Cisco Unified IP Phone アドミニストレーション ガ イド for Cisco Unified Communications Manager 8.0(SCCP および SIP)
トラブルシューティングとメンテナンス
トラブルシューティングとメンテナンス
発行日;2012/01/31 | 英語版ドキュメント(2010/03/05 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 3MB) | フィードバック

目次

トラブルシューティングとメンテナンス

起動時の問題の解決

症状:Cisco Unified IP Phone が通常の起動プロセスを実行しない

症状:Cisco Unified IP Phone が Cisco UnifiedCommunications Manager に登録されない

エラー メッセージの特定

ネットワーク接続の確認

TFTP サーバ設定の確認

IP アドレッシングとルーティングの確認

ドメイン ネーム システム(DNS)の設定の確認

Cisco Unified Communications Manager の設定の確認

Cisco CallManager と TFTP のサービスが動作していない

新しい設定ファイルの作成

Cisco UnifiedCommunications Manager への電話機の登録

症状:Cisco Unified IP Phone が IP アドレスを取得できない

Cisco Unified IP Phone が突然リセットされる

物理的な接続の確認

断続的なネットワーク停止の特定

DHCP の設定の確認

スタティック IP アドレスの設定の確認

ボイス VLAN の設定の確認

電話機が意図的にリセットされていないことの確認

DNS またはその他の接続エラーの解決

電源接続の確認

Cisco Unified IP Phone のセキュリティのトラブルシューティング

一般的なトラブルシューティングのヒント

Cisco UnifiedIPPhone 拡張モジュールの一般的なトラブルシューティングのヒント

Cisco Unified IP Phone のリセットまたは復元

基本リセットの実行

出荷時の状態へのリセット

Quality Report Tool(QRT)の使用

コールの音声品質のモニタリング

音声品質メトリックの使用

トラブルシューティングのヒント

トラブルシューティングの詳細情報の入手方法

Cisco Unified IP Phone のクリーニング

トラブルシューティングとメンテナンス

この章では、Cisco Unified IP Phone または IP テレフォニー ネットワークの問題のトラブルシューティングに役立つ情報を提供します。また、電話機のクリーニングとメンテナンスについても説明します。

トラブルシューティングの詳細については、『 Using the 79xx Status Information For Troubleshooting 』のテクニカル ノートを参照してください。このマニュアルは、Cisco.com に登録済みのお客様には次の URL でご利用いただけます。

http://www.cisco.com/en/US/products/hw/phones/ps379/products_tech_note09186a00800945bd.shtml

問題解決のためにさらにサポートが必要な場合は、 「マニュアルの入手方法およびテクニカル サポート」(P.xiii) を参照してください。

この章は、次の内容で構成されています。

「起動時の問題の解決」

「Cisco Unified IP Phone が突然リセットされる」

「Cisco Unified IP Phone のセキュリティのトラブルシューティング」

「一般的なトラブルシューティングのヒント」

「Cisco Unified IP Phone 拡張モジュールの一般的なトラブルシューティングのヒント」

「Cisco Unified IP Phone のリセットまたは復元」

「Quality Report Tool(QRT)の使用」

「コールの音声品質のモニタリング」

「トラブルシューティングの詳細情報の入手方法」

「Cisco Unified IP Phone のクリーニング」

起動時の問題の解決

「電話機の起動プロセスの確認」で説明されているように、Cisco Unified IP Phone をネットワークに設置し、それを Unified Communications Manager に追加すると、電話機が起動します。電話機が正しく起動しない場合は、次の項でトラブルシューティングの情報を参照してください。

「症状:Cisco Unified IP Phone が通常の起動プロセスを実行しない」

「症状:Cisco Unified IP Phone が Cisco Unified Communications Manager に登録されない」

「症状:Cisco Unified IP Phone が IP アドレスを取得できない」

症状:Cisco Unified IP Phone が通常の起動プロセスを実行しない

Cisco Unified IP Phone をネットワーク ポートに接続すると、電話機は 「電話機の起動プロセスの確認」で説明しているとおりに通常の起動プロセスを実行し、Liquid Crystal Display(LCD; 液晶ディスプレイ)スクリーンに情報が表示されるはずです。電話機が起動プロセスを実行しない場合は、ケーブルの不具合、接続不良、ネットワークの停電、電力不足などの原因が考えられます。そうでなければ、電話機が機能していない可能性があります。

電話機が機能しているかどうかを判断するには、次の方法に従って、他の問題の可能性を体系的に排除します。

1. ネットワーク ポートが機能していることを確認します。

イーサネット ケーブルを、動作確認済みのケーブルに交換します。

機能している Cisco Unified IP Phone を別のポートから取り外し、それを該当するネットワーク ポートに接続して、ポートが有効であることを確認します。

有効であることがわかっている別のネットワーク ポートに、起動しない Cisco Unified IP Phone を接続します。

起動しない Cisco Unified IP Phone をスイッチ上のポートに直接接続し、オフィス内のパッチパネル接続を経由しないようにします。

2. 電話機が電源の供給を受けていることを確認します。

外部電源を使用している場合は、電気のコンセントが機能していることを確認します。

インライン パワーを利用している場合は、その代わりに外部電源装置を使用します。

外部電源装置を使用している場合は、機能していることがわかっている装置に切り替えます。

IEEE 802.3af Class 3(スイッチ ポートの 15.4 W インライン パワー)をサポートするスイッチに電話機を接続します。詳細については、「電話機への電力供給」を参照してください。

3. それでも電話機が正しく起動しない場合は、受話器を外して電源を投入します。この方法で電話機に電源を投入すると、バックアップ ソフトウェア イメージの起動が試みられます。

4. それでも電話機が正しく起動しない場合は、出荷時の状態に戻すリセットを実行します。手順については、「出荷時の状態へのリセット」を参照してください。

上記の解決策を試みた後、5 分以上たっても Cisco Unified IP Phone の LCD スクリーンに文字が表示されない場合は、シスコのテクニカル サポート担当者にご相談ください。

症状:Cisco Unified IP Phone が Cisco Unified Communications Manager に登録されない

電話機が起動プロセスの第 1 段階を通り過ぎても(LED ボタンが点滅する)、LCD スクリーンに繰り返しメッセージが表示される場合は、電話機は正常に起動していません。イーサネット ネットワークに接続され、Cisco Unified Communications Manager サーバへの登録が完了していなければ、電話機は正常に起動できません。

次の項は、電話機が正常に起動できない原因を判断するうえで役立ちます。

「エラー メッセージの特定」

「ネットワーク接続の確認」

「TFTP サーバ設定の確認」

「IP アドレッシングとルーティングの確認」

「ドメイン ネーム システム(DNS)の設定の確認」

「Cisco Unified Communications Manager の設定の確認」

「Cisco CallManager と TFTP のサービスが動作していない」

「新しい設定ファイルの作成」

「Cisco Unified Communications Manager への電話機の登録」

エラー メッセージの特定

電話機が起動プロセスを繰り返すときは、問題の原因に関する情報を提供するステータス メッセージにアクセスすることができます。ステータス メッセージへのアクセスに関する説明、およびエラーの可能性とその説明、解決策の一覧については、「[ステータス メッセージ(Status Messages)] 画面」を参照してください。

ネットワーク接続の確認

電話機と Trivial File Transfer Protocol(TFTP; トリビアル ファイル転送プロトコル)サーバまたは Cisco Unified Communications Manager との間でネットワークがダウンしている場合は、電話機は正常に起動できません。ネットワークが稼動中であることを確認してください。

TFTP サーバ設定の確認

電話機で使用される TFTP サーバの IP アドレスを調べるには、電話機の設定ボタンを押し、[ネットワーク設定(Network Configuration)] > [IPv4] の順に選択して、[TFTP サーバ 1(TFTP Server 1)] オプションまでスクロールします。

電話機にスタティック IP アドレスを割り当てた場合は、[TFTP サーバ 1(TFTP Server 1)] オプションの設定を手作業で入力する必要があります。「ネットワークの設定メニュー」 を参照してください。

DHCP を使用している場合は、電話機は DHCP サーバから TFTP サーバ用のアドレスを取得します。オプション 150 に設定されている IP アドレスを確認します。

電話機が代替の TFTP サーバを利用できるようにすることも可能です。そのような設定が特に有用なのは、電話機の設置場所が変わったばかりのときです。手順については、「ネットワークの設定メニュー」を参照してください。

IP アドレッシングとルーティングの確認

電話機の IP アドレッシングとルーティングの設定を確認する必要があります。DHCP サーバを使用している場合は、DHCP サーバからこれらの値が提供されるはずです。電話機にスタティック IP アドレスを割り当てた場合は、これらの値を手作業で入力する必要があります。

Cisco Unified IP Phone の設定ボタンを押し、[デバイス設定(Device Configuration)] を選択して、次のオプションを確認します。

[DHCP サーバ(DHCP Server)]:電話機にスタティック IP アドレスを割り当てた場合は、[DHCP サーバ(DHCP Server)] オプションの値を入力する必要はありません。ただし、DHCP サーバを使用している場合は、このオプションに値が入力されている必要があります。値が入力されていない場合は、IP ルーティングと VLAN の設定を確認してください。 http://www.cisco.com/warp/customer/473/53.shtml で入手できる『 Troubleshooting Switch Port Problems 』を参照してください。

[IP アドレス(IP Address)]、[サブネット マスク(Subnet Mask)]、[デフォルト ルータ(Default Router)]:電話機にスタティック IP アドレスを割り当てた場合は、これらのオプションの設定を手作業で入力する必要があります。手順については、「ネットワークの設定メニュー」を参照してください。

DHCP を使用している場合は、DHCP サーバから配布された IP アドレスを確認します。「 Understanding and Troubleshooting DHCP in Catalyst Switch or Enterprise Networks 」( http://www.cisco.com/en/US/tech/tk648/tk361/technologies_tech_note09186a00800f0804.shtml#41 )を参照してください。

ドメイン ネーム システム(DNS)の設定の確認

DNS を利用して TFTP サーバまたは Cisco Unified Communications Manager を参照している場合は、DNS サーバを指定してあることを確認する必要があります。この設定を確認するには、電話機の設定ボタンを押して [ネットワーク設定(Network Configuration)] を選択し、[DNS サーバ 1(DNS Server 1)] オプションまでスクロールします。また、DNS サーバに TFTP サーバ用および Cisco Unified Communications Manager システム用の CNAME エントリがあることも確認する必要があります。

さらに、DNS が逆ルックアップを実行するように設定されていることも確認する必要があります。

Cisco Unified Communications Manager の設定の確認

Cisco Unified IP Phone の設定ボタンを押して [デバイス設定(Device Configuration)] を選択し、[Unified CM の設定(Unified CM Configuration)] を確認します。Cisco Unified IP Phone は、割り当てられている Cisco Unified Communications Manager グループ内のすべての Cisco Unified Communications Manager サーバに Transmission Control Protocol(TCP; 伝送制御プロトコル)接続を開始しようとします。これらのオプションのいずれにも IP アドレス、あるいは [アクティブ(Active)] 状態または [スタンバイ(Standby)] 状態の表示が含まれない場合は、電話機は Cisco Unified Communications Manager に正しく登録されていません。この問題を解決する際のヒントについては、「Cisco Unified Communications Manager への電話機の登録」を参照してください。

Cisco CallManager と TFTP のサービスが動作していない

Cisco CallManager または TFTP のサービスが動作していない場合、電話機が正常に起動できないことがあります。そのような場合は、システム全体に障害が起きている可能性があり、他の電話機やデバイスも正常に起動できません。

Cisco CallManager のサービスが動作していない場合は、コールの発信にこのサービスを利用するネットワーク上のすべてのデバイスが影響を受けることになります。TFTP サービスが動作していない場合は、多数のデバイスが正常に起動できません。

サービスを開始するには、次の手順を実行します。

手順


ステップ 1 Cisco Unified CM の管理で、[ナビゲーション(Navigation)] ドロップダウン リストから [Cisco Unified サービスアビリティ(Cisco Unified Serviceability)] を選択します。

ステップ 2 [Tools] > [Control Center - Network Services] を順に選択します。

ステップ 3 [Server] ドロップダウン リストからプライマリ Cisco Unified Communications Manager サーバを選択します。

選択したサーバのサービス名、サービスの状況、およびサービスの開始と停止を行うためのサービス コントロール ウィンドウが表示されます。

ステップ 4 サービスが停止している場合は、そのオプション ボタンをクリックし、[Start] ボタンをクリックします。

[Service Status] 記号が四角形から矢印に変わります。


 


) サービスを開始、または停止する前に、アクティブにする必要があります。サービスを開始するには、[Tools] > [Service Activation] を順に選択します。


新しい設定ファイルの作成

この章の他の方法でも解決できない問題が特定の電話機で続く場合は、設定ファイルが破損している可能性があります。

新しい設定ファイルを作成するには、次の手順を実行します。

手順


ステップ 1 Cisco Unified Communications Manager で、[デバイス(Device)] > [電話(Phone)] > [検索(Find)] の順に選択して、問題のある電話機を特定します。

ステップ 2 [削除(Delete)] を選択して、Cisco Unified Communications Manager データベースから該当する電話機を削除します。

ステップ 3 該当する電話機を Cisco Unified Communications Manager データベースに再び追加します。詳細については、「Cisco Unified Communications Manager データベースへの電話機の追加」を参照してください。

ステップ 4 電話機の電源投入サイクルを実行します。


) • Cisco Unified Communications Manager データベースから電話機を削除すると、その設定ファイルは Cisco Unified Communications Manager TFTP サーバから削除されます。その電話機の電話番号は Cisco Unified Communications Manager データベースに残ります。これは「割り当てられていない電話番号」と呼ばれ、他のデバイスに利用することができます。割り当てられていない電話番号が他のデバイスに利用されない場合は、Communications Manager データベースからその番号を削除します。Route Plan Report を利用して、割り当てられていない参照番号を表示し、削除することができます。詳細については、『Cisco Unified Communications Manager Administration Guide』を参照してください。

電話ボタン テンプレート上のボタンを変更するか、別の電話ボタン テンプレートを電話機に割り当てると、その電話機から電話番号にアクセスできなくなることがあります。Cisco Unified Communications Manager のデータベースでは電話番号は依然としてその電話機に割り当てられていますが、コールに応答するために使う電話機上にはボタンはありません。それらの電話番号を電話機から消去し、必要に応じて削除してください。


 

Cisco Unified Communications Manager への電話機の登録

Cisco Unified IP Phone が Cisco Unified Communications Manager サーバに登録できるのは、電話機がすでにサーバに追加されている場合、または自動登録が有効になっている場合に限ります。「Cisco Unified Communications Manager データベースへの電話機の追加」の情報と手順を見直して、電話機が Cisco Unified Communications Manager データベースに追加されていることを確認します。

電話機が Cisco Unified Communications Manager データベースに含まれることを確認するには、Cisco Unified CM の管理から [デバイス(Device)] > [電話(Phone)] > [検索(Find)] の順に選択し、Media Access Control(MAC; メディア アクセス制御)アドレスに基づいて電話機を検索します。MAC アドレスの確認方法については、「Cisco Unified IP Phone の MAC アドレスの確認」を参照してください。

電話機が Cisco Unified Communications Manager のデータベースにすでに含まれている場合は、その設定ファイルは破損している可能性があります。解決策については、「新しい設定ファイルの作成」を参照してください。

症状:Cisco Unified IP Phone が IP アドレスを取得できない

電話機が起動時に IP アドレスを取得できない場合は、電話機が DHCP サーバと同じネットワークまたは VLAN 上にないか、電話機が接続されているスイッチ ポートが無効である可能性があります。

電話機が接続されているネットワークまたは VLAN から DHCP サーバにアクセスできることと、スイッチ ポートが有効であることを確認してください。

Cisco Unified IP Phone が突然リセットされる

電話機がコール中または使用していないときにリセットされるという報告をユーザから受けた場合は、その原因を調査する必要があります。ネットワーク接続と Cisco Unified Communications Manager の接続が安定している場合は、Cisco Unified IP Phone が単独でリセットされることはありません。

一般的に、電話機がリセットされるのは、イーサネット ネットワークへの接続、または Cisco Unified Communications Manager への接続に問題がある場合です。次の項は、ネットワーク内における電話機のリセットの原因を特定するのに役立ちます。

「物理的な接続の確認」

「断続的なネットワーク停止の特定」

「DHCP の設定の確認」

「スタティック IP アドレスの設定の確認」

「ボイス VLAN の設定の確認」

「電話機が意図的にリセットされていないことの確認」

「DNS またはその他の接続エラーの解決」

「電源接続の確認」

物理的な接続の確認

Cisco Unified IP Phone が接続されているイーサネット接続が稼動していることを確認します。たとえば、電話機が接続されている特定のポートまたはスイッチがダウンしているかどうか、またスイッチが再起動されていないかどうかを確認します。ケーブルに破損箇所がないことも確認してください。

断続的なネットワーク停止の特定

断続的なネットワークの停止は、データ トラフィックと音声トラフィックに異なる影響を及ぼします。ネットワークでは、断続的な停止が検出されないまま発生していることがあります。そのような場合、データ トラフィックは、失われたパケットを再び送信し、パケットの送受信を確認することができます。一方、音声トラフィックは失われたパケットを取り戻すことはできません。電話機は、失われたネットワーク接続を再送信するのではなく、リセットし再びネットワーク接続を試みます。

音声ネットワークに問題が発生している場合は、単に既存の問題が表面化しているだけなのかどうかを調べる必要があります。

DHCP の設定の確認

このプロセスに従って、DHCP を使用するために電話機が正しく設定されていることを確認します。

1. DHCP を使用するために電話機が正しく設定されていることを確認します。詳細については、「ネットワークの設定メニュー」を参照してください。

2. DHCP サーバが正しく設定されていることを確認します。

3. DHCP のリース期間を確認します。リース期間を 8 日に設定することを推奨します。

Cisco Unified IP Phone 7971G-GE および 7970G は、DHCP アドレス リースを更新するために、要求タイプ 151 のメッセージを送信します。DHCP サーバが要求タイプ 150 のメッセージを必要とする場合、リースは拒否され、電話機は強制的に再起動され、Cisco Unified IP Phones 7971G-GE および 7970G は DHCP サーバに新しい IP アドレスを要求するように強制されます。

スタティック IP アドレスの設定の確認

電話機にスタティック IP アドレスが割り当てられている場合は、正しい設定値が入力されているかどうかを確認します。詳細については、「ネットワークの設定メニュー」を参照してください。

ボイス VLAN の設定の確認

ネットワーク使用量が多いとき(たとえば、電話機と同じスイッチに接続されているコンピュータ上で過度の Web サーフィンを行ったときなど)に Cisco Unified IP Phone がリセットされるように思われる場合は、ボイス VLAN が設定されていない可能性があります。

電話機を別の補助 VLAN 上に分離すると、音声トラフィックの質が向上します。詳細については、「Cisco Unified IP Phone と VLAN 間のやり取りの概要」を参照してください。

電話機が意図的にリセットされていないことの確認

Cisco Unified Communications Manager へのアクセス権を持つシステム管理者が他にもいる場合は、他のシステム管理者が電話機を意図的にリセットしていないかどうかを確認してください。

電話機の設定ボタンを押して、[ステータス(Status)] > [ネットワーク統計(Network Statistics)] の順に選択すると、Cisco Unified IP Phone が Cisco Unified Communications Manager からリセット コマンドを受信したかどうかを確認することができます。電話機が最近リセットされた場合は、次のメッセージのいずれかが表示されます。

Reset-Reset:Cisco Unified Communications Manager の管理機能から Reset/Reset を受信したため、電話機が終了したことを示します。

Reset-Restart:Cisco Unified Communications Manager の管理機能から Reset/Restart を受信したため、電話機が終了したことを示します。

DNS またはその他の接続エラーの解決

電話機がリセットし続ける場合は、次の手順を実行して DNS またはその他の接続エラーを解決します。

手順


ステップ 1 [削除(Erase)] ソフトキーを使用して、電話機の設定をデフォルト値にリセットします。詳細については、「Cisco Unified IP Phone のリセットまたは復元」を参照してください。

ステップ 2 DHCP および IP の設定を変更します。

a. DHCP を無効にします。手順については、「ネットワークの設定メニュー」を参照してください。

b. スタティック IP 値を電話機に割り当てます。手順については、「ネットワークの設定メニュー」を参照してください。機能している他の Cisco Unified IP Phone と同じデフォルト ルータ設定を使用します。

c. TFTP サーバを割り当てます。手順については、「ネットワークの設定メニュー」を参照してください。機能している他の Cisco Unified IP Phone と同じ TFTP サーバを使用します。

ステップ 3 Cisco Unified Communications Manager サーバ上のローカル ホスト ファイルで、正しい Cisco Unified Communications Manager サーバ名が正しい IP アドレスにマップされていることを確認します。

ステップ 4 Cisco Unified Communications Manager で、[システム(System)] > [サーバ(Server)] の順に選択し、サーバが DNS 名ではなく、IP アドレスによって参照されていることを確認します。

ステップ 5 Cisco Unified Communications Manager で、[デバイス(Device)] > [電話(Phone)] の順に選択し、この Cisco Unified IP Phone に正しい MAC アドレスが割り当てられていることを確認します。MAC アドレスの確認方法については、「Cisco Unified IP Phone の MAC アドレスの確認」を参照してください。

ステップ 6 電話機の電源投入サイクルを実行します。


 

電源接続の確認

ほとんどの場合、外部電源を使用して電源を投入された電話機が、その接続を切断されて Power over Ethernet(PoE)に切り替えられると、その電話機は再起動します。同様に、PoE を使用して電源を投入された電話機が、その後外部電源に接続されると、その電話機は再起動します。

Cisco Unified IP Phone のセキュリティのトラブルシューティング

表 9-1 は、Cisco Unified IP Phone のセキュリティ機能のためのトラブルシューティング情報を示します。これらの問題の解決策に関する情報、およびセキュリティに関するトラブルシューティングの詳細については、『Cisco Unified Communications Manager Security Guide』を参照してください。

 

表 9-1 Cisco Unified IP Phone のセキュリティのトラブルシューティング

問題
考えられる原因
CTL ファイルの問題

デバイス認証エラー。

CTL ファイルに Cisco Unified Communications Manager 証明書がない、または証明書が不適切です。

電話機が CTL ファイルを認証できない。

最新の CTL ファイルに署名したセキュリティ トークンが、電話機の CTL ファイルに存在しません。

電話機が ITL ファイル以外の設定ファイルを認証できない。

設定ファイルは、電話機の信頼リストの対応する証明書によって署名されていない可能性があります。

電話機が Cisco Unified Communications Manager に登録されない。

CTL ファイルに Cisco Unified Communications Manager サーバの正しい情報が含まれていません。

電話機が署名済みの設定ファイルを要求しない。

証明書付きの TFTP エントリが CTL ファイルに含まれていません。

電話機で 802.1x が有効になっているが、認証しない

電話機が DHCP 割り当て IP アドレスを入手できない。

一般的にこれらのエラーは、電話機で 802.1x 認証が有効にされているにもかかわらず、電話機が認証できないことを示します。

1. 必要なコンポーネントが正しく設定されていることを確認します( 詳細については 「Cisco Unified IP Phone での 802.1X 認証のサポート」 を参照してください)。

2. 電話機に共有秘密が設定されていることを確認します(詳細については、「802.1X 認証およびステータス」 を参照してください)。

共有秘密が設定されている場合、認証サーバで入力された共有秘密と同一であることを確認します。

共有秘密が設定されていない場合、共有秘密を入力し、認証サーバの共有秘密と一致することを確認します。

電話機が Cisco Unified Communications Manager に登録されない。

電話のステータスが、「IP を設定中(Configuring IP)」または「登録(Registering)」と表示される。

802.1X 認証ステータスが「保留(Held)」と表示される(詳細については「802.1X 認証およびステータス」を参照)。

[ステータス(Status)] メニューに 802.1x のステータスが「失敗(Failed)」と表示される(詳細については「[ステータス(Status)] メニュー」を参照)。

802.1x が有効になっていない

電話機が DHCP 割り当て IP アドレスを入手できない。

一般的にこれらのエラーは、電話機で 802.1x 認証が有効にされていないことを示します。有効にするには、「802.1X 認証およびステータス」を参照してください。

電話機が Cisco Unified Communications Manager に登録されない。

電話のステータスが、「IP を設定中(Configuring IP)」または「登録(Registering)」と表示される。

802.1X 認証ステータスが、「無効(Disabled)」と表示される。

[ステータス(Status)] メニューに DHCP のステータスがタイムアウトと表示される

出荷時へのリセットが 802.1x 共有秘密を削除した

電話機が DHCP 割り当て IP アドレスを入手できない。

一般的にこのエラーは、802.1x が有効であったが、電話機が出荷時の状態へのリセット(「出荷時の状態へのリセット」を参照)を実行したことを示します。出荷時の状態へのリセットは、802.1x 認証およびネットワーク アクセスに必要な共有秘密を削除します。これを解決するには、次の 2 つのオプションがあります。

スイッチで一時的に 802.1x 認証を無効にする。

802.1x 認証を使用しないネットワーク環境へ、一時的に電話機を移動する。

これらの条件で電話機がいったん正常に起動すると、802.1x 設定メニューにアクセスして共有秘密(「802.1X 認証およびステータス」を参照)を再入力できます。

電話機が Cisco Unified Communications Manager に登録されない。

電話のステータスが、「IP を設定中(Configuring IP)」または「登録(Registering)」と表示される。

電話メニューにアクセスして 802.1x ステータスを確認できない。

一般的なトラブルシューティングのヒント

表 9-2 は、Cisco Unified IP Phone の一般的なトラブルシューティングの情報を示します。

 

表 9-2 Cisco Unified IP Phone のトラブルシューティング

問題
説明

デイジーチェーニング IP 電話

Cisco は、PC ポートを介した IP Phone と別の IP Phone の接続をサポートしません。各 IP Phone をスイッチ ポートに直接接続する必要があります。電話機が 1 つの回線に(PC ポートを使用して)一緒に接続されているとき、電話機は機能しません。

G.729 プロトコルを使用して携帯電話と通話するときの音声品質が悪い。

Cisco Unified Communications Manager では、G.729 プロトコルを使用するようにネットワークを設定できます(デフォルトは G.711)。G.729 を使用すると、IP Phone と携帯電話の間のコールの音声品質が悪くなります。必要不可欠な場合に限り、G.729 を使用してください。

ブロードキャスト ストームが長く続いたために、IP Phone がリセットされるか、コールを発信または応答できない。

ボイス VLAN でレイヤ 2 ブロードキャスト ストームが長く(数分間)続くことによって、IP Phone のリセット、アクティブ コールの喪失、あるいはコールの初期化または応答不能が発生することがあります。電話機は、ブロードキャスト ストームが終了するまで使用できないことがあります。

電話機からワークステーションにネットワーク接続を移行する。

ネットワーク接続を介して電話機に電源を供給している場合は、電話機のネットワーク接続を取り外し、ケーブルをデスクトップ コンピュータに差し込む際に、注意が必要です。


注意 コンピュータのネットワーク カードは、ネットワーク接続を介して電源の供給を受けることはできません。ネットワーク接続を介して電源が供給されると、ネットワーク カードが破損する可能性があります。ネットワーク カードを保護するため、電話機からケーブルを抜いた後、コンピュータに差し込む前に 10 秒以上待ってください。10 秒以上経過すれば、スイッチは回線上に電話機が存在しなくなったことを認識し、ケーブルへの電源の供給を停止します。

電話機の設定を変更する。

ユーザがネットワーク接続に影響を及ぼし得る変更を加えないようにするために、デフォルトでは、ネットワーク設定オプションはロックされています。システム管理者は、ネットワーク設定オプションを設定する前に、ロックを解除する必要があります。詳細については、「オプションのロックとロック解除」を参照してください。

LCD スクリーンの問題。

画面に線の歪みや起伏があるように見える場合は、建物内にある特定のタイプの旧式蛍光灯の影響を受けている可能性があります。電話機をその蛍光灯から離すか、蛍光灯を交換すれば、問題が解決するはずです。

Dual-Tone Multi-Frequency(DTMF; デュアルトーン複数周波数)の遅延。

キーパッド入力が必要な通話時に、キーを押すのが速すぎると、入力の一部が認識されない場合があります。

電話機の他のデバイスとの間のコーデックの不一致。

RxType 統計と TxType 統計では、Cisco Unified IP Phone と他のデバイスとの間のやり取りに使用されているコーデックが表示されます。2 つの統計の値は一致する必要があります。一致しない場合は、他のデバイスがコーデックのやり取りを処理できるどうか、またはサービスを処理するようにトランスコーダが設定されているかどうかを確認してください。

これらの統計の表示方法については、「[コールの統計(Call Statistics)] 画面」を参照してください。

電話機の他のデバイスとの間のサウンド サンプルの不一致。

RxSize 統計と TxSize 統計では、Cisco Unified IP Phone と他のデバイスとの間のやり取りに使用されている音声パケットのサイズが表示されます。2 つの統計の値は一致する必要があります。

これらの統計の表示方法については、「[コールの統計(Call Statistics)] 画面」を参照してください。

音声コールでのギャップ。

AvgJtr 統計と MaxJtr 統計を確認します。2 つの統計の値が大きく違う場合は、ネットワーク上にジッタの問題があるか、ネットワーク アクティビティ率が周期的に高くなっていることがあります。

これらの統計の表示方法については、「[コールの統計(Call Statistics)] 画面」を参照してください。

ループバック状態。

次の条件を満たす場合に、ループバック状態が発生することがあります。

電話機の [ネットワークの設定(Network Configuration)] メニューの [SW ポート設定(SW Port Configuration)] オプションが 10 Half(10-BaseT / 半二重)に設定されている。

外部電源装置から電話機に電力を供給している。

電話機の電源が入っていない(電源装置が接続されていない)。

この場合、電話機のスイッチ ポートが無効になる可能性があり、次のメッセージがスイッチのコンソール ログに表示されます。

HALF_DUX_COLLISION_EXCEED_THRESHOLD

この問題を解決するには、スイッチからポートを再度有効にします。

単方向オーディオ。

コールにおいて一方でも音声を受信できない場合、電話機間の IP 接続は確立されていません。ルータとスイッチの設定をチェックして、IP 接続が適切に設定されていることを確認してください。

ピアツーピア イメージ配信に失敗する。

ピアツーピア イメージ配信に失敗する場合、電話機はデフォルトで TFTP サーバを使用してファームウェアをダウンロードします。リモート ログ マシンに格納されたログ メッセージにアクセスして、ピアツーピア イメージ配信機能のデバッグに役立てます。

(注) これらのログ メッセージは、電話機ログに送信されるログ メッセージとは異なります。

Cisco VT Advantage/Unified Video Advantage(CVTA)。

CVTA の機能に問題がある場合は、PC ポートが有効であり、Cisco Discovery Protocol(CDP; Cisco 検出プロトコル)が PC ポートで有効であることを確認してください。

電話機のコールが確立できない。

電話機が DHCP IP アドレスを持たず、Cisco Unified Communications Manager に登録できず、「IP を設定中」または「登録」のメッセージを表示する。

次の項目を確認します。

1. イーサネット ケーブルが接続されている。

2. Cisco Unified Communications Manager サーバで Cisco CallManager サービスが実行されている。

3. 両方の電話機が同じ Cisco Unified Communications Manager に登録されている。

4. オーディオ サーバのデバッグ ログおよびキャプチャ ログが両方の電話機で有効である。必要に応じて、Java デバッグを有効にします。

iLBC プロトコルを使用して確立されたコールが、iLBC コーデックを使用していると表示されない。

コールの統計は、iLBC を送信者/受信者コーデックとして表示しません。

1. Cisco Unified CM の管理を使用して次の項目を確認します。

両方の電話機が iLBC デバイス プールに存在する。

iLBC デバイス プールが、iLBC 領域を使用して設定されている。

iLBC 領域が iLBC コーデックで設定されている。

2. 電話機と Cisco Unified Communications Manager の間でスニファ トレースをキャプチャし、SCCP メッセージ、OpenReceiveChannel メッセージおよび StationMediaTransmit メッセージのメディア ペイロード タイプの値が 86 であることを確認する。そうであれば、問題は電話機にあるか、あるいは、Cisco Unified Communications Manager の設定にあります。

3. 両方の電話からのオーディオ サーバのデバッグ ログとキャプチャ ログを有効にする。必要に応じて、Java デバッグを有効にします。

Cisco Unified IP Phone 拡張モジュールの一般的なトラブルシューティングのヒント

表 9-3 は、Cisco Unified IP Phone 拡張モジュールの一般的なトラブルシューティング情報を示します。

 

表 9-3 Cisco Unified IP Phone 拡張モジュールのトラブルシューティング

問題
解決策

Cisco Unified IP Phone 拡張モジュールに何も表示されない。

すべてのケーブルが正しく接続されていることを確認します。

Cisco Unified IP Phone 拡張モジュールに電力が供給されていることを確認します。

1 番目の Cisco Unified IP Phone 拡張モジュールの点灯したボタンがすべて赤である。

Cisco Unified IP Phone 拡張モジュールが Cisco Unified Communications Manager で設定されていることを確認します。

2 番目の Cisco Unified IP Phone 拡張モジュールの点灯したボタンがすべてオレンジである。

Cisco Unified IP Phone 拡張モジュールが Cisco Unified Communications Manager で設定されていることを確認します。

Cisco Unified IP Phone のリセットまたは復元

Cisco Unified IP Phone をリセットまたは復元するには、一般的に次の 2 つの方法があります。

「基本リセットの実行」

「出荷時の状態へのリセット」

基本リセットの実行

Cisco Unified IP Phone の基本リセットは、電話機に障害が発生した場合に復旧する方法、およびさまざまな構成やセキュリティの設定をリセットまたは復元する方法です。

表 9-4 では、基本リセットの実行方法について説明しています。電話機が起動した後はいつでも、この手順を使用して電話機をリセットすることができます。状況に応じた操作を選択します。

 

表 9-4 基本リセットの方法

操作
手順
説明

電話機の再起動

メイン画面から、[設定(Settings)] を押して [設定(Settings)] メニューを表示し、**#** を押します。

(注) この出荷時の状態へのリセット手順は、ユーザの入力を受け付けない他の画面でも使用できます。

変更を加えたがまだフラッシュ メモリに書き込まれていないユーザおよびネットワークの設定を、過去に保存された設定にリセットします。その後、電話機を再起動します。

[削除(Erase)] ソフトキー

[設定(Settings)] メニューで、電話機のオプションのロックを解除します(「オプションのロックとロック解除」を参照)。[削除(Erase)] ソフトキーを押します。

ユーザとネットワークの構成の設定をデフォルト値にリセットし、電話機から CTL ファイルを削除します。その後、電話機を再起動します。

[ネットワークの設定(Network Configuration )] メニューで、電話機のオプションのロックを解除します(「オプションのロックとロック解除」を参照)。[削除(Erase)] ソフトキーを押します。

ネットワーク設定の設定値をデフォルト値にリセットし、電話機をリセットします (リセットすることで、DHCP が電話機の IP アドレスを再設定します)。

[セキュリティ設定(Security Configuration)] メニューで、電話機のオプションのロックを解除します(「オプションのロックとロック解除」を参照)。[削除(Erase)] ソフトキーを押します。

電話機から CTL ファイルを削除して電話機を再起動します。

出荷時の状態へのリセット

Cisco Unified IP Phone を出荷時の状態にリセットすると、次の情報が消去されるか、またはデフォルト値にリセットされます。

CTL ファイル:消去されます。

Locally Significant Certificate(LSC; ローカルで有効な証明書):消去されます。

ユーザ構成の設定:デフォルト値にリセットされます。

ネットワーク構成の設定:デフォルト値にリセットされます。

通話履歴:消去されます。

ロケール情報:デフォルト値にリセットされます。

電話機のアプリケーション:消去されます(電話機は電話機モデルに応じた適切なデフォルト ロード ファイル(term75.default.loads、term71.default.loads、term70.default.loads、term65.defaults.loads、または term45.default.loads)をロードして復旧されます)。

出荷時の状態にリセットする前に、次の条件を満たしているかどうかを確認してください。

電話機が DHCP が有効なネットワーク上に存在する。

DHCP サーバの DHCP オプション 150 またはオプション 66 に有効な TFTP サーバが設定されている。

電話機モデルに応じたデフォルト ロード ファイル、およびそのファイルで指定されたファイルが、DHCP パケットで指定された TFTP サーバで使用できる。

電話機を出荷時の状態にリセットするには、次の手順を実行します。

手順


ステップ 1 電話機から電源ケーブルを抜いた後、再び差し込みます。

電話機は電源投入サイクルを開始します。

ステップ 2 電話機の電源を投入し、スピーカ ボタンが点滅する前に、# を押したままにします。

各回線ボタンが順にオレンジ色(Cisco Unified IP Phone 7975G、7971G-GE、および 7970G と Cisco Unified IP Phone 7965G および 7945G)で点滅するまで、# を押したままにします。

ステップ 3 # を離し、 123456789*0# を押します。

番号を押し間違えたときは、任意のキーを続けて 2 回押します。この場合、出荷時の状態にリセットしません。

これらのキーを押すと、電話機の回線ボタンはオレンジと緑(Cisco Unified IP Phone 7975G、7971G-GE、および 7970G)または赤(Cisco Unified IP Phone 7965G および 7945G)で点滅し、出荷時の状態へリセットするプロセスが実行されます。このプロセスには数分かかることがあります。

出荷時の状態へのリセット プロセスが完了し、メイン画面が表示されるまで、電話機の電源を切断しないでください。


 

Quality Report Tool(QRT)の使用

Quality Report Tool(QRT)は、Cisco Unified IP Phone の音声品質と一般的な問題を報告するツールです。QRT 機能は、Cisco Unified Communications Manager のインストールの一部としてインストールされます。

ユーザの Cisco Unified IP Phone を QRT と連係して機能するように設定できます。この設定により、ユーザは [品質(QRT)] ソフトキーを押すことによって、電話機のコールの問題を報告できるようになります。[品質(QRT)] ソフトキーが利用できるのは、Cisco Unified IP Phone の状態が「接続」、「会議への接続」、「接続転送」、「オンフック」のときだけです。

ユーザが [品質(QRT)] ソフトキーを押すと、問題のカテゴリのリストが表示されます。ここでユーザが適切な問題のカテゴリを選択すると、XML ファイルにフィードバックが記録されます。実際に記録される情報は、ユーザがどのカテゴリを選択したか、また送信先のデバイスが Cisco Unified IP Phone かどうかによって異なります。

QRT 機能を使用する詳細については、『Cisco Unified Communications Manager Features and Services Guide 』を参照してください。

コールの音声品質のモニタリング

ネットワーク内で送受信されるコールの音声品質を測定する場合、Cisco Unified IP Phone では、秘匿イベントに基づいた次の統計メトリックを使用します。Digital Signal Processor(DSP; デジタル シグナル プロセッサ)は、ボイス パケット ストリームでのフレーム損失を隠すために秘匿フレームを再生します。

フレーム損失率:スピーチ フレーム総数に対する秘匿フレーム数の比率を示します。直近フレーム損失率は 3 秒ごとに計算されます。

フレーム損失発生秒数:フレーム損失により DSP が秘匿フレームを再生する秒数を示します。深刻な「フレーム損失発生秒数」とは、DSP が 5% を超える秘匿フレームを再生する秒です。

MOS-LQK:数値のスコアを使用して、音声リスニング品質を相対的に見積もります。Cisco Unified IP Phone では、先行の 8 秒間でのフレーム損失を原因とする、Listening Quality(LQK; リスニング品質)に基づいた可聴の秘匿イベントについて Mean Opinion Score(MOS; 平均オピニオン スコア)を計算します。これには、コーデックのタイプやフレーム サイズなどの知覚的な加重係数が含まれます。

MOS LQK スコアは、Cisco Voice Transmission Quality(CVTQ)インデックスというシスコ独自のアルゴリズムによって算出されます。MOS LQK バージョン番号によっては、これらのスコアは International Telecommunications Union(ITU; 国際電気通信連合)規格 P.564 に準拠します。この規格は、評価方法、および実際のネットワーク障害の観測に基づいたリスニング品質スコアを予測するパフォーマンス精度目標を定義します。


) フレーム損失率とフレーム損失発生秒数は、フレーム損失に基づいた主要な測定値です。MOS LQK スコアは、同様の情報を 5(優良)~ 1(不良)の 5 段階でリスニング品質を測定する、人の感覚を重視した測定値です。


リスニング品質スコア(MOS LQK)は、受信した音声信号の明澄さまたは音質を示します。会話品質スコア(G.107 などの MOS CQ)には、会話の自然な流れを妨げる遅延などの欠陥係数が含まれます。

[コールの統計(Call Statistics)] 画面を使用して、Cisco Unified IP Phone から音声品質メトリックにアクセスできます(「[コールの統計(Call Statistics)] 画面」を参照)。また、[ストリームの統計(Streaming Statistics)] 画面を使用してリモートにアクセスすることもできます(「Cisco Unified IP Phone のリモート モニタリング」を参照)。

音声品質メトリックの使用

音声品質モニタリング用のメトリックを使用する場合は、パケット損失のない条件下で典型的なスコアを記録し、このメトリックを比較のベースラインとして使用してください。

メトリックにおいてランダムな変化と重大な変化を区別することが重要です。重大な変化とは、約 0.2 MOS 以上の変化があるスコア、または 30 秒を超えるコールで持続するスコアです。フレーム損失率の変化の場合、3% を超えるフレーム損失を示します。

MOS LQK スコアは、Cisco Unified IP Phone が使用するコーデックに基づいて変化する可能性があります。次のコーデックは、フレーム損失率がゼロの通常の条件で、これらの最大 MOS LQK スコアを示します。

Cisco Unified Phone 7975G、7965G、および 7945G の場合:

G.711 のスコア:4.5

G.722 のスコア:4.5

G.728/iLBC のスコア:3.9

G.729A/AB のスコア:3.8

Cisco Unified Phone 7971G および 7970G の場合:

G.711 コーデックのスコア:4.5

G.729A/AB のスコア:3.7


) • ITU がワイドバンドへの技術の拡張を定義していないため、CVTQ は、ワイドバンド(7 kHz)スピーチ コーデックをサポートしません。したがって、MOS スコアの報告ではなく基本品質モニタリングを可能にするために、G.722 コールに対して G.711 パフォーマンスに対応する MOS スコアが報告されます。

CVTQ を使用してワイドバンド コールに対して G.711 スケール MOS スコアを報告することで、基本品質分類が優良/正常、または不良/異常として示されるようになります。高いスコア(約 4.5)のコールは、高い品質/低いパケット損失を示し、低いスコア(約 3.5)は低い品質/高いパケット損失を示します。

MOS とは異なり、フレーム損失率およびフレーム損失発生秒数はワイドバンド コールとナローバンド コールの両方で、依然として有効かつ有用です。


 

フレーム損失率がゼロである場合、IP ネットワークでフレームおよびパケットが損失や遅延なく配信されていることを意味します。

トラブルシューティングのヒント

メトリックに対する重大な変化や永続的な変化を観察する際は、一般的なトラブルシューティング情報について 表 9-5 を参照してください。

 

表 9-5 音声品質メトリックの変化

メトリックの変化
条件

MOS LQK スコアが著しく減少

パケット損失または高ジッタによるネットワーク障害。

平均 MOS LQK の減少は、広範囲の画一的な障害を示しています。

個別の MOS LQK の減少は、集中的な障害を示しています。

フレーム損失率とフレーム損失発生秒数を照合して、パケット損失やジッタがないか確認してください。

MOS LQK スコアが著しく減少

電話機が適切なコーデック(RxType および TxType)を使用しているかどうか確認してください。

MOS LQK のバージョンがファームウェア アップグレード以降に変更されたかどうかを確認してください。

フレーム損失率およびフレーム損失発生秒数が著しく減少

パケット損失または高ジッタによるネットワーク障害。

フレーム損失率がゼロに近いかゼロであるのに、音声品質が悪い

エコー レベルまたは音声レベルなどの音声チャネルでのノイズまたはひずみ。

携帯電話やテレフォンカードを使用するネットワークに対するコールなど、複数の符号化/復号化が行われるタンデム コール。

スピーカフォン、ハンズフリー携帯電話、またはワイヤレス ヘッドセットに起因する音響上の問題。

パケット送信(TxCnt)カウンタとパケット受信(RxCnt)カウンタをチェックして、ボイス パケットの送受信が行われていることを確認してください。


) 音声品質メトリックで考慮されるのはフレーム損失だけで、ノイズやひずみについては考慮されていません。


トラブルシューティングの詳細情報の入手方法

Cisco Unified IP Phone のトラブルシューティングに関してさらに不明点がある場合は、次の Cisco.com Web サイトから詳細なヒントを入手できます。アクセスレベルに応じて利用可能なサイトを選択してください。

Cisco Unified IP Phone のトラブルシューティングのリソース:

http://www.cisco.com/en/US/products/hw/phones/ps379/tsd_products_support_series_home.html

Cisco 製品およびサービス(Technical Support & Documentation):

http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/tsd_products_support_category_home.html

Cisco Unified IP Phone のクリーニング

Cisco Unified IP Phone をクリーニングするには、乾いた柔らかい布を使用して、電話機とタッチスクリーン(電話機によっては電話スクリーン)を拭いてください。液体や粉末を電話機に直接付けないでください。他の非耐候性の電子機器と同様、液体や粉末は部品を傷め、故障の原因になる可能性があります。

電話機をクリーニングする前にタッチスクリーン(または電話スクリーン)を無効にし、クリーニング用の布で誤って機能を選択しないようにします。タッチに反応しないようにタッチスクリーン(または電話スクリーン)を無効にするには、ディスプレイ ボタンを 1 秒以上長く押します。電話機に [タッチスクリーンが無効です(Touchscreen Disabled)](または [電話スクリーンが無効です(Phone Screen Disabled)])と表示され、ディスプレイ ボタンが緑で点滅します。

1 分後、タッチスクリーン(または電話スクリーン)は自動的に再有効化されます。その前にタッチスクリーン(または電話スクリーン)を再有効化するには、点滅しているディスプレイ ボタンを 1 秒以上長く押します。電話機に [タッチスクリーンは有効です(Touchscreen Enabled)](または [電話スクリーンは有効です(Phone Screen Enabled)])と表示されます。