Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド Release 6.1(1)
デバイス モビリティ
デバイス モビリティ
発行日;2012/01/08 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 7MB) | フィードバック

目次

デバイス モビリティ

デバイス モビリティの概要

デバイス モビリティの動作の概要

デバイス モビリティの動作の概要

デバイス モビリティ グループの動作の概要

インタラクションおよび制限事項

システム要件

サポートされる Cisco Unified IP Phone

デバイス モビリティのインストール

デバイス モビリティの設定

デバイス モビリティ モードのパラメータ

デバイス プール パラメータ

デバイス モビリティ グループのパラメータ

物理ロケーションのパラメータ

デバイス モビリティに関するネットワークの検討事項

デバイス モビリティの設定のヒント

デバイス モビリティの設定チェックリスト

デバイス モビリティの有効化

ローミング用デバイス プール パラメータの表示

デバイス モビリティのトラブルシューティング

その他の情報

デバイス モビリティ

デバイス モビリティ機能は、ローミング デバイスに関する重要なロケーション設定を動的に変更します。この設定には、コーリング サーチ スペース、リージョン、日時グループ、および SRST 参照先などがあります。

この章は、次の内容で構成されています。

「デバイス モビリティの概要」

「デバイス モビリティの動作の概要」

「インタラクションおよび制限事項」

「システム要件」

「サポートされる Cisco Unified IP Phone」

「デバイス モビリティのインストール」

「デバイス モビリティの設定」

「デバイス モビリティに関するネットワークの検討事項」

「デバイス モビリティの設定のヒント」

「デバイス モビリティの設定チェックリスト」

「デバイス モビリティの有効化」

「ローミング用デバイス プール パラメータの表示」

「デバイス モビリティのトラブルシューティング」

「その他の情報」

デバイス モビリティの概要

デバイス モビリティ機能は、ローミング デバイスに関する重要なロケーション設定を動的に変更します。この設定には、コーリング サーチ スペース、リージョン、日時グループ、および SRST 参照先などがあります。電話機がそのホーム ロケーションの外部に移動すると、Cisco Unified Communications Manager は、デバイス プールの設定を使用して新しいパラメータを実装します。管理者は、電話機のロケーションが変わったときに、ロケーション設定を再設定する必要はありません。

ロケーション設定が動的に再設定されるため、電話機の新しいロケーションに適した音声品質とリソース割り当てが確保されます。

モバイル ユーザが別のロケーションに移動した場合、Call Admission Control(CAC; コール アドミッション制御)により、適切な帯域幅を割り当てて、ビデオと音声の品質を確保することができます。

モバイル ユーザが PSTN コールを発信する場合、電話機は、ホーム ゲートウェイの代わりにローカル ゲートウェイにアクセスできます。

モバイル ユーザがホーム ロケーションにコールする場合、Cisco Unified Communications Manager は、リージョンに適切なコーデックを割り当てることができます。

デバイス モビリティの動作の概要

電話デバイスでモビリティ モードが有効になっている場合、Cisco Unified Communications Manager は、登録するデバイスの IP アドレスを使用して適切なロケーション設定を検索します。システムは、IP サブネットのデバイス プールに設定されている物理ロケーションと、デバイスのデバイス プールに設定されている物理ロケーションを比較し、電話機がそのホーム ロケーションの外部に移動したかどうかを判別します。

たとえば、リチャードソンにある IP アドレス 10.81.17.9 の電話機 A が Cisco Unified Communications Manager に登録されているとします。この IP アドレスは、サブネット 10.81.16.0/16 に対応付けられます。Cisco Unified Communications Manager は、データベースにおいて、デバイスのデバイス プール設定とサブネットのデバイス プール設定を確認します。電話レコード内のデバイス プールの物理ロケーション設定は、サブネットのデバイス プールの物理ロケーション設定と一致します。システムは、電話機がそのホーム ロケーションにあるものと見なし、電話レコード内の設定を使用します。

電話機 A がボールダーに移動した場合、電話機はローカルの DHCP サーバをクエリーし、130.5.5.25 という IP アドレスを取得します。この IP アドレスは、サブネット 130.5.5.0/8 に対応付けられます。Cisco Unified Communications Manager は、電話レコード内のデバイス プールの物理ロケーションを、サブネット用に設定されているデバイス プールのロケーション設定と比較します。物理ロケーションが一致しないため、システムは、デバイスが移動中であると判別します。Cisco Unified
Communications Manager は、電話レコードの設定をサブネットの設定で上書きし、その設定を新しい設定ファイルにダウンロードしてから、デバイスをリセットします。電話機は、ローミング用デバイス プールの設定で再登録されます。


) デバイス モビリティを使用するには、電話機がダイナミック IP アドレスを持っている必要があります。固定 IP アドレスを持つ電話機が移動した場合、Cisco Unified Communications Manager はそのホーム ロケーションの設定を使用します。


Cisco Unified Communications Manager は、ローミング デバイスに関する次のデバイス プール パラメータを、サブネットのデバイス プールの設定で上書きします。

[日時グループ(Date/Time Group)]

[リージョン(Region)]

[ロケーション(Location)]

[ネットワークロケール(Network Locale)]

[SRST参照先(SRST Reference)]

[接続モニタ間隔(Connection Monitor Duration)]

[物理ロケーション(Physical Location)]

[デバイスモビリティグループ(Device Mobility Group)]

[メディアリソースグループリスト(Media Resource Group List)]

ネットワークが米国以外の地理的ロケーションまで及んでいる場合、管理者は、電話機ユーザが移動先に関係なく各自の設定済みダイヤル プランを使用できるように、デバイス モビリティ グループを設定できます。デバイスが移動中であっても、同じデバイス モビリティ グループに保持されている場合は、Cisco Unified Communications Manager は次のデバイス プール パラメータも上書きします。

[AARグループ(AAR Group)]

[AARコーリングサーチスペース(AAR Calling Search Space)]

[デバイスコーリングサーチスペース(Device Calling Search Space)]

電話機がそのホーム ロケーションに戻った場合、システムは、ローミング用デバイス プールの関連付けを解除し、ホーム ロケーションの設定をダウンロードして、デバイスをリセットします。デバイスは、ホーム ロケーションの設定で登録されます。

さまざまなシナリオにおけるデバイス モビリティの動作の詳細については、次のトピックを参照してください。

デバイス モビリティの動作の概要

デバイス モビリティ グループの動作の概要


ヒント Cisco Unified Communications Manager は、電話レコードにある Communications Manager Group 設定を常に使用します。デバイスは、移動中であっても、必ずそのホーム ロケーションの Cisco Unified Communications Manager サーバに登録します。電話機が移動中の場合、変更されるのは、帯域幅割り当て、メディア リソース割り当て、リージョン設定、および AAR グループなどのネットワーク ロケーション設定だけです。


デバイス モビリティの動作の概要

この項では、Cisco Unified Communications Manager が、デバイス モビリティに関する電話機の登録とパラメータの割り当てを管理する方法について説明します。

デバイス モビリティ機能は、初期化が完了すると、次のプロセスに従って動作します。

1. モバイルとしてプロビジョニングされた IP Phone 用の電話デバイス レコードが作成され、電話機がデバイス プールに割り当てられます。電話機が Cisco Unified Communications Manager に登録され、登録プロセスの一環として IP アドレスが割り当てられます。

2. Cisco Unified Communications Manager は、デバイスの IP アドレスを、[デバイスモビリティ情報の設定(Device Mobility Info Configuration)]ウィンドウでデバイス モビリティ用に設定されたサブネットと比較します。IP サブネット マスク内で一致するビット数が最大のものが、最適な一致と見なされます(最長一致規則)。たとえば、IP アドレス 9.9.8.2 は、サブネット 9.9.0.0/16 ではなくサブネット 9.9.8.0/24 と一致します。

3. 電話レコード内のデバイス プールが、対応するサブネットのデバイス プールと一致する場合、システムは、電話機がそのホーム ロケーションにあると見なします。その結果、電話機にはそのホーム デバイス プールのパラメータが保持されます。

4. 電話レコード内のデバイス プールが、対応するサブネットのデバイス プールと一致しない場合、システムは、電話機が移動中であると見なします。 表15-1 に、デバイス モビリティの考えられるシナリオと、システムの応答を示します。

 

表15-1 デバイス モビリティのシナリオ

シナリオ
システムの応答

電話機のデバイス プールの物理ロケーション設定が、対応するサブネットに関連付けられたデバイス プールの物理ロケーション設定と一致します。


) 電話機がサブネット間を移動した可能性はありますが、物理ロケーションおよび関連付けられたサービスは変更されていません。


システムは、電話機が移動中ではないと見なし、ホーム ロケーションのデバイス プールの設定を使用します。

対応するサブネットには 1 つのデバイス プールが割り当てられています。サブネットのデバイス プールが、ホーム ロケーションのデバイス プールと異なっており、物理ロケーションも異なっています。

システムは、デバイスが移動中であると見なします。その結果、対応するサブネットのデバイス プールのパラメータでデバイスを再登録します。

物理ロケーションが異なっており、対応するサブネットには複数のデバイス プールが割り当てられています。

システムは、デバイスが移動中であると見なします。新しいデバイス プールは、ラウンドロビン規則に従って割り当てられます。サブネットにローミング デバイスが登録されるたびに、使用可能なデバイス プール セット内の次のデバイス プールが割り当てられます。

ホームのデバイス プールに定義されている物理ロケーションが、対応するサブネットに関連付けられたデバイス プールには定義されていません。

物理ロケーションは変更されていないため、電話機はホームのデバイス プールに登録されたままになります。

ホームのデバイス プールに定義されていない物理ロケーションが、対応するサブネットに関連付けられたデバイス プールには定義されています。

システムは、デバイスが定義済みの物理ロケーションに移動中であると見なし、対応するサブネットのデバイス プールのパラメータでデバイスを登録します。

サブネットが更新または削除されました。

ローミングおよびデバイス プールの割り当てに関する規則が、残りのサブネットを使用して適用されます。

デバイス モビリティ グループの動作の概要

デバイス モビリティ グループを使用すると、デバイスが地理的エンティティ内の別のロケーションに移動したかどうかを判別できます。その結果、ユーザが各自のダイヤル プランを使用できるようになります。たとえば、米国用と英国用の別々のデバイス モビリティ グループを設定したとします。電話デバイスが異なるモビリティ グループに移動した場合(たとえば、米国から英国へ)、Cisco Unified Communications Manager は、ローミング ロケーションではなく電話レコードにあるコーリング サーチス ペース、AAR グループ、および AAR CSS を使用します。

デバイスが同じモビリティ グループ内の別のロケーションに移動した場合は(たとえば、米国のリチャードソンから米国のボールダーへ)、ローミング用デバイス プールの設定から CSS 情報が取得されます。このアプローチの場合、ユーザが PSTN 宛先をダイヤルすると、ユーザはローカル ゲートウェイに到達します。

表15-2 に、さまざまなシナリオでシステムが使用するデバイス プール パラメータを示します。

 

表15-2 デバイス モビリティ グループのシナリオ

シナリオ
使用されるパラメータ

ローミング デバイスが、同じデバイス モビリティ グループ内の別のロケーションに移動しました。

[ローミング用デバイスプール(Roaming Device Pool)]:はい

[ロケーション(Location)]:ローミング用デバイス プールの設定

[リージョン(Region)]:ローミング用デバイス プールの設定

[メディアリソースグループリスト(Media Resource Group List)]:ローミング用デバイス プールの設定

[デバイスコーリングサーチスペース(Device Calling Search Space)]:ローミング用デバイス プールの設定([デバイスモビリティコーリングサーチスペース(Device Mobility Calling Search Space)])

[AARグループ(AAR Group)]:ローミング用デバイス プールの設定

[AARコーリングサーチスペース(AAR Calling Search Space)]:ローミング用デバイス プールの設定

ローミング デバイスが、異なるデバイス モビリティ グループ内の別のロケーションに移動しました。

[ローミング用デバイスプール(Roaming Device Pool)]:はい

[ロケーション(Location)]:ローミング用デバイス プールの設定

[リージョン(Region)]:ローミング用デバイス プールの設定

[メディアリソースグループリスト(Media Resource Group List)]:ローミング用デバイス プールの設定

[デバイスコーリングサーチスペース(Device Calling Search Space)]:ホーム ロケーションの設定

[AARグループ(AAR Group)]:ホーム ロケーションの設定

[AARコーリングサーチスペース(AAR Calling Search Space)]:ホーム ロケーションの設定

デバイスが移動しましたが、デバイス モビリティ グループは、ホームのデバイス プールにも、ローミング用デバイス プールにも定義されていません。

デバイスは、移動中のため、ローミング用デバイス プールの設定([デバイスモビリティコーリングサーチスペース(Device Mobility Calling Search Space)]、[AARコーリングサーチスペース(AAR Calling Search Space)]、および[AARグループ(AAR Group)]など)を取得します。

インタラクションおよび制限事項

IP アドレス

デバイス モビリティ機能は、Cisco Unified Communications Manager に登録するデバイスの IP アドレスを利用します。

デバイス モビリティを使用するには、電話機がダイナミック IP アドレスを持っている必要があります。

デバイスへの IP アドレスの割り当てに NAT/PAT が使用されている場合、登録時に提供される IP アドレスは、デバイスの実際の IP アドレスと異なることがあります。

ローミング

デバイスが同じデバイス モビリティ グループ内を移動中の場合、Cisco Unified Communications Manager は、デバイス モビリティ CSS を使用してローカル ゲートウェイに到達します。ユーザが電話機で不在転送(CFA; Call Forward All)を設定した場合、CFA CSS が「なし」に設定され、CFA CSS アクティベーションポリシーが[デバイス/回線CSSのアクティブ化を使用]に設定されているときは、次のようになります。

デバイスがそのホーム ロケーションにある場合、デバイス CSS と回線 CSS は CFA CSS として使用されます。

デバイスが同じデバイス モビリティ グループ内を移動中の場合、ローミング用デバイスプールのデバイス モビリティ CSS と、回線 CSS は、CFA CSS として使用されます。

デバイスが異なるデバイス モビリティ グループ内を移動中の場合、デバイス CSS と回線 CSS は、CFA CSS として使用されます。

不在転送の設定オプションの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「電話番号の設定」の章と、『 Cisco Unified Communications Manager システム ガイド 』の「電話番号の概要」の章を参照してください。

システム要件

デバイス モビリティには、次のソフトウェア コンポーネントが必要です。

Cisco Unified Communications Manager 6.0 以降

クラスタ内の少なくとも 1 台のサーバ上で稼働している Cisco CallManager サービス

Cisco CallManager サービスと同じサーバ上で稼働している Cisco Database Layer Monitor サービス

クラスタ内の少なくとも 1 台のサーバ上で稼働している Cisco TFTP サービス

Cisco Unified Communications Manager Locale Installer(英語以外の電話ロケール、または国に固有のトーンを使用する場合)

サポートされる Cisco Unified IP Phone

Cisco Unified Communications Manager の管理ページで設定できる SCCP または SIP 電話機はすべて、デバイス モビリティをサポートします。たとえば、次の電話機が該当します。

Cisco Unified IP Phone 7900 シリーズ

Cisco Unified IP Phone 30 VIP

Cisco Unified IP Phone 12 SP+

Computer Telephony Integration(CTI; コンピュータ/テレフォニー インテグレーション)ポート

Cisco IP Communicator

デバイス モビリティのインストール

デバイス モビリティは、Cisco Unified Communications Manager のインストール時に自動的にインストールされます。Cisco Unified Communications Manager をインストールした後に、Cisco Unified Communications Manager の管理ページでデバイス モビリティを設定し、機能を有効にする必要があります。


) 既存のデバイス プールは、Cisco Unified Communications Manager Release 6.0 以降へのアップグレードの一環として、新しいデバイス プールおよび共通プロファイル構造へ自動的に移行します。


デバイス モビリティの設定

デバイス モビリティ機能を正しく設定するには、ネットワーク設計の検討事項を確認し、設定チェックリストのステップを確認します。次に、設定するための要件を実行し、Cisco CallManager サービスをアクティブにします。

デバイス モビリティのパラメータ設定の概要については、次の各項を参照してください。

「デバイス モビリティ モードのパラメータ」

「デバイス プール パラメータ」

「デバイス モビリティ グループのパラメータ」

「物理ロケーションのパラメータ」

設定プロセスと関連手順については、「デバイス モビリティの設定チェックリスト」を参照してください。

デバイス モビリティ モードのパラメータ

デバイス モビリティを有効にするには、デバイス モビリティ モードをクラスタまたは特定の電話機に対して設定します。

デバイス モビリティ モードをクラスタに対して有効または無効にした場合、クラスタの設定は、デバイス モビリティをサポートするクラスタ内の電話機すべてに適用されます。

デバイス モビリティ モードを電話機に対して有効または無効にした場合、電話機の設定は、クラスタの設定よりも優先されます。

電話機の[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]の設定が[デフォルト]になっている場合、Cisco Unified Communications Manager は、デバイスに対してクラスタ全体のサービス パラメータ設定を使用します。

デバイス モビリティを有効または無効にする手順については、「デバイス モビリティの有効化」を参照してください。

デバイス プール パラメータ

[デバイスプール設定(Device Pool Configuration)]ウィンドウには、デバイス モビリティに関する次の新しい設定が含まれています。

[デバイスモビリティグループ(Device Mobility Group)]

[ロケーション(Location)]

[物理ロケーション(Physical Location)]

[デバイスモビリティコーリングサーチスペース(Device Mobility Calling Search Space)]

[AARコーリングサーチスペース(AAR Calling Search Space)]

[AARグループ(AAR Group)]

次の既存のデバイス プール パラメータも、デバイス モビリティをサポートします。

[日時グループ(Date/Time Group)]

[リージョン(Region)]

[SRST参照先(SRST Reference)]

[メディアリソースグループリスト(Media Resource Group List)]

[ネットワークロケール(Network Locale)]

[接続モニタ間隔(Connection Monitor Duration)]

デバイス プール パラメータを設定する場合は、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「デバイス プールの設定」を参照してください。


) ユーザ関連のパラメータの[名前(Name)]、[ソフトキーテンプレート(Softkey Template)]、[ネットワーク保留MOH音源(Network Hold MOH Audio Source)]、[ユーザ保留MOH音源(User Hold MOH Audio Source)]、[ユーザロケール(User Locale)]、[MLPP表示(MLPP Indication)]、[MLPPプリエンプション(MLPP Preemption)]、および[MLPPドメイン(MLPP Domain)]は、以前は[デバイスプール設定(Device Pool Configuration)]ウィンドウに含まれていましたが、現在は、共通デバイス設定という別個のプロファイルを構成しています。

共通デバイス設定のパラメータを設定する場合は、『Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』の「共通デバイス設定」を参照してください。これらのパラメータは、デバイス モビリティには適用されません。


デバイス モビリティ グループのパラメータ

デバイス モビリティ グループの設定は、オプションです。[デバイスプール設定(Device Pool Configuration)]ウィンドウの[デバイスモビリティグループ(Device Mobility Group)]の設定は、デフォルトで[なし]になっています。

詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「デバイス モビリティ グループの設定」を参照してください。

物理ロケーションのパラメータ

[デバイスプール設定(Device Pool Configuration)]ウィンドウにある物理ロケーションの設定はオプションです。ただし、デバイス モビリティ機能を呼び出すには、物理ロケーションを設定する必要があります。物理ロケーションをデバイス プールと関連付ける前に、[物理ロケーションの設定(Physical Location Configuration)]ウィンドウで、物理ロケーションを設定する必要があります。[デバイスプール設定(Device Pool Configuration)]ウィンドウの[物理ロケーション(Physical Location)]の設定は、デフォルトで[なし]になっています。

詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「物理ロケーションの設定」を参照してください。

デバイス モビリティに関するネットワークの検討事項

デバイス モビリティ構造は、さまざまなネットワーク設定に対応できます。

効率のよいデバイス モビリティを設計するには、ネットワークをデバイス モビリティ グループ(オプション)、物理ロケーション、およびサブネットに分割します。階層におけるグループの数とレベルは、組織の規模や複雑さによって異なります。

デバイス モビリティ グループは、ネットワークにおけるトップレベルの地理的エンティティを表します。デバイス モビリティ グループの設定により、デバイスが同じ地理的エンティティの内部を移動したかどうかが判別され、主に、ユーザが各自のダイヤル プランを保持できるようになります。たとえば、ローミング デバイスが PSTN コールの場合にローカル ゲートウェイにアクセスするように設定する場合は、ホーム ロケーションのデバイス プールとローミング ロケーションのデバイス プールに、同じデバイス モビリティ グループを使用してください。

デバイス モビリティ グループでは、国、地域、州や県、市、またはその他のエンティティを表すことができます。世界規模のネットワークを持つ企業であれば、個々の国を表すデバイス モビリティ グループを選択し、国内または地域ネットワークを持つ企業であれば、州、県、または市を表すデバイス モビリティ グループを定義することができます。デバイス モビリティ グループを定義しなくても、デバイス モビリティ機能は使用できます。

階層内の次のレベルに位置する物理ロケーションは、ロケーションベースのデバイス プール パラメータ(日時やリージョンなど)に対応する地理的ロケーションを識別します。Cisco Unified Communications Manager は、地理的ロケーションを使用して、電話機に割り当てるネットワーク リソースを判別します。ユーザがホーム ロケーションの外部に移動した場合、システムは、電話機ユーザがローカル メディア リソースと、コールに適した帯域幅を使用できるようにします。

たとえば、保留音(MOH)サーバが、企業内の特定のオフィスまたはキャンパスにサービスを提供しているとします。デバイスが別のオフィスまたはキャンパスに移動し、Cisco Unified Communications Manager に再登録した場合、デバイスへのサービス提供は、ローミング ロケーションにある MOH サーバから行うのが最適です。

MOH などのサービスの可用性に応じて物理ロケーションを定義すると、デバイスが別の物理ロケーションに移動したときに、サービスを効率的かつ経済的に再割り当てできることが保証されます。ネットワーク構造とサービスの割り当てに応じて、市、企業キャンパス、またはビルディングごとに物理ロケーションを定義することができます。

ネットワーク設定では、ネットワークごとにそれぞれ別の物理ロケーションに配置することをお勧めします。この配置により、各ネットワークを対応する物理ロケーションにマップできます。

サブネットには、地理的ロケーション、同じビルディング、または同じ LAN にあるすべてのデバイスを含めることができます。また、サブネットには、デバイス モビリティ グループと物理ロケーションを含むデバイス プールを 1 つまたは複数設定できます。

ロケーションは、集中型コール処理システムの CAC を識別します。ロケーションの設定は、電話機またはデバイス プールに対して行います。詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager システム ガイド 』の「コール アドミッション制御」の章を参照してください。

デバイス モビリティの設定のヒント

Cisco Unified Communications Manager の管理ページでデバイス モビリティを設定する場合は、次の事項を考慮してください。

[電話の設定(Phone Configuration)]ウィンドウで[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]が[デフォルト]に設定されている場合、デバイス モビリティ機能がデバイスに対して有効になるかどうかは、Device Mobility Mode サービス パラメータによって決まります。

Cisco Unified Communications Manager は、最長一致規則を使用して IP アドレスとサブネットを照合します。つまり、IP サブネット マスク内で一致するビット数が最大のものが、最適な一致と見なされます。たとえば、IP アドレス 9.9.8.2 は、サブネット 9.9.0.0/16 ではなくサブネット 9.9.8.0/24 と一致します。

デバイスの IP アドレスと一致するデバイス モビリティ情報エントリがない場合、デバイスはホーム ロケーションのデバイス プール設定を使用します。

電話デバイスへのデバイス プールの割り当ては[電話の設定(Phone Configuration)]ウィンドウで行い、サブネットへのデバイス プールの割り当ては[デバイスモビリティ情報の設定(Device Mobility Info Configuration)]ウィンドウで行います。

サブネット アドレスには、1 つまたは複数のデバイス プールを割り当てることができます。Cisco Unified Communications Manager は、ラウンドロビン方式で、同じサブネットのデバイス プールをローミング デバイスに割り当てます。たとえば、ローミング デバイス 1 には、リスト内の最初のデバイス プールが割り当てられ、ローミング デバイス 2 には、リスト内の 2 番目のデバイス プールが割り当てられます。このプロセスを使用すると、本社の会議にすべての支社の従業員が参加する場合など、多数の電話機が 1 つの領域に移動することが想定される場合にロード シェアリングを行うことができます。

物理ロケーションは[デバイスプール設定(Device Pool Configuration)]ウィンドウでは必須設定になっていませんが、デバイス モビリティ機能を使用するには、デバイス プールの物理ロケーションを定義する必要があります。物理ロケーションの設定は、必ず、ホームのデバイス プールとローミング用デバイス プールに対して行ってください。

デバイス モビリティ構造の準備ができたら、デバイス モビリティをサポートする IP Phone に対してデバイス モビリティをオンにすることができます。

デバイス モビリティの設定チェックリスト

表15-3 は、デバイス モビリティの設定手順を示しています。この手順では、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで、ロケーション、コーリング サーチ スペース、および AAR グループを設定したことを前提としています。

ロケーションの設定の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「ロケーションの設定」を参照してください。

コーリング サーチ スペースの設定の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「コーリング サーチ スペースの設定」を参照してください。

AAR グループの設定の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「自動代替ルーティングのグループ設定」を参照してください。

 

表15-3 Cisco Unified Communications Manager デバイス モビリティのチェックリスト

設定手順
関連手順と関連項目

ステップ 1

物理ロケーションを設定します。

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「物理ロケーションの設定」

ステップ 2

デバイス モビリティ グループを設定します。

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「デバイス モビリティ グループの設定」

ステップ 3

[デバイスプール設定(Device Pool Configuration)]ウィンドウで、デバイス プールを設定します。

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「デバイス プールの設定」

ステップ 4

[デバイスモビリティ情報の設定(Device Mobility Info Configuration)]ウィンドウで、サブネットを設定し、サブネットに 1 つ以上のデバイス プールを割り当てます。

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「デバイス モビリティ情報の設定」

ステップ 5

デバイス モビリティ モードをクラスタまたは特定の電話機に対して有効にします。

「デバイス モビリティの有効化」

ステップ 6

Cisco CallManager サービスがアクティブになっていることを確認します。

Cisco Unified Serviceability アドミニストレーション ガイド

デバイス モビリティの有効化

この項では、デバイス モビリティ機能をクラスタまたは電話機に対して有効にする手順を示します。

デバイス モビリティ機能を有効にする場合は、次の事項を考慮してください。

インストール時点では、クラスタの[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]の設定は、デフォルトで[オフ]になっています。つまり、デバイス モビリティはクラスタに対して無効になっています。

インストール時点では、特定の電話機の[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]の設定は、デフォルトで[デフォルト]になっています。つまり、電話機の設定にはクラスタの設定が適用されます。

デバイス モビリティをサポートするクラスタ内の電話機すべてに対してデバイス モビリティを有効にするには、[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]を[オン]に設定します。

クラスタ内の特定の電話機に対してデバイス モビリティを有効にするには、クラスタの[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]を[オフ]に設定し、特定の電話機の[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]を[オン]に設定します。

クラスタ内の特定の電話機に対してデバイス モビリティを無効にするには、クラスタの[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]を[オン]に設定し、特定の電話機の[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]を[オフ]に設定します。

デバイス モビリティをグループとしてサポートする電話機に対してデバイス モビリティを有効または無効にするには、[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]を[デフォルト]のままにします。デバイス モビリティをサポートする電話機はすべて、クラスタ全体の設定を取得します。

始める前に

デバイス モビリティのパラメータと関連項目を設定する場合は、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。

「物理ロケーションの設定」

「デバイス モビリティ グループの設定」

「デバイス モビリティ情報の設定」

「デバイス プールの設定」

デバイス モビリティ構造の準備ができたら、デバイス モビリティをサポートする電話機に対してデバイス モビリティをオンにすることができます。

手順


ステップ 1 クラスタまたは電話機の[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]の設定を検索します。

デバイス モビリティをクラスタに対して有効または無効にするには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで、 [システム]>[サービスパラメータ] を選択します。

[サーバ(Server)]ドロップダウン リスト ボックスから、Cisco CallManager サービスを実行しているサーバを選択します。

[サービス(Service)]ドロップダウン リスト ボックスから、[Cisco CallManager]サービスを選択します。

[サービスパラメータ設定(Service Parameter Configuration)]ウィンドウが表示されます。ステップ 2 に進みます。

[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]を有効にするには、[オン]を選択します。

デバイス モビリティを電話機に対して設定するには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで、 [デバイス]>[電話] を選択します。 [検索] をクリックしてデバイス プール リストを表示するか、アクティブなクエリーの検索結果を使用します。

[電話の検索と一覧表示(Find and List Phones)]ウィンドウに表示される電話機のリストから、デバイスを選択します。[電話の設定(Phone Configuration)]ウィンドウが表示されます。ステップ 2 に進みます。

ステップ 2 デバイス モビリティ モードを選択します。

[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]ドロップダウン リスト ボックスで、デバイス モビリティを有効にするには[オン]を、デバイス モビリティを無効にするには[オフ]を選択します。

デバイス モビリティをサポートする電話機すべてがクラスタ全体の設定を取得するように設定するには、[電話の設定(Phone Configuration)]ウィンドウの[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]ドロップダウン リスト ボックスで、[デフォルト]を選択します。


 

追加情報

「その他の情報」を参照してください。

ローミング用デバイス プール パラメータの表示

ローミング用デバイス プールの設定を表示するには、電話デバイスでモビリティ モードが有効になっている状態で、[電話の設定(Phone Configuration)]ウィンドウの[デバイスモビリティモード(Device Mobility Mode)]フィールドの横にある [現在のデバイスモビリティ設定の表示] をクリックします。デバイスが移動中でない場合は、ホーム ロケーションの設定が表示されます。

デバイス モビリティのトラブルシューティング

デバイスが移動中のときにローミング用デバイス プール パラメータを表示して、各パラメータが正しいことを確認します。

Cisco Unified Serviceability の Trace Configuration および Real-Time Monitoring Tool を使用して、デバイス モビリティに関する不具合をトラブルシューティングします。『 Cisco Unified Serviceability アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。

その他の情報

関連項目

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「デバイス プールの設定」

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「サービス パラメータの設定」

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「物理ロケーションの設定」

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「デバイス モビリティ グループの設定」

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「デバイス モビリティ情報の設定」

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「共通デバイス設定」

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「ロケーションの設定」

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「物理ロケーションの設定」

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「Cisco Unified IP Phone の設定」

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「Survivable Remote Site Telephony の設定」

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「自動代替ルーティングのグループ設定」

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「日付/ 時間グループの設定」

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「リージョンの設定」

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「コーリング サーチ スペースの設定」

Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「メディア リソース グループの設定」

Cisco Unified Communications Manager システム ガイド 』の「コール アドミッション制御」

Cisco Unified Communications Manager システム ガイド 』の「システム レベルのコンフィギュレーション設定」

Cisco Unified Communications Manager システム ガイド 』の「Cisco TFTP」

その他のシスコ マニュアル

Cisco Unified Serviceability アドミニストレーション ガイド

Cisco Unified Communications Manager トラブルシューティング ガイド