Cisco Collaboration 9.xソリューション リファレンス ネットワーク デザイン(SRND)
Cisco Unified Contact Center
Cisco Unified Contact Center
発行日;2013/10/03 | 英語版ドキュメント(2013/09/09 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 30MB) | フィードバック

目次

Cisco Unified Contact Center

この章の新規情報

Cisco Contact Center アーキテクチャ

Cisco Unified Contact Center Enterprise

Cisco Unified Customer Voice Portal

Cisco Unified Contact Center Express

Cisco SocialMiner

管理

レポート

マルチチャネル サポート

録音とサイレント モニタリング

コンタクト センター配置モデル

単一サイト コンタクト センター

集中型呼処理を使用するマルチサイト コンタクト センター

分散型呼処理を使用するマルチサイト コンタクト センター

IP WAN を介したクラスタリング

コンタクト センターを配置する際の設計上の考慮事項

コンタクト センターのハイ アベイラビリティ

帯域幅、遅延、および QoS に関する考慮事項

帯域幅のプロビジョニング

遅延

QoS

コール アドミッション制御

UnifiedCM との統合

コンタクト センターのその他の設計上の考慮事項

コンタクト センターのキャパシティ プランニング

垂直産業のコンタクト センター ソリューション

Cisco Remote Expert Smart Solution

ネットワーク管理ツール

Cisco Unified Contact Center

この章では、Cisco Unified Communications システムで使用可能な Cisco Unified Contact Center ソリューションについて説明します。Cisco Unified Contact Center Express、Cisco Unified Contact Center Enterprise、Cisco Unified Customer Voice Portal などのシスコ製品に関する情報を示します。また、Cisco Unified Communications Manager やその他の Unified Communications コンポーネントを使用してこれらの Cisco Unified Contact Center 製品を配置する際の設計上の考慮事項についても取り上げます。

この章では、次のトピックについて取り上げます。

「Cisco Contact Center アーキテクチャ」

「コンタクト センター配置モデル」

「コンタクト センターを配置する際の設計上の考慮事項」

「コンタクト センターのキャパシティ プランニング」

「垂直産業のコンタクト センター ソリューション」

「ネットワーク管理ツール」

この章では最初に、メインの Cisco Unified Contact Center ポートフォリオの概要を示します。続いて、コンタクト センターのさまざまな Unified Communications 配置モデルについて取り上げます。最後に、帯域幅、遅延、Cisco Unified Communications Manager との統合、サイジングなどのトピックに関する設計上の考慮事項について説明します。

この章の目的は、各コンタクト センター製品とその各種コンポーネントの詳細を説明することではなく、各製品を Cisco Unified Communications システムと統合する際の設計上の考慮事項について説明することです。Unified Contact Center の各製品の詳細な設計ガイドラインは、Cisco Unified Contact Center Express、Cisco Unified Contact Center Enterprise、および Cisco Unified Customer Voice Portal 製品向けのソリューション リファレンス ネットワーク デザイン(SRND)の個別ガイドを参照してください。これらの製品固有の SRND は、次のサイトで入手できます。

http://www.cisco.com/go/ucsrnd

この章の新規情報

表 24-1 に、この章に新しく追加されたトピック、またはこのマニュアルの以前のリリースから大幅に改訂されたトピックの一覧を示します。

表 24-1 新規情報、またはこのマニュアルの以前のリリースからの変更情報

新規トピックまたは改訂されたトピック
説明箇所
改訂日

Cisco SocialMiner

「Cisco SocialMiner」

2013 年 4 月 2 日

垂直産業のコンタクト センター ソリューション

「垂直産業のコンタクト センター ソリューション」

2013 年 4 月 2 日

さまざまな製品のビデオをサポートする追加の更新

この章の各項で説明

2013 年 4 月 2 日

Cisco MediaSense 情報を「コール録音とモニタリング」の章に移動

「Cisco MediaSense」

2013 年 4 月 2 日

Cisco Unified Communications システム Release 9.0 向けのマイナー アップデート

この章の各項で説明

2012 年 6 月 28 日

Cisco Contact Center アーキテクチャ

この章では、次の主要な Cisco Contact Center 製品について説明します。

Cisco Unified Contact Center Enterprise(Unified CCE)

Cisco Unified Customer Voice Portal(Unified CVP)

Cisco Unified Contact Center Express(Unified CCX)

限られた機能の基本的なコンタクト センターを必要とする場合、Cisco Unified CM のハント パイロット キューイングが使用可能なオプションです。このオプションをイネーブルにすると、ハント パイロットへの発信者は利用可能なエージェント待ちのキューに置かれ、発信者がキューにある間は定期的に通知することができます。ただし、フル機能のコンタクト センター製品とは異なり、ハント パイロット キュー オプションには、エージェント デスクトップ、スーパーバイザ、およびレポート機能といったコンタクト センター機能の多くがありません。フル機能のコンタクト センターが必要な場合、Cisco Unified Contact Center Enterprise または Cisco Unified Contact Center Express 製品を使用する必要があります。ハント パイロット キュー オプションの詳細については、次の Web サイトで入手可能な Cisco Unified CM 製品のマニュアルを参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps556/tsd_products_support_series_home.html

Cisco Unified Contact Center Enterprise

Cisco Unified Contact Center Enterprise(Unified CCE)は、VoIP コンタクト センター ソリューションを提供します。これにより、インバウンドおよびアウトバウンドの音声アプリケーションを、リアルタイム チャット、Web コラボレーション、電子メールなどのインターネット アプリケーションと統合できます。この統合により、顧客がどの通信チャネルを選択したかに関係なく、各エージェントが同時に複数のインタラクションに対応することを支援する統合的な機能が提供されます。各インタラクションは一意であり、個別的なサービスを必要とすることがあるため、シスコは、ほぼすべてのコンタクト属性に基づいて各インタラクションを管理するためのコンタクト センター ソリューションを提供しています。Unified CCE 配置は通常、大規模なコンタクト センターに対して使用され、何千ものエージェントをサポートできます。

また、事前設計され、バインドされている Unified CCE である Cisco Packaged Contact Center Enterprise(Packaged CCE)の配置モデルもあります。コンタクト センターの要件がソリューションの境界に該当するカスタマーは、簡素化された管理インターフェイス、より小規模なハードウェア フットプリント、およびより高速なインストールの利点を活用できます。また、Cisco Unified Contact Center Enterprise および Cisco Unified Customer Voice Portal の包括的な機能セットも利用できます。ソリューションには、包括的なレポーティングを提供するための Cisco Unified Intelligence Center および強化された次世代デスクトップ エクスペリエンスを提供するための Cisco Finesse デスクトップ ソフトウェアが同梱されています。Packaged CCE の詳細については、次の Web サイトで入手可能なマニュアルを参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/ps12586/index.html

http://www.cisco.com/en/US/products/ps12586/tsd_products_support_series_home.html

http://docwiki.cisco.com/wiki/Packaged_CCE

Unified CCE は、次の主要なソフトウェア コンポーネントを採用しています。

Call Router

Call Router は、コールまたはカスタマー コンタクトのルーティング方法に関するすべての決定を行います。

Logger

Logger は、コンタクト センターの設定情報とデータサーバへ配信する履歴レポートデータを一時的に格納するデータベースを保持します。Call Router および Logger の組み合わせは、 Central Controller と呼ばれます。

Peripheral Gateway

Peripheral Gateway(PG)は、各種の「周辺」機器(Unified CM、Cisco Unified IP Interactive Voice Response(Unified IP IVR)、Unified CVP、マルチチャネル製品など)を接続します。Unified CM と連携する Peripheral Gateway は、 Agent PG とも呼ばれます。

CTI Server および CTI Object Server(CTI OS)

CTI Server および CTI Object Server は、エージェント デスクトップと連携します。エージェント デスクトップは、Cisco Agent Desktop(CAD)ソリューション、Cisco CTI Desktop Toolkit、またはサードパーティ製 CRM アプリケーション向けのカスタマー リレーションシップ マネージメント(CRM)コネクタに基づいて設定できます。

Administration & Data Server

Administration & Data Server は、設定インターフェイスと、リアルタイム データ ストレージと履歴データ ストレージを提供します。

Cisco Unified CCE ソリューションは、エージェントの電話機を制御する Cisco Unified Communications Manager(Unified CM)との統合に基づいています。Unified CM を使用せず従来の ACD を使用する配置では、Unified CCE ではなく Cisco Unified Intelligent Contact Management Enterprise(Unified ICME)を使用します。

キューイングおよびセルフサービスの機能は、Cisco Unified IP Interactive Voice Response(Unified IP IVR)または Cisco Unified Customer Voice Portal(Unified CVP)によって提供され、Unified CCE Call Router によって制御されます。

ほとんどの Unified CCE サーバは冗長構成にする必要があります。冗長インスタンスは、サイド A インスタンスおよびサイド B インスタンスと呼ばれます。たとえば、Call Router A および Call Router B は、2 つの異なるサーバ上で稼働する Call Router コンポーネントの冗長インスタンスです。

エージェントは、いくつかのビデオ エンドポイント、および Cisco TelePresence System EX60 および EX90 などの Cisco TelePresence エンドポイントを含めて、多種多様のエンドポイントを使用できます。サポートされているエンドポイントのリストについては、次の Web サイトで入手可能な『 Compatibility Matrix for Unified CCE 』を参照してください。

http://docwiki.cisco.com/wiki/Compatibility_Matrix_for_Unified_CCE

Cisco Unified Customer Voice Portal

Cisco Unified Customer Voice Portal(Unified CVP)は、Voice over IP(VoIP)ネットワークでの通信事業者クラスの音声およびビデオ IVR サービスを提供します。CRM データベース統合と、自動音声認識(ASR)とテキストツースピーチ(TTS)の統合により、Unified CVP は、基本的な入力要求と情報収集のアプリケーションや高度なセルフサービス アプリケーションを実行できます。また、Unified CVP は、音声ゲートウェイと IP エンドポイント間でコールをルーティングおよび転送することにより、IP ベースのコール スイッチング サービスを提供します。

Unified CVP は、Voice Extension Markup Language(VXML)をベースにしています。これは HTML に似た業界標準のマークアップ言語であり、Web 開発とコンテンツ配信の力を利用する IVR サービスを開発する目的で使用されます。

Unified CVP ソリューションは、次の主要なコンポーネントを採用しています。

Unified CVP Call Server

Unified CVP Call Server は、SIP および H.323 サービスを介して SIP および H.323 の機能を制御できます。また、Unified CVP Call Server は、Intelligent Contact Management(ICM)サービスを介して Unified CCE Call Router と統合できます。IVR サービスを使用すると、Unified CVP Call Server は、VXML Micro アプリケーションを実行したり、VoiceXML ページを作成したりできます。

Unified CVP VXML Server

このコンポーネントは、VoiceXML ゲートウェイに組み込まれた音声ブラウザと VoiceXML ページをやりとりすることによって、複雑な IVR アプリケーションを実行します。Unified CVP VXML Server アプリケーションは、Cisco Unified Call Studio を使用して記述され、実行のために Unified CVP VXML Server に配置されます。Unified CVP Call Server または Unified CVP VXML Server を経由する RTP トラフィックはないことに注意してください。

Cisco Voice Gateway

Cisco Voice Gateway は、コールが Unified CVP システムに出入りするポイントです。Cisco Voice Gateway には、PSTN への TDM インターフェイスを含めることができます。あるいは、PSTN へのインターフェイスが IP 音声トランクである場合は、Cisco Unified Border Element を使用することもできます。

Cisco VoiceXML Gateway

VoiceXML Gateway は、Cisco IOS Voice Browser をホストします。このコンポーネントは、Unified CVP Server IVR Service または Unified CVP VXML Server からの VoiceXML ページを解釈します。VoiceXML Gateway では、.wav ファイルをベースにしたプロンプトを発信者に再生できます。また、DTMF 入力または音声を介して発信者からの入力を受け入れることができます(自動音声認識と統合されている場合)。続いて VoiceXML Gateway は、制御側アプリケーションに結果を返し、次の指示を待機します。

Cisco VoiceXML Gateway は、Cisco 音声ゲートウェイと同じルータ上に配置できます。このモデルは、小規模な拠点オフィスに配置する場合に適していますが、 しかし、VoiceXML Gateway を個別のルータ プラットフォーム上で実行することもできます。このモデルは、複数の音声ゲートウェイが含まれる大規模な集中型配置での使用に適しています。

Video Media Server

Unified CVP の包括展開のビデオ メディア サーバは、Video in Queue 機能のビデオ ストリーミングを有効にします。Cisco MediaSense または Cisco TelePresence Content Server は、ビデオ メディア サーバとして使用できます。

Unified CVP は、スタンドアロンで配置することも、音声およびビデオ セルフサービスおよびキューイングの機能を利用するために Unified CCE と統合することもできます。

Unified CVP の Basic Video Service は、Unified CVP が包括展開モデルの Cisco Contact Center Enterprise(Unified CCE)とともに配置されている場合に使用できます。このサービスでは、ビデオ発信者が音声専用 IVR と対話し、その後、ビデオ エージェントに接続することができます。カスタマーとエージェント エンドポイントとして Cisco TelePresence System EX60 および EX90 などの Cisco TelePresence エンドポイントをサポートします。また、ビデオ エージェントは、電話機から直接内線をダイヤルして、2 番目の音声専用エージェントで会議を行うこともできます。

Video in Queue(VIQ)Basic Video は、Unified CVP のオプション機能であり、Unified CVP で有効にすると、発信者が高画質ビデオ プロンプトと対話するか、DTMF キーを使用してビデオ メニューをナビゲートできるようになります。Cisco MediaSense または Cisco TelePresence Content Server は、ビデオ ストリーミングを有効にします。発信者はその後、ビデオ エージェントに接続できます。この機能を有効にすると、Unified CVP は、発信者に対して特定の Cisco TelePresence エンドポイント(Cisco TelePresence System 500 シリーズ、EX60、および EX90)をサポートします。

Unified CVP システム設計と詳細なコール フローの詳細については、次の Web サイトで入手可能な『 Cisco Unified Customer Voice Portal Solution Reference Network Design (SRND) 』を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/sw/custcosw/ps1006/products_implementation_design_guides_list.html

Cisco Unified Contact Center Express

Cisco Unified Contact Center Express(Unified CCX)は、400 までのエージェントに対して、使いやすく可用性の高い高度なカスタマー インタラクションを提供する必要のある、部門、企業の支社、または中小規模の会社のニーズに対応するものです。Unified CCX は、複数のサイトにわたる統合セルフサービス アプリケーションを使用して可用性の高い仮想コンタクト センターをサポートすることにより、カスタマー コンタクト インタラクションの効率、可用性、およびセキュリティを高めるような設計になっています。

Unified CCX は、JTAPI を使用して Unified CM と統合できます。

Unified CCX のすべてのコンポーネント(Unified CCX エンジン、Unified CCX データベース、CAD Server、Unified CCX Outbound Dialer、および Express E-mail Manager を含む)が、単一のサーバ上にインストールされます。Unified CCX を Unified CM に統合する場合、別の Unified CCX サーバを追加して、システムを冗長構成にすることができます。

Unified CCX には、E メール、発信ダイヤラ、およびエージェント サイレント モニタリングと録音の機能が組み込まれています。自動音声認識(ASR)と音声合成(TTS)、HTTP、VXML などの高度な機能をサポートします。また、コンタクト センターのパフォーマンスと品質を最適化するために、Cisco Unified Workforce Optimization などの製品もサポートしています。エージェントは、カメラを搭載した Cisco Unified IP Phone 9900 シリーズなどの多様なビデオ エンドポイントを使用できます。サポートされるエンドポイントの一覧については、次の Web サイトで入手可能な『 Software and Hardware Compatibility Guide for Cisco Unified CCX 』の最新版を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/sw/custcosw/ps1846/products_device_support_tables_list.html

Cisco Unified IP IVR は、Unified CCX と同じソフトウェア アーキテクチャを共有しています。Cisco Unified IP IVR は、Unified CCE ソリューションに入力要求、情報収集、およびキューイングの機能を提供します。また、Cisco Unified IP IVR をスタンドアロンのセルフサービス アプリケーションとして使用することもできます。

Cisco SocialMiner

Cisco SocialMiner は、Twitter、Facebook、またはパブリック フォーラムやブログのサイトなどを通して通信することによって、顧客および見込み客に対するプロアクティブな応答を支援できる、ソーシャル メディア カスタマー ケア ソリューションです。ソーシャル メディア モニタリング、キューイング、およびワークフローを提供してソーシャル メディア ネットワークでの顧客の投稿を整理し、顧客にソーシャル メディア カスタマー ケア チームを提供することにより、企業は、顧客が使用しているソーシャル ネットワークと同じソーシャル ネットワークを使用して、リアルタイムで顧客に応答できます。詳細については、次の Web サイトで入手可能なマニュアルを参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/ps11349/index.html

管理

Cisco Contact Center 製品には、管理の機能が組み込まれています。たとえば、Unified CCE は、Unified CCE とともにインストールされる Configuration Manager ツールを使用して管理できます。また、Unified CVP は、Unified CVP Operations Console(Operations, Administration, Maintenance, and Provisioning(OAMP)とも呼ばれる)を使用して管理できます。

さらに、エージェントや機器の管理などの基本的な管理機能を実行するための操作および手順を簡素化するために、Cisco Unified Contact Center Management Portal(Unified CCMP)を配置できます。Unified CCMP は、コンタクト センターのシステム管理者、ビジネス ユーザ、およびスーパーバイザ向けに設計されたブラウザベースの管理アプリケーションです。Cisco Unified Contact Center Enterprise(Unified CCE)、Unified Intelligent Contact Management(Unified ICM)、Unified Communications Manager(Unified CM)、および Unified Customer Voice Portal(Unified CVP)機器を重ね合わせた緻密なマルチテナントのプロビジョニング プラットフォームです。

レポート

Cisco Unified Intelligence Center(Unified IC)は、Cisco Contact Center ソリューション用の主要なレポーティング ツールです。Unified CCE、Unified CCX、および Unified CVP でサポートされています。このプラットフォームは Web ベースのアプリケーションであり、多数の Web 2.0 機能、高いスケーラビリティ、優れたパフォーマンス、および高度な各機能(他の Cisco Unified Communications 製品やサードパーティ製データ ソースからのデータを統合する機能など)を提供します。

Cisco Unified Intelligence Center は、データベース(Unified CCE Administration & Data Server データベースや Unified CVP Reporting Informix データベースなど)からソース データを取得します。次にレポートが生成されて、レポーティング クライアントに提供されます。

マルチチャネル サポート

Cisco Unified Enterprise ソリューションでは、マルチチャネル サポートのための Web インタラクションおよび電子メール インタラクションをサポートしています。Cisco Unified Web Interaction Manager(Unified WIM)テクノロジーにより、ほとんどすべての Web ブラウザから通信を確立できます。Cisco Unified E-Mail Interaction Manager(Unified EIM)は、着信電子メール ルーティング、自動電子メール応答またはエージェント介入による電子メール応答、リアルタイム レポーティングと履歴レポーティングを提供し、エージェント、スーパーバイザ、管理者、ナレッジ ベース管理者向けのロールベースの階層権限を提供します。

これらの製品の設計情報については、次の URL で入手可能な『 Cisco Unified Web and E-Mail Interaction Manager Solution Reference Network Design Guide 』を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/ps7236/products_implementation_design_guides_list.html

録音とサイレント モニタリング

Cisco Unified Contact Center ソリューションでは、次の各オプションに基づいて、録音とサイレント モニタリングの機能が提供されます。

Cisco スイッチの SPAN 機能

この機能により、ネットワーク トラフィックは、Cisco コンタクト センター サーバが接続されている宛先ポートに複製されます。

電話機で音声ストリームを接続先の PC に SPAN する機能

この場合、エージェント デスクトップは音声パケットを受信し、録音サーバまたはサイレント モニタリングのためにスーパーバイザー デスクトップに送信します。

Cisco IP Phone のビルトイン ブリッジ(BIB)による Unified CM およびメディア複製

このオプションを使用した場合は、録音フローのセットアップ中に Unified CM が呼び出され、それらのフローに対するコール アドミッション制御を実行できるようになります。

Cisco Unified Border Element ゲートウェイによるメディア フォーキング

録音中およびモニタ中のコールの詳細については、「コール録音とモニタリング」の章を参照してください。

コンタクト センター配置モデル

この項では、Cisco Unified Contact Center ソリューションの配置に使用されるさまざまな設計モデルについて説明します。これらの配置モデルの詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な『Cisco Unified Contact Center SRNDs』を参照してください。

単一サイト コンタクト センター

この配置では、呼処理サーバ、音声ゲートウェイ、コンタクト センター サーバなどのすべてのコンポーネントが同じサイトに存在します。エージェントとスーパーバイザも、そのサイトに配置されます。単一サイト配置モデルの主要なメリットは、WAN 接続が不要なので、低帯域幅のコーデック(G.729、トランスコーダ、RTP ヘッダー圧縮(cRTP)、コール アドミッション制御など)を使用する必要がないことです。

集中型呼処理を使用するマルチサイト コンタクト センター

集中型呼処理を使用するマルチサイト配置は、単一の呼処理クラスタで構成されます。このクラスタは、多数のリモート サイトにサービスを提供し、IP WAN を使用します。また、Cisco Contact Center アプリケーション(Unified CCE、Unified CCX、Unified CVP)は通常、管理の全体的なコストを削減するために集中化されます。図 24-1 はこのタイプの展開を示しています。

図 24-1 集中型呼処理を使用するマルチサイト コンタクト センター

 

このタイプの配置では、エージェントまたは音声ゲートウェイがリモート サイトに存在しているため、サイト間の帯域幅の要件を考慮することが重要です。また、コール アドミッション制御や Quality of Service(QoS)などを慎重に設定することも重要です。Unified Communications ソリューションの全般的な設計上の考慮事項の詳細については、「コラボレーションの配置モデル」の章を参照してください。

Unified Communications システムでのコンタクト センター配置には、通常、さらに次のような帯域幅の要件があります。

エージェントが処理するトラフィック量のほうが、標準的なユーザが処理するトラフィック量よりも多いこと、その結果、音声およびシグナリング トラフィックもエージェントのほうが多いこと。

エージェントとスーパーバイザが、画面ポップアップ、レポート、統計などの機能が搭載されたデスクトップを使用していること。この場合、エージェントまたはスーパーバイザのデスクトップとコンタクト センター サーバの間のデータ トラフィックが発生します。また、たとえばエージェントまたはスーパーバイザがリモートにあり、中央にあるサーバからデータをプルする場合は、帯域幅の計算でレポーティング情報を考慮する必要があります。詳細およびガイダンスについては、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な個別の Cisco Contact Center 製品の設計ガイドを参照してください。

IVR ソリューションのタイプによっては、音声ゲートウェイと IVR システムの間にトラフィックが発生することがあります。たとえば、音声ゲートウェイが分散されており、Unified IP IVR を使用するリモート サイトに配置された音声ゲートウェイにコールが到着した場合、音声ゲートウェイと Unified IP IVR の間に WAN 経由の音声トラフィックが発生します。Unified CVP を使用すると、コールをリモート サイトでキューイングできます。この場合、VXML ゲートウェイがコール トリートメントとキューイングを提供し、それにより WAN 経由の IVR の音声トラフィックを回避して、全体的な WAN 帯域幅要件を低減します。

リモート エージェント(たとえば、自宅勤務のエージェントなど)も、Cisco Unified Contact Center でサポートされます。主に 2 つのソリューションがあります。1 つめのソリューションでは、エージェントは、ブロードバンド インターネット接続により中央サイトに接続された IP Phone を使用する必要があります。このソリューションでは、電話機は Cisco Unified Contact Center アプリケーションにより CTI 制御されます。2 つめのソリューションは、Cisco Unified Mobile Agent に基づいています。これにより、エージェントは、携帯電話などの任意の PSTN 電話機を使用してコール センターに参加できます。

分散型呼処理を使用するマルチサイト コンタクト センター

分散型呼処理を使用するマルチサイト配置は、複数のサイトで構成されます。それぞれのサイトに、IP WAN に接続された独自の呼処理クラスタがあります。この項では、各 Unified CM クラスタにエージェントが登録されていることを前提としています。

1 つの Unified CCX 配置を複数の Unified CM クラスタ間で共有することはできません。図 24-2 に示すように、各 Unified CM クラスタにそれぞれの Unified CCX 配置が必要です。

図 24-2 分散型呼処理を使用するマルチサイト Unified CCX 配置

 

Unified CCE の要件は、Unified CCX の要件とは異なります。1 つの Unified CCE システムは、複数の地理的なロケーションに分散された複数の Unified CM クラスタにまたがることができます。Unified CCE Agent PG は、それぞれの Unified CM クラスタ ロケーションにインストールする必要があります。Unified CCE Central Controller(Call Router + Logger)から物理的にリモートにすることもできます。図 24-3 に、このタイプの配置を示し、Agent PG の位置を示します。

図 24-3 分散型呼処理を使用するマルチサイト Unified CCE 配置

 

複数のコンタクト センター配置が必要な場合は、Unified ICM を介してこれらの配置を接続します。このためには、親子配置モデルを使用して、単一の仮想コンタクト センターを構成します。親子モデルを使用すると、すべてのコンタクト センター配置にわたってエンタープライズ キューイングとエンタープライズ レポーティングを実行できるなど、複数のメリットがあります。また、サイトが完全な冗長構成となるため、スケーラビリティが向上します。親子モデルの詳細については、次の各マニュアルを参照してください。

次の URL で入手可能な『 Cisco Unified Contact Center Enterprise SRND

http://www.cisco.com/go/ucsrnd

次の URL で入手可能な『 Cisco Contact Center Gateway Deployment Guide for Cisco Unified ICME/CCE/CCX

http://www.cisco.com/en/US/products/sw/custcosw/ps1001/prod_installation_guides_list.html

分散型呼処理を使用するマルチサイト配置でも、集中型呼処理を使用するマルチサイト モデルの場合と同様に、QoS、コール アドミッション制御、コーデックなどを慎重に設定する必要があります。

IP WAN を介したクラスタリング

この配置モデルでは、単一の Unified CM クラスタが、QoS 機能が有効になっている IP WAN により接続された複数のサイトにわたって配置されます。このモデルを使用すると、Cisco Unified Contact Center ソリューションを配置できます。実際には、Cisco Unified Contact Center コンポーネント自体を WAN 経由でクラスタ化することもできます。

たとえば、Unified CCE を使用すると、サイド A サーバを Unified CCE のサイド B サーバからリモートにし、IP WAN 接続によってサイド B サーバから分離できます (Unified CCE のハイ アベイラビリティの詳細については、「コンタクト センターのハイ アベイラビリティ」を参照してください)。このタイプの配置には、次の設計上の考慮事項があります。

2 つのサイト間の IP WAN は、単一障害点のないハイ アベイラビリティ構成にする必要があります。たとえば、IP WAN リンク、ルータ、およびスイッチは冗長構成にする必要があります。WAN リンクを冗長構成にするには、複数の WAN リンクを使用するか、復元性が高く冗長性が組み込まれている SONET リングを使用します。詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な『Unified CCE SRND』を参照してください。

Agent Peripheral Gateway(Agent PG)は、接続先の CTI Manager サーバと同じ場所に設置する必要があります。Unified CCE を配置する際は、大量のリダイレクト トラフィックと転送トラフィック、および追加の CTI トラフィックがあるため、Unified CM サーバ間の Intra-Cluster Communication Signaling(ICCS)帯域幅の要件が高くなります。詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な『Unified CCE SRND』を参照してください。

1 つのサイトに Unified CCE プライマリ サーバと Unified CM プライマリ サーバを配置して、別のサイトに Unified CCE セカンダリ サーバと Unified CM セカンダリ サーバを配置した場合、2 つのサイト間の最大遅延は、Unified CM の遅延要件(ラウンドトリップ時間 [RTT])が 80 ms)によって決まります。ただし、Unified CCE サーバが Unified CM サーバとは別のロケーションに配置されている場合は、Unified CCE 冗長サーバ間の遅延がさらに大きくなる可能性があります。詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な『Unified CCE SRND』を参照してください。

図 24-4 は、WAN を介したクラスタリングを使用する Unified CCE の配置を示しています。

図 24-4 WAN を介したクラスタリングを使用する Unified CCE 配置

 

Unified CCX ソリューションおよび Unified IP IVR ソリューションを使用すると、Unified CCX プライマリ サーバまたは Unified IP IVR プライマリ サーバをバックアップ サーバからリモートにすることもできます。Unified CCX 配置の要件は、Unified CCE 配置の要件とは異なります。たとえば、Unified CCX では冗長な WAN リンクは必要ありません。また、Unified CCX のプライマリ サーバとバックアップ サーバの間の最大遅延は、80 ms RTT です。図 24-5 はこのタイプの展開を示しています。詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な『Unified CCX SRND』を参照してください。

図 24-5 WAN を介したクラスタリングを使用する Unified CCX 配置

 

コンタクト センターを配置する際の設計上の考慮事項

この項では、コンタクト センターを配置する際の次の主要な設計上の考慮事項について簡単に説明します。

「コンタクト センターのハイ アベイラビリティ」

「帯域幅、遅延、および QoS に関する考慮事項」

「コール アドミッション制御」

「Unified CM との統合」

「コンタクト センターのその他の設計上の考慮事項」

コンタクト センターのハイ アベイラビリティ

すべての Cisco Unified Contact Center 製品は、ハイ アベイラビリティを提供します。たとえば、Unified CCX または Unified IP IVR を Unified CM と統合する場合、別の Unified CCX または Unified IP IVR サーバを追加すると、ハイ アベイラビリティが実現されます。1 台のサーバがアクティブ サーバとなり、すべての呼処理を取り扱います。もう 1 台のサーバはスタンバイ モードとなり、プライマリ サーバに障害が発生したときだけアクティブになります。また、Unified CVP は、複数の Unified CVP サーバ、音声ゲートウェイ、VXML ゲートウェイ、SIP プロキシなどを使用するハイ アベイラビリティ配置をサポートしています。

Unified CCE では、ほとんどのサーバは冗長構成にする必要があります。冗長インスタンスは、サイド A インスタンスおよびサイド B インスタンスと呼ばれます。たとえば、Call Router A および Call Router B は、2 つの異なるサーバ上で稼働する Call Router モジュール(プロセス)の冗長インスタンスです。この冗長構成は、 デュプレックス モード とも呼ばれます。Call Router は 2 台のサーバで同期して実行されます。つまり、すべてのコールは、二重サーバの両サイドで処理されています。他のコンポーネント(Peripheral Gateway など)は、ホットスタンバイ モードで稼働します。つまり、常に Peripheral Gateway のうち 1 つだけがアクティブな状態となります。

Unified Contact Center コンポーネントそのものを冗長構成にするだけでなく、Unified Contact Center コンポーネントと Unified CM との統合を冗長構成にすることもできます。たとえば、Unified CCX サーバまたは Unified IP IVR サーバそれぞれをプライマリ CTI Manager に接続し、さらにプライマリ CTI Manager の障害発生時に備えてバックアップ CTI Manager にも接続できます。Unified CCE を使用して、PG サイド A をプライマリ CTI Manager に接続し、冗長な PG サイド B をセカンダリ CTI Manager に接続することで、1 つの CTI Manager に障害が発生した場合のハイ アベイラビリティが実現されます。

詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な『Cisco Unified Contact Center SRNDs』を参照してください。

帯域幅、遅延、および QoS に関する考慮事項

この項では、マルチサイト コンタクト センター配置における WAN 帯域幅のプロビジョニング方法を、さまざまなタイプの呼制御トラフィックおよびリアルタイム音声トラフィックを考慮に入れて説明します。適切に帯域幅プロビジョニングおよび QoS を実装することは、コンタクト センター配置の成否を決める重要な要素であるため、遅延および QoS パラメータについて理解しておくことが重要です。

帯域幅のプロビジョニング

コンタクト センター ソリューションは、次の主要なタイプのトラフィックに対応できる十分な WAN 帯域幅を必要とします。

着信ゲートウェイと IVR システムの間の音声トラフィック。Unified IP IVR を使用する場合、Unified IP IVR サーバが中央に配置され、PSTN ゲートウェイがリモートに配置されていると、WAN 経由の音声トラフィックが発生します。Unified CVP を使用する場合、エッジでコールをキューイングできます。このため、音声トラフィックをリモート サイトに対してローカルに保ち、WAN リンクを介する音声トラフィックを回避できます。

着信ゲートウェイとエージェントの間の音声トラフィック。

音声シグナリング トラフィック。これは通常、着信ゲートウェイと Unified CM の間、およびエージェント電話機と Unified CM の間のシグナリング トラフィックに対応します。

Unified CVP が配置されている場合の VXML ゲートウェイ トラフィック。このトラフィックには、メディア サーバからのメディア ファイル取得や、VXML サーバとの間で交換される VXML ドキュメントが含まれます。

エージェントまたはスーパーバイザのデスクトップと Unified Contact Center サーバの間のデータ トラフィック(CAD または CTI-OS トラフィック)。

レポーティング ユーザと Unified Contact Center Reporting サーバの間のレポーティング トラフィック。

Unified Contact Center サーバ間のトラフィック(サーバどうしがリモートに配置されている場合)。たとえば、このタイプのトラフィックは、IP WAN 経由またはマルチサイトでのクラスタリングや、Unified CCE Central Controller からリモートの PG を使用して分散呼処理を行う場合に発生します。

大量のリダイレクト トラフィックと転送トラフィック、および追加の CTI トラフィックによって Unified CM サブスクライバ間に発生する、追加の Intra-Cluster Communication Signaling(ICCS)トラフィック。

録音とサイレント モニタリングによる音声トラフィック。ソリューションによっては、エージェントとの会話をサイレントにモニタリングまたは録音する目的で、1 つまたは 2 つの RTP ストリームを送信できます。

帯域幅の計算とガイドラインについては、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な『Cisco Unified Contact Center SRNDs』を参照してください。

遅延

エージェントおよびスーパーバイザは、呼処理サーバおよびコンタクト センター サーバからリモートな場所に配置できます。技術的には、CTI OS サーバと CTI OS クライアント間の遅延は、CAD サーバと CAD/CSD デスクトップ間の遅延と同じく、タイムアウト値が大きいために、非常に長くなる可能性があります。遅延時間が長いと、ユーザ エクスペリエンスに影響し、混乱が発生したり、ユーザに許容されない状態となることがあります。たとえば、電話が鳴り出していても、デスクトップが更新されるのはあとになってからということがあります。

コンタクト センターのコンポーネントと呼処理サーバの間、およびコンタクト センターのコンポーネント間の遅延の要件は、コンタクト センターのソリューションによって異なります。たとえば、Unified CCX 冗長サーバは互いにリモートの場所に配置でき、最大遅延は 80 ms RTT です。Unified CCE を使用する場合、Unified CCE サーバと Unified CM の間、または Unified CCE 各サーバ間の最大遅延は、80 ms RTT より大きくなります。

詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な『Cisco Unified Contact Center SRNDs』を参照してください。

QoS

他の Unified Communications コンポーネントを使用する配置と同様に、コンタクト センター配置でも、時間に依存するトラフィックや重要なトラフィックを優先させるために、Quality of Service(QoS)の設定が必要となります。コンタクト センター環境における音声および音声シグナリング用の QoS マーキングは、他の Unified Communications 配置の場合と同じです。コンタクト センターに固有のトラフィックは、特定の QoS マーキングを使用してマークする必要があります。たとえば、Unified CCE プライベート ネットワークのトラフィックには、AF31 としてマークする必要のあるものや、AF11 としてマークする必要のあるものがあります。QoS マーキングの推奨値および QoS 設計ガイドラインについては、Unified Contact Center ソリューションごとに、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な個別の『Cisco Unified Contact Center SRNDs』を参照してください。

コール アドミッション制御

他の Unified Communications コンポーネントを使用する配置と同様に、コンタクト センター配置でも、コール アドミッション制御を慎重にプロビジョニングする必要があります。「コール アドミッション制御」の章に記載されているメカニズムが、コンタクト センター環境にも適用されます。

コール アドミッション制御の計算では、サイレント モニタリングと録音に関連する音声トラフィックが考慮されないことがあります。たとえば、Unified CM によるサイレント モニタリングと録音で発生する音声トラフィック(電話機で分岐(転送)される音声トラフィック)は、コール アドミッション制御の計算で適切に考慮されますが、デスクトップベース(エージェント IP Phone の背面に接続されているデスクトップ)のサイレント モニタリングで発生する音声トラフィックは考慮されません。

Mobile Agent および Unified CVP のコール アドミッション制御には、特別の考慮事項が適用されます。詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な『Cisco Unified Contact Center SRNDs』を参照してください。

Unified CM との統合

Cisco Unified Contact Center コンポーネントを Unified CM と統合する際は、次の設計上の考慮事項に従ってください。

管理およびアップグレードの目的で、コンタクト センター配置とコンタクト センター以外の配置に対しては、別々の Unified CM クラスタを使用することを推奨します。別々のクラスタを使用できない場合は、コンタクト センターのアプリケーションとコンタクト センター以外のアプリケーションに別々の Unified CM サブスクライバ サーバを使用することを推奨します。詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な『Unified CCE SRND』を参照してください。

コンタクト センター配置で Unified CM サーバに対して 2:1 冗長スキームを使用することは推奨しません。高い復元性と高速なアップグレードを実現するために、1:1 の冗長構成を使用してください。詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な『Unified CCE SRND』を参照してください。

Unified CM と Unified CCX、Unified IP IVR、または Unified CCE の間の統合は、JTAPI を介して行います。Unified CCX サーバは、プライマリ CTI Manager に接続します。また、セカンダリ CTI Manager へのバックアップ接続もあります。Unified CCE を使用する場合、Agent PG は 1 つだけの CTI Manager に接続します。冗長な Agent PG は、バックアップ CTI Manager だけに接続します。プライマリ CTI Manager に障害が発生すると、プライマリ Agent PG にも障害が発生し、フェールオーバーがトリガーされます。

Unified CCE PG を使用して CTI Manager を配置するには、いくつかの方法があります。たとえば、4 つの Unified CM サブスクライバ ペアを必要とする Unified CCE 配置においては、4 つの Agent PG を配置し、それぞれの Agent PG を、同様に CTI Manager サービスを実行している別々の Unified CM サブスクライバ ペアに接続できます。あるいは、単一の PG を、CTI Manager サービスを実行している Unified CM サブスクライバ ペアの 1 つだけに接続することもできます。この Unified CM ペアを介して、PG は 4 つすべての Unified CM サブスクライバ ペアのエージェント電話機を制御またはモニタできます。図 24-6 は、この設定を示しています。集中型配置においては、このような設定が一般的です。詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な『Unified CCE SRND』を参照してください。

複数の Unified CCX を単一の Unified CM クラスタと統合することは可能です。詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な『Unified CCX SRND』を参照してください。

図 24-6 1 つの Agent PG と 4 つの Unified CM サブスクライバ ペアを使用する配置

 

コンタクト センターのその他の設計上の考慮事項

示された状況においては、次の設計上の考慮事項が追加で適用されます。

Unified CVP ではエッジでのキューイングが可能であるため、Unified IP IVR ではなく Unified CVP を配置すれば、マルチサイト配置の帯域幅の要件を小さくできます。

Cisco Unified Contact Center 製品およびコンポーネントのほとんどは、VMware をベースにした仮想化環境にインストールできます。詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な個別の Cisco Unified Contact Center の SRND を参照してください。

シナリオによっては、メディア ターミネーション ポイント(MTP)リソースが必要となることもあります。たとえば、Mobile Agent を使用する場合、RFC 2833 がネゴシエートされるときに、関連付けられた CTI ポートに対して MTP が必要となります。また、Unified CVP を使用するシナリオでも、MTP が必要となることがあります。詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な個別の Cisco Unified Contact Center の SRND を参照してください。

Unified CM では、一部のサードパーティ製コンタクト センター製品もサポートされています。Unified CM との統合は JTAPI に基づいて行うことができます。また、コール トリートメントとキューイングおよび CTI ルート ポイントに対して CTI ポートを使用できます。Unified CM のサイズを適切に設定するには、コール フローとそれが Unified CM に与える影響をよく理解することが重要です。また、冗長構成の実装方法と、それが Unified CM または CTI のスケーラビリティに影響するかどうかも理解しておくことが重要です。

コンタクト センターのキャパシティ プランニング

すべての配置は、Cisco Unified Communications Sizing Tool(Unified CST)を使用してサイジングする必要があります。このツールは、コンタクト センター製品(Unified CCE、Unified IP IVR、Unified CVP、Unified CCX など)のサイジングを実行します。このツールによって、配置に必要なコンタクト センター リソース(エージェント数、IVR ポート数、ゲートウェイ ポート数など)が決定されます。コンタクト センター コンポーネントそのもののサイジングだけでなく、Unified CM や音声ゲートウェイを含む Unified Communications の残りの要素のサイズも決定されます。このツールは、シスコの従業員およびパートナーだけが(適切なログイン認証を使用して)、 http://tools.cisco.com/cucst から入手できます。

一般に、コンタクト センターのサイジングには、コンタクト センターへの着信コールの最繁時呼数(BHCA)が大きく影響します。また、[Service Level Goal] や [Target Answer Time] などの他のパラメータも影響を与えます。たとえば、コールの 90% を 30 秒以内に応答処理する必要のある配置では、コールの 80% を 2 分以内に応答処理する必要のある配置よりも多くのコンタクト センター リソースが必要となります。この他に、CAD または CTI OS を使用するかどうかもサイジングに影響を与えるパラメータです。これによって、Agent PG のスケーラビリティに違いが出る可能性があります。サイジングに Unified CST を使用し、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な個別の Cisco Unified Contact Center の SRND で詳細情報を参照してください。

また、コンタクト センターの設計も、Unified CM サイジングに影響を与えます。コンタクト センター ソリューション内に配置される Unified CM のサイジングには、次の考慮事項が適用されます。

単一の Unified CM クラスタ内の Unified CCE エージェントの最大数は、IVR ソリューションによって異なります。Unified IP IVR を使用する場合、コール トリートメントとキューイング中に CTI ルート ポイントおよび CTI ポートが使用されます。これにより、Unified CM リソースが消費されます。Unified CVP を使用する場合、コール トリートメントとキューイングは通常、VXML ゲートウェイ、Unified CVP VXML サーバ、および Unified CVP Call Server によって処理されます。これによる Unified CM への影響はありません。したがって、Unified IP IVR よりも Unified CVP を使用したほうが、単一の Unified CM クラスタでサポートできるエージェント数が多くなります。

Unified CCE Mobile Agent 機能は CTI ポートに依存しているため、Unified CM サブスクライバからの追加のリソースが必要となります。したがって、Mobile Agent を配置した場合は、Unified CM のスケーラビリティが低下します。

Unified CCE を配置する場合、2 つのタイプの発信ダイヤラが使用可能です。SCCP ダイヤラを使用する場合、ダイヤラ ポートが Unified CM に登録されます。発信コールがアクティブなカスタマーに到達しない場合でも、各発信コールには Unified CM が関連します。SIP ダイヤラを使用する場合、各発信コールは SIP ダイヤラ ポートから直接、発信音声ゲートウェイに送信されます。SIP ダイヤラを使用する場合は、コールはエージェントに転送されて初めて、Unified CM に到達します。したがって、SIP ダイヤラを使用すると、Unified CM のキャパシティははるかに大きくなります。

Unified CM のサイジングを行う際には、追加の CTI アプリケーションを考慮に入れることも重要です。たとえば、一部の PC クライアントは、CTI を介してリモートから電話機を制御できます。また、一部のコール録音アプリケーションは、CTI Manager を使用して直接 Unified CM と統合できます。さらに、エージェント電話機をモニタできるものもあります。これには、Unified CM からの追加のリソースが必要となることがあります。詳細については、「コンピュータ テレフォニー インテグレーション(CTI)」と、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な Cisco Unified Contact Center の SRND を参照してください。

Unified CM からのリソースを消費するサイレント モニタリングと録音ソリューションもあれば(Unified CM をベースにしたサイレント モニタリングや録音機能など)、消費しないソリューションもあります(SPAN またはデスクトップ サイレント モニタリングと録音など)。

繰り返しますが、サイジングは複雑であるため、すべての配置は Cisco Unified Communications Sizing Tool を使用してサイジングする必要があります。このツールは、シスコの従業員とパートナーだけが(適切なログイン認証を使用して)、 http://tools.cisco.com/cucst から入手できます。

詳細については、 http://www.cisco.com/go/ucsrnd で入手可能な『Cisco Unified Contact Center SRNDs』を参照してください。

垂直産業のコンタクト センター ソリューション

この章で説明する Cisco Contact Center 製品およびソリューションは、小売、医療、金融企業など、特定の業界に特化したソリューションを作成するようにカスタマイズできます。ここでは、シスコが提供するいくつかのソリューションについて説明します。

Cisco Remote Expert Smart Solution

Cisco Remote Expert Solution は、リテール バンキングや製造など、さまざまな企業に適用可能なカスタマイズされたコンタクト センター ソリューションです。Remote Expert Smart Solution は、スキルベースのルーティングとアベイラビリティ モニタリングを使用します。その後、TelePresence、音声、コンテンツ共有技術を使用して専門家を接続します。Remote Expert ソリューションは、カスタマー リレーションシップ マネージメント(CRM)および Common Intermediate Format(CIF)システムと統合し、エージェントに顧客関係およびアクティビティの全体像を提供できます。

Cisco Remote Expert Smart Solution アーキテクチャは、3 つのメイン ロケーションから構成されています。

データセンター

データセンター サイトは、コア コール ルーティングと処理機能を提供するコンポーネントをホストします。Remote Expert Smart Solution は、スキルベースのコール ルーティングおよびメディア共有のための高度な Unified Communications 機能を活用して、Remote Expert エクスペリエンスを確立します。

Cisco Unified Communications Manager(Unified CM)は、呼制御、ダイヤル プラン、およびコール アドミッション制御などの基本的な Unified Communications 機能を提供します。

Cisco Unified Customer Voice Portal(Unified CVP)および VoiceXML(VXML)ゲートウェイは、着信コールのキューイングおよび音声自動応答(IVR)サービスを提供します。

Cisco Unified Contact Center Enterprise(Unified CCE)は、顧客の必要に応じて、利用可能な専門家へのスキルベースのコール転送を提供します。

また、Cisco Interactive Experience Manager(IEM)および Cisco Remote Expert Manager もデータセンターに配置されます。Cisco MediaSense および Cisco TelePresence Manager などの他のオプション コンポーネントも、それらの機能が要求された場合はデータセンターに配置されます。

専門家のロケーション

専門家のロケーションは、コール センター エージェントおよび専門家のロケーションです。エージェント エンドポイント(Cisco TelePresence System 500 シリーズ、EX60、または EX90 など)およびエージェント ワークステーションが専門家のロケーションに配置されます。エージェント ワーク ステーションには、インストールされている Agent Desktop、Collaboration Workspace、および Direct Connect などのアプリケーションがあります。

顧客のロケーション

顧客のロケーションは発信者のロケーションであり、通常、人手による入力デバイス(磁気カード リーダーなど)、エンドポイント(Cisco TelePresence System EX60 または EX90 など)、Common Unix Printing System レーザー プリンタ、コラボレーション ペイン(タッチスクリーン モニタ)などの顧客向けコンポーネントが含まれている場合があります。顧客のロケーションには、Cisco Interactive Experience Client 4600 シリーズ(IEC 4600)デバイスも配置されます。

Cisco Remote Expert Smart Solution は、ビデオ キューイングをサポートしています。専門家が利用不可の場合は、コールがキューイングされます。顧客は、キューに入っている間にコラボレーション パネルで再生するビデオを選択できます。また、ソリューションは、コラボレーション パネルの代わりに Cisco TelePresence 画面のキュー内のビデオを再生するようにカスタマイズすることもできます。

Cisco Remote Expert Solution のアーキテクチャ、設計、および設定、およびサポートされるコール フローの詳細については、次の Web サイトで入手可能な Cisco Remote Expert Smart Solution のマニュアルを参照してください。

http://www.cisco.com/web/strategy/financial/remote_expert.html

ネットワーク管理ツール

Unified CCE は、簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)を使用して管理します。Unified CCE デバイスは、SNMP v1、v2c、および v3 をサポートする組み込み型の SNMP エージェント インフラストラクチャを持ち、CISCO-CONTACT-CENTER-APPS-MIB により定義された計測手段を公開します。この MIB により、標準の SNMP 管理ステーションでモニタ可能な構成、検出、および状態の計測手段が提供されます。さらに、Unified CCE は、管理者にシステムの障害があれば警告する豊富な SNMP 通知セットを提供します。また、Unified CCE は、より詳細なイベント セットを必要とする管理者に対して、(RFC 3164 に準拠する)標準的な syslog イベント フィードも提供します。

Unified CCE SNMP エージェント インフラストラクチャおよび syslog フィードの設定の詳細については、次のサイトで入手可能な『 SNMP Guide for Cisco ICM/IPCC Enterprise & Hosted Editions 』を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/sw/custcosw/ps1001/products_installation_and_configuration_guides_list.html

Unified CVP の状態モニタリングは、任意の SNMP 標準モニタリング ツールを使用して実行できます。これにより、ソリューション ネットワークの状態の詳細が表形式で視覚的に示されます。すべての Unified CVP 製品コンポーネントおよびほとんどの Unified CVP ソリューション コンポーネントは、標準的な SNMP 管理ステーションまたはモニタリング ツールに配信できる SNMP トラップおよび統計も発行します。

Unified CCX は、SNMP および syslog インターフェイスを使用して管理することもできます。