Cisco CallManager システム ガイド リリース 3.3(2)
コンピュータ テレフォニー統合
コンピュータ テレフォニー統合
発行日;2012/01/09 | 英語版ドキュメント(2009/02/14 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

コンピュータ テレフォニー統合

コンピュータ テレフォニー統合アプリケーション

CTIManager

CTI によって制御されるデバイス

CTI の冗長性

Cisco CallManager

CTIManager

アプリケーションの障害

CTI 設定チェックリスト

参考情報

コンピュータ テレフォニー統合

コンピュータ テレフォニー統合(CTI)により、電話コールの発信、受信、および管理を行うと同時に、コンピュータ処理機能を活用することができます。CTI アプリケーションを使用すると、発信者番号によって指定された情報に基づいて、データベースからカスタマー情報を検索するタスクなどを実行できます。また、CTI アプリケーションにより、IVR システムによって取り込まれた情報を使用できるようになります。したがって、コールを適切な顧客サービス担当者に転送でき、コールを受けるユーザに情報を提供できます。

この章の構成は、次のとおりです。

「コンピュータ テレフォニー統合アプリケーション」

「CTIManager」

「CTI によって制御されるデバイス」

「CTI の冗長性」

「参考情報」

コンピュータ テレフォニー統合アプリケーション

次のリストでは、いくつかの Cisco CTI アプリケーションを説明しています。

Cisco IP SoftPhone:デスクトップ アプリケーション モードでは、コンピュータは多機能型の電話機に変わり、コール追跡、デスクトップ コラボレーション、オンライン ディレクトリからのワンクリック ダイヤリングなどの機能が PC に追加される。また、Cisco IP Phone と連携して使用するモードでは、デスクトップ PC からコールの発信、受信、および制御を行うことができます。すべての機能は、両方のオペレーション モードで機能します。

Cisco IP AutoAttendant:Cisco IP AutoAttendant アプリケーションは、Cisco CallManager と連携して、特定の内線番号でコールを受信し、発信者が適切な内線番号を選択できるようにします。

Cisco CallManager Attendant Console:このアプリケーションは、Cisco IP Phone を制御するためのグラフィカル ユーザ インターフェイスを提供して、Attendant Console 機能を実行します。

Personal Assistant:仮想のセクレタリまたはアシスタントであり、着信コールを選択的に処理し、またコールの発信を支援します。


) Cisco CallManager Administration 画面でユーザを作成するときに、そのユーザが CTI アプリケーションを使用する場合は、必ず、Add a User ウィンドウで Enable CTI Application Use チェックボックスをオンにしてください。このチェックボックスをオンにしない場合、CTI アプリケーションは正常に機能しません。


CTIManager

CTIManager と呼ばれるプログラムには、Cisco CallManager とは分離されたアプリケーションとインターフェイスする、CTI コンポーネントが組み込まれています。CTIManager サービスは、Cisco CallManager の通信フレームワークである System Distribution Layer(SDL)を使用して、Cisco CallManager と通信します。CTIManager プログラムは、Cisco CallManager のインストレーション時に、Cisco CallManager サーバ上の ..\Program Files\Cisco\bin\ フォルダにインストールされます。1 つのクラスタ内で 1 つ以上の CTIManager をアクティブにすることができますが、個々のサーバ上に存在できる CTIManager は 1 つだけです。アプリケーション(JTAPI/TAPI)は、複数の CTIManager に同時に接続できますが、メディア終端があるデバイスをオープンする場合は、一度に 1 つの接続しか使用できません。

旧リリースでは、アプリケーションは、クラスタ内の 1 台の Cisco CallManager に接続されました。この構造では、アプリケーションは、その Cisco CallManager 内のリソースと機能にしかアクセスできませんでした。その結果、1 台の Cisco CallManager に障害が起きると、アプリケーションに重大な問題が起きました。さらに、障害が起きた CallManager 内のリソースが、クラスタ内の別の
CallManager をホームとした(リホームした)ときに、これらのリソースは、アプリケーションが接続していた Cisco CallManager に戻るまで、アプリケーションからは使用不能のままでした。

CTIManager を使用すれば、アプリケーションはクラスタ内の Cisco CallManager すべてのリソースと機能にアクセスでき、またフェールオーバー機能も強化されます。CTIManager に障害が起きると、アプリケーションは 2 番目の CTIManager にアクセスできます。これが可能なのは、アプリケーションが 2 番目の CTIManager をサポートする場合(JTAPI アプリケーションに対応)、または Cisco TAPI Service Provider(Cisco TSP)が正しく設定されている場合(TAPI アプリケーションに対応)だけです。フェールオーバーとフェールバックの詳細については、「CTI の冗長性」を参照してください。

CTI によって制御されるデバイス

CTI が制御するデバイス タイプは、次のとおりです。

Cisco IP Phone

CTI ポート

CTI ルート ポイント

CTI によって制御される Cisco IP Phone は、CTI アプリケーションが制御できる通常の電話機です。

CTI ポートは、仮想デバイスであり、1 つ以上の仮想回線を持つことができます。ソフトウェア ベースの Cisco CallManager アプリケーション(たとえば、Cisco SoftPhone、Cisco AutoAttendant、および Cisco IP IVR)が、CTI ポートを使用します。CTI ポートの設定は、電話機と同じ Cisco CallManager Administration ウィンドウを使用して行われます。ファースト パーティ コールを制御するために、アクティブな音声回線ごとに CTI ポートを追加する必要があります。

CTI ルート ポイント仮想デバイスは、アプリケーションによって制御される転送に対応して、複数の同時コールを受信できます。アプリケーションにアクセスするためにユーザがコールできる CTI ルート ポイント上で、1 つ以上の回線を設定できます。


) TAPI アプリケーションを使用して、Cisco TAPI Service Provider(TSP)を使用する CTI ポート デバイスを制御しようとする場合は、CTI ポート デバイスごとに 1 つの回線だけを設定できます。


ユーザとして指定されるアプリケーションは、CTI デバイスを制御できます。ユーザは、デバイスの制御権を持つ場合、そのデバイスの特定の設定値(たとえば、短縮ダイヤルや自動転送)を制御できます。

CTI デバイス(CTI ポート、CTI ルート ポイント)は、それらのデバイスに適格な Cisco CallManager のリストが入っている、デバイス プールに関連付けられなければなりません。CTIポートの設定値の指定方法については、
Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「電話機の追加」 の項を参照してください。CTI ルート ポイントの設定値の指定方法については、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「CTI ルート ポイントの追加」 の項を参照してください。特定のアプリケーション(たとえば、Cisco SoftPhone)と連携させて使用するように、CTI ポートとルート ポイントを設定する方法については、そのアプリケーションに付属の資料、およびオンライン ヘルプを参照してください。

CTI デバイスに障害が起きた場合(たとえば、Cisco CallManager の障害時)、Cisco CallManager は、(この機能をサポートするデバイス用に)デバイス間ですでに接続されているメディア ストリームを保持します。セットアップ中または変更中(転送、会議、リダイレクトなど)のコールは、削除します。

CTI の冗長性

CTI は、クラスタ内の Cisco CallManager ノードの障害、および CTIManager の障害による障害状態を回復します。ここでは、次のコンポーネントのフェールオーバーとフェールバック機能について説明します。

Cisco CallManager

CTIManager

アプリケーション(TAPI/JTAPI)

Cisco CallManager

クラスタ内の Cisco CallManager ノードに障害が起きると、CTIManager は、影響を受けた CTI ポート、およびルート ポイントを別の Cisco CallManager ノード上で再度オープンして、回復させます。アプリケーションが電話デバイスをオープンしている場合、CTIManager は、電話機が別の Cisco CallManager にフェールオーバーするときに、その電話機を再度オープンします。Cisco IP Phone が別の Cisco CallManager にフェールオーバーしない場合、CTIManager は、その電話機、または電話機上の回線を開くことができません。CTIManager は、デバイス プールに割り当てられている Cisco CallManager グループを使用して、アプリケーションによってオープンされている CTI デバイスと電話機を回復させるために、どの Cisco CallManager を使用するかを決定します。

CTIManager は、Cisco CallManager の障害を最初に検出すると、その Cisco CallManager 上のデバイスが作動しなくなったことを、アプリケーション(JTAPI/TAPI)に知らせます。これらのデバイスが、正常に別の Cisco CallManager をホームにする(リホームする)と、CTIManager は、デバイスが作動状態に戻ったことをアプリケーションに知らせます。グループ内の他の Cisco CallManager がいずれも使用できない場合、デバイスは作動停止状態のままです。

障害が起きた Cisco CallManager ノードが作動状態に戻ると、CTIManager は、影響を受けた CTI ポートまたはルート ポイントを、元の Cisco CallManager に戻します(リホーム)。このリホーム プロセスが開始するのは、影響を受けたデバイス上のコールの処理が終了するか、またはアクティブでなくなったときです。コールが処理中またはアクティブである間は、デバイスをリホームできないので、リホーム プロセスが長時間実行されない場合があります。特に多数の同時コールを処理できるルート ポイントの場合に、この状態が起きます。

アプリケーションは、ルート ポイント、CTI ポート、および IP Phone が含まれる CTI 制御デバイスを回復しないように指定することがあります。アプリケーションがこれらのデバイスの回復を妨げる場合、Cisco CallManager に障害が起きると、CTI ポートとルート ポイントはクローズします。また、アプリケーションは、CTI 制御される IP Phone に対する制御権も失います。ただし、これによって電話機が別の Cisco CallManager にリホームする機能には、影響を与えません。

Cisco CallManager グループ内の Cisco CallManager がいずれも使用できない場合、CTIManager は、Cisco CallManager が作動状態になり、CTI デバイスのオープンを再度試みるまで待ちます。なんらかの理由により、Cisco CallManager が作動状態に戻っても、デバイスまたは関連した回線を開くことができない場合、CTIManager は、そのデバイスと回線をクローズします。

CTIManager

CTIManager に障害が起きると、その CTIManager に接続されているアプリケーションは、別の CTIManager 上でデバイスを再びオープンして、影響を受けたリソースを回復することができます。アプリケーションのセットアップ時に、プライマリとバックアップとして指定した CTIManager に基づいて、アプリケーションは、どの CTIManager を使用するかを判断します(アプリケーションによってサポートされている場合)。アプリケーションが新しい CTIManager に接続すると、以前に開かれていたデバイスと回線を再度開くことができます。アプリケーションは、Cisco IP Phone が新しい Cisco CallManager にリホームする前に、この IP Phone を再度オープンすることができます。ただし、このリホームが完了するまで、IP Phone を制御することはできません。


) プライマリCTIManagerが稼働状態に戻っても、アプリケーションは、この
CTIManager にリホームしません。アプリケーションがプライマリ CTIManager にフェールバックするのは、アプリケーションを再起動する場合、またはバックアップ CTIManager に障害が起きた場合です。


アプリケーションの障害

CTIApplicationHeartbeatTime パラメータを使用して、アプリケーションが
CTIManager にメッセージを送信する間隔を指定します。CTIManager は、この連続した 2 つの間隔の間、アプリケーションからメッセージを受け取らなかった場合、そのアプリケーションに障害が起きたと判断します。アプリケーション(TAPI/JTAPI、または CTIManager に直接接続されているアプリケーション)に障害が起きると、CTIManager は、そのアプリケーションをクローズします。次に、CTI ポートおよびルート ポイント上でまだ終了していないコールを、アプリケーションで設定された Call Forward On Failure(CFOF)番号に転送します。また CTIManager は、アプリケーションが開いていない CTI ポート、およびルート ポイントへの新しいコールを、アプリケーションの CFNA 番号に転送します。

CTI 設定チェックリスト

表 36-1 は、CTI アプリケーション用に Cisco CallManager を設定する手順について説明しています。

 

表 36-1 CTI 設定チェックリスト

設定ステップ
手順および関連トピック

ステップ 1

CTI アプリケーションごとに、CTI ルート ポイントまたはポートを追加し、設定する。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「CTI ルート ポイントの追加」

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「電話機の追加」

ステップ 2

CTI デバイス用の電話番号を設定する。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「電話番号の追加」

ステップ 3

アプリケーションをインストールし、設定する。

アプリケーションに付属のマニュアルを参照してください。

ステップ 4

適切なサーバ上で CTIManager サービスを有効にする。

『Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド』

ステップ 5

CTIManager および Cisco CallManager の適切なサービス パラメータを設定する。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「サービス パラメータの設定」

ステップ 6

CTIManager サービスを再起動する。

『Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド』

ステップ 7

アプリケーションに関連付けられているユーザに対して、User Configuration ウィンドウで CTI In Use チェックボックスをオンにする。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「ユーザの追加」

ステップ 8

デバイスを制御するアプリケーション(ユーザとして指定されている)に、デバイスを割り当てていることを確認する。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「ユーザとデバイスとの関連付け」

ステップ 9

アプリケーションが使用するすべてのデバイスを、適切な Cisco CallManager グループに(デバイス プールを介して)関連付けていることを確認する。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「デバイス プールの追加」

参考情報

関連トピック

「サービス」

「冗長化」

参考資料

『Cisco JTAPI Developer Guide』

『Cisco TAPI Developer Guide』

『Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド』

Cisco CallManager Serviceability System Guide』