Annunciator は、Cisco IP Voice Media Streaming Application サービスを使用する SCCP デバイスです。このデバイスによって Cisco CallManager は前もって記録されたアナウンス(.wav ファイル)およびトーンを Cisco IP Phone、ゲートウェイ、およびその他の設定可能なデバイスに対して再生することができます。Annunciator は、Cisco CallManager Multilevel Precedence Preemption(MLPP)と連携して動作し、Cisco CallManager から発信者にコールの失敗理由についてアラートを出せるようになります。また、Annunciator は一部の転送されたコールおよび会議用のトーンを再生することもできます。
- ・ Annunciator の概要
- ・ Annunciator 設定の計画
- ・ Annunciator のシステム要件と制限
- ・ サポートされているトーンおよびアナウンス
- ・ Dependency Records
- ・ Annunciator のパフォーマンス モニタリングおよびトラブルシューティング
- ・ Annunciator の設定チェックリスト
- ・ 参考情報
Annunciator の概要
Annunciator デバイスは Cisco CallManager と連動して、複数の片方向 RTP ストリーム接続を Cisco IP Phone やゲートウェイなどのデバイスに提供します。
自動的に Annunciator を Cisco CallManager データベースに追加するには、Annunciator を配置するクラスタのサーバ上で Cisco IP Voice Media Streaming Application サービスを有効にする必要があります。
Cisco CallManager は SCCP メッセージを使用して Annunciator とデバイス間の RTP ストリーム接続を確立します。Annunciator は、次の状態をサポートするためにアナウンスまたはトーンを再生します。
- ・ アナウンス:Cisco Multilevel Precedence Preemption(MLPP)用に設定されたデバイス
- ・ 割り込み音:参加者が Ad Hoc 会議に参加する前
- ・ 呼び出し音:IOS ゲートウェイを使用して PSTN 経由でコールを転送するとき
コールがアクティブの場合、ゲートウェイは呼び出し音を再生できないため、Annunciator が呼び出し音を再生します。
アナウンスまたはトーンを再生する前に、Annunciator は Cisco CallManager データベース内の annunciator.xml ファイルから次の情報を読み取ります。
- ・ TypeAnnouncements データベース テーブル。Annunciator がサポートする各アナウンスとトーンを識別するため、メモリ キャッシュに読み込まれます。
- ・ 電話機のユーザ ロケール ID。クラスタ内の各サーバ上で Cisco IP Telephony Locale Installer をインストールした場合、データベースに追加されます。
- ・ 電話機またはゲートウェイのネットワーク ロケール ID。クラスタ内の各サーバ上で Cisco IP Telephony Locale Installer をインストールした場合、データベースに追加されます。
- ・ デバイス設定。
- ・ ユーザが設定したサービス パラメータ。
Annunciator 設定の計画
Annunciator の設定を計画する前に、次の情報を考慮に入れてください。この情報は、 Annunciator のシステム要件と制限 と併用してください。
- ・ 単一の Annunciator の場合、Annunciator サービス パラメータのストリーミング値に示されるように、Cisco CallManager はデフォルトを 48 同時ストリームに設定します。
- ・ デフォルト値はユーザのネットワークに最適な値に変更することができます。たとえば、100 MB の Network/NIC カードは 48 の Annunciator ストリームをサポートできますが、10 MB の NIC カードがサポートする Annunciator ストリーム数は 最大で 24 です。使用可能な Annunciator ストリームの正確な数は、プロセッサの速度やネットワークの負荷などの要因によって決まります。
- ・ Annunciator を Cisco CallManager サービスが実行されていないスタンドアロン サーバ上で実行する場合、Annunciator は 255 までの同時アナウンス ストリームをサポートできます。
- ・ スタンドアロン サーバがデュアル CPU および高性能ディスク システムを備えている場合、Annunciator は 400 までの同時アナウンス ストリームをサポートできます。
システムに必要な Annunciator のおおよその数を決定するには、次の式で検討してください。この式では、サーバがデフォルトのストリーム数(48)を処理できるものと想定しています。このデフォルト数でなくても、サーバがサポートするストリーム数にすることができます。
n /サーバのサポートする Annunciator デバイス数
n は、Annunciator サポートを必要とするデバイスの数を表します。
Annunciator のシステム要件と制限
Annunciator デバイスに適用されるシステム要件と制限は、次のとおりです。
- ・ 1 台の Annunciator デバイスにつき、クラスタ内で有効にする Cisco IP Voice Media Streaming Application サービスは 1 つだけに限定する。追加の Annunciator を設定するには、Cisco CallManager がクラスタにインストールされている追加の Cisco メディア コンバージェンス サーバ上、またはシスコが認定したサードパーティ製サーバ上で Cisco IP Voice Media Streaming Application サービスを有効にする必要があります。
- ・ 各 Annunciator を登録する Cisco CallManager は 1 台に限定する。構成に応じてシステムには複数の Annunciator を設定でき、各 Annunciator は異なる Cisco CallManager サーバに登録できます。
- ・ 各 Annunciator はデバイス プールに所属する。そのデバイス プールはセカンダリ(バックアップ)Cisco CallManager およびリージョン設定に関連付けられています。
- ・ 各 Annunciator は G.711 a-law、G.711 mu-law、ワイドバンド、および G.729 の各コーデック形式をサポートできる。サポートされるコーデックごとに別個の wav ファイルがあります。
- ・ 使用可能なストリーム数については、 Annunciator 設定の計画 を参照する。
- ・ クラスタ内のメディア リソースを管理するため、Annunciator をメディア リソース グループとメディア リソース リストに追加することができる。
- ・ Annunciator を更新するときに、アクティブ アナウンスが再生されていなければ、Annunciator がアイドル状態になったときに自動的に変更される。
- ・ Cisco CallManager は、次の場合、Conference Bridge に Annunciator リソース サポートを提供します。
メディア リソース グループ リストが、会議を制御するデバイスに直接割り当てられている場合、Cisco CallManager は Conference Bridge に Annunciator リソース サポートを提供しません。
サポートされているトーンおよびアナウンス
Cisco CallManager では Cisco IP Media Streaming Application サービスが有効になると、自動的に記録済みの Annunciator アナウンスを提供します。これらのアナウンスをカスタマイズしたり、新しいアナウンスを追加するためのプロビジョンは、提供されません。
Annunciator アナウンスは 1 つまたは 2 つの wav ファイルで構成されます。Cisco IP Telephony Locale Installer がインストール済みで Cisco IP Phone または必要に応じてデバイス プールのロケール値を設定した場合には、ローカリゼーションがサポートされます。アナウンスはそれぞれ全体が再生されます。
Cisco CallManager は会議ごとにアナウンスを 1 つだけサポートします。会議中、アナウンスが再生されているときにシステムが新しいアナウンスを要求した場合、新しいアナウンスは再生中のアナウンスに優先して使用されます。
Annunciator は、 表23-1 に示すアナウンスをサポートします。
Dependency Records
Annunciator デバイスがどのメディア リソース グループに含まれているかを検索するには、Related Links ドロップダウン リスト ボックスから Dependency Records を選択し、Go をクリックします。Dependency Records Summary ウィンドウに、Annunciator デバイスを使用するメディア リソース グループの情報が表示されます。メディア リソース グループについて詳細な情報を検索するには、メディア リソース グループをクリックして Dependency Records Details ウィンドウを表示します。Dependency Records がシステムで有効にされていない場合は、Dependency Records Summary ウィンドウにメッセージが表示されます。
Dependency Records の詳細については、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「Dependency Records へのアクセス」および「メディア リソース グループの削除」を参照してください。
Annunciator のパフォーマンス モニタリングおよびトラブルシューティング
Annunciator の Performance Monitor カウンタを使用すると、使用中のストリーム数、現在アクティブなストリーム、使用可能なストリームの総数、障害の生じた Annunciator ストリーム数、Cisco CallManager に対する現在の接続、および Cisco CallManager 側で接続が解除された合計回数を監視することができます。Annunciator ストリームの割り当てまたは割り当て解除が行われると、Performance Monitor カウンタは統計情報を更新します。Performance Monitor カウンタの詳細については、『 Cisco CallManager Serviceability システム ガイド 』および『 Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。
Cisco CallManager は Annunciator に関するすべてのエラーを Event Viewer に書き込みます。Cisco CallManager Serviceability で Cisco IP Voice Media Streaming Application サービスのトレースを設定することができます。多くの問題のトラブルシューティングを行うには、サービスの Error オプションではなく、Significant オプションまたは Detail オプションを選択する必要があります。問題のトラブルシューティング後に、トレース レベルを Error オプションにリセットします。
Cisco CallManager は Cisco CallManager Serviceability で Annunciator の登録アラームおよび接続アラームを生成します。アラームの詳細については、『 Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド 』および『 Cisco CallManager Serviceability システム ガイド 』を参照してください。
テクニカル サポートが必要な場合は、シスコのパートナーや Cisco Technical Assistance Center(TAC)に連絡する前に、Real-Time Monitoring Tool を使用して cms/sdi トレース ログ ファイルを検索してください。
Annunciator の設定チェックリスト
表23-2 では、Annunciator を設定する際のチェックリストを示しています。
参考情報
- ・ メディア リソースの管理
- ・ 『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』の「メディア リソース グループの設定」
- ・ 『 Cisco CallManager 機能およびサービス ガイド 』の「Multilevel Precedence and Preemption」
- ・ 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「Annunciator の設定」
