Cisco CallManager トラブルシューティング ガイドRelease 4.1(3)
ダイヤル プランとルーティング の問題
ダイヤル プランとルーティングの問題
発行日;2012/01/13 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 1MB) | フィードバック

目次

ダイヤル プランとルーティングの問題

ルート パーティションとコール検索スペース

グループ ピックアップ設定

ダイヤル プランの問題

番号をダイヤルするときの問題

安全なダイヤル プラン

ダイヤル プランとルーティングの問題

この章では、ダイヤル プラン、ルート パーティション、およびコール検索スペース(コーリング サーチ スペース)で発生する可能性のある、次のような一般的な問題について説明します。

ルート パーティションとコール検索スペース

グループ ピックアップ設定

ダイヤル プランの問題

ルート パーティションとコール検索スペース

ルート パーティションは、Cisco CallManager ソフトウェアのエラー処理機能を継承します。つまり、情報メッセージとエラー メッセージをログに記録するために、コンソールおよび SDI ファイル トレースが提供されます。これらのメッセージは、トレースの番号分析コンポーネントの一部となります。問題の原因を特定するには、パーティションとコール検索スペースがどのように設定されているか、各パーティションおよびそのパーティションに関連付けられているコール検索スペースにどのようなデバイスがあるかを把握しておく必要があります。コール検索スペースにより、コールの発信にどの番号を使用できるかが決まります。パーティションにより、デバイスまたはルート リストへの許可されるコールが決まります。

詳細については、『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』および『 Cisco CallManager システム ガイド 』のルート プランに関する章を参照してください。

次のトレースは、デバイスのコール検索スペース内にある番号がダイヤルされる例を示しています。SDI トレースの詳細については、本書のケース スタディを参照してください。

08:38:54.968 Cisco CallManager|StationInit - InboundStim - OffHookMessageID tcpHandle=0x6b88028
08:38:54.968 Cisco CallManager|StationD - stationOutputDisplayText tcpHandle=0x6b88028, Display= 5000
08:38:54.968 Cisco CallManager|StationD - stationOutputSetLamp stim: 9=Line instance=1 lampMode=LampOn tcpHandle=0x6b88028
08:38:54.968 Cisco CallManager|StationD - stationOutputCallState tcpHandle=0x6b88028
08:38:54.968 Cisco CallManager|StationD - stationOutputDisplayPromptStatus tcpHandle=0x6b88028
08:38:54.968 Cisco CallManager|StationD - stationOutputSelectSoftKeys tcpHandle=0x6b88028
08:38:54.968 Cisco CallManager|StationD - stationOutputActivateCallPlane tcpHandle=0x6b88028
08:38:54.968 Cisco CallManager|Digit analysis: match(fqcn="5000", cn="5000", pss="RTP_NC_Hardwood:RTP_NC_Woodland:Local RTP", dd="")
 

上記のトレースの番号分析コンポーネントでは、コールを発信するデバイスの pss(パーティション検索スペース、コール検索スペースとも呼ばれる)が表示されています。

次のトレースにおいて、RTP_NC_Hardwood;RTP_NC_Woodland;Local_RTP は、このデバイスがコールできるパーティションを示しています。

08:38:54.968 Cisco CallManager|Digit analysis: potentialMatches=PotentialMatchesExist
08:38:54.968 Cisco CallManager|StationD - stationOutputStartTone: 33=InsideDialTone tcpHandle=0x6b88028
08:38:55.671 Cisco CallManager|StationInit - InboundStim - KeypadButtonMessageID kpButton: 5 tcpHandle=0x6b88028
08:38:55.671 Cisco CallManager|StationD - stationOutputStopTone tcpHandle=0x6b88028
08:38:55.671 Cisco CallManager|StationD - stationOutputSelectSoftKeys tcpHandle=0x6b88028
08:38:55.671 Cisco CallManager|Digit analysis: match(fqcn="5000", cn="5000", pss="RTP_NC_Hardwood:RTP_NC_Woodland:Local RTP", dd="5")
08:38:55.671 Cisco CallManager|Digit analysis: potentialMatches=PotentialMatchesExist
08:38:56.015 Cisco CallManager|StationInit - InboundStim - KeypadButtonMessageID kpButton: 0 tcpHandle=0x6b88028
08:38:56.015 Cisco CallManager|Digit analysis: match(fqcn="5000", cn="5000", pss="RTP_NC_Hardwood:RTP_NC_Woodland:Local RTP", dd="50")
08:38:56.015 Cisco CallManager|Digit analysis: potentialMatches=PotentialMatchesExist
08:38:56.187 Cisco CallManager|StationInit - InboundStim - KeypadButtonMessageID kpButton: 0 tcpHandle=0x6b88028
08:38:56.187 Cisco CallManager|Digit analysis: match(fqcn="5000", cn="5000", pss="RTP_NC_Hardwood:RTP_NC_Woodland:Local RTP", dd="500")
08:38:56.187 Cisco CallManager|Digit analysis: potentialMatches=PotentialMatchesExist
08:38:56.515 Cisco CallManager|StationInit - InboundStim - KeypadButtonMessageID kpButton: 3 tcpHandle=0x6b88028
08:38:56.515 Cisco CallManager|Digit analysis: match(fqcn="5000", cn="5000", pss="RTP_NC_Hardwood:RTP_NC_Woodland:Local RTP", dd="5003")
08:38:56.515 Cisco CallManager|Digit analysis: analysis results
08:38:56.515 Cisco CallManager||PretransformCallingPartyNumber=5000
 

PotentialMatchesExist は、完全な一致が見つかり、それに従ってコールがルーティングされるまでの間にダイヤルされた番号に関する番号分析の結果であることに特に注意してください。

次のトレースは、Cisco CallManager が電話番号 1001 をダイヤルしようとしているときに、その番号がそのデバイスのコール検索スペースにない場合の処理を示しています。この場合も、最初の番号がダイヤルされるまでの間に番号分析ルーチンが一致の候補を処理していることに特に注意してください。番号 1 に関連付けられているルート パターンは、デバイスのコール検索スペース
RTP_NC_Hardwood;RTP_NC_Woodland;Local_RTP 以外のパーティションに存在します。したがって、電話機はリオーダー音(話し中の音)を受信します。

08:38:58.734 Cisco CallManager|StationInit - InboundStim - OffHookMessageID tcpHandle=0x6b88028
08:38:58.734 Cisco CallManager|StationD - stationOutputDisplayText tcpHandle=0x6b88028, Display= 5000
08:38:58.734 Cisco CallManager|StationD - stationOutputSetLamp stim: 9=Line instance=1 lampMode=LampOn tcpHandle=0x6b88028
08:38:58.734 Cisco CallManager|StationD - stationOutputCallState tcpHandle=0x6b88028
08:38:58.734 Cisco CallManager|StationD - stationOutputDisplayPromptStatus tcpHandle=0x6b88028
08:38:58.734 Cisco CallManager|StationD - stationOutputSelectSoftKeys tcpHandle=0x6b88028
08:38:58.734 Cisco CallManager|StationD - stationOutputActivateCallPlane tcpHandle=0x6b88028
08:38:58.734 Cisco CallManager|Digit analysis: match(fqcn="5000", cn="5000", pss="RTP_NC_Hardwood:RTP_NC_Woodland:Local RTP", dd="")
08:38:58.734 Cisco CallManager|Digit analysis: potentialMatches=PotentialMatchesExist
08:38:58.734 Cisco CallManager|StationD - stationOutputStartTone: 33=InsideDialTone tcpHandle=0x6b88028
08:38:59.703 Cisco CallManager|StationInit - InboundStim - KeypadButtonMessageID kpButton: 1 tcpHandle=0x6b88028
08:38:59.703 Cisco CallManager|StationD - stationOutputStopTone tcpHandle=0x6b88028
08:38:59.703 Cisco CallManager|StationD - stationOutputSelectSoftKeys tcpHandle=0x6b88028
08:38:59.703 Cisco CallManager|Digit analysis: match(fqcn="5000", cn="5000", pss="RTP_NC_Hardwood:RTP_NC_Woodland:Local RTP", dd="1")
08:38:59.703 Cisco CallManager|Digit analysis: potentialMatches=NoPotentialMatchesExist
08:38:59.703 Cisco CallManager|StationD - stationOutputStartTone: 37=ReorderTone tcpHandle=0x6b88028
 

ルート パーティションは、パーティション名をシステム内の各電話番号に関連付けることによって機能します。その電話番号をコールできるのは、コールの発信先として許可されているパーティションのリスト(パーティション検索スペース)内のパーティションが発信側のデバイスに含まれている場合だけです。この動作によって、きわめて強力にルーティングを制御できます。

コールが発信されると、番号分析により、パーティション検索スペースで指定されているパーティションだけで、ダイヤルされたアドレスの解決が試行されます。各パーティション名は、ダイヤル可能なグローバル アドレス スペースの個々のサブセットで構成されています。番号分析では、一覧表示されている各パーティションから、ダイヤルされた一連の番号と一致するパターンが取得されます。その後、番号分析では、一致するパターンの中から、一致度の最も高いものが選択されます。2 つのパターンで、ダイヤルされた一連の番号に対する一致度が等しい場合、番号分析では、パーティション検索スペースに最初に記載されているパーティションに関連付けられているパターンが選択されます。

グループ ピックアップ設定

症状

パーティションを設定されているグループで、グループ ピックアップ機能が動作しません。

考えられる原因

グループ内の各 Domain Name(DN; ドメイン名)の Calling Search Space(CSS; コール検索スペース)が、正しく設定されていない可能性があります。

例 

次の手順は、パーティショニングがある場合の正しいグループ ピックアップ設定の例を示しています。

a. Marketing/5656 という名前のグループを設定します。ここで Marketing はパーティションで、5656 はピックアップ番号です。

b. DN 6000 および 7000 の設定ページで、これらの DN をそれぞれ Marketing/5656 という名前のピックアップ グループに追加します。

推奨処置

グループ ピックアップが失敗する場合は、各ドメイン名(この例では DN 6000 および 7000)の CSS を確認します。この例で、Marketing という名前のパーティションがそれぞれの CSS に含まれていない場合は、設定が誤っているためにピックアップが失敗した可能性があります。

ダイヤル プランの問題

この項では、次のようなダイヤル プランの問題について説明します。

番号をダイヤルするときの問題

安全なダイヤル プラン

番号をダイヤルするときの問題

症状

番号をダイヤルするときに問題が発生します。

考えられる原因

ダイヤル プランは、番号および番号グループのリストです。このリストは、特定の番号列が収集されるときに、コールの送信先となるデバイス(電話機やゲートウェイなど)を Cisco CallManager に知らせます。ダイヤル プランは、ルータのスタティック ルーティング テーブルに似ています。

ダイヤル プランに関連すると思われる問題のトラブルシューティングを行う前に、ダイヤル プランの概念、基本的なコール ルーティング、およびプランニングが入念に検討され正しく設定されていることを確認してください。多くの場合、プランニングと設定に問題があります。詳細については、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』のルート プランの設定に関する章を参照してください。

推奨処置

1. コールを発信している Directory Number(DN; 電話番号)を識別します。

2. その DN のコール検索スペースを識別します。


ヒント コール検索スペースにより、コールの発信にどの番号を使用できるかが決まります。

3. 該当する場合、どのデバイスでコール検索スペースがこの DN に関連付けられているかを識別します。必ず正しいデバイスを識別してください。複数回線の着信表示がサポートされているため、複数のデバイスに同じ DN が設定されている場合があります。デバイスのコール検索スペースに注意してください。

コールの発信元が Cisco IP Phone である場合は、特定の回線(DN)およびその回線が関連付けられているデバイスがコール検索スペースを持つことに注意してください。コールの発信時に、コール検索スペースが結合されます。たとえば、回線インスタンス 1000 がコール検索スペース AccessLevelX を持ち、内線番号が 1000 に設定されている Cisco IP Phone がコール検索スペース AccessLevelY を持つ場合、その回線からコールを発信すると、Cisco CallManager はコール検索スペース
AccessLevelX と AccessLevelY に含まれるパーティションを検索します。

4. コール検索スペースに関連付けられているパーティションを識別します。


ヒント パーティションにより、デバイスまたはルート リストへの許可されるコールが決まります。

5. デバイスのどのパーティションにコールが発信されるか(または発信されないか)を識別します。

6. ダイヤルされている番号を識別します。ユーザが 2 つ目の発信音を聞いたかどうか、聞いた場合はいつ聞いたかに注意します。すべての番号を入力した後にユーザには何が聞こえるか(リオーダー、速いビジー音)にも注意します。その前に、ユーザにプログレス トーンが聞こえるかどうかを確認します。発信者は、番号間タイマーが切れるのを待たなければならないことがあるため、最後の番号を入力してから少なくとも 10 秒間待つ必要があります。

7. Cisco CallManager Administration で Route Plan Report を生成し、そのレポートを使用して、問題のコールのコール検索スペース内にあるパーティションのすべてのルート パターンを調べます。

8. 必要に応じて、ルート パターンまたはルート フィルタを追加または変更します。

9. コールの送信先のルート パターンを検出できる場合は、そのパターンが指すルート リストまたはゲートウェイに注意します。

10. それがルート リストである場合、どのルート グループがそのリストに含まれているか、およびどのゲートウェイがそのルート グループに含まれているかを確認します。

11. 適切なデバイスが Cisco CallManager に登録されていることを確認します。

12. ゲートウェイが Cisco CallManager にアクセスできない場合は、show tech コマンドを使用して、その情報を取り込んで確認します。

13. @ 記号に注意します。このマクロは、多くの異なる機能を含むように展開できます。これは、多くの場合、フィルタリング オプションと組み合せて使用されます。

14. デバイスがパーティションに含まれていない場合、そのデバイスはヌル パーティションまたはデフォルト パーティションに含まれていると考えられます。すべてのユーザが、そのデバイスにコールできます。システムは、常に、ヌル パーティションを最後に検索します。

15. 9.@ パターンに一致する外線番号にダイヤルし、コールが通じるまでに 10 秒かかる場合は、フィルタリング オプションを確認します。デフォルトでは、9.@ パターンを使用する場合、7 桁の番号がダイヤルされると、Cisco IP Phone は 10 秒待ってからコールを発信します。
LOCAL-AREA-CODE DOES-NOT- EXIST および END-OF-DIALING DOES-NOT-EXIST と表示されるパターンにルート フィルタを適用する必要があります。


 

安全なダイヤル プラン

ユーザ向けに安全なダイヤル プランを作成するように Cisco CallManager を設定するには、パーティションとコール検索スペースに加え、ルート パターン内の @ マクロ(North American Numbering Plan を意味する)のセクションに基づく一般的なフィルタリングを使用します。パーティションとコール検索スペースはセキュリティに不可欠であり、特に、マルチテナント環境や、個々のユーザ レベルの作成に役立ちます。コール検索スペースおよびパーティションの概念のサブセットであるフィルタリングにより、セキュリティ プランをさらに綿密にすることができます。

通常は、フィルタリングの問題を解決する手段として SDI トレースを実行することはお勧めできません。このトレースでは、十分な情報が得られないでけではなく、問題が悪化する可能性が非常に高くなります。