Cisco Aironet 1300 シリーズ屋外アクセス ポイント/ブリッジ Cisco IOS ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド Cisco IOS Release 12.3(4)JA
QoS(Quality Of Service)の設定
QoS(Quality Of Service)の設定
発行日;2012/02/04 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 5MB) | フィードバック

目次

QoS(Quality Of Service)の設定

無線 LAN の QoS の概要

無線 LAN の QoS と有線 LAN の QoS

無線 LAN への QoS の影響

QoS 設定の優先順位

Wi-Fi Multimedia モードの使用

QoS の設定

設定のガイドライン

Web ブラウザ インターフェイスを使用した QoS の設定

無線アクセス カテゴリ定義の調整

IGMP(Internet Group-Membership Protocol)スヌーピング ヘルパーの無効化

AVVID 優先順位マッピングの無効化

ポイントツーポイントおよびポイントツーマルチポイント ブリッジ リンクに対する CW 最小と CW 最大の設定

QoS の設定の例

音声トラフィックの優先指定

ビデオ トラフィックの優先指定

QoS(Quality Of Service)の設定

この章では、アクセス ポイント/ブリッジに QoS を設定する方法について説明します。この機能を使用すると、特定のトラフィックを優先的に処理できます。QoS を使用しない場合、パケットの内容やサイズに関係なく、アクセス ポイント/ブリッジは各パケットにベストエフォートでサービスを提供します。アクセス ポイントは信頼性、遅延限度、またはスループットの保証なしにパケットを送信します。


) この章で使用されるコマンドの構文と使用方法の詳細は、このリリースの『Cisco Aironet アクセス ポイント/ブリッジ Cisco IOS コマンド リファレンス』を参照してください。


この章の内容は、次のとおりです。

「無線 LAN の QoS の概要」

「QoS の設定」

「QoS の設定の例」

無線 LAN の QoS の概要

一般にネットワークは、ベストエフォート型配送に基づいて動作します。これは、すべてのトラフィックの優先順位が同等であり、適切なタイミングで送信されるように同等の機会が与えられていることを意味します。輻輳が発生した場合、すべてのトラフィックは等しくドロップする可能性があります。

アクセス ポイント/ブリッジに QoS を設定すると、特定のネットワーク トラフィックを選択して優先順位を付け、輻輳管理と輻輳回避技術を使用して優先的に処理できます。無線 LAN に QoS を実装すると、ネットワークのパフォーマンスを予測可能にして、帯域幅を効果的に使用できます。

QoS を設定する場合は、QoS ポリシーを作成して、アクセス ポイント/ブリッジに設定した Virtual LAN(VLAN)にそのポリシーを適用します。ネットワークで VLAN を使用しない場合、アクセス ポイント/ブリッジのイーサネット ポートと無線ポートに QoS ポリシーを適用できます。


) QoS を有効にすると、アクセス ポイントでは Wi-Fi Multimedia(WMM)モードがデフォルトで使用されます。WMM については、「Wi-Fi Multimedia モードの使用」を参照してください。


無線 LAN の QoS と有線 LAN の QoS

無線 LAN の QoS 実装は、シスコの他のデバイスに対する QoS 実装とは異なります。アクセス ポイントで QoS を有効にすると、次の処理が実行されます。

アクセス ポイントはパケットを分類しません。differentiated service code point(DSCP;DiffServ コード ポイント)値、クライアント タイプ(セルラー無線など)、または 802.1q か 802.1p タグの優先順位の値に基づいてパケットに優先順位を設定します。

内部 DSCP 値を構成しません。IP DSCP、優先順位、プロトコル値をレイヤ 2 class of service(CoS;サービス クラス)値に割り当てるマッピングだけをサポートします。

無線出力ポートでだけキューイングに似た Enhanced DCF(EDCF)を実行します。

イーサネット出力ポートで first-in, first-out(FIFO;ファーストイン ファーストアウト)キューイングだけを実行します。

802.1Q/P タグ付きパケットだけをサポートします。アクセス ポイントは Inter Switch Link(ISL)をサポートしません。

Modular QoS CLI(MQC)ポリシーマップの set cos アクションだけをサポートします。

QoS Elements for Wireless Phones 機能が有効な場合、他のクライアントのトラフィックよりも音声クライアントのトラフィック(Symbol フォンなど)を優先します。

プロトコル値を 119 に設定したクラスマップ IP プロトコル句を使用して、Spectralink フォンをサポートします。

無線 LAN QoS 実装とシスコの他のネットワーク デバイスの QoS 実装を対比するには、次の URL の『Cisco IOS Quality of Service Solutions Configuration Guide』を参照してください。

http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios122/122cgcr/fqos_c/index.htm

無線 LAN への QoS の影響

無線 LAN QoS 機能は、802.11e ドラフトのサブセットです。無線 LAN の QoS は、トラフィック分類に基づく WLAN よりも、アクセス ポイント/ブリッジのトラフィックを優先します。

他のメディアと同様、負荷の少ない無線 LAN では、QoS の影響に気付かない場合があります。QoS のメリットは無線 LAN の負荷が増加するにしたがって顕著になり、選択されたトラフィック タイプの待ち時間、ジッタ、損失は許容範囲内に維持されます。

無線 LAN の QoS は、アクセス ポイントのダウンストリームを優先します。図14-1 は、アップストリームとダウンストリームのトラフィック フローを示しています。

図14-1 アップストリームとダウンストリームのトラフィック フロー

 

無線 LAN の QoS は、アクセス ポイント/ブリッジのダウンストリームを優先します。アクセス ポイント/ブリッジのトラフィックに対する QoS の影響は、次のとおりです。

無線ダウンストリーム フローは、アクセス ポイント/ブリッジの無線から無線クライアント デバイスに送信されるトラフィックです。このトラフィックは、無線 LAN の QoS の主要な対象です。

無線アップストリーム フローは、無線クライアント デバイスからアクセス ポイント/ブリッジに送信されるトラフィックです。無線 LAN の QoS は、このトラフィックには影響を及ぼしません。

イーサネットのダウンストリーム フローは、スイッチまたはルータからアクセス ポイント/ブリッジ上のイーサネット ポートに送信されるトラフィックです。スイッチまたはルータで QoS が有効の場合、スイッチまたはルータはアクセス ポイントへのトラフィックを優先し、レートを制限する場合があります。

イーサネットのアップストリーム フローは、アクセス ポイント/ブリッジのイーサネット ポートから有線 LAN 上のスイッチまたはルータに送信されるトラフィックです。アクセス ポイント/ブリッジは、有線 LAN に送信するトラフィックをトラフィック分類に基づいて優先しません。

QoS 設定の優先順位

QoS を有効にすると、アクセス ポイント/ブリッジは各パケットのレイヤ 2 サービス クラス値に基づいて、パケットをキューに置きます。アクセス ポイント/ブリッジは、次の順序で QoS ポリシーを適用します。

1. 分類済みのパケット:アクセス ポイント/ブリッジが QoS 対応スイッチまたはルータからゼロ以外の 802.1 Q/P user_priority 値で分類されたパケットを受信する場合、アクセス ポイント/ブリッジはその分類を使用し、別の QoS ポリシー規則をパケットに適用しません。既存の分類がアクセス ポイント/ブリッジの他のポリシーよりも優先されます。


) QoS ポリシーを設定していなくても、アクセス ポイントは常に受信したタグ付き 802.1P パケットを無線インターフェイスより優先します。


2. QoS Element for Wireless Phones 設定:QoS Element for Wireless Phones 設定を有効にすると、他のポリシー設定に関係なく、音声クライアントからのトラフィックが他のトラフィックより優先されます。QoS Element for Wireless Phones 設定は、他のポリシーに優先し、すでに割り当てられたパケット分類に対してのみ 2 番目の優先順位になります。

3. アクセス ポイント/ブリッジで作成するポリシー:QoS のポリシーを作成して VLAN またはアクセス ポイント/ブリッジ インターフェイスに適用すると、この QoS ポリシーはすでに分類済みのパケットに次いで 2 番目の優先順位になります。

4. VLAN の全パケットに適用されるデフォルト分類:VLAN の全パケットにデフォルトの分類を設定すると、そのポリシーは優先順位リストで 3 番目になります。

Wi-Fi Multimedia モードの使用

QoS を有効にすると、アクセス ポイントでは Wi-Fi Multimedia(WMM)モードがデフォルトで使用されます。WMM では、基本的な QoS モードに対して、次のような拡張機能が用意されています。

アクセス ポイントは、各パケットのサービス クラスをパケットの 802.11 ヘッダーに追加し、このヘッダーを受信ステーションに渡します。

各アクセス クラスには、802.11 シーケンス番号が設定されます。このシーケンス番号により、受信側の重複チェック用バッファをオーバーフローさせずに、優先度の高いパケットが優先度の低いパケットの再試行を中断できます。

Wi-Fi Protected Access(WPA)のリプレイ検出は、アクセス クラスごとに受信側で実行されます。802.11 のシーケンス番号の設定と同様に、WPA のリプレイ検出でも、受信ステーションでリプレイをシグナリングせずに、優先度の高いパケットが優先度の低いパケットの再試行を中断できます。

通常のバックオフ手順で送信するように設定されたトランスミッタは、設定された送信のタイミング(所定のマイクロ秒数間)に、送信を許可するアクセス クラスに対して保留パケットをセットで送信できます。保留中のパケットをセットで送信すると、各パケットがアクセスのためにバックオフを待機する必要がなく、即座にパケットを連続して送信できるため、スループットが向上します。

WMM をサポートするクライアント デバイスに送信されたパケットに対して、アクセス ポイントは WMM 拡張機能を適用します。WMM をサポートしないクライアント デバイスに送信されたパケットに対して、アクセス ポイントは基本的な QoS ポリシーを適用します。

command-line interface(CLI;コマンドライン インターフェイス)を使用して WMM を無効にするには、設定インターフェイス コマンド no dot11 qos mode wmm を使用します。Web ブラウザ インターフェイスを使用して WMM を無効にするには、QoS Advanced ページで無線インターフェイスのチェックボックスをオフにします。図14-4 は、QoS Advanced ページを示しています。

QoS の設定

QoS は、デフォルトでは無効に設定されています。ただし、無線インターフェイスは、QoS ポリシーを設定していなくても、常にタグ付き 802.1P パケットを優先します。この項では、アクセス ポイントで QoS を設定する方法について説明します。内容は次のとおりです。

「設定のガイドライン」

「Web ブラウザ インターフェイスを使用した QoS の設定」

「無線アクセス カテゴリ定義の調整」

「IGMP(Internet Group-Membership Protocol)スヌーピング ヘルパーの無効化」

「AVVID 優先順位マッピングの無効化」

設定のガイドライン

アクセス ポイント/ブリッジに QoS を設定する前に、次の情報に注意する必要があります。

QoS の導入で最も重要なのは、無線 LAN のトラフィックについて十分に把握することです。無線クライアント デバイスで使用するアプリケーション、アプリケーションが遅延の影響を受ける程度、およびアプリケーションに関連するトラフィックの量を把握すれば、パフォーマンスを向上させるように QoS を設定できます。

QoS によって無線 LAN の帯域幅が増加することはありません。QoS は、帯域幅の割り当て制御を効率化します。無線 LAN に十分な帯域幅があれば、QoS を設定する必要がない可能性があります。

Web ブラウザ インターフェイスを使用した QoS の設定

この項では、Web ブラウザ インターフェイスを使用した QoS の設定について説明します。

CLI を使用して QoS を設定するための IOS コマンドのリストについては、『Cisco IOS Command Reference for Cisco Aironet Access Points and Bridges』を参照してください。コマンド リファレンスを参照する手順は、次のとおりです。

1. 次のリンクをクリックすると、Cisco Aironet Documentation ホーム ページを参照できます。

http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/wireless/index.htm

2. 次のパスに従って製品、ドキュメント、および章にアクセスします。
Products & Solutions > Wireless > All Wireless Products > Cisco Aironet 1300 Series > Technical Documentation > Command References > Cisco IOS Command Reference for Cisco Aironet Access Points and Bridges, 12.x(xx)JA

QoS を設定する手順は、次のとおりです。

この項では、Web ブラウザ インターフェイスを使用した QoS の設定について説明します。

CLI を使用して QoS を設定するための Cisco IOS コマンドのリストについては、『Cisco IOS Command Reference for Cisco Aironet Access Points and Bridges』を参照してください。

QoS を設定する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 無線 LAN で VLAN を使用する場合、QoS を設定する前に必要な VLAN がアクセス ポイントに設定されていることを確認します。

ステップ 2 Web ブラウザ インターフェイスのページの左側にあるタスク メニューで、Services をクリックします。Services のリストが展開されたら、QoS をクリックします。QoS Policies ページが表示されます。図14-2 は、QoS Policies ページを示しています。

図14-2 QoS Policies ページ

 

ステップ 3 Create/Edit Policy フィールドで <NEW> を選択して、Policy Name 入力フィールドに QoS ポリシーの名前を入力します。名前には、最大 25 文字の英数字を使用できます。ポリシー名には空白を入れないでください。

ステップ 4 優先順位を設定する必要のあるパケットの IP header TOS フィールドに IP 優先情報が含まれている場合には、IP Precedence ドロップダウン メニューから IP 優先順位の分類を選択します。メニューの選択項目は次のとおりです。

Routine (0)

Priority (1)

Immediate (2)

Flash (3)

Flash Override (4)

Critic/CCP (5)

Internet Control (6)

Network Control (7)

ステップ 5 Apply Class of Service ドロップダウン メニューを使用して、IP Precedence メニューから選択したタイプのパケットにアクセス ポイントが適用するサービス クラスを選択します。アクセス ポイントは、IP Precedence の選択内容を選択したサービス クラスに一致させます。Apply Class of Service メニューの設定内容は、次のとおりです。

Best Effort (0)

Background (1)

Spare (2)

Excellent (3)

Control Lead (4)

Video <100ms Latency (5)

Voice <100ms Latency (6)

Network Control (7)

ステップ 6 IP Precedence の Class of Services メニューの横にある Add ボタンをクリックします。Classifications フィールドに分類項目が表示されます。分類を削除するには、削除する分類を選択して、Classifications フィールドの横の Delete ボタンをクリックします。

ステップ 7 優先順位を設定する必要のあるパケットの IP header TOS フィールドに IP DSCP 優先情報が含まれている場合は、IP DSCP ドロップダウン メニューから IP DSCP 分類を選択します。メニューの選択項目は、次のとおりです。

Best Effort

Assured Forwarding -- Class 1 Low

Assured Forwarding -- Class 1 Medium

Assured Forwarding -- Class 1 High

Assured Forwarding -- Class 2 Low

Assured Forwarding -- Class 2 Medium

Assured Forwarding -- Class 2 High

Assured Forwarding -- Class 3 Low

Assured Forwarding -- Class 3 Medium

Assured Forwarding -- Class 3 High

Assured Forwarding -- Class 4 Low

Assured Forwarding -- Class 4 Medium

Assured Forwarding -- Class 4 High

Class Selector 1

Class Selector 2

Class Selector 3

Class Selector 4

Class Selector 5

Class Selector 6

Class Selector 7

Expedited Forwarding

ステップ 8 Apply Class of Service ドロップダウン メニューを使用して、IP DSCP メニューから選択したタイプのパケットにアクセス ポイントが適用するサービス クラスを選択します。アクセス ポイントは、IP DSCP の選択内容を選択したサービス クラスに一致させます。

ステップ 9 IP DSCP の Class of Service メニューの横にある Add ボタンをクリックします。Classifications フィールドに分類項目が表示されます。

ステップ 10 無線 LAN で Spectralink フォン(IP Protocol 119)のパケットを優先設定する必要がある場合、Apply Class of Service ドロップダウン メニューを使用して、アクセス ポイントが Spectralink フォン パケットに適用するサービス クラスを選択します。アクセス ポイントは、Spectralink フォン パケットを選択したサービス クラスに一致させます。

ステップ 11 IP Protocol 119 の Class of Service メニューの横にある Add ボタンをクリックします。Classifications フィールドに分類項目が表示されます。

ステップ 12 フィルタ処理されたパケットに優先順位を割り当てるには、Filter ドロップダウン メニューを使用してポリシーに追加するフィルタを選択します(アクセス ポイントにフィルタが定義されていない場合には、Filter ドロップダウン メニューではなく Apply Filters ページへのリンクが表示されます)。たとえば、IP フォンの media access control(MAC;メディア アクセス制御)アドレスを含む MAC アドレス フィルタの優先順位を高くすることができます。


) QoS で使用するアクセス リストは、アクセス ポイントのパケット転送フィルタに影響しません。


ステップ 13 Apply Class of Service ドロップダウン メニューを使用して、Filter メニューから選択したフィルタに一致するパケットに、アクセス ポイントが適用するサービス クラスを選択します。アクセス ポイントは、フィルタの選択内容を選択したサービス クラスに一致させます。

ステップ 14 フィルタの Class of Service メニューの横にある Add ボタンをクリックします。Classifications フィールドに分類項目が表示されます。

ステップ 15 VLAN 上の全パケットにデフォルトの分類を設定する場合、Apply Class of Service ドロップダウン メニューを使用して、アクセス ポイントが VLAN 上の全パケットに適用するサービス クラスを選択します。アクセス ポイントは、全パケットを選択したサービス クラスに一致させます。

ステップ 16 Default classification for packets on the VLAN の Class of Service メニューの横にある Add ボタンをクリックします。Classifications フィールドに分類項目が表示されます。

ステップ 17 分類をポリシーへ追加したら、Apply Class of Service ドロップダウン メニューの Add ボタンをクリックします。ポリシーをキャンセルして全フィールドをデフォルトにリセットするには、Apply Class of Service ドロップダウン メニューの Cancel ボタンをクリックします。ポリシー全体を削除するには、Apply Class of Service ドロップダウン メニューの Delete ボタンをクリックします。

ステップ 18 Apply Policies to Interface/VLAN ドロップダウン メニューを使用して、アクセス ポイントのイーサネット ポートと無線ポートにポリシーを適用します。アクセス ポイントに VLAN が設定されている場合、各 VLAN の仮想ポートのドロップダウン メニューがこのセクションに表示されます。アクセス ポイントに VLAN が設定されていない場合、各インターフェイスのドロップダウン メニューが表示されます。

ステップ 19 ページの下にある Apply ボタンをクリックして、アクセス ポイントのポートにポリシーを適用します。

VLAN の設定とは関係なく、すべての音声パケットを優先するようにアクセス ポイントを設定する場合は、Advanced タブをクリックします。図14-3 は、QoS Policies - Advanced ページを示しています。

図14-3 QoS Policies - Advanced ページ

 

Enable を選択して Apply をクリックし、すべての音声パケットに最高の優先順位を設定します。


) QoS Element for Wireless Phones を有効にすると、QoS を有効にしていない場合でも、アクセス ポイントは音声パケットに最高の優先順位を指定します。この設定は、QoS ポリシーの設定とは無関係に機能します。



 

無線アクセス カテゴリ定義の調整

アクセス ポイントは、無線アクセス カテゴリを使用して各パケットのバックオフ時間を計算します。通常、優先順位の高いパケットは、バックオフ時間が短くなります。

Min and Max Contention Window フィールドと Slot Time フィールドのデフォルト値は、IEEE ドラフト規格 802.11e で推奨される設定に基づいています。これらの値の詳細は、同規格を参照してください。

Radio Access Categories ページでは、デフォルト設定を使用することを強くお勧めします。これらの値を変更すると、無線 LAN に予期しないトラフィック ブロックが発生しやすくなり、ブロックの診断も容易ではありません。これらの値の変更後にデフォルトにリセットする必要があれば、 表14-1 のデフォルト設定を使用します。

表14-1 に示された値は 2 の累乗です。アクセス ポイントは、次の式を使用してコンテンション ウィンドウ(CW)の値を計算します。

CW = 2 ** X - 1

X は、 表14-1 の値です。

 

表14-1 QoS 無線アクセス カテゴリのデフォルト

Class of Service
Min Contention Window
Max Contention Window
Fixed Slot Time
Transmit Opportunity

Background

4

10

6

0

Best Effort

4

10

2

0

Video <100ms Latency

3

2

1

3008

Voice <100ms Latency

2

3

1

1504

図14-4 は、Radio 802.11G Access Categories ページを示しています。

図14-4 Radio 802.11G Access Categories ページ

 


) このリリースでは、Admission Control で Enable をオンにした場合、クライアントはアクセス カテゴリを使用できません。


Admission Control チェックボックスを使用して、クライアントによるアクセス カテゴリの使用を制御できます。アクセス カテゴリに対するアドミッション コントロールを有効にすると、アクセス ポイントにアソシエートされたクライアントは、WMM のアドミッション コントロール プロシージャを完了するまでそのアクセス カテゴリを使用できません。ただし、このリリースのアクセス ポイントではアドミッション コントロール プロシージャはサポートされないため、Admission Control を有効にした場合、クライアントはアクセス カテゴリを使用できません。

IGMP(Internet Group-Membership Protocol)スヌーピング ヘルパーの無効化

IGMP(Internet Group-Membership Protocol)スヌーピングがスイッチで有効に設定されているときに、クライアントがアクセス ポイント間をローミングする場合、クライアントのマルチキャスト セッションはドロップされます。アクセス ポイントの IGMP スヌーピング ヘルパーが有効な場合、クライアントがアクセス ポイントにアソシエートまたは再アソシエートするたびに、クライアントに代わってアクセス ポイントが汎用 IGMP クエリーをネットワーク インフラストラクチャに送信します。これにより、クライアントがローミングする間、マルチキャスト ストリームは維持されます。

IGMP スヌーピング ヘルパーは、デフォルトで有効に設定されています。ヘルパーを無効にするには、QoS Policies - Advanced ページを表示して Disable を選択し、Apply をクリックします。図14-3 は、QoS Policies - Advanced ページを示しています。

AVVID 優先順位マッピングの無効化

Architecture for Voice, Video, and Integrated Data(AVVID)優先順位マッピングは、CoS 5 のタグの付いたイーサネット パケットを CoS 6 にマッピングします。この機能を使用すると、アクセス ポイントは、正しい優先順位を音声パケットに適用して Cisco AVVID ネットワークとの互換性を確保します。

AVVID 優先順位マッピングは、デフォルトで有効に設定されています。マッピングを無効にするには、QoS Policies - Advanced ページを表示して Map Ethernet Packets with CoS 5 to CoS 6 に No を選択し、Apply をクリックします。図14-3 は、QoS Policies - Advanced ページを示しています。

ポイントツーポイントおよびポイントツーマルチポイント ブリッジ リンクに対する CW 最小と CW 最大の設定

ブリッジ リンクで最適なパフォーマンスを得るために、 表14-2 の値に従って CW 最小および CW 最大コンテンション ウィンドウの設定を調整します。デフォルトの設定である CW 最小 3 と CW 最大 10 は、ポイントツーポイント リンクで最適です。ただし、ポイントツーマルチポイント リンクの場合、ルート ブリッジにアソシエートする非ルート ブリッジの数に応じて設定を調整する必要があります。


) パケットの連結が有効になっている場合、トラフィック クラス 0 の場合だけ CW 最小と CW 最大の設定を調整する必要があります。連結は、デフォルトで有効になっています。


 

表14-2 ポイントツーポイントおよびポイントツーマルチポイント ブリッジ リンクに対する CW 最小と CW 最大の設定

設定
ポイントツー
ポイント リンク
最大 5 個の非ルート ブリッジを含む
ポイントツーマルチポイント リンク
最大 10 個の非ルート ブリッジを含む
ポイントツーマルチポイント リンク
最大 17 個の非ルート ブリッジを含む
ポイントツーマルチポイント リンク

CW 最小

3

4

5

6

CW 最大

10

10

10

10

特権 EXEC モードから、次の手順に従って CW 最小と CW 最大の設定を調整します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio 0

無線インターフェイスのインターフェイス設定モードを開始します。

ステップ 3

traffic class { cw-min number }
{ cw-max number }
{ fixed-slot number }

CW 最小、CW 最大、固定スロットの設定をトラフィック クラスに割り当てます。 表14-2 の値を使用して、ネットワーク構成のパフォーマンスが最大になる設定を入力します。


) パケットの連結が有効になっている場合、トラフィック クラス 0 の場合だけ CW 最小と CW 最大の設定を調整する必要があります。連結は、デフォルトで有効になっています。


ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(オプション)コンフィギュレーション ファイルに入力内容を保存します。

設定をデフォルトにリセットする場合は、コマンドの no フォームを使用します。

QoS の設定の例

次の項では、2 つの QoS の一般的な使用法を説明します。

「音声トラフィックの優先指定」

「ビデオ トラフィックの優先指定」

音声トラフィックの優先指定

この項では、無線ネットワークの音声 VLAN に QoS ポリシーを適用して、セルラー無線のトラフィックを優先する方法を示しています。

この例では、ネットワーク管理者は voice_policy という名前のポリシーを作成して、Spectralink フォンのトラフィックに音声サービス クラスを適用します(プロトコル 119 パケット)。ユーザは、VLAN 77 の入出力無線ポートと出力側のイーサネット ポートに voice_policy を適用します。図14-5 は、管理者の QoS Policies ページを示しています。

図14-5 音声の QoS Policies ページの例

 

また、ネットワーク管理者は、QoS Policies - Advanced ページで QoS element for wireless phones の設定を有効にします。この設定により、VLAN の設定とは関係なくすべての音声トラフィックが優先されます。

ビデオ トラフィックの優先指定

この項では、ビデオ トラフィック専用ネットワークの VLAN に QoS ポリシーを適用する方法を示しています。

この例では、ネットワーク管理者は voideo_policy という名前のポリシーを作成して、ビデオ トラフィックにビデオ サービス クラスを適用します。ユーザは、VLAN 87 の入出力無線ポートと出力側のイーサネット ポートに video_policy を適用します。図14-6 は、管理者の QoS Policies ページを示しています。

図14-6 ビデオの QoS Policies ページの例