Cisco CallManager Express 3.2 システム アドミニストレータ ガイド
オプションの Cisco CME システム機 能のセットアップ
オプションの Cisco CME システム機能のセットアップ
発行日;2012/01/08 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

オプションの Cisco CME システム機能のセットアップ

内容

コール パーク

セカンダリ ダイヤル トーン

ビジー タイムアウト

数字間タイムアウト

呼び出しタイムアウト

保留音楽(MOH)

オーディオ ファイルからの MOH の設定

前提条件

制約事項

ライブ フィードからの MOH の設定

制約事項

オプションの Cisco CME システム機能のセットアップ

この章では、Cisco CallManager Express(Cisco CME)システム全体ですべての電話機ユーザに対してセットアップする機能について説明します。


) 「Cisco IOS Voice Configuration Library」全体(ライブラリの前書きと用語集、他の機能に関する資料、トラブルシューティングに関する資料を含む)には、
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios123/123cgcr/vcl.htm からアクセスできます。


コール パーク

コール パークを使用すると、電話機ユーザがコールを一時駐車場のような特別な ephone-dn で保留にし、システム上の任意のユーザがそこからコールを取得できるようになります。これに対し、保留ボタンまたは[ホリュウ]ソフトキーを使用して保留にしたコールは、コールを保留にした内線番号からのみ取得できます。コールがパークされる特別な ephone-dn は「コール パーク スロット」と呼ばれます。コール パーク スロットとは、コールを保留にするための送信先となる浮動内線番号(物理電話機にバインドされていない ephone-dn)です。

各コール パーク スロットは ephone-dn を 1 つ占有します。設定時は、 park-slot コマンドを使用すると、任意の数の ephone-dn をコール パーク スロットに指定できます。ただし、コール パーク スロットと通常の内線番号の合計数が、システムにおける ephone-dn の許容最大数を超えないことが条件です。管理者がコール パークを 1 つ以上定義し、電話機を再起動すると、ソフトキーを表示できるすべての IP Phone 上に[パーク]ソフトキーが表示されます。

各コール パーク スロットで一度に保留にできるコールは 1 つだけです。そのため、パーク可能な同時コールの数は、Cisco CME システム内に作成されているスロットの数となります。

特定の内線番号の専用コール パーク スロットを作成するには、内線番号の下 2 桁と同じ数字を下 2 桁に持つ番号をそのスロットに割り当てます。特定の内線番号でコールのパークが始まると、システムはまず、内線番号と同じ下 2 桁を持つコール パーク スロットを検索します。そのようなコール パーク スロットが見つからなければ、システムは使用可能なコール パーク スロットを 1 つ選択します。

同一の内線番号に対して、複数のコール パーク スロットを作成できます。このように作成すると、既知の内線番号を持つ特定の部署またはユーザ グループ用に、複数のコールをパークできます。たとえば、工具店で、配管売場に対するコールを内線 101 にパークし、照明売場に対するコールを 102 にパークすることなどが可能です。配管売場のすべてのユーザは、101 にパークされているコールが自分の売場宛てのものだと認識しているため、内線 101 からコールをピックアップできます。同一のコール パーク スロット番号に複数のコールがパークされている場合、コールをピックアップする順序は、コールがパークされた順序となります。つまり、最も長期間パークされているコールが、最初にそのコール パーク スロット番号からピックアップされます。

複数のコール パーク スロットで同一の内線番号を使用するには、その内線番号を使用する各
ephone-dn を no huntstop コマンドで設定する必要があります。ただし、コールの送信先となる最後の ephone-dn は除きます。また、各 ephone-dn を preference コマンドで設定することも必要です。プリファレンス値は、ephone-dn の順序と一致するように増加していく必要があります。つまり、最小の ephone-dn タグ パーク スロットが最小のプリファレンス番号となるように設定します。

これらの設定を行わないと、2 番目のコールがパークされた後でパークされるすべてのコールで、ビジー信号が生成されます。コール転送される発信者にはビジー信号が聞こえますが、コールをパークした Cisco CME ユーザは、コールが消失した旨の通知を受信しません。コール パーク スロットが 1 つ以上定義され、電話機が再起動されると、電話機ユーザは[パーク]ソフトキーを使用してコールをパークできるようになります。ビジー スロットでコールをパークしようとするユーザには、ビジー トーンが聞こえます。

コールをパークした電話機ユーザは、コールを取得するときは、[ピック]ソフトキーとアスタリスク(*)を使用します。コールをパークしたユーザ以外の電話機ユーザは、コールを取得するときは、電話機のディスプレイ上で[ピック]ソフトキーとコール パーク スロットの内線番号を押します。

ディレクテッド コール パークを使用すると、[テンソウ]ソフトキーを使用してコール パーク スロット内線番号にコールを転送することができます。この場合、コール パーク スロットへの転送は、常にブラインド転送になります。また、コール パーク スロットに自動転送することも、発信者がコール パーク スロット番号を直接ダイヤルすることも可能になります。

G.711 コーデックを使用するコールがパークされた場合、発信者には保留音楽(MOH)オーディオ ストリームが聞こえ、それ以外の場合、発信者には保留トーンが聞こえます。

park-slot コマンドで timeout キーワードを使用すると、コールをパークした内線番号に通知呼び出し音を送信できます。通知呼び出し音は、コールをパークした内線番号だけに送信されます(ただし、 notify キーワードも使用して、注意呼び出しを受信する追加の内線番号が指定されている場合を除きます)。 notify キーワードによって追加の内線番号が指定された場合、その内線番号の電話機ユーザは、[ピック]ソフトキーとアスタリスク(*)キーを押すと、このスロットからコールを取得できます。このコマンドで timeout キーワードが使用されない場合、コールをパークした内線番号に通知呼び出し音は送信されません。

要約手順

1. ephone-dn dn-tag

2. number number [ secondary number ] [ no-reg [ both | primary ]]

3. park-slot [ timeout seconds limit count [ notify extension-number [ only ]]]

4. exit

5. telephony-service

6. restart all

7. exit

詳細手順

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

ephone-dn dn-tag

 

Router(config)# ephone-dn 55

ephone-dn 設定モードを開始します。

ステップ 2

number number [ secondary number ] [ no-reg [ both | primary ]]

 

Router(config-ephone-dn)# number 2345

この ephone-dn インスタンスの有効な内線番号を設定します。

number :この ephone-dn に関連付ける電話番号または内線番号を表す最大 16 桁の数字列。

secondary :(オプション)2 つ目の電話番号を ephone-dn と関連付けることができます。

no-reg :(オプション)この番号を H.323 ゲートキーパーに登録しないことを指定します。オプション キーワード( both または primary )の 1 つを no-reg キーワードの後に指定する場合を除いて、セカンダリ番号だけが登録されなくなります。

ステップ 3

park-slot [ timeout seconds limit count [ notify extension-number [ only ]]]

 

Router(config-ephone-dn)# park-slot timeout 10 limit 10

コールを一時的に保留にできる(パークできる)浮動内線番号(ephone-dn)を作成します。

timeout seconds :(オプション)コール パーク通知のタイムアウト間隔を秒単位で設定します。値の範囲は 0 ~ 65535 です。設定したタイムアウト間隔が経過すると、コール パーク通知が 1 秒の呼び出し音を送信し、コールをパークした Cisco IP Phone の LCD パネル上にメッセージを表示します。また、 notify キーワードで指定された内線番号があれば、その内線番号すべてに呼び出し音を送信します。デフォルトでは、通知呼び出し音は、コールをパークした電話機だけに送信されます。

limit count :(オプション)パークされたコールの通知タイムアウトと通知呼び出し音の数に制限を設定します。たとえば、制限を 10 にすると、10 個の通知呼び出し音が、 timeout キーワードで指定された間隔で送信されます。制限が設定され、その制限に達すると、このスロットでパークされたコールは切断されます。値の範囲は 1 ~ 65535 です。

notify extension-number :(オプション)コールをパークした電話機だけでなく、指定された内線番号にも通知呼び出し音を送信します。

only :(オプション) notify キーワードで指定された内線番号だけに通知呼び出し音を送信し、コールをパークした電話機には通知呼び出しを送信しません。このオプションを使用すると、たとえば、パークされたコールの通知呼び出し音すべてを、受付の電話機またはアテンダントの電話機に送信できます。

ステップ 4

exit

 

Router(config-ephone-dn)# exit

ephone-dn 設定モードを終了します。

ステップ 5

telephony-service

 

Router(config)# telephony-service

telephony-service 設定モードを開始します。

ステップ 6

restart all

 

Router(config-telephony-service)# restart all

この Cisco CME ルータに関連付けられたすべての電話機の高速リブートを実行します。更新情報を取得するために DHCP または TFTP サーバには連携しません。


) 初めてコール パークを定義した場合は、[パーク]ソフトキーを電話機に表示するため、IP Phone をリブートする必要があります。以後、コール パーク スロットを定義したときにこの作業を行う必要はありません。


 

ステップ 7

exit

 

Router(config-telephony-service)# exit

telephony-service 設定モードを終了します。

次の例では、1560 番のコール パーク スロットを作成します。この番号でコールがパークされると、10 個の通知呼び出し音が 30 秒間隔で、コールをパークした内線番号に送信されます。

ephone-dn 50
number 1560
park-slot timeout 30 limit 10
 

トラブルシューティングのヒント

設定を確認するには、 show running-config コマンドを使用します。

設定済みのコール パーク スロットとそのステータスを表示するには、次の例に示すように show ephone-dn park コマンドを使用します。

Router# show ephone-dn park
 
DN 50 (1560) park-slot state IDLE
Notify to () timeout 30 limit 10
 

セカンダリ ダイヤル トーン

セカンダリ ダイヤル トーンは、Cisco CME を実行している Cisco IP Phone で利用可能です。セカンダリ ダイヤル トーンは、電話機ユーザが事前定義の Public Switched Telephone Network(PSTN; 公衆電話交換網)アクセス プレフィックスをダイヤルしたときに発生し、後続の数字をダイヤルしたときに終了します。たとえば、外線に接続するために 9 がダイヤルされた後などに、セカンダリ ダイヤル トーンが聞こえます。

要約手順

1. telephony-service

2. secondary-dialtone digit-string

3. exit

詳細手順

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

telephony-service

 

Router(config)# telephony-service

telephony-service 設定モードを開始します。

ステップ 2

secondary-dialtone digit-string

 

Router(config-telephony-service)# secondary-dialtone 9

digit-string がダイヤルされたときにセカンダリ ダイヤル トーンをアクティブにします。

digit-string :ダイヤルされたときにセカンダリ ダイヤル トーンがアクティブになる最大 32 桁の数字列。 digit-string には 1 桁の数字を含めるのが一般的な使用方法です。

ステップ 3

exit

 

Router(config-telephony-service)# exit

telephony-service 設定モードを終了します。

次の例では、セカンダリ ダイヤル トーンを発生させる数字として 8 を設定します。

telephony-service
secondary-dialtone 8

ビジー タイムアウト

この作業では、すべての Cisco IP Phone に適用するビジー タイムアウト値を設定します。コールがビジー信号を受信した後、設定したビジー タイムアウト値を経過すると、コールが接続解除されます。

要約手順

1. telephony-service

2. timeouts busy seconds

3. exit

詳細手順

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

telephony-service

 

Router(config)# telephony-service

telephony-service 設定モードを開始します。

ステップ 2

timeouts busy seconds

 

Router(config-telephony-service)# timeouts busy 20

ルータに接続されているすべての Cisco IP Phone に適用する数字間タイムアウト値を設定します。

seconds :コールがビジー信号を受信し接続してから接続解除されるまでの秒数。値の範囲は 0 ~ 30 です。デフォルトは 10 です。

ステップ 3

exit

 

Router(config-telephony-service)# exit

telephony-service 設定モードを終了します。

次の例では、20 秒のビジー タイムアウトを設定します。

telephony-service
timeouts busy 20

数字間タイムアウト

この作業では、すべての Cisco IP Phone に適用する数字間タイムアウト値を設定します。各数字をダイヤルする間隔が、設定した数字間タイムアウト値を経過すると、ダイヤル処理がタイムアウトになり終了します。

要約手順

1. telephony-service

2. timeouts interdigit seconds

3. exit

詳細手順

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

telephony-service

 

Router(config)# telephony-service

telephony-service 設定モードを開始します。

ステップ 2

timeouts interdigit seconds

 

Router(config-telephony-service)# timeouts interdigit 30

ルータに接続されているすべての Cisco IP Phone に適用する数字間タイムアウト値を設定します。

数字間タイムアウトは、発信者がダイヤル先の番号の最初の数字または後続の数字を入力した後にシステムが待機する秒数を指定します。宛先が識別される前にタイムアウトになると、トーンが聞こえてコールが終了します。この値は、可変長のダイヤルピアの宛先パターン(ダイヤル プラン)を使用する場合に重要です。詳細については、『 Dial Peer Configuration on Voice Gateway
Routers
』を参照してください。

seconds :数字間タイマーが時間切れになるまでの秒数。値の範囲は 2 ~ 120 です。デフォルトは 10 です。

ステップ 3

exit

 

Router(config-telephony-service)# exit

telephony-service 設定モードを終了します。

次の例では、30 秒の数字間タイムアウトを設定します。

telephony-service
timeouts interdigit 30

呼び出しタイムアウト

呼び出しに応答しない時間が、設定した呼び出しタイムアウト値を経過すると、発信者に接続解除コードが返されます。このタイムアウトは、無応答時のコール転送が有効になっていない内線番号に対してのみ使用されます。呼び出しタイムアウトは、呼び出し中のコールが、自動転送と接続解除を監視しない Foreign Exchange Office(FXO)などのインターフェイスを介して受信されないようにします。

要約手順

1. telephony-service

2. timeouts ringing seconds

3. exit

詳細手順

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

telephony-service

 

Router(config)# telephony-service

telephony-service 設定モードを開始します。

ステップ 2

timeouts ringing seconds

 

Router(config-telephony-service)# timeouts ringing 30

コールに応答がない場合に Cisco CME システムが呼び出しを継続できる秒数。値の範囲は 5 ~ 60000 です。デフォルトは 180 です。

ステップ 3

exit

 

Router(config-telephony-service)# exit

telephony-service 設定モードを終了します。

次の例では、呼び出しタイムアウトのデフォルトを 30 秒に設定します。

telephony-service
timeouts ringing 30

保留音楽(MOH)

Music On Hold(MOH; 保留音楽)は、Cisco CME システム内の電話機によって保留された PSTN および VoIP G.711 または G.729 の発信者に対して再生されるオーディオ ストリームです。このオーディオ ストリームは、まだコールに接続されていることを発信者に知らせることを目的としています。MOH は、他の Cisco CME 電話機で保留中のローカル Cisco CME 電話機に対しては再生されません。これらのパーティに対しては、断続的に繰り返されるトーンが再生されます。

MOH に使用されるオーディオ ストリームは、2 つのソース(オーディオ ファイルまたはライブ フィード)のいずれかから得られます。同時に両方のソースが Cisco CME ルータに設定されている場合、Cisco CME ルータは最初にライブ フィードを検索します。ライブ フィードが検出されると、オーディオ ファイル ソースはそれに置き換えられます。ライブ フィードが検出されない場合やある時点で検出に失敗した場合、ルータは設定時に MOH に対して指定されたオーディオ ファイル ソースにフォール バックします。

また、MOH オーディオ ストリームがマルチキャスト ソースとして識別された場合、Cisco CME ルータは、設定時に指定された Cisco CME ルータの物理 IP インターフェイスでもストリームを送信します。そのため、外部デバイスがストリームにアクセスできるようになります。

オーディオ ファイルの MOH オーディオ ストリームは、ルータのフラッシュ メモリ内にある .au ファイルまたは .wav ファイルから提供されます。ライブ フィードの MOH オーディオ ストリームは、FXO または「Ear and Mouth」(E&M)アナログ音声ポートを介してルータに直接接続された標準回線レベルのオーディオ接続から提供されます。一般に、ライブ フィード機能は CD ジュークボックス プレーヤーに接続するために使用されます。システムごとにサポートされるライブ MOH フィードは 1 つだけです。

MOH を受信する電話機が、G.729 を使用するシステムの一部である場合は、G.711 と G.729 の変換が必要になります。G.711 MOH を G.729 に変換する必要があります。圧縮のため、G.729 を使用する MOH は、G.711 を使用する MOH よりも忠実度が劣ります。変換については、このガイドの 「G.729 と G.711 の変換」 の章を参照してください。

MOH の設定については、次の項で説明します。

「オーディオ ファイルからの MOH の設定」

「ライブ フィードからの MOH の設定」

オーディオ ファイルからの MOH の設定

この項では、ファイルを使用してオーディオ ストリームを提供している場合の MOH の設定方法について説明します。また、オプションで、このオーディオ ストリームがルータ インターフェイス上でマルチキャストになるように指定することもできます。

オーディオ ファイルの MOH とライブ フィードの MOH の両方が Cisco CME ルータに設定されている場合、Cisco CME ルータは最初にライブ フィードを検索します。ライブ フィードが検出されると、オーディオ ファイル ソースはそれに置き換えられます。ライブ フィードが検出されない場合やある時点で検出に失敗した場合、ルータはオーディオ ファイル ソースにフォールバックします。

オーディオ ファイルを別のファイルに変更するには、次の例に示されているように、 no moh コマンドを使用して最初のファイルを削除してから、2 番目のファイルを指定する必要があります。

Router(config-telephony-service)# no moh file1
Router(config-telephony-service)# moh file2
 

最初のファイルを削除せずに 2 番目のファイルを設定すると、MOH メカニズムは機能しなくなります。この問題を解決するためにルータのリブートが必要になる場合があります。


) MOH を受信する電話機が、G.729 を使用するシステムの一部である場合は、G.711 と G.729 の変換が必要になります。変換については、このガイドの「G.729 と G.711 の変換」の章を参照してください。


前提条件

音楽ファイルは、ルータのフラッシュ メモリに格納する必要があります。また、G.711 形式にする必要があります。.au または .wav のファイル形式にすることもできますが、たとえば、ITU-T の A-law データ形式や mu-law データ形式など、8 ビット 8kHz のデータが含まれるファイル形式にする必要があります。

制約事項

MOH は、PSTN コールおよび VoIP G.711 または G.729 コールに対してのみ提供されます。ローカル IP Phone の発信者には、まだ接続中であることを知らせるために、保留中に反復トーンが再生されます。

IP Phone は、224.x.x.x アドレスでのマルチキャストをサポートしていません。

要約手順

1. telephony-service

2. moh filename

3. multicast moh ip-address port port-number [ route ip-address-list ]

4. exit

詳細手順

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

telephony-service

 

Router(config)# telephony-service

telephony-service 設定モードを開始します。

ステップ 2

moh filename

 

Router(config-telephony-service)# moh minuet.au

指定されたファイルを使用して MOH を設定します。

filename :MOH のオーディオ ストリームのソース


) このコマンドでファイル名を指定し、その後、別のファイルを使用する場合は、no moh コマンドで最初のファイルの使用を無効にした後に、別のファイルを設定する必要があります。


 

ステップ 3

multicast moh ip-address port port-number [ route ip-address-list ]

 

Router(config-telephony-service)# multicast moh 239.10.16.4 port 2123 route 10.10.29.17 10.10.29.33

(オプション)MOH オーディオ ストリームを既定のマルチキャストとしても指定します。

ip-address :MOH だけでなくマルチキャストに対してもこのオーディオ ストリームを使用することを示し、マルチキャスト用の宛先 IP アドレスを指定します。

port port-number :マルチキャストのメディア
ポート。値の範囲は 2000 ~ 65535 です。ポート 2000 を推奨します。ポート 2000 は、IP Phone とルータ間の標準 Rapid Transport Protocol(RTP; 敏速移送プロトコル)メディア伝送にすでに使用されているためです。

route :(オプション)IP マルチキャスト パケットを送信する明示的なルータ インターフェイスのリストを指定します。

ip-address-list :(オプション)マルチキャスト
MOH の最大 4 つの明示的なルートのリスト。デフォルトでは、 ip source-address コマンドで設定されたアドレスに対応するインターフェイスで MOH マルチキャスト ストリームが自動的に出力されます。

ステップ 4

exit

 

Router(config-telephony-service)# exit

telephony-service 設定モードを終了します。

次の例では、MOH を有効にし、使用する音楽ファイルを指定します。

telephony-service
moh minuet.wav
 

次の例では、MOH を有効にし、オーディオ ストリーム用のマルチキャスト アドレスを追加指定します。

telephony-service
moh minuet.wav
multicast moh 239.23.4.10 port 2000

ライブ フィードからの MOH の設定

ライブ フィードから MOH を設定するには、コールの音声ポートとダイヤルピアを設定し、「ダミー」の ephone-dn を作成します。ephone-dn には、コールを送受信できるように電話番号または内線番号を割り当てる必要がありますが、この番号は物理的な電話には割り当てられません。

アナログ E&M ポートには最小限の外部コンポーネントがあればよいので、ライブ フィード MOH 用のインターフェイスにはアナログ E&M ポートを推奨します。回線レベルのオーディオ フィード(標準オーディオ ジャック)を E&M RJ-45 コネクタのピン 3 と 6 に直接接続します。E&M WAN Interface Card(WIC; WAN インターフェイス カード)には、外部オーディオ ソースに対して適切な電気的遮蔽を提供する音声周波変圧器が内蔵されています(E&M ポートでのオーディオ接続には、ループ電流は必要ありません)。 signal immediate コマンドと auto-cut-through コマンドは、この音声ポートの E&M シグナリングを無効にします。G.711 オーディオ パケット ストリームは、E&M ポートの Digital Signal Processor(DSP; デジタル信号プロセッサ)によって生成されます。

ライブ フィード MOH に E&M ポートではなく FXO 音声ポートを使用している場合は、MOH ソースを FXO 音声ポートに接続します。この接続には、通常の telephone company(telco; 電話会社)のバッテリー電圧に対して、FXO ポートのチップ リード線とリング リード線への正しい極性を提供するための外部アダプターが必要です。また、アダプターは、外部オーディオ ソースと FXO ポートのチップ リード線およびリング リード線との間で変圧器ベースの遮蔽を提供する必要があります。

ライブ フィードからの音楽は、フラッシュ ファイルから読み取られるのではなく、MOH 再生バッファに送り続けられるので、通常は 2 秒の遅延が生じます。MOH 用に設定された電話番号で接続が確立されるまで、MOH ライブ フィード ソースへの発信コールが 30 秒おきに試行(または再試行)されます。ライブ フィード ソースが何らかの理由でシャットダウンされると、フラッシュ メモリ ソースが自動的にアクティブになります。

ライブ フィード MOH 接続は、自動的に接続される音声コールとして確立されます。この音声コールは、Cisco CME MOH システム自体によって生成されるか、または、ライブ フィード MOH ポートに直接発信する外部ソースによって生成されます。MOH コールの送受信は、PSTN を介して行うことができます。あるいは、Voice Activity Detection(VAD; 音声アクティビティ検出)を無効にした状態で VoIP を介して行うこともできます。このコールは、設定時に moh コマンドでオプションの out-call キーワードを使用しない限り、受信コールと見なされます。

Cisco CME ルータは、コールからのオーディオ ストリームを MOH ストリームのソースとして使用し、フラッシュ ファイルから入手できるオーディオ ストリームをすべてそれに置き換えます。着信コールを介して受信される MOH ストリームの例としては、ephone-dn を呼び出して Cisco CME ルータにオーディオ ストリームを配信する外部 H.323 ベースのサーバ デバイスがあります。


) MOH を受信する電話機が、G.729 を使用するシステムの一部である場合は、G.711 と G.729 の変換が必要になります。変換については、このガイドの「G.729 と G.711 の変換」の章を参照してください。


制約事項

バッテリー フィードを提供する外部サードパーティのアダプターが FXO ポートに用意されている場合は、FXO ポートをライブ フィードに使用できます。

Foreign Exchange Station(FXS)ポートをライブ フィードに使用することはできません。

VoIP からのライブ フィードの場合は、VAD を無効にする必要があります。

MOH は、PSTN コールおよび VoIP G.711 または G.729 コールに対してのみ提供されます。ローカル IP Phone の発信者には、まだ接続中であることを知らせるために、保留中に反復トーンが再生されます。

要約手順

1. voice-port port

2. input gain decibels

3. auto-cut-through (E&M のみ)

4. operation 4-wire (E&M のみ)

5. signal immediate (E&M のみ)

6. exit

7. dial peer voice tag pots

8. destination-pattern string

9. port port

10. exit

11. ephone-dn dn-tag

12. number number

13. moh [ out-call outcall-number ] [ ip ip-address port port-number [ route ip-address-list ]]

14. exit

詳細手順

 

コマンドまたはアクション
目的

ステップ 1

voice-port port

 

Router(config)# voice-port 1/1/0

voice-port 設定モードを開始します。ご使用のルータの port 引数の正確な定義については、『 Cisco IOS Voice Command Reference 』を参照してください。

ステップ 2

input gain decibels

 

Router(config-voice-port)# input gain 0

インターフェイスの受信側に挿入するゲインの量をデシベルで指定します。許容値は -6 ~ 14 の整数です。

ステップ 3

auto-cut-through

 

Router(config-voice-port)# auto-cut-through

(E&M ポートのみ)PBX が M リード線の応答を提供しない場合にコールの完了を有効にします。MOH では、E&M ポートでこのコマンドを使用する必要があります。

ステップ 4

operation 4-wire

 
Router(config-voice-port)# operation 4-wire

(E&M ポートのみ)4 線式のケーブル接続方式を選択します。MOH では、このコマンドで E&M ポートに対して 4 線式のオペレーションを指定する必要があります。

ステップ 5

signal immediate

 

Router(config-voice-port)# signal immediate

(E&M ポートのみ)E&M タイ トランク インターフェイスの場合、発信側に対して、E リード線をオフフックにして回線を確保し、アドレス情報を Dual Tone MultiFrequency(DTMF; デュアルトーン複数周波数)ディジットとして送信するように指示します。

ステップ 6

exit

 

Router(config-voice-port)# exit

voice-port 設定モードを終了します。

ステップ 7

dial peer voice tag pots

 

Router(config)# dial peer voice 7777 pots

dial-peer 設定モードを開始します。

ステップ 8

destination-pattern string

 

Router(config-dial-peer)# destination-pattern 7777

ダイヤルピアに使用するプレフィックスまたは完全な E.164 の電話番号を指定します。

ステップ 9

port port

 

Router(config-dial-peer)# port 1/1/0

ステップ 1 で指定した音声ポートにダイヤルピアを関連付けます。

ステップ 10

exit

 

Router(config-dial-peer)# exit

dial-peer 設定モードを終了します。

ステップ 11

ephone-dn dn-tag

 

Router(config)# ephone-dn 55

ephone-dn 設定モードを開始します。

dn-tag :この ephone-dn を設定作業時に識別する固有のシーケンス番号。値の範囲は 1 ~ 288 です。

ステップ 12

number number

 

Router(config-ephone-dn)# number 5555

この ephone-dn インスタンスの有効な内線番号を設定します。この番号は電話機には割り当てられません。これは、MOH に使用するオーディオ ストリームが含まれるコールを送受信するためにだけ使用されます。

number :この ephone-dn に関連付ける電話番号または内線番号を表す最大 16 桁の数字列。

ステップ 13

moh [ out-call outcall-number ] [ ip ip-address port port-number [ route ip-address-list ]]

 

Router(config-ephone-dn)# moh out-call 7777 ip 239.10.16.8 port 2311 route 10.10.29.3 10.10.29.45

MOH ストリームのソースとなる着信コールまたは発信コールにこの ephone-dn を使用することを指定します。 out-call キーワードを指定せずにこのコマンドを使用した場合、MOH ストリームは着信コールから受信されます。

out-call outcall-number :(オプション)MOH に使用されるライブ フィードにルータが発信することを示し、発信先の番号を指定します。ステップ 1 で指定したローカル ルータの音声ポートに強制的に接続されます。

ip ip-address :(オプション)MOH だけでなくマルチキャスト ソースとしてもこのオーディオ ストリームを使用することを示し、マルチキャスト用の宛先 IP アドレスを指定します。


) このコマンドでマルチキャスト アドレスを指定し、telephony-service 設定モードの
multicast moh コマンドで別のマルチキャスト アドレスを指定すると、MOH オーディオ ストリームを 2 つのマルチキャスト アドレスに送信できます。


port port-number :(オプション)マルチキャストのメディア ポート。値の範囲は 2000 ~ 65535 です。ポート 2000 を推奨します。ポート 2000 は、IP Phone とルータ間の RTP メディア伝送にすでに使用されているためです。

route ip-address-list :(オプション)IP マルチキャスト パケットを送信する特定のルータ インターフェイスを指定します。最大 4 つの IP アドレスを指定できます。デフォルトでは、 ip
source-address
コマンドで設定されたアドレスに対応するインターフェイスで MOH マルチキャスト ストリームが自動的に出力されます。

ステップ 14

exit

 

Router(config-ephone-dn)# exit

ephone-dn 設定モードを終了します。

次の例では、音声ポート 1/1/0 およびダイヤルピア 7777 で発信コールからの MOH を有効にします。

voice-port 1/1/0
auto-cut-through
operation 4-wire
signal immediate
!
dial-peer voice 7777 pots
destination-pattern 7777
port 1/1/0
!
ephone-dn 55
number 5555
moh out-call 7777

トラブルシューティングのヒント

次のコマンドは、ライブ フィード MOH のトラブルシューティングに役立ちます。

debug ephone moh

show ephone summary :このコマンドは、 debug ephone moh コマンドが有効になっている場合に拡張出力を提供します。