Cisco Unified IP Phone 8961/9951/ 9971 アドミニストレーション ガイド for Cisco Unified Communications Manager 8.6(SIP)
ネットワークに Cisco Unified IP Phone を設置するための準備
ネットワークに Cisco Unified IP Phone を設置するための準備
発行日;2012/05/31 | 英語版ドキュメント(2012/01/19 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 7MB) | フィードバック

目次

ネットワークに Cisco Unified IP Phone を設置するための準備

他の Cisco Unified IP テレフォニー製品との連携について

CiscoUnifiedIPPhone が CiscoUnifiedCommunications Manager と連携する方法について

Cisco Unified IP Phone が VLAN と連携する方法について

Cisco Unified IP Phone への電力供給

電力に関するガイドライン

停電

電話機の電力消費量の節減

電力節約モード

EnergyWise モード

LLDP での電力ネゴシエーション

電力に関する追加情報の入手

電話機の設定ファイルについて

電話機の起動プロセスについて

Cisco UnifiedCommunications Manager データベースへの電話機の追加

自動登録による電話機の追加

自動登録と TAPS による電話機の追加

Cisco Unified Communications Manager の管理ページでの電話機の追加

BAT 電話テンプレートの使用による電話機の追加

Cisco Unified IPPhone の MAC アドレスの特定

ネットワークに Cisco Unified IP Phone を設置するための準備

Cisco Unified IP Phone を使用すると、データ ネットワークを経由して、音声を使用して通信できるようになります。この機能を提供するために、IP Phone では、Cisco Unified Communications Manager など、他の主要な Cisco Unified IP テレフォニー コンポーネントを利用し、それらと連携します。

この章では、Cisco Unified IP Phone 8961、9951、9971 と、Cisco Unified Communications Manager、DNS サーバ、DHCP サーバ、TFTP サーバ、およびスイッチとの間で行われる相互対話を中心に説明します。また、電話機の電源オプションについても説明します。

音声通信と IP 通信の関連情報については、次の URL を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/index.html

この章では、Cisco Unified IP Phone と Voice over IP(VoIP)ネットワークの他の主要コンポーネントとの間で行われる相互対話の概要について説明します。この章は、次の項で構成されています。

「他の Cisco Unified IP テレフォニー製品との連携について」

「Cisco Unified IP Phone への電力供給」

「電話機の設定ファイルについて」

「電話機の起動プロセスについて」

「Cisco Unified Communications Manager データベースへの電話機の追加」

「Cisco Unified IP Phone の MAC アドレスの特定」

他の Cisco Unified IP テレフォニー製品との連携について

Cisco IP Phone を IP テレフォニー ネットワークで機能させるには、IP Phone を Cisco Catalyst スイッチなどのネットワーク デバイスに接続する必要があります。コールを発着信できるようにするには、Cisco Unified IP Phone を Cisco Unified Communications Manager システムに登録する必要もあります。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

「Cisco Unified IP Phone が Cisco Unified Communications Manager と連携する方法について」

「Cisco Unified IP Phone が VLAN と連携する方法について」

Cisco Unified IP Phone が Cisco Unified Communications Manager と連携する方法について

Cisco Unified Communications Manager は、業界標準のオープンなコール処理システムです。Cisco Unified Communications Manager ソフトウェアは、従来の PBX 機能を企業の IP ネットワークに統合して、電話機間でコールを確立および切断します。Cisco Unified Communications Manager は、電話会議やルート プランなどの機能で必要になる IP テレフォニー システムのコンポーネント(電話機、アクセス ゲートウェイ、およびリソース)を管理します。また、Cisco Unified Communications Manager には、次の機能もあります。

電話機のファームウェアの提供

TFTP サービスを介しての設定ファイル、CTL ファイル、および Identity Trust List(ITL)ファイル

電話機の登録

コールの保存。この機能により、プライマリ Communications Manager と電話機間でシグナリングが消失してもメディア セッションが継続されます。

この章で説明している IP デバイスと連携するための Cisco Unified Communications Manager の設定方法については、『 Cisco Communications Manager Administration Guide 』の「 Cisco Unified IP Phone Configuration 」の章を参照してください。

Cisco Unified IP Phone のセキュリティ機能の概要については、「Cisco Unified IP Phone のセキュリティ機能について」を参照してください。


設定しようとする Cisco Unified IP Phone のモデルが、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [電話のタイプ(Phone Type)] ドロップダウン リストに表示されない場合は、 http://www.cisco.com/kobayashi/sw-center/sw-voice.shtml にアクセスして、使用している Cisco Unified Communications Manager バージョンの最新のサポート パッチをインストールします。


関連項目

「Cisco Unified IP Phone で使用可能なテレフォニー機能」

Cisco Unified IP Phone が VLAN と連携する方法について

Cisco Unified IP Phone 8961、9951、9971 にはイーサネット スイッチが内蔵されているため、パケットを電話機に転送することも、電話機の背面にあるコンピュータ(アクセス)ポートとネットワーク ポートに転送することもできます。

コンピュータ(アクセス)ポートにコンピュータを接続した場合、コンピュータと電話機は、スイッチへの同じ物理リンクとスイッチ上の同じポートを共有します。このように物理リンクが共有されるため、ネットワークの VLAN 設定について、次のような考慮事項が存在します。

現在の VLAN を IP サブネット ベースで設定することは可能です。ただし、追加の IP アドレスを取得して、同じポートに接続されている他のデバイスと同じサブネットに電話機を割り当てることはできません。

電話機をサポートする VLAN 上に存在するデータ トラフィックによって、Voice over IP トラフィックの品質が低下する可能性があります。

ネットワーク セキュリティを確保するために、VLAN 音声トラフィックと VLAN データ トラフィックの分離が必要になることがあります。

これらの問題は、音声トラフィックを別の VLAN 上に分離することで解決できます。電話機が接続されるスイッチ ポートは、次のトラフィックを搬送するために別々の VLAN 用に設定されます。

IP Phone で送受信される音声トラフィック(Cisco Catalyst 6000 上などの補助 VLAN)

IP Phone のコンピュータ(アクセス)ポート経由でスイッチに接続されている PC で送受信されるデータ トラフィック(ネイティブ VLAN)

電話機を独立した補助 VLAN に分離すると、音声トラフィックの品質が向上するとともに、各電話機に割り当てるための IP アドレスが十分にない既存ネットワークに対しても、多数の電話機を追加できるようになります。

詳細については、Cisco スイッチに添付されているマニュアルを参照してください。スイッチに関する情報には、次の URL からもアクセスできます。

http://cisco.com/en/US/products/hw/switches/index.html

関連項目

「電話機の起動プロセスについて」

「[イーサネットのセットアップ(Ethernet Setup)] メニュー」

Cisco Unified IP Phone への電力供給

Cisco Unified IP Phone 8961、9951、9971 には、外部電源または Power over Ethernet(PoE)から電力を供給できます。外部電源は、独立型の電源を通じて提供されます。PoE は、イーサネット ケーブルを介して電話機に接続されているスイッチによって提供されます。


外部電源から電力が供給される電話機を設置する場合は、イーサネット ケーブルを電話機に接続する前に、電源装置を電話機とコンセントに接続してください。外部電源から電力が供給されている電話機を取り外す場合は、電源装置を取り外す前に、イーサネット ケーブルを電話機から取り外してください。


電話機の電源の詳細については、次の各項で説明します。

「電力に関するガイドライン」

「停電」

「電話機の電力消費量の節減」

「LLDP での電力ネゴシエーション」

「電力に関する追加情報の入手」

電力に関するガイドライン

表 2-1 に Cisco Unified IP Phone 8961、9951、9971 の電源に関するガイドラインを示します。

 

表 2-1 Cisco Unified IP Phone 8961、9951、9971 の電源に関するガイドライン

電源の種類
ガイドライン

外部電源:CP-PWR-CUBE-4 外部電源装置から供給

Cisco Unified IP Phone 8961、9951、9971 は、CP-PWR-CUBE-4 電源を使用します。

(注) Cisco Unified IP Phone 9971 をワイヤレス ネットワークに配置するときは、CP-PWR-CUBE-4 を使用する必要があります。

外部電源:Cisco Unified IP Phone パワー インジェクタを通じて電力を供給。

Cisco Unified IP Phone パワー インジェクタは、どの Cisco Unified IP Phone にも使用できます。インジェクタは、ミッドスパン デバイスとして機能し、接続されている電話機にインラインパワーを供給します。Cisco Unified IP Phone パワー インジェクタは、スイッチ ポートと IP Phone 間に接続されます。また、通電していないスイッチと IP Phone 間で最大 100 m のケーブル長をサポートします。

PoE 電源:イーサネット ケーブルを介して電話機に接続されているスイッチを通じて電力を供給。

Cisco Unified IP Phone 8961、9951、9971 は、信号ペアおよび予備のペアで IEEE 802.3af Class 3 電源をサポートします。

Cisco Unified IP Phone 8961、9951、9971 は、外部アドオン デバイスに対して IEEE 802.3at をサポートします。

電話機を無停電で運用するには、スイッチがバックアップ電源を備えている必要があります。

スイッチ上で実行されている CatOS または IOS のバージョンが、予定している電話機配置をサポートしていることを確認します。オペレーティング システムのバージョンに関する情報については、スイッチのマニュアルを参照してください。

NG-PoE+ のサポート:Cisco Unified IP Phone 8961、9951、9971 は、NG-PoE+ スイッチのサポートがある限り、IEEE 802.3at よりも強力なパワーを引き出すことができます。

電話機で緊急サービスにアクセスできるかどうかは、電源が供給されている電話機に依存します。電源障害がある場合、電源が復旧するまで、利用および緊急コール サービス ダイヤルは機能しません。電源の異常および障害が発生した場合は、装置をリセットまたは再設定してから、利用および緊急コール サービスへのダイヤルを行う必要があります。

電話機の電力消費量の節減

次の方法によって、Cisco Unified IP Phone が消費するエネルギーの量を削減できます。

電話機が電力節約モードに入る時点をスケジュールする。

電話機が EnergyWise(Power Save Plus)モードに入る時点をスケジュールする。

電力節約モード

電力節約モードでは、電話機を使用していない間、スクリーンのバックライトが消灯します。電話機は、ユーザがハンドセットを持ち上げるか、任意のボタンを押さない限り、スケジュールされた期間にわたって、電力節約モードのままになります。Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウで、次のパラメータを設定します。

[ディスプレイ非点灯日(Days Display Not Active)]:バックライトを非アクティブのままにする日を指定します。

[ディスプレイ点灯時刻(Display on Time)]:バックライトを自動的にアクティブにする時刻をスケジュールします(オフ スケジュールに一覧表示されている日において)。

[ディスプレイ点灯継続時間(Display on Duration)]:プログラムされた時刻にバックライトがオンになった後、オン状態を保つ時間の長さを指定します。

[ディスプレイ放置時自動消灯(Display Idle Timeout)]:バックライトがオフになるまでの、ユーザが電話機上でアクティビティを行わない時間の長さ。

EnergyWise モード

電力節約モードに加えて、Cisco Unified IP Phone 8961、9951、および 9971 は Cisco EnergyWise(Power Save Plus)をサポートしています。ネットワークに EnergyWise(EW)コントローラ(たとえば、EnergyWise 機能が有効な Cisco スイッチ)が含まれている場合、それらの電話機をスケジュールに従ってスリープ状態(電源オフ)にしたり復帰(電源オン)させたりして、さらに電力消費を削減できます。

EnergyWise は、電話機ごとに有効または無効に設定します。EnergyWise を有効にした場合は、他のパラメータと一緒にスリープと復帰の時刻を設定します。これらのパラメータは、電話機設定 XML ファイルの一部として電話機へ送信されます。Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウで、次のパラメータを設定します。

[Power Save Plus の有効化(Enable Power Save Plus)]:電話機の電源をオフにする日のスケジュールを選択します。

[電話機をオンにする時刻(Phone On Time)]:[Power Save Plus の有効化(Enable Power Save Plus)] フィールドで選択した日について、電話機の電源を自動的にオンにする時刻を決定します。

[電話機をオフにする時刻(Phone Off Time)]:[Power Save Plus の有効化(Enable Power Save Plus)] フィールドで選択した日について、電話機の電源をオフにする時刻。

[電話機をオフにするアイドル アイムアウト(Phone Off Idle Timeout)]:電話機の電源をオフにする前に、電話機をアイドル状態にしておく必要がある時間の長さ。

[Enable Audio Alert(音声によるアラートの有効化)]:これを有効にすると、[電話機オフ時刻(Phone Off Time)] で指定した時刻の 10 分前に電話機で音声アラートの再生が開始されます。

[EnergyWise ドメイン(EnergyWise Domain)]:その電話機が含まれる EnergyWise ドメイン。

[EnergyWise シークレット(EnergyWise Secret)]:EnergyWise ドメイン内での通信に使用するセキュリティの秘密パスワード。

[EnergyWise オーバーライドを許可(Allow EnergyWise Overrides)]:電話機に電源レベルの更新を送信するための EnergyWise ドメイン コントローラのポリシーを許可するかどうかを決定します。

電話機がスリープ状態のとき、Power Sourcing Equipment(PSE)は電話機に選択キーを点灯するための最小限の電力を供給します。このため、スリープ中も選択キーを使用して電話機を復帰させることができます。

LLDP での電力ネゴシエーション

電話機とスイッチは、電話機で消費できる電力のネゴシエーションを行います。Cisco Unified IP Phone 8961、9951、および 9971 は複数の電力設定で動作し、これにより、使用可能な電力が少ないときは電力消費が低減されます。

電話機のリブートの後、スイッチは電力ネゴシエーションの 1 つのプロトコル(CDP または LLDP)にロックされます。スイッチは、電話機が送信した最初のプロトコル(電力の [しきい値限度値(TLV)(Threshold Limit Value (TLV))] を含む)にロックされます。システム管理者が電話機でそのプロトコルを無効にすると、スイッチがもう一方のプロトコルでの電力要求に対して応答しないため、アクセサリの電源を投入できなくなります。

電力ネゴシエーションをサポートしているスイッチに接続する場合は、常に電力ネゴシエーションを有効(デフォルト)にすることを推奨します。

無効にすると、スイッチは電話機への電源を切断する場合があります。スイッチが電力ネゴシエーションをサポートしていない場合は、アクセサリの電源を PoE+ で投入する前に、電力ネゴシエーション機能を無効にします。電力ネゴシエーション機能を無効にすると、電話機は IEEE 802.3af-2003 規格で許容されている最大値まで、アクセサリに電源を供給できます。


) CDP および電力ネゴシエーションが無効の場合、電話機はアクセサリに 15.4 W まで電力を供給できます。


電力ネゴシエーションを有効または無効にするには、 表 8-1 「Cisco Unified IP Phone のテレフォニー機能」 を参照してください。

電力に関する追加情報の入手

電力に関する関連情報については、 表 2-2 に示したドキュメントを参照してください。これらのドキュメントでは、次のトピックについて情報を提供しています。

Cisco Unified IP Phone と連携する Cisco スイッチ

双方向電力ネゴシエーションをサポートしている Cisco IOS リリース

電力に関するその他の要件および制限事項

 

表 2-2 電力関連の情報

ドキュメントのトピック
URL

Cisco Unified IP Phone パワー インジェクタ

http://www.cisco.com/en/US/products/ps6951/index.html

PoE ソリューション

http://www.cisco.com/en/US/netsol/ns340/ns394/ns147/ns412/networking_solutions_package.html

Cisco Catalyst スイッチ

http://cisco.com/en/US/products/hw/switches/index.html

サービス統合型ルータ

http://www.cisco.com/en/US/products/hw/routers/index.html

Cisco IOS ソフトウェア

http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/products_ios_
cisco_ios_software_category_home.html

電話機の設定ファイルについて

電話機の設定ファイルは TFTP サーバに保存されており、Cisco Unified Communications Manager に接続するためのパラメータを定義しています。通常、電話機のリセットが必要となるような変更を Cisco Unified Communications Manager に加えると、その変更内容は、電話機の設定ファイルに自動的に反映されます。

設定ファイルには、電話機がどのイメージ ロードを実行するかも記述されています。このイメージ ロードが電話機にロードされているものと異なる場合、電話機は TFTP サーバにアクセスし、必要なロード ファイルを要求します。

次の条件を満たしている場合、電話機は、TFTP サーバにある XmlDefault.cnf.xml という名前のデフォルト設定ファイルにアクセスします。

自動ネゴシエーションを Cisco Unified Communications Manager で有効にしている。

該当する電話機を Cisco Unified Communications Manager データベースに追加したことがない。

該当する電話機を初めて登録する。


) 設定ファイルのデバイス セキュリティ モードが Authenticated または Encrypted に設定されているが、電話機が CTL ファイルまたは ITL ファイルを受信していない場合は、安全に登録できるように、電話機は 4 回、ファイルの取得を試みます。


自動登録が有効でなく、該当する電話機が Cisco Unified Communications Manager データベースに存在しない場合、システムは電話機登録要求を却下し、空白のスクリーンが表示されます。

電話機が登録済みの場合、電話機は SEPmac_address.cnf.xml(mac_address は電話機の MAC アドレス)という設定ファイルにアクセスします。

これらのファイル名は、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウにある [MAC アドレス(MAC address)] フィールドと [説明(description)] フィールドから生成されます。電話機は、MAC アドレスによって一意に識別されます。

電話機の起動プロセスについて

Cisco Unified IP Phone 8961、9951、9971 は、VoIP ネットワークに接続するとき、 表 2-3 に示す標準の起動プロセスを実行します。ネットワークの設定によっては、Cisco Unified IP Phone でこれらのステップの一部が発生しないこともあります。

 

表 2-3 Cisco Unified IP Phone の起動プロセス

タスク
目的
関連項目

1.

スイッチからの電力の取得。

電話機が外部電源を使用していない場合は、電話機に接続されているイーサネット ケーブルを通じて、スイッチがインラインパワーを供給します。

「Cisco Unified Communications Manager データベースへの電話機の追加」

「起動時の問題の解決」(P.12-1)

2.

(ワイヤレス LAN 上の Cisco Unified IP Phone 9971 のみ)アクセス ポイントのスキャン。

Cisco Unified IP Phone は、RF カバレッジ区域を無線でスキャンします。電話機はネットワーク プロファイルを検索し、SSID と認証タイプが一致するアクセス ポイントをスキャンします。電話機は、ネットワーク プロファイルと一致する最も高い RSSI をアクセス ポイントに関連付けます。

「Cisco Unified Wireless AP との対話」

3.

(ワイヤレス LAN 上の Cisco Unified IP Phone 9971 のみ)アクセス ポイントの認証。

Cisco Unified IP Phone は、次のように認証プロセスを開始します。

[オープン(Open)] に設定されている場合、アクセス ポイントに対してすべてのデバイスを認証できます。セキュリティを高めるため、オプションとして静的 WEP 暗号化を使用できます。

[共有キー(Shared Key)] に設定されている場合、電話機は WEP キーを使用してチャレンジ テキストを暗号化します。アクセス ポイントは、チャレンジ テキストの暗号化に使用された WEP キーを検証してから、ネットワーク アクセスを使用可能にする必要があります。

[LEAP] または [EAP-FAST] に設定されている場合、RADIUS サーバによってユーザ名とパスワードが認証されてからネットワーク アクセスが使用可能になります。名前とパスワードの認証の詳細については、「[WLAN のセットアップ(WLAN Setup)] メニュー」を参照してください。

[自動(AKM)(Auto (AKM))] に設定されている場合、電話機は次のキー管理オプションの 1 つが有効になっているアクセス ポイントを探します。

WPA、WPA2 または CCKM:ユーザ名とパスワードが RADIUS サーバによって認証されてから、ネットワーク アクセスが使用可能になります。

WPA 事前共有キー、WPA2 事前共有キー:電話機は、事前共有キーを使用してアクセス ポイントで認証を行います。

「認証方式」

4.

保存されている電話イメージのロード。

Cisco Unified IP Phone は、ファームウェア イメージとユーザ定義の設定値を保存するための不揮発性フラッシュ メモリを備えています。起動時に、電話機はブートストラップ ローダーを実行して、フラッシュ メモリに保存されている電話機ファームウェアをロードします。このイメージを使用して、電話機はソフトウェアとハードウェアを初期化します。

「起動時の問題の解決」(P.12-1)

5.

VLAN の設定。

Cisco Unified IP Phone を Cisco Catalyst スイッチに接続している場合、スイッチは、スイッチ上に定義されているボイス VLAN を電話機に通知します。電話機は、Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)要求を使用して IP アドレスの取得を開始するには、VLAN メンバーシップをあらかじめ把握している必要があります。

「[イーサネットのセットアップ(Ethernet Setup)] メニュー」(P.7-4)

「起動時の問題の解決」(P.12-1)

6.

IP アドレスの取得。

Cisco Unified IP Phone で DHCP を使用して IP アドレスを取得する場合、電話機は DHCP サーバにクエリーを発行してアドレスを取得します。ネットワークで DHCP を使用していない場合は、個々の電話機がある場所でスタティック IP アドレスを手動で割り当てる必要があります。

「[イーサネットのセットアップ(Ethernet Setup)] メニュー」(P.7-4)

「起動時の問題の解決」(P.12-1)

7.

CTL ファイルの要求。

TFTP サーバに、CTL ファイルが保管されています。このファイルには、電話機と Cisco Unified CM の間の安全な接続を確立するために必要な証明書が含まれています。

『Cisco Unified Communications Manager Security Guide』の「Configuring the Cisco CTL Client」を参照してください。

8.

ITL ファイルの要求

電話機は、まず CTL ファイルを要求し、次に ITL ファイルを要求します。ITL ファイルは電話機が信頼できるエンティティの証明書を含んでいます。証明書は、サーバとのセキュア接続の認証、またはサーバによるデジタル署名の認証に使用されます。ITL ファイルは、Cisco Unified CM 8.5 以降でサポートされています。

「ネットワークに Cisco Unified IP Phone を設置するための準備」 の章を参照してください。

「トラブルシューティングとメンテナンス」 の章を参照してください。

9.

TFTP サーバへのアクセス。

DHCP サーバは、IP アドレスを割り当てるほかに、Cisco Unified IP Phone に対して TFTP サーバも指定します。電話機の IP アドレスを静的に定義した場合は、電話機がある場所で TFTP サーバを設定する必要があります。設定すると、電話機は TFTP サーバに直接アクセスします。

(注) DHCP で割り当てられる TFTP サーバの代わりに、代替 TFTP サーバを割り当てて使用することもできます。

「[イーサネットのセットアップ(Ethernet Setup)] メニュー」(P.7-4)

「起動時の問題の解決」(P.12-1)

10.

設定ファイルを要求する。

TFTP サーバは、設定ファイルを保持しています。このファイルは、Cisco Unified Communications Manager に接続するためのパラメータに加え、電話機に関するその他の情報を定義しています。

「Cisco Unified Communications Manager データベースへの電話機の追加」

「起動時の問題の解決」(P.12-1)

11.

Cisco Unified CM にアクセスする

設定ファイルは、Cisco Unified IP Phone と Cisco Unified CM との間の通信方法、およびロード ID を電話機に提供する方法を定義します。電話機は、このファイルを TFTP サーバから取得すると、リストで優先順位が最も高い Cisco Unified CM への接続を確立しようとします。

(暗号化または認証された)セキュアなシグナリングのために電話機のセキュリティ プロファイルを設定し、Cisco Unified CM をセキュア モードに設定している場合、電話機は TLS 接続を実行します。それ以外の場合は、非セキュア TCP 接続を実行します。

電話機をデータベースに手動で追加した場合は、Cisco Unified Communications Manager が電話機を識別します。電話機がデータベースに手動で追加されていない場合、自動登録が Cisco Unified Communications Manager で有効になっていれば、その電話機は、Cisco Unified Communications Manager データベースに対してその電話機自体の自動登録を試みます。

(注) CTL クライアントを設定している場合、自動登録は無効になっています。その場合、電話機を手動で Cisco Unified CM データベースに追加する必要があります。

「ネットワークに Cisco Unified IP Phone を設置するための準備」 の章を参照してください。

「トラブルシューティングとメンテナンス」 の章を参照してください。

Cisco Unified Communications Manager データベースへの電話機の追加

Cisco Unified IP Phone を設置する前に、電話機を Cisco Unified Communications Manager データベースに追加する方法を選択しておく必要があります。この方法については、次の各項で説明します。

「自動登録による電話機の追加」

「自動登録と TAPS による電話機の追加」

「Cisco Unified Communications Manager の管理ページでの電話機の追加」

「BAT 電話テンプレートの使用による電話機の追加」

表 2-4 に、電話機を Cisco Unified Communications Manager データベースに追加する方法の概要を示します。

 

表 2-4 電話機を Cisco Unified Communications Manager データベースに追加する方法

方法
MAC アドレスの必要性
コメント

自動登録

No

電話番号の自動割り当てが実行されます。

TAPS による自動登録

No

自動登録および Bulk Administration Tool(BAT)が必要です。Cisco Unified IP Phone と Cisco Unified Communications Manager の管理ページで情報をアップデートします。

Cisco Unified Communications Manager の管理ページを使用

Yes

電話機を個々に追加する必要があります。

BAT を使用

Yes

複数の電話機を同時に登録できます。

自動登録による電話機の追加

電話機を設置する前に自動登録を有効にしておくと、次のことが可能になります。

事前に電話機から MAC アドレスを収集することなく、電話機を追加する。

Cisco Unified IP Phone を IP テレフォニー ネットワークに物理的に接続したときに、その電話機を Cisco Unified Communications Manager データベースに自動的に追加する。自動登録中に、Cisco Unified Communications Manager は連続する電話番号の中から次に使用可能なものを電話機に割り当てます。

電話機を Cisco Unified Communications Manager データベースにすばやく登録し、電話番号などの設定を Cisco Unified Communications Manager から変更する。

自動登録された電話機を新しい場所に移動し、電話番号を変更しないまま別のデバイス プールに割り当てる。


) 自動登録は、ネットワークに追加する電話機が 100 台未満の場合に使用することを推奨します。100 台を超える電話機をネットワークに追加するには、一括管理ツール(BAT)を使用します。「BAT 電話テンプレートの使用による電話機の追加」を参照してください。


自動登録は、デフォルトでは無効になっています。自動登録を使用しない方がよい場合もあります。たとえば、電話機に特定の電話番号を割り当てる場合や、『Cisco Unified CM Security Guide』で説明されているように、Cisco Unified CM とのセキュア接続を使用する場合です。自動登録の有効化については、『 Cisco Unified Communications Manager Administration Guide 』の「 Enabling Auto-Registration 」を参照してください。

関連項目

「自動登録と TAPS による電話機の追加」

「Cisco Unified Communications Manager の管理ページでの電話機の追加」

「BAT 電話テンプレートの使用による電話機の追加」

自動登録と TAPS による電話機の追加

自動登録と TAPS(Tool for AutoRegistered Phones Support)を使用すると、MAC アドレスを最初に電話機から収集しなくても、電話機を追加することができます。

TAPS は、一括管理ツール(BAT)と連携して、Cisco Unified Communications Manager データベースにダミー MAC アドレスを使用して追加された一連の電話機をアップデートします。TAPS を使用して電話機の MAC アドレスをアップデートし、あらかじめ定義しておいた設定をダウンロードします。


) 自動登録と TAPS は、ネットワークに追加する電話機が 100 台未満の場合に使用することを推奨します。100 台を超える電話機をネットワークに追加するには、一括管理ツール(BAT)を使用します。「BAT 電話テンプレートの使用による電話機の追加」を参照してください。


TAPS を利用するには、管理者またはエンド ユーザが TAPS の電話番号をダイヤルして、音声プロンプトに従います。このプロセスが完了した後、電話機には電話番号とその他の設定値が含まれており、電話機は正しい MAC アドレスを使用して Cisco Unified Communications Manager の管理ページで更新されます。

TAPS が機能するためには、Cisco Unified CM の管理([システム(System)] > [Cisco Unified CM])で自動登録を有効にする必要があります。


) Cisco CTL クライアントを通じてクラスタを混合モードに設定すると、自動登録は自動的に無効になります。Cisco CTL クライアントを通じてクラスタを非セキュア モードに設定すると、自動登録は自動的には有効になりません。


詳細については、『Cisco Unified Communications Manager Bulk Administration Guide』を参照してください。

関連項目

「自動登録による電話機の追加」

「Cisco Unified Communications Manager の管理ページでの電話機の追加」

「BAT 電話テンプレートの使用による電話機の追加」

Cisco Unified Communications Manager の管理ページでの電話機の追加

Cisco Unified Communications Manager の管理ページを使用して、個別の電話機を Cisco Unified Communications Manager データベースに追加できます。追加するには、まず各電話機の MAC アドレスを入手する必要があります。

MAC アドレスを特定する方法については、「Cisco Unified IP Phone の MAC アドレスの特定」を参照してください。

MAC アドレスを収集した後、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで [デバイス(Device)] > [電話(Phone)] を選択し、[新規追加(Add New)] をクリックして追加を開始します。

詳細な手順および Cisco Unified Communications Manager の概念については、『 Cisco Unified Communications Manager System Guide 』の「 Cisco Unified Communications Manager Overview 」の章を参照してください。

関連項目

「自動登録による電話機の追加」

「自動登録と TAPS による電話機の追加」

「BAT 電話テンプレートの使用による電話機の追加」

BAT 電話テンプレートの使用による電話機の追加

Cisco Unified Communications Bulk Administration Tool(BAT; 一括管理ツール)を使用すると、複数の電話機に対して登録などのバッチ操作を実行できます。

(TAPS と組み合わせずに)BAT だけを使用して電話機を追加するには、各電話機の適切な MAC アドレスを取得する必要があります。

MAC アドレスを特定する方法については、「Cisco Unified IP Phone の MAC アドレスの特定」を参照してください。

[一括管理(Bulk Administration)] メニューを使用した電話機の追加方法の詳しい手順については、『 Cisco Unified Communications Manager Bulk Administration Guide 』の「 Inserting Phones 」の章を参照してください。

電話機を Cisco Unified Communications Manager に追加するには、次の手順を実行します。

手順


ステップ 1 Cisco Unified Communications Manager から [一括管理(Bulk Administration)] > [電話(Phones)] > [電話テンプレート(Phone Template)] を選択します。

ステップ 2 [新規追加(Add New)] をクリックします。

ステップ 3 [電話のタイプ(Phone Type)] を選択し、[次へ(Next)] をクリックします。

ステップ 4 [デバイス プール(Device Pool)]、[電話ボタン テンプレート(Phone Button Template)]、[デバイス セキュリティ プロファイル(Device Security Profile)] など、電話固有の詳細なパラメータを入力します。

ステップ 5 [保存(Save)] をクリックします。

ステップ 6 Cisco Unified Communications Manager から [デバイス(Device)] > [電話(Phone)] > [新規追加(Add New)] を選択し、既存の BAT 電話テンプレートを使用して電話機を追加します。


 

BAT の使用方法の詳細については、『Cisco Unified Communications Manager Bulk Administration Guide』を参照してください。BAT 電話テンプレートの作成方法の詳細については、『Cisco Unified Communications Manager Bulk Administration Guide』の「 Phone Template 」を参照してください。

関連項目

「自動登録による電話機の追加」

「自動登録と TAPS による電話機の追加」

「Cisco Unified Communications Manager の管理ページでの電話機の追加」

Cisco Unified IP Phone の MAC アドレスの特定

このマニュアルで説明している手順の一部では、Cisco Unified IP Phone の MAC アドレスが特定されている必要があります。次の方法で、電話機の MAC アドレスを確認できます。

電話機で、アプリケーション ボタンを押し、[電話の情報(Phone Information)] を選択し、[MAC アドレス(MAC Address)] フィールドを確認する。

電話機の背面にある MAC ラベルを確認する。

電話機の Web ページを表示し、[デバイス情報(Device Information)] ハイパーリンクをクリックする。

Web ページへのアクセスについては、「電話機の Web ページへのアクセス」を参照してください。