Cisco IP Communicator 管理者ガイド リリース 8.6
Cisco IP Communicator のカスタマイズ
Cisco IP Communicator のカスタマイズ
発行日;2014/01/22   |   ドキュメントご利用ガイド   |   ダウンロード ;   この章 pdf   ,   ドキュメント全体 pdf    |   フィードバック

Cisco IP Communicator のカスタマイズ

この章では、Cisco Unified Communications Manager(旧 Cisco Unified CallManager)によって電話機の呼び出し音、背景イメージ、未使用時画面をサイトでカスタマイズする方法について説明します。 呼び出し音は Cisco IP Communicator がコールを受信したときに鳴る音です。 背景イメージは、電話機の画面に表示されます。 未使用時画面は、指定された期間にわたって電話機が使用されなかった場合に画面に表示されます。

カスタム電話呼出音

Cisco IP Communicator ソフトウェアには、呼出音 1 と呼出音 2 の 2 つのタイプの呼出音があります。 Cisco Unified Communications Manager には、一連の追加の電話呼出音もデフォルトで付属しており、これらはパルス符号変調(PCM)ファイルとしてソフトウェアに実装されています。 PCM ファイルは、サイトで使用できる呼出音リスト オプションを記述した Ringlist.xml ファイルとともに、各 Cisco Unified Communications Manager サーバの TFTP ディレクトリにあります。

独自の PCM ファイルを作成して RingList.xml ファイルを編集し、自分のサイトで使用する呼出音のタイプをカスタマイズできます。

Ringlist.xml ファイル形式の要件

RingList.xml ファイルは、電話呼出音タイプのリストを保持した XML オブジェクトを定義しています。 各リング タイプは、その呼出音タイプおよび Cisco IP Communicator に表示されているテキストに使用される PCM ファイルへのポインタを含んでいます([設定(Settings)] > [ユーザ設定(User Preference)] > [呼出音(Ring)])。

CiscoIPPhoneRingList XML オブジェクトは次の情報を記述するために、このタグ セットを使用します。

 
<CiscoIPPhoneRingList>
	<Ring>
 	<DisplayName/>
 	<FileName/>
	</Ring>
</CiscoIPPhoneRingList>

それぞれの電話呼出音タイプについて、必須の DisplayName と FileName を記述する必要があります。 これらの特性は定義名に適用されます。

  •   DisplayName には、Cisco IP Communicator に表示される関連付けられた PCM ファイルのカスタム呼出音の名前を定義します([設定(Settings)] > [ユーザ設定(User Preference)] > [呼出音(Ring)])。
  • FileName には、DisplayName に関連付けるカスタム呼出音の PCM ファイルの名前を指定します。

(注)  


DisplayName フィールドと FileName フィールドは、25 文字以下にする必要があります。


次に、2 つの電話呼出音タイプを定義した RingList.xml ファイルの例を示します。

 
<CiscoIPPhoneRingList>
 <Ring>
 	<DisplayName>Analog Synth 1</DisplayName>
		<FileName>Analog1.raw</FileName>
 </Ring>
 <Ring>
 	<DisplayName>Analog Synth 2</DisplayName>
		<FileName>Analog2.raw</FileName>
 </Ring>
</CiscoIPPhoneRingList>

カスタム呼出音タイプの PCM ファイルの要件

呼出音の PCM ファイルは、Cisco IP Communicator で正常に再生するには次の要件を満たしている必要があります。

  • 未加工の PCM(ヘッダーなし)。
  •   サンプリング回数:8,000 回/秒。
  •   1 サンプルあたり 8 ビット。
  •   uLaw 圧縮。
  •   呼出音の最大サイズ:16,080 サンプル。
  •   呼出音の最小サイズ:240 サンプル。
  •   呼出音のサンプル数は、240 で割り切れる。
  •   呼出音は、ゼロ交差で開始および終了する。
  •   カスタム電話呼出音の PCM ファイルを作成するには、ファイル形式に関するこれらの要件をサポートしている、任意の標準的なオーディオ編集パッケージを使用する。

カスタム電話呼出音の設定

手順
    ステップ 1   各カスタム呼出音の PCM ファイルを作成します(ファイルごとに呼出音 1 つ)。 PCM ファイルの形式のガイドラインに従っていることを確認します。
    ステップ 2   作成した新しい PCM ファイルを次の場所に置きます。
    •   4.x 以外の Cisco Unified Communications Manager の場合:クラスタ内の各 Cisco Unified Communications Manager の Cisco TFTP サーバ上。 詳細については、次の URL で『Cisco IP Telephony Platform Administration Guide』の「Software Upgrades」の章を参照してください。http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​sw/​voicesw/​ps556/​prod_​maintenance_​guides_​list.html
    •   Cisco Unified Communications Manager Release 4.x の場合:クラスタ内の各 Cisco Unified Communications Manager の Cisco TFTP サーバの C:\Program Files\Cisco\TFTPPath ディレクトリ内。
    ステップ 3   テキスト エディタを使用して、RingList.xml ファイルを編集します。 ファイルの形式がガイドラインに従っていることを確認します。
    ステップ 4   修正内容を保存し、RingList.xml ファイルを閉じます。
    ステップ 5   新しい RingList.xml ファイルをキャッシュするには、Cisco Unified Communications Manager Serviceability を使用して TFTP サービスを停止してから起動するか、Enable Caching of Constant and Bin Files at Startup TFTP サービス パラメータ(Advanced Service Parameters に含まれる)を無効にしてから再度有効にします。

    カスタム背景イメージ

    ユーザに Cisco IP Communicator 電話画面の背景イメージの選択を提供することができます。 [設定(Settings)] > [ユーザ設定(User Preferences)] > [背景イメージ(Background Images)] で、電話機の画面に表示される背景イメージを選択します。

    画像の種類は、電話機が使用している TFTP サーバに保存されている PNG 画像と XML ファイル(List.xml)を元にしています。 独自の PNG ファイルを保存し、TFTP サーバ上の XML ファイルを編集すれば、ユーザが選択できる背景イメージを指定できます。 この方法を利用すれば、会社のロゴなどのカスタム画像をユーザに提供することができます。

    独自の PNG ファイルを作成して List.xml ファイルを編集し、自分のサイトで使用する背景画像をカスタマイズできます。

    List.xml ファイル形式の要件

    List.xml ファイルは、背景イメージのリストを保持した XML オブジェクトを定義しています。


    (注)  


    ディレクトリ構造と List.xml ファイルを手動で作成する場合、TFTP サービスで使用されるユーザ(CCMService)からディレクトリとファイルがアクセスできることを確認してください。


    List.xml ファイルには、背景イメージを 50 個まで記述できます。 イメージは [背景イメージ(Background Images)] メニューに表示される順番に表示されます。 これらの属性を含む各背景イメージに対しては、List.xml ファイルに ImageItem 要素が含まれています。

    • イメージ:[背景イメージ(Background Images)] メニューに表示されるサムネール画像の取得先を示すユニフォーム リソース識別子(URI)。
    •   URL:フルサイズ画像の取得先を指定する URI。

    List.xml の例

    次の例は、2 つのイメージを定義した List.xml ファイルを示しています。 必要なイメージと URL 属性はイメージごとに含める必要があります。例の TFTP URI は、大規模な画像とサムネール画像へのリンクにサポートされている唯一の方式です。 HTTP URL はサポートされていません。

    <CiscoIPPhoneImageList>
    <ImageItem
    Image="TFTP:Desktops/320x212x12/TN-Fountain.png"
    URL="TFTP:Desktops/320x212x12/Fountain.png"/>
    <ImageItem
    Image="TFTP:Desktops/320x212x12/TN-FullMoon.png"
    URL="TFTP:Desktops/320x212x12/FullMoon.png"/>
    </CiscoIPPhoneImageList>
    

    Cisco IP Communicator ソフトウェアにはデフォルトの背景イメージが含まれています。 このイメージは List.xml ファイルには定義されていません。 カスタム イメージを作成しない場合またはカスタム イメージの取得エラーが発生した場合は、デフォルトのイメージを表示します。 デフォルト画像は、常に [背景イメージ(Background Images)] メニューの最初に表示されます。

    カスタム背景イメージの PNG ファイルの要件

    背景イメージごとに 2 つの PNG ファイルが必要です。

    •   フルサイズ イメージ:電話機画面に表示されるイメージ。
    •   サムネール イメージ:ユーザがイメージを選択する [背景イメージ(Background Images)] 画面に表示されるイメージ。 サムネール イメージは、フルサイズ イメージの 25% のサイズである必要があります。

    ヒント


    多くの画像プログラムで画像のサイズを変更する機能を提供しています。 サムネール イメージを作成する簡単な方法としては、まずフルサイズ イメージを作成して保存します。次に、画像プログラムのサイズ変更機能を使用して元のサイズの 25% のイメージを作成します。 サムネール画像には異なる名前を付けて保存します。


    Cisco IP Communicator で正しく表示されるには、背景イメージの PNG ファイルが次の要件を満たす必要があります。

    •   フルサイズ イメージ:320 ピクセル(幅)X 212 ピクセル(高さ)
    •   サムネール イメージ:80 ピクセル(幅)× 53 ピクセル(高さ)
    •   カラー パレット:12 ビット色(4096 色)まで含まれます。 12 ビット色を超える色数を使用できますが、Cisco IP Communicator ではイメージの表示前にカラーパレットが 12 ビットに減色されます。 最適な結果を得るために、PNG ファイルの作成時に、イメージのカラーパレットは 12 ビットに減色されます。

    ヒント


    カラーチャネル当たりの色調レベル数を指定するポスタリゼーション機能をサポートするグラフィックス プログラムを使用している場合、チャネル当たりの色調レベル数を 16 に設定します(16 赤 X 16 緑 X 16 青 = 4096 色)。


    背景イメージの設定

    手順
      ステップ 1   各画像に 2 つの PNG ファイル(フルサイズ画像とサムネール画像)を作成します。 PNG ファイルの形式のガイドラインに従っていることを確認します。
      ステップ 2   作成した新しい PNG ファイルを次の場所に置きます。
      • 4.x 以外の Cisco Unified Communications Manager リリースの場合:クラスタ内の各 Cisco Unified Communications Manager の TFTP サーバ上。 詳細については、次の URL で『Cisco IP Telephony Platform Administration Guide』の「Software Upgrades」の章を参照してください。http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​sw/​voicesw/​ps556/​prod_​maintenance_​guides_​list.html
      • Cisco Unified Communications Manager リリース 4.x の場合:クラスタ内の各 Cisco Unified Communications Manager の Cisco TFTP サーバの C:\Program Files\Cisco\TFTPPath\Desktops\320x212x12 フォルダ。
      ヒント   

      Cisco はカスタム画像ファイルのバックアップ コピーを他の場所にも保存することを推奨します。 これらのバックアップ コピーは、Cisco Unified Communications Manager のアップグレードの際、カスタマイズしたファイルのファイルが上書きされてしまうときに使用することができます。

      ステップ 3   テキスト エディタを使用して、List.xml ファイルを編集します。 ファイルの形式がガイドラインに従っていることを確認します。
      ステップ 4   修正内容を保存し、List.xml ファイルを閉じます。
      (注)     

      Cisco Unified Communications Manager をアップグレードする場合は、デフォルトの List.xml ファイルで、カスタマイズした List.xml ファイルを置き換えます。 List.xml ファイルをカスタマイズした後、ファイルのコピーを作成し他の場所に保存してください。 Cisco Unified Communications Manager をアップグレードした後、デフォルトの List.xml ファイルを保存しておいたコピーに置き換えます。

      ステップ 5   新しい List.xml ファイルをキャッシュするには、Cisco Unified Communications Manager Serviceability を使用して TFTP サービスを停止してから起動するか、Enable Caching of Constant and Bin Files at Startup TFTP サービス パラメータ(Advanced Service Parameters に含まれる)を無効にしてから再度有効にします。

      アイドル表示の設定

      電話スクリーンに表示される未使用時画面を指定できます。 アイドル表示は XML サービスです。このサービスは、指定された期間にわたって Cisco IP Communicator がアイドル(未使用)状態にあり、機能メニューが開いていない場合に、Cisco IP Communicator によって呼び出されます。 未使用時画面として使用できる XML サービスには、会社のロゴ、製品画像、株価情報などがあります。

      未使用時画面の設定は、次の一般的な手順で構成されます。

      1. イメージのフォーマッティング。
      2. Cisco Unified Communications Manager 設定してイメージを表示します。

      アイドル表示の作成および表示の詳細については、次の URL の『Creating Idle URL Graphics on Cisco Unified IP Phone』を参照してください。

      http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​sw/​voicesw/​ps556/​products_​tech_​note09186a00801c0764.shtml

      また、次の URL の『Cisco Unified Communications Manager Administration Guide』または『Bulk Administration Tool User Guide』も参照してください。

      http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​sw/​voicesw/​ps556/​prod_​maintenance_​guides_​list.html

      http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​sw/​voicesw/​ps556/​products_​user_​guide_​list.html

      •   アイドル表示 XML サービスの URL の指定
        • 1 台の電話機デバイスの場合:[電話機設定(Phone Configuration)] ウィンドウの [アイドル(Idle)] フィールド([デバイス(Device)] > [電話機(Phone)]
        •   複数の電話機に同時に指定する場合:[エンタープライズ パラメータ設定(Enterprise Parameters Configuration)] ウィンドウの [URL アイドル(URL Idle)] フィールド([システム(System)] > [エンタープライズ パラメータ(Enterprise Parameters)])、または一括管理ツール(BAT)の [アイドル(Idle)] フィールド
      • アイドル表示 XML サービスを起動する前に、Cisco IP Communicator を使用しない時間の長さを指定します。
        • 1 台の電話機デバイスの場合:[電話機設定(Phone Configuration)] ウィンドウの [アイドル時間(Idle Time)] フィールド([デバイス(Device)] > [電話機(Phone)]
        •   複数の電話機に同時に指定する場合:[エンタープライズ パラメータ設定(Enterprise Parameters Configuration)] ウィンドウの [URL アイドル時間(URL Idle Time)] フィールド([システム(System)] > [エンタープライズ パラメータ(Enterprise Parameters)])、または BAT の [アイドル タイマー(Idle Timer)] フィールド

      Cisco IP Communicator で、アイドル表示 XML サービス URL の設定と、サービス起動までにアプリケーションが実行されない時間を確認できます。 これらの設定を表示するには、[設定(Settings)] ボタンをクリックして [デバイス構成(Device Configuration)] を選択し、[アイドル URL(Idle URL)] と [アイドル URL 時間(Idle URL Time)] に移動します。

      非表示モード

      リリース 8.6.2 では、Cisco IP Communicator が非表示モードで動作できます。 非表示モードで動作する場合、Cisco IP Communicator の起動時に、スプラッシュ画面もデフォルトまたはコンパクト モードのユーザ インターフェイスも表示されません。

      Cisco IP Communicator を非表示モードで起動するには、コマンドラインに次のように入力します。

       Run "communicatork9.exe - hide"

      非表示モードの Cisco IP Communicator を終了するには、コマンドラインに次のように入力します。

       Run "communicatork9.exe -hide -exit"