Cisco CallManager システム ガイド Release 5.0(1)
トランスコーダ
トランスコーダ
発行日;2012/02/07 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 4MB) | フィードバック

目次

トランスコーダ

トランスコーダの概要

メディア リソース マネージャによるトランスコーダの管理

MTP としてのトランスコーダの使用方法

Cisco CallManager Administration におけるトランスコーダのタイプ

トランスコーダのフェールオーバーとフェールバック

アクティブな Cisco CallManager が非アクティブになった場合

登録済みのトランスコーダ デバイスのリセット

Dependency Records

トランスコーダのパフォーマンス モニタリングおよびトラブルシューティング

トランスコーダの設定チェックリスト

参考情報

トランスコーダ

Media Resource Manager(MRM; メディア リソース マネージャ)は、Cisco CallManager クラスタ内のトランスコーダのリソース予約を行います。Cisco CallManager は、MTP とトランスコーダの同時登録をサポートし、単一コール内の MTP とトランスコーダの機能を同時にサポートします。

この章の構成は、次のとおりです。

「トランスコーダの概要」

「メディア リソース マネージャによるトランスコーダの管理」

「MTP としてのトランスコーダの使用方法」

「Cisco CallManager Administration におけるトランスコーダのタイプ」

「トランスコーダのフェールオーバーとフェールバック」

「Dependency Records」

「トランスコーダのパフォーマンス モニタリングおよびトラブルシューティング」

「トランスコーダの設定チェックリスト」

「参考情報」

トランスコーダの概要

トランスコーダは、あるコーデックによるストリームを取り込み、圧縮タイプを他のタイプにトランスコーディング(変換)します。たとえば、G.711 コーデックのストリームを取り込み、そのストリームを G.729 ストリームにリアルタイムでトランスコーディング(変換)できます。さらに、トランスコーダは MTP 機能も備えているので、必要に応じて H.323 エンドポイントに対して補助サービスを使用可能にする際に使用できます。

2 つのデバイス間で異なるコーデックを使用する場合、通常、情報は交換できません。
Cisco CallManager は、エンドポイント デバイスの代わりにトランスコーダを起動します。トランスコーダは、コールに挿入されると、2 つの非互換のコーデック間で情報交換が可能になるように、そのコーデック間でデータ ストリームを変換します。トランスコーダは、ユーザにも、コールに関連するエンドポイントにも見えることはありません。

トランスコーダは、指定数のストリーミング メカニズムを提供します。このストリーミング メカニズムはそれぞれ、異なるコーデック間でデータ ストリームのトランスコーディングを行うことができます。さらに、必要に応じて、H.323 エンドポイントへのコールを行う場合に補助サービスを可能にします。

トランスコーダの詳細については、次の項を参照してください。

「MTP としてのトランスコーダの使用方法」

「Cisco CallManager Administration におけるトランスコーダのタイプ」

メディア リソース マネージャによるトランスコーダの管理

クラスタ内の Cisco CallManager はすべて、メディア リソース マネージャ(MRM)を介してトランスコーダにアクセスできます。MRM は、トランスコーダへのアクセスを管理します。

MRM は、Cisco CallManager のメディア リソース グループとメディア リソース グループ リストを使用します。メディア リソース グループ リストによって、トランスコーダは割り当てられたメディア リソース グループ内の他のデバイスと通信できます。またメディア リソース グループは、クラスタ内のリソースの管理に使用されます。

データベースに定義されているトランスコーダ デバイスごとに、トランスコーダ制御プロセスが作成されます。MRM はトランスコーダ リソースのトラッキングを行い、リソースが使用可能かどうかをクラスタ全体にアドバタイズします。

MTP としてのトランスコーダの使用方法

CAT6000 WS-X6608-T1/E1 トランスコーダ ポート リソースは MTP 機能もサポートしており、Cisco CallManager クラスタ内でソフトウェア MTP が使用できない場合に、H.323 エンドポイントに対する補助サービスを可能にします。この機能では、コール内の 1 つのエンドポイントが MTP を要求していることを Cisco CallManager が判別すると、Cisco CallManager はトランスコーダ リソースを割り当て、コールにトランスコーダを挿入します。このトランスコーダは、MTP トランスコーダとして動作をします。

Cisco CallManager は、MTP とトランスコーディングの機能を同時にサポートします。たとえば、コールが Cisco IP Phone(G723 リージョンに存在する)から NetMeeting(G711 リージョンに存在する)に発信された場合、1 つのトランスコーダ リソースが MTP とトランスコーディングの機能を同時にサポートします。

ソフトウェア MTP/トランスコーダ リソースが必要なときに使用できない場合、コールはトランスコーダ リソースを使用せずに接続され、そのコールには補助サービスがないことになります。ハードウェア トランスコーダ機能が必要で(あるコーデリックを別のコーデリックに変換するため)、トランスコーダが使用できない場合、コールは失敗します。

Cisco CallManager Administration におけるトランスコーダのタイプ

表25-1 に示すトランスコーダ タイプを Cisco CallManager Administration から選択できます。

 

表25-1 トランスコーダ タイプ

トランスコーダ タイプ
説明

Cisco Media Termination Point Hardware

このタイプは Cisco Catalyst 4000 WS-X4604-GWY および Cisco Catalyst 6000 WS-6608-T1 または WS-6608-E1 をサポートし、次のトランスコーディング セッション数を提供します。

Cisco Catalyst 4000 WS-X4604-GWY の場合

G.711 へのトランスコーディング:MTP トランスコーディング セッション数 16

Cisco Catalyst 6000 WS-6608-T1 または WS-6608-E1 の場合

G.723 から G.711 へのトランスコーディング/G.729 から G.711 へのトランスコーディング:物理ポートごとの MTP トランスコーディング セッション数 24、モジュール単位では 192 セッション

Cisco IOS Media Termination Point

このタイプは Cisco 2600XM、Cisco 2691、Cisco 3725、Cisco 3745、Cisco 3660、Cisco 3640、Cisco 3620、Cisco 2600、および Cisco VG200 ゲートウェイをサポートし、次のトランスコーディング セッション数を提供します。

NM-HDV 単位

G.711 から G.729 へのトランスコーディング:60

G.711 から GSM FR/GSM EFR へのトランスコーディング:45

Cisco IOS Enhanced Media Termination Point

NM-HD 単位

このタイプは Cisco 2600XM、Cisco 2691、Cisco 3660、Cisco 3725、Cisco 3745、および Cisco 3660 アクセス ルータをサポートし、次のトランスコーディング セッション数を提供します。

G.711 から G.729a/G.729ab/GSMFR へのトランスコーディング:24

G.711 から G.729/G.729b/GSM EFR へのトランスコーディング:18

NM-HDV2 単位

このタイプは Cisco 2600XM、Cisco 2691、Cisco 3725、Cisco 3745、および Cisco 3660 アクセス ルータをサポートし、次のトランスコーディング セッション数を提供します。

G.711 から G.729a/G.729ab/GSMFR へのトランスコーディング:128

G.711 から G.729/G.729b/GSM EFR へのトランスコーディング:96

Cisco Media Termination Point(WS-SVC-CMM)

このタイプは、装着されているドーター カードごとに 64 のトランスコーディング セッションを提供します。1 枚のドーター カードの場合は 64 のトランスコーディング セッション、2 枚のドーター カードの場合は 128 のトランスコーディング セッション、3 枚のドーター カードの場合は 192 のトランスコーディング セッション、4 枚のドーター カード(最大)の場合は 256 のトランスコーディング セッションを提供します。

このタイプは、次のコーデックの任意の組み合せの間でトランスコーディングを提供します。

G.711 a-law および G.711 mu-law

G.729 annex A および annex B

G.723.1

GSM(FR)

GSM(EFR)

トランスコーダのフェールオーバーとフェールバック

ここでは、トランスコーダ デバイスが登録されている Cisco CallManager が到達不能になった場合に、トランスコーダ デバイスがフェールオーバーとフェールバックを行う方法について説明します。また、トランスコーダ 1 で行われるリセットや再起動など、トランスコーダ デバイスに関連するコールに影響を与える状況についても説明します。

関連項目

アクティブな Cisco CallManager が非アクティブになった場合

登録済みのトランスコーダ デバイスのリセット

アクティブな Cisco CallManager が非アクティブになった場合

次に、MTP の登録先の Cisco CallManager が非アクティブになった場合に、MTP デバイスが回復する方法を説明します。

プライマリ Cisco CallManager に障害が発生した場合、トランスコーダは、トランスコーダの所属するデバイス プールに対して指定された Cisco CallManager グループ内で、次に使用可能な Cisco CallManager への登録を試みる。

Cisco CallManager が使用可能になると、そのトランスコーダ デバイスは、ただちにプライマリ Cisco CallManager に登録される。

トランスコーダ デバイスは、到達不能になった Cisco CallManager から登録解除される。その Cisco CallManager 上で行われていたコールは、リスト内で次にある Cisco CallManager に登録される。

トランスコーダが新しい Cisco CallManager への登録を試み、登録確認応答を受信しなかった場合、トランスコーダは次の Cisco CallManager への登録を行う。

登録済みのトランスコーダ デバイスのリセット

トランスコーダ デバイスは、ハード リセットまたはソフト リセット後に登録を解除し、続いて接続を解除します。リセットが完了した後、デバイスはプライマリ Cisco CallManager に再登録されます。

Dependency Records

どのメディア リソースがトランスコーダへ関連付けられているかを検索するには、Cisco CallManager Administration Transcoder Configuration ウィンドウで、Related Links ドロップダウン リスト ボックスから Dependency Records を選択します。 Go をクリックします。Dependency Records Summary ウィンドウに、トランスコーダを使用しているメディア リソース グループに関する情報が表示されます。メディア リソース グループについて詳細な情報を検索するには、メディア リソース グループをクリックして Dependency Records Details ウィンドウを表示します。Dependency Records がシステムで有効にされていない場合は、Dependency Records Summary ウィンドウにメッセージが表示されます。

Dependency Records の詳細については、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「Dependency Records へのアクセス」を参照してください。

トランスコーダのパフォーマンス モニタリングおよびトラブルシューティング

トランスコーダの Microsoft Performance Monitor カウンタを使用すると、現在使用中のトランスコーダ数、現在 Cisco CallManager に登録はされているが現時点で使用中ではないトランスコーダの数、コールに対してトランスコーダが要求されたが使用できるリソースがなかった回数を監視することができます。

Performance Monitor カウンタの詳細については、『 Cisco CallManager Serviceability システム ガイド 』および『 Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。

Cisco CallManager はトランスコーダに関するすべてのエラーを Event Viewer に書き込みます。Cisco CallManager Serviceability で Cisco IP Voice Media Streaming Application サービスのトレースを設定することができます。多くの問題のトラブルシューティングを行うには、サービスの Error オプションではなく、Significant オプションまたは Detail オプションを選択する必要があります。問題のトラブルシューティング後に、サービスのオプションを Error オプションに戻します。

Cisco IP Voice Media Streaming Application サービスの詳細については、『 Cisco CallManager
Serviceability システム ガイド
』および『 Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。

Cisco CallManager は Cisco CallManager Serviceability でトランスコーダの登録アラームおよび接続アラームを生成します。アラームの詳細については、『 Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド 』および『 Cisco CallManager Serviceability システム ガイド 』を参照してください。

トランスコーダの設定チェックリスト

表25-2 では、トランスコーダを設定する際のチェックリストを示しています。

 

表25-2 トランスコーダの設定チェックリスト

設定ステップ
手順および関連項目

ステップ 1

必要なトランスコーダ リソースの数と、これらのリソースの提供に必要なトランスコーダ デバイスの数を判別します。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「トランスコーダの設定 」

ステップ 2

トランスコーダを追加し、設定します。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「トランスコーダの設定 」

ステップ 3

新しいトランスコーダを適切なメディア リソース グループに追加します。

「メディア リソースの管理」

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「メディア リソース グループの設定値」

ステップ 4

トランスコーダ デバイスを再起動します。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「トランスコーダのリセット」

参考情報

関連項目

「メディア リソースの管理」

「メディア ターミネーション ポイント」

「トランスコーディング、会議、および MTP 用の Cisco DSP リソース」

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』の「メディア リソース グループの設定」

『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』の「メディア リソース グループの設定値」

Cisco CallManager Serviceability システム ガイド

Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド

参考資料

Cisco IP テレフォニー ソリューション リファレンス ネットワーク デザイン ガイド