Cisco Unified IP Phone 7906G および 7911G アドミニストレーション ガイド for Cisco Unified Communications Manager 9.0(SCCP および SIP)
Cisco Unified IP Phone のカスタマイズ
Cisco Unified IP Phone のカスタマイズ
発行日;2012/11/30   |   ドキュメントご利用ガイド   |   ダウンロード ;   この章 pdf   ,   ドキュメント全体 pdf    |   フィードバック

Cisco Unified IP Phone のカスタマイズ

ここでは、設定ファイル、電話機の呼び出し音、背景イメージなどの電話機の機能をカスタマイズする方法について説明します。

この章は、次の項で構成されています。

設定ファイルのカスタマイズおよび変更

設定ファイルを変更し、カスタマイズしたファイルを TFTP ディレクトリに追加できます。 ファイルの修正、またはカスタマイズしたファイルの TFTP ディレクトリへの追加は、Cisco Unified Communications オペレーティング システムの管理ページの、TFTP サーバ ファイルのアップロード ウィンドウから実行できます。 Cisco Unified Communications Manager サーバ上の TFTP フォルダにファイルをアップロードする方法については、『Cisco Unified Communications Manager System Guide』を参照してください。

Ringlist.xml ファイルおよび List.xml ファイルのコピーは、admin コマンドライン インターフェイス(CLI)で次のように「file」コマンドを使用してシステムから取得できます。

  • admin:file
    • file list
    • file view
    • file search
    • file get
    • file dump
    • file tail
    • file delete

詳細については、『Cisco Intercompany Media Engine Command Line Interface Reference Guide』を参照してください。

カスタム電話呼出音の作成

Cisco Unified IP Phone には、Chirp1 と Chirp2 という 2 つのデフォルト呼出音タイプが付属しており、これらはハードウェアに内蔵されています。 Cisco Unified Communications Manager には、一連の追加の電話呼出音もデフォルトで付属しており、これらは Pulse Code Modulation(PCM; パルス符号変調)ファイルとしてソフトウェアに実装されています。 PCM ファイルは、サイトで使用できる呼出音リスト オプションを記述した XML ファイル(Ringlist.xml)とともに、各 Cisco Unified Communications Manager サーバの TFTP サーバに配置されています。

詳細については、『Cisco Unified Communications Manager Features and Services Guide』の「Custom Phone Rings」の章および『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide』の「Software Upgrades」の章を参照してください。

次の各項では、PCM ファイルを作成して Ringlist.xml ファイルを編集し、サイトで使用できる呼出音をカスタマイズする方法について説明します。

Ringlist.xml ファイル形式の要件

Ringlist.xml ファイルは、電話呼出音タイプのリストを保持した XML オブジェクトを定義しています。 このファイルには、呼出音タイプが 50 個まで記述されます。 呼出音タイプごとに、呼出音タイプに使用される PCM ファイルへのポインタ、および Cisco Unified IP Phone の [呼出音タイプ(Ring Type)] メニューに表示されるテキストを記述します。 このファイルは、各 Cisco Unified Communications Manager の Cisco TFTP サーバに保持されます。

CiscoIPPhoneRinglist XML オブジェクトは、次の簡単なタグ セットを使用して情報を記述します。

<CiscoIPPhoneRingList> <Ring> <DisplayName/> <FileName/> </Ring> </CiscoIPPhoneRingList> 

定義名については、次の規則があります。 それぞれの電話呼出音タイプについて、必須の DisplayName と FileName を記述する必要があります。

  • DisplayName には、関連付けられた PCM ファイルのカスタム呼出音の名前を指定します。この名前は、Cisco Unified IP Phone の [呼出音タイプ(Ring Type)] メニューに表示されます。
  • FileName には、DisplayName に関連付けるカスタム呼出音の PCM ファイルの名前を指定します。

(注)  


DisplayName フィールドと FileName フィールドは、25 文字以下にする必要があります。


次に、2 つの電話呼出音タイプを定義した Ringlist.xml ファイルの例を示します。

<CiscoIPPhoneRingList> <Ring> <DisplayName>Analog Synth 1</DisplayName> <FileName>Analog1.raw</FileName> </Ring> <Ring> <DisplayName>Analog Synth 2</DisplayName> <FileName>Analog2.raw</FileName> </Ring> </CiscoIPPhoneRingList>

カスタム呼出音タイプの PCM ファイルの要件

呼出音の PCM ファイルを Cisco Unified IP Phone で正常に再生するには、ファイルが次の要件を満たしている必要があります。

  • 未加工の PCM(ヘッダーなし)。
  • サンプリング回数:8,000 回/秒。
  • 1 サンプルあたり 8 ビット。
  • Mu-law 圧縮
  • 呼出音の最大サイズ = 16080 サンプル
  • 呼出音の最小サイズ = 240 サンプル
  • 呼出音のサンプル数 = 240 の倍数。
  • 呼出音は、ゼロ交差で開始および終了する。

カスタム呼出音用の PCM ファイルを作成するには、次のファイル形式の要件に対応する任意の標準オーディオ編集パッケージを使用します。

カスタム電話呼出音のセットアップ

Cisco Unified IP Phone のカスタム電話呼出音を作成するには、次の手順を実行します。

手順
    ステップ 1   各カスタム呼出音の PCM ファイルを作成します(ファイルごとに呼出音 1 つ)。 PCM ファイルが、カスタム呼出音タイプの PCM ファイルの要件に示す形式のガイドラインに準拠していることを確認します。
    ステップ 2   作成した新しい PCM ファイルを、クラスタ内の各 Cisco Unified Communications Manager の Cisco TFTP サーバにアップロードします。 詳細については、『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide』の「Software Upgrades」の章を参照してください。
    ステップ 3   テキスト エディタを使用して Ringlist.xml ファイルを編集します。 このファイルの形式とサンプルの Ringlist.xml ファイルについては、Ringlist.xml ファイル形式の要件を参照してください。
    ステップ 4   修正内容を保存し、Ringlist.xml ファイルを閉じます。
    ステップ 5   新しい Ringlist.xml ファイルをキャッシュするには、Cisco Unified Serviceability を使用して TFTP サービスを停止してから起動するか、[起動時の定数および bin ファイルのキャッシングの有効化(Enable Caching of Constant and Bin Files at Startup)] TFTP サービス パラメータ([拡張サービス パラメータ(Advanced Service Parameters)] 領域に含まれる)を無効にしてから再度有効にします。

    カスタム背景イメージ

    ユーザが電話機の LCD スクリーンに表示される背景イメージを選択できるように設定できます。 ユーザは、電話機でアプリケーション メニュー ボタンを押して、[設定(Settings)] > [ユーザ設定(User Preferences)] > [背景イメージ(Background Images)] を選択して、背景イメージを選択できます。

    ユーザに見える画像の種類は、電話機が使用している TFTP サーバに保存されている PNG 画像と XML ファイル(List.xml)を元にしています。 独自の PNG ファイルを保存し、TFTP サーバ上の XML ファイルを編集すれば、ユーザが選択できる背景イメージを指定できます。 この方法を利用すれば、会社のロゴなどのカスタム画像をユーザに提供することができます。

    次の各項では、独自の PNG ファイルを作成して List.xml ファイルを編集し、サイトで使用できる背景イメージをカスタマイズする方法について説明します。

    List.xml ファイル形式の要件

    List.xml ファイルは、背景イメージのリストを保持した XML オブジェクトを定義しています。 List.xml ファイルは TFTP サーバ上の次のサブディレクトリに保存されます。

    /Desktops/95x34x1

    詳細については、『Cisco Unified Operating System Administration Guide』の「Software Upgrades」を参照してください。

    List.xml ファイルには、背景イメージを 50 個まで記述できます。 画像は電話機の [背景イメージ(Background Images)] メニューに表示される順番にします。 各画像に対して、List.xml ファイルに ImageItem と呼ばれる要素タイプを 1 つ記述します。 ImageItem 要素には 2 つの属性があります。

    • Image:電話機の [背景イメージ(Background Images)] メニューに表示されるサムネール画像の取得先を示す Uniform Resource Identifier(URI)。
    • URI:フルサイズ画像の取得先を指定する URI。

    次の例は、2 つの画像を定義した List.xml ファイルを示しています。 それぞれの画像について、必須の Image および URL 属性を記述する必要があります。 フルサイズ画像とサムネール画像にリンクするメソッドとしては、例で示されている TFTP URI のみがサポートされています。 HTTP URL はサポートされていません

    List.xml の例

    <CiscoIPPhoneImageList> - <!-- Please Add Images to the end of the list --> <ImageItem Image="TFTP:Desktops/95x34x1/TN-Mountain.png" URL="TFTP:Desktops/95x34x1/Mountain.png" /> <ImageItem Image="TFTP:Desktops/95x34x1/TN-Ocean.png" URL="TFTP:Desktops/95x34x1/Ocean.png" /> </CiscoIPPhoneImageList> 

    Cisco Unified IP Phone のファームウェアには、デフォルトの背景イメージが含まれています。 このイメージは List.xml ファイルには定義されていません。 デフォルト画像は、常に電話機の [背景イメージ(Background Images)] メニューの最初に表示されます。

    カスタム背景イメージの PNG ファイルの要件

    背景イメージごとに 2 つの PNG ファイルが必要です。

    • フルサイズ画像:電話機で表示される画像。
    • サムネール画像:ユーザが画像を選択できる [背景イメージ(Background Images)] 画面に表示される画像。 サムネール画像は、フルサイズ画像の 25% のサイズである必要があります。

    ヒント


    多くの画像プログラムで画像のサイズを変更する機能を提供しています。 サムネール画像を作成する簡単な方法としては、まずフルサイズ画像を作成して保存します。そして、画像プログラムのサイズ変更機能を使用して元のサイズの 25% の画像を作成します。 サムネール画像にはフルサイズ画像とは異なる名前を付けて保存します。


    背景イメージの PNG ファイルが Cisco Unified IP Phone で正しく表示されるためには、次の要件を満たす必要があります。

    • フル サイズ イメージ:95 ピクセル(幅)X 34 ピクセル(高さ)
    • サムネール画像:23 ピクセル(幅)X 8 ピクセル(高さ)
    • カラー パレット:最適な結果を得るために、PNG ファイルの作成時に、モノクロ(1 ビット)に設定されます。

    カスタム背景イメージのセットアップ

    Cisco Unified IP Phone のカスタム背景イメージを設定するには、次の手順を実行します。

    手順
      ステップ 1   各画像に 2 つの PNG ファイル(フルサイズ画像とサムネール画像)を作成します。 PNG ファイルは、カスタム背景イメージの PNG ファイルの要件に示した形式ガイドラインに必ず適合させてください。
      ステップ 2   作成した新しい PNG ファイルを、Cisco Unified Communications Manager の TFTP サーバの次のサブディレクトリにアップロードします。

      /Desktops/95x34x1

      (注)     

      ファイル名とサブディレクトリのパラメータは大文字と小文字を区別します。 サブディレクトリのパスを指定する場合は、前方スラッシュ「/」を使用してください。

      ファイルをアップロードするには、[Cisco IPT プラットフォームの管理(Cisco IPT Platform Administration)] で、[ソフトウェア アップグレード(Software Upgrades)] > [TFTP サーバ ファイルのアップロード(Upload TFTP Server File)] を選択します。 詳細については、『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide』の「Software Upgrades」の章を参照してください。 フォルダが存在しない場合、フォルダが作成され、そのフォルダにファイルがアップロードされます。

      ステップ 3   カスタマイズした画像とファイルは、電話機がファイルを取得するためにアクセスする可能性がある他の TFTP サーバにもコピーする必要があります。
      (注)     

      Cisco はカスタム画像ファイルのバックアップ コピーを他の場所にも保存することを推奨します。 こうしておくと、Cisco Unified Communications Manager のアップグレード時にカスタマイズ ファイルが上書きされた場合に、これらのバックアップ ファイルを使用できます。

      ステップ 4   テキスト エディタを使用して、List.xml ファイルを編集します。 このファイルがある場所、形式の要件、およびサンプル ファイルについては、List.xml ファイル形式の要件を参照してください。
      ステップ 5   修正内容を保存し、List.xml ファイルを閉じます。
      (注)     

      Cisco Unified Communications Manager をアップグレードする際、デフォルトの List.xml ファイルによって、カスタマイズした List.xml ファイルが置き換えられます。 List.xml ファイルをカスタマイズした後、ファイルのコピーを作成し他の場所に保存してください。 Cisco Unified Communications Manager のアップグレード後、デフォルトの List.xml を保存しておいたコピーに置き換えることができます。

      ステップ 6   新しい List.xml ファイルをキャッシュするには、Cisco Unified サービスアビリティを使用して、TFTP サービスをいったん停止し、もう一度開始します。または、[拡張サービス パラメータ(Advanced Service Parameters)] にある TFTP サービス パラメータの [起動時の定数および bin ファイルのキャッシングの有効化(Enable Caching of Constant and Bin Files at Startup)] をいったん無効にし、もう一度有効にします。

      大型フォント ロケール用のカスタム背景イメージ

      電話機の背景イメージが、中国語、日本語、韓国語などの大型フォント ロケールが使用される場合に、適切に表示されない場合があります。 背景イメージが適切に表示されるようにするには、次のガイドラインに従ってください。

      日本語ロケールで PNG ファイルを作成する場合は、次のファイル サイズを使用します。

      • 95 X 28(フル サイズ画像)
      • 23 X 8(サムネール画像)

      画像ファイルを %TFTPPATH%/Desktops/95x28x1 にアップロードします。

      次の行を含めるように %TFTPPATH%/Desktops/95x28x1 フォルダの List.xml ファイルを変更または作成します。ここで、image.png はイメージ ファイルの名前です。

      <CiscoIPPhoneImageList>

      <ImageItem Image="TFTP:Desktops/95x28x1/image.png"

      URL="TFTP:Desktops/95x28x1/image.png" />

      </CiscoIPPhoneImageList>

      詳細については、カスタム背景イメージを参照してください。

      ワイドバンド コーデックのセットアップ

      Cisco Unified Communications Manager が G.722 を使用するように設定されており、通話先が G.722 をサポートしている場合、G.711 の代わりに G.722 コーデックを使用してコールが接続されます。 ユーザはコール中の音声の感度がより高く感じられます。 感度が高いことで音声の明瞭さは増しますが、紙が擦れる音や近くの会話など通話先から聞こえる背景のノイズもより多く聞こえます。 ワイドバンド ハンドセットがない場合でも、G.722 の高い感度を好むユーザもいます。 ユーザの中には G.722 の高い感度を好まないユーザもいます。

      Cisco Unified Communications Manager にある 2 つのパラメータは、Cisco Unified Communications Manager サーバまたは特定の電話機がワイドバンドをサポートしているかどうかに影響します。

      • [アドバタイズ G.722 コーデック(Advertise G.722 Codec)]:Cisco Unified Communications Manager で、[システム(System)] > [エンタープライズ パラメータ(Enterprise Parameters)] を選択します。 エンタープライズ パラメータのデフォルト値は True です。つまり、Cisco Unified Communications Manager に登録しているすべての Cisco Unified IP Phone Models 7906G および 7911G は Cisco Unified Communications Manager に G.722 を通知します。 詳細については、『Cisco Unified Communications Manager System Guide』の「Cisco Unified IP Phones」の章を参照してください。
      • [アドバタイズ G.722 コーデック(Advertise G.722 Codec)]:Cisco Unified Communications Manager で、[デバイス(Device)] > [電話(Phone)] を選択します。 この製品固有のパラメータのデフォルト値には、エンタープライズ パラメータで指定されている値を使用します。 電話機単位でこのパラメータを上書きする場合、[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウの [プロダクト固有の設定(Product Specific configuration)] 領域にある [アドバタイズ G.722 コーデック(Advertise G.722 Codec)] パラメータで、[有効(Enabled)] または [無効(Disabled)] を選択します。