Cisco CallManager システム ガイド Release 4.2(1)
セッション開始プロトコル (SIP)の概要
セッション開始プロトコル(SIP)の概要
発行日;2012/02/02 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 3MB) | フィードバック

目次

セッション開始プロトコル(SIP)の概要

SIP ネットワーク

SIP と Cisco CallManager

メディア終端ポイント(MTP)デバイス

Cisco CallManager がサポートする SIP 機能

SIP エンドポイントと Cisco CallManager 間の基本コール

基本の発信コール

基本の着信コール

初期メディアの使用

SIP エンドポイントと Cisco CallManager 間の DTMF リレー コール

SIP デバイスからゲートウェイまたは IVR システムへの DTMF ディジットの転送

DTMF ディジットの生成

SCCP エンドポイントが開始する補助サービス

ブラインド転送時の呼び出し音

SIP エンドポイントが開始する補助サービス

SIP が開始するコール転送

コール保留

コール転送

拡張されたコール識別サービス

CLIP および CNIP

CLIR および CNIR

COLP および CONP

COLR および CONR

RDNIS

SIP サービス パラメータ

SIP タイマーとカウンタ

SIP シグナリング/トランク インターフェイス設定のチェックリスト

参考情報

セッション開始プロトコル(SIP)の概要

ここでは、セッション開始プロトコル(SIP)の概要と、SIP と Cisco CallManager の相互対話について説明します。

この章の構成は、次のとおりです。

「SIP ネットワーク」

「SIP と Cisco CallManager」

「Cisco CallManager がサポートする SIP 機能」

「SIP シグナリング/トランク インターフェイス設定のチェックリスト」

「参考情報」

SIP ネットワーク

SIP ネットワークは、次のコンポーネントを使用します。

SIP プロキシ サーバ:このプロキシ サーバは、クライアントから SIP 要求を受信して、クライアントの代わりに要求を転送する中間デバイスとして機能します。プロキシ サーバは、認証、許可、ネットワーク アクセス制御、ルーティング、信頼性の高い要求再送、セキュリティなどの機能を提供します。

リダイレクト サーバ:リダイレクト サーバは、メッセージが進むべきネクストホップに関する情報を 1 つ以上クライアントに提供します。その後、クライアントは、次のホップ サーバまたはユーザ エージェント サーバ(UAS)と直接接続します。

Registrar サーバ:Registrar サーバは、現在のロケーションの登録を求めるユーザ エージェント クライアントからの要求を処理します。リダイレクトまたはプロキシ サーバには、登録サーバが含まれる場合があります。

ユーザ エージェント(UA):コールを開始および受信するユーザ エージェント クライアント(UAC)とユーザ エージェント サーバ(UAS)の組み合せ。UAC が SIP 要求を開始します。UAS は、SIP 要求を受信したときにユーザに接続するサーバ アプリケーションです。要求を受信すると、UAS がユーザの代わりに応答を返します。Cisco CallManager は、サーバおよびクライアントの両方(バックツーバック ユーザ エージェント)として動作できます。

SIP は、要求/応答方式を使用して、ネットワーク内の各種のコンポーネント間の通信を確立し、最終的に 2 つ以上のエンドポイント間のコールまたはセッションを確立します。1 つのセッションには、複数のクライアントおよびサーバが使用されます。

SIP ネットワーク内のユーザの識別は、次の方法で行われます。

一意の電話番号または内線番号。

電子メール アドレスと同じように表示され、 sip:<userID>@<domain> 形式を使用する一意の SIP アドレス。ユーザ ID は、ユーザ名または E.164 アドレスのいずれかを使用できます。Cisco CallManager は、E.164 アドレスだけをサポートし、電子メール アドレスはサポートしていません。

関連項目

「SIP と Cisco CallManager」

「Cisco CallManager がサポートする SIP 機能」

「SIP シグナリング/トランク インターフェイス設定のチェックリスト」

SIP と Cisco CallManager

どのプロトコルを使用する場合も、コールを受信および発信するためには、シグナリング インターフェイス(トランク)またはゲートウェイのいずれかを作成する必要があります。SIP に関しては、シグナリング インターフェイスを作成する必要があります。詳細については、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「トランクの設定」の項を参照してください。

SIP シグナリング インターフェイスは、Cisco CallManager ネットワークを SIP プロキシ サーバが提供する SIP ネットワークに接続します。他のプロトコルと同様に、SIP コンポーネントは Cisco CallManager アーキテクチャのデバイス層に適合します。H.323 プロトコルの場合、複数の論理 SIP シグナリング インターフェイスを Cisco CallManager データベースに設定し、ルート グループ、ルート リスト、およびルート パターンに関連付けることができます。1 つの論理 SIP インターフェイスに障害が発生した場合に冗長性を提供できるように、他の論理 SIP インターフェイスは同一のルート グループ リストにサービスを提供します。また、SIP シグナリング インターフェイスのデバイス プールに複数の Cisco CallManager モードを割り当てて冗長性を実現することもできます。

SIP シグナリング インターフェイスは、1 つの SIP シグナリング インターフェイスを SIP ネットワークに接続することにより、ポートベースのルーティングを使用します。Cisco CallManager は、設定された着信ポートに SIP メッセージが着信する限り、すべての SIP デバイスからのコールを受信します。複数のシグナリング インターフェイスを設定する場合は、各 SIP インターフェイスに一意の着信ポートを設定します。複数のシグナリング インターフェイスの着信ポートとして同一のポートを指定すると、アラームが発生します。

図 38-1 SIP と Cisco CallManager の相互対話

 

関連項目

「SIP ネットワーク」

「Cisco CallManager がサポートする SIP 機能」

メディア終端ポイント(MTP)デバイス

Cisco CallManager では、SIP コールを発信するために、RFC 2833 多周波符号(DTMF)対応の MTP デバイスを必要とします。SIP の現在の標準では、DTMF トーンを示すために使用するペイロード タイプは、インバンドのリアルタイム転送プロトコル(RTP)です。SCCP IP Phone などの Cisco コンポーネントは、アウトバンドの DTMF ペイロード タイプだけをサポートしています。したがって、RFC 2833 準拠の MTP デバイスは、インバンドとアウトバンドの DTMF の変換機として動作します。

関連項目

「SIP と Cisco CallManager」

「Cisco CallManager がサポートする SIP 機能」

Cisco CallManager がサポートする SIP 機能

Cisco CallManager は、SIP コールに関して次の機能をサポートします。

「SIP エンドポイントと Cisco CallManager 間の基本コール」

「SIP エンドポイントと Cisco CallManager 間の DTMF リレー コール」

「SCCP エンドポイントが開始する補助サービス」

「SIP エンドポイントが開始する補助サービス」

「拡張されたコール識別サービス」

「RDNIS」

「SIP サービス パラメータ」

SIP エンドポイントと Cisco CallManager 間の基本コール

この項では、3 つの基本コールのシナリオについて説明します。2 つのシナリオでは、着信および発信コールについて説明し、もう 1 つのシナリオでは初期メディア D の使用(コールの接続または応答の前のメディア接続)について説明します。

「基本の発信コール」

「基本の着信コール」

「初期メディアの使用」

基本の発信コール

任意の Cisco CallManager デバイスから SIP デバイスに発信コールを開始できます。Cisco CallManager デバイスには、Foreign Exchange Station(FXS)ゲートウェイに接続された SCCP IP Phone またはファックス デバイスが含まれます。たとえば、SCCP IP Phone は SIP エンドポイントにコールできます。コールに応答する SIP デバイスが、メディアの確立をトリガーします。

基本の着信コール

FXS ゲートウェイに接続された SIP IP Phone またはファックス デバイスを含む SIP ネットワーク上の任意のデバイスが、着信コールを開始できます。たとえば、SIP エンドポイントは、SCCP IP Phone へのコールを開始できます。コールに応答する SCCP IP Phone が、メディアの確立をトリガーします。

初期メディアの使用

PSTN は、初期メディアにインバンドの進行情報(呼び出しトーンまたはビジー シグナルなど)のシグナリングを提供しますが、これは SIP には当てはまりません。発信側は、コーデック使用状況、IP アドレス、ポート番号などのセッション記述プロトコル(SDP)情報を、発信 INVITE メッセージに含めます。この応答として、終端側は自身のコーデック、IP アドレスおよびポート番号を 183 Session Progress メッセージで送信し、初期メディアの候補であることを示します。

183 Session Progress 応答は、メッセージ本体にメディア セッションに関する情報が含まれることを示します。180 Alerting および 183 Session Progress メッセージの両方に、コールへの応答が行われる前に初期メディア セッションの確立を許可する SDP を含めることができます。

初期メディアが、接続の前に SIP エンドポイントに配信される必要がある場合、Cisco CallManager は常に SDP を含む 183 Session Progress メッセージを送信します。Cisco CallManager は SDP を含む 180 Alerting メッセージを生成しないため、SDP を含む 180 Alerting メッセージの受信はサポートしません。

関連項目

「Cisco CallManager がサポートする SIP 機能」

「SIP と Cisco CallManager」

SIP エンドポイントと Cisco CallManager 間の DTMF リレー コール

SIP の現在の標準では、RFC 2833 に基づいて、インバンドのペイロード タイプを使用して DTMF トーンを示します。SCCP IP Phone などの Cisco コンポーネントは、インバンドのペイロード タイプをサポートしません。RFC 2833 対応 MTP デバイスは、ペイロード タイプを監視し、インバンドとアウトバンドのペイロード タイプを変換します。

次のコールのフローは、Cisco CallManager が DTMF ディジットを処理する方法を示します。

「SIP エンドポイントと Cisco CallManager 間の DTMF リレー コール」

「DTMF ディジットの生成」

SIP デバイスからゲートウェイまたは IVR システムへの DTMF ディジットの転送

次は、一次郡速度インターフェイス(PRI)のゲートウェイと通信を行うために、MTP ソフトウェア デバイスが、SIP Phone からのインバンド DTMF ディジットを処理する例を示します。RTP ストリームは、ダイナミック ペイロード タイプが示すように、RFC 2833 DTMF を伝送します。

図 38-2 DTMF ディジットの転送

 

図 38-2 は、メディア ストリーミングから開始し、MTP デバイスは DTMF がダイナミック ペイロード タイプであることを通知されています。

1. SIP Phone は、ユーザがキーパッドで番号を入力すると、ペイロード タイプの応答を開始します。SIP Phone は、DTMF インバンド ディジット(RFC 2833 による)を MTP デバイスに転送します。

2. MTP デバイスは、インバンド DTMF ディジットを抽出し、アウトバンドのディジットを Cisco CallManager に渡します。

3. Cisco CallManager は、次にアウトバンドの DTMF ディジットをゲートウェイまたは対話型音声応答(IVR)システムにリレーします。

DTMF ディジットの生成

「SIP エンドポイントと Cisco CallManager 間の DTMF リレー コール」の説明のように、SIP は、DTMF インバンド ディジットを送信し、Cisco CallManager はアウトバンド ディジットだけをサポートします。ソフトウェア MTP デバイスは、アウトバンドの DTMF トーンを受信し、インバンドの DTMF トーンを SIP クライアントに生成します。

図 38-3 DTMF ディジットの生成

 

図 38-3 は、メディア ストリーミングから開始し、MTP デバイスには DTMF ダイナミック ペイロード タイプであることが通知されています。

1. SCCP IP Phone ユーザは、キーパッドでボタンを押します。Cisco CallManager は、SCCP IP Phone からアウトバンド ディジットを収集します。

2. Cisco CallManager は、アウトバンド ディジットを MTP デバイスに渡します。

3. MTP デバイスは、ディジットを RFC 2833 RTP 準拠のインバンド ディジットに変換し、それを SIP クライアントに転送します。

関連項目

「Cisco CallManager がサポートする SIP 機能」

「SIP と Cisco CallManager」

SCCP エンドポイントが開始する補助サービス

SIP コール時に SCCP エンドポイントが開始するすべての補助サービスをサポートします。SCCP エンドポイントは、接続された SIP デバイスに影響を与えることなく Cisco CallManager 内部で管理されます。最初の接続情報に加えられる変更は、Remote-Party-ID ヘッダーを使用する re-INVITE メッセージで更新されます。Remote-Party-ID ヘッダーの詳細については、『 SIP Extensions for Caller Identity and Privacy 』を参照してください。

次の項(「ブラインド転送時の呼び出し音」)では、ブラインド転送について説明します。ブラインド転送は、Cisco CallManager がメディア アナウンスを提供する必要があるため、補助サービスと同様に固有の動作になります。

ブラインド転送時の呼び出し音

SCCP が開始するブラインド転送では、コールが接続されてから
Cisco CallManager がトーンまたは呼び出し音を生成する必要があります。つまり、Cisco CallManager は、ブラインド転送のメディア アナウンスを提供します。

ブラインド転送は、転送のターゲットがコールに入る前に、転送側の電話機が発信者を宛先の回線に接続する際に行われます。ブラインド転送は、転送側の 1 つが呼び出し音の鳴っている電話機(呼び出し音が受信されている)に発信者を接続するか、または発信者を第三者に接続する前に第三者と話をする、打診転送(在席転送)とは異なります。

SCCP IP Phone が開始するブラインド転送は、最初に接続された SIP デバイス ユーザへの呼び出し音を許可します。Cisco CallManager は、呼び出し音を実行するために、MTP デバイスとともに配置されることがある Annunciator ソフトウェア デバイスを使用します。

Annunciator を使用すると、Cisco CallManager は、SCCP IP Phone、ゲートウェイ、およびその他の IP テレフォニー デバイスに対して事前定義されたトーンおよびアナウンスを再生できます。これらの事前定義されたトーンおよびアナウンスは、ユーザにコール ステータスに関する詳細情報を提供します。

関連項目

「Cisco CallManager がサポートする SIP 機能」

「SIP と Cisco CallManager」

SIP エンドポイントが開始する補助サービス

次の項では、SIP エンドポイントが開始する補助サービスについて説明します。

「SIP が開始するコール転送」

「コール保留」

「コール転送」

SIP が開始するコール転送

Cisco CallManager は、SIP が開始するコール転送をサポートせず、REFER 要求または Replaces ヘッダーを含む INVITE メッセージの受信を許可しません。Cisco CallManager が REFER 要求を受信すると、501 Not Implemented メッセージを返します。Cisco CallManager が Replaces ヘッダーを含む INVITE メッセージを受信すると、コールを処理し、Replaces ヘッダーを無視します。

コール保留

Cisco CallManager は、SIP デバイスまたは Cisco CallManager デバイスが開始するコール保留と取得をサポートします。たとえば、SCCP IP Phone ユーザが別のユーザが保留にしているコールを取得する場合、Cisco CallManager は re-INVITE メッセージを SIP プロキシに送信します。re-INVITE メッセージには、現在の接続先を反映させるために、更新された Remote-Party-ID 情報が含まれています。Cisco CallManager が最初にコールを開始した場合、Remote-Party-ID ヘッダーの Party フィールドには発信側が設定されます。そうでない場合は着信側が設定されます。Party フィールド パラメータの詳細については、「拡張されたコール識別サービス」を参照してください。

コール転送

Cisco CallManager は、SIP デバイスまたは Cisco CallManager デバイスが開始するコール転送をサポートします。SIP デバイスがコール転送のリダイレクションを要求すると、Cisco CallManager が要求を処理します。Cisco CallManager が開始するコール転送には、SIP のリダイレクション メッセージは使用されません。Cisco CallManager は、内部でリダイレクションを処理し、Remote-Party-Id ヘッダーを介して発信側の SIP エンドポイントに接続側の情報を伝送します。

関連項目

「Cisco CallManager がサポートする SIP 機能」

「SIP と Cisco CallManager」

拡張されたコール識別サービス

この項では、Cisco CallManager の次の SIP 識別サービスおよび Cisco CallManager が SIP にこれらの識別サービスを伝送する方法について説明します。

回線識別サービス

Calling Line Identification Presentation(CLIP)および Calling Line Identification Restriction(CLIR)

Connected Line Identification Presentation(COLP)および Connected Line Identification Restriction(COLR)

名前識別サービス

Calling Name Identification Presentation(CNIP)および Calling Name Identification Restriction(CNIR)

Connected Name Identification Presentation(CONP)および Connected Name Identification Restriction(CONR)

Cisco CallManager では、これらの識別サービスを提供するための柔軟な設定オプションにより、コールごとの設定や、SIP シグナリング インターフェイスごとの静的な事前設定を行うことができます。

CLIP および CNIP

Cisco CallManager は、Cisco CallManager からの初期 INVITE メッセージの From and Remote-Party-ID ヘッダーに発信側回線(または番号)および発信者名の表示情報を含めます。From ヘッダーのフィールドは、要求の発信側を示します。Cisco CallManager は、18x、200、および re-INVITE メッセージの Remote-Party-ID ヘッダーを使用して、接続先の名前および識別情報を伝送します。Remote-Party-ID ヘッダーには、発信者 ID およびプライバシーの詳細も含まれます。発信者 ID サービスの場合、Cisco CallManager は、Remote-Party-ID ヘッダーの Party フィールドに発信側を設定します。


) Remote-Party-ID ヘッダーの詳細については、『Cisco IOS SIP Configuration Guide』を参照してください。


Bob Jones(外部電話番号=8005550100)が SIP シグナリング インターフェイスにダイヤルアウトします。From and Remote-Party-ID ヘッダーには、次の内容が含まれます。

From: “Bob Jones” <sip:8005550100@localhost>
Remote-Party-ID: “Bob Jones”<8005550100@localhost; user=phone>; party=calling;screen=no;privacy=off

CLIR および CNIR

発信側回線(または番号)および発信者名の制限設定は、SIP シグナリング インターフェイス レベルまたはコール単位で行われます。SIP トランク レベルの設定は、コール単位の設定より優先されます。コール単位で設定する方法については、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「ルート グループの設定」を参照してください。

また、発信側回線および発信者の制限は、それぞれ個別に設定できます。たとえば、番号だけを制限し、名前の表示を許可するように選択できます。

例 1

発信者名を制限した場合、Cisco CallManager は、From ヘッダー内の発信者名を設定可能な文字列に設定します。Cisco CallManager によって、Remote-Party-ID ヘッダーの表示フィールドには実際の名前が含まれるように設定されますが、Privacy フィールドは name に設定されます。

From: “Anonymous” <sip:8005550100@localhost>
Remote-Party-ID: “Bob Jones”<9728135001@localhost; user=phone>; party=calling;screen=no;privacy=name

例 2

発信番号を制限した場合、Cisco CallManager は、From ヘッダーの発信側回線を省略します。ただし、Cisco CallManager は、Remote-Party-ID ヘッダーには発信側回線を含め、Privacy フィールドを privacy=uri に設定します。

From: “Bob Jones” <sip:@localhost>
Remote-Party-ID: “Bob Jones”<8005550100@localhost; user=phone>; party=calling;screen=no;privacy=uri

例 3

発信者の名前および番号を制限した場合、Cisco CallManager は、Remote-Party-ID ヘッダー の Privacy フィールドを privacy=full に設定します。

From: “Anonymous” <sip:localhost>
Remote-Party-ID: “Bob Jones”<8005550100@localhost; user=phone>; party=calling;screen=no;privacy=full

COLP および CONP

Cisco CallManager は、接続先回線および名前の識別を補助サービスとして使用し、発信側に接続側の番号と名前を提供します。From ヘッダーのフィールドは、要求の発信側を示します。Cisco CallManager は、18x、200、および re-INVITE メッセージの Remote-Party-ID ヘッダーを使用して、接続先の情報を伝送します。Cisco CallManager は、Remote-Party-ID ヘッダーの Party フィールドに着信側を設定します。

例 1

Cisco CallManager は、宛先アドレスが 800555 の INVITE メッセージを受信します。Cisco CallManager は、次のように接続側の名前を 18x および 200 メッセージに含めます。

Remote-Party-ID: “Bob Jones”<98005550100@localhost; user=phone>; party=called;screen=no;privacy=off

COLR および CONR

SIP トランク レベルまたはコール単位で接続先回線(または番号)および名前の制限を設定できます。SIP トランク レベルの設定は、コール単位の設定より優先されます。コール単位で設定する方法については、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「ルート グループの設定」を参照してください。

発信者 ID サービスと同様に、ユーザは接続側の番号と名前をそれぞれ個別に制限できます。

例 1

Cisco CallManager は、Remote-Party-ID ヘッダーの表示フィールドには実際の名前が含まれるように設定しますが、Privacy フィールドを privacy=name に設定します。

Remote-Party-ID: “Bob Jones”<8005550100@localhost; user=phone>; party=called;screen=no;privacy=name

例 2

接続側の番号を制限した場合、Cisco CallManager は、Remote-Party-ID ヘッダーには接続側の番号を組み込みますが、Privacy フィールドを privacy=uri に設定します。

Remote-Party-ID: “Bob Jones”<8005550100@localhost; user=phone>; party=called;screen=no;privacy=uri

例 3

接続側の名前と番号を制限した場合、Cisco CallManager は、Remote-Party-ID ヘッダーの Privacy フィールドを privacy=full に設定します。

Remote-Party-ID: “Bob Jones”<8005550100@localhost; user=phone>; party=called;screen=no;privacy=full
 

関連項目

「Cisco CallManager がサポートする SIP 機能」

「SIP と Cisco CallManager」

RDNIS

Cisco CallManager は、初期 INVITE メッセージの SIP Diversion ヘッダーを使用して、利用可能な RDNIS 情報を伝送します。

関連項目

「Cisco CallManager がサポートする SIP 機能」

「SIP と Cisco CallManager」

SIP サービス パラメータ

SIP タイマーとカウンタは、異なるサーバの機能に応じて個別に設定できます。サービス パラメータの設定方法の詳細については、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「サービス パラメータの設定」の章を参照してください。

SIP タイマーとカウンタ

SIP タイマーとカウンタは、設定可能なサービス パラメータです。次の表では、各種の SIP タイマーとカウンタについて説明し、それぞれのデフォルト値と範囲値を示します。

 

表38-1 Cisco CallManager がサポートする SIP タイマー

タイマー
デフォルト値
デフォルト範囲
定義

Trying

500 ミリ秒

100 ~ 1000

Cisco CallManager が INVITE を再転送するまで、100 応答を待機する時間

Connect

500 ミリ秒

100 ~ 1000

Cisco CallManager が 2xx 応答を INVITE に再転送するまで、ACK を待機する時間

Disconnect

500 ミリ秒

100 ~ 1000

Cisco CallManager が BYE 要求を再転送するまで、2xx 応答を待機する時間

Expires

180000 ミリ秒

60000 ~ 300000

INVITE 要求に与えられた有効時間

rel1xx

500 ミリ秒

100 ~ 1000

Cisco CallManager が reliable1xx 応答を再転送するまで待機する時間

PRACK

500 ミリ秒

100 ~ 1000

Cisco CallManager が PRACK 要求を再転送するまで待機する時間


) TCP 転送を使用しているときにタイマーがタイムアウトすると、SIP デバイスは再転送を行いません。デバイスの再試行は、TCP に依存します。


 

表38-2 Cisco CallManager がサポートする SIP 再試行カウンタ

再試行カウンタ
デフォルト値
デフォルト範囲
定義

INVITE

5

1 ~ 10

INVITE の再試行回数

Response

6

1 ~ 10

RESPONSE の再試行回数

BYE

10

1 ~ 10

BYE の再試行回数

Cancel

10

1 ~ 10

Cancel の再試行回数

PRACK

6

1 ~ 10

PRACK の再試行回数

Rel1xx

10

1 ~ 10

Reliable 1xx 応答の再試行回数

関連項目

「Cisco CallManager がサポートする SIP 機能」

「SIP と Cisco CallManager」

SIP シグナリング/トランク インターフェイス設定のチェックリスト

表38-3 に、Cisco CallManager で SIP シグナリング/トランク インターフェイスを設定する際の必要な手順の概要、および関連する手順と項目の参照先を示します。

 

表38-3 トランク設定チェックリスト

設定ステップ
手順および関連項目

ステップ 1

SIP トランクを作成します。

発信コールに対して、宛先アドレス(SIP プロキシ サーバのアドレス)を設定します。

宛先ポートを設定します。

SIP インターフェイスごとに一意の着信ポートを設定します。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』の「 トランクの追加」

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』の「 トランクの設定値」

ステップ 2

RFC 2833 対応 MTP デバイスが設定されていることを確認します。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』の 「トランクの設定値」

トランク設定では、MTP フィールドは常にオンになっています。SIP では、RFC 2833 準拠の MTP デバイスが必要です。MTP の詳細については、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「Media Termination Point の設定」を参照してください。

ステップ 3

必要に応じて、Route Pattern、Route Group、または Route List に割り当てます。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』 の「ルート パターンの設定」

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』 の「ルート グループの設定」

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』 の「ルート リストの設定」

ステップ 4

必要に応じて、SIP タイマー、カウンタ、およびサービス パラメータを設定します。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「サービス パラメータの設定」

特定の設定可能な値については、「SIP サービス パラメータ」を参照してください。

ステップ 5

必要に応じて、Annunciator がアクティブか確認します。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「Annunciator の設定」

ステップ 6

SIP プロキシ サーバが宛先アドレスとして使用されている場合、スタティック ルートが SIP インターフェイスの Call Manager
Group のすべての IP アドレスまたはドメイン名をポイントするように設定します。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「トランクの設定値」

デバイス プールのフィールドを IP アドレス、完全修飾ドメイン名(FQDN)、または DNS SRV 名にすることができます。

関連項目

「SIP ネットワーク」

「SIP と Cisco CallManager」

「Cisco CallManager がサポートする SIP 機能」

「SIP シグナリング/トランク インターフェイス設定のチェックリスト」

参考情報

関連項目

「Cisco CallManager トランク タイプの概要」

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「トランクの設定」

「IP テレフォニー プロトコルの概要」

「発信者 ID および制限」

参考資料

Cisco IP テレフォニー ソリューション リファレンス ネットワーク デザイン ガイド