Cisco Unified Communications の運用とサービスアビリティの概要
Cisco Unified Communications の運用とサービスアビリティの概要
発行日;2013/04/24 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 38MB) | フィードバック

目次

Cisco Unified Communications の運用とサービスアビリティの概要

アーキテクチャ

ハイ アベイラビリティ

キャパシティ プランニング

Cisco Unified Communications の運用とサービスアビリティの概要

ネットワーク、コール ルーティング、呼制御インフラストラクチャ、およびアプリケーションとサービスが Cisco Unified Communications システム用に配置されたあとに、ネットワークとアプリケーションの管理コンポーネントをそのインフラストラクチャの最上位で追加または階層化できます。 既存の Cisco Unified Communications インフラストラクチャに配置できる運用とサービスアビリティのアプリケーションとサービスは、数多く存在します。これらのアプリケーションとサービスは、次の 4 つの基本領域に分類できます。

ユーザとデバイスのプロビジョニング サービス:ユーザとデバイスの集中型プロビジョニングおよび設定をユニファイド コミュニケーション アプリケーションとサービスで可能にします。

音声品質のモニタリングおよびアラート:システム内で発生するさまざまなコール フローを継続的にモニタして、音声品質が許容できるかどうかを判別し、音声品質が許容できない場合は、管理者に警告します。

運用と障害のモニタリング:アプリケーションとサービスのすべての処理を集中的にモニタして、ネットワークおよびアプリケーションの障害に関して管理者に警告します。

ネットワークとアプリケーションのプローブ:配置全体のさまざまなロケーションでネットワークとアプリケーションのトラフィック情報をプローブおよび収集し、管理者が中央ロケーションでこの情報にアクセスし、取得できるようにします。

本 SRND のこのパートでは、上記で説明しているアプリケーションとサービスについて説明します。さまざまなネットワーク管理アプリケーションとサービスの概要を示したあと、アーキテクチャ、ハイ アベイラビリティ、キャパシティ プランニング、および設計上の考慮事項について説明します。ここでは、アプリケーションおよびサービスの設計関連の側面を中心に説明します。製品固有のサポートおよび設定情報については、関連する製品マニュアルを参照してください。

SRND のこの部分に含まれる章は、次のとおりです。

「ネットワーク管理」

この章では、ユニファイド コミュニケーション ネットワークとアプリケーションの管理サービスについて説明します。これらのサービスは、ほとんどのユニファイド コミュニケーション配置で一般的に普及しているサービス セットです。これらの管理サービスにより、管理者はユーザとデバイスをプロビジョニングおよび設定し、ネットワークとアプリケーションの動作および音声品質をモニタし、問題が発生したときにアラートとアラームを受信できます。また、この章では、配置モデルに対するこれらの管理アプリケーションとサービスの影響についても説明し、ネットワークとアプリケーションの管理サービスおよびアプリケーションに関する設計と配置のベスト プラクティスを示します。

「Unified Communications の設計および配置サイジングに関する考慮事項」

この章では、個々の Unified Communications コンポーネントおよび相互通信する複数のコンポーネントで構成されたシステムのサイジングについて説明します。各種 Unified Communications 製品がサポートするさまざまな機能によるパフォーマンスへの影響、および「データシートによる設計」が複雑な Unified Communications ネットワークを配置するのに適した方法でない理由についても説明します。さらに、利用できるさまざまなサイジング ツール、特に Cisco Unified Communications Sizing Tool の使用方法について詳しく説明します。

アーキテクチャ

他のネットワークおよびアプリケーション テクノロジー システムの場合と同様、運用とサービスアビリティのアプリケーションおよびサービスは、基盤となるネットワーク インフラストラクチャ、システム インフラストラクチャ、およびアプリケーション インフラストラクチャの最上位で階層化して、これらのインフラストラクチャをモニタおよび制御できるようにする必要があります。図 27-1 は、Cisco Unified Communications システム アーキテクチャ全体におけるユニファイド コミュニケーションの運用とサービスアビリティの論理的ロケーションを示しています。

図 27-1 Cisco Unified Communications の運用とサービスアビリティのアーキテクチャ

 

ユニファイド コミュニケーションの運用とサービスアビリティ サービス(ユーザとデバイスのプロビジョニング、音声品質のモニタリングおよびアラート、運用と障害のモニタリング、ネットワークとアプリケーションのプローブなど)はすべて、運用とサービスアビリティのさまざまなアプリケーションおよびプローブにネットワーク接続するために、基盤のネットワーク インフラストラクチャを使用します。ユニファイド コミュニケーションのコール ルーティングと呼制御のインフラストラクチャ、またはユニファイド コミュニケーションのアプリケーションとサービスとの直接の依存関係はありませんが、これらのインフラストラクチャおよびアプリケーションは、さまざまな運用サービスや管理サービスが実際に管理および制御する対象となります。たとえば、ユーザとデバイスのプロビジョニング サービスと、モニタリングおよびアラートの各種サービスでは、さまざまなユニファイド コミュニケーションのアプリケーションとサービス ノードに接続するためにネットワーク インフラストラクチャを利用して、さまざまなコンポーネントおよび動作を設定およびモニタします。また、これらのサービスでは、コンポーネント(呼処理エージェント、PSTN ゲートウェイと IP ゲートウェイ、メディア リソース、エンドポイントなど)および(ボイス メッセージング、リッチ メディア会議、およびコラボレーション クライアント用の)各種ユニファイド コミュニケーション アプリケーションに関して、直接対話したり、場合によっては設定の変更やアラートの受信を行います。これらのインフラストラクチャ レイヤおよび基本的なユニファイド コミュニケーションのサービスとアプリケーションに依存する以外に、運用とサービスアビリティに関連するそれぞれのサービスは、多くの場合、完全に機能するために相互依存もしています。

ハイ アベイラビリティ

ネットワーク、コール ルーティング、呼制御の各インフラストラクチャ、および重要なユニファイド コミュニケーションのアプリケーションとサービスの場合と同様、ユニファイド コミュニケーションの運用とサービスアビリティ サービスは、ネットワークやアプリケーションに障害が発生した場合でも必要なプロビジョニング、モニタリング、およびアラートが引き続き実行されるように、ハイ アベイラビリティを実現する必要があります。発生する可能性のあるさまざまなタイプの障害、およびこれらの障害に関する設計上の考慮事項を理解することが重要となります。ユニファイド コミュニケーションの運用とサービスアビリティ コンポーネントは、他のコンポーネントやサービスに依存していることから、場合によっては、運用と管理の単一アプリケーションまたはサービスの障害が、複数のサービスに影響を及ぼすことがあります。たとえば、ネットワーク管理配置のさまざまなアプリケーション サービス コンポーネントが適切に機能できる一方で、ネットワーク接続の切断または障害が発生すると、冗長ネットワーク プローブが別の接続パスとともに配置されていない限り、ネットワーク プローブはネットワークの正常性または音声品質をモニタできなくなります。

ユーザとデバイスのプロビジョニングなどの運用とサービスアビリティ機能の場合、ハイ アベイラビリティに関する考慮事項には、ネットワーク接続またはアプリケーション サーバの障害による一時的な機能の喪失によって、管理者がユーザとデバイスをプロビジョニングできなくなったり、ユーザ アカウントまたはデバイス設定を変更できなくなることが含まれます。また、これらのタイプの運用のフェールオーバーに関する考慮事項には、特定の障害が発生した場合に、管理者が一部の設定変更を引き続き実行できるように、冗長な運用または管理のアプリケーションによって一部の機能を処理できるようにするというシナリオが含まれます。

音声品質をモニタしたり、障害をモニタするためのサービスを提供する運用とサービスアビリティのアプリケーションについても、冗長化することを考慮する必要があります。ネットワークの接続が妨げられたり、サーバやアプリケーションに障害が発生した場合は、モニタや警告に関する機能が縮退したり、場合によっては、これらの機能が完全に失われます。これは、音声品質のモニタリングにおいては、コールフローやデバイスに関する音声品質の測定ができなくなる場合があることを意味します。運用と障害モニタリング サービスにおいては、設定変更された内容を追跡するためのデータや、障害の発生を示すのアラートやインジケータが損失してしまう可能性も考慮して冗長化を行う必要があります。

キャパシティ プランニング

ネットワーク、コール ルーティング、および呼制御の各インフラストラクチャ、およびユニファイド コミュニケーションのアプリケーションとサービスは、個々のコンポーネントおよびシステム全体のキャパシティとスケーラビリティを理解して設計および配置する必要があります。同様に、運用とサービスアビリティのコンポーネントとサービスの配置についても、キャパシティとスケーラビリティの考慮事項に注意して設計する必要があります。運用とサービスアビリティの各種アプリケーションとコンポーネントを配置する場合は、アプリケーション自体のスケーラビリティの考慮が重要となるだけでなく、基盤となるインフラストラクチャのスケーラビリティについても考慮する必要があります。ネットワーク インフラストラクチャは、使用可能な帯域幅を持ち、運用によって発生する追加のトラフィック負荷を処理できる必要があります。同様に、コール ルーティングと呼制御インフラストラクチャでは、使用中のさまざまな運用とサービスアビリティ コンポーネントによって実施される、必要な入力と出力を処理できる必要があります。たとえば、音声品質のモニタリングやアラート、運用と障害のモニタリングなどの運用アプリケーションとサービスでは、所定の時間にモニタできるデバイスやコール フローの数に関して、これらの個々のアプリケーションやサービスに対するキャパシティの暗黙的要件がありますが、モニタとアラートの実行に必要となる、追加のネットワーク トラフィックおよび接続を処理するための、基盤となるインフラストラクチャおよびモニタ対象アプリケーションのスケーラビリティも、同様に重要となります。モニタおよびアラートのアプリケーションやサービス自体が多数のネットワーク デバイスやコール フローをサポートできる場合でも、基盤となるネットワークやデバイスが、接続のプローブ、またはモニタリングおよびアラート サービスによって生成されたアラーム メッセージング負荷を処理できるキャパシティを持っていない場合があります。

ユーザまたはデバイスのプロビジョニング機能を提供する運用アプリケーションまたはサービスの場合、キャパシティ プランニングの考慮事項には、プロビジョニング アプリケーションが要求された負荷を処理できること、およびユーザまたはデバイスのプロビジョニング処理が、特定の基盤ユニファイド コミュニケーションのアプリケーションとサービスでサポートされているデバイスまたはユーザの数を超えないことを保証するだけでなく、プロビジョニングまたは設定変更のトランザクションが、基盤ネットワークのキャパシティ、または特定のアプリケーションでトランザクションを処理できる割合のいずれも超えないことを保証することが含まれます。基盤となるネットワーク インフラストラクチャ、およびコール ルーティングと呼制御のインフラストラクチャが追加の負荷を処理できると想定すると、ほとんどの場合、運用プロビジョニング アプリケーション サーバを増やしたり、基になるユニファイド コミュニケーションのアプリケーション インスタンスやサービス インスタンスを増やすことで、キャパシティを追加できます。

システム サイジング、キャパシティ プランニング、およびサイジングに関連する配置上の考慮事項の詳細については、「Unified Communications の設計および配置サイジングに関する考慮事項」の章を参照してください。