Cisco Collaboration 9.xソリューション リファレンス ネットワーク デザイン(SRND)
コラボレーション クライアントおよびアプリケーションの概要
コラボレーション クライアントおよびアプリケーションの概要
発行日;2013/10/03 | 英語版ドキュメント(2013/09/09 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 30MB) | フィードバック

目次

コラボレーション クライアントおよびアプリケーションの概要

アーキテクチャ

ハイ アベイラビリティ

キャパシティ プランニング

コラボレーション クライアントおよびアプリケーションの概要

ネットワーク、コール ルーティング、および呼制御のインフラストラクチャを Cisco Unified Communications および Collaboration システム用に配置すると、追加のアプリケーションおよびサービスをそのインフラストラクチャの最上位に追加または階層化できます。 既存の Cisco Unified Communications および Collaboration インフラストラクチャに配置できるアプリケーションおよびサービスは多数存在します。通常は、次のアプリケーションおよびサービスを配置します。

ボイス メッセージング:ボイスメール サービスおよびメッセージ待機インジケータを提供します。

プレゼンス サービス:ユーザ デバイスおよびクライアントでのユーザの応答可能性を確認します。

コラボレーション クライアントおよびサービス:Unified Communications および Collaboration サービスを統合し、各種アプリケーションの活用を実現します。

モビリティ サービス:企業外部のユーザに対して、企業レベルの Unified Communications および Collaboration 機能を提供します。

コンタクト センター:大規模コールの呼処理、キューイング、およびモニタリングを行います。

コール録音:後から検索したり再生したりするため、音声コールとビデオ コールを録音できます。

本 SRND のこの章では、上記のアプリケーションおよびサービスについて説明します。各章では、アプリケーションまたはサービスの概要を示したあと、アーキテクチャ、ハイ アベイラビリティ、キャパシティ プランニング、および設計上の考慮事項について説明します。各章では、アプリケーションおよびサービスの設計関連の側面を中心に説明します。製品固有のサポートおよび設定情報については、関連する製品マニュアルを参照してください。

SRND のこの部分に含まれる章は、次のとおりです。

「シスコのボイス メッセージング」

この章では、ボイス メッセージングについて説明します。ボイス メッセージングは、ほとんどの Unified Communications および Collaboration 配置において一般的に普及しているアプリケーションです。ボイス メッセージングを使用して、発信者はメッセージを送信し、システムのサブスクライバはメッセージを取得できます。この章では、ボイス メッセージング アプリケーションに関するメッセージング配置モデル、ボイス メッセージングの機能、ボイスメール ネットワーキング、および設計と配置のベスト プラクティスについて説明します。

「Cisco IM and Presence」

この章では、プレゼンス サービスについて説明します。生産性はユーザの応答可能性ベースのアプリケーションによって向上できるため、ほとんどの Unified Communications および Collaboration 配置において、プレゼンス サービスの重要性が高まっています。この章では、プレゼンスを定義し、プレゼンスのさまざまなコンポーネントと機能、プロトコル、配置モデル、冗長性、キャパシティ、および一般的な設計ガイドラインについて説明します。

「Cisco Collaboration クライアント」

この章では、従来のハードウェアベースの電話機と機能豊富な PC ベースのクライアント間のギャップを急速に埋めている、コラボレーション クライアントとアプリケーションについて説明します。この章では、さまざまなコラボレーション クライアント、その機能、およびさまざまな統合方式以外に、サードパーティ製の各種コラボレーション アプリケーションとの統合について説明します。

「Cisco Collaboration サービス」

この章で説明する Cisco Collaboration サービスは、オンプレミス、オフプレミス、または混合展開として利用できます。これらのサービスは、顧客がすでに投資している既存のユニファイド コミュニケーション ソリューションと統合できるか、または「クラウドで」ホストされるサービスとして実装できます。この章ではさまざまなソリューションの違いを調べ、1 つのソリューションが別のソリューションよりも適している可能性がある推奨事項を提供します。

「モバイル コラボレーション」

この章では、モビリティ アプリケーションについて説明します。モビリティ アプリケーションは、モバイル従業員の増加、および Unified Communications および Collaboration 機能およびサービスに関する企業の境界があいまいになっていることからその重要性は非常に高く、モビリティ アプリケーションとサービスに対する需要が高まる結果となっています。この章では、モビリティのソリューション アーキテクチャ、機能、および設計と配置が及ぼす影響について説明します。

「Cisco Unified Contact Center」

この章では、大容量コール センター アプリケーションを必要とする大規模な Unified Communications および Collaboration 配置にとって重要かつ不可欠な部分である、コンタクト センター ソリューションについて説明します。この章では、コール センター ソリューションのアーキテクチャ、機能、および設計と配置が及ぼす影響について説明します。

「コール録音とモニタリング」

この章では、音声コールとビデオ コールの両方について、Cisco Unified Communications および Collaboration システムで使用可能なさまざまなコール録音ソリューションおよびモニタリング ソリューションの概要を示します。また、Cisco Unified Communications および Collaboration ソリューション内に組み込まれたコール録音ソリューションおよびモニタリング ソリューションの基本的な設計の考慮事項についても説明します。

アーキテクチャ

他のネットワークおよびアプリケーション テクノロジー システムの場合と同様に、Unified Communications および Collaboration アプリケーションとサービスは、基盤となるネットワーク インフラストラクチャとシステム インフラストラクチャの最上位で階層化する必要があります。音声メッセージ、リッチ メディア会議、プレゼンス、モビリティ、コンタクト センター、およびコール録音などの Unified Communications および Collaboration アプリケーションおよびサービスは、ネットワーク接続から呼制御、付加サービス、ダイヤル プラン、コール アドミッション制御、ゲートウェイ サービスなどの基本的な Unified Communications および Collaboration 機能までのすべての基礎となる Unified Communications および Collaboration のコール ルーティング、呼制御のインフラストラクチャ、およびネットワーク インフラストラクチャに依存します。たとえば、ボイス メッセージング アプリケーションとプレゼンス アプリケーションでは、ネットワーク インフラストラクチャを利用して、キャンパス サイト、支社サイト、およびインターネット上のユーザに到達します。また、これらのアプリケーションは、コール ルーティングと呼制御インフラストラクチャによって提供される、Unified Communications および Collaboration の音声とビデオのエンドポイント、コール ルーティング、PSTN 接続、およびメディア リソースを使用します。アプリケーションとサービスは、これらのインフラストラクチャ レイヤおよび基本的な Unified Communications および Collaboration サービスに依存しているだけでなく、多くの場合、完全に機能するために相互依存もしています。

ハイ アベイラビリティ

ネットワーク、コール ルーティング、および呼制御の各インフラストラクチャの場合と同様に、重要な Unified Communications および Collaboration アプリケーションとサービスでは、ネットワークやアプリケーションに障害が発生した場合でも必要な機能を引き続き使用できるように、ハイ アベイラビリティを実現する必要があります。発生する可能性のあるさまざまなタイプの障害、およびこれらの障害に関する設計上の考慮事項を理解することが重要となります。多くの Unified Communications および Collaboration アプリケーションが他のアプリケーションやサービスに依存しているため、場合によっては、単一のサーバまたは機能の障害が、複数のサービスに影響を及ぼすことがあります。たとえば、コンタクト センター配置のさまざまなアプリケーション サービス コンポーネントが適切に機能できる場合でも、この配置において、コール センター アプリケーションへのコールのルーティングが呼制御サーバに依存していると、すべての呼制御サーバに障害が発生したとき、コンタクト センターが事実上使用できなくなる場合があります。

ボイス メッセージングやリッチ メディア会議などのアプリケーションとサービスの場合、ハイ アベイラビリティに関する考慮事項には、ネットワーク接続やアプリケーション サーバの障害が原因で機能が一時的に失われ、その結果、発信者がメッセージを残すことができない、ユーザがメッセージを取得できない、ユーザが会議をスケジュールできない、およびユーザが会議に参加できない、などの状況が発生することが含まれます。また、ボイス メッセージングとリッチ メディア会議アプリケーションの発信者とユーザのフェールオーバーに関する考慮事項には、特定の障害が発生した場合に、エンド ユーザがサービスに引き続きアクセスできるように、冗長なリソースによって一部の機能を処理できるようにするというシナリオが含まれます。

また、ハイ アベイラビリティの考慮事項は、プレゼンスやモビリティなどのサービスに関する考慮事項でもあります。ネットワーク接続の中断またはサーバの障害が発生すると、通常、機能が低下し、場合によっては、機能が完全に失われます。プレゼンス サービスの場合、このことは、一部またはすべてのデバイスおよびクライアントで、プレゼンスや可用性の更新を送受信できなくなることを意味することがあります。モビリティ サービスの場合、ハイ アベイラビリティの考慮事項には、2 ステージ ダイヤリングまたは Dial-via-office などの特定の機能の喪失の可能性、またはシングル ナンバー リーチなどの機能の低下(会社の電話または携帯電話のいずれかだけが鳴る結果となる)が含まれます。さらに、一部の障害シナリオでは、完全な機能を再度使用するために、会社のエンドポイントおよびモバイル クライアントを再登録し、再接続や最認証を行うことが必要となります。

コンタクト センターの配置の場合、数多くのサーバとコンポーネントに対して、ハイ アベイラビリティを考慮する必要があります。通常、独立した単一サーバまたは単一コンポーネントの障害は、そのサーバまたはコンポーネントに冗長性がある限り、機能や機能性を失うことなく対処できます。これ以外の場合には、複数のサーバまたはコンポーネントの損失によって、通常、一部の機能や機能性が失われます。ただし、すべての呼制御サーバなどの特定のコンポーネントが完全に失われた場合は、より深刻な機能の喪失が発生することがあります。

コラボレーション クライアントおよびアプリケーションについて考慮する場合は、ハイ アベイラビリティが特に重要となります。特定のコラボレーション機能や機能性が障害シナリオで使用できなくなるだけでなく、場合によっては、プレゼンス対応クライアントがネットワークに接続できなくなり、登録およびコールの発信や受信などの基本的な機能でさえ使用できなくなる可能性があります。また、クライアントやデバイスが、サービスを再度提供するために、再接続および再認証する必要がある場合もあります。

キャパシティ プランニング

ネットワーク、コール ルーティング、および呼制御インフラストラクチャは、個々のコンポーネントとシステム全体のキャパシティおよびスケーラビリティを理解したうえで、設計および展開する必要があります。同様に、Unified Communications および Collaboration アプリケーションとサービスの配置は、キャパシティとスケーラビリティの考慮事項に注意して設計する必要があります。さまざまな Unified Communications および Collaboration アプリケーションを配置する場合は、アプリケーション自体のスケーラビリティの考慮が重要となるだけでなく、基盤となるインフラストラクチャのスケーラビリティについても考慮する必要があります。ネットワーク インフラストラクチャは、使用可能な帯域幅を持ち、アプリケーションによって発生する追加のトラフィック負荷を処理できる必要があります。同様に、コール ルーティングと呼制御のインフラストラクチャでは、ユーザとデバイスの設定および登録以外に、プロトコルと接続に関するアプリケーション統合の負荷を処理できる必要があります。たとえば、モビリティ、プレゼンス、コンタクト センターなどのアプリケーションとサービスでは、ユーザ、デバイス、および機能に関して、これらの個々のアプリケーションに対するキャパシティの暗黙的要件がありますが、コンピュータ テレフォニー インテグレーション(CTI)などの接続とプロトコルを処理する基盤インフラストラクチャのスケーラビリティも、同様に重要となります。モビリティ、プレゼンス、またはコンタクト センター アプリケーションが、多数の CTI 接続をサポートできる一方で、基盤となる呼制御およびコール ルーティングのインフラストラクチャが、これらのアプリケーションとサービスによって追加された CTI 負荷を処理するために使用できるキャパシティを持っていない場合があります。

ボイス メッセージングやリッチ メディア会議などのアプリケーションとサービスの場合、キャパシティ プランニングの考慮事項には、メールボックスまたはユーザの数、メールボックス サイズ、音声ポートとビデオ ポート、MCU セッションなどが含まれます。基盤となるネットワーク、コール ルーティング、および呼制御の各インフラストラクチャが追加の負荷を処理できると想定すると、ほとんどの場合、アプリケーション サーバや MCU を増やしたり、サーバや MCU ハードウェアを大容量モデルにアップグレードすることで、キャパシティを追加できます。

また、キャパシティ プランニングの考慮事項は、プレゼンスやモビリティなどのサービスに関する考慮事項でもあります。スケーラビリティで考慮する必要があるのは、設定済みまたはサポート対象のユーザとデバイスの数などの事項だけでなく、これらのアプリケーションとその他との統合および接続の数も含まれます。2 ステージ ダイヤリングおよび Dial-via-office コールの量は、呼制御機能および PSTN ゲートウェイ機能の両方の観点から、モビリティ アプリケーションにとって特別な考慮事項になります。一方、プレゼンス サービスの場合、スケーラビリティに関する重要な考慮事項には、プレゼンス ステータスの変更の頻度、およびネットワークへのこれらの変更の伝達以外に、テキストまたはインスタント メッセージの量が含まれます。通常、追加のアプリケーション サーバまたはハードウェアのアップグレードによって、これらのアプリケーションおよびサービスのキャパシティは増加しますが、基盤となるコール ルーティング インフラストラクチャと呼制御インフラストラクチャが、増加したすべての負荷を処理できる必要があります。

コンタクト センターの配置は、スケーラビリティの考慮事項という点では、他のアプリケーションおよびサービスと変わりません。当然、コールを処理するエージェントとエージェント デバイスの数は、ユーザとデバイスの設定および登録において重要となります。ただし、コンタクト センターの配置のキャパシティという観点となると、主要な考慮事項は、コンタクト センターでは一般的な多数の最繁時呼数(BHCA)、および呼制御インフラストラクチャとルーティング インフラストラクチャへの CTI 統合の数です。

コラボレーション クライアントおよびアプリケーションのキャパシティ プランニングを考慮する場合は、デバイスの登録および設定が、スケーラビリティの考慮事項として最も重要となります。ただし、プレゼンスやメッセージングなどのバックエンド アプリケーションとサービスには、スケーラビリティに関する他の暗黙的要件があります。また、さまざまなクライアントをサードパーティ製のアプリケーションおよびインフラストラクチャとともに配置または統合する場合は、これらのサードパーティ製の配置でサポートされているキャパシティを考慮することも必要となります。

システム サイジング、キャパシティ プランニング、およびサイジングに関連する配置上の考慮事項の詳細については、「コラボレーション ソリューションの設計および配置サイジングに関する考慮事項」の章を参照してください。