Cisco Aironet 1200 シリーズ アクセス ポイント インストレーション コンフィギュレーション ガイド, 12.2(8)JA
リピータとスタンバイ アクセス ポイ ントの設定
リピータとスタンバイ アクセス ポイントの設定
発行日;2012/01/12 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

リピータとスタンバイ アクセス ポイントの設定

リピータ アクセス ポイントの概要

リピータ アクセス ポイントの設定

デフォルト設定

リピータのガイドライン

リピータの設定

リピータ操作の確認

リピータの LEAP クライアントとしての設定

ホット スタンバイの概要

ホット スタンバイ アクセス ポイントの設定

リピータとスタンバイ アクセス ポイントの設定

この章では、アクセス ポイントをホット スタンバイ ユニットまたはリピータ ユニットとして設定する方法について説明します。 この章の内容は次のとおりです。

「リピータ アクセス ポイントの概要」

「リピータ アクセス ポイントの設定」

「ホット スタンバイの概要」

「ホット スタンバイ アクセス ポイントの設定」

リピータ アクセス ポイントの概要

リピータ アクセス ポイントはワイヤード LAN には接続されません。インフラストラクチャの範囲を拡張したり、無線通信を妨げる障害を解決するために、ワイヤード LAN に接続されているアクセス ポイントの無線範囲内に配置されます。 2.4GHz無線または 5GHz無線をリピータとして設定できます。 2 種類の無線が設定されたアクセス ポイントでは、片方の無線のみをリピータに指定でき、もう一方の無線はルート無線として設定する必要があります。

リピータは、パケットを別のリピータに送信するか、またはワイヤード LAN に接続されているアクセス ポイントに送信することによって、ワイヤレス ユーザとワイヤード LAN との間でトラフィックを転送します。 データは、クライアントにとって最適なパフォーマンスのルートを介して送信されます。 アクセス ポイントをリピータとして設定した場合は、アクセス ポイントのイーサネット ポートからトラフィックは転送されません。

複数のリピータ アクセス ポイントをチェーンとして設定することもできます。ただし、リピータ チェーンの末端のクライアント デバイスのスループットは、かなり低くなります。 これは、それぞれのリピータが各パケットの受信と再送に同じチャネルを使用しなければならないため、チェーンに追加された各リピータのスループットが半分に減少するからです。

リピータ アクセス ポイントは、最適な接続を確立しているアクセス ポイントに結合します。 ただし、リピータが結合するアクセス ポイントは指定することができます。 リピータとルート アクセス ポイントの間に静的な結合を個別に設定すると、リピータのパフォーマンスが向上します。

リピータを設定する場合、親(ルート)アクセス ポイントとリピータ アクセス ポイントの両方で Aironet 拡張機能を有効にする必要があります。 デフォルトで有効に設定された Aironet 拡張機能を使用すると、アクセス ポイントで、結合されている Cisco Aironet クライアント デバイスの能力がより正確に認識されるようになります。 Aironet 拡張機能を無効にすると、アクセス ポイントとシスコ以外のクライアント デバイス間の相互運用性が改善される場合があります。 シスコ以外のクライアント デバイスは、リピータ アクセス ポイントおよびリピータが結合するルート アクセス ポイントとの通信に問題が生じる場合があります。

図 18-1にリピートとして機能するアクセス ポイントを示します。

図 18-1 リピータとしてのアクセス ポイント

 

リピータ アクセス ポイントの設定

この項では、アクセス ポイントをリピータとして設定する手順を次の項目で説明します。

「デフォルト設定」

「リピータのガイドライン」

「リピータの設定」

「リピータ操作の確認」

「リピータの LEAP クライアントとしての設定」

デフォルト設定

アクセス ポイントはデフォルトではルート ユニットとして設定されています。 表 18-1 にワイヤレス LAN におけるアクセス ポイントの役割を制御する設定のデフォルト値を示します。

 

表 18-1 ワイヤレス LAN の役割のデフォルト設定

機能
デフォルト設定

ステーションの役割

ルート

なし

拡張機能

Aironet

リピータのガイドライン

リピータ アクセス ポイントを設定する場合は、次のガイドラインに従います。

高いスループットを要求しないクライアント デバイスを構成する場合は、リピータを使用します。 リピータはワイヤレス LAN の適用領域を拡大しますが、スループットを大きく減らしません。

リピータは、リピータに結合するクライアント デバイスのすべて、または大半が Cisco Aironet クライアントの場合に使用します。 シスコ製以外のクライアント デバイスの場合は、リピータ アクセス ポイントと通信するのが困難な場合があります。

リピータの設定

イネーブル EXEC モードから、次の手順に従ってアクセス ポイントをリピータとして設定します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio { 0 | 1 }

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 2.4GHz無線は Radio 0、5GHz無線は Radio 1 です。

ステップ 3

ssid ssid-string

リピータがルート アクセス ポイントに結合するときに使用する SSID を作成します。次の手順で、この SSID を インフラストラクチャ SSID に指定します。 ルート アクセス ポイントにインフラストラクチャ SSID を作成している場合、リピータにも同じ SSID を作成します。

ステップ 4

infrastructure-ssid [optional]

SSID をインフラストラクチャ SSID に指定します。 リピータはこの SSID を使用してルート アクセス ポイントに結合します。 optional キーワードを入力している場合を除き、インフラストラクチャ デバイスはこの SSID を使用してリピータ アクセス ポイントに結合しなければなりません。

ステップ 5

exit

SSID コンフィギュレーション モードを終了し、無線インターフェイス コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 6

station-role repeater

アクセス ポイントのワイヤレス LAN での役割をリピータに設定します。

ステップ 7

dot11 extensions aironet

Aironet 拡張機能が無効になっている場合、Aironet 格納機能を有効にします。

ステップ 8

parent {1-4} mac-address [timeout]

(オプション)リピータが結合するアクセス ポイントの MAC アドレスを入力します。

最大 4 つの親アクセス ポイントの MAC アドレスを入力できます。 リピータはまず MAC アドレス 1 に結合しようとします。そのアクセス ポイントが応答しない場合、リピータは親リストで次のアクセス ポイントとの結合を試みます。

(オプション)またタイムアウト値、すなわちリピータが親アクセス ポイントとの結合を試みてから、リストの次の親との結合を試みるまでの間隔を秒で入力できます。 タイムアウト値は 0 ~ 65535 秒の間で入力します。

ステップ 9

end

イネーブル EXEC モードに戻ります。

ステップ 10

copy running-config startup-config

(オプション)コンフィギュレーション ファイルに入力内容を保存します。

次の例は、3 つの親アクセス ポイントを使用してリピータ アクセス ポイントを設定する方法を示しています。

AP# configure terminal
AP(config)# interface dot11radio 0
AP(config-if)# ssid chicago
AP(config-ssid)# infrastructure-ssid
AP(config-ssid)# exit
AP(config-if)# station-role repeater
AP(config-if)# dot11 extensions aironet
AP(config-if)# parent 1 0987.1234.h345 900
AP(config-if)# parent 2 7809.b123.c345 900
AP(config-if)# parent 3 6543.a456.7421 900
AP(config-if)# end
 

リピータ操作の確認

リピータを設定した後、リピータ アクセス ポイントの上部の LED を確認します。 リピータが正常に機能している場合、リピータとリピータが結合するルート アクセス ポイントの LED は次のように表示されます。

ルート アクセス ポイントのステータス LED は、少なくとも 1 台のクライアント デバイス(この場合はリピータ)が結合されていることを示す緑色に点灯します。

リピータ アクセス ポイントのステータス LED は、リピータ アクセス ポイントがルート アクセス ポイントとクライアント デバイスの両方に結合している場合、緑色に点灯します。 リピータ アクセス ポイントがルート アクセス ポイントに結合されていても、クライアント デバイスがリピータ アクセス ポイントに結合されていなければ、LED は 7/8:1/8 秒の比率で点滅を繰り返します。

リピータ アクセス ポイントは、ルート アクセス ポイントの[Association Table]にも、結合されているデバイスとして表示されます。

リピータの LEAP クライアントとしての設定

リピータ アクセス ポイントを、他のワイヤレス クライアント デバイス同様に、ネットワークで認証されるよう設定できます。 リピータのアクセス ポイントのネットワーク ユーザ名とパスワードを入力すると、リピータはシスコのワイヤレス認証方法である LEAP を使用してネットワークで認証され、動的な WEP キーを受け取り、使用します。

リピータを LEAP クライアントとして設定する場合、3 つの手順が必要です。

1. 認証サーバでリピータの認証ユーザ名とパスワードを作成します。

2. リピータが結合するルート アクセス ポイントに、LEAP 認証を設定します。 リピータが結合するアクセス ポイントは、親アクセス ポイントと呼ばれます。 認証の設定方法については、 第10章「認証タイプの設定」 を参照してください。


) リピータ アクセス ポイントで、親アクセス ポイントで有効にしたのと同じ WEP 認証方式と WEP 機能を有効にする必要があります。


3. LEAP クライアントとして機能するようにリピータを設定します。 イネーブル EXEC モードから、次の手順に従ってリピータを LEAP クライアントとして設定します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio { 0 | 1 }

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 2.4GHz無線は Radio 0、5GHz無線は Radio 1 です。

ステップ 3

ssid ssid-string

SSID を作成し、新しい SSID の SSID コンフィギュレーション モードを入力します。 SSID には最大 32 文字の英数字を使用できますが、空白を使用できません。 SSID は大文字と小文字を区別します。

ステップ 4

authentication network-eap list-name

リピータで LEAP 認証を有効にして、LEAP が有効なクライアント デバイスがリピータを通じて認証されるようにします。 list-name には、EAP 認証に使用するリスト名を指定します。 EAP および MAC アドレスのリスト名は、 aaa authentication login コマンドを使用して定義します。 これらのリストは、ユーザがログインしたときに起動する認証方式を定義し、認証情報が保存された場所を間接的に特定します。

ステップ 5

authentication client username username password password

リピータが LEAP 認証を実行するときに使用するユーザ名とパスワードを設定します。 このユーザ名とパスワードは、認証サーバでリピータに設定したユーザ名とパスワードに一致しなければなりません。

ステップ 6

infrastructure ssid [optional]

(オプション)他のアクセス ポイントとワーキング グループがこのアクセス ポイントとの結合に使用する SSID として SSID を指定します。 SSID をインフラストラクチャ SSID として指定していない場合、インフラストラクチャ デバイスは SSID を使用してアクセス ポイントに結合できます。 SSID をインフラストラクチャ SSID として指定している場合、optional キーワードを入力している場合を除き、インフラストラクチャ デバイスはその SSID を使用してアクセス ポイントに結合しなければなりません。

ステップ 7

end

イネーブル EXEC モードに戻ります。

ステップ 8

copy running-config startup-config

(オプション)コンフィギュレーション ファイルに入力内容を保存します。

ホット スタンバイの概要

ホットスタンバイ モードでは、アクセス ポイントが別のアクセス ポイントのバックアップとして指定されます。 スタンバイ アクセス ポイントは、監視するアクセス ポイントの近くに配置され、そのアクセス ポイントと全く同じように設定されます。 スタンバイ アクセス ポイントは、監視するアクセス ポイントにクライアントとして結合され、そのアクセス ポイントにイーサネット ポートと無線ポートの両方から定期的にクエリを送ります。 監視するアクセス ポイントから応答がない場合、スタンバイ アクセス ポイントはオンラインに切り替わり、監視していたアクセス ポイントの役割をネットワーク上で引き継ぎます。

IP アドレスを除き、スタンバイ アクセス ポイントの設定は、監視するアクセス ポイントと完全に一致する必要があります。 監視するアクセス ポイントがオフラインになり、スタンバイ アクセス ポイントがネットワークでその役割を引き継ぐ場合、設定のマッチングによりクライアント デバイスは簡単にスタンバイ アクセス ポイントに切り替わります。

ホット スタンバイ モードはデフォルトでは無効に設定されています。


) 監視していたアクセス ポイントに障害が発生し、スタンバイ アクセス ポイントがその役割を引き継いだ場合は、監視していたアクセス ポイントを修復または交換する際に、スタンバイ アクセス ポイントでホットスタンバイの設定を再度行ってください。 スタンバイ アクセス ポイントは、スタンバイ モードに自動的に切り替わりません。


ホット スタンバイ アクセス ポイントの設定

スタンバイ アクセス ポイントを設定する場合、スタンバイ ユニットが監視するアクセス ポイントの MAC アドレスを入力する必要があります。 スタンバイ アクセス ポイントを設定する前に、監視するアクセス ポイントの MAC アドレスを記録します。

スタンバイ アクセス ポイントは、監視するアクセス ポイントでいくつかの主要な設定を複製する必要があります。 複製するのは次の設定です。

プライマリ SSID(および監視するアクセス ポイントに設定された追加 SSID)

デフォルト IP サブネット マスク

デフォルト ゲートウェイ

データ レート

WEP 設定

認証タイプ

スタンバイ アクセス ポイントを設定する前に、監視するアクセス ポイントを確認し、設定を記録します。


) スタンバイ アクセス ポイントに結合されているワイヤレス クライアント デバイスは、ホットスタンバイを設定している間、接続が切断されます。



ヒント 監視対象のアクセス ポイントで、無線ネットワークの役割を[Access Point Root(Fallback to Radio Shutdown)]に設定します。 この無線の役割により、クライアント デバイスがワイヤード LAN との接続が切断された後、クライアント デバイスは監視されるアクセス ポイントとの結合が解除されます。 監視されるアクセス ポイントが故障した場合、そのアクセス ポイントは無線を停止し、結合するクライアント デバイスは即時スタンバイ アクセス ポイントに移動します。


イネーブル EXEC モードから、次の手順に従ってアクセス ポイントでホット スタンバイ モードを有効にします。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

iapp standby mac-address

アクセス ポイントをスタンバイ モードに移行し、監視するアクセス ポイントの MAC アドレスを指定します。

ステップ 3

interface dot11radio 0

ステップ 4

ssid ssid-string

スタンバイ アクセス ポイントが監視するアクセス ポイントに結合するときに使用する SSID を作成します。次の手順で、この SSID を インフラストラクチャ SSID に指定します。 監視するアクセス ポイントにインフラストラクチャ SSID を作成している場合、リピータにも同じ SSID を作成します。

ステップ 5

infrastructure-ssid [optional]

SSID をインフラストラクチャ SSID に指定します。 スタンバイはこの SSID を使用して監視するアクセス ポイントに結合します。 スタンバイ アクセス ポイントが監視するアクセス ポイントの役割を引き継ぐ場合、optional キーワードを入力している場合を除き、インフラストラクチャ デバイスは、この SSID を使用してスタンバイ アクセス ポイントに結合しなければなりません。

ステップ 6

exit

SSID コンフィギュレーション モードを終了し、無線インターフェイス コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 7

iapp standby poll-frequency seconds

スタンバイ アクセス ポイントが監視するアクセス ポイントの無線ポートとイーサネット ポートに送信するクエリの間隔を秒で設定します。

ステップ 8

iapp standby timeout seconds

スタンバイ アクセス ポイントが監視するアクセス ポイントからの応答を待機し、そのアクセス ポイントが故障していると判断するまでの時間を秒で設定します。

ステップ 9

show iapp standby-parms

入力内容を確認します。 アクセス ポイントがスタンバイ モードの場合、このコマンドにより、監視するアクセス ポイントの MAC アドレスやポーリング間隔とタイムアウトの値を含むスタンバイ パラメータが表示されます。 アクセス ポイントがスタンバイ モード以外の場合、no iapp
standby mac-address が表示されます。

ステップ 10

end

イネーブル EXEC モードに戻ります。

ステップ 11

copy running-config startup-config

(オプション)コンフィギュレーション ファイルに入力内容を保存します。

スタンバイ モードを有効にした後、監視するアクセス ポイントから記録した設定をスタンバイ アクセス ポイントの設定と一致するように変更します。

スタンバイ設定を確認する場合は、次のコマンドを使用します。

show iapp standby-parms

このコマンドは、スタンバイ アクセス ポイントの MAC アドレス、スタンバイ タイムアウト、ポーリング間隔の値を表示します。 スタンバイ アクセス ポイントが設定されている場合、次のメッセージが表示されます。

no iapp standby mac-address