Enterprise Mobility 4.1 デザイン ガイド Cisco Validated Design I
Cisco Unified Wireless ロケーション ベース サービス
Cisco Unified Wireless ロケーションベース サービス
発行日;2012/01/13 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 7MB) | フィードバック

目次

Cisco Unified Wireless ロケーションベース サービス

はじめに

参考文献

Cisco ロケーションベース サービスのアーキテクチャ

位置決めテクノロジー

RF フィンガープリントについて

全体のアーキテクチャ

Cisco Wireless Location Appliance の役割

精度と確度

資産および不正なデバイスの追跡

Cisco Location Control Protocol

設置および構成

Location Appliance および WCS の設置と構成

展開のベスト プラクティス

ロケーション認識 WLAN 設計の考慮事項

RFID タグの考慮事項

SOAP/XML Application Programming InterfaceAPI; アプリケーション プログラミング インターフェイス)

Cisco Unified Wireless ロケーションベース サービス

はじめに

企業の無線 LAN にロケーション トラッキング機能を統合すれば、ビジネス資産としての価値がさらに高まります。無線ユーザのロケーションを特定し、追跡することで、WLAN 計画および WLAN 展開の的確性が向上し、現在のネットワーク環境を最適化すると同時に、無線セキュリティを強化し、重要なビジネス アプリケーションの実用性と価値を高めることができます。また、RF 環境を把握し、制御しやすくなることもロケーション トラッキングの利点です。IT スタッフは、無線ネットワークの管理と展開を容易に行えるようになります。

企業のネットワーク管理者、セキュリティ担当者、ユーザ、および資産所有者は、次のような要件の解決に役立つロケーションベース サービスに大きな関心を寄せています。

重要な資産や主要スタッフの所在を迅速かつ効率的に確認する

資産と人員の効率的な割り当てにより、生産性を向上する

高価な資産の無断持ち出しを防止し、損失を削減する

サービスに影響を与える重要な資産の所在をすばやく確認し、顧客満足度を高める

WLAN の計画能力と調整能力を高める

ワークフローの自動化を促進する

セキュリティ ポリシーに基づいて Wi-Fi デバイス ロケーションを調整する

この章では、ロケーション認識 Cisco Unified Wireless Network(UWN)について説明します。主に設計上の考慮事項に着目しますが、展開時に特別に考慮すべきいくつかの内容にも触れます。ここではそれらの領域の概略を説明しますが、詳細と分析は、『Wi-Fi Location-Based Services: Design and Deployment Considerations』というタイトルの包括的なホワイト ペーパーを参照してください。このホワイト ペーパーは URL http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/solution/wifidesi.pdf で入手できます。

この章の内容は、次のとおりです。

ラテレーション、アンギュレーション、およびロケーションのパターン作成アプローチを含む位置決めテクノロジーの基本

Cisco RF フィンガープリントおよび従来の位置決めテクノロジーと比較した場合の利点

Cisco Location Control ProtocolLOCP

Cisco UWN においてロケーション精度をさらに強化するためのチョークポイント(およびチョークポイント トリガーの使用法)

アクティブ、パッシブ、およびマルチモードを含む、RFID タグの各種テクノロジー

Cisco Wireless Location Appliance に対する外部のサードパーティ製ロケーション クライアント アプリケーション インターフェイス

参考文献

次の補足資料には有益なサポート情報が含まれており、確認することをお勧めします。

Wi-Fi Location-Based Services: Design and Deployment Considerations -

http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/solution/wifidesi.pdf

Cisco Wireless Control System Support Documentation for Release 4.1 -
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6305/tsd_products_support_series_home.html

Cisco Wireless Location Appliance Support Documentation for Release 3.0 -
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6386/tsd_products_support_series_home.html

Cisco 4400 Series WLAN Controller Support Documentation for Release 4.1 -
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6366/tsd_products_support_series_home.html

Cisco 2100 Series WLAN Controller Support Documentation for Release 4.1 -
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7206/tsd_products_support_series_home.html

Cisco Catalyst 3750 Series Integrated Wireless LAN Controllers Support Documentation -
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6915/tsd_products_support_series_home.html

Cisco Wireless LAN Controller Module Support Documentation -
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6730/tsd_products_support_model_home.html

Cisco Catalyst 6500 Series Wireless Services Module (WiSM) Support Documentation -
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6526/tsd_products_support_model_home.html

ロケーション認識 Cisco UWN での、InnerWireless Vision(旧 PanGo)Locator ロケーション クライアントの使用に関する設計上の考慮事項は、次のホワイト ペーパーを参照してください。

Design Considerations for Cisco - PanGo Asset Tracking -
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/solution/pangoex.pdf


) このガイドで Cisco Unified Wireless Network(UWN)ソフトウェア リリース 4.1 について説明している場合、特に記載されていない限り、Cisco Location Appliance ソフトウェア リリース 3.0 も含まれています。


Cisco ロケーションベース サービスのアーキテクチャ

位置決めテクノロジー

ロケーション トラッキングと位置決めシステムは、モバイル デバイスのロケーション(ローカリゼーション)の特定に使用される測定技法によって分類できます。これらのアプローチには、監視下の環境におけるモバイル デバイスの位置の検知と測定に使用される特定の技法に違いがあります。一般的に、Real Time Location System(RTLS)は、次の項目に基づいて位置を決定する 4 つの基本カテゴリに分類できます。

基点のセル(最も近いセル)

距離(ラテレーション)

角度(アンギュレーション)

ロケーションのパターン作成(パターン認識)

RTLS システムの設計者は、これらの技法から 1 つ以上を選択して実装できます。これは、伝播特性が大きく異なる複数の環境においてパフォーマンスを最適化しようとするいくつかのアプローチに見ることができます。これらの方式の 2 つ以上を組み合わせて使用し、位置の検知と測定を行う RTLS システムを含む 5 番目のカテゴリをサポートすることもよく議論されています。

基盤となる位置決定テクノロジーの種類に関係なく、RTLS の「リアルタイム性」は、最新のタイムスタンプ、信号強度の読み取り、または受信角度の測定がリアルタイムであることにすぎません。プローブ応答のタイミング、タグ ビーコン、およびロケーション サーバのポーリング間隔は、実際のデバイスの位置と、各報告間隔において観測される報告されたデバイスの位置の間に不一致を招く可能性があります。

『Wi-Fi Location-Based Services: Design and Deployment Considerations』の「Location Tracking
Approaches」の項では、従来のロケーション トラッキングおよび位置決定システムの技術的な側面の基本について説明しています。従来のアプローチと RF フィンガープリントとの違いを理解するために、この章を参照することをお勧めします。ここでは、基点のセル、到達時間(ToA)、到達時間差(TDoA)、到達角度(AoA)、およびロケーションのパターン作成の概念が網羅されています。

RF フィンガープリントについて

Cisco RF フィンガープリントは、従来の信号強度ラテレーション技法で可能だったものに比べて、精度や確度を大幅に向上させる革新的なローカリゼーション アプローチです。Cisco RF フィンガープリントでは、カスタマイズされた調整機能と従来のアプローチよりも向上したパフォーマンスによって、Received Signal Strength Indication(RSSI; 受信信号強度表示)ベースのラテレーション アプローチが簡略化されます。

RF フィンガープリントは、対象環境または類似環境で収集されたデータから開発した RF 伝播モデルを使用して、Received Signal StrengthRSS; 受信信号強度)ラテレーションを大幅に向上させます。RF フィンガープリントには、ロケーションのパターン作成方法と同様の(ただし、より高速な)方法で RF モデルを特定の環境に調整する機能が備わっています。ただし、ロケーションのパターン作成とは異なり、RF フィンガープリントでは、特に似たような構造、内部、およびレイアウトの複数のフロアが配置されている状況では調整モデルを再利用できます。

さらに、Cisco RF フィンガープリントには、『Wi-Fi Location-Based Services: Design and Deployment Considerations』の「Location Tracking Approaches」の項に記載されている従来のアプローチ以外に、次のいくつかの重要な利点があります。

既存の LWAPP 対応 Cisco Unified Networking コンポーネントの使用:他のソリューションとは異なり、RF フィンガープリント機能搭載のロケーション認識 Cisco UWN は、各アクセス ポイントに設置しなければならない追加コストを要する特殊な受信装置やその他のハードウェアを必要としません。このことは、ロケーション認識 Cisco UWN の資本コストおよび継続的な維持コストを、専用オーバーレイ ロケーション インフラストラクチャを必要とするソリューションと比較して低く抑えるのに役立ちます。Cisco Location Appliance は、ロケーションと統計情報の履歴をサポートする集中化コンポーネントとして追加され、アプライアンスごとに最大 2,500 台のデバイスを同時に追跡するロケーション測位エンジンとして機能します。

専用のクライアント ハードウェアまたはソフトウェアの開発が不要:Cisco UWN のロケーションベース サービスは、クライアント側ではなくネットワーク側のモデルとして実装されます。そのため、Cisco RF フィンガープリントでは、クライアントごとに専用のトラッキング ソフトウェアやロケーション対応ドライバをロードすることなく、多種多様な業界標準 Wi-Fi クライアントのロケーション トラッキングを実現できます。Cisco Compatible Extensions WLAN クライアント仕様バージョン 2 以降に適合するクライアントの WLAN 強化クライアント ローカリゼーションにより、ほとんどの場合、IEEE 802.11 クライアントを位置決めできます。これには、Cisco 792x シリーズなどの一般的な VoWLAN 端末や、専用のロケーション トラッキング クライアント ソフトウェアを簡単に入手したりインストールしたりすることができないその他のデバイスが含まれます。

Cisco Compatible Extensions Wi-Fi Tag 仕様に対応する Wi-Fi アクティブ RFID 資産タグのサポート:ロケーション認識 Cisco UWN ソリューションでは RF フィンガープリントがネットワーク側モデルとして実装されるため、アクセス ポイント RSSI の検出と、この情報を資産タグが正しくローカライズされるためにネットワークに中継して戻すために資産タグに専用ソフトウェアをもつ必要がありません。したがって、ロケーション認識 Cisco UWN は、Cisco Compatible Extensions Wi-Fi Tag 仕様に適合する、AeroScout や WhereNet、G2 Microsystems、InnerWireless(旧 PanGo Networks)などのベンダーのアクティブ RFID 資産タグと相互運用できます。Cisco Compatible Extensions Wi-Fi Tag 仕様をサポートする RFID 資産タグにより、次のようなパフォーマンスの向上や高度な機能のサポートが実現されます。

テレメトリおよびセンサー情報

バッテリ、パニック、および改ざんのアラート

動作検出通知

チョークポイント トリガーを使用した高精度かつ決定論的ロケーション

精度と確度の向上:Cisco RF フィンガープリントでは、純粋な三角測量技法や信号強度ラテレーション技法のみを採用したソリューションよりも大幅にパフォーマンスが向上します。通常、これらの技法は、環境内の減衰の影響を考慮しないため、パフォーマンスの低下に左右されやすくなります。Cisco RF フィンガープリントの利点は、従来のアプローチではできなかったことが開始点となります。Cisco RF フィンガープリントは、特に問題の環境に関係する場合に、まず RF 伝播をよりよく理解することから開始します。ロケーションのパターン作成アプローチにおける調整フェーズを除いて、一般的に、従来のラテレーション技法とアンギュレーション技法のどちらも、環境を直接考慮することはありません。RF フィンガープリントは、さらに進んで、収集された調整データのセットに統計分析技法を適用します。このことにより、Cisco Location Appliance は、非論理的なデータや異常なデータを排除し、精度を一層高めて、モバイル クライアントのロケーション予測をさらに洗練させることができます。これらの方式の結果、従来のソリューションに比べて、精度が高くなるだけでなく、確度が大幅に向上します。

調整作業の軽減:Cisco RF フィンガープリント テクノロジーには、ロケーション パターン作成ソリューションにおいて重要な利点がありますが、調整作業も大幅に軽減されます。両方のアプローチはオンサイト調整をサポートしていますが、Cisco RF フィンガープリント アプローチの方が、再調整の回数が少なくてすむため、アクセス ポイント間の距離を広げることができます。また、Cisco RF フィンガープリントは、同種の環境間で調整モデルを共有することができ、一般的な屋内環境での迅速な展開を促進するあらかじめパッケージ化された調整モデルをいくつか組み込むことができます。

Cisco RF フィンガープリントのこのような重要な利点の詳細は、『Wi-Fi Location-Based Services: Design and Deployment Considerations』の「Location Based Services Architecture」の項を参照してください。

全体のアーキテクチャ

ロケーション認識 Cisco UWN の全体的なアーキテクチャを図13-1 に示します。

図13-1 ロケーション認識 Cisco Unified Wireless Network のアーキテクチャ

 

アクセス ポイントは、すべての Wi-Fi クライアント、802.11 アクティブ RFID タグ、不正アクセス ポイント、または不正クライアントの受信信号強度を、登録された WLAN コントローラに転送します。アクセス ポイントの通常の動作では、規制周波数区域内でチャネルの停止と他のチャネルのスキャンを周期的に繰り返しながら、プライマリ操作チャネル上でのこの情報の収集活動に集中します。収集された信号強度情報は、アクセス ポイントが現在登録されている WLAN コントローラに転送され、そこで情報が集約されます。Location Appliance は、SNMP を使用して各コントローラをポーリングし、追跡対象の各デバイス カテゴリの最新の信号強度情報を取得します。ロケーション トラッキング システムが Location Appliance なしで展開されている場合、Cisco Wireless Control System WCSは、この情報を各コントローラから直接取得します。Cisco Wireless Location Appliance は、Cisco WLAN コントローラから受信した RSSI 情報に基づいてロケーション計算を実行します。ソフトウェア リリース 4.1 では、精度を向上させるため、アクセス ポイントのアンテナの高さと方位角がこれらの RSSI ベースのロケーション計算の際に考慮されるようになりました。

ロケーション認識 Cisco UWN ソフトウェア リリース 4.1 から、Location Appliance では、資産タグのテレメトリ データ(たとえば、内蔵タグ センサーや外部環境センサーからのバッテリ ステータスなどのテレメトリ データなど)用に LOCP を使用して WLAN コントローラを定期的にポーリングすることにより、SNMP ベースのデータ収集機能が強化されました。LOCP はまた、WLAN コントローラが Cisco Compatible Extensions Wi-Fi Tag 仕様に準拠するタグから受信する、チョークポイント プロキシミティ通知および緊急事態通知の優先転送にも使用されます。

WCS と Location Appliance は、「同期化」と呼ばれるプロセス時に(調整マップやネットワーク設計などの)情報を交換します。このとき、新しい方のパートナーによって古い方のパートナーの設計および調整情報が更新されます。同期化は、オンデマンドでまたはスケジュール済みタスクとして実行され、そのタイミングは、WCS メイン メニュー バーの Administration > Scheduled Tasks メニュー オプションで決定されます。

デバイス ロケーションについての情報は、ロケーション クライアント アプリケーションを使用するエンドユーザに提供されます。通常、この役割は Cisco WCS が果たします。Cisco WCS は、ロケーション情報を視覚的に表示します。また、基本的な RF キャパシティ管理の強化、不正なアクセス ポイントおよびクライアントの検出の実行、および WLAN デバイス用に資産の視覚化を望んでいるお客様のために簡単に入手できるロケーション クライアント アプリケーションを提供します。

WCS と Cisco Wireless Location Appliance のバージョン間の互換性については、次の URL にある『Release Notes for Cisco Wireless Location Appliance 3.0』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6386/prod_release_notes_list.html

このロケーション情報は、アプライアンス上で Simple Object Access Protocol/Extensible Markup Language(SOAP/XML)API を介して、任意のサードパーティ製のロケーション クライアント アプリケーションにも提供できます。SOAP/XML プロトコルを使用すると、これらのサードパーティ製アプリケーションは、医療、小売、製造、物流などの特定の垂直アプリケーションに対して、より個別に拡張されたロケーション クライアント機能を提供できる可能性があります。

Cisco Location Appliance は、外部システムに通知を発行することもできます。これにより、デバイスの移動、デバイスの不在、追跡対象デバイスのゾーンへの参加と退去、タグ バッテリ レベル、デバイスの位置の変更、緊急グループ、およびチョークポイント情報に基づいて、プロアクティブにロケーション通知を送信する機能が提供されます。これらすべての通知は、UDP-Syslog、Simple Network Management Protocol(SNMP)トラップ、E メール(SMTP)、および SOAP/XML などの複数の転送タイプで配信可能です。

Cisco LBS ソリューションのアーキテクチャに関する詳細は、次の場所にある『Wi-Fi Location-Based Services: Design and Deployment Considerations』の「Location Based Services Architecture」の項を参照してください。 http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/solution/wifidesi.pdf

Cisco Wireless Location Appliance の役割

Cisco Location Appliance は、正規バージョンの WCS を含む Cisco Unified Wireless Network に追加されると、次のものを含むいくつかの重要な役割を担います。

位置決定アルゴリズムの実行

調整情報の保持

ロケーション通知のトリガーと送信

統計と過去のロケーションの処理

WCS は、図13-1 に示すように、Location Appliance が提供するサービスのコントロール クライアントとロケーション クライアントの両方のユーザ インターフェイス(UI)として機能することによって、Location Appliance と連動します。Location Appliance には、保守と診断目的で、SSH またはコンソール セッションを介して直接アクセスできますが、通常は、WCS またはサードパーティ製ロケーション クライアント アプリケーションを介してすべてのオペレータおよびユーザと Location Appliance との対話が実行されます。

Cisco Location Appliance を Cisco Unified Wireless Network アーキテクチャに統合することによって、ベースレベル ロケーション機能を向上させることができます。これには、次のようなものが含まれます。

スケーラビリティ:Cisco Location Appliance を追加すると、Cisco UWN のスケーラビリティが向上して、一度にオンデマンド トラッキングできるデバイス(WLAN クライアント、RFID タグ、不正アクセス ポイント、および不正クライアント)の台数が、Location Appliance 1 台あたり、従来の 1 台から同時に最大 2,500 台にまで増加します。さらに多くのデバイスのサポートが必要な展開では Location Appliance を追加でき、それらを 1 つまたは複数の WCS サーバで管理できます。

履歴および統計情報:Location Appliance は、ロケーションと統計の履歴情報を記録および管理します。これらの情報は、WCS または他のロケーション クライアントを介して表示できます。この履歴情報は、ロケーション傾向分析、資産損失調査、RF キャパシティの管理、およびネットワーク問題の解決の促進に使用できます。

チョークポイント ロケーション:UWN リリース 4.1 から Location Appliance が組み込まれたことにより、チョークポイント と呼ばれる制約された物理領域を通る資産の通過に基づく、高精度で決定論的なローカリゼーションが可能になりました。これらの領域内およびタグ付きの資産の近接に配置されたチョークポイント トリガーは、低周波(125kHz)の信号をタグに送信します。資産タグはその後、チョークポイント トリガーの ID をロケーション認識 Cisco UWN に送信します。これにより、チョークポイント トリガーの機能に応じて、半径 30 cm から 6 m 超までに及ぶ、正確なプロキシミティ ロケーションが提供されます。チョークポイント ロケーションは、高価な資産の盗難防止などの汎用使用から、製造プラントにおける使用などの業界固有のプロセス管理イベントまで、さまざまに適用されます。

Cisco Extensions Wi-Fi Tag のテレメトリ情報および緊急事態通知:Cisco UWN リリース 4.1 から、シスコは 802.11 Wi-Fi ベースのアクティブ資産タグの拡張可能な仕様を作成するためにさまざまな資産タグ ベンダと提携しています。Cisco Compatible Extensions Wi-Fi Tag 仕様では、タグ ベンダがロケーション認識 Cisco UWN と相互運用するために使用できる、共通送信フォーマットが定義されています。これには、テレメトリ、タグ送信電力レベル、バッテリ情報、および緊急グループとチョークポイント用の高度なフィールドを含む、基準機能セットが含まれます。Location Appliance の追加により、ロケーション認識 UWN はこれらの新しく導入された機能を活用することができ、お客様にとっては、仕様に準拠したさまざまなベンダの資産タグを同じネットワーク上で「組み合わせて調和させる」機能が提供されるという利点があります。Cisco Compatible Extensions Wi-Fi Tag プログラムの詳細は、
http://www.cisco.com/web/partners/pr46/pr147/ccx_wifi_tags.html を参照してください。


) 現時点では、チョークポイント トリガーと資産タグは、両方が同一ベンダから提供されている場合のみ相互に適合します。


ロケーション通知:Cisco Location Appliance は、E メール、Syslog、SNMP トラップ、および SOAP/XML を介してロケーションベースのイベント通知を特定の宛先に直接送信できます。これらの通知は、次の条件下でトリガーされることが可能です。

クライアントまたは資産のロケーションが変化した

RFID タグのバッテリ レベルが設定値より低下した

クライアントまたはタグ付き資産が事前に決定されたマーカー位置から設定距離を逸脱した

資産がチョークポイントの範囲に入った

クライアントまたはタグ付き資産が行方不明になった

資産タグが、剥離、改ざん、あるいは緊急事態が発生したことを示した

SOAP/XML Location Appliance Application Programming InterfaceAPILocation Appliance API によって、顧客とパートナーは、Cisco Wireless Location Appliance とインターフェイスするロケーションベース アプリケーションを作成できます。詳細については、 SOAP/XML Application Programming InterfaceAPI; アプリケーション プログラミング インターフェイス) を参照してください。

精度と確度

位置決定システムのパフォーマンスについて議論する際に、一般的に最もよく使用される基準は精度です。これは、通常、受信している情報の品質を表します。ロケーションの精度とは、特にモバイル デバイスの予測位置と実際の位置の定量化可能な誤差を意味します。

ただし、実際の用途では多くの場合、ロケーションの精度の記述は、ソリューションがそのレベルで何回も確実に実行できなければあまり価値がありません。確度は、記述されたロケーション精度の再現可能性の直接的な指標です。そのため、ロケーション精度の記述には、成功したロケーション検出の再現性または信頼性のレベルに関する記述(ロケーション確度)を含める必要があります。

この章と「参考文献」の参考文献に記述されたベスト プラクティスに従って展開すると、ロケーション認識 Cisco UWN は優れた確度と精度を実現できます。Cisco Wireless Location Appliance を使用すると、システムは全体的に 90% の確度で 10 m の精度の基本パフォーマンスを提供できます。チョークポイント ロケーション機能の使用により、半径 30 cm 以下の問題解決において、精度のレベルをさらに洗練させることができる場合があります。

これらの基本パフォーマンス レベルは、システムに含まれる、設計、調整、および展開ツールを使用して実現できます。Location Planning 、および Location Readiness ツールなどの展開前の予測ツールと、Location Inspector などの展開後の確認ツールがあります。

Location Planning ツールは、Location Appliance の仕様内でのロケーション精度をサポートする WLAN 展開を作成するためのアクセス ポイントの配置および密度に対する提案を行います。ソフトウェア リリース 4.1 では、不規則な形をした多角形ビルディングのサポートが追加され、組織がそのような構造要件に対応するのに役立ちます。Location Readiness ツールを使用すると、ネットワーク エンジニアは、現在計画されているアクセス ポイント展開が Location Appliance の仕様内のロケーション精度をサポートするかどうかを事前に確認できます。

図13-2 に示す Location Inspection ツールの使用により、システムの設計者は、実際の環境における調整後の基本精度および確度のレベルを評価できます。精度レベルを選択すると、Location Inspection ツールは、色分けされた形式で 0 ~ 5% から最大 95 ~ 100% のあらゆる確度レベルを表示します。結果を参照後、システム アーキテクトはインストール チームと協力して、システムのパフォーマンスが十分であることを確認するための必要な手順を行うことができます。

図13-2 調整後のロケーション調査

 

これらのツールを使用すると、事前設定されたパフォーマンス目標を達成するための計画を立てるだけでなく、その目標が達成されたかどうかを確認することもできます。

ロケーションの精度の調整などを含む専門的なサービスの提供に関心がある場合、シスコでは Wireless LAN Location Planning and Design Professional Services を提供しています。このサービスでは、セキュリティで保護されたロケーションベースのソリューションの適切な展開に重要と識別されたサービスを含む統合ソリューションを提供するために、特別に訓練された WLAN エンジニアのスキルを活用しています。Cisco Wireless LAN Location Planning and Design Professional Services の詳細は、次の URL を参照してください。 http://www.cisco.com/en/US/products/ps8306/serv_home.html

資産および不正なデバイスの追跡

ロケーション認識 Cisco UWN では、次の位置トラッキング情報を参照できます。

アソシエートされているか、ロケーション認識 UWN を調査中の、標準 WLAN クライアントまたは Wi-Fi 802.11 アクティブ RFID タグ。このタイプの無線 LAN クライアントは、青色の四角アイコン を使用して WCS ロケーション フロア マップ上に表示されます。

レイヤ 2 マルチキャストを介して通信する 802.11 アクティブ RFID 資産タグ(Cisco Compatible Extensions Wi-Fi Tag 仕様に適合する資産タグを含む)。これらの資産タグは、WCS フロア マップ上に黄色いタグ アイコン として表示されます。ロケーション認識 Cisco UWN ソフトウェア リリース 4.1 では、予測ロケーションが同じ座標上である 2 つ以上のタグを表すために、タグ サマリー アイコン が導入されています。

不正アクセス ポイント。無線 LAN インフラストラクチャで検出され、同じモビリティ グループまたは WLAN システムのメンバではないと判断されたアクセス ポイントのことです。このアクセス ポイントは、黒色の円で囲まれたドクロと交差した 2 本の骨のマーク を使用して、WCS ロケーション フロア マップ上に表示されます。

不正クライアント。不正アクセス ポイントにアソシエートされているクライアントです。不正クライアントは、黒色の四角で囲まれたドクロと交差した 2 本の骨のアイコン を使用して、WCS ロケーション フロア マップ上に表示されます。

ロケーション認識 Cisco UWN では、WCS および Location Appliance に対して事前定義されているチョークポイントのロケーションも表示します。チョークポイントは、灰色の円で囲まれた青い星型のマーク を使用して、WCS ロケーション フロア マップ上に表示されます。アイコンの周りの灰色の同心円帯は、WCS で定義されているチョークポイント範囲の相対的な表示を提供するために使用されます。WCS フロア マップ上のチョークポイント範囲表示は、表示のみを目的としていることに注意してください。実際のチョークポイント トリガーの送信電力および範囲は、ベンダの特定のユーティリティを使用して設定されます。


ロケーション認識 Cisco UWN で追跡可能なそれぞれのデバイス クラスに関する詳細は、次の場所にある『Wi-Fi Location-Based Services: Design and Deployment Considerations』の「Location-Based Services Architecture」の項を参照してください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/solution/wifidesi.pdf


Cisco Location Control Protocol

Cisco UWN ソフトウェア リリース 4.1 で導入された Cisco Location Control ProtocolLOCPは、Location Appliance などの Unified Wireless Network のコンポーネントの間の新機能のサポートにおける、重要な一歩です。このリリースでは、LOCP は WLAN コントローラの従来の SNMP ポーリングを拡張し、新しく導入された Cisco Compatible Extensions Wi-Fi Tag プログラムと関連する、テレメトリ、チョークポイント、および緊急事態通知機能を転送する役割を果たします。

LOCP は、コネクション型転送またはコネクションレス型転送で実行でき、Transport Layer SecurityTLSを使用して保護可能な、双方向プロトコルです。このプロトコルにより、図13-3 に示す Location Appliance と WLAN コントローラ間での基本的な LOCP パケット交換のように、一方のエンドポイントがそのパートナー エンドポイントがまだアクティブであるかどうかを決定することを可能にする、コントロール メッセージの継続的な交換が提供されます。

図13-3 Location Appliance と WLAN コントローラの LOCP セッション

 

Cisco Unified Wireless Network ソフトウェア リリース 4.1 は、シスコの LOCP 導入の第一フェーズであり、Location Appliance と WLAN コントローラ間での情報の伝送をサポートするためのこの新しいプロトコルを次のように役立てます。

次のものを含む、Cisco Compatible Extensions Wi-Fi Tag テレメトリ

動作、温度、気圧、湿度、距離、数量、およびステータス

バッテリ状態とバッテリの予測残量

次のものを含む、Cisco Compatible Extensions の優先度の高いタグ通知トラフィック

緊急イベント(パニック ボタン、タグ剥離、改ざんアラート)

チョークポイント プロキシミティ

ベンダ固有のタグ情報(サードパーティ製のロケーション クライアントが使用)

これらの機能を提供するために LOCP がどのように使用されるのかというメカニズムは、『Wi-Fi Location-Based Services: Design and Deployment Considerations』の「The Cisco Location Control Protocol (LOCP)」の項で詳しく考察されているこのプロトコルの 1 つの側面です。さらに、ロケーション認識 UWN での LOCP の使用に関する設計上の考慮事項は、同じホワイトペーパーの「Tag Telemetry and Emergency Notification Considerations」の項を参照してください。


) Cisco UWN リリース 4.1 において、LOCP は Location Appliance と WLAN コントローラ間の SNMP ポーリングを置換するのではなく、拡張することに注意してください。


設置および構成

Location Appliance および WCS の設置と構成

Cisco Wireless Location Appliance および WCS の設置と構成に関する詳細な手順は、『Wi-Fi Location-Based Services: Design and Deployment Considerations』の「Installation and Configuration」の項を参照してください。

WCS の Location Server > Administration メニューの下に列挙されたパラメータの構成については、次の URL にある『Cisco Location Appliance Configuration Guide: Editing Location Server Properties』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6386/products_configuration_guide_chapter09186a008082d72f.html

ただし、工場出荷時の設定を変更したことによって留意すべき問題が発生する場合があります。この問題とロケーション対応無線 LAN の設計者が考慮する必要のあるその他の有益な情報(以下を含む)については、『Wi-Fi Location-Based Services: Design and Deployment Considerations』の「Installation and Configuration」の項を参照してください。

履歴パラメータ

履歴アーカイブ期間

履歴データの消去

高度なパラメータ

不明データのクリーンアップ間隔

DB ディスク メモリ

Java GC の実行

データベースの最適化

DB の空き容量

ロケーション パラメータ

計算回数の有効化

相対的 RSSI 破棄時間

絶対的 RSSI 破棄時間

RSSI の遮断

チョークポイントの使用

チョークポイントの範囲外タイムアウト

通知パラメータ

LOCP パラメータ

Location Appliance の二重イーサネット運用

Location Appliance の時間同期

Cisco Compatible Extensions ロケーション測定

Location Appliance のパスワード設定

Location Appliance の正常なシャットダウン(停止)

展開のベスト プラクティス

ロケーション認識 WLAN 設計の考慮事項

この 10 年間で、カバレッジの広さと最小限のアクセス ポイントを重視したモデルから、カバレッジの均一性と適切なセル間オーバーラップを最優先するモデルへと設計対象が変わってきました。その背景には、従来のデータ専用通信と異なる新しい無線アプリケーションへの関心が高まり、大量のパケット損失やローミング遅延が受け入れられなくなってきたことがあります。

同様に、ロケーション認識 WLAN アプリケーションを展開するには、従来の手法を見直さなければなりません。そのためには、「まったく新しい」ロケーション認識システムを設計すると同時に、既存の環境を拡張または改善する必要があります。最適なロケーション トラッキングを実現するための必須条件は、適切な数のアクセス ポイントを適切に配置することです。

『Wi-Fi Location-Based Services: Design and Deployment Considerations』の「Deployment Best Practices」の項では、以下を含む、ロケーション認識 WLAN 展開に関するいくつかのベストプラクティスについて詳しく説明しています。

受信信号の最小しきい値:モバイル デバイスを正確にトラッキングするには、アクセス ポイントが、モバイル デバイスの RSSI を、WCS で設定された RSSI cutoff 値以上のレベルで、それぞれのコントローラに報告することをお勧めします。最低 3 台のアクセス ポイント(最適な精度のためには 4 台以上が望ましい)は、このレベルの信号強度を報告するか、ローカライズ対象の任意のデバイスに対してより高いレベルの信号強度を報告する必要があります。このレベル未満で報告されたモバイル デバイスの RSSI は、Location Appliance での破棄対象になります。

適切なアクセス ポイントの配置:システムが潜在的なパフォーマンスを十分に発揮するには、アクセス ポイントの適切な配置が不可欠です。多くのオフィス無線 LAN では、アクセス ポイントが内部空間全体に分散されるため、周辺の作業領域にまで過剰にカバレッジが広がってしまいます。通常、これらのロケーションは、カバレッジ、WLAN の帯域幅、チャネルの再利用、セル間のオーバーラップ、セキュリティ、外観、および展開の実現可能性に基づいて選択されます。ただし、ロケーション認識 WLAN 設計では、アクセス ポイントをこれらの基準のみに基づいて配置するのではなく、基準とロケーション配置要件との間のバランスを取る必要があります。すべての環境に適切なアクセス ポイントの密度を導き出す単一ルールは存在しませんが、あらゆるロケーション認識設計の開始点として、『Wi-Fi Location-Based Services: Design and Deployment Considerations』の「Deployment Best Practices」項の単一のしきい値と配置についての記載事項に従う必要があります。これらの推奨事項のうち、アクセス ポイントどうしの間隔を 15 ~ 21 m に保つことが重要です。

ロケーション パフォーマンスの検証:設計および展開のベスト プラクティスを順守することで成功のために必要な基盤が提供されますが、パフォーマンスの最適化では、設計者(およびインストール担当者)に修正に関するフィードバックを提供するツールが重要な役割を果たします。Location Planning および Location Readiness などの予測ツールを使用すると、容易に(および効率的に)対処できる初期のうちにパフォーマンスの欠点を特定できます。Location Inspection などの展開後のツールでは、既知の調整位置と予測との比較と、ロケーション エラーの度合いの計算によって、調整領域全体の総合的な「実態調査」を行うことが可能です。ロケーション精度が仕様に準拠していない場合、ロケーション デバッグ機能を有効にすることによって詳細な調査が可能です。この機能では、特定の追跡対象デバイスのロケーション計算に使用されたアクセス ポイント、それらデバイスの信号強度、および信号強度測定を最後に受信したときのタイムスタンプが表示されます。Cisco UWN ソフトウェア リリース 4.1 で新しく追加されたロケーション テスト ポイントを使用すると、選択された MAC アドレスを有するデバイスの実際の物理位置と予測ロケーションを比較することによる、ロケーション精度の臨時チェックを行えます。

同一チャネルの過度の干渉の最小化:多くの場合、ロケーションベースのサービスは、一部に VoWLAN ハンドヘルド デバイス(Cisco 792x など)を含む既存の無線設計に追加されるか、または改良して使用されます。遅延に敏感なデバイスと連携して使用されるロケーション認識ソリューションを設計する場合は、環境内で同一チャネルの過度の干渉が発生しないように特別な注意を払う必要があります。このような場合、最適なロケーション認識設計のニーズは、正しく設計された無線音声インフラストラクチャの要件と十分バランスを取る必要があります。

ロケーション表示の「ジッタ」の防止:デバイスが物理的に停止しているにもかかわらず、ロケーション表示上で移動しているように見える場合があります。これには、環境内の周囲の物体の移動やクライアントやクライアントのアンテナ システムの向きのわずかな経時変化など、さまざまな要因が考えられます。ロケーション スムージングは、この現象の是正を支援し、移動しないクライアントのロケーション ジッタを安定させるために使用されます。

マルチドメイン設計の考慮事項:Cisco Wireless Location Appliance では、同時に最大 2,500 台のデバイス(WLAN クライアント、アセット タグ、不正アクセス ポイント、および不正クライアントを含む)のトラッキングを提供可能です。ほとんどの場合、単一の Location Appliance と WCS 管理システムで、大部分のアプリケーションに対応できるはずです。ただし、より大規模なネットワークでは、複数の Location Appliance と 1 台の WCS サーバか、1 台以上の Location Appliance と複数の WCS サーバを使用する必要がある場合があります。

アンテナの考慮事項:ロケーション認識 Cisco UWN での使用でサポートされているアンテナの組み合わせ、サードパーティ製アンテナに関するヒント、およびアンテナ方向のベスト プラクティスに関する説明です。この項には Cisco UWN リリース 4.1 で新しく導入されたアンテナの垂直高さと方位角の機能に関する情報が含まれます。この機能により、WCS フロア マップにアクセス ポイントを配置するときに、アクセス ポイント アンテナの垂直高さと x 軸角度のオフセットを WCS で指定できます。

サイト調整:付属の調整モデルの 1 つを使用するロケーション精度が期待値よりも低い場合、または対象環境が複雑で付属モデルの 1 つでは正しく表示されない場合に、展開後のロケーションを調整できます。この調整時に、802.11 無線クライアント デバイスは、その環境における RSSI の測定に使用されます。測定された RSSI は、Location Appliance が環境に割り当てられたパス損失モデルを微調整するために使用され、通常、その結果として精度および確度が向上します。この項には、サイト調整、調整の有効性、調整クライアントの選択、および調整パフォーマンス全体の向上に関する重要なヒントが含まれます。Cisco Compatible Extensions WLAN クライアント仕様バージョン 2 または以降と適合するクライアントを使用して調整を実行する場合の利点についても、この項で詳しく説明します。

RFID タグの考慮事項

現在市販用に製造されている RFID タグの大部分は、超小型回路とアンテナで構成されたパッシブ RFID タグです。このタグは、パッシブ RFID タグ リーダーまたは送信機の電磁フィールド内に存在する場合にのみ活発に通信するため、パッシブ タグと呼ばれています。

現在市場に出回っている別の種類の一般的な RFID タグは、アクティブ RFID タグとして知られており、通常は、RF 通信に直接電源を供給するバッテリが内蔵されています。この内蔵電源によって、アクティブ RFID タグは、それ自体に関するさまざまな情報を RFID タグ リーダーに、連続的にビーコン送信する、または要求されたときのみ送信できます。通常、アクティブ タグは、純粋なパッシブ タグ設計よりもサイズが大きく、より多くの情報を格納できます(メモリ容量が多いため)。

『Wi-Fi Location-Based Services: Design and Deployment Considerations』の「RFID Tag Considerations」の項では、RFID に精通していない読者向けに、アクティブ タグとパッシブ タグの両方のテクノロジーの基礎情報を提供しています。特に、次の項目について包括的に説明しています。

パッシブ RFID テクノロジー:パッシブおよびセミパッシブ RFID タグ

アクティブ RFID テクノロジー:ビーコン送信、トランスポンダ、および 802.11Wi-FiRFID タグ

マルチモード RFID テクノロジー:単一のデバイスで複数のタグ テクノロジーを提供する比較的新しいカテゴリ

チョークポイント トリガー:タグがオペレーション領域に入るときにタグをトリガーしてその設定または動作を修正する近接通信デバイス(通常は単に「チョークポイント」と言う)

Location Appliance での RFID タグの使用:アセット タグ トラッキング、アセット タグの設定、および 802.11g ネットワーク上での 802.11b タグの使用を可能にする互換性のある RFID タグ

タグ テレメトリおよび通知の考慮事項:テレメトリおよび緊急事態通知機能に依存するソリューションの設計に関する、初期のベスト プラクティスの推奨事項とその他の有用な情報を提供します。

チョークポイント設計の考慮事項:Cisco UWN のロケーション検索機能をチョークポイントべースの近接ローカリゼーションによって拡張するソリューション設計に関する、ベスト プラクティスの推奨事項とその他の情報を提供します。

SOAP/XML Application Programming InterfaceAPI; アプリケーション プログラミング インターフェイス)

企業内でロケーションベース アプリケーションの展開を促進するために、Cisco Wireless Location Appliance には SOAP/XML API が付属しています。アプリケーションは、ビルディング、フロア、アクセス ポイント、チョークポイント、カバレッジ領域、およびデバイス リストを含むネットワーク全体のマップなどのコンポーネントを API 経由でインポートすることによって、Location Appliance に格納されているロケーション情報を使用できます。統計的なデバイス情報のほかに、現在と過去のロケーションのような実用的なデータもインポートできます。領域の境界定義、チョークポイント プロキシミティ、タグの緊急事態または不在ステータス、タグのバッテリ ステータス、許容領域、および許容距離によって、ロケーションベースのアラームと通知をアプリケーション内でトリガーできます。これらすべての機能によって、Cisco Wireless Location Appliance API との SOAP/XML API インターフェイスを使用して、ロケーション対応資産管理、Enterprise Resource Planning(ERP)ツール、ワークフロー自動化システムなどの外部ソフトウェア アプリケーションと統合できます。

高いレベルの視点から見れば、サードパーティ製アプリケーション システムは、SOAP/XML API を使用して、次の 4 つの基本コンポーネントで構成されたロケーション認識システムのメンバとして参加できます。

ロケーション クライアント:ロケーション クライアントの主要な役割は、ロケーション サーバに保存されたロケーションおよび資産情報へのインターフェイスとして機能することです。

コントロール クライアント:コントロール クライアントの主要な役割は、物理環境についての情報(ネットワーク設計、フロア マップ、調整モデル、アクセス ポイントのロケーションなど)および監視すべきネットワーク要素をサーバに入力することです。

ロケーション サーバ:ロケーション サーバは Cisco UWN に一般的なロケーション サービスを提供し、デバイスのロケーションを予測するアルゴリズムの実行を担当します。

WLAN システム:WLAN コントローラに組み込まれたソフトウェアだけでなく、無線ネットワークの主要コンポーネントとして機能するすべての監視対象モバイル デバイス(タグ、モバイル ステーション、不正クライアント、およびアクセス ポイント)と補助デバイス(チョークポイント トリガーなど)。

シスコ テクノロジー パートナーによるロケーション クライアント実装の詳細な説明は、次の場所にある『Design Considerations for Cisco PanGo Asset Tracking』を参照してください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/solution/pangoex.pdf

Location Appliance API は、ソリューション開発を促進するためのツールと共に、シスコ開発コミュニティに提供およびライセンスされています。統合サポートは、Cisco Developer Services Program から利用できます。このプログラムの詳細は、http://www.cisco.com/go/developersupport を参照してください。