポートしています。たとえば、LREポートにポート単位のVLANを設定して、個別のポート セキュリティと保護ポートとの両方を提供することにより、VLAN内での不要なブロードキャストをさらに抑えることができます。

ホテルのネットワーク構成

集合住宅のネットワーク構成

住宅環境および商業環境で、イーサネットMetropolitan-Area Network(MAN;メトロポリタン エリア ネットワーク)への高速アクセスを必要とするユーザが増加しています。 集合住宅のネットワーク構成 に、小規模Point Of Presence(POP)においてCatalyst 6500スイッチを集約スイッチとして使用したギガビット イーサネットMANリングのコンフィギュレーションを示します。これらのスイッチは、1000BASE-X GBICポート経由で接続しています。

住宅用スイッチとしてCatalyst 2900 XLおよびCatalyst 3500 XLスイッチを使用し、ユーザがファスト イーサネットまたはギガビット イーサネットでMANに接続できるようにします。既存の電話回線を使用した接続が必要なユーザの場合には、住宅用スイッチとしてCatalyst 2900 LRE XLスイッチを使用することもできます。Catalyst 2900 LRE XLスイッチは、10/100接続により、他の住宅用スイッチに接続できます。

住宅用スイッチのポートはすべて802.1Qトランクとして設定し、保護ポート オプションとSTPルート ガード オプションをイネーブルにします。保護ポート オプションは、加入者が他の加入者宛てのパケットを見ることができないように、スイッチ上の各ポートを隔離することで、セキュリティを確保します。STPルート ガードは、許可されていないデバイスがSTPルート スイッチとして使用されるのを防止します。マルチキャスト トラフィックを管理するために、すべてのポートでCGMPをイネーブルに設定します。

集合住宅のネットワーク構成

長距離、広帯域トランスポートのネットワーク構成

長距離、広帯域トランスポートのネットワーク構成 に、1本の光ファイバ ケーブルで8ギガビットのデータを伝送するネットワーク構成を示します。Catalystスイッチには、Coarse Wave Division Multiplexer(CWDM)光ファイバGBICモジュールが搭載されています。CWDM GBICモジュールに応じて、1470〜1610 nmの波長でデータが送信されます。波長が高いほど、到達距離が長くなります。長距離伝送で一般に使用される波長は、1550 nmです。

CWDM GBICモジュールは、最大393,701フィート(74.5マイルまたは120 km)の距離で、CWDM Optical Add/Drop Multiplexer(OADM)モジュールに接続します。CWDM OADMモジュールは、異なるCWDM波長を結合(すなわち 多重化[Multiplex] )することによって、それらの波長を同一の光ファイバ ケーブルで同時に伝送できるようにします。受信側のCWDM OADMモジュールは、異なる波長への分割(すなわち 逆多重化[Demultiplex] )を行います。

スイッチをCWDMテクノロジーと併用することによって、1本の光ファイバ ケーブルで長距離のデータ伝送と帯域キャパシティの増大(最大8 Gbps)が可能になります。

CWDM GBICモジュールおよびCWDM OADMモジュールの詳細については、『 Installation Note for the CWDM Passive Optical System 』を参照してください。

長距離、広帯域トランスポートのネットワーク構成

次の作業

スイッチを設定する前に、次の各章で基本的な事項を確認してください。

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