Cisco Unified Communications Manager Express システム アドミニストレータ ガイド
ループバック コール ルーティングの設定
ループバック コール ルーティングの設定
発行日;2013/04/10 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 18MB) | フィードバック

目次

ループバック コール ルーティングの設定

内容

ループバック コール ルーティングについて

ループバック コール ルーティング

ループバック コール ルーティングの設定方法

SCCP:ループバック コール ルーティングのイネーブル化

制約事項

ループバック コール ルーティングの確認

ループバック コール ルーティングの設定例

ループバック コール ルーティングのイネーブル化:例

その他の参考資料

関連資料

シスコのテクニカル サポート

ループバック コール ルーティングの機能情報

ループバック コール ルーティング設定

この章では、Cisco Unified Communications Manager Express(Cisco Unified CME)のループバック コール ルーティング機能について説明します。

このモジュールで紹介する機能情報の入手方法

お使いの Cisco Unified CME のバージョンが、このモジュールで説明されている機能の一部をサポートしていないことがあります。 各機能がサポートされているバージョンのリストについては、「ループバック コール ルーティングの機能情報」を参照してください。

ループバック コール ルーティングについて

ループバック コール ルーティングをイネーブルにするには、次の概念を理解しておく必要があります。

「ループバック コール ルーティング」

ループバック コール ルーティング

Cisco Unified CME システムにおけるループバック コール ルーティングは、loopback-dn と呼ばれるメカニズムによって提供されます。このメカニズムでは、相互に接続されて音声コールのループバック コール ルーティング パスを提供する、バックツーバック物理音声ポートの限定的なエミュレーションをソフトウェア ベースで行います。

ループバック コール ルーティングおよび loopback-dn は、ループバックを通したコール転送およびコール自動転送の補足サービス要求の通過を制限します。これらの要求を通過する代わりに、loopback-dn メカニズムは、要求に対してローカルにサービスを行おうとします。これにより、外部デバイスの 1 つがコール転送またはコール自動転送(シスコ独自または H.450 ベース)をサポートしない場合、コール パスで loopback-dn 設定を使用できます。コール転送およびコール自動転送を要求するコントロール メッセージは、ループバック仮想ポートで代行受信され、ローカル音声ゲートウェイで処理されます。このメカニズムは、必要に応じて VoIP-to-VoIP コール ルーティング パスを作成します。

ループバック コール ルーティングは、H.323 コールを Cisco Unity Express にルーティングするために使用できます。Cisco Unity Express の設定については、 Cisco Unity Express のマニュアルを参照してください。


) ループバック コール ルーティングに対する優先代替機能は、Cisco CME 3.1 で導入されました。この代替機能は、Cisco IOS コマンド no supplementary-service h450.2no supplementary-service h450.3、および supplementary-service h450.12 を使用して、H.450 ベースの補足サービス要求をブロックします。詳細については、を参照してください。


VoIP 内で loopback-dn 設定を使用するのは、その以外の方法では解決できない、重要なネットワーク相互運用性サービスの問題解決に限定する必要があります。loopback-dn 設定は、代替機能がバックツーパック接続された物理音声ポートを使用する、VoIP ネットワーク インターワーキングで使用することを意図されています。loopback-dn コンフィギュレーションでは、物理的な音声ポート ハードウェアを購入しなくても、バックツーパック物理音声ポート構成の効果がエミュレートされます。デジタル シグナル プロセッサ(DSP)は loopback-dn 構成に含まれないため、この構成はさまざまな音声コーデックを使用するコール間の、インターワーキングまたはトランスコーディングをサポートしません。サポートされているコーデックとコール フローに関する制約が少ないため、多くの場合、DSP で VoIP ネットワーク インターワーキングの問題を解決するバックツーバック物理音声ポートを使用することが推奨されます。

ループバック コール ルーティングでは、それぞれ loopback-dn ペアの半分である 2 つの内線番号(ephone-dn)を独自に設定する必要があります。loopback-dn ペアとして定義される ephone-dn は、ループバック コール ルーティングに対してのみ使用できます。loopback-dn ペアの定義に加えて、優先順位、ハントストップ、制限クラス(COR)、およびトランスレーション ルールを指定する必要があります。

ループバック コール ルーティングの設定方法

ここでは、次の作業について説明します。

「SCCP:ループバック コール ルーティングのイネーブル化」

「ループバック コール ルーティングの確認」

SCCP:ループバック コール ルーティングのイネーブル化

ループバック コール ルーティングをイネーブルにするには、loopback-dn ペアの一部である各 ephone-dn に対して次の手順を実行します。

制約事項

loopback-dns は T.38 FAX リレーをサポートしません。

手順の概要

1. enable

2. configure terminal

3. ephone-dn dn-tag

4. number number [ secondary number ] [ no-reg [ both | primary ]]

5. caller-id { local | passthrough }

6. no huntstop

7. preference preference-order [ secondary secondary-order ]

8. cor { incoming | outgoing } cor-list-name

9. translate { called | calling } translation-rule-tag

10. loopback-dn dn-tag [ forward number-of-digits | strip number-of-digits ] [ prefix prefix-digit-string ] [ suffix suffix-digit-string ] [ retry seconds ] [ auto-con ] [ codec { g711alaw | g711ulaw }]

11. end

手順の詳細

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

enable

 

Router> enable

特権 EXEC モードをイネーブルにします。

プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。

ステップ 2

configure terminal

 

Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

ephone-dn dn-tag

 

Router(config)# ephone-dn 15

ephone-dn コンフィギュレーション モードを開始し、ephone-dn を作成し、任意でデュアルライン ステータスを割り当てます。

dn-tag :設定タスク中にこの ephone-dn を識別する一意のシーケンス番号。範囲は、プラットフォームおよびバージョンによって異なります。

(注) ループバック用に使用される ephone-dn を、デュアルライン ephone-dn にすることはできません。

ステップ 4

number number [ secondary number ] [ no-reg [ both | primary ]]

 

Router(config-ephone-dn)# number 2001

この内線番号(ephone-dn)に番号を関連付けます。

number :この ephone-dn に関連付けられる、電話番号または内線番号を表す最大 16 文字の文字列。

secondary :(任意)2 番めの電話番号を ephone-dn に関連付けることができます。

no-reg :(任意)この番号を H.323 ゲートキーパーに登録してはいけないことを指定します。 no-reg キーワードだけでは、2 番めの番号のみ登録してはいけないことが示されます。 no-reg both キーワードは、両方の番号を登録してはいけないことを示し、また no-reg primary キーワードは、プライマリ番号のみ登録してはいけないことを示しています。

ステップ 5

caller-id { local | passthrough }

 

Router(config-ephone-dn)# caller-id local

ephone-dn から発信される発信コールに対する発信者 ID を指定します。このコマンドを使用しなかった場合、デフォルトは次のようにになります。転送されたコールでは、発信者 ID は、loopback-dn の発信側からの番号フィールドと名前フィールドによって提供されます。自動転送されたコールでは、発信側 ID は、着信コールの元の発信者 ID によって提供されます。 caller-id block コマンドの設定、および発信側のトランスレーション ルールが実行されます。

local :リダイレクトされたコールでローカル発信者 ID を渡します。これは、推奨される使用方法です。

passthrough :リダイレクトされたコールで元の発信者 ID を渡します。

ステップ 6

no huntstop

 

Router(config-ephone-dn)# no huntstop

ハントストップをディセーブルにし、内線番号(ephone-dn)のコール ハント動作を許可します。

ステップ 7

preference preference-order [ secondary secondary-order ]

 

Router(config-ephone-dn)# preference 1

内線番号(ephone-dn)のダイヤルピア プリファレンスを設定します。

preference-order :内線番号(ephone-dn)に関連付けられたプライマリ番号のプリファレンスの順序。範囲は 0 ~ 10 で、0 は最も高いプリファレンス、10 は最も低いプリファレンスを示します。デフォルトは 0 です。

secondary secondary-order :(任意)ephone-dn に関連付けられたセカンダリ番号のプリファレンスの順序。範囲は 0 ~ 10 で、0 は最も高いプリファレンス、10 は最も低いプリファレンスを示します。デフォルトは 9 です。

ステップ 8

cor { incoming | outgoing } cor-list-name

 

Router(config-ephone-dn)# cor incoming corlist1

内線番号に関連付けられたダイヤルピアに制限クラス(COR)を適用します。COR は、どの着信ダイヤルピアがどの発信ダイヤルピアを使用してコールを発信できるかを指定します。各ダイヤルピアは、着信および発信 COR リストでプロビジョニングできます。

COR については、 Dial Peer Configuration on Voice Gateway Routers を参照してください。

ステップ 9

translate { called | calling } translation-rule-tag

 

Router(config-ephone-dn)# translate called 1

既存のトランスレーション ルールを選択し、発信番号またはコールされた番号に適用します。このコマンドでは、番号をダイヤル プランの一部として操作して、オーバーラップした、または連続しない番号スキーマを管理できます。

called :着信者番号を変換します。

calling :発信者番号を変換します。

translation-rule-tag :以前定義されたトランスレーション ルールの一意のシーケンス番号。範囲は 1 ~ 2147483647 です。

コマンドを使用して、あらかじめ適切なトランスレーション ルールが定義されている必要があります。

ステップ 10

loopback-dn dn-tag [ forward number-of-digits | strip number-of-digits ] [ prefix prefix-digit-string ] [ suffix suffix-digit-string ] [ retry seconds ] [ auto-con ] [ codec { g711alaw | g711ulaw }]

 

Router(config-ephone-dn)# loopback-dn 24 forward 15 prefix 415353....

シスコ独自、または H.450 ベースのコール転送およびコール自動転送をサポートしない VoIP エンドポイントに対して、ヘアピン コール ルーティングを使用することにより、H.323 コール転送およびコール自動転送を可能にします。

dn-tag :ループバック用に設定中の ephone-dn とペアにされる ephone-dn を識別する一意のシーケンス番号。ペアにされる ephone-dn は、システム内ですでに定義されている必要があります。

forward number-of-digits :(任意)loopback-dn ペア内の他方の ephone-dn に転送される、元の着信番号内の桁数。範囲は 1 ~ 32 です。デフォルトでは、すべての数字が転送されます。

strip number-of-digits :(任意)loopback-dn ペア内の他方の ephone-dn に転送される前に、元の着信番号から削除される先頭の数字の数。範囲は 1 ~ 32 です。デフォルトでは、数字が削除されません。

prefix prefix-digit-string :(任意)転送される着信番号の前に追加される数字の文字列を定義します。文字列内の数字の最大数は 32 です。デフォルトでは、プレフィックスは定義されません。

suffix suffix-digit-string :(任意)転送される着信番号の末尾に追加される数字の文字列を定義します。文字列内の数字の最大数は 32 です。デフォルトでは、サフィックスは定義されません。シャープ文字(#)で始まるサフィックスを追加する場合は、文字列を引用符で囲む必要があります。

retry seconds :(任意)ループバック ターゲットがビジーまたは使用不可の場合に、再試行するまでに待機する秒数。範囲は 0 ~ 32767 です。デフォルトでは、再試行はディセーブルになり、適切なコール進行トーンがコール発信元に渡されます。

auto-con :(任意)コールをすぐに接続し、遠端の宛先が応答するまで待機している間、インバンド アラートを提供します。デフォルトでは、自動接続はディセーブルになっています。

codec :(任意)G.711 A-law または G.711 mu-law 音声コーディング タイプを、loopback-dn を通過するコールに対して強制的に使用します。そのコールに対してネゴシエートされた G.711 コーディング タイプが上書きされ、必要に応じて mu-law から A-law への変換が行われます。デフォルトでは、Real-Time Transport Protocol(RTP)音声パケットは、そのコールに対してネゴシエートされた G.711 コーディング タイプを考慮することなく、loopback-dn を通過します。

g711alaw :T1 では、G.711 A-law、64000 ビット/秒。

g711ulaw :E1 では、G.711 mu-law、64000 ビット/秒。

ステップ 11

end

 

Router(config-ephone-dn)# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ループバック コール ルーティングの確認


ステップ 1 show running-config コマンドまたは show telephony-service ephone-dn コマンドを使用して、ephone-dn コンフィギュレーションを表示します。


 

ループバック コール ルーティングの設定例

ここでは、次の例について説明します。

「ループバック コール ルーティングのイネーブル化:例」

ループバック コール ルーティングのイネーブル化:例

次の例では、loopback-dn ペアとして ephone-dn 15 と 16 を使用します。コールは、このループバック ephone-dn ペアによって次の方法でルーティングされます。

4085552xxx への着信コールは、ephone-dn 16 を通してループバック ペアに入り、ephone-dn 15 を通して 2xxx に対する発信コールとしてループバックを出ます(4 桁のフォワード設定に基づく)。

6xxx への着信コールは、ephone-dn 15 を通してループバック ペアに入り、ephone-dn 16 を通して 4157676xxx に対する発信コールとしてループバックを出ます(プレフィックス 415767 設定に基づく)。

ephone-dn 15

number 6...

loopback-dn 16 forward 4 prefix 415767

caller-id local

no huntstop

!

ephone-dn 16

number 4085552...

loopback-dn 15 forward 4

caller-id local

no huntstop

その他の参考資料

次の各項では、Cisco Unified CME 機能に関連するその他の資料について説明します。

シスコのテクニカル サポート

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http://www.cisco.com/en/US/support/index.html

ループバック コール ルーティングの機能情報

表 109 に、このモジュールで説明した機能、およびバージョンごとの拡張機能を示します。

特定の Cisco Unified CME バージョンをサポートするための適切な Cisco IOS リリースを判断するには、 http://www.cisco.com/en/US/docs/voice_ip_comm/cucme/requirements/guide/33matrix.htm にある『 Cisco Unified CME and Cisco IOS Software Version Compatibility Matrix 』を参照してください。

プラットフォームのサポートおよびソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator では、特定のソフトウェア リリース、フィーチャ セット、またはプラットフォームをサポートしている Cisco IOS ソフトウェア イメージを確認できます。Cisco Feature Navigator にアクセスするには、 http://www.cisco.com/go/cfn に移動します。Cisco.com のアカウントは必要ありません。


表 109 には、特定の機能に対するサポートを導入した Cisco Unified CME のバージョンが示されています。特に明記されていない限り、Cisco Unified CME ソフトウェアの後続のバージョンでもこの機能をサポートします。


 

表 109 ループバック コール ルーティングの機能情報

機能名
Cisco Unified CME
バージョン
機能情報

ループバック コール ルーティング

2.0

ループバック コール ルーティングが導入されました。