Cisco Unified Contact Center Express 設計ガイド、リリース 10.5(1)
設計上の考慮事項
設計上の考慮事項

目次

設計上の考慮事項

コール センターのサイジングにおける基本的な設計上の考慮事項

次の図は、コール センターのサイジングに関する基本的な手順と設計上の考慮事項を示しています。
図 1. Unified CCX 設計プロセス – コール センターのサイジング

この図は、コール サイジングの設計上の考慮事項について全体像を示しています。 コール センターのサイジングに関する設計プロセスの詳細については、『Cisco Unified Contact Center Enterprise Solution Reference Network Design Guide』で、コール センターのリソース サイジングに関するセクションを参照してください。このガイドは次の URL からオンラインで入手できます。

http:/​/​www.cisco.com/​go/​ucsrnd

Unified CCE にもコール センターのサイジングに関する同様の基本的な考慮事項と手順があり、これらは Unified CCX のさらに小規模なコンタクト センターのサイジングにも活用できます。 このコール サイジング手法によって、総 BHCA をサポートするための最小限の IVR ポート数がわかります。

さらに、コール センターのサイジング計算には、Unified CCX に固有の次のような設計上の考慮事項を含める必要があります。
  • 少なくとも、既存システムを置き換えるのに十分なキャパシティを計画します。 置き換わるシステムには、最低でもこれまでのシステムと同程度のパフォーマンスが必要です。

  • コール センターのサイジングに必要なすべての Erlang(C および B)を計算した後に、キュー時間やエージェントに変更を加えると、Unified CCX ソリューションで必要なトランクや IVR ポートの合計数に影響が及びます。

  • エージェント プールのサイズを増やすと、平均待ち時間やキューに格納されたコールの割合がわずかに変化しただけでも、ゲートウェイ トランクや IVR ポートの必要数が影響を受けます。

  • コール センターに関するあらゆる計算を行ったとしても、予測不可能な、Unified CCX システムに必要なポート数に影響する事項がまだ存在します。 たとえば、1 つ以上のエージェントのコールが正常でない場合、各コールに対するポート カウントとキュー時間に影響します。 2 つのエージェントのコールが正常でないだけでも、ポート カウントが 12% を超える可能性があります。 これはシステムの価格に影響し、予測していなかった場合、コール センターは発信者の要求を満たすことができなくなります。 コール センターの適切なリソース サイジングは Unified CCX システムの効果的な設計に不可欠です。


(注)  


Unified CCX システムの制限事項をすべて同時に利用できるわけではありません。


すべてのコール サイジング情報を利用できる場合、次のステップは、Unified CCX のサイジング制限をコール センターの要件に適用することです。 このステップでは、次の URL からオンラインで入手できる Cisco Unified Communications Sizing Tool を使用してください。

http:/​/​tools.cisco.com/​cucst

このダウンロード可能な Unified Communications のサイジング ツールは、Unified Communications の配置をサイジングする上で役立ちます。

必要な事前情報

システムの設計者は次の事項を実行するためのサイジング マニュアルを作成することをお勧めします。
  • Unified CCX サーバに関する事前の設定情報を調べる。

  • システムのゲートウェイをサイジングする。

コール センターのサイズを決定するために、次の質問に対する回答を特定します。
  • 必要な IVR ポートの数

  • 必要な PSTN ゲートウェイ トランク ポートの数

  • 着信コールに応答するエージェントの数

これらの質問に正しく回答するには、次の表に示すサイジング メトリックと情報が必要です。
表 1 コール センターのサイジング メトリック

メトリック

説明

平均処理時間(AHT)

コールの平均接続時間(通話時間)とアフターコール ワーク時間の合計。これは発信側が電話を切った後のラップアップ時間です。

平均 IVR ポート使用時間

Unified CCX スクリプトのプロンプト再生およびメニュー ナビゲーション(ある場合)またはそのいずれかの合計時間。 この時間には、エージェントが利用可能になるまで発信側がキューで待機するキューイング時間は含まれません。 キューイング時間は Erlang-C を使用して自動的に計算されます。

エージェントのサービス レベルの最終目標

特定の秒数内でエージェントが回答するコールの割合。

最繁時呼数(BHCA)

最頻時に受信するコールの平均数。

PSTN までのゲートウェイ ポートのサービス グレード(ブロックの割合)

総 BHCA に対するビジー トーンを受信したコールの割合(利用可能なゲートウェイ トランクなし)。

この表に示したメトリックは、いずれも基本的なコール サイジングのメトリックです。 この情報を取得した後、標準の Erlang B および C 計算ツールを使用して、ゲートウェイ トランク ポート、IVR ポート、およびエージェントの数を計算します。


(注)  


設計対象のシステムが既存の ACD の置き換えとなる場合、またはインストール済みの Unified CCX/Unified IP IVR システムの拡張である場合は、既存システムの履歴レポート情報を活用して上記のメトリックを達成できることがあります。


さらに、コール センターのセルフサービス指向が強い場合は、コール サイジングの設計上の考慮事項が多岐にわたる可能性があります。

用語

次の図は、一般的なポート タイプとそれらが Unified CCX にマッピングされる仕組みを示しています。
図 2. コール センターのポート タイプ

コール センターのサイジングにより、ポート タイプは次のように差別化されています。
  • ゲートウェイまたは PSTN トランク ポート:PSTN から発信されるコールを処理します。 これらのポートは、Unified CCX とは別に購入します。

  • キュー ポート:(利用可能なエージェントがない場合に)発信者をエージェントに転送する前に、コールをキューに入れる IVR ポートです。 これらのポートは、Unified CCX Standard または Enhanced に無料で同梱されていますが、Unified CCX サーバのキャパシティ プランニングに応じて適切にサイジングする必要があります。

  • IVR ポート:Cisco Unified IP IVR および Unified CCX Premium 製品で使用できる、全機能を備えた IVR ポートです。

自動音声認識(ASR)、Text-To-Speech(TTS)、電子メール通知、Web サーバまたはクライアント機能、データベース操作など、追加のサポート機能が必要な場合は Premium パッケージを購入する必要があります。 ポート ライセンスに付属するシート ライセンスでは数が足りない場合、IVR ポート ライセンスのシートを追加購入することもできます。

Unified CCX のアーキテクチャは、見本の TDM コール センターの構成とは少し異なり、上の図のように、IVR ポートとキュー ポート(および P&C ポート)が 1 つの論理 CTI ポートに統合されています。

Unified CCX サーバに対するパフォーマンス基準の影響

システム パフォーマンスの基準は、次のような 2 つの一般的カテゴリに分類されます。

  • Unified CCX および Cisco Unified IP IVR のコンポーネント:ユーザのシステムに必要なアプリケーション、ソフトウェア バージョン、機能、サーバ タイプ、オプションと数量。

  • システムの使用状況:時間あたりの発着信コールの平均数、コールの平均長、実行されるスクリプト、ASR で使用される文法。

パフォーマンス基準の影響

各パフォーマンス基準によって、Unified CCX や Cisco Unified IP IVR システムのパフォーマンスが影響を受ける場合があります。 一般に、インストールされている Unified CCX または Cisco Unified IP IVR のコンポーネントの数が多く、システムの使用率が高いほど、サーバに対する要求が大きくなります。 ただし、パフォーマンス基準がさまざまな形で互いに影響し合い、パフォーマンスに影響を与える場合もあります。 Unified CCX および Cisco Unified IP IVR 向けの Cisco Unified Communications Sizing Tool を使用すると、Unified CCX サーバや Cisco Unified IP IVR サーバに対するパフォーマンス基準の影響を表示して評価することができます。

次のコンポーネント間のネットワーク遅延は応答時間に影響します。

  • SocialMiner を介したエンド カスタマーとエージェント間のメディア パス。

  • SocialMiner を介したカスタマー ブラウザと Unified CCX 間のシグナリング パス。

カスタマー チャット インターフェイスは、バッチ間の最大 5 秒の遅延で、バッチ アップデートを取得します。

Unified CM サーバに対するパフォーマンス基準の影響

Unified CM システムのパフォーマンスは、次のようなさまざまな基準の影響を受けます。
  • ソフトウェアのリリース バージョン:Unified Communications のサイジング ツールを使用して、Unified CCX が動作する Unified Communications Manager ソフトウェアのバージョンを確実に選択してください。

  • 次のような登録デバイスのタイプと数量:

    • CTI ポート(キューイング、コール処理、セルフ サービス用の IP IVR ポート)

    • ゲートウェイ(GW)ポート

    • エージェント電話

    • ルート ポイント

  • これらのデバイスで処理される負荷(毎秒のコール数)

  • アプリケーションのコール フロー

    • IVR セルフサービス

    • コール処理/プロンプトとコレクト

    • エージェントへのルーティング、転送および会議のパーセント

  • 特別な Unified Communications Manager の設定とサービス

    • 他の Unified CCX 以外のデバイス:IP 電話、GW ポート、Unity ポート、ダイヤル プランなど。

    • 保留音(MOH)

    • トレース レベル:Unified Communications Manager の CPU リソース消費は、有効になっているトレース レベルによって異なります。 Cisco Unified CM でトレース レベルを [デフォルト(Default)] から [フル(Full)] に変更すると、高負荷時に CPU 消費が大幅に増加する可能性があります。 同様に、トレース レベルを [デフォルト(Default)] から [トレースなし(No tracing)] に変更すると、高負荷時に CPU 消費が大幅に増加する可能性があります(この設定は Cisco TAC ではサポートされません)。 デフォルトのトレースによる CPU 消費は、負荷、Unified Communications Manager のリリース、インストールされているアプリケーション、コール フローの複雑さなどによって異なります。

  • サーバのプラットフォーム タイプ

帯域幅の使用量の推定

帯域幅は、次に関する配置において重要な役割を占めています。
  • 集中型コール処理モデル(中央サイトでの Cisco Unified CCX)

  • コール アドミッション制御またはゲートキーパーを使用する任意のコール配置モデル

リモート エージェントのトラフィック プロファイル

Cisco Unified CCX のシグナリングは、ネットワークの制御トラフィックにおけるごく一部分(Cisco Unified CCX サーバとエージェント/スーパーバイザ デスクトップ間でのやりとり)のみを表します。 Unified CCX および CTI トラフィックに対する TCP ポートと Differentiated Services Code Point(DSCP)のマーキングの詳細については、

計算に音声が含まれていると帯域幅の推定が難しくなります。 通常、WAN リンクは IP テレフォニー ネットワークで最低速の回線であるため、音声トラフィックがこれらのリンク間で送信されるときのパケット損失、遅延、およびジッタにも特に注意する必要があります。 ネットワークに起因するその他の遅延に加え、G.729 方式による音声サンプリンによるの遅延は最小(わずか 30 ミリ秒)であるため、G.729 方式は WAN での使用に適したコーデックです。

帯域幅に音声が含まれる場合は、システム構成において次の要因を考慮する必要があります。

  • 遅延合計の見積もり(WAN の遅延、経由するローカルエリア ネットワークのシリアライゼーション遅延、およびネットワーク デバイスのフォワーディング遅延を考慮します)。 ネットワーク内アプリケーションの一方向の遅延合計について、一般的に認められている制限は 150 ミリ秒です。

  • アプリケーション固有の遅延による影響。 WAN の遅延がない場合、Unified CCX エージェントの平均ログイン時間は 8 秒です。 この時間には、エージェント アプリケーションとさまざまなサーバ間での約 1,000 のメッセージ交換が含まれます。 エージェントの全体的なログイン時間は、30 ミリ秒の WAN の遅延が発生するたびに約 30 秒ずつ増えます。

  • ルーティング プロトコルの影響。 たとえば、Enhanced Interior Gateway Routing Protocol(EIGRP)の場合、収束時間はわずかで、帯域幅の使用量も多くはありません。 また、EIGRP の収束は、コール処理と Unified CCX エージェントのログインにほとんど影響を与えません。

  • エージェント コールのサイレント モニタリングと録音の方式。 使用する方式によって、特定のネットワーク リンクでの帯域幅負荷が異なります。

(IP テレフォニー QoS を有効化した場合に)WAN を介して維持可能な Unified CCX エージェントの数を推定するには、以下の表を使用します。 これらの数は、G.729 RTP ストリームを含め、Unified CCX エージェントへのコール セッション全体を WAN を介して送信するテストから導き出されています。 帯域幅の約 30 % が音声用にプロビジョニングされています。 Cisco Agent Desktop と組み合わせて RTP を実行し、他のバックグラウンド トラフィックも WAN を経由している場合は、音声のドロップの方がより重大な問題となります。 このような音声のドロップは、特定のリンク速度における特定数のエージェントで発生する可能性があり、そのようなシナリオは以下の表では NA(適用対象外)と記載されています
表 2 WAN リンク経由で Unified CCX でサポートされるリモート エージェント

フレーム リレー

128 KB

256 KB

512 KB

768 KB

T1

G.729

3

7

15

25

38

G. 711

該当なし

該当なし

該当なし

該当なし

14

リモート エージェントの配置では、QoS メカニズムを使用して WAN の帯域幅利用率を最適化する必要があります。 ディストリビューションとコア エリアでは、高度なキューイングとスケジューリング手法も使用する必要があります。 集中型コール処理配置のプロビジョニング ガイドラインについては、『Cisco IP Telephony Solution Reference Network Design』を参照してください。このドキュメントは次の URL からオンラインで入手できます。http:/​/​www.cisco.com/​go/​ucsrnd

サイレント モニタリング:帯域幅の使用状況

CAD デスクトップ ソフトウェアのサイレント モニタリング機能には、エージェント コールのリッスンと録音の両機能が含まれており、この CAD 製品において最も大量の帯域幅を必要とします。 WAN 接続を介してメイン サイトに接続しているリモート エージェントの場合は、特に、この機能を適切に設定することが重要です。

エージェントのコールは、CAD ソフトウェアでリッスンまたは録音できます。 これを実行するには、VoIP プロバイダーに要求を送信します。 VoIP プロバイダーは、コールを表す音声ストリーム(コールごとに 2 つの音声ストリーム)を読み取り、それをリクエスタに送信します。 このセクションでは、リクエスタとプロバイダー間のネットワーク リンクの帯域幅要件について詳しく説明します。

サイレント モニタリング:リクエスタ

CAD ソフトウェアには次の 2 種類のリクエスタが存在します。
  • CSD

  • 録音サービス

CSD は、スーパーバイザがエージェントのコールをリアルタイムでリッスンする場合に要求を送信します。 VoIP プロバイダーは音声ストリームを取り込んで、これらをデスクトップのスピーカを通じてリッスンできるスーパーバイザのデスクトップに送信します。

録音サービスは、スーパーバイザまたはエージェントのいずれかがコールを録音する場合に要求を送信します。 VoIP プロバイダーは音声ストリームを送信し、録音サービスは、後でリッスンできるように、ストリームをディスクに保存します。

Unified CCX では、録音サービスは Unified CCX サーバにインストールされます。

サイレント モニタリング:プロバイダー

CAD ソフトウェアには次の 2 種類の VoIP プロバイダーもあります。

  • Cisco Agent Desktop

  • VoIP モニタ サービス

Cisco Agent Desktop アプリケーションには、エージェントのデスクトップで実行されるデスクトップ モニタ サービスというサービスが含まれています。 このサービスは、デスクトップ上の CAD アプリケーションにログインしているエージェントのサイレント モニタリング要求だけを処理します。 このサービスは、ログインしているエージェントに関連付けられている IP フォンまたはソフトフォンに送信された音声パケットを取り込みます。 このサービスが機能するためには、IP フォンをネットワークのエージェント デスクトップと直列に接続する必要があります。

デフォルトでは、このサービスは、アプリケーションの起動時にすべてのエージェント デスクトップでアクティブになります。 CAD サーバを初めてインストールした時点で、すべてのエージェントは、サイレント モニタリング機能に対してデスクトップ モニタ サービスを使用できるように設定されます。

VoIP モニタ サービスは、サイレント モニタリングに対する複数の要求を同時に処理します。 このサービスは、スイッチのスイッチド ポート アナライザ(SPAN)設定によりスイッチから直接パケットを取り込みます。 ハイ アベイラビリティのない配置の場合、Unified CCX は、Unified CCX サーバにインストールされた 1 つの VoIP モニタ サービスをサポートします。 ハイ アベイラビリティ配置の場合は、2 種類の VoIP モニタ サービスが Unified CCX サーバごとに 1 つずつインストールされます。


(注)  


CAD デスクトップがないエージェント(IPPA エージェント、CADBE エージェントなど)は、サイレント モニタリング機能で VoIP モニタ サービスを使用するように設定する必要があります。


次の図は、WAN 経由でリモート オフィスをサポートする代表的な Unified CCX のインストールを示しています。 メイン オフィスとリモート オフィスの両方で、VoIP と録音サービスをオンサイトで使用しています。
図 3. 典型的なコンタクト センター

リクエスタとプロバイダーの配置を確認できると、サイレント モニタリング機能用の帯域幅を必要としている個所を簡単に判断することができます。

リクエスタと VoIP プロバイダーが何であるかにかかわらず、この 2 つのポイント間の帯域幅の要件は、モニタおよび録音される IP コールの帯域幅です。 モニタリングと録音の各セッションは、帯域幅を計算する新しいコール(2 つの音声ストリーム)と見なすことができます。 したがって、サイレント モニタリング機能をサポートする帯域幅を計算する場合は、コール トラフィックを処理するネットワークをプロビジョニングするときと同じ計算を使用できます。

IP コールの帯域幅使用状況

IP フォン コールは、2 種類のデータ ストリームから構成されています。 一方のストリームは電話機 A から電話機 B に送信されます。 もう一方のストリームは、電話機 B から電話機 A に送信されます。 音声データはパケットにカプセル化され、ネットワークに送信されます。 音声ストリームを格納するのに必要なデータの量は、データの符号化に使用される CODEC によって異なります。 CAD ソフトウェアは、G.711 と G.729 の両方の CODEC に対応しています。

音声データ自体は、Real-Time Transport Protocol(RTP)を使用してネットワークに転送されます。 RTP プロトコルは、無音圧縮なしをサポートしています。 無音圧縮を使用する場合は、音部分がないと、音声パケットはネットワークを介して送信されません。

それ以外の場合は、無音部分を含むパケットでも送信されます。 これにより、コールに必要な平均帯域幅は少なくなります。 CAD では無音圧縮をサポートしますが、ネットワークのプロビジョニング時は、無音圧縮用に必要とされる低い帯域幅は使用しないでください。これは、ワーストケースのシナリオとしてコールに無音部分がないことがあり、無音圧縮が有効になっていない場合と同様の最大の帯域幅が要求される場合があるためです。

IP コールの帯域幅を計算する場合は、RTP パケットのサイズに加えて、ネットワークでの RTP データ転送に使用されるネットワーキング プロトコルのオーバーヘッドを計算に使用する必要があります。

たとえば、20 ミリ秒のスピーチ データを送信する G.711 パケットでは、ストリームごとに 64 kbps(キロバイト/秒)のネットワーク帯域幅が必要です。 これらのパケットは、4 層のネットワーキング プロトコル(RTP、UDP、IP、イーサネット)でカプセル化されます。 これらのプロトコルはそれぞれ、個別のヘッダー情報を G.711 データに追加します。 その結果、イーサネット フレームにパッケージされた G.711 データの場合は、ネットワーク上を流れるデータ ストリームごとに 87.2 kbps の帯域幅が必要になります。 IP フォン コールは 2 つの音声ストリームから構成されているため、この例では、1 コールにつき 174.4 kbps の帯域幅が必要です。

単一パケット内の音声データの量もパケットのサイズや帯域幅に影響を及ぼします。 前述の例では 20 ミリ秒のスピーチを含むパケットを使って計算していますが、Unified CM 構成では、サポートされる CODEC ごとにこの値が異なる可能性があります。 パケットにさらに多くのスピーチ情報を含めるように設定すると、ネットワーク経由で送信されるパケットの数と帯域幅が減少します。これは、追加のネットワーキング ヘッダーを含むパケットは減少しますが、パケットのサイズが増加するからです。

次の表は、CODEC とパケットあたりのスピーチ量のさまざまな組み合わせに対して、1 回の電話で必要な帯域幅を示しています。
表 3 コールごとのパケット サイズ別帯域幅要件

コーデック

パケットあたりのスピーチの長さ(ミリ秒)

コールごとの必要な帯域幅(Kbps)

G.711

10

220.8

G.711

20

174.4

G.711

30

159.0

G.729

10

108.8

G.729

20

62.4

G.729

30

47.0

G.729

40

39.2

G.729

50

34.6

G.729

60

31.4


(注)  


  • これらの計算は、スピーチの符号化にサンプリング レート 64 kbps を使用する G.711 と、8kbps を使用する G.729 に基づいています。 これは、1 秒間のスピーチを G.711 CODEC で符号化するには、1 秒間の音を表現するために 65,536 ビット(8,192 バイト)が必要であることを意味します。

  • 全二重接続では、帯域幅の速度が受信と着信の両方のトラフィックに適用されます (たとえば、100 Mbps 接続では、アップロード用の帯域幅として 100 Mbps、ダウンロード用の帯域幅として 100 Mbps が存在します)。したがって、1 回の IP フォン コールで単一のデータ ストリームに匹敵する帯域幅が使用されます。 このシナリオでは、1 パケットに 20 ミリ秒間のスピーチが含まれる、無音圧縮なしの G.711 IP フォン コールの場合、87.2 kbps(174.4 / 2)の利用可能な帯域幅が必要です。

  • Unified CCX は、G.711 の a-law および μ-law をサポートしています。

  • プロンプトを G.711 a-law の電話で録音し、アップロードした場合は、録音されたプロンプトを再生するときにエラーが発生することがあります。


モニタリングと録音で使用可能な帯域幅

次の表は、VoIP プロバイダーが処理する同時モニタリング セッションで必要な帯域幅について、ネットワーク接続に基づいて計算した使用可能な総帯域幅の割合を示しています。

表 4 G.711 CODEC を使用する同時モニタリング セッションで使用可能なアップロード帯域幅の割合

同時モニタリング セッションの数

必要な使用可能帯域幅の割合(無音圧縮なし)

100 Mbps

10 Mbps

1.544 Mbps

640 kbps

256 kbps

128 kbps

64 kbps

56 kbps

コールのみ

0.1

0.9

5.6

13.6

34.1

68.1

サポートされない(NS)1

1

3

2.6

16.8

40.9

NS

NS

NS

NS

2

0.4

4.4

28.1

68.1

NS

NS

NS

NS

3

0.6

6.1

39.3

95.4

NS

NS

NS

NS

4

0.8

7.8

50.5

NS

NS

NS

NS

NS

5

1.0

9.6

61.7

NS

NS

NS

NS

NS

6

1.1

11.3

72.9

NS

NS

NS

NS

NS

7

1.3

13.1

84.2

NS

NS

NS

NS

NS

8

1.5

14.8

95.4

NS

NS

NS

NS

NS

9

1.7

16.6

NS

NS

NS

NS

NS

NS

10

1.8

18.3

NS

NS

NS

NS

NS

NS

1 この接続の帯域幅は、当該数の同時モニタリング セッションをサポートするだけの十分な容量ではありません。
表 5 G.711 CODEC を使用する同時モニタリング セッションで使用可能なアップロード帯域幅の割合

同時モニタリング セッションの数

必要な使用可能帯域幅の割合(無音圧縮なし)

100 Mbps

10 Mbps

1.544 Mbps

640 kbps

256 kbps

128 kbps

64 kbps

コールのみ

0.0

3

2.0

4.9

12.2

24.4

48.8

1

0.1

0.9

6.0

14.6

36.6

73.1

サポートされない(NS)2

2

2

1.6

10.0

24.4

60.9

NS

NS

3

2

2.2

14.1

34.1

85.3

NS

NS

4

3

2.8

18.1

43.9

NS

NS

NS

5

3

3.4

22.1

53.6

NS

NS

NS

6

0.4

4.1

26.1

63.4

NS

NS

NS

7

0.5

4.7

30.1

73.1

NS

NS

NS

8

0.5

5.3

34.1

82.9

NS

NS

NS

9

0.6

5.9

38.1

92.6

NS

NS

NS

10

0.7

6.6

42.2

NS

NS

NS

NS

2 この接続の帯域幅は、当該数の同時モニタリング セッションをサポートするだけの十分な容量ではありません。
以下の注記は、上記の表に示した帯域幅の要件に該当します。
  • 帯域幅の値は、当該接続の最高速度に基づいて計算したものです。 接続の実際の速度は、多様な要因のため明示された最大速度とは異なる場合があります。
  • 帯域幅の要件は、アップロードの速度を基準にしています。 ダウンロードの速度は、IP フォン コールの着信ストリームにのみ影響します。
  • 各値は 20 ミリ秒のスピーチを含む音声パケットを基準にしています。
  • 各パケットのバイト数には、イーサネットによるカプセル化全体が含まれます。
  • データは無音圧縮なしの CODEC を表しています。 無音圧縮ありの場合は、帯域幅の使用量が減少する可能性があります。
  • 提示したデータは、モニタリングするコールのスピーチ品質を対象としていません。 帯域幅の要件が使用可能な合計帯域幅に近く、他のアプリケーションとネットワーク アクセスを共有する必要がある場合は、音声パケットの遅延(パケット遅延)によってモニタリング対象のスピーチの品質が影響を受けることがあります。 ただし、遅延は録音されたスピーチの品質には影響しません。
  • データは、モニタリングと録音に必要な帯域幅のみを示しています。 このマニュアルの他のセクションで説明している他の Cisco Agent Desktop モジュールの帯域幅要件は含まれていません。

VoIP モニタ サービスの帯域幅の要件

VoIP モニタ サービスとデスクトップ モニタ サービスとで帯域幅の要件は同じですが、VoIP モニタ サービスのほうがより多数の同時セッションを処理できます(サーバ上で実行されるため)。

表 6 G.711 CODEC を使用する同時モニタリング セッションで使用可能なアップロード帯域幅の割合

同時モニタリング セッションの数

必要な使用可能帯域幅の割合(無音圧縮なし)

100 Mbps

10 Mbps

1.544 Mbps

1

3

2.6

16.8

5

1.0

9.6

61.7

10

1.8

18.3

サポートされない(NS) 3

15

2.6

26.2

NS

20

3.5

34.9

NS

25

4.4

43.6

NS

30

5.2

52.3

NS

35

6.1

61.0

NS

40

7.0

69.8

NS

45

7.8

78.5

NS

50

8.7

87.2

NS

3 この接続の帯域幅は、当該数の同時モニタリング セッションをサポートするだけの十分な容量ではありません。
表 7 G.711 CODEC を使用する同時モニタリング セッションで使用可能なアップロード帯域幅の割合

同時モニタリング セッションの数

必要な使用可能帯域幅の割合(無音圧縮なし)

100 Mbps

10 Mbps

1.544 Mbps

1

0.1

0.9

6.0

5

3

3.4

22.1

10

0.7

6.6

42.2

15

0.9

9.4

60.2

20

1.2

12.5

80.3

25

1.6

15.6

サポートされない(NS)

30

1.9

18.7

NS

35

2.2

21.8

NS

40

2.5

25.0

NS

45

2.8

28.1

NS

50

3.1

31.2

NS

CAD デスクトップ アプリケーションの帯域幅の使用状況

CAD デスクトップ アプリケーションには次のものが含まれています。
  • Cisco Agent Desktop

  • Cisco Supervisor Desktop

  • Cisco Desktop Administrator

これらのアプリケーションでも一定量の帯域幅が必要ですが、デスクトップ モニタ サービスと比べればごくわずかです。 また、ネットワーク上での通信タイプはバースト的です。 一般に、エージェントが処理を実行していないときは、帯域幅の使用量は減少します。 機能や処理が要求されると、処理を実行するために必要な時間(一般に 1 秒未満)だけ帯域幅が増加し、処理が終了すると、安定状態に戻ります。 プロビジョニングの観点から、すべての CAD エージェントが特定の処理を同時に実行する可能性を判断する必要があります。 コール センターを特徴付け、(最悪の場合における)同時実行可能な処理の最大数を決定して瞬間的な帯域幅使用量を割り出し、次に、要求された処理の何パーセントに対してどれだけの遅延を許容するかを決定します。

たとえば、同時にログインする 300 の CAD エージェントに必要な生の帯域幅は 4.5 kbps で、各エージェントのログイン時間は約 9 秒(ネットワーク遅延なし)です。 WAN リンクにこれだけの帯域幅がない場合、パケットはキューイングされてから送受信されるため、ログインにさらに時間がかかります。 たとえば、ログイン試行時間が 2 倍(18 秒)になると、遅延の許容範囲を超えてしまうため、より多くの帯域幅をプロビジョニングする必要があります。

次の各アプリケーションは、サーバ マシン上で実行される CAD 基本サービスと通信します。 また、Agent Desktop アプリケーションは、CTI サーバと通信してコール制御処理と状態変更を行います。 次の表は、各アプリケーションのメッセージ タイプを示しています。

表 8 CAD デスクトップ アプリケーション別のメッセージ タイプ

アプリケーション名

メッセージ タイプ

Cisco Agent Desktop

ログイン/ログオフ、エージェント状態の変更、コール制御、コール ステータス情報、デスクトップのモニタリング/録音、チャット メッセージ、チーム パフォーマンス メッセージ、レポートの生成、リアルタイム データの更新

Cisco Supervisor Desktop

ログイン/ログオフ、エージェント状態の更新、コール ステータスの更新、レポート生成、サイレント モニタリング、コールの録音、コールの再生、チャット メッセージ、チーム パフォーマンス メッセージ、リアルタイム データの更新

Cisco Desktop Administrator

設定情報の取得とストレージ構成データの更新

Cisco Agent Desktop による帯域幅の使用状況

CAD エージェントは、エージェントのログイン/ログオフ、エージェントの状態の変更、コールの処理、およびベース サーバへのレポート情報の送信を行うことができます。 これらのアクティビティに必要な帯域幅はわずかですが、多数のエージェントを考慮にいれる場合は増加することがあります。

次の表は、エージェントの数に応じた平均的な帯域幅の要件を示しています。 この情報は、帯域幅のテストと帯域幅データの推定から導かれています。 帯域幅に影響する可能性がある変数が多数存在するため、最悪に近い状況を想定して、帯域幅の使用量が多くなる設定を選択しています。 この表に示した帯域幅の要件をエージェントの WAN リンクが満たしている場合は、Cisco Agent Desktop でメッセージの受け渡しを遅延なく実行できます。
表 9 Cisco Agent Desktop の平均的な帯域幅の要件

エージェント数

ダウンロードの平均帯域幅(KB/秒)

アップロードの平均帯域幅(KB/秒)

1

0.03

0.05

10

2

3

50

1.1

1.5

100

2.2

3.0

150

3.3

4.5

200

4.4

6.0

250

5.5

7.0

300

6.6

9.0


(注)  


ここに示す帯域幅の要件には、コール/録音/モニタリング セッションの RTP ストリームの帯域幅は含まれていません。


以下のパラメータは帯域幅に影響します。

  • エージェントごとのスキル数:10

  • チームごとのエージェント数:20

  • チーム数:50

  • エージェントごとのエージェント状態の変更回数(毎時):10(コール処理に起因する状態の変更はカウントから除外)

  • エージェントごとのコール数(毎時):60

  • チームごとのチーム パフォーマンス メッセージ(毎時):8

  • 送受信されるチャット メッセージ(毎時):20

  • チャット メッセージの平均 サイズ(バイト単位):40

  • 録音されるコール数(毎時):0

Cisco Agent Desktop には、Unified CCX と Unified CCE の両方で使用できる帯域幅計算ツールがあります。 この計算ツール(Cisco Agent Desktop Bandwidth Calculator)の詳細については、次の URL を参照してください。

http:/​/​www.cisco.com/​univercd/​cc/​td/​doc/​product/​icm/​bandcalc/​index.htm.

Cisco Supervisor Desktop による帯域幅の使用状況

Cisco Supervisor Desktop は、スーパーバイザがログインするチームのすべてのエージェントについてイベントを受信します。 この情報には、状態の変更、コール処理、ログイン/ログオフが含まれています。 エージェント、スキル、コールが増加すると、それに応じてスーパーバイザに送信されるデータも増加します。 また、スーパーバイザがレポートを表示している間、特定のレポートが定期的に自動更新され、リアルタイム データが表示されます。 レポートを更新するには追加の帯域幅が必要です。

次の表では、帯域幅の数値を調べるために使用した基本設定パラメータと同じパラメータを使用しています。ただし、次のような相違点があります。
  • 計算は、10 エージェントごとに 1 スーパーバイザを基準としています。

  • チーム エージェント統計レポートを参照しています。

  • チーム スキル統計レポートを参照しています。

エージェント数

ダウンロードの平均帯域幅(KB/秒)

アップロードの平均帯域幅(KB/秒)

1

0.05

0.05

10

0.05

0.05

50

2

2

100

0.5

0.5

150

0.7

0.7

200

1.0

1.0

250

1.2

1.2

300

1.4

1.5

Cisco Desktop Administrator による帯域幅の使用状況

CDA の帯域幅要件はごくわずかで、管理者が設定をアクティブに変更する場合にのみ表示されます。 一般に、CDA で使用される帯域幅はプロビジョニングの観点からは無視できます。

Web チャット機能

Unified CCX を Cisco SocialMiner と共に配置する場合は、次のネットワーク要件を順守してください。

遅延:Unified CCX サーバと SocialMiner 間の最大許容ラウンドトリップ時間(RTT)は、150 ミリ秒です。

帯域幅:Unified CCX と Unified CM のクラスタの要件に加えて、Web チャットを正常に配置するには、SocialMiner、Web サーバ、リモート エージェント/スーパーバイザのデスクトップに十分な帯域幅をプロビジョニングする必要があります。 次のコンポーネントに必要な帯域幅を考慮してください。

  • Unified CCX と SocialMiner:SocialMiner と Unified CCX を同じ場所に配置しない場合は、通信およびコンタクト シグナリングに対する帯域幅要件が増加します。

  • SocialMiner と Cisco Agent Desktop:チャット セッションを開始すると、チャット ログのサイズと通信頻度に応じて、SocialMiner と Cisco Agent Desktop 間の帯域幅要件が増加します。

  • SocialMiner と顧客 Web サイト:顧客 Web サイトはすべての新しいチャット コンタクト要求を SocialMiner に転送します。 チャット コンタクトが SocialMiner に到着すると、アクティブ セッションは維持され、チャットが開始されると、チャット エージェントと顧客 Web サイトは発着信データ トラフィックでチャット メッセージを伝送します。 顧客 Web サイトが SocialMiner と同じネットワーク上にない場合は、帯域幅要件がセッション単位の平均チャット トラフィックに基づく必要があります。

次の表は、Unified CCX と SocialMiner が同じネットワーク上にない場合の最低限の帯域幅要件を示しています。


(注)  


これらの数値は、ネットワーク全体の効率によって異なります。


Unified CCX と SocialMiner の間(kbps)

Unified CCX と Agent Desktop の間(kbps)

SocialMiner と Agent Desktop の間(kbps)

顧客 Web サーバと SocialMiner の間(kbps)

実際のデータ帯域幅

3.35 1

4.02 2

12 3

12 3

HTTP トラフィックとその他の要因を考慮に入れたデータ帯域幅

40

40

100

100

1 次の式に基づいて、シグナル通信で使用するネットワーク帯域幅を割り当てます。

シグナリングのネットワーク帯域幅(Kbps 単位)= 1 秒あたりの新規チャット セッションの数 x チャット セッションごとのメッセージ数 x 平均メッセージ サイズ

平均チャット時間が 3 分間、Busy Hour Call Completions(BHCC)が 2400(サポートされている最大数)である場合、1 秒あたりのチャット セッション数は 0.67 になります。 平均では、各チャット セッションに状態シグナリングとコンタクト インジェクション用の 5 つのメッセージがあり、各メッセージが 1 KB(500 文字)である場合、帯域幅使用量は 0.67 x 5 × 1 kbps = 3.35 kbps になります。

2 次の式に基づいて、シグナル通信で使用するネットワーク帯域幅を割り当てます。

シグナリングのネットワーク帯域幅(Kbps 単位)= 1 秒あたりの新規チャット セッションの数 x チャット セッションごとのメッセージ数 x 平均メッセージ サイズ

平均チャット時間が 3 分間、BHCC が 2400(サポートされている最大数)である場合、1 秒あたりのチャット セッション数は 0.67 になります。 平均では、各チャット セッションに 3 つのメッセージがあり、各メッセージが 2 KB(1000 文字)である場合、帯域幅使用量は 0.67 x 3 x 2 kbps = 4.02 kbps になります。

3 次の式に基づいて、チャットで使用するネットワーク帯域幅を割り当てます。

チャットのネットワーク帯域幅(Kbps 単位)= 1 秒あたりのチャット セッションの送信メッセージ数 x 平均メッセージ サイズ

120 セッションのすべてがアクティブで、チャット セッションの 10 % が毎秒メッセージを送信している場合、120 x 10/100 = 12 のチャット セッションが毎秒メッセージを送信しています。

平均メッセージ サイズが 1 KB(500 文字)である場合、チャットのネットワーク帯域幅は 12 kbps になります。

セキュリティ

セキュリティが実装されるレベルは多岐にわたります。 アプリケーションのセキュリティは、インフラストラクチャ レベルでの実装に依存します。 ネットワーク インフラストラクチャ レベルに実装するセキュリティの詳細については、『Cisco IP Telephony Solution Reference Network Design』のセキュリティに関する設計上の考慮事項を参照してください。このマニュアルは次の Web サイトから入手できます。

http:/​/​www.cisco.com/​warp/​public/​779/​largeent/​it/​ese/​srnd.html

社内データのアクセス

コール ルーティング以外にも、Unified CCX または Unified IP IVR のスクリプトを使用し、アカウント認証や注文ステータス等を扱うデータベース/企業ディレクトリ サーバなど、既存の社内データ ストア内の企業データを処理することがよくあります。 このようなデータ ストアは既存のものであることが多く、他の企業アプリケーションとデータを共有しています。

次の図は、音声やデータのコンポーネントが個別の VLAN に常駐し、互いにファイアウォールで保護されているネットワークの例を示しています。
図 4. Unified CCX によるデータ ストアへのアクセス

Unified CCX は、固有のサブシステムを介してこれらの外部ソースと通信できます。ネットワーク アドレス変換(NAT)は使用されません。

Ping、NAT、PAT、および逆 DNS ルックアップ

次の設定および情報は、CAD ソフトウェアが正常に動作するために必要です。

Cisco Agent Desktop アプリケーションは TCP Ping コマンドを使用して、アクティブな VoIP サーバと通信可能な状態であることを確認します。 このコマンドは、エージェント全員がサイレント モニタリング機能に VoIP モニタ サービスの使用を設定していない場合でも実行されます。 CAD VoIP モニタ サーバを実行するマシン上で Ping が無効になると、サイレント モニタリング機能は正常に動作しません。

いくつかの CAD モジュールは、逆 DNS ルックアップに依存しています。 CAD サービスを実行するマシンでこの機能がオフになると、一部の機能が失われてエラーとなり、ログに記録されます。

VPN の背後で CAD クライアント アプリケーションが動作している限り、ネットワーク アドレス変換(NAT)およびポート アドレス変換(PAT)は、CAD サーバと Unified CCX サーバ間でサポートされます。 NAT は、IP Phone Agent(IPPA)を使用する場合にサポートされます。 ただし、スタティック NAT に加えて IP Phone Agent の電話のスタティック IP アドレスも使用する必要があります。 ダイナミック NAT とアドレス オーバーロードはサポートされません。 PAT は IPPA ではサポートされません。 詳細については、『Cisco CAD Installation Guide』を参照してください。

QoS およびコール アドミッション制御

ネットワークですでに増え続けているデータ トラフィックにさらに音声およびアプリケーション関連のトラフィックが追加されると、Quality of Service(QoS)が問題になります。 したがって、Unified CCX や音声などの時間的精度が要求されるトラフィックでは、この要求度が低いファイル転送や電子メールなどに比べて、より高い QoS 保証が必要になります(統合ネットワークを使用している場合は特に)。

データ ストリームの種類に応じてさまざまな品質を QoS を使用して割り当てることにより、Unified CCX のミッションクリティカルな音声トラフィックを保持する必要があります。 次に、利用可能な QoS メカニズムの例をいくつか示します。
  • パケット分類と使用状況のポリシーである、ポリシー ベース ルーティング(PBR)や 専用アクセス レート(CAR)などは、ネットワークのエッジに適用されます。

  • 低遅延キューイング(LLQ)などのエンドツーエンドのキューイング メカニズム。 低速リンクでは音声が遅延やジッタの増加の影響を受けやすいため、Link Fragmentation and Interleaving(LFI)を使用して遅延やジッタを軽減することもできます。この方法では、大きいデータグラムを分割し、それによって生じた小さいパケットで低遅延トラフィックをインターリーブします。

  • トラフィック シェーピングなどのスケジューリング メカニズムを使用して出力リンクでの帯域幅利用率を最適化します。

Unified CCX およびアプリケーション関連のトラフィック

次の表は、Unified CCX および Unified CM のミッション クリティカルな CTI トラフィックの順位付けで使用する、TCP ポートと DSCP マーキングを示しています。 Unified CCX と Cisco Unified Communication Manager 間のコール シグナリング トラフィックの DSCP マーキング、および Unified CCX サーバから再生される音声トラフィックの DSCP マーキングは、トラフィック分類の推奨ガイドラインに従ってデフォルトでセットされます。このガイドラインは、次の URL にある『Cisco Unified Communications System Design Guidance』に記載されています。

http:/​/​www.cisco.com/​go/​ucsrnd

Unified CCX は、ここで説明しているもの以外のネットワーク トラフィックをマーキングしません。 そのため、表の推奨事項に従って、エッジでトラフィックをマーキングして優先順位を付ける必要があります。

このトラフィックの分類に使用されるパフォーマンス基準は次のとおりです。
  • WAN エッジ ルータのインバウンドまたはアウトバウンド インターフェイスでのパケット ドロップは含めません。

  • 音声(G.729)の損失(1 % 未満)

  • 一方向の音声遅延(150 ミリ秒未満)

QoS の詳細な説明は、この設計ガイドの対象外です。 QoS 設計の推奨事項については、次の URL にある Quality of Service デザイン ガイドを参照してください。

http:/​/​www.cisco.com/​go/​designzone

表 10 Unified CCX インターフェイスの推奨 QoS 分類

Unified CCX コンポーネント

インターフェイス/プロトコル

ポート

DSCP マーキング

Unified CCX Engine:Unified CCX から Unified CM への CTI-QBE メッセージ

CTI-QBE

TCP 2748

CS3

Unified CCX Administration および BIPPA サービス:Unified CCX 上の Web 管理および BIPPA インターフェイスへの HTTP トラフィック

HTTP / HTTPS

TCP 8443

AF21

Unified CCX Engine および Unified CCX Administration:Unified CCX から Unified CM への SOAP AXL HTTPS メッセージング

HTTPS / SOAP

TCP 8443

AF21

Unified CCX Engine:CAD クライアントから Unified CCX への CTI メッセージング

CTI

TCP 12028

CS3

Unified CCX Engine:RTP 音声ベアラ トラフィック(双方向)

RTP

UDP 16384 ~ 32767

EF

VoIP モニタ サービス:Unified CCX (SPAN ベース)または CAD(デスクトップ ベース)モニタリングから CSD への RTP 音声ベアラ トラフィック

RTP

UDP 59010

UDP 59012

EF

CAD ソフトウェアの QoS 考慮事項

CAD ソフトウェアの Quality of Service を考慮した場合に最も重要なネットワーク トラフィックは、VoIP リクエスタとプロバイダー間で送受信される音声ストリームです。 これらの音声ストリームを送受信するプロセスには、他の処理スレッドより高い優先順位が設定されています。 これは、これらの音声ストリームの処理で遅延が発生しないことの確認に役立ちます。 ただし、音声ストリーム自体には QoS マーキングは含まれません。 これらのマーキングは、音声ストリームが VoIP プロバイダーのソフトウェアで取り込まれたときに削除されます。 このようなデータ ストリームの送信で使用するネットワーキング コンポーネント(スイッチ、ルータ、ゲートウェイ)には、これらの音声ストリームの配信が目的とする QoS 要件を確実に満たすように、適切な QoS 設定を行う必要があります。

コール アドミッション制御(CAC)およびリソース予約プロトコル(RSVP)

Unified CM では、クラスタ内のエンドポイント間でリソース予約プロトコル(RSVP)がサポートされるようになりました。 RSVP は、コール アドミッション制御(CAC)で使用されるプロトコルで、コールの帯域幅予約のためにネットワーク内のルータで使用されます。 制御される帯域幅は音声ストリーム専用であり、コール シグナリング トラフィックは CAC の一部ではありません。

RSVP の採用前は、帯域幅の使用状況を計算するために、各 Unified CM クラスタがそれぞれに、地点間で送受信されるアクティブ コール数の計算をサポートしていました。 2 つ以上の Unified CM クラスタで同じリンクを共有している場合は、各クラスタに専用の帯域幅を確保する必要があるため、この方法では帯域幅を効率的に使用できませんでした。 また、ユーザは RSVP を使用して複雑なネットワーク トポロジを配置することもできますが、その一方で、ロケーション ベースの CAC はハブアンドスポーク タイプのトポロジに限定されます。

RSVP は、IP フォンと同じ LAN 上にある 2 つの RSVP エージェント間のパスを追跡することで、この問題を解決します。 Cisco IOS ルータで実行されるソフトウェアのメディア ターミネーション ポイント(MTP)またはトランスコーダ リソースは、RSVP エージェントになることができます。 RSVP エージェントは Unified CM で制御され、コールの発信時に 2 台の IP フォン間のメディア ストリームに挿入されます。 発信元 IP フォンの RSVP エージェントは、宛先 IP フォンの RSVP エージェントまでのネットワークを確認し、帯域幅を予約します。 ネットワーク ルータ(および Unified CM 以外)が帯域幅の使用状況を追跡するので、コールが複数の Unified CM によって制御される場合でも、RSVP で制御される同じリンクを複数のコールで共有できます。

詳細については、『Cisco Unified Communications Solution Reference Network Design (SRND)』の RSVP の章を参照してください。

Unified CCX は、RSVP またはロケーション ベースの CAC を使用して、メカニズムには関係なく、コール センター エージェントを選択します。 帯域幅不足によってエージェントの電話がコールを受信できない場合でも、Unified CCX は対応可能なエージェントにコールをルーティングします。 サイト間で帯域幅を適切にサイジングすることは、非常に重要です。

どのようなコール転送でも、2 つのコールがアクティブになる瞬間があります。 アクティブなコールのいずれかがサイト間を通過すると、CAC が使用されます。 元のコールが転送中に保留された場合でも、このコールは、アクティブなコールとまったく同量の帯域幅を占有します。

次の 2 つの例では、音声ゲートウェイとエージェントがリモート サイトに配置され、Unified CCX サーバがデータセンターのサイトに配置されています。 PSTN からリモート サイトの音声ゲートウェイに到達したコールは、データセンターの Unified CCX に接続します。 この接続には WAN リンク上の 1 つのコールの帯域幅が使用されます。これは、図中で発信者ストリームとして示されています。 エージェントが利用可能になり、リモート サイトで選択されると、Unified CCX からこのエージェントにコールが転送されます。

図 5. PSTN からのコールは Unified CCX サーバを経由してエージェントに転送される

転送時に、エージェントがコールをピックアップする前に、Unified CCX とエージェントの電話の間で別のコールがセットアップされます。 これには、WAN 上の別のコールの帯域幅が使用されます。これは、前の例の図でエージェント ストリームとして示されています。 エージェントがコールをピックアップすると、どちらもリモート サイトに配置されている音声ゲートウェイとエージェント電話の間で、音声トラフィックが流れます。 次の例に示すように、その時点では、帯域幅は WAN で予約されません。 この例は、コールの帯域幅がコンタクト センターのコールで予約され、最終的にエージェントにルーティングされる仕組みを示しています。 音声ゲートウェイ、エージェント、Unified CCX サーバが配置されている場所に応じて、WAN の帯域幅を適切にプロビジョニングする必要があります。

図 6. エージェントによるコールのピックアップ後

Unified Intelligence Center における帯域幅のセキュリティと QoS に関する考慮事項

Unified Intelligence Center インストールには、次の 2 種類の帯域幅の測定が含まれます。

  • Unified Intelligence Center とデータ ソース間の帯域幅

  • ユーザと Unified Intelligence Center 間の帯域幅

Unified CCX データベースは、サーバに対してローカルです。 通常の動作モードでは、Unified Intelligence Center とデータ ソース間の帯域幅は無視されます。


(注)  


各レポートでは、ユーザと Unified Intelligence Center 間の帯域幅として約 2.6 Mbps が必要です。


帯域幅に影響する設定パラメータは次のとおりです。

  • レポートの行数:8000

  • 各行のサイズ:500 バイト

  • 各行の HTML サイズのオーバーヘッド:500 バイト

  • Unified Intelligence Center からブラウザまでの表示レポートの転送時間:3 秒

サーバのキャパシティと制限

OVA プロファイル

次の表は、Unified CCX で使用される Open Virtualization Alliance(OVA)構成の設定を示しています。

表 11 OVA 設定

エージェント キャパシティ

vCPU

vRAM

vDisk

100 エージェント

2

8 GB

1 x 146GB

300 エージェント

2

8 GB

2 x 146GB

400 エージェント

4

16 GB

2 x 146GB

次の表は、Unified CCX を配置する際のキャパシティ制限に関する一覧です。
表 12 キャパシティの制限

配備

キャパシティ

インバウンド エージェントの最大数

400

プレビュー アウトバウンド エージェントの最大数

150

リモート エージェントの最大数

100

スーパーバイザの最大数

42

IVR ポートの最大数

400

アウトバウンド IVR ポートの最大数

400

プログレッシブおよびプレディクティブ アウトバウンド エージェントの最大数

150

この表は絶対的な制限を示しています。 特定の構成で複数の条件が制限に達することはありません。 構成の検証には、Cisco Unified Communications Sizing Tool を使用してください。 このツールは、次の URL から入手できます。

http:/​/​tools.cisco.com/​cucst

Cisco Unified Communications Sizing Tool は、シスコのパートナーだけが利用できます。 詳細および構成の検証方法については、シスコのセールス エンジニアまたはシスコのパートナーに問い合わせて、このツールを入手してください。

Cisco Workforce Optimization のキャパシティとサイジングについては、『Cisco Workforce Optimization System Configuration Guide』を参照してください。

次の表に記載されている、インバウンドおよびアウトバウンド音声に対するシステムの最大数は、参考のためのものです。

表 13  インバウンド システムの参考キャパシティ

インバウンド専用システムの最大キャパシティ

 

スタンドアロン サーバ

2 サーバ クラスタ

OVA プロファイル

3

2

1

3

2

1

エージェント

400

300

100

400

300

100

スーパーバイザ

42

32

10

42

32

10

Agent E-Mail の同時エージェント

120

120

30

120

120

30

Web チャットの同時セッション4

120

120

60

120

120

60

1 時間あたりの Web チャットのボリューム5

2400

2400

1200

2400

2400

1200

モニタリング

42

32

10

42

32

10

CAD による録音/再生6

84

64

24

84

64

24

Finesse による録音/再生 7

該当なし

該当なし

該当なし

該当なし

該当なし

該当なし

カスタマー サービス キュー

250

250

35

250

250

35

スキル

250

250

250

250

250

250

履歴レポート セッション

8

8

3

16

16

10

IVR ポート8

400

300

100

400

300

100

ASR ポート

100

100

50

100

100

50

TTS ポート

160

160

40

160

160

40

VoiceXML ポート

80

80

40

80

80

40

リモート モニタリング

32

32

10

32

32

10

最繁時呼完了数(BHCC)

6000

5000

2000

6000

5000

2000

エージェントに関連付けることができるスキルの数

50

50

50

50

50

50

エージェントに関連付けることができる CSQ の数(電子メール CSQ と音声 CSQ を合計した数を含む)

25

25

25

25

25

25

CSQ に関連付けることができるスキルの数

50

50

50

50

50

50

コールをキューイングできる CSQ の数

25

25

25

25

25

25

Finesse でのチームごとのエージェント数

20

20

20

20

20

20

4

チャット セッションの数は、最小のエージェント シート数と最大キャパシティに基づきます。 次に例を示します。

エージェント シートの数が 100 の場合は、25 のチャット セッションを使用できます。 エージェント シートの数が 10 の場合は、10 のチャット セッションを使用できます。

5

チャット セッションの数は、最小のエージェント シート数と最大キャパシティに基づきます。 次に例を示します。

エージェント シートの数が 100 の場合は、25 のチャット セッションを使用できます。 エージェント シートの数が 10 の場合は、10 のチャット セッションを使用できます。

6 Premium では 84、Enhanced では 32 です。
7 録音の制限は、Unified CCX に配置されているの録音用ライセンスに基づいています。 MediaSense で録音や再生を行うには、適切なキャパシティ プランニングが必要です。 詳細については、次の URL にある『Solution Reference Network Design for Cisco MediaSense』を参照してください。http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​ps11389/​products_​implementation_​design_​guides_​list.html
8 IVR ポートの数は、所定のサーバ プラットフォームでサポートされている最大数に制限されます。 仮想配置の場合、IVR ポートの最大数は、特定の仮想マシン テンプレートでサポートされている最大数に制限されます。
表 14  インバウンドとアウトバウンド混合型システムの参考キャパシティ

インバウンドとアウトバウンド混合型システムの最大キャパシティ

 

スタンドアロン サーバ

2 サーバ クラスタ

エージェント

400

300

100

400

300

100

スーパーバイザ

42

32

10

42

32

10

モニタリング

42

32

10

42

32

10

録音および再生

42

32

10

42

32

10

カスタマー サービス キュー

250

250

35

250

250

35

スキル

250

250

250

250

250

250

IVR ポート

400

300

100

400

300

100

ASR ポート

100

100

50

100

100

50

TTS ポート

160

160

40

160

160

40

VoiceXML ポート

80

80

40

80

80

40

Agent E-Mail の同時エージェント

120

120

30

120

120

30

Web チャットの同時セッション

120

120

60

120

120

60

1 時間あたりの Web チャットのボリューム

2400

2400

1200

2400

2400

1200

リモート モニタリング

32

32

10

32

32

10

混合型またはプレビュー エージェント

150

150

75

150

150

75

混合型またはプログレッシブ/プレディクティブ エージェント

150

150

75

150

150

75

プレビュー アウトバウンドの BHCC

6000

5000

2000

6000

5000

2000

プログレッシブおよびプレディクティブ アウトバウンドの BHCC

6000

5000

2000

6000

5000

2000

アウトバウンド IVR の BHCC

6000

5000

2000

6000

5000

2000

総 BHCC9

6000

5000

2000

6000

5000

2000

エージェントに関連付けることができるスキルの数

50

50

50

50

50

50

エージェントに関連付けることができる CSQ の数

25

25

25

25

25

25

CSQ に関連付けることができるスキルの数

50

50

50

50

50

50

コールをキューイングできる CSQ の数

25

25

25

25

25

25

アウトバウンド IVR ポート

150

150

75

150

150

75

設定するエージェントの最大数

2000

2000

2000

2000

2000

2000

9 ハイ アベイラビリティ(HA)配置の場合、表に示されている BHCC は LAN 配置用です。 WAN 配置の場合、OVA プロファイル 3、2、1 に対する BHCC はそれぞれ 5000、750、750 となります。 さらに、プレビュー アウトバウンド ダイヤラによって得られる BHCC は、OVA プロファイル 3、2、1 に対してそれぞれ 1000、750、750 未満でなければなりません。 アウトバウンド IVR によって得られる BHCC は、OVA プロファイル 3、2 に対してそれぞれ 1000 未満、750 未満でなければなりません。 これらの限定された BHCC は、WAN 配置上の HA にのみ適用されます。

(注)  


ここで示したキャパシティはすべて、システムの最大値です。


IPv6 のサポート

Unified CCX は、IPv6 用のデュアルスタック サポートを提供します。 次の図は、Unified CCX のさまざまなコンポーネントに対する IPv6 のサポートを示しています。

IPv6 は次のコンポーネントではサポートされません。
  • Cisco Agent Desktop

  • SocialMiner

  • 自動音声認識(ASR)および Text To Speech(TTS)エンジン

  • MediaSense

  • Workforce Optimization

IPv6 アドレスを有効にするには、次の URL にある『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide for Cisco Unified CCX and Cisco Unified IP IVR』の「Settings」の章を参照してください。

http:/​/​www.cisco.com/​c/​en/​us/​support/​customer-collaboration/​unified-contact-center-express/​products-installation-and-configuration-guides-list.html

IPv6 アドレッシングを設定するには、次の URL にある『Cisco Unified CCX Administration Guide』の「Access Server Menu」の章を参照してください。

http:/​/​www.cisco.com/​c/​en/​us/​support/​customer-collaboration/​unified-contact-center-express/​products-installation-and-configuration-guides-list.html

Unified CM での IPv6 の配置の詳細については、次の URL にある『Deploying IPv6 in Unified Communications Networks with Cisco Unified Communications Manager』を参照してください。

http:/​/​www.cisco.com/​go/​ucsrnd

Cisco Agent Desktop における Citrix ターミナル サービスのサポート

Cisco Unified CCX は、Citrix ターミナル サービス環境での CAD の実行をサポートしています。 CAD での Citrix ターミナル サービスの使用を計画している場合は、次の点を考慮してください。
  • Citrix ターミナル サービス環境は、すべての Cisco Desktop クライアント アプリケーションに対応しています。 サポートされる Cisco Desktop アプリケーションについては、次の Citrix インテグレーション ドキュメントを参照してください。

  • Citrix ターミナル サービスでは、デスクトップ モニタリング(サイレント モニタリングと録音用)はサポートされていません。 SPAN ポート モニタリングを使用する必要があります。

  • 実行できるマクロは、クライアント PC ではなく、Citrix サーバで実行されているアプリケーションに関連するものだけです。

  • 1 回の CAD アプリケーションのログインでサポートされる Citrix ユーザ名は 1 つだけです。

実装の詳細については、『Integrating CAD with Thin Client and Virtual Desktop Environments』を参照してください。 このマニュアルは次の URL にあります。

http:/​/​www.cisco.com/​en/​US/​products/​sw/​custcosw/​ps427/​products_​implementation_​design_​guides_​list.html

Unified CCX ソフトウェアの互換性

Unified CCX ソフトウェアは、さまざまなソフトウェア コンポーネントとの統合、特に Unified CM との統合に依存しています。 配置を計画している Unified CCX リリースがその対象の Unified CM リリースでサポートされることを確認してください。

Unified CCX でサポートされる仮想サーバのリストについては、次の URL にある『Cisco Unified CCX Software and Hardware Compatibility Guide』を参照してください。http:/​/​docwiki.cisco.com/​wiki/​Compatibility_​Matrix_​for_​Unified_​CCX

Cisco Unified CCX でのディスク スペースの使用量

このセクションには、Unified CCX のインストール時に、ディスク スペースの使用量と要件を決定するための情報が記載されています。 Unified CCX の履歴レポート(HR)データベース(DB)のサイズは、保存先のハード ディスクのサイズによって異なります。 次の表は、データベース(DB)のタイプに応じたディスク スペースの使用量に関する一例です。

表 15 Cisco Unified CCX でのディスク スペースの使用量

サーバのタイプ

サーバのディスク サイズ

HR DB のサイズ

リポジトリ DB のサイズ

エージェント DB のサイズ(RASCAL)

構成 DB のサイズ

100 エージェントの VM プロファイル

1x146 GB

12 GB

3.0 GB

0.5 GB

0.5 GB

300 エージェントの VM プロファイル

2x146 GB

13 GB

3.0 GB

0.5 GB

0.5 GB

400 エージェントの VM プロファイル

2x146 GB

13 GB

3.0 GB

0.5 GB

0.5 GB

SPAN ベースのサービスの設計上の留意事項

従来の SPAN ベースの VoIP サービスでは、1 つ以上のポートの IP トラフィックをコピーし、単一の宛先ポートに送信できます。

従来の SPAN ベースの VoIP モニタ サービスを設定する際には、次の点に注意してください。
  • Unified CCX は、SPAN ベースの VoIP モニタでの セカンド NIC の使用をサポートしていません。 そのため、SPAN 構成の宛先ポートが通常のネットワーク接続として動作できないスイッチは、VoIP モニタの実行に使用できません。 SPAN 宛先ポートで通常のネットワーク トラフィックに対応していないスイッチ(2950、3000、3100、3200、3550)はサポートされません。

  • スイッチ 1700、2100、2800、2948G-L3、4840G、CE-500、CE-520 では、SPAN セッションがサポートされていません。

  • ローカル SPAN(LSPAN)とは、すべての送信元ポートと宛先ポートが物理的に同じスイッチ上にある SPAN です。 リモート SPAN(RSPAN)には、物理的に別のスイッチ上にある送信元ポートを含めることができます。 RSPAN をサポートしていないスイッチは、1200、1900、2820、2900、2900XL、2926GS、2926F、2926T、2948G、2950、2980G、3000、3100、3200、3500XL、3524-PWR XL、3508GL XL、3550、5000、5002、5500、5505、5509 です(RSPAN 構成の中間スイッチとしては使用できます)。

  • 一部の構成では、VoIP モニタ サービスによって重複する音声パケットを受信できますが、音声品質が低下することがあります。 これを避けるには、ポートへの入力パケットだけを VoIP モニタ サービスに送信します。 これは SPAN 用の設定であり、1900、2820、2900、2900XL、3000、3100、3200、3500XL の各スイッチではサポートされていません。

  • 一部のスイッチでは、SPAN で VLAN を送信元として使用すること(VSPAN )はできません。 その場合、SPAN は、個別のポートをモニタリングで使用するよう指定する必要があります。 VSPAN をサポートしていないスイッチは、1200、1900、2820、2900XL、2950、3000、3100、3200、3500XL、3524-PWR XL です。

詳細については、『Voice Over IP Monitoring Best Practices Deployment Guide』を参照してください。

次の表は、スイッチ上に存在できる SPAN および RSPAN セッションの数に対する制限を示しています。
表 16 SPAN および RSPAN のスイッチベースのセッション制限

スイッチ モデル

最大 SPAN セッション数

1200

1

1900

1

2820

1

2900

1

2900XL

1

2926GS

5

2926GL

5

2926T

5

2926F

5

2940

1

2948G

5

2960 LAN Lite

1

2960 LAN Base

2

2980G

5

3500XL

1

3524-PWR XL

1

3508GL XL

1

3560

2

3750

2

4003

5

4006

5

2912G

5

5000

5

5002

5

5500

5

5505

5

5509

5

6006

30

6009

30

6506

30

6509

30

6513

30

G.722 または iLBC をサポートするエージェント電話の配置ガイドライン

Unified CCX は、G.711 と G.729 のエージェント コールのみをモニタおよび録音できます。 Unified CM や Unified CM 用の新バージョンのエージェント電話によっては、G.722 または iLBC がサポートされています。 発信側デバイス(音声ゲートウェイまたは IP Phone)とエージェント電話の両方が G.722 または iLBC をサポートしている場合、コールで優先されるコーデックとしてこれらのコーデックが選択さると、モニタリングや録音に失敗します。 コールでこれらのコーデックが使用されるのを回避するために、次の設定を推奨します。

Unified CM

  • エージェントの電話が G.722 コーデックをサポートしている場合は、このコーデック機能のアドバタイズを無効にします。

  • エージェントの電話で使用されているリージョンで、音声コーデックを G.711 または G.729 のみに設定し、[リンク損失タイプ(Link Loss Type)] を [損失あり(Lossy)] に設定しないことで、iLBC が使用されるのを防ぎます。