Cisco Connected Mobile Experiences Configuration Guide, Release 7.6
ハイ アベイラビリティの設定
ハイ アベイラビリティの設定

ハイ アベイラビリティの設定

この章では、MSE 上でハイ アベイラビリティを設定する方法について説明します。 Mobility Services Engine は、複数のモビリティ アプリケーションをホストするプラットフォームです。 アクティブな各 MSE は別の非アクティブ インスタンスによりバックアップされます。 アクティブな MSE はプライマリ MSE、非アクティブな MSE はセカンダリ MSE と呼ばれます。

ハイ アベイラビリティ システムの主要なコンポーネントは、ヘルス モニタです。 ヘルス モニタは、ハイ アベイラビリティ セットアップを設定、管理、モニタします。 プライマリ MSE とセカンダリ MSE の間でハートビートが維持されます。 ヘルス モニタは、データベースのセットアップ、ファイルのレプリケーション、アプリケーションのモニタリングを行います。 プライマリ MSE で障害が発生し、セカンダリ MSE に切り替わると、プライマリ MSE の仮想アドレスが透過的に切り替わります。


(注)  


[Services] タブの [Mobility Services Engines]、[Synchronize Services]、[Synchronization History]、[High Availability]、[Context-Aware Notifications]、および [MSAP] ページは、リリース 7.3 の仮想ドメインでのみ使用できます。

この章の内容は、次のとおりです。

ハイ アベイラビリティ アーキテクチャの概要

ここでは、ハイ アベイラビリティ アーキテクチャの概要について説明します。

  • アクティブな各プライマリ MSE は別の非アクティブ インスタンスによりバックアップされます。 セカンダリ MSE の目的は、プライマリ MSE のアベイラビリティと状態をモニタすることです。 セカンダリ MSE は、フェールオーバー手順の開始後にアクティブになります。

  • フェールオーバー手順は手動または自動です。

  • 1 つのセカンダリ MSE では 2 つのプライマリ MSE をサポートできます。

  • 登録されているプライマリ MSE ごとに 1 つのソフトウェアおよびデータベース インスタンスが存在します。

組み合わせ表

次の表 に、サーバ タイプの組み合わせに関する情報を示します。

表 1 組み合わせ表
 

セカンダリ サーバ タイプ

プライマリ サーバ タイプ

 

3310

3350

3355

VA-2

VA-3

VA-4

VA-5

3310

Y

Y

Y

N

N

N

N

3350

N

Y

Y

N

N

N

N

3355

N

Y

Y

N

N

N

N

VA-2

N

N

N

Y

Y

Y

Y

VA-3

N

N

N

N

Y

Y

Y

VA-4

N

N

N

N

N

Y

Y

VA-5

N

N

N

N

N

N

Y

ハイ アベイラビリティのガイドラインと制約事項

  • ヘルス モニタ IP と仮想 IP の両方に Prime Infrastructure からアクセスできるようにする必要があります。

  • ヘルス モニタ IP と仮想 IP は常に異なる IP でなければなりません。 ヘルス モニタと仮想インターフェイスは、同じインターフェイス上にあっても別のインターフェイス上にあってもかまいません。

  • 手動フェールオーバーと自動フェールオーバーのいずれかを使用できます。 フェールオーバーは、一時的なものであると見なす必要があります。 故障した MSE をできるだけ早く復旧して、フェールバックを再開する必要があります。 故障した MSE の復旧に時間がかかるほど、セカンダリ MSE を共有する他の MSE をフェールオーバー サポートなしで稼働する時間が長くなります。

  • 手動フェールバックと自動フェールバックのいずれかを使用できます。

  • プライマリ MSE とセカンダリ MSE は、同じソフトウェア バージョンを実行する必要があります。

  • WAN 上のハイ アベイラビリティはサポートされません。

  • LAN 上のハイ アベイラビリティは、プライマリ MSE とセカンダリ MSE の両方が同じサブネット内にある場合に限りサポートされます。

  • プライマリとセカンダリの MSE が通信するポートを開ける(ネットワーク ファイアウォール、アプリケーション ファイアウェイ、ゲートウェイなどでブロックしない)必要があります。

ハイ アベイラビリティのフェールオーバー シナリオ

プライマリ MSE で障害が検出されると、次のイベントが発生します。


(注)  


1 つのセカンダリ MSE が複数のプライマリ MSE をバックアップできます。


  • セカンダリ MSE のヘルス モニタにより、プライマリ MSE が機能していないこと(ハードウェア障害、ネットワーク障害など)が確認されます。

  • 自動フェールオーバーが有効に設定されている場合、セカンダリ MSE がただちに起動し、プライマリ MSE の該当するデータベースを使用します。 自動フェールオーバーが無効にされている場合は、フェールオーバーを手動で開始するかどうかを確認する電子メールが管理者に送信されます。

  • 手動フェールオーバーが設定されていると、電子メールが MSE アラーム用に設定されている場合にのみ電子メールが送信されます。 手動フェールオーバーが設定されていて、呼び出されない場合、フェールバックの必要はありません。

  • フェールバックが呼び出され、プライマリ MSE がすべての操作を実行するようになります。

  • フェールオーバー操作の結果はヘルス モニタ UI でイベントとして示され、クリティカル アラームが管理者に送信されます。

フェールバック

セカンダリ MSE がすでにプライマリ MSE をフェールオーバーしている場合、プライマリ MSE が通常の状態に戻ると、フェールバックを呼び出すことができます。

フェールバックが発生するのは、セカンダリ MSE がプライマリ インスタンスに対して次のいずれかの状態である場合だけです。

  • セカンダリ MSE が実際にプライマリ MSE をフェールオーバーしている。

  • 手動でのフェールオーバーが設定されているが、管理者が呼び出さなかった。

  • プライマリ MSE で障害が発生したが、エラーが検出されたか、またはセカンダリ MSE が別のプライマリ MSE をフェールオーバーしていることが原因で、セカンダリ MSE が引き継ぐことができない。

  • フェールバックは、障害が発生したプライマリ MSE を管理者が起動する場合にだけ行われます。

HA ライセンス

ハイ アベイラビリティでは、プライマリおよびセカンダリ仮想アプライアンスでアクティベーション ライセンスが必要です。 セカンダリ MSE では、CAS または wIPS ライセンスは必要ありません。 プライマリ MSE のみで必要です。

MSE でのハイ アベイラビリティの設定

MSE でハイ アベイラビリティを設定するには、次の 操作を行う必要があります。

  • MSE ソフトウェアのインストール中に、コマンドライン クライアントを使用して特定の設定を行う必要があります。

  • Prime Infrastructure UI からプライマリ MSE とセカンダリ MSE を組み合わせます。


(注)  


デフォルトでは、すべての MSE がプライマリとして設定されます。 ハイ アベイラビリティ サポートを使用しない場合、および古いリリースからのアップグレードを実行している場合は、引き続き MSE の古い IP アドレスを使用してください。 ハイ アベイラビリティをセットアップするには、ヘルス モニタの IP アドレスを設定する必要があります。 したがって、ヘルス モニタが仮想 IP アドレスになります。


プライマリ MSE でハイ アベイラビリティを設定するには、次の手順に従います。


    ステップ 1   プライマリとセカンダリの間のネットワーク接続が機能しており、すべての必要なポートが開いていることを確認します。
    ステップ 2   正しいバージョンの MSE をプライマリ MSE 上にインストールします。
    ステップ 3   他のプライマリ MSE 上およびセカンダリ MSE 上でロードされているリリース バージョンと同じ MSE リリース バージョンが、新しいプライマリ MSE 上にもロードされていることを確認します。
    ステップ 4   プライマリ MSE で次のコマンドを入力します。
    
    /opt/mse/setup/setup.sh
    --------------------------------------------------------------
    Welcome to the appliance setup.
    Please enter the requested information.  At any prompt,
    enter ^ to go back to the previous prompt. You may exit at
    any time by typing <Ctrl+C>.
    You will be prompted to choose whether you wish to configure a
    parameter, skip it, or reset it to its initial default value.
    Skipping a parameter will leave it unchanged from its current
    value.
    Changes made will only be applied to the system once all the
    information is entered and verified.
    --------------------------------------------------------------
    
    ステップ 5   ホスト名を設定します。
    
    Current hostname=[mse]
    Configure hostname? (Y)es/(S)kip/(U)se default [Skip]:
    

    ホスト名は、ネットワーク上のデバイスを識別できる一意の名前にしてください。 ホスト名は、文字で開始し、文字または数字で終了し、文字、数字、およびダッシュだけを含みます。

    ステップ 6   ドメイン名を設定します。

    デバイスが属するネットワーク ドメインのドメイン名を入力します。 ドメイン名は、文字で開始し、.com などの有効なドメイン名サフィックスで終了します。 ドメイン名には、文字、数字、ダッシュ、ピリオドを使用できます。

    
    Current domain=[]
    Configure domain name? (Y)es/(S)kip/(U)se default [Skip]:
    
    ステップ 7   HA ロールを設定します。
    
    Current role=[Primary]
    Configure High Availability?  (Y)es/(S)kip/(U)se default [Skip]:
    High availability role for this MSE (Primary/Secondary):
    Select role [1 for Primary, 2 for Secondary] [1]: 1
    Health monitor interface holds physical IP address of this MSE server.
    This IP address is used by Secondary, Primary MSE servers and Prime Infrastructure to communicate 
    among themselves
    Select Health Monitor Interface [eth0/eth1] [eth0]:eth0
    -------------------------------------------------------------------
    Direct connect configuration facilitates use of a direct cable connection between the primary and secondary MSE servers.
    This can help reduce latencies in heartbeat response times, data replication and failure detection times.
    Please choose a network interface that you wish to use for direct connect. You should appropriately configure the respective interfaces.
    \"none\" implies you do not wish to use direct connect configuration.
    -------------------------------------------------------------------
    
    ステップ 8   イーサネット インターフェイス パラメータを設定します。
    
    Select direct connect interface [eth0/eth1/none] [none]: eth0
    Enter a Virtual IP address for first this primary MSE server:
    Enter Virtual IP address [172.31.255.255]:
    Enter the network mask for IP address 172.31.255.255.
    Enter network mask [255.255.255.0]:
    Current IP address=[172.31.255.255]
    Current eth0 netmask=[255.255.255.0]
    Current gateway address=[172.31.255.256
    Configure eth0 interface parameters? (Y)es/(S)kip/(U)se default [Skip]:
    
    ステップ 9   「eth1」インターフェイス パラメータの入力を求められた場合、Skip と入力して次の手順に進みます。 2 つめの NIC は操作に必要ではありません。
    
    Configure eth1 interface parameters? (Y)es/(S)kip/(U)se default [Skip]:
    
    ステップ 10   セカンダリ MSE のホスト名を設定します。
    
    Current hostname=[]
    Configure hostname? (Y)es/(S)kip/(U)se default [Skip]:
    
    ステップ 11   ドメイン名を設定します。
    
    Current domain=
    Configure domain name? (Y)es/(S)kip/(U)se default [Skip]:
    
    ステップ 12   HA ロールを設定します。
    
    Current role=[Primary]
    Configure High Availability?  (Y)es/(S)kip/(U)se default [Skip]:
    High availability role for this MSE (Primary/Secondary)
    Select role [1 for Primary, 2 for Secondary] [1]: 2
    Health monitor interface holds physical IP address of this MSE server.
    This IP address is used by Secondary, Primary MSE servers and Prime Infrastructure to 
    communicate among themselves
    Select Health Monitor Interface [eth0/eth1] [eth0]: [eth0/eth1] 
    -------------------------------------------------------------------
    Direct connect configuration facilitates use of a direct cable connection between the primary and secondary MSE servers.
    This can help reduce latencies in heartbeat response times, data replication and failure detection times.
    Please choose a network interface that you wish to use for direct connect. You should appropriately configure the respective interfaces.
    \"none\" implies you do not wish to use direct connect configuration.
    -------------------------------------------------------------------
    

    ステップ 13   イーサネット インターフェイス パラメータを設定します。
    
    Select direct connect interface [eth0/eth1/none] [none]: eth1
    Enter a Virtual IP address for first this primary MSE server
    Enter Virtual IP address [172.19.35.61]:
    Enter the network mask for IP address 172.19.35.61:
    Enter network mask [255.255.254.0]:
    Current IP address=[172.19.35.127]
    Current eth0 netmask=[255.255.254.0]
    Current gateway address=[172.19.34.1]
    Configure eth0 interface parameters? (Y)es/(S)kip/(U)se default [Skip]:
    

    ステップ 14   プライマリ MSE とセカンダリ MSE の両方を設定したら、Prime Infrastructure UI を使用してプライマリ MSE とセカンダリ MSE の組み合わせを設定する必要があります。
    ステップ 15   プライマリ MSE を適切に追加したら、[Services] > [High Availability] の順に選択するか、または [Services] > [Mobility Services Engine] ページを選択してこのページでプライマリ MSE デバイスをクリックし、左側のサイドバーのメニューから [HA Configuration] > [Service High Availability] の順に選択します。

    [HA Configuration] ページが表示されます。

    ステップ 16   プライマリ MSE とペアにするセカンダリ デバイスの名前を入力します。
    ステップ 17   セカンダリ IP アドレス(セカンダリ MSE のヘルス モニタ IP アドレス)を入力します。
    ステップ 18   セカンダリのパスワードを入力します。 これは、MSE 上で設定されている Prime Infrastructure 通信パスワードです。
    ステップ 19   フェールオーバー タイプを指定します。 [Failover Type] ドロップダウン リストから [Manual] または [Automatic] を選択できます。 10 秒後にシステムがフェールオーバーします。 セカンダリ サーバは、プライマリ サーバからの次のハートビートを最大 10 秒間待機します。 10 秒以内にハートビートを受信しないと、失敗が宣言されます。
    ステップ 20   [Failback Type] ドロップダウン リストから [Manual] または [Automatic] を選択して、フェールバック タイプを指定します。
    ステップ 21   [Long Failover Wait] に秒単位で値を指定します。

    10 秒後にシステムがフェールオーバーします。 最大フェールオーバー待機時間は 2 秒です。

    ステップ 22   [Save] をクリックします。

    ペアリングと同期が自動的に行われます。

    ステップ 23   プライマリ MSE からハートビートを受信しているかどうかを確認するには、[Services] > [Mobility Services Engine] の順に選択するか、[Device Name] をクリックして設定されているパラメータを表示します。
    ステップ 24   左側のサイドバーのメニューから [HA Configuration] > [Service High Availability] の順に選択します。

    プライマリ MSE からハートビートを受信しているかを確認します。


    ハイ アベイラビリティについて設定されているパラメータの表示

    ハイ アベイラビリティについて設定されているパラメータを表示するには、次の手順に従います。


      ステップ 1   [Services] > [High Availability] の順に選択します。
      ステップ 2   [Device Name] をクリックして、設定されているフィールドを表示します。

      [HA Configuration] ページが表示されます。

      ステップ 3   左側のサイドバー メニューから [Services High Availability] > [HA Configuration] の順に選択します。 [HA Configuration] ページには次の情報が表示されます。
      • Primary Health Monitor IP

      • Secondary Device Name

      • Secondary IP Address

      • Secondary Password

      • Failover Type

      • Failback Type

      • Long Failover Wait


      ハイ アベイラビリティ ステータスの表示

      ハイ アベイラビリティ ステータスを表示するには、次の手順に従います。


        ステップ 1   [Services] > [High Availability] の順に選択します。
        ステップ 2   [Device Name] をクリックして、該当するステータスを表示します。

        [HA Configuration] ページが表示されます。

        ステップ 3   左側のサイドバーのメニューから [HA Status] を選択します。 [HA Configuration] ページには次の情報が表示されます。
        • Current high Availability Status

          • [Status]:プライマリ MSE インスタンスとセカンダリ MSE インスタンスが正しく同期されているかどうかを示します。

          • [Heartbeats]:プライマリ MSE からハートビートを受信しているかどうかを示します。

          • [Data Replication]:プライマリ データベースとセカンダリ データベース間でデータ レプリケーションが実行されているかどうかを示します。

          • [Mean Heartbeat Response Time]:プライマリ MSE インスタンスとセカンダリ MSE インスタンス間での平均ハートビート応答時間を示します。

        • [Event Log]:MSE により生成されるすべてのイベントを表示します。 最新 20 イベントを表示できます。