Cisco ワイヤレス LAN コントローラ コンフィギュレーション ガイド、リリース 7.6
マルチキャストの設定
マルチキャストの設定

マルチキャストの設定

マルチキャスト モードの設定

マルチキャスト モードについて

ネットワークがパケット マルチキャストをサポートしている場合は、コントローラで使用されるマルチキャストの方法を設定できます。 コントローラは次の 2 つのモードでマルチキャストを実行します。

  • ユニキャスト モード:コントローラにアソシエートしているすべてのアクセス ポイントに、すべてのマルチキャスト パケットがユニキャストされます。 このモードは非効率的ですが、マルチキャストをサポートしないネットワークでは必要な場合があります。

  • マルチキャスト モード:マルチキャスト パケットは CAPWAP マルチキャスト グループに送信されます。 この方法では、コントローラ プロセッサのオーバーヘッドが軽減され、パケット レプリケーションの作業はネットワークに移されます。これは、ユニキャストを使った方法より、はるかに効率的です。

マルチキャスト モードが有効な場合に、コントローラがマルチキャスト パケットを有線 LAN から受信すると、コントローラは CAPWAP を使用してパケットをカプセル化し、CAPWAP マルチキャスト グループ アドレスへ転送します。 コントローラは、必ず管理インターフェイスを使用してマルチキャスト パケットを送信します。 マルチキャスト グループのアクセス ポイントはパケットを受け取り、クライアントがマルチキャスト トラフィックを受信するインターフェイスにマップされたすべての BSSID にこれを転送します。 アクセス ポイントからは、マルチキャストはすべての SSID に対するブロードキャストのように見えます。

コントローラは、IPv6 マルチキャスト用にマルチキャスト リスナー検出(MLD)v1 スヌーピングをサポートします。 この機能により、IPv6 マルチキャスト フローが追跡され、フローを要求したクライアントにそれらが配信されます。 IPv6 マルチキャストをサポートするには、グローバル マルチキャスト モードを有効にする必要があります。


(注)  


グローバル マルチキャスト モードを無効にしても、ルータの通知や DHCPv6 要求などの IPv6 ICMP メッセージは IPv6 が機能するために必要であるため、コントローラはそれらを転送します。 このため、コントローラでグローバル マルチキャスト モードを有効にしても、ICMPv6 と DHCPv6 のメッセージに影響は及ぼされません。 これらのメッセージは、グローバル マルチキャスト モードが有効であるかどうかにかかわらず、常に転送されます。


コントローラ ソフトウェア 4.2 以降のリリースでは、マルチキャスト パケットのダイレクトを向上させるために、インターネット グループ管理プロトコル(IGMP)スヌーピングを導入しています。 この機能が有効になっている場合、コントローラは IGMP レポートをクライアントから収集して処理し、レイヤ 3 マルチキャスト アドレスと VLAN 番号を選択した後に IGMP レポートから一意なマルチキャスト グループ ID(MGID)を作成し、その IGMP レポートをインフラストラクチャ スイッチへ送信します。 コントローラから送信されるレポートの送信元アドレスには、コントローラがレポートをクライアントから受信したインターフェイスのアドレスが使用されます。 次に、コントローラは、アクセス ポイント上のアクセス ポイント MGID テーブルを、クライアント MAC アドレスを使用して更新します。 コントローラが特定のマルチキャスト グループのマルチキャスト トラフィックを受信した場合、それをすべてのアクセス ポイントに転送します。ただし、アクティブなクライアントでリッスンしているアクセス ポイント、またはそのマルチキャスト グループへ加入しているアクセス ポイントだけは、その特定の WLAN 上でマルチキャスト トラフィックを送信します。 IP パケットは、入力 VLAN および宛先マルチキャスト グループの一意の MGID を使用して転送されます。 レイヤ 2 マルチキャスト パケットは、入力インターフェイスの一意の MGID を使用して転送されます。

IGMP スヌーピングが無効になっている場合は、次のようになります。

  • コントローラは、マルチキャスト データをアクセス ポイントへ送信する際は必ずレイヤ 2 MGID を使用します。 作成された各インターフェイスは、1 つのレイヤ 2 MGID を割り当てられます。 たとえば、管理インターフェイスの MGID は 0 となります。また、作成された 1 つ目の動的インターフェイスに割り当てられる MGID は 8 となり、動的インターフェイスが作成されるにつれて 1 増えます。

  • クライアントからの IGMP パケットはルータへ転送されます。 それにより、ルータの IGMP テーブルは、最後のレポータとしてクライアントの IP アドレスで更新されます。

IGMP スヌーピングが有効になっている場合は、次のようになります。

  • コントローラは、アクセス ポイントへ送信されるすべてのレイヤ 3 マルチキャスト トラフィックに必ずレイヤ 3 MGID を使用します。 すべてのレイヤ 2 マルチキャスト トラフィックについては、引き続きレイヤ 2 MGID を使用します。

  • ワイヤレス クライアントからの IGMP レポート パケットは、クライアントに対するクエリーを生成するコントローラによって消費または吸収されます。 ルータによって IGMP クエリーが送信されると、コントローラによって IGMP レポートが送信されます。このレポートでは、コントローラのインターフェイス IP アドレスがマルチキャスト グループのリスナー IP アドレスとして設定されています。 それにより、ルータの IGMP テーブルは、マルチキャスト リスナーとしてコントローラ IP アドレスで更新されます。

  • マルチキャスト グループをリッスンしているクライアントが、あるコントローラから別のコントローラへローミングしたときは、リッスンしているクライアント用のすべてのマルチキャスト グループ情報が、最初のコントローラから 2 番目のコントローラへ送信されます。 それにより、2 番目のコントローラは、クライアント用のマルチキャスト グループ情報をただちに作成できます。 2 番目のコントローラでは、クライアントがリッスンしていた全マルチキャスト グループのネットワークに IGMP レポートが送信されます。 このプロセスは、クライアントへのマルチキャスト データのシームレスな転送に役立ちます。

  • リッスンしているクライアントが、別のサブネットのコントローラにローミングした場合は、マルチキャスト パケットは、Reverse Path Filtering(RPF; 逆方向パス転送)のチェックを避けるために、クライアントのアンカー コントローラへトンネリングされます。 アンカーは、マルチキャスト パケットをインフラストラクチャ スイッチへ転送します。


    (注)  


    MGID はコントローラ固有です。 2 つの異なるコントローラの同一 VLAN から送られて来る同一マルチキャスト グループのパケットは、2 つの異なる MGID へマップされる可能性があります。



    (注)  


    レイヤ 2 マルチキャストが有効になっている場合は、同じインターフェイスから送信されるすべてのマルチキャスト アドレスに単一の MGID が割り当てられます。



    (注)  


    Cisco WLC の VLAN ごとにサポートされるマルチキャスト アドレス数は 100 です。

マルチキャスト モード設定の制限

  • Cisco Unified Wireless Network ソリューションでは、特定の目的に対して次の IP アドレス範囲を使用します。マルチキャスト グループを設定する場合は、この範囲を覚えておいてください。

    • 224.0.0.0 ~ 224.0.0.255:予約済みリンクのローカル アドレス

    • 224.0.1.0 ~ 238.255.255.255:グローバル スコープのアドレス

    • 239.0.0.0 ~ 239.255.x.y /16:限定スコープのアドレス

  • コントローラ上でマルチキャスト モードを有効にする場合は、CAPWAP マルチキャスト グループ アドレスも設定する必要があります。 アクセス ポイントは、IGMP を使用して CAPWAP マルチキャスト グループに加入します。

  • Cisco アクセス ポイント 1100、1130、1200、1230、および 1240 は、IGMP バージョン 1、2、および 3 を使用します。

  • 監視モード、スニファ モード、または不正検出モードのアクセス ポイントは、CAPWAP マルチキャスト グループ アドレスには加入しません。

  • コントローラ上で設定されている CAPWAP マルチキャスト グループは、コントローラごとに異なっている必要があります。

  • 最近のバージョンの Cisco IOS を実行するアクセス ポイントは、設定された最高の Basic レートでマルチキャスト フレームを送信し、最も低い必須 Basic レートで管理フレームを送信し、信頼性の問題が発生する可能性があります。 LWAPP または自律 Cisco IOS を実行するアクセス ポイントは、設定された最低の Basic レートでマルチキャスト フレームと管理フレームを送信します。 このような動作はセルの端に十分なカバレッジを提供するために必要で、マルチキャスト無線送信を受信できないことがある受信応答しないマルチキャスト転送では特に必要です。

    マルチキャスト フレームは MAC レイヤで再送信されないため、セルの端のクライアントはマルチキャスト フレームを正常に受信できない場合があります。 信頼性の高い受信が目的の場合、マルチキャスト フレームを低いデータ レートで送信する必要があります。 高いデータ レートのマルチキャスト フレームをサポートする必要がある場合、セル サイズを縮小して低いデータ レートをすべて無効にすることが役立つ場合があります。

    要件に応じて、次の処置が可能です。
    • 信頼性を最大限に高めてマルチキャスト データを送信する必要があって、マルチキャストの帯域幅は大きくする必要がない場合、単一の Basic レートを設定し、無線セルの端に到達するために十分な低さにします。

    • 特定のスループットを達成するために特定のデータ レートでマルチキャスト データを送信する必要がある場合、そのレートを最高の Basic レートとして設定できます。 また、マルチキャスト以外のクライアントのカバレッジのために、低い Basic レートを設定することも可能です。

  • マルチキャスト モードは、ゲスト トンネリングなどのサブネット間のモビリティ イベントでは動作しません。 ただし、RADIUS を使用したインターフェイスの上書き(IGMP スヌーピングが有効になっている場合のみ)またはサイト専用の VLAN(アクセス ポイント グループ VLAN)では動作します。

  • LWAPP では、コントローラは UDP 制御ポート 12223 に送信されたマルチキャスト パケットをドロップします。 CAPWAP では、コントローラは UDP 制御ポート 5246 とデータ ポート 5247 に送信されたマルチキャスト パケットをドロップします。 したがって、これらのポート番号をネットワーク上のマルチキャスト アプリケーションで使用しないようにしてください。

  • ネットワーク上のマルチキャスト アプリケーションには、コントローラ上で CAPWAP マルチキャスト グループ アドレスとして設定されたマルチキャスト アドレスを使用しないことをお勧めします。

  • 2500 シリーズ コントローラ上でマルチキャストが動作するには、マルチキャスト IP アドレスを設定する必要があります。

  • マルチキャスト モードは Cisco Flex 7500 シリーズのコントローラではサポートされません。

マルチキャスト モードの有効化(GUI)


    ステップ 1   [Controller] > [Multicast] の順に選択して [Multicast] ページを開きます。
    ステップ 2   [Enable Global Multicast Mode] チェックボックスをオンにして、マルチキャスト パケットの送信を設定します。 デフォルト値はディセーブルです。
    (注)     

    FlexConnect では、ユニキャスト モードのみがサポートされています。

    ステップ 3   IGMP スヌーピングを有効にする場合は、[Enable IGMP Snooping] チェックボックスをオンにします。 IGMP スヌーピングを無効にする場合は、チェックボックスをオフのままにします。 デフォルト値はディセーブルです。
    ステップ 4   IGMP タイムアウトを設定するには、30 ~ 7200 秒の範囲内の値を [IGMP Timeout] テキスト ボックスに入力します。 特定のマルチキャスト グループに対してクライアントが存在するかどうかを確認するために、コントローラから、1 つのタイムアウト値につき 3 つのクエリーが timeout/3 の間隔で送信されます。 クライアントから、IGMP レポートを通じて応答を受け取らなかった場合、コントローラはこのクライアントのエントリを MGID テーブルからタイムアウトします。 特定のマルチキャスト グループに対するクライアントが残されていない場合、クライアントは IGMP タイムアウト値が経過するまで待ってから、コントローラから MGID エントリを削除します。 一般的な IGMP クエリー(つまり、宛先アドレス 224.0.0.1)がコントローラによって必ず生成され、MGID 値 1 を使用してすべての WLAN 上で送信されます。
    ステップ 5   IGMP クエリー間隔(秒数)を入力します。
    ステップ 6   [Enable MLD Snooping] チェックボックスをオンにして、IPv6 の転送先の決定をサポートします。
    (注)     

    MLD スヌーピングを有効にするには、コントローラのグローバル マルチキャスト モードを有効にする必要があります。

    ステップ 7   [MLD Timeout] テキスト ボックスで、30 ~ 7200 秒の範囲内の値を入力して MLD タイムアウトを設定します。
    ステップ 8   [MLD Query Interval](秒数)を入力します。 有効な範囲は、15 ~ 2400 秒です。
    ステップ 9   [Apply] をクリックして、変更を確定します。
    ステップ 10   [Save Configuration] をクリックして、変更を保存します。

    マルチキャスト モードの有効化(CLI)


      ステップ 1   次のコマンドを入力して、コントローラ上でマルチキャストを有効または無効にします。

      config network multicast global {enable | disable}

      デフォルト値はディセーブルです。

      (注)     

      config network broadcast {enable | disable} コマンドを使用すると、マルチキャストを有効または無効にしなくても、ブロードキャストを有効または無効にできます。 このコマンドは、現在コントローラで使用されているマルチキャスト モードを使用して動作します。

      ステップ 2   次のいずれかを実行します。
      1. 次のコマンドを入力して、マルチキャスト パケットを送信するために、ユニキャスト方式を使用するようにコントローラを設定します。

        config network multicast mode unicast

      2. 次のコマンドを入力して、マルチキャスト パケットを CAPWAP マルチキャスト グループに送信するために、マルチキャスト方式を使用するようにコントローラを設定します。

        config network multicast mode multicast multicast_group_ip_address

      ステップ 3   次のコマンドを入力して、IGMP スヌーピングを有効または無効にします。

      config network multicast igmp snooping {enable | disable}

      デフォルト値はディセーブルです。

      ステップ 4   次のコマンドを入力して、IGMP タイムアウト値を設定します。

      config network multicast igmp timeout timeout

      timeout には、30 ~ 7200 秒の値を入力できます。 特定のマルチキャスト グループに対してクライアントが存在するかどうかを確認するために、コントローラから、1 つのタイムアウト値につき 3 つのクエリが timeout/3 の間隔で送信されます。 クライアントから、IGMP レポートを通じて応答を受け取らなかった場合、コントローラはこのクライアントのエントリを MGID テーブルからタイムアウトします。 特定のマルチキャスト グループに対するクライアントが残されていない場合、クライアントは IGMP タイムアウト値が経過するまで待ってから、コントローラから MGID エントリを削除します。 一般的な IGMP クエリー(つまり、宛先アドレス 224.0.0.1)がコントローラによって必ず生成され、MGID 値 1 を使用してすべての WLAN 上で送信されます。

      ステップ 5   次のコマンドを入力して、MLD スヌーピングを有効または無効にします。

      config network multicast mld snooping {enable | disable}

      デフォルト値はディセーブルです。

      (注)     

      MLD スヌーピングを有効にするには、コントローラのグローバル マルチキャスト モードを有効にする必要があります。

      ステップ 6   次のコマンドを入力して、MLD タイムアウト値を設定します。

      config network multicast mld timeout timeout

      [MLD Query Interval](秒数)を入力します。 有効な範囲は、15 ~ 2400 秒です。

      ステップ 7   次のコマンドを入力して、変更を保存します。 save config

      マルチキャスト グループの表示(GUI)


        ステップ 1   [Monitor] > [Multicast] の順に選択します。 [Multicast Groups] ページが表示されます。

        このページには、すべてのマルチキャスト グループとそれらに対応する MGID が表示されます。

        ステップ 2   特定の MGID(MGID 550 など)のリンクをクリックすると、その MGID のマルチキャスト グループに接続されているすべてのクライアントの一覧が表示されます。

        マルチキャスト グループの表示(CLI)

        はじめる前に
        • 次のコマンドを入力して、すべてのマルチキャスト グループとそれらに対応する MGID を表示します。

          show network multicast mgid summary

          以下に類似した情報が表示されます。

          
          Layer2 MGID Mapping:
          -------------------
          InterfaceName                    vlanId   MGID
          -------------------------------- ------   ----
          management                       0        0
          test                             0        9
          wired                            20       8
          
          Layer3 MGID Mapping:
          -------------------
          Number of Layer3 MGIDs........................... 1
          
           Group address    Vlan  MGID
           ---------------  ----  ----
           239.255.255.250  0     550

          
        • 次のコマンドを入力して、特定の MGID のマルチキャスト グループに join しているすべてのクライアントを表示します。

          show network multicast mgid detail mgid_value

          mgid_value パラメータは、550 ~ 4095 の数値です。

          以下に類似した情報が表示されます。

          
          Mgid........................................ 550
          Multicast Group Address..................... 239.255.255.250
          Vlan........................................ 0
          Rx Packet Count............................. 807399588
          No of clients............................... 1
          Client List.................................
                  Client MAC             Expire Time (mm:ss)
                  00:13:02:23:82:ad      0:20
          

        アクセス ポイントのマルチキャスト クライアント テーブルの表示(CLI)

        ローミング イベントのトラブルシューティングに役立つ、アクセス ポイントのマルチキャスト クライアント テーブルを表示するには、アクセス ポイントのリモート デバッグをコントローラから実行します。


          ステップ 1   次のコマンドを入力して、アクセス ポイントのリモート デバッグを開始します。

          debug ap enable Cisco_AP

          ステップ 2   次のコマンドを入力して、アクセス ポイント上のすべての MGID の一覧と、WLAN ごとのクライアント数を表示します。

          debug ap command "show capwap mcast mgid all" Cisco_AP

          ステップ 3   次のコマンドを入力して、アクセス ポイント上の MGID ごとのクライアント一覧と、WLAN ごとのクライアント数を表示します。

          debug ap command "show capwap mcast mgid id mgid_value" Cisco_AP


          マルチキャスト ドメイン ネーム システムの設定

          マルチキャスト ドメイン ネーム システムについて

          マルチキャスト ドメイン ネーム システム(mDNS)サービス ディスカバリは、ローカル ネットワークでサービスを通知し、検出する手段を提供します。 mDNS サービス ディスカバリによって、ワイヤレス クライアントは別のレイヤ 3 ネットワークにアドバタイズされた Apple プリンタおよび Apple TV などの Apple サービスにアクセスすることができます。 mDNS は IP マルチキャストを介した DNS クエリーを実行します。 mDNS はゼロ設定 IP ネットワーキングをサポートします。 通常どおり、mDNS は宛先アドレスとしてマルチキャスト IP アドレス 224.0.0.251 を使用し、UDP 宛先ポートとして 5353 を使用します。

          ロケーション固有サービス

          mDNS サービス アドバタイズメントの処理および mDNS クエリー パケットは、ロケーション固有サービス(LSS)をサポートしています。 コントローラが受信するすべての有効な mDNS サービス アドバタイズメントは、新しいエントリをサービス プロバイダーのデータベースに挿入する際に、サービス プロバイダーからのサービス アドバタイズメントに関連付けられた AP の MAC アドレスにタグ付けされます。 クライアント クエリーに対する応答記述では、クエリー送信するクライアントに関連付けられた AP の MAC アドレスを使用して SP-DB のワイヤレス エントリをフィルタリングします。 ワイヤレス サービス プロバイダーのデータベース エントリは、LSS がサービスに対して有効になっている場合、AP-NEIGHBOR-LIST に基づいてフィルタリングされます。 LSS がサービスに対して無効になっている場合、ワイヤレス サービス プロバイダーのデータベース エントリは、そのサービスに対するワイヤレス クライアントからのクエリに応答する場合、フィルタリング対象ではありません。

          LSS は、ワイヤレス サービス プロバイダーのデータベース エントリだけに適用されます。 有線サービス プロバイダー デバイスのロケーションは認識されません。

          LSS の状態は、ORIGIN が有線に設定されているサービスに対して有効にすることはできません。この逆も同じです。

          mDNS AP

          mDNS AP 機能により、コントローラは、表示されない VLAN 上の有線サービス プロバイダーに対する可視性を獲得できます。 mDNS AP として AP を設定し、AP がコントローラに mDNS パケットを転送するようにできます。 コントローラの VLAN の可視性は、AP が mDNS アドバタイズメントをコントローラに転送することで実現されます。 AP とコントローラ間の mDNS パケットは、ワイヤレス クライアントからの mDNS パケットと同様に、Control and Provisioning of Wireless Access Points(CAPWAP)データ トンネルで転送されます。 CAPWAP v4 のトンネルのみがサポートされます。 AP をアクセス ポートまたはトランク ポートに設置して有線側からの mDNS パケットを学習し、コントローラに転送することができます。

          特定の AP からの mDNS パケット転送を開始または停止する際、コントローラで提供される設定可能なノブを使用できます。 また、この設定を使用して、AP が有線側から mDNS アドバタイズメントをスヌープする必要のある VLAN を指定できます。 AP がスヌープできる VLAN の最大数は 10 です。

          AP がアクセス ポートに設置されている場合、スヌープするように AP の VLAN を設定しないでください。 クエリーが送信されると、AP はタグ付けされていないパケットを送信します。 mDNS アドバタイズメントが mDNS AP によって受信されると、VLAN 情報はコントローラに渡されません。 mDNS AP のアクセス VLAN 経由で学習されるサービス プロバイダーの VLAN は、コントローラで 0 として保持されます。

          デフォルトでは、mDNS AP はネイティブ VLAN でスヌープします。 mDNS AP が有効な場合、ネイティブ VLAN のスヌーピングはデフォルトで有効になっており、VLAN 情報はネイティブ VLAN で受信したアドバタイズメントに対して 0 として渡されます。

          mDNS AP 機能は、ローカル モードとモニタ モードの AP でのみサポートされます。

          mDNS AP 設定は、グローバル mDNs スヌーピングを無効にしてもそれぞれの mDNS AP で保持されます。


          (注)  


          同じサービスの同じトラフィックを複製している 2 つの mDNS AP がないことを保証するための検査はありません。 ただし、同じ VLAN に対しては、そのようなチェックが行われます。


          mDNS AP がリセットされるか、同じコントローラまたは別のコントローラに関連付けられている場合は、次のいずれかが発生します。
          • グローバル スヌーピングがコントローラで無効になっている場合、ペイロードが AP に送信されて mDNS スヌーピングは無効になります。

          • グローバル スヌーピングがコントローラで有効になっている場合、リセットまたはアソシエーションの手順より前の AP の設定が保持されます。

          mDNS AP 機能のプロセス フローは次のとおりです。
          • アップリンク(有線インフラストラクチャ - AP - コントローラ)

            1. 設定された VLAN で mDNS 802.3 パケットを受信します。

            2. 受信した mDNS パケットをCAPWAP を介して転送します。

            3. 受信した VLAN に基づいてマルチキャスト グループ ID (MGID)を入力します。

          • ダウンリンク(コントローラ - AP - 有線インフラストラクチャ)

            1. コントローラから CAPWAP を介して mDNS クエリーを受信します。

            2. 有線インフラストラクチャに 802.3 パケットとしてクエリーを転送します。

            3. VLAN は専用 MGID で識別されます。

          サービスごとの SP カウント制限

          次のリストに、グローバル サービス プロバイダーの制限をコントローラ モデルごとに示します。
          • Cisco 8500 シリーズ ワイヤレス LAN コントローラ:16000

          • Cisco Flex 7500 シリーズ ワイヤレス LAN コントローラ:16000

          • Cisco 5500 シリーズ ワイヤレス LAN コントローラ:6400

          • Cisco 2500 シリーズ ワイヤレス LAN コントローラ:6400

          すべてのサービスのサービス プロバイダーの総数が指定制限内である場合、サービスが他のサービスを学習または検出できる数に制限はありません。 サービスごとの条件または制限がなく、すべてのサービスで他のサービスに関してより多くのサービス プロバイダーに柔軟に対応できます。

          プライオリティ MAC サポート

          サービスごとに最大 50 の MAC アドレスを設定できます。これらの MAC アドレスは、プライオリティを必要とするサービス プロバイダーの MAC アドレスです。 これによって、サービス プロバイダーのデータベースがフルであっても、サービス プロバイダー数が最多であるサービスから最新の非プライオリティ サービス プロバイダーを削除することによって、設定されたサービスの MAC アドレスから発信されるあらゆるサービス アドバタイズメントが学習されることが保証されます。 サービスのプライオリティ MAC アドレスを設定する場合は、ap-group と呼ばれるオプションのパラメータがあります。これは有線サービス プロバイダーにのみ適用され、有線サービス プロバイダー デバイスにロケーションの特定を関連付けます。 クライアントの mDNS クエリーがこの ap-group から発信されると、プライオリティ MAC および ap-group による有線エントリが検索されて、集約応答の最初に表示されます。

          Origin-Based Service Discovery

          発信元(有線または無線)に基づいて着信トラフィックをフィルタするようにサービスを設定できます。 mDNS AP から学習されたすべてのサービスは有線として扱われます。 認識元が有線である場合、LSS は無線サービスにのみ適用されるため、LSS サービスに対して有効にすることはできません。

          LSS ステータスがサービスに対して有効である場合、LSS は無線サービス プロバイダーのデータベースのみに適用されるため、発信元が無線に設定されたサービスを有線に変更することはできません。 発信元を有線と無線で変更した場合、変更前の発信元タイプを持つサービス プロバイダーのデータベース エントリは削除されます。

          マルチキャスト DNS の設定の制限

          • IPv6 を介した mDNS はサポートされません。

          • ローカル側で切り替えられた WLAN およびメッシュ アクセス ポイントでは、FlexConnect モードのアクセス ポイントで mDNS はサポートされていません。

          • mDNS はリモート LAN ではサポートされません。

          • mDNS は Cisco AP1240 および Cisco AP1130 ではサポートされていません。

          • サードパーティの mDNS サーバまたはアプリケーションは mDNS 機能を使用する Cisco WLC ではサポートされていません。 サードパーティ サーバまたはアプリケーションによってアドバタイズされるデバイスは、Cisco WLC で mDNS のサービスまたはデバイス テーブルに正しく入力されません。

          • ビデオは、WMM が有効な状態の Apple iOS 6 ではサポートされていません。

          • mDNS AP は同じサービスまたは VLAN に対して同じトラフィックを複製することはできません。

          • LSS フィルタリングはワイヤレス サービスのみに制限されます。

          • LSS、mDNS AP、プライオリティ MAC アドレスおよび送信元ベースの検出機能は、コントローラの GUI を使用して設定できません。

          マルチキャスト DNS の設定(GUI)


            ステップ 1   次の手順に従って、グローバル mDNS パラメータおよびマスター サービス データベースを設定します。
            1. [Controller] > [mDNS] > [General] を選択します。
            2. [mDNS Global Snooping] チェックボックスをオンまたはオフにすることで、mDNS パケットのスヌーピングをイネーブルまたはディセーブルにします。
            3. 分単位で mDNS クエリー間隔を入力します。 クエリー間隔はコントローラがサービスを検索する頻度です。
            4. [Select Service] ドロップダウン リストからサービスを選択します。
              (注)     

              mDNS がサポートされた新しいサービスをリストに追加するには、[Other] を選択します。 サービス名およびサービス ストリングを指定します。 コントローラは、マスター サービス データベースで mDNS サービスが利用できる場合にのみ、このサービスのアドバタイズメントをスヌーピングおよび学習します。 コントローラは、最大 64 のサービスをスヌープおよび認識できます。

            5. [Query Status] チェックボックスをオンまたはオフにすることで、サービスの mDNS クエリーをイネーブルまたはディセーブルにします。
            6. [Add] をクリックします。
            7. [Apply] をクリックします。
            8. mDNS サービスの詳細を確認するには、そのサービスの青いドロップダウン矢印の上にカーソルを置いて、[Details] を選択します。
            ステップ 2   次の手順に従って、mDNS プロファイルを設定します。
            1. [Controller] > [mDNS] > [Profiles] を選択します。

              コントローラにはデフォルトの mDNS プロファイルがあります。これは、デフォルトの mdns プロファイルです。 デフォルト プロファイルを削除することはできません。

            2. 新しいプロファイルを作成するには、[New] をクリックして、プロファイル名を入力し、[Apply] をクリックします。
            3. プロファイルを編集するには、[mDNS Profiles] ページでプロファイル名をクリックして、[Service Name] ドロップダウン リストからプロファイルに関連付けるサービスを選択し、[Apply] をクリックします。

              プロファイルには複数のサービスを追加できます。

            ステップ 3   [Save Configuration] をクリックします。

            次の作業

            新しいプロファイルを作成した後、インターフェイス グループ、インターフェイス、または WLAN にプロファイルをマッピングする必要があります。 クライアントはプロファイルに関連付けられたサービスだけのサービス アドバタイズメントを受信します。 インターフェイス グループに関連付けられたプロファイルに最高の優先順位が与えられます。次にインターフェイス プロファイル、WLAN プロファイルが続きます。 各クライアントは、優先順位に従ってプロファイルにマップされます。

            • 次の手順に従って、インターフェイス グループに mDNS プロファイルをマッピングします。
              1. [Controller] > [Interface Groups] を選択します。

              2. 対応するインターフェイス グループ名をクリックします。

                [Interface Groups > Edit] ページが表示されます。

              3. [mDNS Profile] ドロップダウン リストから、プロファイルを選択します。

            • 次の手順に従って、インターフェイスに mDNS プロファイルをマッピングします。
              1. [Controller] > [Interfaces] を選択します。

              2. 対応するインターフェイス名をクリックします。

                [Interfaces > Edit] ページが表示されます。

              3. [mDNS Profile] ドロップダウン リストから、プロファイルを選択します。

            • 次の手順に従って、WLAN に mDNS プロファイルをマッピングします。
              1. [WLANs] を選択します。 WLAN ID をクリックして、[WLANs > Edit] ページを開きます。

              2. 対応する WLAN ID をクリックします。

                [WLANs > Edit] ページが表示されます。

              3. [Advanced] タブをクリックします。

              4. [mDNS Snooping] チェックボックスをオンにします。

              5. [mDNS Profile] ドロップダウン リストから、プロファイルを選択します。

            マルチキャスト DNS の設定(CLI)

            • 次のコマンドを入力して、mDNS スヌーピングを設定します。

              config mdns snooping {enable | disable}

            • 次のコマンドを入力して、mDNS サービスを設定します。

              config mdns service {{create service-name service-string origin {wireless | wired | all} lss {enable | disable} [query] [enable | disable]} | delete service-name}

            • 次のコマンドを入力して、mDNS サービスのクエリーを設定します。

              config mdns service query {enable | disable} service-name

            • 次のコマンドを入力して、mDNS サービスに対するクエリー間隔を設定します。

              config mdns query interval value-in-minutes

            • 次のコマンドを入力して、mDNS プロファイルを設定します。

              config mdns profile {create | delete} profile-name

              (注)  


              インターフェイス グループ、インターフェイス、または WLAN にすでに関連付けられている mDNS プロファイルを削除しようとすると、エラー メッセージが表示されます。


            • 次のコマンドを入力して、プロファイルに mDNS サービスを設定します。

              config mdns profile service {add | delete} profile-name service-name

            • 次のコマンドを入力して、インターフェイス グループに mDNS プロファイルをマッピングします。

              config interface group mdns-profile {interface-group-name | all} {mdns-profile-name | none}

              (注)  


              mDNS プロファイル名が none である場合、インターフェイス グループにプロファイルは関連付けられません。 関連付けられる既存のすべてのプロファイルが削除されます。


            • 次のコマンドを入力して、インターフェイス グループに関連付けられた mDNS プロファイルに関する情報を表示します。

              show interface group detailed interface-group-name

            • 次のコマンドを入力して、インターフェイスに mDNS プロファイルをマッピングします。

              config interface mdns-profile {management | {interface-name | all}} {mdns-profile-name | none}

            • 次のコマンドを入力して、インターフェイスに関連付けられた mDNS プロファイルに関する情報を表示します。

              show interface detailed interface-name

            • 次のコマンドを入力して、WLAN に対して mDNS を設定します。

              config wlan mdns {enable | disable} {wlan-id | all}

            • 次のコマンドを入力して、WLAN に mDNS プロファイルをマッピングします。

              config wlan mdns profile {wlan-id | all} {mdns-profile-name | none}

            • 次のコマンドを入力して、WLAN に関連付けられた mDNS プロファイルに関する情報を表示します。

              show wlan wlan-id

            • 次のコマンドを入力して、すべての mDNS プロファイルまたは特定の mDNS プロファイルに関する情報を表示します。

              show mdns profile {summary | detailed mdns-profile-name}

            • 次のコマンドを入力して、すべての mDNS サービスまたは特定の mDNS サービスに関する情報を表示します。

              show mdns service {summary | detailed mdns-service-name}

            • 次のコマンドを入力して、学習済みの mDNS ドメイン名に関する情報を表示します。

              show mdns domain-name-ip summary

            • 次のコマンドを入力して、クライアントの mDNS プロファイルを表示します。

              show client detail client-mac-address

            • 次のコマンドを入力して、ネットワークの mDNS の詳細を表示します。

              show network summary

            • 次のコマンドを入力して、mDNS サービス データベースを消去します。

              clear mdns service-database {all | service-name}

            • 次のコマンドを入力して、mDNS に関連するイベントを表示します。

              debug mdns message {enable | disable}

            • 次のコマンドを入力して、イベントの mDNS の詳細を表示します。

              debug mdns detail {enable | disable}

            • 次のコマンドを入力して、mDNS 処理に関連するエラーを表示します。

              debug mdns error {enable | disable}

            • 次のコマンドを入力して、すべての mDNS 詳細のデバッグを設定します。

              debug mdns all {enable | disable}

            • ロケーション固有サービス関連のコマンド

              • このコマンドを入力して、特定の mDNS サービスまたはすべての mDNS サービスのロケーション固有サービスを有効または無効にします。

                config mdns service lss {enable | disable} {service-name | all}


                (注)  


                デフォルトでは、LSS はディセーブルの状態です。

                高可用性への影響: スタンバイ コントローラと同期する必要があります。


              • 次のコマンドを入力して、LSS のステータスを表示します。

                Summary—show mdns service summary

                Detailed—show mdns service detailed service-name

              • 次のコマンドを入力して、HA 関連 mDNS のトラブルシューティングを設定します。

                debug mdns ha {enable | disable}

            • 発信元ベースのサービス検出関連のコマンド

              • 次のコマンドを入力して、有線、無線、または両方からのサービスの学習を設定します。

                config mdns service origin {Wireless | Wired | All} {service-name | all}

                LSS が有効である場合は有線サービスを設定することはできません。逆に、有線サービスが設定されている場合に LSS を有効にすることもできません。 有線のみのサービス認識元に対して、LSS を有効にすることはできません。

                高可用性への影響: スタンバイ コントローラと同期する必要があります。

              • 次のコマンドを入力して、発信元ベースのサービス検出のステータスを表示します。

                Summary—show mdns service summary

                Detailed—show mdns service detailed service-name

              • 次のコマンドを入力して、サービスの学習の制限により、コントローラに存在していても検出されなかったすべてのサービス アドバタイズメントを表示します。

                show mdns service not-learnt

                学習されないすべての VLAN と発信元タイプ間のサービス アドバタイズメントが表示されます。

            • プライオリティ MAC アドレス関連のコマンド

              • 次のコマンドを入力して、サービス提供デバイスのサービスごとの MAC アドレスを設定し、サービス プロバイダーのデータベースがフルでも、スヌープおよび検出されることを確認します。

                config mdns service priority-mac {add | delete} priority-mac-addr service-name ap-group ap-group-name

                場所の特定のためにオプションの AP グループを有線サービス プロバイダーのデバイスにのみ適用できます。これらのサービス プロバイダーは、他の有線デバイスより優先度が高くなります。

              • 次のコマンドを入力して、プライオリティ MAC アドレスのステータスを表示します。

                Detailed—show mdns service detailed service-name

            • mDNS AP 関連のコマンド

              • 次のコマンドを入力して、コントローラに関連付けられた AP 上の mDNS 転送をイネーブルまたはディセーブルにします。

                config mdns ap {enable | disable} {ap-name | all} vlan vlan-id

                デフォルトの mDNS AP はありません。 VLAN ID はオプション ノードです。

                高可用性への影響: 静的設定がスタンバイ コントローラに同期されます。

              • 次のコマンドを入力して、AP が mDNS パケットのスヌープおよび転送を実行する VLAN を設定します。

                config mdns ap vlan {add | delete} vlan-id ap-name

              • 次のコマンドを入力して、mDNS 転送がイネーブルになっているすべての AP を表示します。

                show mdns ap summary