Cisco MediaSense インストレーション アドミニストレーション ガイド Release 9.0(1)
Cisco MediaSense システムの説明
Cisco MediaSense システムの説明
発行日;2014/01/15   |   ドキュメントご利用ガイド   |   ダウンロード ;   この章 pdf   ,   ドキュメント全体 pdf    |   フィードバック

Cisco MediaSense システムの説明

目的と使用

Cisco MediaSense は、Cisco Unified Communications 製品であり、シスコのメディアキャプチャ プラットフォームです。 Web 2.0 の Application Programming Interface(API)を使用して、その機能をサードパーティのお客様に公開し、カスタム アプリケーションの作成を可能にしています。

Cisco MediaSenseUnified Communications ネットワーク インフラストラクチャの一部であるため、シスコ コンタクト センターとシスコ以外のコンタクト センターのコールの録音に使用できます。 ただし、シスコ以外のコンタクト センターは、コンタクト センターの入力点として Cisco Unified Border Element(CUBE)を使用する必要があります。

Cisco MediaSense は、Cisco Unified Communications Manager(Cisco Unified CM)を使用して、ユーザ認証サービスを提供します。

Cisco MediaSense は、規制環境ですべてのセッションが録音され、保持される必要があるコンプライアンス レコーディング企業で使用できます。 これらのレコーディングは、コンプライアンスの監査役またはコンタクト センターのスーパーバイザがお客様の問題を解決するために、またはトレーニングの目的で、後で使用することができます。 これらのレコーディングは、また音声分析サーバまたはトランスクリプション エンジンでも使用できます。

アーキテクチャ

Cisco MediaSense は、Unified Communications 向けソリューションの一部であり、Cisco Unified Operating System(Unified OS)、Release 9.0 で稼働します。

Cisco MediaSense アーキテクチャには、次のコンポーネントが含まれます。

  • アプリケーション層:
    • API 機能の検索と再生では、録音を再生できます。
    • API は、サードパーティ製アプリケーションのリアルタイム録音制御(保留、一時停止、再開)をサポートしています。
    • アプリケーションとメディア API は、さまざまな業界パートナーの要件を組み込み、サードパーティ製アプリケーションが使用できるように公開されています。
    • API サービスは、アプリケーションが録音および関連付けられたセッション履歴とメタデータを検索して取得できるように Web サービス インターフェイスを備えています。 このメタデータ情報がメタ データベースに保存されています。
  • メディア処理層:
    • メディア サービスは、アーカイブと再生用にローカル ディスクに保存されたメディア ストリームを終端します。
    • 使用されている展開のすべてのサーバでメディア サービスを実行すると、ロード バランシングが可能になります。
  • ネットワーク層:
    • ゲートウェイ/Session Border Controller(SBC)メディア分岐とエンドポイントのメディア分岐。
    • オーディオ録音と Cisco Unified Communications Manager(Unified CM)の統合。
    • ビデオ録画/オーディオ録音と Cisco Unified Border Element(CUBE)の統合。

次の図は、3 つのコンポーネントを示します。



Unified Communications Manager の展開

Cisco Unified Communications Manager(Cisco Unified CM)は、Cisco MediaSense レコーディング サーバにレコーディングを転送するように適切に設定する必要があります。 Cisco MediaSense は Administrative XML Layer(AXL)を使用してユーザを認証し、Unified CM AXL サービスをそのサーバの少なくとも 1 台でイネーブルにする必要があるため、これには、レコーディング プロファイルとさまざまな SIP パラメータの設定が含まれます。

Cisco MediaSense の基本的な Unified CM の展開では、電話機の 1 台を録音用に設定する必要があります。 両方の電話機が録音用に設定されている場合、2 つの別個の録音セッションがキャプチャされます。 電話機によって分岐されたメディアは、分岐されたメディア ストリームがキャプチャされるレコーディング デバイスに送信されます。 『Cisco MediaSense Solution Reference Network Design (SRND)』http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​ps11389/​products_​implementation_​design_​guides_​list.html)を参照してください。

Cisco MediaSense をサポートするすべての Cisco IP Phone には、着信および発信メディア ストリームの分岐を可能にするビルトイン ブリッジ(BIB)があります。 Cisco MediaSense は、この機能を使用して、着信および発信分岐メディアを録音します。 メディア分岐の詳細については、Unified CM のマニュアル(http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​sw/​voicesw/​ps556/​prod_​maintenance_​guides_​list.html)を参照してください。

Cisco Unified Border Element の展開

Cisco Unified Border Element(CUBE)は、1 つの IP ネットワークから別の IP ネットワークへの SIP、H.323、VoIP、およびビデオ会議コールをイネーブルにすることで、独立した VoIP ネットワーク間の接続を促進する Cisco Session Border Controller(SBC)ゲートウェイです。

有効なリリース 8.5(3) では、Cisco MediaSense は CUBE に統合して、エンドポイント タイプに関係なく、レコーディングをイネーブルにします。 この機能があるため、Cisco MediaSense は CUBE を使用して、着信および発信メディアを記録できます。

CUBE の詳細については、CUBE のマニュアル(http:/​/​www.cisco.com/​go/​cube)を参照してください。

次の図は、CUBE を使用した Cisco MediaSense の展開を示します。 CUBE の展開でも、Cisco MediaSense は Unified CM に依存して、認証サービスを提供します。



前の図では、Real-Time Protocol(RTP)は、エンドポイントと CUBE 間で音声データを伝送します。 Session Initiation Protocol(SIP)は、エンドポイントと CUBE 間でコール シグナリング情報を伝送します。 2 つの RTP 単方向ストリームは、CUBE から Cisco MediaSense に分岐された 2 つのオーディオ ストリームを表して、分岐されたメディアを示します。 CUBE から Cisco MediaSense へのストリームは、CUBE が Cisco MediaSense にのみデータを送信するために単方向になります。Cisco MediaSense は、CUBE にメディアを送信しません。 CUBE には、発信、着信、および分岐の 3 つのダイヤルピアがあります。 詳細については、「ダイヤルピア レベルのセットアップ」を参照してください。

通常、CUBE は SIP-to-SIP コールだけを分岐できます。 ただし、必要なライセンスおよび適切な IOS バージョンがある場合に、着信 TDM またはアナログ コールを録音できるように、コール レコーディング用に TDM および IP 間のゲートウェイおよびメディア分岐デバイスの両方として同じシスコ ルータを使用できます。 http:/​/​www.cisco.com/​go/​cube にある CUBE のマニュアルを参照してください。 この機能を使用するには、デバイスのゲートウェイとボーダー エレメント機能の両方をイネーブルにする必要があります。 ゲートウェイが TDM またはアナログ コールを受信するように設定してから、異なるダイヤル番号の SIP コールとしてそれ自体にコールが返されるようにすることができます。 このループを設定すると、ルータは実際にはコールを 2 回処理します。 これは、ルータの容量を半分に削減します。CUBE は、各コールを 2 回処理する必要があるため、コールを半分だけ処理できます。

Unified CM および CUBE シナリオの違い

Unified CM が Cisco MediaSense を使用したレコーディング プロファイル/コール制御サービス接続(SIP トランク)のセットアップに使用されます。 同様に、CUBE を使用した場合、ダイヤルピアとメディア クラスの設定は、Cisco MediaSense との通信を決定します。


(注)  


CUBE メディア分岐および UC エンドポイントのメディア分岐の詳細については、『Solution Reference Network Design for Cisco MediaSense, Release 9.0(1)』http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​ps11389/​products_​implementation_​design_​guides_​list.html)を参照してください。

コール シグナリングに関連する内容を除いてほぼすべてが Cisco MediaSense を使用した Unified CM シナリオと Cisco MediaSense を使用した CUBE のシナリオ間で同じです。

Cisco MediaSense が Unified CM または CUBE に展開されているかどうかに関係なく、イベント、応答コーデック、およびパラメータの定義は、両方のシナリオで同じです。 『Developer Guide for Cisco MediaSense, Release 9.0(1)』http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​ps11389/​products_​programming_​reference_​guides_​list.html)では、すべてのイベント、応答コーデック、およびパラメータが詳細に説明されています。



表 1 Unified CM および CUBE シナリオの違い

Cisco MediaSense 機能

Unified CM を使用

CUBE を使用

レコーディングの開始

クライアントが startRecording API を呼び出すときに開始される直接発信レコーディング シナリオは、Unified CM 展開でサポートされています。

クライアントが startRecording API を呼び出すときに開始される直接発信レコーディング シナリオは、CUBE 展開でサポートされていません。

録音

2 つのメディア ストリームは、トラック 0 とトラック 1 と呼ばれる Cisco MediaSense に送信されます。 レコーディングには、メディアの分岐機能に少なくとも 1 台が設定された 2 台の電話機が必要です(2 つの SIP Invite)。

レコーディングは、SIP デバイス(CUBE では SIP ユーザ エージェントと呼ばれます)を使用します。 コールが SIP コールとして CUBE に処理される限り、エンドポイントは任意のタイプにすることができます。 2 つのメディア ストリームは、Cisco MediaSense に送信されます。 これら 2 つのストリームは、2 つのトラックで終端します(トラック 0 とトラック 1 で差異はありません)。

着信側発信側のトラックの識別

[FAQs for Cisco MediaSense] Web サイトを参照してください(発信側と着信側のトラックをどのように判別しますか?)。

数値が小さい xRefCi パラメータはほとんどの場合、発信側のトラックを示します。

トラック 0 には、メディア レコーディング プロファイルが設定されているダイヤルピアに対応するメディア ストリームが含まれます。

録音セッション

録音セッション、保留/保留解除、一時停止/復帰、転送/会議コマンドの詳細については、『Developer Guide for Cisco MediaSense』http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​ps11389/​products_​programming_​reference_​guides_​list.html)を参照してください。

コールが保留されると、論理レコーディング セッションが終了します。 参加者がコールを再開すると、新しいレコーディング セッションが作成されます。

SIP セッションは、対応するメディア トラックのイベントに複数回更新される可能性があります。 コールが保留され、複数回復旧しても、レコーディング セッションは 1 回になります。

キャプチャされたレコーディング データの違い

『Solution Reference Network Design for Cisco MediaSense』http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​ps11389/​products_​implementation_​design_​guides_​list.html)を参照してください。

元の発信者番号、着信者番号、およびコールのタイプなどの情報を取得するには、『Unified Communications Manager Call Detail Records Administration Guide』の「Call Detail Records」を参照してください(http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​sw/​voicesw/​ps556/​prod_​maintenance_​guides_​list.html)。

CUBE は、AAA - RADIUS と呼ばれる外部 Call Detail Record(CDR)データベースにコールを保存できます。 コールは、Cisco MediaSense セッション データの CCID に対応する Cisco-Guid で検索できます。

通話中のコーデックの変更

通話中のコーデックの変更を生成しません。

新しいセッションが開始します。

エンドポイントの MAC アドレス

キャプチャされました。

キャプチャされませんでした。

レコーディング メディア ソース

エンドポイントは、分岐されたメディアを提供します。

CUBE は、分岐されたメディアを提供します。

Cisco MediaSense の用語

ここでは、一般的に使用される Cisco MediaSense 用語を示し、参考のため、また理解を深めるために、概念的文脈を提供します。

セッションおよび録音セッション

Cisco MediaSense では、セッションは、1 人以上の参加者が関わる録音されたモノローグ、ダイアログ、または会議です。 Cisco MediaSense セッションは、Unified CM録音セッションと同義に使われます。 録音セッションの詳細については、『Cisco Unified Communications Manager Features and Services Guide』(http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​partner/​products/​sw/​voicesw/​ps556/​prod_​maintenance_​guides_​list.html)を参照してください。

セッションの参加者はデバイスを使用して、Cisco MediaSense セッションに参加します。

デバイスは、エンドポイントまたはパーソナル コンピュータにすることが可能な物理エンティティで、録音できる項目を指します。 デバイスは、各デバイスの電話番号または内線番号である deviceRef で識別されます。 deviceId は、各デバイスの一意の識別子であり、デバイス名(MAC アドレスまたは Universal Device Identifier [UDI])に直接対応します。

セッションは、ライブ(アクティブ)または録音済み(完了した)のいずれかにすることができます。 ライブ セッションは、同時に監視および録音できます。 録音済みセッションは、いつでも再生できます。

再生

Cisco MediaSense API を使用して、セッションを検索し、各セッションのオーディオまたはビデオ データを再生できます。 詳細については、『Developer Guide for Cisco MediaSense』http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​ps11389/​products_​programming_​reference_​guides_​list.html)を参照してください。

Real Time Streaming Protocol(RTSP)を使用して、または MP4 ファイルとしてレコーディングをダウンロードすることによって、Cisco MediaSense レコーディングを再生できます。

  • 再生:RTSP または MP4 形式(たとえば、VLC:VideoLAN Client、または Quicktime)をサポートするプレーヤーを使用して Cisco MediaSense レコーディングを再生できます。 VLC を使用して分岐されたメディアのレコーディングを聞く場合、1 回に聞くことができるのは 1 つのトラックのみで、同時に両方を聞くことはできません。 Quicktime などの他のプレイヤでは、同時に両方のトラックを聞くことができます。
  • ダウンロード:両方のオーディオ チャネルを聞き、同時にビデオを表示したい場合は、convertSession API を使用して MP4 形式に Cisco MediaSense レコーディングをエクスポートします。 この API は、MP4 ファイルにアクセスできる URL を返します。 標準 HTTP アクセス方法を使用して、そのファイルをダウンロードできます。 ダウンロードされた MP4 ファイルを使用して、両方のオーディオ チャネルを聞いて、同時にビデオを表示することもできます。 MP4 への変換によって、ファイルがポータブルになり、選択した場所にコピーすることができるようになります。
  • クライアント アプリケーションは、Session Query API の downloadUrl パラメータを使用して、Cisco MediaSense メディア サービスと直接通信できます。 各 API には、AUDIO トラックに対する downloadUrl のみが含まれます。 RAW 形式で Cisco MediaSense ビデオ トラックをダウンロードすることはできません。 ダウンロードされたレコーディングは、RAW 形式でのみ使用可能です。 この URL は、sessionState が CLOSED_NORMAL である場合に限り、セッションのクエリー応答に条件付きで表示されます。または eventAction が ENDED の場合に限り、sessionEvent に表示されます。 他の状態の他のセッション(ACTIVE、DELETED、または CLOSED_ERROR)では、downloadUrl は使用できません。 詳細については、『Developer Guide for Cisco MediaSense』の「Playing Back Recordings」(http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​ps11389/​products_​programming_​reference_​guides_​list.html)を参照してください。

メディア分岐

Cisco MediaSense をサポートするすべての Cisco IP Phone には、着信および発信メディア ストリームの分岐を可能にするビルトイン ブリッジ(BIB)があります。 Cisco MediaSense は、この機能を使用して、着信および発信分岐メディアを録音します。 メディア分岐に関する詳細については、Unified CM のマニュアルを参照してください。 http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​sw/​voicesw/​ps556/​prod_​maintenance_​guides_​list.html を参照してください。

コール分岐が CUBE アプリケーション内で実行されているため(電話機からではない)、CUBE には BIB がありません。

ブログ レコーディング

Cisco MediaSense では、サポートされている Cisco IP Phone を使用してブログ レコーディング(オーディオおよびビデオ)を作成することができます。 レコーディングが作成された後、サードパーティのアプリケーションはレコーディングを公開できます。

ブログ レコーディングは、次のいずれかの場合に開始する可能性があります。

  • Cisco MediaSense サーバにダイヤルするユーザによって
  • API 要求に応じてユーザの電話機を呼び出す Cisco MediaSense サーバによって

    (注)  


    CUBE 展開は、直接発信レコーディングをサポートしていません。

Cisco MediaSense の要件

ここでは、Cisco MediaSense の要件を示します。

メディア ストレージの要件

シスコは、Open Virtualization Archive(OVA)の Virtual Machine(VM)テンプレートを、Services Ready Engine(SRE)の展開、プライマリ サーバおよびセカンダリ サーバ、および拡張サーバのオプションとともに提供します。 これらのテンプレート オプションは、Cisco MediaSense サーバでサポートされている VM 設定を指定します。 これらのテンプレート オプションは、特にメモリ フットプリント、および特定のサーバで使用可能な CPU の要件を指定します。 シスコが提供するこのテンプレートを Cisco MediaSense サーバのすべてに使用する必要があります。

VM を設定する前に、すべてのメディア ストレージ要件に対応する必要があります。 効率的なストレージ管理および最適な使用率を確保するために、Cisco MediaSense サーバを展開するに、すべてのレコーディングおよびメタ データに十分なストレージ容量をプロビジョニングする必要があります。

2 台以上の Cisco MediaSense サーバが混在する環境でハイ アベイラビリティを確保するために、異なる物理ホストにプライマリ サーバとセカンダリ サーバをインストールすることを推奨します。

『Cisco MediaSense 9.0 Solution Reference Network Design (SRND)』http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​ps11389/​products_​implementation_​design_​guides_​list.html)を参照してください。

ハードウェア要件

Cisco MediaSense は、Linux ベースの Unified Communications Operating System(OS)であるシスコが開発したアプライアンス モデルにパッケージされています。

Cisco MediaSense をインストールする承認されたサーバは、次のハードウェア要件を満たす必要があります。

ソフトウェア要件

Cisco MediaSense は、次のソフトウェア要件を満たす必要があります。

ライセンス要件

Cisco MediaSense のプライマリ ライセンスおよび機能のアクティベーション方式は、信頼ベースのライセンスです。

このリリースの Cisco MediaSense ライセンスをインストールする必要はありません。

その他の要件

電源障害による予測できない動作を防ぐために、Cisco MediaSense には、無停電電源装置が常に接続されている必要があります。