Cisco Unified Communications システム リリース 8.x SRND
Cisco Collaboration クライアントおよびアプリケーション
Cisco Collaboration クライアントおよびアプリケーション
発行日;2012/12/18 | 英語版ドキュメント(2012/07/30 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 39MB) | フィードバック

目次

Cisco Collaboration クライアントおよびアプリケーション

この章の新規情報

Cisco Unified Client Services Framework のアーキテクチャ

連絡先の管理

ディレクトリ

Client Services Framework のキャッシュ

ディレクトリ検索

呼制御

ソフトフォン モード(コンピュータ上の音声)

デスクフォン制御モード(音声にデスクフォンを使用)

メディア

ダイヤル プラン

アプリケーション ダイヤリング規則

ディレクトリ ルックアップ規則

トランスレーション パターン

クライアント変換

Client Services Framework の配置

Client Services Framework のキャパシティ プランニング

Client Services Framework のハイ アベイラビリティ

Client Services Framework の設計上の考慮事項

Cisco Unified Personal Communicator のアーキテクチャ

Cisco Unified Personal Communicator の配置

Cisco Unified Personal Communicator のキャパシティ プランニング

Cisco Unified Personal Communicator のハイ アベイラビリティ

Cisco Unified Personal Communicator の設計上の考慮事項

Cisco WebEx Connect のアーキテクチャ

Cisco WebEx Connect の配置

集中管理

シングル サインオン

Cisco Unified Communications の統合

セキュリティ

ファイアウォール ドメインのホワイト リスト

インスタント メッセージのロギング

Cisco WebEx Connect のキャパシティ プランニング

Cisco WebEx Connect のハイ アベイラビリティ

High Availability(高可用性)

冗長性、フェールオーバー、およびディザスタ リカバリ

Cisco WebEx Connect に関する設計上の考慮事項

1 つの管理対象の Connect ドメインあたり 1 つの UnifiedCM 統合

UnifiedCM CTI Manager

サードパーティ製の XMPP クライアントから Cisco WebEx Connect Platform への接続

サードパーティ製 XMPP クライアントを使用したインスタント メッセージおよびプレゼンス フェデレーション

その他のリソースおよびドキュメンテーション

CiscoUC IntegrationTM for Microsoft Lync アーキテクチャ

CiscoUC IntegrationTM for Microsoft Lync の配置

コンフィギュレーション設定

ソフトウェア インストール

Cisco UC IntegrationTM for Microsoft Lync のキャパシティ プランニング

Cisco UC IntegrationTM for Microsoft Lync のハイ アベイラビリティ

Cisco UC IntegrationTM for Microsoft Lync の設計上の考慮事項

Cisco IP Phone Messenger アプリケーションのアーキテクチャ

Cisco IP Phone Messenger のハイ アベイラビリティ

Cisco IP Phone Messenger のキャパシティ プランニング

Cisco Virtualization Experience Client のアーキテクチャ

Cisco Virtualization Experience Client の配置

Cisco Virtualization Experience Client Manager

Power Over Ethernet

ネットワークの考慮事項(コール アドミッション制御、QoS、および帯域幅)

Cisco Virtualization Experience Client のキャパシティ プランニング

Cisco Virtualization Experience Client のハイ アベイラビリティ

Cisco Virtualization Experience Client の設計上の考慮事項

Cisco Collaboration クライアントおよびアプリケーション


) この章は、このマニュアルの現在のリリースに向けて大幅に改訂されました。コラボレーション クライアントとアプリケーションをお使いの Cisco Unified Communications システムに配置する前に、この章全体に目を通しておくことを推奨します。


Cisco Collaboration クライアントおよびアプリケーションは統合的なユーザ エクスペリエンスを実現し、Cisco Unified Communications システムの機能と操作性を拡張します。これらのクライアントおよびアプリケーションは、オンライン会議、プレゼンス通知、インスタント メッセージング、オーディオ、ビデオ、ボイスメールなど、多数のアプリケーションを使い勝手のよい 1 つのコラボレーション クライアントに統合することにより、企業境界内外のコラボレーションを可能にします。

複数のコラボレーション クライアントおよびアプリケーションを使用でき、Cisco Unified Communications システムに統合する場合のアーキテクチャ ビュー、配置に関する考慮事項、プランニング、および設計ガイドラインがそれぞれに用意されています。この章を使用して、どのコラボレーション クライアントおよびアプリケーションが配置に最も適しているかを確認してください。

Cisco Unified Personal Communicator

Cisco Unified Personal Communicator は、デスクトップ(PC または Mac)上のリッチ メディア インターフェイスから音声、ビデオ、Web 会議、インスタント メッセージング、ボイスメール、およびプレゼンス情報への容易なアクセスを可能にするユーザ向けのデスクトップ アプリケーションです。Cisco Unified Personal Communicator の利用によって、チーム間の生産性は高まり、ナレッジ ワーカーは便利なユーザ インターフェイスを通じていつでもどこでも簡単にコラボレートし、通信をエスカレーションすることが可能になります。詳細については、「Cisco Unified Presence」の章を参照してください。

Cisco WebEx Connect

Cisco WebEx Connect は、Software as a Service(SaaS)で提供される Unified Communications クライアント アプリケーションです。WebEx Connect により、Windows デスクトップ上の単一のクライアントから、プレゼンス、インスタント メッセージング、音声とビデオ、ボイス メッセージング、デスクトップ共有、および会議の機能を使用できます。WebEx Connect を使用すると、ユーザは同僚、ビジネス パートナー、およびカスタマーとどの場所にいても安全かつ効率的にコラボレートできるようになり、生産性が高まります。

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync は、一貫したユーザ エクスペリエンスを保ちつつ、Cisco Unified Client Services Framework を使用して Cisco Unified Communications の Microsoft Lync との統合を可能にします。このソリューションは、標準ベースの音声とビデオ、ユニファイド メッセージング、Web 会議、デスクトップ制御、テレフォニー プレゼンスなどの幅広い一連の Cisco Unified Communications サービスへのアクセスを提供することにより、Microsoft Lync のプレゼンスとインスタント メッセージングの機能を拡張します。

Cisco Virtual Experience Client

Cisco Virtualization Experience Client(VXC)は、Cisco Virtualization Experience Infrastructure(VXI)に不可欠なコラボレーション コンポーネントです。VXC は、さまざまなネットワーク環境にわたるデータ、アプリケーション、およびサービスと、完全に統合された音声、ビデオ、および仮想デスクトップ環境のユーザ プリファレンスおよびデバイス フォーム ファクタへのユーザ アクセスを提供します。

Cisco Unified Mobile Communicator

Cisco Unified Mobile Communicator は、携帯電話から Cisco Unified Communications アプリケーションにアクセスし、利用する機能をユーザに提供するモビリティ ソリューションです。Cisco Unified Mobile Communicator および Cisco Mobile グラフィカル クライアントは、Cisco Unified Mobility Advantage ソフトウェアを実行しているサーバと連動して、携帯電話の機能にアクセスし、制御するためのリッチ ユーザ インターフェイスを提供します。このシステムは既存の社内 LDAP ディレクトリに統合されるため、ユーザはすべてのデバイス上で単一のクレデンシャル セットを使用できます。詳細については、「モバイル ユニファイド コミュニケーション」の章を参照してください。

サードパーティ製 XMPP クライアントとアプリケーション

Cisco Unified Presence では SIP/SIMPLE および Extensible Messaging and Presence Protocol(XMPP)がサポートされているため、サードパーティ製のクライアントおよびアプリケーションで、プレゼンスおよびインスタント メッセージングの更新を複数のクライアント間で通信することがサポートされています。サードパーティ製の XMPP クライアント、MomentIM、Adium、Spark、Pidgin などでは、さまざまなデスクトップ オペレーティング システム間での拡張された相互運用性を利用できます。また、Web ベースのアプリケーションは、SOAP、REST、または BOSH(JabberWerx AJAX API に基づく)を使用する HTTP インターフェイスを使用して、プレゼンスの更新、インスタント メッセージング、および参加者リストの更新を取得できます。サードパーティ製のオープン インターフェイスの詳細については、「Cisco Unified Presence」を参照してください。

この章の新規情報

表 24-1 に、この章に新しく追加されたトピック、またはこのマニュアルの以前のリリースから大幅に改訂されたトピックの一覧を示します。

表 24-1 新規情報、またはこのマニュアルの以前のリリースからの変更情報

新規トピックまたは改訂されたトピック
説明箇所
改訂日

いくつかの図に対して細部の訂正を行いました。

図 24-3図 24-4

2012 年 1 月 12 日

Cisco Virtualization Experience Infrastructure(VXI)および Virtualization Experience Client(VXC)

「Cisco Virtualization Experience Client のアーキテクチャ」

2011 年 12 月 22 日

Cisco WebEx Connect

「Cisco WebEx Connect のアーキテクチャ」

2011 年 8 月 31 日

Cisco Unified Personal Communicator のハイ アベイラビリティ

「Cisco Unified Personal Communicator のハイ アベイラビリティ」

2011 年 1 月 31 日

Microsoft Office Communicator の名前が Microsoft Lync に変更

この章の各項で説明

2011 年 1 月 31 日

Cisco Unified Client Services Framework のアーキテクチャ

Cisco Unified Personal Communicator、Cisco WebEx Connect、および Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync はすべて、クライアント アプリケーションの基本構築ブロックとして Client Services Framework を使用します。Cisco Unified Client Services Framework は、多数のサービスを統合クライアントと組み合わせるソフトウェア アプリケーションです。音声、ビデオ、Web コラボレーション、ビジュアル ボイスメールなどの Unified Communications サービスをプレゼンスおよびインスタント メッセージング アプリケーションに統合するために、基礎となるフレームワークが提供されます。

ユーザは Cisco Unified Communications Manager(Unified CM)、Cisco Unity、Cisco Unity Connection、Cisco Unified MeetingPlace、および Lightweight Directory Access Protocol(LDAP)バージョン 3(v3)サーバにインターフェイスするさまざまな通信サーバにアクセスできます。Client Services Framework(図 24-1 を参照)は、Microsoft Lync、Cisco WebEx Connect、Cisco Unified Personal Communicator などのさまざまなデスクトップ クライアントへの統合も可能にします。

通信機能およびサービスと API を抽象化する機能(図 24-1 を参照)は、プロトコルの管理をこれらのサービスおよび API に対して調整し、イベント通知を処理し、ローカル システム リソースのための低水準の接続ロジックを制御することを可能にします。

図 24-1 Cisco Unified Client Services Framework

 

連絡先の管理

Client Services Framework は、ソースの階層構造を通じて、コンタクトの管理を処理します。これには、ディレクトリ統合、LDAP と LDAPS のサポート(カスタマイズ可能な属性テーブルが設定されている必要があります)、Client Services Framework キャッシュ、Local Address Book コンタクトなどが含まれます。Client Services Framework のコンタクト管理では、LDAP 照会用に最大 5 つの検索ベースを定義することができ、それがフォト取得に加えて、着信電話番号のコンタクトへのマッピングのために逆番号ルックアップを処理します。

ディレクトリ

LDAP ディレクトリの Client Services Framework との統合により、属性のマッピングと管理するコンタクトの設定が中央のディレクトリの場所から行えるようになりました。一般的なほとんどのディレクトリ属性マッピングを 表 24-2 にリストします。

 

表 24-2 ディレクトリ属性マッピング

Client Services Framework での名前
LDAP ディレクトリでの属性

businessPhone

telephoneNumber

commonName

cn

companyName

company

displayName

displayName

email

mail

firstName

givenName

homePhone

homePhone

lastName

sn

mobilePhone

mobile

objectclassKey

objectclass

objectclassValue

person

otherPhone

otherTelephone

photoUri

photoUri

title

title

uri

msRTCSIP-PrimaryUserAddress

userAccountName

sAMAccountName / uid

userLogonName

userPrincipalName / uid

Client Services Framework のキャッシュ

Client Services Framework は、ローカルのアドレス帳だけでなく、前のディレクトリ照会から派生したコンタクト情報およびすでにリストされているコンタクトのローカル キャッシュを保持しています。

ディレクトリ検索

ローカル Client Services Framework キャッシュ内にコンタクトが見つからない場合は、LDAP または LDAPS を通じて、コンタクト情報のディレクトリ検索を行えます。Client Services Framework では、コンタクト情報が入力されるとともにローカル キャッシュを照会する予測検索が使用されます。一致するデータがローカルに見つからなかった場合は、ユーザは、ディレクトリ検索オプションを使用できます。これは、cn、sn、uid、および givenName で一致するものを探す searchRequest を形成し、設定されている LDAP プロファイルに基づいて LDAP サーバに要求を送信できます。要求に一致したすべての結果が返され、リストされます。

呼制御

Cisco Unified Client Services Framework は、ソフトフォン モード(コンピュータ上の音声)またはデスクフォン制御モード(音声にデスクフォンを使用)の 2 つのモードで稼働できます。ソフトフォン モード(コンピュータ上の音声)の Client Services Framework は、音声とビデオの呼制御機能のために SIP エンドポイントとして直接 Unified CM に登録され、Unified CM 上で新しいデバイス タイプ、Client Services Framework として設定されます。デスクフォン制御モード(音声にデスクフォンを使用)の Client Services Framework は、Cisco Unified IP Phone を制御する一方で、CTI/JTAPI を使用してコールの開始、モニタ、終了、回線状態のモニタ、およびコール履歴の提供を行います。Client Services Framework がデバイスに関連付けられているユーザを発見するのに、Unified CM 上の CCMCIP が使用されます。

ソフトフォン モード(コンピュータ上の音声)

Client Services Framework は、ソフトフォン モード(コンピュータ上の音声)で稼働しているときには、Unified CM 上の SIP 回線側登録デバイスで、登録の設定、冗長性、リージョン、ロケーション、ダイヤル プラン管理、認証、暗号化、ユーザの関連付けなど、すべての呼制御機能と Cisco Unified IP Phone の機能を使用します。Client Services Framework は、ユーザに対して単一のライン アピアランスをサポートします。

Unified CM クラスタのサイジングの計算では、Client Services Framework の SIP 登録デバイスは、その他のあらゆる SIP 登録エンドポイントと同じく、正規の SIP エンドポイントとして考慮しなければなりません。

デスクフォン制御モード(音声にデスクフォンを使用)

デスクフォン制御モード(音声にデスクフォンを使用)で稼働しているときには、Client Services Framework は、CTI/JTAPI を使用して、Cisco Unified IP Phone を使用したコールの発信、モニタ、および受信の機能を提供します。このモードでコールが受信または発信されると、音声パスが Cisco Unified IP Phone を通過します。Client Services Framework は、Unified CM 上の CCMCIP サービスを使用して、ユーザの関連付けられているデバイスを発見します。ビデオを使用する場合、Client Services Framework と制御対象になっている Unified IP Phone が、Cisco Discovery Protocol(CDP)を使用してお互いを発見し、Cisco Audio Session Tunnel(CAST)を使用してビデオ コールのセットアップと管理を行います。Client Services Framework に使用される PC は、32 ビット オペレーティング システムでなければならず、物理的に Unified IP Phone の PC ポートに接続されていなければなりません。そして、Unified IP Phone のその PC ポートが有効になっていなければなりません。

Client Services Framework のデスクフォン制御モードを使用する場合は、CTI 規模の値を Unified CM 配置計算に組み入れてください。キャパシティ プランニングの詳細については、「呼処理」を参照してください。

メディア

Client Services Framework では、低帯域幅の配置や忠実度の高い配置で使用するための標準音声/ビデオ コーデックが多数サポートされています。音声コーデックには、G.729a、iLBC、G.711、G.722、および iSAC が含まれ、ビデオ コーデックには、H.264 ベースライン プロファイル レベル 1 ~ 3.1 のサポートを備えた H.264 AVC(Advanced Video Coding)が含まれます。サポートされるビデオ形式には、最大 30 フレーム/秒のフレーム速度での QCIF、CIF、VGA、および 720p HD が含まれます。

Client Services Framework は、常に高品位ビデオを送受信しようとしますが、ビデオを配置する際には、考慮する必要のある多数の調整要素があります。 この調整上の考慮事項には、通信相手となるデバイスのキャパシティ、PC のローカル処理能力、管理者またはユーザの設定、ローカル カメラの性能、および施行されているあらゆるコール アドミッション制御ポリシーが含まれます。

Client Services Framework がコールに使用するビデオ フレーム レートの決定に使用する決定ポイントは多数あります。重要な決定ポイントの 1 つは、使用される PC の Windows Experience Index(WEI)に基づきます( http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc507870.aspx )。高解像度ビデオのエンコーディングとデコーディングに関する最小値として、5.9 のプロセッサ WEI エンコード値と毎秒 15 フレームで 720p の場合の 1 Mbps または毎秒 30 フレームで 720p の場合の 2 Mbps という帯域幅要件が必要です。H.264 レベルおよび WEI エンコード/デコード値に基づいたその他のビデオ フレーム レートのリストを見るには、次のアプリケーション リリース ノートを参照してください。

Cisco Unified Personal Communicator リリース ノート

http://www.cisco.com/en/US/products/ps6844/prod_release_notes_list.html

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync リリース ノート

http://www.cisco.com/en/US/products/ps10317/prod_release_notes_list.html

ビデオの受信レベルは、Client Services Framework 内でビデオ設定を手動で調整することによって、または管理制御あるいはユーザ制御のいずれかによって制御できます。動作のモードと対応する H.264 レベルを手動で調整できる機能は、ビデオ ストリーム レートと Windows Experience Index の調整を可能にします。この調整上の考慮事項には、Client Services Framework と通信するデバイスのキャパシティ、PC のローカル処理能力、管理者またはユーザの設定、ローカル カメラの性能、および施行されているあらゆるコール アドミッション制御ポリシーが含まれます。Windows Experience Index とビデオ解像度の関係については、アプリケーション リリース ノートを参照してください。

Client Services Framework からの音声/ビデオ コールの帯域幅利用率は、Unified CM リージョンおよびロケーション コール アドミッション制御メカニズムを使用して維持できます。管理上、Client Services Framework を 1 つのリージョンのデバイス プールに入れると、ネットワーク帯域幅が重要なシナリオで、帯域幅利用率を制御する機能が得られます。Unified CM リージョン コール アドミッション制御によって、使用できるコーデックを指定できるようになるだけでなく、コールごとのリージョン間およびリージョン内の帯域幅を指定することもできるようになります。Unified CM ロケーション コール アドミッション制御は、ロケーション間の音声およびビデオの帯域幅制御、または RSVP の使用を提供します。Client Services Framework には、コールの音声部分とビデオ部分の両方をカバーするのに十分な Unified CM リージョンが必要です。たとえば、フレーム サイズが 720p でフレーム レートが毎秒 30 フレームのビデオ コールを発信するには、ビデオ専用の 2,000 kbps のシグナリング ビット レートが必要です。したがって、1 回のコール用のリージョン帯域幅には、64 kbps(G.711 または G.722 コーデックを想定した場合)の音声部分だけでなく、2,000 kbps(30 fps で 720p を想定した場合)のビデオ部分を含める必要があります。Unified CM でのリージョンおよびロケーション コール アドミッション制御のサポートの詳細については、「呼処理」の章を参照してください。

Client Service Framework のシグナリングおよびメディア トラフィックは、音声とビデオの両方で、配置の柔軟性と制御を上げられるように、Diffserv コード ポイント(DSCP)によってマークされます。Client Services Framework は、すべてのシグナリングを CS3 の分類でマークします。音声専用のコールに関連付けられるメディアは、EF でマークされ、ビデオ コールは、音声とビデオ両方に AF41 という DSCP 値でマークされます。ただし、オペレーティング システムはこれらのマーキングを必ずしも利用するとは限らず、したがって PC からのトラフィックが信頼できないものになる場合もあります。詳細については、「ソフトウェアベースのエンドポイント」の QoS 上の推奨事項を参照してください。

ダイヤル プラン

Client Services Framework を任意の Unified Communications エンドポイント戦略の一部として配置する際には、ダイヤル プランと番号の正規化に関する考慮事項を念頭に置いて作業してください。Unified Communications コラボレーション クライアントの一部としての Client Services Framework は、一般に、コンタクトの検索、解決、および追加にディレクトリを使用します。これらのコンタクトに関連付けられている番号は、クライアントが認識し、解決し、ダイヤルできる形式になっていなければなりません。

配置は、ディレクトリおよび Unified CM の設定によって変わってくる場合があります。ビジネス、モバイル、および家庭の電話番号用に E.164 の番号指定(たとえば +18005551212)がディレクトリに含まれており、Unified CM にも E.164 ダイヤル プラン(Unified CM 7. x 以降のリリース)が含まれている場合は、すべてのルックアップ、解決、およびダイヤルされたイベントが E.164 形式のダイヤル ストリングになるため、追加のダイヤル規則の必要性が最小化されます。

Unified CM の配置でプライベート ダイヤル プラン(51212 など)を実装している場合は、Unified CM 上で E.164 番号のプライベート ディレクトリ番号への変換の必要が生じます。発信コールは、アプリケーションのダイヤル規則によって変換されます。これによって、ダイヤルする番号の +18005551212 をプライベート番号の 51212 としてエンドポイントに表示できます。着信コールは、ディレクトリのルックアップ規則によって変換されます。これにより、着信した番号の 51212 が、逆番号ルックアップ発信者 ID に +18005551212 で示されます。

プライベートな番号プラン配置が生じる場合があり、その場合、会社のダイヤル プランと LDAP ディレクトリに保存されている電話番号情報によっては、Cisco Unified Communications Manager 上でアプリケーション ダイヤリング規則とディレクトリ ルックアップ規則を定義する必要が生じます。これらの規則は、ディレクトリ ルックアップ キーとして使用される着信コール ID を再形式化する方法、および LDAP ディレクトリから取得した電話番号を発信ダイヤリング用に変換する方法を定義します。

アプリケーション ダイヤリング規則

アプリケーション ダイヤリング規則は、ダイヤルされた番号を操作したり、ユーザがダイヤルする電話番号から番号を自動的に取り去ったり、あるいは追加したりするのに使用されます。Cisco Unified CM 7. x 以降のリリースでは、ダイヤルされる番号にプラス(+)文字を含む規則がサポートされています。7. x よりも前のリリースの Unified CM では、プラス文字はサポートされていませんでした。アプリケーション ダイヤル規則は、Unified CM 上で設定され、TFTP を介して Unified CM からクライアントにダウンロードされます。

ディレクトリ ルックアップ規則

ディレクトリ ルックアップ規則は、発信者 ID 番号をディレクトリで検索できる番号に変換します。そして、1 つの規則で、どの番号を変換するかを番号の最初の桁と長さに基づいて指定します。ディレクトリ ルックアップ規則は、Unified CM 上で設定され、TFTP を介して Unified CM からクライアントにダウンロードされます。

トランスレーション パターン

トランスレーション パターンは、コールがルーティングされる前にダイヤルされた桁を操作するために、Unified CM によって使用されます。これらは、Unified CM によって厳密に処理されます。Unified CM 7. x 以降のリリースを使用している場合は、Client Services Framework 配置での番号解決の柔軟性を上げるために、アプリケーション ダイヤリング規則ではなくトランスレーション パターンを使用することを推奨します。

トランスレーション パターンの使用方法およびダイヤル プラン管理に関するその他のガイドラインについては、「ダイヤル プラン」の章を参照してください。

クライアント変換

コンタクト情報を通じてコールが発信される前に、クライアント アプリケーションがダイヤルされる電話番号から文字と数字以外のすべてのものを取り除きます。アプリケーションは、文字を数字に変換し、ダイヤリング規則を適用します。文字と数字のマッピングは、ロケール固有で、その場所の標準的な電話機のキーパッドにある文字に対応します。たとえば、US English ロケールでは、1-800-4UCSRND は 18004827763 に変換されます。コールがアプリケーションによって発信される前に、ユーザがクライアントの変換された番号を見たり変更したりすることはできません。

Client Services Framework の配置

Client Services Framework は、デスクトップ クライアントの統合と通信の基本構築ブロックであるため、これらのデバイスは多数のユーザに配置する必要があります。Client Services Framework の配置のための Bulk Administration Tool を使用することを推奨します。管理者は、デバイス プール、デバイス セキュリティ プロファイル、および電話のボタンの電話テンプレートを作成し、デバイス名をディレクトリ番号にマッピングするための CSV データ ファイルを作成できます。管理者は、有効になっていれば、ユーザのグループと CTI を含んだユーザ テンプレート、およびユーザを適切な制御対象デバイスにマッピングする CSV データ ファイルも作成できます。

Client Services Framework のキャパシティ プランニング

Cisco Unified Client Services Framework は、Unified CM に対する SIP 登録エンドポイントとして、または Unified CM に対する CTI を使用する Unified IP Phone のデスクフォン コントローラとして機能します。Client Services Framework を使用した配置を計画する際には、シスコのパートナーやスタッフが Cisco Unified Communications Sizing Tool( http://tools.cisco.com/cucst から入手可能)を使用して、SIP 登録エンドポイントまたは CTI 制御デバイスの適切なサイジングのお手伝いをします。Client Services Framework の配置では、さらに次の項目について考慮する必要があります。

TFTP:ソフトフォン(コンピュータ上の音声)モードで設定した場合は、Unified CM 呼制御の設定情報のために、Client Services Framework のデバイス設定ファイルがクライアントにダウンロードされます。さらに、アプリケーション ダイヤル規則やディレクトリ ルックアップ規則があれば、それらも TFTP を介してダウンロードされます。

CTI:デスクフォン(音声にデスクフォンを使用)で設定した場合は、IP 電話の制御を可能にするために、ログインと登録の際に Client Services Framework が Unified CM への CTI 接続を確立します。

CCMCIP:Client Services Framework は、制御に使用できる IP 電話をリストするために、Unified CM IP Phone サービスを使用して、ユーザに関連付けられているデバイスに関する情報を収集します。

IMAP:ボイスメール用に設定されている場合、Client Services Framework は、メールストアとの IMAP 接続を通じてボイスメールを更新および取得します。

LDAP:クライアントのログインと認証、コンタクト プロファイル情報、および着信したコールの発信者 ID のすべてが、ローカル Client Services Framework キャッシュに保存されていない限り、LDAP 照会を通じて処理されます。

統合 Extension Mobility および Unified CM Assistant アプリケーションの IP Phone サービスを除き、IP Phone サービスは独立した Web サーバに存在する必要があります。Cisco Unified CM サーバで Extension Mobility および Unified CM Assistant 以外の電話サービスを実行することはサポートされていません。

Client Services Framework のハイ アベイラビリティ

Cisco Unified Client Services Framework は、TFTP Server、CTI Manager、CCMCIP Server、Voicemail Server、LDAP Server といった設定コンポーネントのそれぞれにプライマリ サーバとセカンダリ サーバを提供します。ソフトフォン(コンピュータ上の音声)モードで稼働しているときには、Client Services Framework は、Cisco Unified CM での SIP 登録エンドポイントであり、Unified CM の登録エンドポイントのすべての登録機能および冗長機能をサポートします。デスクフォン モードで稼働しているときには、Client Services Framework は、CTI を使用して Cisco Unified IP Phone を制御し、プライマリおよびセカンダリ CTI Manager の設定をサポートします。CTI 配置の詳細については、「呼処理」の章を参照してください。

Client Services Framework の設計上の考慮事項

Cisco Unified Client Services Framework を配置する際には、設計上の次の考慮事項を知っておいてください。

管理者は、組織における Unified Client Services Framework のインストール、配置、および設定方法を決定する必要がある。アプリケーションのインストールには Altiris などの有名なインストール パッケージを使用し、TFTP サーバ、CTI Manager、CCMCIP サーバ、ボイスメール パイロット、LDAP サーバ、LDAP ドメイン名、および LDAP 検索コンテキストといった必要なコンポーネントのユーザ レジストリ設定にグループ ポリシーを使用することを推奨します。

Unified Communications とバックエンドのディレクトリ コンポーネントの適正な統合を可能にするため、Cisco Unified Client Services Framework ユーザのユーザ ID とパスワードの設定は、LDAP サーバに保存されているユーザのユーザ ID とパスワードに一致する必要がある。

Cisco Unified CM のディレクトリ番号設定と LDAP の電話番号属性は、完全な E.164 番号で設定する必要がある。プライベート企業ダイヤル プランを使用できますが、それに伴ってアプリケーション ダイヤリング規則、ディレクトリ ルックアップ規則、トランスレーション パターンなどの使用が必要になる場合があります。

Cisco Unified IP Phone の制御にデスクフォン モードを使用する場合は、CTI を使用する。したがって、Unified CM 配置のサイジングを行うときは、CTI の使用を必要とする他のアプリケーションも考慮に入れる必要があります。

ファイアウォールとセキュリティの面での考慮事項については、Client Services Framework に必要なポート使用および統合される対応アプリケーションが、各アプリケーションの製品リリース ノートに記載されています。

バックエンド LDAP サーバへのトラフィック量(照会およびルックアップ)への影響を低減するために、配置全体のためのトップレベルの検索ベースではなく、Client Services Framework のための簡潔な LDAP 検索ベースを設定してください。

Cisco Unified Personal Communicator のアーキテクチャ

Cisco Unified Personal Communicator は、完全に統合された Cisco Unified Communications ソリューションでの Cisco Unified Client Services Framework を使用することによる単一のデスクトップ クライアントでの一貫したユーザ エクスペリエンスの提供を可能にします。このソリューションは、標準ベースの音声とビデオ、ユニファイド メッセージング、Web 会議、デスクトップ制御、テレフォニー プレゼンスなどの幅広い一連の Cisco Unified Communications サービスへのアクセスを提供したうえで、Cisco Unified Presence の常に有効なプレゼンスとインスタント メッセージングの機能が組み込まれています。

Cisco Unified Personal Communicator 配置のソリューション アーキテクチャには、図 24-2 に示すように、ユーザの関連付け、音声、およびビデオ サービス、プレゼンスおよびインスタント メッセージング サービスのための Cisco Unified Presence、ユーザ アカウント情報のための LDAP、Cisco Unified Client Services Framework for PC の音声またはデスクフォン制御といった一連の機能のための Cisco Unified Communications Manager が含まれています。

図 24-2 Cisco Unified Personal Communicator

 

Cisco Unified Personal Communicator の配置では、ユーザ アカウントの一貫性のために、管理者がユーザのディレクトリ番号情報を E.164 値(例:+18005551212)で入力し、Unified CM での LDAP の同期化と認証を有効にすることを推奨します。Cisco Unified Personal Communicator は、音声とビデオの制御、およびプレゼンスとインスタント メッセージングのための Cisco Unified Presence について、Cisco Unified CM を使用して、すべての Cisco Unified Communications コンポーネントとしっかり統合されています。完全な Unified Communications ソリューションを配置しないケースについては、Cisco Unified Presence からプレゼンスおよびインスタント メッセージング サービスを提供するために、Cisco Unified Personal Communicator は IM だけの設定でも稼働できます。IM だけのソリューションの配置ガイドラインについては、「Cisco Unified Presence」の章を参照してください。

Cisco Unified Personal Communicator の配置

Cisco Unified Personal Communicator を配置する際には、次のガイドラインに従ってください。

コンフィギュレーション設定

Cisco Unified Personal Communicator は、その設定情報を Cisco Unified Presence から SOAP インターフェイスを介してダウンロードします。設定情報はすべて、Cisco Unified Presence(ボイスメール、会議、CTI ゲートウェイ、LDAP、および CCMCIP プロファイル)上のプロファイル内で作成され、保存され、ユーザに割り当てられます。ユーザがすでに作成され、ライセンスされ、割り当てられていることをあらかじめ確認してから、プロファイル コンフィギュレーション設定をユーザに割り当てることを推奨します。プロファイル設定の詳細については、次の URL から入手できる Cisco Unified Personal Communicator のマニュアルを参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/ps6844/tsd_products_support_series_home.html

ソフトウェア インストール

ソフトウェア インストール配置は、多数の異なる方法で処理することができ、Microsoft Active Directory Group Policy、Systems Management Server(SMS)、Altiris、あるいはスクリプト/バッチ ファイルを持つ自己解凍式の実行可能ファイルなどのデスクトップ管理ツールを使用して配置されるように設計されています。お客様のトポロジはそれぞれ異なるため、どの方法を使用するかについての推奨はありません。ソフトウェア配置方法の詳細については、次の URL から入手できる Cisco Unified Personal Communicator のマニュアルを参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/ps6844/tsd_products_support_series_home.html

Cisco Unified Personal Communicator のキャパシティ プランニング

Cisco Unified Personal Communicator のためのソリューションの設計とサイジングを検討する際は、すべてのコンポーネントについて、スケーラビリティに関する次のインパクトを考慮する必要があります。

クライアントのスケーラビリティ

Cisco Unified Presence サーバ ハードウェアの配置が決まれば、クラスタがサポートできるユーザの数が決定されます。Cisco Unified Personal Communicator の配置は、クラスタ内のすべてのサーバに対し、すべてのユーザを均等に割り当てる必要があります。これは、User Assignment Mode Sync Agent サービス パラメータを [balanced] に設定すれば、自動的に処理されます。

連絡先リストには、連絡先を最大 200 まで設定できます。

IMAP のスケーラビリティ

IMAP または IMAP-Idle の接続数は、メッセージング統合のプラットフォームのオーバーレイ(Cisco Unity または Cisco Unity Connection)によって決定されます。特定の設定のサイジングについては、 http://www.cisco.com で入手可能な Cisco Unity または Cisco Unity Connection の製品マニュアルを参照してください。

Web 会議

Cisco Unified MeetingPlace Web ライセンシングは、同時に可能な Web 会議参加者の数を決定します。特定の設定のサイジングについては、 http://www.cisco.com で入手可能な Cisco Unified MeetingPlace の製品マニュアルを参照してください。

ビデオのサイジングとキャパシティ

ビデオ会議とスイッチングは、Cisco Unified Videoconferencing MCU のサイジングと設定、Cisco MeetingPlace Hardware Media Server(HMS)のサイジングと設定、または Cisco Unified MeetingPlace Express VT によって同時音声、ビデオ、および Web 参加者のために決定されます。特定の設定のサイジングについては、 http://www.cisco.com で入手可能な Cisco Unified MeetingPlace Express VT の製品マニュアルを参照してください。

Cisco Unified Personal Communicator は Unified CM と相互接続します。そのため、Cisco Unified Personal Communicator 音声またはビデオ コールを開始した場合、Unified CM の現在の機能に関する次のガイドラインが適用されます。

CTI のスケーラビリティ

Desk Phone モードでは、Cisco Unified Personal Communicator からのコールが、Unified CM 上の CTI インターフェイスを使用します。したがって、「呼処理」の章に明記された CTI の制限を遵守してください。Unified CM クラスタのサイジングを行う際は、これらの CTI デバイスを含める必要があります。

コール アドミッション制御

Cisco Unified Personal Communicator は、Unified CM ロケーションまたは RSVP 経由で、音声またはビデオ コールに対してコール アドミッション制御を適用します。

コーデックの選択

Cisco Unified Personal Communicator の音声およびビデオ コールは、Unified CM リージョン設定よるコーデックの選択を利用します。

Cisco Unified Personal Communicator のすべての設定と連絡先は、Cisco Unified Presence データベースに保存されます。これらには、大量のデータが含まれる可能性があります。現在の会話履歴リストは、各タブ([Chats]、[Voice Messages]、[Calls])で 50 エントリに制限されており、連絡先リストのサイズは 200 個の連絡先に制限されています。したがって、プレゼンス データの交換と、会議、ビデオ、およびメッセージングのトラフィックに対して帯域幅の使用率を考慮する必要があります。

Cisco Unified Personal Communicator には、帯域幅に関する次の考慮事項も適用されます。

Presence User Profile(PUP; プレゼンス ユーザ プロファイル)は、ログイン、プレゼンス ステータスの変更、および参加者の変更の数を考慮してユーザ配置トラフィック パターンを調べます。ログイン数が 1 時間あたり 0.5、プレゼンス ステータスの変更数が 1 時間あたり 0.5、参加者の変更数が 1 時間あたり 0.25 の一般的な PUP では、Cisco Unified Presence と Unified Personal Communicator 間の帯域幅使用率(1 秒あたりのキロビット数)を計算する場合の一般的なガイドラインとして次の式を使用できます(例については、 表 24-3 を参照)。

USERS ∗ [30 + ROSTER∗7 + IM∗3 + CALLS ∗ (33 + 3∗ROSTER)] / 1000

ここで、

USERS = Unified Personal Communicator を使用しているユーザ数。

ROSTER = Unified Personal Communicator ユーザの平均参加者サイズ。

IM = Unified Personal Communicator ユーザの 1 時間あたりのインスタント メッセージ数。

CALLS = 1 時間あたりのソフトフォン コール数。

 

表 24-3 Unified Personal Communicator の帯域幅要件の例

企業
ユーザ数
参加者サイズ
IM 数
1 時間あたりのコール数
帯域幅使用率

1,000

100

25

4

2,100 kbps(2.1 Mbps)

5,000

200

25

4

20,185 kbps(20.2 Mbps)

Cisco Unified MeetingPlace の音声、ビデオ、Web コラボレーション セッションについては、「Cisco Unified MeetingPlace」を参照してください。

ビデオ コールについては、「IP ビデオ テレフォニー」の章を参照してください。

Cisco Unity または Unity Connection については、「シスコのボイス メッセージング」の章の「帯域幅の管理」の項を参照してください。

Cisco Unified Personal Communicator のハイ アベイラビリティ

Cisco Unified Presence クラスタ内のすべてのユーザは、情報交換の前に、サーバに割り当てる必要があります。Cisco Unified Presence では、デフォルトで自動的にユーザがクラスタ内のすべてのサーバに均等に割り当てられます。管理者は、User Assignment Mode Sync Agent サービス パラメータをデフォルトの balanced から None に変更してユーザの割り当て先を制御できます。このパラメータが None に設定されている場合、ユーザの割り当ては [System] > [Topology] メニューから行われます。

Cisco Unified Personal Communicator は基本的な配置、自動的な冗長性を実現するハイ アベイラビリティ配置、および IM 専用配置を提供します。Cisco Unified Presence の 2 サーバ構成のサブクラスタでは、サブクラスタの片方のサーバに関連付けられたユーザが、自動的に他方のサーバにも認識されるので、設定されたサーバとの通信が中断した場合の自動フェールオーバーが可能です Cisco Unified Personal Communicator のハイ アベイラビリティは、Cisco Unified Presence サブクラスタ内でだけサポートされます。

図 24-3 に示されているように、サーバ リカバリ マネージャは Cisco Unified Presence 上のさまざまなサービスをモニタして、サービスが XMPP フェールオーバー イベントを開始するのに失敗したかどうかを調べます。XMPP フェールオーバー中は次の一連のイベントが発生します。

1. サービスが通信しなくなったことをサーバ リカバリ マネージャが検出すると、サーバ 1A からサーバ 1B へのフェールオーバー ユーザ移動操作が開始されます。ユーザ 123 がホーム サーバ 1A からサーバ 1B に移動されます。

2. Unified Personal Communicator は、サーバ 1A との接続がタイムアウト、接続損失、または XMPP プロトコル更新によって失われたことを調べ、サーバ 1B との新しい接続を開始します。

図 24-3 Unified Personal Communicator XMPP フェールオーバー

 

図 24-4 に示されているように、Cisco Unified Presence サーバ 1A の障害発生時には、SIP 対応クライアントで次の一連のイベントが発生します。

1. Cisco Unified Presence サーバ 1B が、Cisco Unified Personal Communicator 7. x に SIP NOTIFY メッセージを送信し、サーバ 1A での Presence と Unified Client Change Notification(UCCN)サブスクリプション状態を終了します。

2. Cisco Unified Personal Communicator 7. x が Cisco Unified Presence サーバ 1B に SIP SUBSCRIBE メッセージを送信し、その Presence と UCCN サブスクリプション状態を再度アクティブにします。

図 24-4 Unified Personal Communicator SIP フェールオーバー

 

Cisco Unified Personal Communicator の設計上の考慮事項

Cisco Unified Personal Communicator の必須インターフェイスには、Cisco Unified Presence、Cisco Unified Communications Manager(Unified CM)、および LDAP v3 準拠サーバがあります。Cisco Unified Personal Communicator のオプションのインターフェイスには、Cisco Unity、Cisco Unity Connection、Cisco Unified MeetingPlace、Cisco Unified Videoconferencing、および Cisco Unified MeetingPlace Express VT が含まれます。ソリューションの設計とサイジングを行う際には、キャパシティ プランニングのガイドラインに加えて、設計上の次の考慮事項を検討する必要があります。

管理者は、組織における Cisco Unified Personal Communicator のインストール、配置、および設定方法を決定する必要があります。Altiris などのよく知られたインストール パッケージを使用してアプリケーションをインストールすることを推奨します。Cisco Unified Personal Communicator は、LDAP、CTI、ボイスメール、会議、およびユーザに割り当てられている CCMCIP プロファイルのための設定情報を Cisco Unified Presence 上の SOAP インターフェイスを介して収集します。

テキスト会議室を使用する場合は、次の制限事項があります。

テキスト会議の最大ユーザ数は、100 ユーザです。

テキスト会議の履歴に表示されるメッセージの最大数は、100 です。

LDAP 検索コンテキスト

LDAP フィルタを指定して、特定のオブジェクト クラスのみを検索する機能を使用すると、ディレクトリからコンピュータを除いたユーザだけを取得できます。これには、検索コンテキストの末尾に &(objectclass=user) を追加します。次に、例を示します。

cn =user, dc =example, dc =com;&(objectclass=user)

複数の LDAP 検索コンテキストを指定するには、[Cisco Unified Presence Administration の LDAP Search Context] フィールドで、# をデリミタとして使用します。次の例では、サポートされる形式を示します。

ou =test, dc =example, dc =com# ou =testing, dc =example, dc =com

Cisco Unified Personal Communicator は、両方の組織ユニットを「test」、「testing」の順に検索します。

LDAP 検索コンテキスト フィールドに指定できるのは最大 255 文字なので、サポートされる組織ユニットは、個別の検索コンテキストのサイズと文字数に応じて異なる可能性があります。

Cisco Unified Presence がフェデレーション配置の設定を完了すると、Cisco Unified Personal Communicator では、フェデレーションの連絡先の追加も可能になります。これによりユーザは、既存のドメイン内の連絡先と他のドメインのユーザを入力し、制御できます。この追加の連絡先機能によって、ユーザは、ブロック リストや通信可能なドメインなどのプライバシー設定も制御できます。

Cisco Unified Personal Communicator は、Diffserv コード ポイント(DSCP)により、レイヤ 3 IP パケットをマーキングします。Cisco Unified Personal Communicator は、コール シグナリング トラフィックを DSCP 24(PHB CS3)の値でマーキングします。またボイス メディア トラフィックを DSCP 46(PHB EF)の値でマーキングします。ただしパーソナル コンピュータ トラフィックは、通常、信頼されていないため、PC でアプリケーションによって施された DSCP マーキングは、ネットワークで除去されます。したがって、アクセス ルータやスイッチは、Cisco Unified Personal Communicator が利用するポート範囲で、これらの DSCP マーキングを許可するように設定する必要があります。トラフィック マーキングの詳細については、次の Web サイトで入手可能な『 Enterprise QoS Solution Reference Network Design (SRND) 』を参照してください。

http://www.cisco.com/go/designzone

Cisco WebEx Connect のアーキテクチャ

Cisco WebEx Connect は、次の 2 つの主要コンポーネントで構成されています。

「Cisco WebEx Connect Client」

「Cisco WebEx Connect Platform」

Cisco WebEx Connect Client

Cisco WebEx Connect クライアントは、Microsoft Windows XP、Vista、または Windows 7 オペレーティング システムを実行するエンド ユーザの PC 上に配置されるリッチ クライアントであり、可用性ステータス、エンタープライズ クラスのインスタント メッセージング、音声 VoIP、PC 間ビデオ、デスクトップ共有、Cisco WebEx 会議統合、Cisco Unified Communications 統合、Microsoft Outlook 統合(カレンダー、プレゼンス、インスタント メッセージング、Click to Call 用)、および IBM Lotus Notes カレンダー統合を提供します。詳細については、次の URL で入手可能な『 Cisco WebEx Connect Data Sheet 』を参照してください。

http://www.cisco.com/go/webexconnectds/

Cisco WebEx Connect Platform

Cisco Connect Platform は、同期および非同期コラボレーションに対応したマルチテナント型 Software-as-a-Service(SaaS)プラットフォームです。WebEx Connect Platform は、Cisco WebEx Collaboration Cloud 内でホストされ、コラボレーション アプリケーションと統合を可能にします。これにより、会社およびエンド ユーザが自分の作業環境をカスタマイズすることが可能になります。WebEx Connect Platform の詳細については、次の URL から入手可能な「 WebEx Connect Platform Technical Overview 」を参照してください。

http://developer.webex.com/c/document_library/get_file?folderId=11836&name=DLFE-260.pdf

Cisco Collaboration Cloud の詳細については、次の Web サイトを参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/prod/ps10352/collaboration_cloud.html

Cisco WebEx Connect の配置

Cisco WebEx Connect ソリューションの配置は、図 24-5 で説明しているように、次のコンポーネントで構成されています。

プレゼンス、インスタント メッセージング、VoIP、PC 間ビデオ、メディア転送(スクリーン キャプチャとファイル転送)、およびデスクトップ共有のための、Cisco WebEx Connect XMPP クラウド プラットフォームへのセキュアな接続(SSL と AES)

Cisco WebEx 会議

他の Connect 組織との XMPP フェデレーション、サードパーティ製 XMPP クライアント、および XMPP インスタント メッセージング(IM)ネットワーク

呼制御、ボイス メッセージング、およびコール履歴のための、Cisco Unified Communications 統合

Microsoft Outlook および IBM Lotus Notes カレンダー統合

プレゼンス、Click-to-Communicate 機能のための、Microsoft Outlook への統合

図 24-5 Cisco WebEx Connect の配置

 

集中管理

Cisco WebEx Connect では、組織全体にわたるソリューションを管理するための Web ベースの管理ツールを提供しています。Cisco WebEx Connect ユーザは、この Cisco WebEx Connect 管理ツールを介して設定および管理されます。これにより、管理者は機能およびサービスに対してセキュリティとポリシーの基本制御を設定できます。これらのポリシーは、企業全体、グループごと、または個別に適用できます。ユーザ データベースをプロビジョニングにするためのさまざまな方法があります。これらの方法については、次の URL で入手可能な『 Cisco WebEx Connect Administrator's Guide 』を参照してください。

http://www.webex.com/webexconnect/orgadmin/help/index.htm

シングル サインオン

シングル サインオン(SSO)を使用すると、会社は Security Assertion Markup Language(SAML)サポートなどのオンプレミス SSO システムを使用でき、ユーザに会社のログイン クレデンシャルを使用した Cisco WebEx Connect への安全なログインを許可することで Cisco WebEx Connect の管理を簡素化できます。ユーザのログイン クレデンシャルはシスコに送信されないため、ユーザの会社のログイン情報は保護されます。図 24-6 に、Cisco WebEx Connect へのユーザ ログイン時に発生するクレデンシャル ハンドシェイクを示します。

図 24-6 Cisco WebEx Connect でのユーザ ログイン認証プロセス

 

ユーザ アカウントは、ユーザが初めて Cisco WebEx Connect にログインしたときに自動的に作成されるように設定できます。ユーザの会社のログイン アカウントが非アクティブになると、そのユーザは Cisco WebEx Connect にアクセスできなくなります。

WebEx Connect でのシングル サイン オンの詳細については、次の URL で入手可能な『 Cisco WebEx Federated SSO Authentication Service Technical Overview 』を参照してください。

http://developer.webex.com/documents/10465/22041/Federated+SSO+Authentication+Service.pdf

Cisco Unified Communications の統合

Cisco WebEx Connect は、Cisco Unified Communications Manager を使用した Cisco WebEx Connect 内からの直接のクリックコールを設定できます。Cisco Unified Communications は、「Cisco Unified Communications IntegrationTM for Cisco WebEx Connect」を使用して Cisco WebEx Connect に統合できます。

Cisco Unified Communications Integration TM for Cisco WebEx Connect

図 24-7 に示すように、Cisco Unified Communications Integration TM for Cisco WebEx Connect は、Client Services Framework を使用した Unified CM と Cisco WebEx Connect の強固な統合を可能にして、Cisco WebEx Connect クライアント内での完全な呼制御を有効にします。

図 24-7 Cisco Unified Communications Integration TM for Cisco WebEx Connect

 

Client Services Framework は、デスクトップ クライアントをオーディオ エンドポイントとするソフトフォン呼制御にも、デスクトップ クライアントが Cisco Unified IP Phone を制御するデスクフォン制御にも対応し、いずれの場合も WebEx Connect の [Phone] タブに表示されます。このソリューションには、図 24-7 に示すように、標準ベースの音声、ユニファイド メッセージング、デスクフォン制御、テレフォニー プレゼンスなどの幅広い一連の Cisco Unified Communications サービスへのアクセスを提供したうえで、Cisco WebEx Connect のインスタント メッセージング機能、会議、およびカレンダー統合が組み込まれています。

セキュリティ

Cisco WebEx セキュリティ モデルは、セキュリティの機能レイヤで構成されています。図 24-8 に、各レイヤを構成する、独立しているが相互に関連する要素を示します。

図 24-8 WebEx セキュリティ モデル

 

最下位層は、Cisco WebEx データセンターの物理セキュリティを示しています。すべての従業員は、広範なバックグラウンド チェックを通過し、データセンターに入るためのデュアルファクタ認証を実行する必要があります。

次のレベルのポリシー管理では、WebEx Connect 組織管理者が、個々のユーザ、グループ、または Cisco WebEx Connect 組織全体に異なるポリシーを設定することによってアクセス コントロール レベルを設定し、管理できます。外部ユーザまたはドメインに固有のホワイト リスト ポリシーを作成して、インスタント メッセージング交換を許可できます。Cisco WebEx Connect 組織モデルでは、ユーザ ベース全体に固有の役割やグループを作成することもでき、管理者は特定の権限を役割やグループに割り当てたり、組織全体に対してアクセス コントロールなどのポリシーを設定したりできます。

Cisco WebEx Connect へのアクセスは、認証層で制御されます。いずれのユーザも一意のログインとパスワードを所有します。パスワードが保存されたり、クリア テキストの E メールで送信されたりすることはありません。パスワードを変更できるのは、エンド ユーザ自身だけです。管理者は、次のログイン時にエンド ユーザがパスワードを変更するように、パスワードのリセットを選択できます。また、管理者は、Cisco WebEx Connect と企業の Active Directory との間の Single Sign On(SSO; シングル サイン オン)統合を使用して、エンド ユーザのアクセス管理を簡略化することもできます。シングル サイン オン統合は、Identity Management System(IDMS)を使用して実現されます。

暗号化層では、Cisco WebEx Connect ユーザ間のすべてのインスタント メッセージング通信が暗号化されます。Cisco WebEx Connect ユーザと、Connect Collaboration クラウドのサーバとの間のすべてのインスタント メッセージング通信は、SSL 暗号化を使用してデフォルトで暗号化されます。256 ビットの AES レベル暗号化を使用して IM 通信をエンドツーエンドで暗号化できるあらゆる場所で、追加のセキュリティ レベルを使用できます。Cisco Unified Communications Integration for Cisco WebEx Connect を PC(ソフトフォン)モードで使用する音声通話は、Secure Real-time Transport Protocol(SRTP)を使用して暗号化できます。インスタント メッセージング セキュリティ オプションは Cisco WebEx Connect サイト管理者によってポリシーで制御され、Cisco Unified Communications Integration for Cisco WebEx Connect セキュリティ オプションは Cisco Unified Communications Manager 管理者によって制御されるか、[Unified Communications] タブの Cisco WebEx Connect クライアント設定を使用してエンド ユーザによって制御されます。

Cisco WebEx Connect Platform では、SAS70 Type II 監査などのサードパーティによる監査を使用して、カスタマーに半年ごとに個別のセキュリティ レポートを提供します。カスタマーは、シスコのセキュリティ組織に要求すればいつでもこのレポートを確認できます。その他の Cisco WebEx Connect セキュリティについては、次の URL から入手可能な Cisco WebEx Connect IM セキュリティ ホワイト ペーパーを参照してください。

http://wwwin.cisco.com/csg/docs/CiscoWebExConnectSecurityWP.pdf

ファイアウォール ドメインのホワイト リスト

アクセス コントロール リストは、webex.com ドメインおよび webexconnect.com ドメインと、この両ドメインのすべてのサブドメインからのすべての通信を許可するように明確に設定する必要があります。WebEx Connect Platform からエンド ユーザにユーザ名とパスワードを通知する電子メールが送信されます。これらの電子メール メッセージは mda.webex.com ドメインから発信されます。

インスタント メッセージのロギング

Cisco WebEx Connect インスタント メッセージング通信は、ユーザがログインしているパーソナル コンピュータのローカル ハード ドライブに記録されます。インスタント メッセージのロギングは、Org Admin ツールでポリシーを使用して有効にすることができる、Cisco WebEx Connect の機能です。インスタント メッセージのロギングを Cisco WebEx Connect に対して有効にすると、インスタント メッセージは記録され、次のパスに保持されます。

Windows XP の場合

C:\Documents and Settings\ <user> \Local Settings\Application Data\WebEx Connect\Archive

Windows 7 の場合

C:\Users\ <user> \AppData\Local\WebEx Connect\Archive

エンド ユーザは、ロギングの詳細、ロギングの有効化または無効化、およびログの保存期間を設定できます。これらのメッセージ履歴設定は、Cisco WebEx Connect クライアント プリファレンスの [General] にあります。

詳細な監査機能や e-Discovery(電子情報の開示)機能を必要とする場合は、サードパーティ製のソリューションを利用することも検討してください。現在シスコでは、インスタント メッセージング通信の詳細な監査をサポートしていません。ただし、Cisco WebEx Connect では、ユーザ間で交換されるインスタント メッセージのロギングとアーカイブを実行できます。ログのアーカイブは、サードパーティの SaaS アーカイブ サービスを使用して実行できます。または、ログをオンプレミス SMTP サーバにセキュアに配信できます。

インスタント メッセージのアーカイブの詳細については、次の URL で入手可能な『 Cisco WebEx Connect Administrator's Guide 』を参照してください。

http://www.webex.com/webexconnect/orgadmin/help/index.htm

Cisco WebEx Connect のキャパシティ プランニング

エンド ユーザが WebEx Connect にログインして、プレゼンス、インスタント メッセージング、および Voice over IP(VoIP)コーリングなどの基本機能を利用するために必要なものは、56 kbps ダイヤルアップ インターネット接続だけです。ただし、小規模のオフィスや拠点オフィスでファイル転送、スクリーン キャプチャ、PC 間のビデオ コール、チーム スペースなどの高度な機能を使用するには、512 kbps 以上のブロードバンド接続が必要です。高品位 720p などの高い品質のビデオの場合、推奨される最小の帯域幅接続は 2 Mbps です。

ネットワークおよびデスクトップの要件の詳細については、次の URL で入手可能な『 Cisco WebEx Connect Administrator's Guide 』を参照してください。

http://www.webex.com/webexconnect/orgadmin/help/index.htm

Cisco Unified Communications 統合は、クリックコール アプリケーションおよび Cisco Unified Client Services Framework でのデスクフォン制御モードに Unified CM CTI Manager を使用します。したがって、「呼処理」の章に明記された CTI の制限を遵守してください。Cisco UC Integration TM for WebEx Connect がソフトフォン(コンピュータ上の音声)モードで稼働しているときには、Cisco Unified Client Services Framework は、Cisco Unified CM での SIP 登録エンドポイントです。Cisco Unified Communications を含むソリューションのサイジングを行う際には、Unified CM クラスタ上のリソースを使用する CTI デバイスと SIP エンドポイント デバイスを含める必要があります。

ネットワーク要件

Cisco Webex Connect の配置でのネットワーク要件については、次の URL で入手可能です。

http://www.webex.com/webexconnect/orgadmin/help/17161.htm

Cisco WebEx Connect のハイ アベイラビリティ

WebEx Connect は、Software as a Service(SaaS)アプリケーションです。エンド ユーザが WebEx Connect にログインするには、エンド ユーザの PC をインターネットに接続する必要があります。標準のインターネット接続があれば、利用できます。エンド ユーザがリモートの場合は、WebEx Connect にログインするために、そのユーザが会社の VPN を介して接続する必要はありません。Cisco WebEx Connect は、可用性の高い冗長なトポロジに配置できます。Cisco WebEx Connect Software-as-a-Service アーキテクチャの配置は、この項で説明する各種のネットワークおよびデスクトップ要件で構成されます。

High Availability(高可用性)

マルチテナント型 Software-as-a-Service アーキテクチャを使用していて、グループ内のいずれかの個別サーバが何らかの理由で停止した場合、要求を Cisco WebEx Connect Platform 内の利用可能な他のサーバにルーティングできます。

Cisco WebEx Network Operations Team は、Cisco WebEx Network Operations Center(NOC)から Cisco WebEx Collaboration Cloud を毎日 24 時間アクティブにモニタします。Cisco WebEx テクノロジーの概要については、次の Web サイトを参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/prod/ps10352/collaboration_cloud.html

冗長性、フェールオーバー、およびディザスタ リカバリ

Cisco WebEx のグローバル サイト バックアップ アーキテクチャは、電源異常、自然災害による停電、放電過多、ネットワーク容量過多、その他のタイプのサービス中断を処理します。グローバル サイト バックアップでは、手動と自動の両方のフェールオーバーをサポートします。手動フェールオーバー モードは通常、メンテナンス時間枠で使用されます。自動フェールオーバー モードは、サービス中断によるリアルタイム フェールオーバーの場合に使用されます。

グローバル サイト バックアップは、エンド ユーザに対して自動的かつ透過的であり、すべてのユーザが利用でき、フェールオーバー可能なユーザ数の制限もありません。

グローバル サイト バックアップは、次の主要コンポーネントで構成されます。

グローバル サイト サービス:ネットワーク レベルでトラフィックのモニタリングとスイッチングを行います。

データベース複製:プライマリ サイトでのデータ トランザクションをバックアップ サイトに確実に転送します。

ファイル複製:ファイル変更が、プライマリ サイトとバックアップ サイト間で同期されるようにします。

Cisco WebEx Connect に関する設計上の考慮事項

Cisco WebEx Connect は、Software as a Service モデルとして配置されるため、設計と配置の考慮事項は最小限で済みます。Cisco WebEx Connect ソリューションには、Windows と Mac デスクトップ、および Blackberry などの一般的なモバイル デバイスで使用可能なクライアント オプションがあります。Cisco WebEx Connect は、Citrix XenDesktop 環境にも配置できます。

設計と配置には、Cisco WebEx Connect Platform との相互作用、あるいは Cisco Collaboration Cloud として知られるものが必要です。Cisco WebEx Connect は、Cisco Unified Communications Manager およびサードパーティ製アプリケーションと統合されます。Cisco WebEx Connect を配置する際は、以降の項に示す設計上の考慮事項を使用してください。

1 つの管理対象の Connect ドメインあたり 1 つの Unified CM 統合

同じ管理対象 Cisco WebEx Connect ドメイン上のすべてのエンド ユーザが、同じ Unified CM 統合を使用する必要があります。エンド ユーザのサブグループの作成、および異なる Unified CM 統合を異なるサブグループに割り当てる機能は、現在のところサポートされていません。

Unified CM CTI Manager

Cisco WebEx Connect と Cisco Unified Communications を統合すると、Client Services Framework のクリックコールが CTI から使用できるようになります。その他のコール フローや呼制御機能は使用できません。

サポートされている CTI の最大限度については、「呼処理」の章を参照してください。Cisco Unified Communications Integration TM for Cisco WebEx Connect でのデスクフォン制御モードには、CTI の数値が重要になります。

サードパーティ製の XMPP クライアントから Cisco WebEx Connect Platform への接続

シスコでは、他の XMPP クライアントによる Cisco WebEx Connect Platform への接続を公式にサポートしていませんが、XMPP プロトコルの性質上、エンド ユーザはさまざまな XMPP クライアントで WebEx Connect クレデンシャルを使用してプレゼンス クラウドに接続できます。XMPP ソフトウェア クライアントのリストは、次の Web サイトで入手できます。

http://xmpp.org/software/clients.shtml

組織のポリシーは、サードパーティ製の XMPP クライアントに適用できません。また、エンドツーエンド暗号化、デスクトップ共有、ビデオ コール、PC 間コール、および電話会議などの機能は、サードパーティ製のクライアントではサポートされていません。WebEx Connect 以外の XMPP IM クライアントでの Connect ドメインに対する認証を可能にするには、Domain Name System Service(DNS SRV; ドメイン ネーム システム サービス)レコードを更新する必要があります。[Configuration and IM Federation] の Cisco WebEx Connect サイト管理スペースに、特定の DNS SRV エントリを見つけることができます。

[Configuration and XMPP IM Clients] の Cisco WebEx Connect サイト管理スペースで、Connect 以外の XMPP クライアントの使用を明示的に許可する必要があります。

サードパーティ XMPP クライアントが WebEx Connect プラットフォームに接続できるようにする方法の詳細については、次の URL で入手可能な『 Cisco WebEx Connect Administrator's Guide 』を参照してください。

http://www.webex.com/webexconnect/orgadmin/help/index.htm

サードパーティ製 XMPP クライアントを使用したインスタント メッセージおよびプレゼンス フェデレーション

Cisco WebEx Connect ネットワークは、GoogleTalk および Jabber.org などの XMPP ベースのインスタント メッセージング ネットワークとフェデレーションできます。(図 24-9 を参照)。XMPP に基づいた公衆インスタント メッセージング ネットワークのリストは、次の Web サイトで入手できます。

http://xmpp.org/

図 24-9 ドメイン間フェデレーション

 

WebEx Connect は、IBM Lotus Sametime XMPP ゲートウェイ経由で IBM Lotus Sametime とフェデレーションできます。また、Microsoft Office Communications Server XMPP ゲートウェイ経由で Microsoft Office Communications Server とフェデレーションできます。これらのサードパーティ製 XMPP ゲートウェイを使用する場合、IBM Lotus Sametime や Microsoft Office Communications Server の配置のバック エンドで設定を有効にする必要があります。シスコではこれらの設定を公式にサポートしていません。また、クライアント間の相互運用性も保証していません。

現在、WebEx Connect には Yahoo! Messenger および Windows Live Messenger との相互運用性はありませんが、フェデレーション ゲートウェイ経由で AIM とフェデレーションすることはできます。

その他のリソースおよびドキュメンテーション

Cisco WebEx Connect Administrator's Guide 』は、次の Web サイトで入手できます。

http://www.webex.com/webexconnect/orgadmin/help/index.htm

Cisco WebEx Connect のエンド ユーザ向けガイドは、次の Web サイトで入手できます。

http://www.webex.com/webexconnect/help/wwhelp/wwhimpl/js/html/wwhelp.htm

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync アーキテクチャ

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync は、一貫したユーザ エクスペリエンスを保ちつつ、Cisco Unified Client Services Framework を使用して Cisco Unified Communications の Microsoft Lync との緊密な統合を可能にします。このソリューションは、標準ベースの音声とビデオ、ユニファイド メッセージング、Web 会議、デスクトップ制御、テレフォニー プレゼンスなどの幅広い一連の Cisco Unified Communications サービスへのアクセスを提供することにより、Microsoft Lync のプレゼンスとインスタント メッセージングの機能を拡張します。

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync の配置のソリューション アーキテクチャ(図 24-10 を参照)には、音声およびビデオ サービス、プレゼンスおよびインスタント メッセージング サービスのための Microsoft Office Communications Server 2007、ユーザ アカウント情報のための Microsoft Active Directory、PC 音声またはデスクフォン制御のための Cisco Unified Client Services Framework、および Microsoft Lync が含まれます。

図 24-10 Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync

 

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync の配置により、クライアントは、クライアントにダウンロードされた Office Communications Server Address Book からのユーザ情報を使用できます。いったんユーザがプレゼンスとインスタント メッセージングについて有効になると、アドレス帳が Office Communications Server から生成され、クライアントに配布されます。ユーザ アカウントの一貫性のために、管理者がユーザのディレクトリ番号情報を E.164 値(例:+18005551212)で入力し、Unified CM での LDAP の同期化と認証を有効にすることを推奨します。Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync が Cisco Unified CM と Microsoft Active Directory の両方に接続され、アカウント クレデンシャルの同期規則を提供します。

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync の配置

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync を配置する際には、ここで示すガイドラインに従ってください。

コンフィギュレーション設定

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync は、そのコンフィギュレーション設定を、管理者が設定する必要がある一連のレジストリ エントリから読み取ります。これらのレジストリ コンフィギュレーション設定は、Microsoft Active Directory からグループ ポリシーを使用してプッシュして、コンフィギュレーション設定をクライアント コンピュータに自動的に配布することを推奨します。グループ ポリシーが推奨されるインストール メカニズムですが、サードパーティ製のソフトウェア配置ツール、バッチ ファイル、Vbscrip、手動での設定など、その他の方法も利用可能です。

Microsoft Active Directory グループ ポリシーは管理テンプレートを使用して拡張でき、Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync は管理者がグループ ポリシーをサポートするために追加できる管理テンプレートを提供します。管理者は、管理テンプレートをロードしたら、レジストリ コンフィギュレーション設定(TFTP サーバ、CTI サーバ、CCMCIP サーバ、ボイスメール、LDAP サーバ)のための Cisco UC Integration TM 設定ポリシーを作成できます。これらの設定が格納されているレジストリの場所は、次のとおりです。

HKCU\Software\Policies\Cisco Systems, inc.\Client Services Framework\AdminData

これらのグループ ポリシーがどこでどのように個々の組織単位に適用されるかを制御するために、グループ ポリシー管理コンソールを使用できます。クライアント ポリシーの観点から、Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync を配置する際には、Microsoft Telephony Mode Policy を [IM and Presence Only] および [DisableAVConferencing] に設定することを推奨します。このクライアント ポリシー変更により、Microsoft Lync のユーザ エクスペリエンスで単一セットのコール オプションだけを表示できるようになります。

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync 配置では、インストールされた cisco-presence-states-config.xml ファイル内でカスタム プレゼンス状態の定義と展開を行うことも可能です。ただし、次のレジストリの場所に基づいて Microsoft Lync がこのカスタム プレゼンス状態ファイルを使用できるように、管理者がこのファイルを Microsoft Office Communications Server などの HTTP ロケーションに置き直すことを推奨します。

HKLM\Software\Policies\Microsoft\Communicator\CustomStateURL

ソフトウェア インストール

ソフトウェア インストールは、多数の異なる方法で処理することができ、Microsoft Active Directory Group Policy、Systems Management Server(SMS)、Altiris、あるいはスクリプト/バッチ ファイルを持つ自己解凍式の実行可能ファイルなどのデスクトップ管理ツールを使用して配置されるように設計されています。お客様のトポロジはそれぞれ異なるため、どの方法を使用するかについての推奨はありません。ソフトウェア配置方法の詳細については、次の Web サイトで入手可能な Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync のマニュアルを参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/ps10317/index.html

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync のキャパシティ プランニング

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync は、Cisco Unified Client Services Framework でのクリックツーダイヤル アプリケーションとデスクフォン制御モードに Unified CM CTI Manager を使用します。したがって、「呼処理」の章に明記された CTI の制限を遵守してください。Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync がソフトフォン(コンピュータ上の音声)モードで稼働している場合、Cisco Unified Client Services Framework は、Cisco Unified CM での SIP 登録エンドポイントです。Cisco Unified Communications を含むソリューションのサイジングを行う際には、Unified CM クラスタ上のリソースを使用する CTI デバイスと SIP エンドポイント デバイスを含める必要があります。

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync のハイ アベイラビリティ

Cisco Unified Client Services Framework は、TFTP Server、CTI Manager、CCMCIP Server、Voicemail Server、LDAP Server といった設定コンポーネントのそれぞれにプライマリ サーバとセカンダリ サーバを提供します。ソフトフォン(コンピュータ上の音声)モードで稼働しているときには、Client Services Framework は、Cisco Unified CM での SIP 登録エンドポイントであり、Unified CM の登録エンドポイントのすべての登録機能および冗長機能をサポートします。デスクフォン モードで稼働しているときには、Client Services Framework は、CTI を使用して Cisco Unified IP Phone を制御し、プライマリおよびセカンダリ CTI Manager の設定をサポートします。CTI 配置の詳細については、「呼処理」の章を参照してください。Client Services Framework は、ハイ アベイラビリティをサポートするために、オンライン状態の Microsoft Lync に依存しません。

Microsoft Lync は、プライマリ サーバとセカンダリ サーバに、Office Communications Server 配置のためのエンタープライズ プールの設定を提供します。その他の詳細については、次の URL から入手できる Microsoft Office Communications Server 2007 の展開マニュアルを参照してください。

http://technet.microsoft.com/en-us/library/dd425168%28office.13%29.aspx

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync の設計上の考慮事項

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync を配置する際には、次の設計上の考慮事項に注意してください。

管理者は、組織での Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync のインストール方法、配置方法、および設定方法を決定する必要があります。アプリケーションのインストールには Altiris などの有名なインストール パッケージを使用し、TFTP サーバ、CTI Manager、CCMCIP サーバ、ボイスメール パイロット、LDAP サーバ、LDAP ドメイン名、および LDAP 検索コンテキストといった必要なコンポーネントのユーザ レジストリ設定にグループ ポリシーを使用することを推奨します。

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync は、Cisco Unified CM と Microsoft Active Directory の両方に接続します。したがって、Unified Communications とバックエンド ディレクトリ コンポーネントの統合を可能にするために、Unified CM での LDAP 同期と LDAP 認証を有効にすることを推奨します。

Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync は、音声およびビデオ コールを開始するために、Microsoft Office Communications Server によって生成され、クライアントに配布されたアドレス帳を使用します。Microsoft Office Communications Server のインスタント メッセージングおよびプレゼンスについてユーザを有効にする前に、ユーザを Microsoft Active Directory 内で E.164 の電話番号で設定しておくことを推奨します。

Cisco IP Phone Messenger アプリケーションのアーキテクチャ

Cisco IP Phone Messenger は、ユーザが、バディ リストの作成、バディの集約プレゼンス情報の監視、およびバディの Cisco Unified IP Phone または準拠する SIP や SIMPLE クライアントまたはゲートウェイとのインスタント メッセージの交換などを行うための Cisco Unified の IP Phone サービスです。

Cisco Unified Presence のコンポーネントである Cisco IP Phone Messenger(IPPM)アプリケーションは、HTTP と SIP メッセージングの間のプロトコル変換プログラムとして動作します。IPPM アプリケーションは、Cisco Unified IP Phones との通信には XML over HTTP( http://www.cisco.com/go/apps )を使用し、SIP プロキシ/レジストラ サーバとの通信には SIP を使用します。IPPM は、異なるパーティション内にあり、同じディレクトリ番号を持つ 2 つのデバイスを区別します。また、ユーザがエクステンション モビリティ経由でログインした場合も、同様に動作します。ただし、新しいユーザがログインするには、Cisco Unified Presence パブリッシャが必要です。

IPPM アプリケーションは、次のプレゼンス機能を提供します(図 24-11 を参照)。

バディの集約されたプレゼンス ステータスを表示します。

手動によるプレゼンス ステータス(Available、Busy、Do Not Disturb)を上書きします。

電話機へのログイン時に、すべての電話機バディのプレゼンス ステータスに対し SUBSCRIBE を呼び出します。電話機からのログアウト時に、Expires=0(サブスクリプションの終了)に設定して SUBSCRIBE を呼び出します。

プレゼンス エンジンからの NOTIFY メッセージの受信時に、IPPM アプリケーションで、バディのプレゼンス ステータスを更新します。

電話機(Phone Messenger Service)と Web インターフェイス(http:// <cup_server_address> /ccmuser)のどちらからでも連絡先リストが管理できます。

図 24-11 IPPM プロトコル変換とプレゼンス

 

IPPM アプリケーションは、次のインスタント メッセージング(IM)機能を提供します(図 24-12 を参照)。

電話機の HTTP インスタント メッセージを変換して、SIP MESSAGE メッセージを発信します。

着信の SIP MESSAGE メッセージを HTTP インスタント メッセージに変換して電話機に出力します。

バディ情報の画面または IM の画面から、バディにダイヤルバックできます。

電話機(Phone Messenger Service)から、メッセージ履歴が管理できます。

ユーザは、システム全体または個人的な定型文の IM メッセージを設定したり、メッセージを作成したりできます。

図 24-12 IPPM プロトコル変換とインスタント メッセージ

 

IPPM アプリケーションは、次の会議通知機能を提供します(図 24-13 を参照)。

ユーザはデスクトップ カレンダー クライアントにログインすることなく、Cisco Unified Presence から登録済みの IPPM 電話機宛てに対し、会議のリマインダを送信できます。

(参加、ダイヤル、またはコールバックにより)IPPM サービスから会議に参加できる機能が用意されています。

会議のリマインダ機能をブロックするかどうかは、エンド ユーザ用設定ページから制御できます。

ユーザは、会議の参加者リストを会議の詳細画面に表示できます。これにより、IPPM モジュールからプレゼンス エンジンに、参加者のプレゼンス ステータスを照会する SUBSCRIBE メッセージが参加者ごとに送信されます。これで、現在の対応可能性に基づいて、参加者リストに記載されているユーザに、会議のリマインダとインスタント メッセージを送信できます。

図 24-13 IPPM プロトコル変換と会議の通知

 

Cisco IP Phone Messenger をサポートしている電話機モデルのリストについては、次の URL で入手可能な『 Hardware and Software Compatibility Information for Cisco Unified Presence 』を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/ps6837/products_device_support_tables_list.html

Cisco IP Phone Messenger のハイ アベイラビリティ

Cisco Unified Communications システムの現在の IP 電話サービスには、IP アドレスまたは HTTP Service URL の DNS A レコード エントリが設定されていますが、IP 電話サービスが冗長性が設定されていない場合、これがシングル ポイント障害になる可能性があります。

IP 電話サービスの冗長性が設定されていない場合、IP Phone Messenger 配置は、Cisco Unified Presence パブリッシャおよびサブスクライバの両方にわたって設定して、ロードバランスする必要があります。

次の例に示すように、Unified CM で、IP Phone Messenger に対して、Cisco Unified Presence パブリッシャを使用する電話サービスと、Cisco Unified Presence サブスクライバを使用するサービスの 2 つを設定します。

PhoneMessenger1:

http://publisher.cups.com:8081/ippm/default?name=#DEVICENAME#

PhoneMessenger2:

http://subscriber.cups.com:8081/ippm/default?name=#DEVICENAME#

Cisco IP Phone Messenger を使用して、次のいずれかの方法で、Cisco Unified IP Phones を配置できます。

シングル電話サービス

シングル電話サービスでは、Cisco Unified IP Phone の半分が Cisco Unified Presence パブリッシャを指し(上の例の PhoneMessenger1)、残りの半分が Cisco Unified Presence サブスクライバを指す(上の例の PhoneMessenger2)ように設定します。

利点:管理者が設定によって IP Phone Messenger ユーザをロードバランスできます。

欠点:その電話機が動作する Cisco Unified Presence サーバに障害が発生した場合、ユーザが IP Phone Messenger サービスを利用できなくなります。

デュアル電話サービス

デュアル電話サービスでは、すべての Cisco Unified IP Phone が 2 つの IP Phone Messenger サービスを持つように設定します(上の例では、PhoneMessenger1 と PhoneMessenger2 の両方)。

利点:その電話機が動作する Cisco Unified Presence サーバに障害が発生した場合、ユーザは、2 番めのサーバ上で動作する IP Phone Messenger サービスの使用を試みることができます。

欠点:この方法では、Services メニューからどの IP Phone Messenger サービスを選択するかが、電話のユーザに委ねられています。この方法は、どちらかの Cisco Unified Presence サーバを選択するユーザが他方を選択するユーザより多くなり、その結果、片方の Cisco Unified Presence サーバにユーザが偏る可能性があります。

次の例に示すように、IP Phone Services の冗長性を使用すれば(「IP Phone Service のハイ アベイラビリティ」 を参照)、IP Phone Messenger を、サーバ ロード バランサ(SLB)IP アドレスを使用する単一の電話サービスとして Unified CM 上に設定できます。

PhoneMessenger:

http:// slb_ip_address :8081/ippm/default?name=#DEVICENAME#

Cisco IP Phone Messenger のキャパシティ プランニング

ユーザのメッセージ履歴と連絡先リストは、いずれも Cisco Unified Presence データベースに保存され、大量のデータが含まれる可能性があります。ユーザが IP Phone Messenger アプリケーションにログインするたびに、メッセージ履歴や連絡先リストがダウンロードされます。したがって、帯域幅に不安がある場合は、Cisco Unified Presence の管理ページで [IP Phone Messenger] の下の [Max Instant Message History Size] と [Max Contact List Size] を設定して、メッセージ履歴のサイズと連絡先リスト サイズを制限できます。

ユーザは、Session Timer パラメータを設定して、ユーザが現在のセッションにログインしている時間を制御したり、Refresh Interval パラメータを設定して、プレゼンス ステータスが更新される比率を制御したりできます。現在、管理者はこれらのパラメータを制御することができないので、デフォルト設定(Session Timer = 480 分、Refresh Interval = 30 分)が使用される可能性が最も高いと考えられます。

Cisco Virtualization Experience Client のアーキテクチャ

Cisco Virtualization Experience Client(VXC)エンドポイントを使用すると、エンド ユーザはコンテンツおよびビジネス アプリケーションに安全かつリアルタイムにアクセスでき、リッチでコラボレーティブなユーザ エクスペリエンスを実現できます。これらのエンドポイントでは、より大きな Cisco Virtualization Experience Infrastructure(VXI)ソリューションの一部であるコラボレーション サービスにアクセスできます。エンドツーエンド VXI ソリューション設計の詳細については、次の URL で入手可能なマニュアルを参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/solutions/ns340/ns414/ns742/ns1100/landing_vxi.html

Cisco Virtualization Experience Client の配置

Cisco Virtualization Experience Client(VXC)は、Cisco Unified Communications ポートフォリオのエンドポイントですが、単なるエンドポイントではありません。音声、ビデオ、および仮想デスクトップの機能を提供することにより、ユーザの作業環境と相互作用します。ユーザの作業環境にはさまざまなプロファイル(タスク ワーカー、ナレッジ ワーカー、モバイル ワーカーなど)が存在することが考えられますが、これらの異なるニーズを満たすためにシスコでは各種 Virtualization Experience Client を用意しています。

Cisco VXC 2111 および VXC 2112 では、Cisco Unified IP Phone 8961、9951、または 9971 と組み合わせた統合フォーム ファクタを提供して、完全に統合された音声、ビデオ、および仮想デスクトップ環境を実現しています。Cisco VXC 2211 および VXC 2212 では、(タスク ワーカー用の)単なる仮想デスクトップとして使用できるスタンドアロン フォーム ファクタを提供しています。また、IP Phone と組み合わせて、完全に統合されたユーザ環境を実現することもできます。Cisco VXC 4000 では、用途を変更された PC を使用してソフトウェアだけのソリューションを提供し、ユーザが音声と仮想デスクトップの機能を使用できるようにします。一方、Cisco VXC 6215 では、Linux ベースのシン クライアントを提供し、完全に統合された音声、ビデオ、および仮想デスクトップを単一デバイスで実現しています。Cisco Cius では、モバイル ワーカー用に、十分に安全で統合された音声、ビデオ、および仮想デスクトップ環境を提供しています。

Cisco Virtualization Experience Client Manager

Cisco Virtualization Experience Client(VXC)Manager は、あらゆる Virtualization Experience Client 配置における重要で必須のコンポーネントです。Cisco VXC Manager は、業界標準のプロトコルを使用して、ネットワーク インテリジェント デバイスをコンポーネント ベースのアーキテクチャによって簡便に、効率的に、リモートで、かつ安全に管理します。VXC Manager は、VXC の配置での必須コンポーネントとして、Independent Computing Architecture(ICA)または PC over IP(PCoIP)プロトコルを実行するさまざまな Cisco VXC デバイスを簡単に管理、編成、アップグレード、制御、およびサポートするために使用されます。


) Cisco VXC 4000 は Microsoft Windows のみにインストールされるため、VXC Manager によって管理されません。VXC 4000 の Windows インストーラは、一般的なソフトウェア配置ユーティリティを使用して配置できます。


Power Over Ethernet

Cisco Virtualization Experience Client 2111 および 2112 の統合フォーム ファクタは、Cisco Unified IP Phone 8961、9951、および 9971 の主要な拡張ポートに接続されている装置上のスパイン コネクタから給電されます。Cisco Unified IP Phone 8961、9951、および 9971 への電力は、PWR-CUBE-4 または 802.3at インライン パワー経由で供給されます。

Cisco Virtualization Experience Client 2211 および 2212 のスタンドアロン フォーム ファクタは、3 つの電源(PWR-CUBE-4、802.3at インライン パワー、または 802.3af インライン パワー)のいずれかから給電されます。

Cisco Cius メディア ステーションは、PWR-CUBE-4 または 802.3at インライン パワーから給電されます。

Cisco Virtualization Experience Client 4000 および 6215 は、イーサネット経由のインライン パワーをサポートしていません。

ネットワークの考慮事項(コール アドミッション制御、QoS、および帯域幅)

Cisco VXC ゼロ クライアント(VXC 2111、2112、2211、および 2212)は、ゼロ クライアントと接続ブローカ データセンター バック エンドとの間の表示プロトコル インタラクションを介して仮想デスクトップ環境を提供します。QoS(Quality of Service)はベストエフォート型であり、Cisco VXC ゼロ クライアントはデータ VLAN に配置される必要があります。表示プロトコルは本質的に、リンクが提供する帯域幅を上限まで使用するため、帯域幅制御は、ネットワーク ポート レベルで配置するか、またはバック エンドの Citrix か VMware の接続ブローカ設定を使用して設定できます。Cisco Unified IP Phone を VXC ゼロ クライアントと組み合わせて使用している場合は、既存の Unified Communications コール アドミッション制御、QoS、および帯域幅のガイドラインに従ってください。

Cisco VXC 4000 は、ソフトウェアだけのソリューションであり、PC 上でローカルに実行されているアプリケーションを使用して、シック PC Virtual Desktop Infrastructure(VDI)クライアント(Citrix Receiver 3.0 または VMware View Client 5.0)および VXC 4000 ソフトウェア アプリケーションを含む完全に統合されたソリューションを実現します。VXC 4000 では、QoS はベストエフォート型であり、すべてのトラフィック、音声、および仮想デスクトップはローカル PC リソースから発生するため、VXC 4000 はデータ VLAN に配置する必要があります。

Cisco VXC 6215 シン クライアントは、デバイス上でローカルに実行される完全に統合されたソフトウェア アプライアンスを提供し、完全に統合された Unified Communications 配置で使用される場合は、ホストされた仮想デスクトップ環境で標準 API を介して表示プロトコル インタラクションを提供します。VXC 6215 は、Cisco VXC ゼロ クライアント配置と同様に、VDI だけのエンドポイントとして動作するか、または完全に統合された音声、ビデオ、仮想デスクトップ配置で動作します。両方の配置で、QoS はベストエフォート型であり、Cisco VXC 6215 ゼロ クライアントはデータ VLAN に配置される必要があります。音声およびビデオのコール アドミッション制御は、既存の Cisco Unified IP Phone ガイドラインに従っており、仮想デスクトップの帯域幅制御は、接続ブローカ設定を介して提供されます。

Cisco Virtualization Experience Client のキャパシティ プランニング

すべての Cisco Virtualization Experience Client は、Virtual Desktop Infrastructure(VDI)コンポーネントとともに配置され、一部の配置には Unified Communications コンポーネントも含まれている場合があります。Cisco Virtualization Experience Client を使用する場合の VDI のキャパシティ プランニングとデータセンター リソース使用率は、Virtualization Experience Infrastructure(VXI)のサイジングの一部として説明されます。詳細については、次の URL で入手可能な VXI のマニュアルを参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/solutions/ns340/ns414/ns742/ns1100/landing_vxi.html

Unified Communications コンポーネントのキャパシティ プランニングは、配置されている Virtualization Experience Client によって異なります。

Cisco VXC 2111 および 2112 の統合フォーム ファクタ ゼロ クライアントは、Cisco Unified IP Phone 8961、9951、または 9971 とペアになっています。ユーザの仮想デスクトップで実行される Cisco クライアントは、Cisco Unified IP Phone のデスクフォン制御モードを使用するため、配置されるクライアントごとにコンピュータ テレフォニー インテグレーション(CTI)プランニング ガイドラインに従う必要があります。

Cisco VXC 2211 および 2212 スタンドアロン フォーム ファクタ ゼロ クライアントは、VDI だけとして配置するか、または複数の各種 Cisco Unified IP Phone と完全に統合された音声、ビデオ、および仮想デスクトップとして配置できます。Unified Communications 環境で配置した場合、ユーザの仮想デスクトップで実行される Cisco クライアントは Cisco Unified IP Phone のデスクフォン制御モードを使用するため、配置されるクライアントごとに CTI プランニング ガイドラインに従う必要があります。

Cisco VXC 4000 ソフトウェア アプライアンスは、ソフトウェアだけの VXC 配置オプションです。ユーザの仮想デスクトップで実行される Cisco クライアントは、VXC 4000 のデスクフォン制御モードを使用するため、配置される VXC 4000 ごとに CTI プランニング ガイドラインに従う必要があります。

VDI だけのモードで実行される Cisco VXC 6215 シン クライアントは、VDI キャパシティ プランニングに従いますが、VXC 6215 が完全に統合された音声、ビデオ、および仮想デスクトップとして配置されている場合は、追加の Unified Communications キャパシティを考慮する必要があります。ユーザの仮想デスクトップで実行される Cisco クライアントは、Linux シン クライアント上でローカルに実行される VXC ソフトウェア アプライアンスのデスクフォン制御モードを使用するため、配置されるクライアントごとに CTI プランニング ガイドラインに従う必要があります。VXC ソフトウェア アプライアンスは、Cisco Unified CM 上の SIP 回線側登録済みデバイスであるため、完全に統合された音声、ビデオ、および仮想デスクトップとして実行される各 VXC 6215 シン クライアントの場合、SIP 回線デバイスおよび CTI 接続が使用されます。

Cisco Virtualization Experience Client のハイ アベイラビリティ

Cisco Virtualization Experience Client 配置には、ハイ アベイラビリティに関連する側面がいくつか含まれています。Virtual Desktop Infrastructure(VDI)、ホストされた仮想デスクトップ(HVD)内で実行される Cisco クライアント、および Unified CM に登録されている Unified Communications エンドポイントです。ユーザのデスクトップ仮想化環境は、Citrix または VMware のハイ アベイラビリティ ガイドラインに従って配置できます。ユーザの仮想デスクトップ内で実行される Cisco クライアントは、Cisco Unified Personal Communicator(「Cisco Unified Personal Communicator のハイ アベイラビリティ」を参照)および Cisco UC Integration TM for Microsoft Lync(「Cisco UC IntegrationTM for Microsoft Lync のハイ アベイラビリティ」を参照)で示されているガイドラインに応じてハイ アベイラビリティをサポートします。Unified CM に登録された Unified Communications エンドポイントは、Cisco VXC 2111、2112、2211、および 2212 ゼロ クライアントを使用する場合は Cisco Unified IP Phone、Cisco VXC 4000 または 6215 を使用する場合は VXC ソフトウェア アプライアンスになります。これらの登録済み Unified CM エンドポイントは、その呼制御グループの割り当ての一部としてデバイスのフェールオーバーをサポートします。


) CTI フェールオーバーは、Cisco Virtualization Experience Client ではサポートされていません。Survivable Remote Site Telephony(SRST)は、Cisco Unified IP Phone でサポートされていますが、SRST は VXC ソフトウェア アプライアンスでサポートされていません。


Cisco Virtualization Experience Client の設計上の考慮事項

Cisco Virtualization Experience Client には、次の設計上の考慮事項が適用されます。

Cisco VXC Manager は、Cisco Virtualization Experience Client を管理、設定、およびアップグレードするための必須コンポーネントです。

Cisco Virtualization Experience Client は、より大きな Cisco Virtualization Experience Infrastructure 配置の一部としてエンドユーザ アクセスを提供します。Cisco VXI エンドツーエンド ソリューション配置の設計ガイドラインは、Cisco Validated Design としてテストおよび文書化されています。

CTI ガイドラインは、Cisco Virtualization Experience Client を完全に統合された音声、ビデオ、および仮想デスクトップ環境で配置する場合に遵守する必要があります。

Cisco VXC ソフトウェア アプライアンスでは、QoS はベストエフォート型であり、VXC 6215 はデータ VLAN に配置される必要があります。トラフィック マーキングの詳細については、次の Web サイトで入手可能な『 Enterprise QoS Solution Reference Network Design Guide 』を参照してください。

http://www.cisco.com/go/designzone