Cisco CallManager システム ガイド Release 3.3(3)
Cisco TFTP
Cisco TFTP
発行日;2012/02/17 | 英語版ドキュメント(2009/02/14 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

Cisco TFTP

TFTP プロセスの概要

デバイスによる DHCP と CiscoTFTP の使用方法の概要

デバイスによる TFTP サーバへのアクセス方法の概要

デバイスによる TFTP サーバの識別方法の概要

代替 TFTP パス

バックアップまたはフェールバック TFTP サーバの設定

TFTP 設定チェックリスト

参考情報

Cisco TFTP

Cisco TFTP サービスは、TFTP(FTP を簡素化したバージョン)と整合性のあるファイルの作成とそのサービスを提供します。Cisco TFTP はコンフィギュレーション ファイルを作成し、組み込みコンポーネントの実行可能ファイル、呼び出し音ファイル、およびデバイス コンフィギュレーション ファイルを処理します。

コンフィギュレーション ファイルには、電話機とゲートウェイなどのデバイスが接続する Cisco CallManager を優先順に並べたリストと、デバイスがリスト上の Cisco CallManager への接続に使用する TCP ポート、および実行可能ファイルのロード ID が保存されています。Cisco IP Phone 7960、7940、および 7935 モデルなど、一部のデバイス用のコンフィギュレーション ファイルには、電話機のボタン(メッセージ、ディレクトリ、サービス、および情報)用の URL も保存されています。ゲートウェイ用のコンフィギュレーション ファイルには、ゲートウェイのコンフィギュレーション情報がすべて保存されています。

コンフィギュレーション ファイルは、デバイス タイプと TFTP サービス パラメータの設定に応じて、.cnf 形式または .cnf.xml 形式で作成されます。BuildCNFType サービス パラメータを Build All に設定すると、TFTP サーバによって .cnf.xml と .cnf の両形式ですべてのデバイス用のコンフィギュレーション ファイルが作成されます。このサービス パラメータを Builds None に設定すると、.cnf.xml ファイルだけが TFTP サーバによってすべてのデバイス用に作成されます。このパラメータが Build Selective(デフォルト値)に設定されている場合、TFTP サーバによってすべてのデバイス用の .cnf.xml ファイルが作成され、さらに 表 8-1 に示すデバイス タイプの選択リストだけに .cnf ファイルが作成されます。

 

表 8-1 Build Selective BuildCNFType のデバイス

デバイス タイプ
デバイス名

MODEL_30SPP

Cisco 30 SP+

MODEL_12SPP

Cisco 12 SP+

MODEL_12SP

Cisco 12 SP

MODEL_12S

Cisco 12 S

MODEL_30VIP

Cisco 30 VIP または DPA

MODEL_IP_CONFERENCE_PHONE

Cisco 7935

MODEL_SCCP_PHONE

SCCP Phone

MODEL_VEGA

Analog Access

MODEL_UONE

Voice Mail Port

この章では、Cisco CallManager、TFTP、および Dynamic Configuration Protocol(DHCP; ダイナミック ホスト コンフィギュレーション プロトコル)の関係、またデバイスと TFTP サーバの関係について説明します。この章の構成は、次のとおりです。

「TFTP プロセスの概要」

「デバイスによる DHCP と Cisco TFTP の使用方法の概要」

「デバイスによる TFTP サーバへのアクセス方法の概要」

「デバイスによる TFTP サーバの識別方法の概要」

「代替 TFTP パス」

「バックアップまたはフェールバック TFTP サーバの設定」

「TFTP 設定チェックリスト」

「参考情報」

TFTP プロセスの概要

TFTP サーバは、コンフィギュレーション ファイルに対する要求を同時に処理します。ここでは、要求プロセスについて説明します。

デバイスは、ブート時に DHCP サーバにネットワーク コンフィギュレーション情報を照会します。DHCP サーバは応答として、そのデバイスの IP アドレス、サブネット マスク、デフォルト ゲートウェイ、Domain Name System (DNS; ドメイン ネーム システム)サーバのアドレス、および TFTP サーバの名前またはアドレスを返します(Cisco IP Phone 7960 モデルなど、一部のデバイスは、最大 2 台の TFTP サーバをサポートしています。このようなデバイスは、プライマリ TFTP サーバに到達しない場合、フェールバック TFTP サーバに到達しようとします)。


) デバイス上で DHCP が使用可能になっていない場合は、デバイスに IP アドレスを割り当てて、デバイス上でローカルに TFTP サーバを設定する必要があります。


デバイスは、TFTP サーバにコンフィギュレーション ファイルを要求します。TFTP サーバは、内部キャッシュを検索し、その後コンフィギュレーション ファイルのプライマリ パスと代替パス(指定されている場合)を検索します。TFTP サーバがコンフィギュレーション ファイルを検出した場合は、デバイスにそのファイルを送信します。デバイスが Cisco CallManager の名前を受け取った場合、デバイスは DNS を使用して名前を解決し、Cisco CallManager の接続をオープンにします。IP アドレスまたは名前を受け取らなかった場合、デバイスはデフォルトのサーバ名を使用します。

TFTP サーバがコンフィギュレーション ファイルを検出できない場合、サーバはデバイスに「file not found」というエラー メッセージを送信します。

TFTP サーバが最大数の要求(最大サービス数である 60 個)を処理しているときにコンフィギュレーション ファイルを要求したデバイスは、TFTP サーバからエラー メッセージを受け取ります。この場合、デバイスは後でコンフィギュレーション ファイルを要求します。

デバイスのブート方法の詳細については、「デバイスによる DHCP と Cisco TFTP の使用方法の概要」を参照してください。

デバイスによる DHCP と Cisco TFTP の使用方法の概要

シスコのテレフォニー デバイスには、手動または DHCP により IP アドレスを割り当てる必要があります。また、デバイスは、デバイス ロードとデバイス コンフィギュレーション ファイルを保存している TFTP サーバにアクセスする必要があります。

IP アドレスの取得

デバイス上で DHCP が使用可能になっている場合は、ネットワークにデバイスを接続するときに、DHCP により IP アドレスがデバイスに自動的に割り当てられます。DHCP サーバは、デバイスを TFTP サーバ(またはデバイスで使用可能な場合は、2 番目の TFTP サーバ)に誘導します。たとえば、IP ネットワーク上にある複数の Cisco IP Phone を接続すると、DHCP により IP Phone に IP アドレスが自動的に割り当てられ、適切な TFTP サーバへのパスが提供されます。

デバイス上で DHCP が使用可能になっていない場合は、デバイスに IP アドレスを割り当てて、デバイス上でローカルに TFTP サーバを設定する必要があります。

デフォルトの DHCP 設定は、デバイスによって異なります。

Cisco IP Phone の場合、デフォルトで DHCP が使用可能。DHCP を使用しない場合は、電話機の DHCP を使用不可にして、手動で電話機に IP アドレスを割り当てる必要があります。

Cisco Access Analog Gateway および Cisco Access Digital Gateway の場合、DHCP は常に使用可能。

Cisco Catalyst 6000 8 ポート音声 T1/E1 およびサービス モジュールの場合、Cisco Catalyst 6000 上の Network Management Processor(NMP; ネットワーク管理プロセッサ)の DHCP は、使用可能または不可の状態。DHCP が使用不可の場合は、Cisco Catalyst 6000 上で Cisco IOS コマンドライン インターフェイスを使用して、IP アドレスを設定する必要があります。

コンフィギュレーション ファイルの要求

IP アドレスを取得した(DHCP または手動での割り当てによって)デバイスは、TFTP サーバに構成ファイルを要求します。

Cisco CallManager データベースに手動で追加したデバイスの場合、デバイスはデバイス名に対応するコンフィギュレーション ファイルにアクセスします。
Cisco CallManager 内で自動登録が使用可能になっている場合、電話機は TFTP サーバからデフォルト コンフィギュレーション ファイルにアクセスします。


) 自動登録が可能なデバイスで、デフォルト コンフィギュレーション ファイルをもつデバイス タイプは、電話機に限られます。その他のデバイスはすべて、手動で Cisco CallManager データベースに追加する必要があります。


電話機に XML 互換のロードがある場合、その電話機は .cnf.xml 形式のコンフィギュレーション ファイルを要求します。それ以外の場合では、.cnf ファイルを要求します。


) BuildCNFType サービス パラメータを Build All に設定すると、TFTP サーバによって .cnf.xml と .cnf の両形式ですべてのデバイス用のコンフィギュレーション ファイルが作成されます。このサービス パラメータを Builds None に設定すると、.cnf.xml ファイルだけが TFTP サーバによってすべてのデバイス用に作成されます。このパラメータが Build Selective (デフォルト値)に設定されている場合、TFTP サーバによってすべてのデバイス用の .cnf.xml ファイルが作成され、さらに .cnf.xml をサポートしないデバイスの選択リストだけに .cnf ファイルが作成されます。表 8-1 は、これらのデバイスのリストを示しています。


Cisco CallManager との接続

TFTP サーバからコンフィギュレーション ファイルを取得したデバイスは、コンフィギュレーション ファイルに指定されているリスト中で最も優先順位が高い Cisco CallManager への TCP 接続を試みます。デバイスがデータベースに手動で追加された場合は、Cisco CallManager がそのデバイスを識別します。Cisco CallManager 内で自動登録が使用可能になっている場合、データベースに手動で追加されなかった電話機は、Cisco CallManager データベースへの自動登録を試行します。

Cisco CallManager は、.cnf 形式のコンフィギュレーション ファイルを使用するデバイスに ロード ID を通知します。.xml 形式のコンフィギュレーション ファイルを使用するデバイスは、コンフィギュレーション ファイルの中でロード ID を受け取ります。デバイスのロード ID が現在デバイス上で実行されているロード ID と異なる場合、デバイスは新しいロード ID に関連したロードを TFTP に要求し、自身のリセットを行います。デバイス ロードの詳細については、「デバイスのサポート」を参照してください。

コールを行う準備ができると、電話機は使用できる呼び出し音のリストを TFTP サーバに要求します。電話機のユーザが呼び出し音のタイプを変更すると、TFTP サーバは新しい呼び出し音のタイプを送信します。

デバイスによる TFTP サーバへのアクセス方法の概要

デバイスのタイプに応じて、次のいずれかの方法で IP Phone とゲートウェイによる TFTP サーバ IP アドレスの取得を可能にします。

ゲートウェイおよび電話機の DHCP カスタム オプション 150 を使用する。

シスコはこの方式をお勧めします。この方式では、TFTP サーバの IP アドレスをオプション値として設定しています。

ゲートウェイおよび電話機の DHCP オプション 066 を使用する。

TFTP サーバのホスト名または IP アドレスをオプション値として設定できます。

ゲートウェイおよび電話機による CiscoCM1 の照会を行う。

DNS によって、この名前を TFTP サーバの IP アドレスに変換する必要があります。このオプションは拡張性がないため、お勧めしません。

電話機に対して TFTP サーバの IP アドレスを設定する。電話機の DHCP が使用可能になっている場合でも、DHCP によって取得した TFTP アドレスを上書きする TFTP サーバの代替 IP アドレスを、電話機に対してローカルに設定できます。

ゲートウェイと電話機に DHCP Optional Server Name (sname) パラメータを指定する。

電話機またはゲートウェイのブート プロセス(siaddr)の Next-Server の値を使用する。

デバイスは、TFTP サーバのアドレスを不揮発性メモリに保存します。前述の方式を少なくとも 1 回使用した場合は、その方式が使用できない場合でも、そのデバイスのメモリに保存されているアドレスが使用されます。

TFTP サービスは、データベース パブリッシャ上でもデータベース サブスクライバ上でも設定できますが、通常はパブリッシャ上に設定する必要があります。小規模のシステムの場合は、同じサーバ上で TFTP サーバと Cisco CallManager の共存が可能です。

デバイスによる TFTP サーバの識別方法の概要

電話機とゲートウェイは、DHCP サーバから競合する情報や輻輳する情報を受信した場合に、優先順位を使用して TFTP サーバのアドレスを選択します。優先順位は、TFTP サーバの指定に使用した方式に基づいて決まります(次のリストでは、方式 1 の優先順位が最高順位)。

1. 電話機または Catalyst 6000 ゲートウェイが、ローカルに設定された TFTP サーバ アドレスを使用している。

このアドレスは、DHCP サーバから送信された TFTP アドレスを上書きします。

2. 電話機またはゲートウェイが DNS 名 CiscoCM1 を照会し、DNS 名が解決されている。

電話機またはゲートウェイは、常に DNS 名 CiscoCM1 の解決を試みます。この名前が解決された場合、DHCP サーバから送信された情報はすべてこの名前によって上書きされます。

TFTP サーバに CiscoCM1 という名前を付ける必要はありませんが、DNS CName レコードを入力して、CiscoCM1 を TFTP サーバのアドレスまたは名前と関連付ける必要があります。 このオプションは拡張性がないため、お勧めしません。

3. 電話機またはゲートウェイがブート プロセスの Next-Server の値を使用している。

TFTP サーバのアドレスには、この DHCP コンフィギュレーション パラメータが従来から使用されています。BOOTP サーバの設定時に、このフィールドは一般に TFTP サーバのアドレスとなります。

この情報は、DHCP ヘッダーの siaddr(サーバ IP アドレス)フィールドに戻されます。IP アドレスが設定されていないときに、一部の DHCP サーバの IP アドレスがこのフィールドに入る場合があるので、使用できる場合はこのオプションを使用します。

4. 電話機またはゲートウェイがサイト固有のオプション 150 を使用している。

このオプションは、一部のサーバが Next-Server コンフィギュレーション パラメータを許可しない問題を解決します。サーバによっては、IP アドレスがスタティックに割り当てられている場合にだけ Next-Server パラメータへのアクセスを許可する場合があります。

5. 電話機またはゲートウェイが Optional Server Name パラメータを使用している。

この DHCP コンフィギュレーション パラメータは、TFTP サーバのホスト名を指定します。現在、このパラメータにはホスト名だけを設定できます。ドット付き 10 進 IP アドレスは使用しないでください。

6. 電話機またはゲートウェイが 066 オプション(ブート サーバの名前)を使用している。

オプション 066 は通常、オプションが過負荷状態を起こした場合に、sname(サーバ名)フィールドを置き換えます。この名前フィールドには、ホスト名またはドット付き 10 進 IP アドレスを指定できます。

066 オプションと 150 オプションを一緒に使用しないでください。

これらのオプションを一緒に送信すると、デバイスは 066 オプションに指定されている名前より IP アドレスを優先します。ただし、ドット付き 10 進 IP アドレスと 150 オプションを送信した場合は、これらの優先順位はオプション リスト内での指定順序によって決まります。オプション 066 とオプション 150 は一緒に使用できないため、デバイスはオプション リストの最後にある項目を選択します。

代替 TFTP パス

クラスタが複数ある場合は、代替 TFTP パスを指定できます。1 台のサーバに対して複数または 1 つの DHCP スコープを設定することが可能です。TFTP サーバは、TFTP サーバを含むクラスタ用のファイルをプライマリ パスに保存し、他のクラスタ用のファイルを代替パスに保存します。AlternateFileLocation パラメータの値を入力することによって、最大 10 の代替パスを指定できます。TFTP サービス パラメータの詳細については、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「サービス パラメータの設定」 を参照してください。

プライマリ TFTP サーバには、外部 CallManager クラスタ用に代替パス値を設定する必要があります。プライマリ TFTP サーバは、外部クラスタ内の電話機およびデバイスに対して代替パスからコンフィギュレーション ファイルを提供します。外部クラスタ上の TFTP サーバは、この共用ファイルのパスをプライマリ パスとして設定することにより(つまり、File Location サービス パラメータとして設定することにより)、この共用ファイルのパスを指す必要があります。外部クラスタ内の TFTP サーバは、共用「代替パス」ロケーション上でコンフィギュレーション ファイルの作成および書き込みを行うので、このパスはすべてのクラスタからアクセス可能な共用ディレクトリである必要があります。主要 TFTP サーバではキャッシングをオンにすることができますが、他の TFTP サーバではキャッシングをオフにする必要があります。

バックアップまたはフェールバック TFTP サーバの設定

バックアップまたはフェールバック TFTP サーバが不要な場合は、クラスタ内に TFTP サーバを 1 台だけ設定する必要があります。フェールバック TFTP サーバが設定されている場合、デバイス(電話機またはゲートウェイ)は、最初の TFTP サーバから応答がないと、2 番目の TFTP サーバに接続しようとします。フェールバック TFTP サーバは、同じクラスタ内の 2 台の TFTP サーバのリストに対する DHCP オプション 150 によって設定されます。

TFTP 設定チェックリスト

表 8-2 は、Cisco TFTP サービスの設定に必要な手順を示しています。

 

表 8-2 TFTP 設定チェックリスト

設定ステップ
手順および関連項目

ステップ 1

適切なサーバで TFTP サービスを有効にして開始する。

Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド

ステップ 2

必要に応じて、Alternate File Location パラメータなどサービス パラメータを適切に設定する。

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「 サービス パラメータの設定

ステップ 3

ロード ファイルまたは RingList.xml のような未設定ファイルを変更する場合は、TFTP サービスを開始した後で停止するか、「Enable Caching of Constant and Bin Files at Startup」TFTP サービス パラメータを使用不可にした後で使用可能にする。

Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「 サービス パラメータの設定

参考情報

関連項目

Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「サービス パラメータの設定」