Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド
プリプロセッサ プロファイル
プリプロセッサ プロファイル
発行日;2012/02/06 | 英語版ドキュメント(2010/12/09 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 4MB) | フィードバック

目次

プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ プロファイルの概要

プリプロセッサ プロファイルを開く

プリプロセッサ プロファイルの作成

プリプロセッサ設定について

[Common](プリプロセッサ)

[Video](プリプロセッサ)

[Telecine](プリプロセッサ)

[Crop](プリプロセッサ)

[Bumpers and Trailers](プリプロセッサ)

[Color](プリプロセッサ)

[Noise Reduction](プリプロセッサ)

[Manage Input Extensions](プリプロセッサ)

Line21/VANC データ(プリプロセッサ)

SD Pinnacle ソースからの VBI データの抽出(Line 21/VANC データ)

[Closed Captioning](プリプロセッサ)

[Aspect Ratio Conversion](プリプロセッサ)

アスペクト比変換の例

[Timecode](プリプロセッサ)

SD Pinnacle ソースからの VBI データの抽出(タイムコード)

[Watermarking](プリプロセッサ)

[V-Chip](プリプロセッサ)

[Audio](プリプロセッサ)

[Audio Filters](プリプロセッサ)

[Input/Output Audio Channel Mapping](プリプロセッサ)

[Forensic Watermarking](プリプロセッサ)

[Philips CompoTrack Forensic Watermarking](プリプロセッサ)

[Thomson Nextamp Forensic Watermarking]

[Graphics Overlay](プリプロセッサ)

グラフィック オーバーレイについて

コンテンツ/バンパー/トレーラー設定

オーバーレイ メタデータ ファイルの作成

アニメーション コントロール

[Subtitles]

[Fingerprint Content Identification]

プリプロセッサ クリップのプレビュー

[Preview] ウィンドウを開く

[Preview] ウィンドウの使用

プレビュー ウィンドウ コントロール

ファイル ジョブのイン ポイントとアウト ポイントの設定

イン ポイントとアウト ポイントの設定に使用する場所の選択

ジョブ プロファイルへのプリプロセッサ プロファイルの追加

プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定により、符号化される前の着信ビデオの品質を改善できます。

この章では、次のトピックを扱います。

「プリプロセッサ プロファイルの概要」

「プリプロセッサ プロファイルの作成」

「プリプロセッサ設定について」

「プリプロセッサ クリップのプレビュー」

「ジョブ プロファイルへのプリプロセッサ プロファイルの追加」

プリプロセッサ プロファイルの概要

プリプロセッサ設定により、ビデオ、カラー、およびオーディオを調整して、符号化される前の着信ビデオの品質を改善できます。

Cisco MXE 3500 では、ジョブ プロファイルごとに 1 つのプリプロッセ プロファイルが必要です。

「プリプロセッサ プロファイルを開く」も参照してください。

プリプロセッサ プロファイルを開く

手順


ステップ 1 [Toolbox] で [Profile Management] を展開し、[Open Profile] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Preprocessor] を選択します。

ステップ 3 リストから 1 つのプリプロセッサ プロファイルを選択し、[Open Profile] をクリックします。図 8-1 を参照してください。

図 8-1 プリプロセッサ プロファイルを開く

 


 

プリプロセッサ プロファイルの作成

手順


ステップ 1 [Toolbox] で [Profile Management] を展開し、[New Profile] をクリックします。[New Profile] ポップアップが表示されます。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Preprocessor] を選択します。図 8-2 を参照してください。

 

図 8-2 新しいプリプロセッサ プロファイルの作成

ステップ 3 適切なプリプロセッサ設定を入力し、[Save] をクリックします。「プリプロセッサ設定について」も参照してください。


 

プリプロセッサ設定について

通常、ソース映像のタイプによって、プリプロセッサ設定が決定されます。符号化する前に、この設定を変更し、結果をプレビューして、ソース映像の画質を可能な限り改善できます。着信ビデオの性質と品質に応じて、さまざまな設定が使用されます。「プリプロセッサ クリップのプレビュー」も参照してください。

プリプロセッサ プロファイルでは、次の設定を調整できます。

「[Common](プリプロセッサ)」

「[Video](プリプロセッサ)」

「[Telecine](プリプロセッサ)」

「[Crop](プリプロセッサ)」

「[Bumpers and Trailers](プリプロセッサ)」

「[Color](プリプロセッサ)」

「[Noise Reduction](プリプロセッサ)」

「[Manage Input Extensions](プリプロセッサ)」

「Line21/VANC データ(プリプロセッサ)」

「[Aspect Ratio Conversion](プリプロセッサ)」

「[Timecode](プリプロセッサ)」

「[Watermarking](プリプロセッサ)」

「[V-Chip](プリプロセッサ)」

「[Audio](プリプロセッサ)」

「[Audio Filters](プリプロセッサ)」

「[Input/Output Audio Channel Mapping](プリプロセッサ)」

「[Forensic Watermarking](プリプロセッサ)」

「[Philips CompoTrack Forensic Watermarking](プリプロセッサ)」

「[Thomson Nextamp Forensic Watermarking]」

「[Graphics Overlay](プリプロセッサ)」

「[Subtitles]」

「[Fingerprint Content Identification]」

[Common](プリプロセッサ)

図 8-3 に、[Common] 設定を示します。 表 8-1 では、その設定について説明します。

図 8-3 プリプロセッサ プロファイル:[Common] 設定

 

 

表 8-1 プリプロセッサ プロファイル:[Common] 設定と説明

設定
説明

[Profile Enabled]

ジョブ処理でこのプロファイルを有効にするには、このチェックボックスをオンにします。

[Task Mode]

これは必須の設定であり、変更できません。

[standard]:Cisco MXE 3500 は、前処理段階の出力として非圧縮の中間ファイル(AVI ファイル)を生成します。

[fast start]:この高速起動オプションは、下にある [Separate Capture from Preprocess] チェックボックスをオンにした場合にだけ有効です。この場合、Cisco MXE 3500 プレフィルタは 2 つのパスを実行します。最初に、フィルタリングなしで SDI から「生のデータ」をキャプチャします。次に、2 番目のパスとして、そのキャプチャ ファイルをプリプロセッサ設定に従って前処理します。高速起動が有効な場合は、2 番目のパスが高速起動モードで実行されます。

[Separate Capture from Preprocess]

前処理をキャプチャと同時に行うかどうかを定義します。

[MXF Capture Bit Rate]

[Separate Capture from Preprocess] が有効なときに、HD ソースからのライブ キャプチャ中に生成される中間 MXF ファイルのビット レート。

通常、ソース オーディオ トラックは、プリプロセッサのオーディオ パイプラインに入る前に、16 ビットにダウンコンバートされます。[Audio Passthrough] モードでは、前処理時に元のオーディオが保持されます。これは、24/20 ビットのオーディオ フォーマットに符号化する場合や、圧縮されたオーディオ トラック(Dolby-E など)をパススルーする場合に必要になることがあります。この場合でも、[Audio Mapping] セクションで指定されたオーディオの前処理だけは適用されます。

[Video](プリプロセッサ)

図 8-4 に、[Video] 設定を示します。 表 8-2 では、その設定について説明します。

図 8-4 プリプロセッサ プロファイル:[Video] 設定

 

 

表 8-2 プリプロセッサ プロファイル:[Video] 設定と説明

設定
説明

[CPU Usage]

前処理に使用可能なリソースを決定します。

[Optimized for Quality]

ハードウェアベースのキャプチャ :キャプチャ カードのハードウェア機能および計算負荷の高いソフトウェア前処理機能が使用されます。これにより、最高品質の出力が得られます。ビデオ オンデマンドの符号化での使用が推奨されます。

IP キャプチャ :計算負荷の高いソフトウェア前処理機能が使用されます。これにより、最高品質の出力が得られます。

[Optimized for Speed]

ハードウェアベースのキャプチャ :キャプチャ カードのハードウェア機能および簡素化されたソフトウェア前処理機能が使用され、符号化と配信に使用可能なリソースの量が最大化されます。これにより、前処理にかかる時間が最短化されるので、Web 生放送での使用が推奨されます。

IP キャプチャ :簡素化されたソフトウェア前処理機能が使用されます。これにより、前処理にかかる時間が最短化されます。注:出力ビデオの寸法がソースの寸法よりも大きい場合および出力のフレーム レートがソースのフレーム レートより高い場合は、このモードを使用できません。

[Field Order]

インターレース解除時にトップ フィールドとしてどのフィールドを使用するかを指定します。

[Automatic Top]:自動的に検出されます。この方法が推奨されます。

[First on Top]:1 番目のフィールドがトップ フィールドして使用されます。

[Second on Top]:2 番目のフィールドがトップ フィールドして使用されます。

[Frame Footage]:インターレース解除を行いません。

誤ったフィールド順序を選択すると、その影響は出力の品質にはっきりと表れます。普及していないフォーマットでは、誤ったフィールド順序が検出される場合があります。また、AVI などのフォーマットでは、フィールド順序が指定されていない場合があります。[Field Order] を [Automatic] に設定すると品質の低い結果が得られる場合は、[First on Top] または [Second on Top] を指定します。

[Single Field]

符号化する前にインターレース ビデオのインターレースを解除する方法を指定します。

[Single Field Only]:トップ フィールドが補間されます。1 番目のフィールドからの情報しか使用されないため、時間情報の半分が削除されます。動きの速いビデオでの使用が推奨されます。

[Two Fields Blend]:両方のフィールドから単一のプログレッシブ フィールドを作成します。すべての時間情報が保持されます。動きの遅いまたは静止しているビデオ イメージでの使用が推奨されます。

[Motion Compensation]

この設定は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Vertical Shift]

ビデオが移動される水平ラインの本数。

プリプロセッサにより、垂直面内でビデオ全体が指定された量だけ移動されます。したがって、ビデオが 5 ピクセル移動されると、各フレームは上方に 5 ライン移動され、最初の 5 ラインが消えます。

[Inverse Telecine]

逆テレシネ アルゴリズムでは、(動きがないことにより)ケイデンスが検出困難なメディア部分であっても、3:2 プルダウン ケイデンスが追跡されます。

テレシネの位相変化の確率は、すべての編集ポイントにおいて 80% です。

メディアでテレシネの位相が変化しないことがわかっている場合は、「完全」モードの [Inverse Telecine] を使用できます。

この設定は、フィルムをビデオへ変換するときにテレシネ プロセスで実行されたフレーム挿入を逆変換するために使用されます。挿入されていたフレームは、[Inverse Telecine] によって削除されます。これらのフレームは不要です。

[Off]:ビデオをそのままのフレームで処理します。テレシネ フレームが存在しても、そのまま残されます。

[Adaptive]:Cisco MXE 3500 は、テレシネ パターンを検出し、元のフレームを再作成することを試みます。常に分析を行い、テレシネ パターン内の不連続部分(編集などによるもの)を調整します。これは、最も一般的に使用されるモードです。

[Perfect 3:2]:Cisco MXE 3500 は、ビデオを分析し、動的な調整を行わずにパターンに従います。このモードは、3:2 プルダウン プロセスを使用して作成された未編集のビデオに対して使用する必要があります。

(注) [Perfect 3:2] は、オーディオ プリファレンスでオーディオ ドリフト補正が有効な場合には機能しません。

[Add/Remove VBI]

(注) 垂直方向のトリミングが無効になっているときにだけこのコントロールを使用します。

この設定は、両方が VBI を必要としているわけではないメディア タイプの間で変換を行うときに、適切なアスペクト比を維持するのに役立ちます。たとえば、放送フォーマットが Web フォーマットに変換される場合、イメージ サイズが調整される前にビデオから VBI が除去され、結果としてメディアの全体的なアスペクト比が維持されます。

[Yes]:VBI は、VBI ソースから除去され、非 VBI ソースに追加されます。

[No]:何も行われません。

[Auto]:VBI が着信ソースに含まれ、出力メディアに含まれていない場合、VBI が追加されます。入力メディアに VBI が含まれておらず、出力がアナログ放送フォーマットの場合、VBI が追加されます。

この機能を使用して、フォーマットの移行時にアスペクト比が維持されるような方法で、VBI を除去し、追加できます。この機能は、デフォルトの設定のままにしておくことが推奨されます。

「[Auto]」に設定すると、入力の高さが 480(または 486)で、出力の高さが 512 の場合、または入力の高さが 576 で、出力の高さが 608 の場合、32(または 26)本の空白 VBI ラインが前処理の終了時に追加されます。

例:

1. [Auto] に設定し、入力の高さが 480(または 486)で、出力の高さが 512 の場合、または入力の高さが 576 で、出力の高さが 608 の場合、32(または 26)本の空白 VBI ラインが前処理の終了時に追加されます。

2. 入力が 512 で、

VBI が [Yes] に設定された場合、32 本のトップ ラインがトリミングされます(垂直方向のトリミングが 32 に設定された場合と同じ)。

VBI が [Auto] に設定され、出力が 480(または 486)の場合、前処理の前に 32(または 26)本のラインが削除されます。

3. 入力が 608 で、

VBI が [Yes] に設定された場合、32 本のトップ ラインがトリミングされます(垂直方向のトリミングが 32 に設定された場合と同じ)。

VBI が [Auto] に設定され、出力が 576 の場合、前処理の前に 32 本のラインが削除されます。

[In Point]

符号化を開始する時間のポイント(クリップの先頭からの時間)を設定します。大きいファイルの一部分だけを符号化する場合、イン ポイントとアウト ポイントを使用します。イン ポイントは hh:mm:ss:mmm の形式で設定します。ここで、最後の部分はミリ秒を表します。

[Out Point]

符号化を終了する時間のポイント(クリップの先頭からの時間)を設定します。アウト ポイントは hh:mm:ss:mmm の形式で設定します。ここで、最後の部分はミリ秒を表します。

(注) イン ポイントとアウト ポイントは、ビデオのタイムコードと関係ありません。これらは、クリップの先頭からの経過時間として厳密に測定されます。技術的には、これらはフレーム単位ではありませんが、ミリ秒単位で測定するため、フレーム単位のキャプチャが可能です。

[Fade In]

ビデオ クリップの開始時に黒から最大の明るさまでフェードインするためにかかる秒数を決定します。値の範囲は 0 ~ 10 秒です。[Fade In] 時間は、追加されるすべてのバンパーも含めて前処理ファイルの一番先頭に追加されます。デフォルト値は 0 です。

[Fade Out]

ビデオ クリップの終了時に最大の明るさから黒にまでフェード アウトするためにかかる秒数を決定します。値の範囲は 0 ~ 10 秒です。デフォルトは 0 秒です。[Fade Out] 時間は、追加されるすべてのトレーラーも含めて前処理ファイルの一番最後に追加されます。

[Telecine](プリプロセッサ)

順テレシネでは、2:3 プルダウン ケイデンスを作成することにより、24 fps が 30 fps に、または 23.98 fps が 29.97 fps に変換されます。図 8-5 に、順テレシネ設定を示します。 表 8-3 では、その設定について説明します。

図 8-5 プリプロセッサ プロファイル:順テレシネ設定

 

 

表 8-3 プリプロセッサ プロファイル:順テレシネ設定と説明

設定
説明

[Enabled]

順テレシネを有効または無効にします。

[Field Dominance]

テレシネ アルゴリズムのフィールド ドミナンスを設定します。テレシネでは 2 つの入力フレームを混ぜ合せて 1 つの出力フレームを生成することがあるため、この設定は重要です。

[Upper]:ドミナンスの設定が [Upper] の場合、早い方のフレームが上位フィールド(フレームの一番上のラインに寄与するフィールド)に配置されます。これはデフォルトの設定です。

[Lower]:フィールド ドミナンスはエンコーダでも独立して設定されるので、テレシネのドミナンスがエンコーダのドミナンスと一致するように注意する必要があります。プリプロセッサでは、エンコーダで作成されるドミナンスがわかりません。実際には、複数のエンコーダが対立するドミナンスを作成する可能性もあります。

[Cadence]

ケイデンスを 2:3 または 3:2 に設定します。デフォルトの設定は 2:3 です。

[Cadence Origin Timecode]

ケイデンスの開始を定義します。

[Crop](プリプロセッサ)

トリミング設定は、着信ビデオ イメージの外縁部から不要な素材を切り取るために使用されます。すべてのトリミング設定は、ソース ビデオのピクセル単位で表されます。

トリミング設定により、完了後の出力のフレーム サイズが変化することはありません。トリミングが均一でない場合、出力ファイル内でイメージのアスペクト比が変化します。非均一のトリミングを必要とするフィルムベースの入力では、イメージが歪むのを回避するために、エンコーダの出力サイズをトリミング後の入力サイズに手動で一致させることが重要です。

図 8-6 に、[Crop] 設定を示します。 表 8-4 では、その設定について説明します。

図 8-6 プリプロセッサ プロファイル:[Crop] 設定

 

 

表 8-4 プリプロセッサ プロファイル:[Crop] 設定と説明

設定
説明

[Crop Top]

着信ビデオ イメージの上側から切り取るピクセル数を決定します。

[Crop Left]

着信ビデオ イメージの左側から切り取るピクセル数を決定します。

[Crop Right]

着信ビデオ イメージの右側から切り取るピクセル数を決定します。

[Crop Bottom]

着信ビデオ イメージの下側から切り取るピクセル数を決定します。

[Bumpers and Trailers](プリプロセッサ)

図 8-7 に、[Bumpers and Trailers] 設定を示します。 表 8-5 では、その設定について説明します。

図 8-7 プリプロセッサ プロファイル:[Bumpers and Trailers] 設定

 

 

表 8-5 プリプロセッサ プロファイル:[Bumpers and Trailers] 設定と説明

設定
説明

[Bumper File]

符号化クリップの導入部にバンパーとして使用されるファイルを指定します。シスコでサポートされている任意のフォーマットの動画ファイルまたは .mov ファイル拡張子で保存された静止画ファイルをバンパーとして使用できます。

[Trailer File]

符号化クリップの後に続くトレーラーとして使用されるファイルを指定します。シスコでサポートされている任意のフォーマットの動画ファイルまたは .mov ファイル拡張子で保存された静止画ファイルをトレーラーとして使用できます。

[Preprocess Bumper] / [Preprocess Trailer]

前処理の設定をバンパーやトレーラー ファイルに適用するかどうかを指定します。

チェックボックスがオン:バンパーとトレーラーのクリップに前処理の設定を適用することを指定します。ソース映像と同様の前処理を必要とするビデオ クリップにはオンの設定を使用します。

チェックボックスがオフ:バンパーとトレーラーのクリップに前処理の設定を適用しないことを指定します。クリップはソース映像の先頭にそのまま追加されます。ソース映像と同じ前処理を必要としない、アニメーション GIF などのバンパーとトレーラーのファイルにはオフの設定を使用します。

[Separate Capture from Preprocess]

オーディオおよびビデオのリアルタイムのキャプチャ ステップを前処理ステップから切り離すことを Cisco MXE 3500 に指示します。結果として、Cisco MXE 3500 では、メディアの取り込みが完了するまで、プリプロセッサ設定が適用されなくなります。

このモードは、400 × 300 などの非標準的なフレーム サイズ、または高レベルのぼかしやノイズ低減などといった負荷の高いプリプロセッサ設定を持つライブ ジョブを符号化する場合に推奨されます。前処理をキャプチャ ステップから切り離すことにより、キャプチャ カードを入力デバイスとして使用している間であっても、前処理を実行できることが保証されます。

チェックボックスがオン:前処理を 2 パスで行うことを指定します。最初のパスで入力が完全にキャプチャされ、2 番目のパスで前処理が適用されます。

チェックボックスがオフ:前処理を通常どおり行うことを指定します。つまり、キャプチャと前処理が同じパスで同時に行われます。

[MXF Capture Bit Rate]

拡大縮小などの前処理機能を必要とする符号化の品質を高めるには、この設定を使用します。このモードでは、2 段階の前処理が使用されます。第 1 段階では、着信ビデオが、高ビットレートの MPEG-2/I フレームだけの MXF フォーマットに符号化されます。実際の MXF ビットレートは、[Preprocessor Profile] > [MXF Capture Bit Rate] で設定されます。有効なビットレートの範囲は 50 ~ 300 MBit です。第 2 段階では、その MXF ファイルから通常のファイルベースの前処理が実行されます。

[Color](プリプロセッサ)

図 8-8 に、[Color] 設定を示します。 表 8-6 では、その設定について説明します。

図 8-8 プリプロセッサ プロファイル:[Color] 設定

 

 

表 8-6 プリプロセッサ プロファイル:[Color] 設定と説明

設定
説明

[Brightness]

ソース ビデオを基準にして輝度を調整します。値の範囲は、50(半分の明るさ)~ 150%(1.5 倍の明るさ)です。合計値の範囲は、0 ~ 200% です。デフォルト値は 100% で、輝度は変更されません。

[Contrast]

最も黒い黒と最も白い白の間の分離距離を調整します。値の範囲は、50 ~ 150% です。有効な合計範囲は 0 ~ 200% です。デフォルト値は 100% で、カラーは変更されません。

[Hue]

ビデオのカラーの色調を赤(減少)から緑(増加)の間で調整します。値の範囲は -10 ~ +10° です。合計値の範囲は -180 ~ +180° です。デフォルト値は 0 ° です。

[Saturation]

ビデオ イメージのカラーの彩度をソース ビデオのカラーに対する割合で調整します。値の範囲は、50 ~ 150% です。有効な合計値の範囲は 0(すべてのカラーを削除する)~ 200(カラーを 2 倍にする)です。デフォルト値は 100% です。

[Gamma]

ビデオのミッドレンジ(灰色)の輝度値を調整します。これにより、ミッドレンジのカラーの輝度が調整され、黒と白の値は変化しません。このマッピングは RGB 空間で適用され、各カラー チャネルは別々に色補正を受けます。値の範囲は 0 ~ 40 です。有効な合計値の範囲は 0 ~ 255 です。デフォルト値は 1.0 です。

[Black Point]

100% の黒を表すしきい値を定義します。ここで入力した値未満のピクセルは、黒に変換されます。値の範囲は 0 ~ 40 です。有効な合計値の範囲は 0 ~ 255 です。デフォルト値は 0 です。ブラック ポイントの設定を大きくすると、ビデオの暗い領域での細かい変化が減少し、圧縮品質が向上します。

[Black Point Transition]

黒とその周囲のカラーとの間のスムージングの大きさを設定します。ブラック ポイントは、設定されたしきい値未満のピクセルにだけ影響を与えます。鮮明な移り変わりを維持するには、値を小さくします。移行をより滑らかにするには、値を大きくします。値の範囲は 0 ~ 255 です。デフォルト値は 15 です。

[White Point]

100% の白を表すしきい値を定義します。入力した値を上回るすべてのピクセルが白に変換されます。値の範囲は 0 ~ 255 です。デフォルト値は 255 です。ホワイト ポイントの設定を小さくすると、ビデオの明るい領域での細かい変化が減少し、圧縮品質が向上します。

[White Point Transition]

白とその周囲のカラーとの間のスムージングの大きさを設定します。鮮明な移り変わりを維持するには、値を小さくします。移行をより滑らかにするには、値を大きくします。値の範囲は 0 ~ 255 です。デフォルト値は 15 です。

[Color Rescale]

カラーをビデオ レベル(16 ~ 235)からコンピュータ レベル(0 ~ 255)に拡大するかどうかを決定します。デフォルト値では、拡大を行います。ほとんどのビデオ フォーマットでは、8 ビット サンプリングにマッピングされる際に、100% の黒(7.5 IRE)は 16 に設定され、100% の白(100 IRE)は 235 に設定されます。ほとんどのコンピュータでは、100% の黒は 0 に設定され、100% の白は 255 に設定されます。カラー リスケールでは、カラー範囲をコンピュータ ディスプレイ用に最適化するために、16 を 0 および 235 を 255 にマッピングして範囲が拡大されます。

[On]:輝度とカラーのレベルがビデオ レベル(16 ~ 235)からコンピュータ レベル(0 ~ 255)に拡大されます。これは、デフォルト値です。

[Off]:輝度とカラーのレベルはビデオ レベル(16 ~ 235)から変更されません。

符号化ビデオが暗く、純粋な黒または白が表示されない場合は、[Color Rescale] を [On] にする必要があるにもかかわらず [Off] になっている可能性があります。符号化ビデオで黒または白の部分が多すぎる場合は、考えられる原因の 1 つとして、[Color Rescale] を [Off] にする必要があるのに [On] になっている可能性があります。

[601-709 Color Space]

HD から SD または SD から HD に変換するときのカラーの調整方法を決定します。

601(SD)から 709(HD)

709(HD)から 601(SD)

[Noise Reduction](プリプロセッサ)

図 8-9 に、[Noise Reduction] 設定を示します。 表 8-7 では、その設定について説明します。

図 8-9 プリプロセッサ プロファイル:[Noise Reduction] 設定

 

 

表 8-7 プリプロセッサ プロファイル:[Noise Reduction] 設定と説明

設定
説明

[Temporal Smoothing]

フレーム間のスムージングでフレームが結合される方法を定義します。これにより、出力フレームが作成されるときに平均化される入力フレームの数を指定します。指定する値は、ソースからの入力フレーム レートに応じて 1 ~ 4 フレームになります。デフォルト値は 1 で、スムージングは行われません(フレームが自身と比較されるので、完全一致になります)。

[Blur]

ソース映像にかけるぼかしの程度を指定します。値の範囲は 0 ~ 4.0 です。有効な合計値の範囲は 0 ~ 10.0 です。一般にぼかしは、ビット レートが低いときに、イメージの詳細部分を減らすために使用します。それにより、高い圧縮率で完成したクリップの全体の外観が改善されます。

ぼかしをかけると、イメージは劣化しますが、より良い圧縮が可能になります。

[Noise Reduce]

ソース ビデオから小さくて不規則な詳細部分を取り除くために使用します。値の範囲は、削除される詳細部分のサイズを参照します。推奨される範囲は 0 ~ 3.0 です。完全な範囲は 0 ~ 6.0 です。デフォルト値は 0 です。

[Unsharp Mask Enabled]

イメージ内のエッジの詳細だけを強調するために使用します。チェックボックスをオンにすると、[Unsharp Radius] スライダと [Unsharp Strength] スライダがアクティブになります。

チェックボックスがオン:アンシャープ マスク スムージングが使用されることを示します。これにより、圧縮効率は低下しますが、イメージの明瞭感を向上できます。

チェックボックスがオフ:アンシャープ マスク スムージングが使用されないことを示します。これは、デフォルト値です。

アンシャープ マスクを使用すると、圧縮効率は低下しますが、イメージの品質感を向上できます。一部のビデオ フォーマット(VHS など)およびより鮮明なイメージが求められる数世代にわたるイメージには、この設定の使用が推奨されます。

[Unsharp Radius]

アンシャープ マスクの使用を設定しているときにだけ使用します。イメージ内でより大きいオブジェクトの明瞭さを強調するには、この値を増やします。値の範囲は 0 ~ 8.0 です。デフォルトは 0 です。

[Unsharp Strength]

アンシャープ マスクの使用を設定しているときにだけ使用します。明瞭化の効果の強さを大きくするには、この値を増やします。値の範囲は 0 ~ 200 です。完全な範囲は 0 ~ 200 です。デフォルト値は 100 です。

[Manage Input Extensions](プリプロセッサ)

図 8-10 に、[Manage Input Extensions] 設定を示します。 表 8-8 では、その設定について説明します。

図 8-10 プリプロセッサ プロファイル:[Manage Input Extensions] 設定

 

 

表 8-8 プリプロセッサ プロファイル:入力拡張子の設定と説明

設定
説明

[Mange Input Extensions]

このオプションにより、ファイル拡張子を設定ファイルに基づいて管理できます。

最初に、次の手順を実行します。

1. 次の例の XML フォーマットと適合するファイルを作成し、保存します。

XML を扱う独自ファイル

<extensions>
<extension input="ts" treat-as="mpg" />
<extension input="" treat-as="gxf" type="directshow" />
<extension input="mp4" type="directshow" />
<extension input="avi" type="quicktime" />
</extensions>
 

この例では、

2 行目で、.ts 拡張子を .mpg 拡張子として扱い、それらをデフォルトのパイプラインで復号化するように、Cisco MXE 3500 に指示しています。

3 行目で、拡張子のないファイルを .gfx(Grass Valley)ファイルとして扱い、それらを DirectShow で復号化するように、Cisco MXE 3500 に指示しています。4 行目で、.mp4 ファイルを DirectShow で復号化するように、Cisco MXE 3500 に指示しています。

5 行目で、.avi ファイルを QuickTime で復号化するように、Cisco MXE 3500 に指示しています。

2. プリプロセッサ プロファイルの [Manage Input Extensions] セクションで、[Enabled] チェックボックスをオンにします。

3. [Configuration File] の隣にある [Browse] ボタンをクリックし、新しい XML ファイル(ステップ 1 で作成したもの)を選択します。

(注) 現在、「treat-as」オプションは、type="quicktime" と組み合せて使用できません。

Line21/VANC データ(プリプロセッサ)

図 8-11 に、Line21/VANC 設定を示します。 表 8-9 に説明されているオプションからソースを指定することにより、Line 21/VANC 設定を出力に追加するように選択できます。

「SD Pinnacle ソースからの VBI データの抽出(Line 21/VANC データ)」も参照してください。

図 8-11 プリプロセッサ プロファイル:Line21/VANC 設定

 

 

表 8-9 プリプロセッサ プロファイル:ソース設定と説明

ソース設定
説明

[None]

この設定により、Line 21 データを出力に追加しないことを示します。

[VBI (Line 21)]

Cisco MXE 3500 は、ソース メディアの Vertical Blanking Interval(VBI)内で検出された Line 21 情報を符号化出力に渡します。出力の符号化は、選択されたオプションによって異なります。「SD Pinnacle ソースからの VBI データの抽出(Line 21/VANC データ)」も参照してください。

VBI への CC パススルー(Seachange、Pinnacle、および GXF)

MPEG ユーザ データへの CC パススルー(Omneon、VOD)

[Embedded (Line 21 /VANC)]

Cisco MXE 3500 は、ソース メディアの MPEG ユーザ データ内(現在は、MPEG-2 ベースの .mov ファイルと中間 .ref ファイルでだけ)および組み込み VANC トラック内(現在は、Avid DNxHD .mov ファイルでだけ)で検出されたクローズド キャプション情報を符号化出力に渡します。出力の符号化は、選択されたオプションによって異なります。

VBI への CC パススルー(Seachange、Pinnacle、および GXF)

MPEG ユーザ データへの CC パススルー(Omneon、VOD)

[Submission (CC File)]

Cisco MXE 3500 は、Scenarist Caption ファイル(.scc)、Cheetah Caption ファイル(.cap)、NCI Caption ファイル(.cap)、または NCI Timed Roll-up ファイル(.flc)内で検出されたデータを符号化出力に埋め込みます。出力の符号化は、選択されたオプションによって異なります。

VBI への CC パススルー(Seachange、Pinnacle、および GXF)

MPEG ユーザ データへの CC パススルー(Omneon、VOD)

ファイル名:ファイル ソースのクローズド キャプションを有効にするには、[File Job submission] ページ > [Advanced] セクション > [Closed Captioning File] で送信時にファイルの場所を指定する必要があります。

SD Pinnacle ソースからの VBI データの抽出(Line 21/VANC データ)

Cisco MXE 3500 では、Standard Definition(SD)Pinnacle ソースからの VBI データ抽出がサポートされています。SD Pinnacle ソースの取り込み時に VBI から Line 21/VANC データを抽出できます。Cisco MXE 3500 は、MPEG ユーザ データ フィールド内で検出された VBI データを、それがプリプロセッサ内の信号処理パイプラインに入る前に再構築します。

手順


ステップ 1 [Preprocessor Profile] ページ上で、[Line 21/VANC Data] セクションまでスクロール ダウンします。

ステップ 2 [Source] ドロップダウンで [VBI (Line 21)] を選択します。図 8-12 を参照してください。

図 8-12 Line 21/VANC データの VBI ソースの選択

 


) Cisco MXE 3500 でソース ファイルが Pinnacle ベースであると認識されるには、メディア ファイルの拡張子が .std であるか、ファイル名自体が std である必要があります。プリプロセッサでは、補助ファイルも読み込まれます(それらが存在する場合)。

メディア(MPEG)ファイルの名前に .std 拡張子が付いている場合は、補助ファイルの名前に .ft 拡張子と .header 拡張子が含まれている必要があります。メディア ファイルの名前が std の場合は、補助ファイルの名前が ft と header でなければなりません。補助ファイルは、std ファイルと同じディレクトリ内に存在する必要があります。



 

[Closed Captioning](プリプロセッサ)

図 8-13 に、[Closed Captioning] 設定を示します。

図 8-13 プリプロセッサ プロファイル:[Closed Captioning] 設定

 

[Burn-in] ボックスをオンにすることにより、クローズド キャプションを画面上に図として表示できます。この図は、背景が黒い長方形の白または色付きの文字です。この「焼き付けられた」キャプションは、符号化出力だけでなく、中間プリプロセッサ .avi ファイルでも表示されます。


) [Burn-In] ボックをオンにし、Line 21/VANC データの [Source] を [Submission] に設定する場合は、ファイル送信プロファイルでキャプション ファイルを指定する必要があります。[Embedded] または [VBI] を選択する場合は、キャプション ファイルを指定する必要はありません。


[Aspect Ratio Conversion](プリプロセッサ)

[Aspect Ratio Conversion] ツールでは、さまざまなフォーマット間でメディアを拡大縮小するための複数の方法が用意されています。たとえば、アスペクト比が 4:3 のイメージを 16:9 のアスペクト比に変換することや、その逆の変換ができます。

Cisco MXE 3500 は、変換においてピクセル アスペクト比の情報を利用します。Cisco MXE 3500 は、ピクセル アスペクト比に関して、イメージのピクセル寸法に基づいたデフォルトの仮定を使用します。たとえば、720 × 480 または 720 × 486 のイメージ サイズは SD NTSC であると見なされ、NTSC のピクセル アスペクト比である 0.9 が割り当てられます。完全に制御するには、入力メディアのピクセル アスペクト比とプリプロセッサ出力イメージのピクセル アスペクト比の両方を明示的に設定します。

入力寸法は、入力メディアから読み込まれます。プリプロセッサ出力寸法は、前処理されたビデオを受け取るエンコーダによって設定されます。プリプロセッサが複数の符号化用にデータを供給する場合、要求された寸法の中で最も大きいものが生成されることに注意してください。[Aspect Ratio Conversion] ツールでは、入力メディアをプリプロセッサ出力に変換する方法を指定します。


) [Stretch to fit] モードでは、ピクセル アスペクトは無視されます。その他のモードでは、メディアの外観を維持し、イメージがつぶれたり伸びたりするのを回避するために、入力と出力の両方のフォーマットのピクセル アスペクト比を知ることが重要です。ピクセル アスペクト比を変更すると、符号化イメージのサイズ、引き伸ばし、およびトリミングが影響を受けます。


図 8-14 に、[Aspect Ratio Conversion] 設定を示します。 表 8-10 では、その設定について説明します。

図 8-14 プリプロセッサ プロファイル:[Aspect Ratio Conversion]

 

 

表 8-10 プリプロセッサ プロファイル:[Aspect Ratio Conversion] 設定と説明

設定
説明

[Mode]

[Stretch to fit]:このモードでは、ソース メディア フォーマットがプリプロセッサ出力の寸法に伸長または収縮されます。イメージの元のアスペクト比を維持するための調整はありません。ピクセル アスペクト比の設定は使用されません。

[Cropping]:このモードでは、イメージを引き伸ばさずにイメージ サイズが変更されます。Cisco MXE 3500 は、出力イメージがすべて覆われるように、イメージを線形に拡大縮小します。入力イメージと出力イメージのエッジは、水平方向または垂直方向のいずれかで一致します。イメージの一部は、一致しない方向でのトリミングによって失われます。トリミングは、上下または左右に等しく行われます。トリミング モードでは、入力されたピクセル アスペクト比の情報が使用されます。

[Letterbox, Curtains]:このモードでは、出力寸法の境界内にすべて収まるまで、イメージが線形に拡大縮小されます。垂直方向に未使用のスペースがある場合は、出力イメージの上下に黒い帯が均等に入ります(レターボックス化)。反対に、水平方向に未使用のスペースがある場合は、黒い帯(カーテン)が出力イメージの左右に表示されます。レターボックス/カーテン モードでは、入力されたピクセル アスペクト比の情報が使用されます。

[Non-linear Stretch]:このモードでは、エッジに近いほどイメージが引き伸ばされ、中央での引き伸ばしはありません。非線形の引き伸ばしは水平方向で起こります。垂直方向の拡大縮小は線形です。このオプションにより、たとえば、4 × 3 のソースから、イメージ中央付近に歪のないフルの 16 × 9 の出力イメージが 得られます。非線形引き伸ばしモードでは、入力されたピクセル アスペクト比の情報が使用されます。

[Anamorphic]:アナモルフィック ソース ビデオは、16:9 ワイドスクリーン フォーマットです。これは、幅の狭い標準サイズのイメージ(720 × 480 など)に適合するように、水平方向が圧縮されています。つまり、表示されたイメージでの各ピクセルの幅は広く、ピクセル アスペクト比は 1.0 を超えます。

ソース素材がアナモルフィックであることを Cisco MXE 3500 に伝えるには、[Input Pixel] ドロップダウンからアナモルフィックの選択肢の 1 つを選択します。あるいは、正確なピクセル アスペクト比がわかっている場合は、[Input Pixel] を [Custom] に設定し、ピクセル アスペクト比の値を手動で設定できます。

[Input Pixel] / [Input Pixel Aspect]

これにより、入力メディアのピクセル アスペクト比が定義されます。

一般に、取り込み用として Cisco MXE 3500 に提供されるメディアは、それらのビデオ フォーマットの仕様を伴わずに到着します。ピクセル アスペクト比(あるいは単純にピクセル アスペクト)は、このフォーマット情報の一部であり、各ピクセルで表現されるイメージ要素の形状を表します。ピクセルは、フォーマットに応じて正方形または長方形になります。ピクセル アスペクトは、ピクセルの幅をピクセルの高さで割ったものです。

デフォルトの設定では、入力イメージの寸法に基づいて、Cisco MXE 3500 がピクセル アスペクトの値に対して特定の業界標準を仮定します。このデフォルトは、他の標準をドロップダウン リストから選択して変更できます。柔軟な設定を可能にするために、ピクセル アスペクトを任意の数値で明示的に指定できるカスタム オプションも用意されています。この値は、[Input Pixel Aspect] ボックスに入力します。これは、カスタム設定の場合にだけ有効です。

[Output Pixel] / [Output Pixel Aspect]

これにより、プリプロセッサ出力のピクセル アスペクト比が定義されます。プリプロセッサ出力は、Cisco MXE 3500 エンコーダへの入力として提供されるメディアです。単一符号化のジョブでは、プリプロセッサにより、符号化出力の寸法と一致するサイズのメディアが生成されます。しかし、Cisco MXE 3500 ジョブでは、複数の符号化フォーマットを生成する場合があります。この場合、プリプロセッサにより、要求された符号化寸法の中で最も大きいものと一致する中間メディア フォーマットが生成されます。

デフォルトの設定では、出力イメージの寸法に基づいて、Cisco MXE 3500 がピクセル アスペクトの値に対して特定の業界標準を仮定します。このデフォルトは、他の標準をドロップダウン リストから選択して変更できます。柔軟な設定を可能にするために、ピクセル アスペクトを任意の数値で明示的に指定できるカスタム オプションも用意されています。この値は、[Output Pixel Aspect] ボックスに入力します。これは、カスタム設定の場合にだけ有効です。

アスペクト比変換の例

図 8-15 に、アスペクト比変換の例を示します。

図 8-15 アスペクト比変換の例

 

[Timecode](プリプロセッサ)

Cisco MXE 3500 プリプロセッサでは、出力メディアのタイムコードが、ソースの選択に応じてさまざまな方法で用意されます。これらのタイムコードは、埋め込みを可能にするためにエンコーダへ渡されるメタデータ項目です。すべてのエンコーダがタイムコードを利用するわけではありません。Cisco MXE 3500 により、タイムコード トラックが、それをサポートしている出力メディアに追加されます。

図 8-16 に、[Timecode] 設定を示します。 表 8-11 では、その設定について説明します。

図 8-16 プリプロセッサ プロファイル:[Timecode] 設定

 

 

表 8-11 プリプロセッサ プロファイル:[Timecode] 設定と説明

設定
説明

[Source]

次のいずれかを選択します。

[User Specified]:

ファイル ジョブの場合、[File Job Submission] ページで設定された [Start Timecode] フィールドによってタイムコードがオフセットされます。この値はジョブ送信時に入力されます。プロファイルには保管されていません。

ライブ ジョブの場合、タイムコードは 0 から始まると仮定されます。

[VBI]:VITC タイムコードが着信 VBI から取り出され、出力メディア内の適切な場所に追加されます。「SD Pinnacle ソースからの VBI データの抽出(タイムコード)」も参照してください。

[Embedded]:タイムコードがソース ファイル メタデータから取得され(GXF ラッパーからや QuickTime ファイルのタイムコード トラックからなど)、出力メディア内の適切な場所に追加されます。

[Profile Specified]:タイムコードが [Source] 設定の [Start Timecode] エントリからにオフセットされます。この値は、プリプロセッサ プロファイルに保管されます。

[Start Timecode]

最初の符号化フレームに表示されるタイムコードを入力します。ソース ファイルのタイムコードに一致させたり、タイムコードを 00:00:00:00 から開始したりできます。ドロップフレーム(セミコロンで区切られた hh;mm;ss;ff)または非ドロップ フレーム(コロンで区切られた hh:mm:ss:ff)を示します。

[Burn In]

チェック ボックスがオンになると、この機能は、入力から読み込まれたタイムコードを採用し、作成するイメージにそのタイムコードを焼き付けます。焼き付けは、すべてのフレームで行われます。この機能を有効にする場合は、フォントの高さと場所を指定する必要があります。

[Font Height (%)]

タイムコードのサイズを指定します。

[Horizontal] / [Vertical]

タイムコードの場所を指定します。

SD Pinnacle ソースからの VBI データの抽出(タイムコード)

Cisco MXE 3500 では、Standard Definition(SD)Pinnacle ソースからの VBI データ抽出がサポートされています。SD Pinnacle ソースの取り込み時に VBI からタイムコードを抽出できます。Cisco MXE 3500 は、MPEG ユーザ データ フィールド内で検出された VBI データを、それがプリプロセッサ内の信号処理パイプラインに入る前に再構築します。

手順


ステップ 1 [Preprocessor Profile] ページ上で、[Timecode] セクションまでスクロール ダウンします。

ステップ 2 [Source] ドロップダウンで [VBI] を選択します。図 8-17 を参照してください。

図 8-17 タイムコードの VBI ソースの選択

 


) Cisco MXE 3500 でソース ファイルが Pinnacle ベースであると認識されるには、メディア ファイルの拡張子が .std であるか、ファイル名自体が std である必要があります。プリプロセッサでは、補助ファイルも読み込まれます(それらが存在する場合)。

メディア(MPEG)ファイルの名前に .std 拡張子が付いている場合は、補助ファイルの名前に .ft 拡張子と .header 拡張子が含まれている必要があります。メディア ファイルの名前が std の場合は、補助ファイルの名前が ft と header でなければなりません。補助ファイルは、std ファイルと同じディレクトリ内に存在する必要があります。



 

[Watermarking](プリプロセッサ)

[Watermarking] セクションでは、通常は画面の下隅にオーバーレイとして表示されるグラフィック ウォーターマーク(「bug」と呼ばれることもあります)に使用するファイルを選択できます。プリプロセッサ プロファイルの [Philips CompoTrack Forensic Watermarking] セクションと [Thomson Nextamp Forensic Watermarking] セクションで設定される電子透かしと混同しないように注意してください。

図 8-18 に、[Watermarking] 設定を示します。 表 8-12 では、その設定について説明します。

図 8-18 プリプロセッサ プロファイル:[Watermarking] 設定

 

 

表 8-12 プリプロセッサ プロファイル:[Watermarking] 設定と説明

設定
説明

[Image]

ウォーターマークとして使用するイメージ ファイルを決定します。ウォーターマーク ファイルのフォーマットは、.psd、.tga、.pct、または .bmp である必要があります。

[Origin]

[X Distance] と [Y Distance] の測定に使用される参照点を指定します。

[Bottom-right]:ウォーターマークは、ソース イメージの右下隅に対して相対的に配置されます。

[Bottom-left]:ウォーターマークは、ソース イメージの左下隅に対して相対的に配置されます。

[Top-right]:ウォーターマークは、ソース イメージの右上隅に対して相対的に配置されます。

[Top-left]:ウォーターマークは、ソース イメージの左上隅に対して相対的に配置されます。

ウォーターマークの配置は、使い勝手の良さから、入力ストリームよって表現されます。Cisco MXE 3500 は、それに応じてウォーターマークのサイズを変更し、符号化出力上に配置します。ウォーターマークは他のプリプロセッサ設定(フェードを除く)の影響を受けないため、このことは重要です。

トリミング設定を適用すると、ウォーターマークの配置は、トリミング設定で定義される新しいエッジから測定されます。

[Mode]

ウォーターマーク イメージの表示モードを決定します。

[Composite]:ウォーターマークをソース ビデオ上に直接合成します。アルファ チャネルが存在する場合は、合成に使用されます。

[Luminance]:イメージの輝度と色調がウォーターマークの輝度と色調に従って修正されます。

[X Distance]

完成した出力ファイル上でのウォーターマーク イメージの場所を変更します。この設定により、ウォーターマークの配置がイメージの水平軸に沿って変更されます。X 距離は、ソース イメージのピクセル単位の x 座標によって表されます。値の範囲は -768 ~ 768 です。デフォルト値は 0 で、イメージは選択された原点に配置されます。

[Y Distance]

完成した出力ファイル上でのウォーターマーク イメージの場所を変更します。この設定により、ウォーターマークの配置がイメージの垂直軸に沿って変更されます。値の範囲は -768 ~ 768 です。デフォルト値は 0 で、イメージの配置に変更はありません。

[Width]

ソース イメージのピクセル単位でウォーターマークの幅を決定します。値の範囲は 1 ~ 768 です。デフォルト値は 200 です。

[Height]

ソース イメージのピクセル単位でウォーターマークの高さを決定します。値の範囲は 1 ~ 576 です。デフォルト値は 100 です。

[Opacity]

ウォーターマーク イメージの不透明度(あるいは透明度)を決定します。この不透明度を調整することにより、ウォーターマークの目立ち具合を変更できます。値の範囲は 0 ~ 200% です。デフォルト値は 100% です。[Composite] モードの場合、これは実質的に「アルファ」値となり、100% で完全に不透明になります。[Luminance] モードの場合、このパラメータにより、ウォーターマークの強さが効果的に調整されます。

[Start Timecode]

このエントリでは、ウォーターマークの表示を開始する時間を指定します。時間は、クリップの先頭から測定されます。フォーマットは、HH:MM:SS.mmm です。mmm はミリ秒を表します。

[Duration]

このエントリでは、ウォーターマークが適用される時間の長さを秒単位で指定します。クリップ全体を通してウォーターマークを表示するには、0 を入力します。

[Fade Time]

このエントリでは、ウォーターマークがフェード インおよびフェード アウトするのにかかる時間の長さを秒単位で指定します。フェードは、ウォーターマークの持続時間内で起こります。したがって、フェードインは開始時間に始まり、フェードアウトは持続時間が切れるときに終了します。

[V-Chip](プリプロセッサ)

この機能は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Audio](プリプロセッサ)

プリプロセッサ プロファイルの [Audio] セクションは、オーディオ チャネルをミキシングおよびマッピングした後、符号化を行う前に、設定を変更する場合に使用されます。

「ドルビー プログラム オプティマイザ」も参照してください。

図 8-19 に、[Audio] 設定を示します。 表 8-13 では、その設定について説明します。

図 8-19 プリプロセッサ プロファイル:[Audio] セクション

 

 

表 8-13 プリプロセッサ プロファイル:[Audio] 設定と説明

設定
説明

[Audio Passthrough]

前処理を適用せずに、入力オーディオを出力へ通過させます。

[Fade In]

クリップ開始時の無音からの線形フェードインに割り当てられる時間の長さ。秒単位で定義します。値の範囲は 0 ~ 10 秒です。デフォルトは 0 秒です。デフォルト値は 0.0 秒です。

[Fade Out]

クリップ終了時の無音への線形フェードアウトに割り当てられる時間の長さ。秒単位で定義します。値の範囲は 0 ~ 10 秒です。デフォルトは 0 秒です。

[Add Silent Audio Track]

チェックボックスをオンにすると、このオプションにより、無音のオーディオ トラックがプリプロセッサの符号化出力に挿入されます。この挿入は、ソース ファイルにオーディオ トラックが存在しない場合にだけ行われます。ソース ファイルにオーディオ トラックが存在すると、このオプションは無視されます。

オーディオを符号化するようにエンコーダ プロファイルが設定されている場合、ソース ファイルにオーディオが含まれていないと、エンコーダは失敗します。オーディオを必要とするエンコーダに対しては、無音のオーディオ トラックを挿入してオーディオ ソースを提供できます。

[Audio Filters](プリプロセッサ)

図 8-20 に、[Audio Filters] 設定を示します。 表 8-14 では、その設定について説明します。

図 8-20 プリプロセッサ プロファイル:[Audio Filters]

 

 

表 8-14 プリプロセッサ プロファイル:[Audio Filters] 設定と説明

設定
説明

[Low Pass]

指定した周波数を超えるサンプルが抑制されます。kHz で表します。値の範囲は 0 ~ 24 です。デフォルト値は 0 で、このフィルタは無効になります。

Low Pass という語は、低い周波数が通過できることを意味します。オーディオ圧縮コーデックは、高い周波数が抑制されると効率的に機能します。

[High Pass]

設定した値より低い周波数が抑制されます。キロヘルツ(kHz)で表します。値の範囲は 0 ~ 200 です。デフォルト値は 0 です。

High Pass という語は、高い周波数が通過できることを意味します。一部の種類のノイズまたはハムは、低い周波数に存在することがあります。そのようなノイズを抑制すると、圧縮効率が向上する可能性があります。

[Volume Filter Type]

オーディオの音の強さの制御方法を定義します。特定のフィルタ タイプの選択肢により、ウィンドウの低い部分での制御をアクティブにできます。

[None]:調整は行われません。

[Adjust]:音量を増幅または減衰させる割合を指定します。単位は、線形(波形)単位です。

[Normalize]:代表的な音量と一致するフル スケールに対する割合を指定します。[Normalize] 設定はシングルパスです。オーディオ クリップ全体を調べてはいません。代わりに、約 10 秒間のフェーディング ウィンドウで得られる音量の測度が使用されます。これは、ライブ キャプチャで役に立つ場合があります。値の範囲は 0(無音)~ 100(最大音量)です。

[2-Pass Normalize]:クリップ内の最大サンプルが所定の値に正規化されるように、クリップ全体がスケーリングされます。2 パスの正規化は、ファイルベースのメディアに対してだけ有効です。正規化値の範囲は 0(無音)~ 100(フル スケールに設定されたピーク サンプル)。

[1770 2-pass norm]:このオプションでは、国際標準 ITU-R BS.1770 で定義されているオーディオ正規化が有効化されます。この処理は 2 パスです。つまり、オーディオ コンテンツは、Cisco MXE 3500 によって、音の強さを測定するために 1 回スキャンされた後、音の強さを正規化するために再度スキャンされます。ITU-R BS.1770 は、5.1 チャネル サラウンドサウンド メディアの正規化によく使用されます。また、ステレオでも使用されることがあります。

[1770 2-pass norm] を選択すると、[Target Volume] ボックスが表示されます。標準に定義されているように、必要な正規化値をここに LKFS 単位で入力します。これらの単位は、dB フルスケール単位に似ており、負の値になります。一般に使用される値の範囲は、-17 ~ -25 LKFS です。

[Volume Adjust]

[Adjust] オプションの場合、この値で出力オーディオのスケーリングを指定します。単位は線形(波形)単位であり、入力レベルに対する割合として指定します。値の範囲は 0(無音)~ 200% であり、デフォルトは 50% です。

[Volume Normalize]

[Normalize] オプションの場合、この値で出力オーディオの音量を指定します。値は線形(波形)単位であり、フル スケールに対する割合です。値の範囲は 0(無音)~ 100% であり、デフォルトは 25% です。

[2-pass Normalize] オプションの場合、この値でオーディオ クリップ内の最大サンプルの振幅を指定します。値は線形(波形)単位であり、フル スケールに対する割合です。値の範囲は 0 ~ 100% であり、デフォルトは 25% です。

[Compressor Threshold]

これは、先読みのないシングルパスのダイナミック レンジ コンプレッサです。ライブ キャプチャにおいて音量を制御するのに役立つ場合があります。ファイルベースの符号化での使用は推奨されません (シスコでは業務用の 2 パス コンプレッサを提供しています。営業担当者までお問い合わせください)。このコンプレッサは、代表的なオーディオ レベルを大きな秒数のフェーディング メモリ時定数で RMS 評価し、この経験的な測定レベルに対して圧縮を行います。

このコンプレッサ値は、デシベル単位で測定されたオーディオ電力の代表レベルに対して相対的な圧縮しきい値レベルです。このしきい値を超えると、オーディオの音の強さが [Compressor Ratio] で減衰します。したがって、コンプレッサ値を小さくすると、より圧縮されるようになります。値の範囲は -40 dB ~ +6 dB です。

[Compressor Ratio]

[Compressor threshold] フィールドに定義したポイントより上で起こる減衰の量を決定します。比の値の範囲は 1(圧縮なし)~ 20(20:1 に近い制限)です。

[Input/Output Audio Channel Mapping](プリプロセッサ)

この機能は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Forensic Watermarking](プリプロセッサ)

[Forensic Watermarking] は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Philips CompoTrack Forensic Watermarking](プリプロセッサ)

[Philips CompoTrack Forensic Watermarking] は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Thomson Nextamp Forensic Watermarking]

[Thomson Nextamp Forensic Watermarking] は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Graphics Overlay](プリプロセッサ)

この機能を使用するには、グラフィック オーバーレイ機能のライセンスを購入し、スタンドアロンの Cisco MXE 3500 または Resource Manager デバイスにインストールする必要があります。詳細については、『 Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500 』を参照してください。

Cisco MXE 3500 は、コード変換時にビデオとメタデータをグラフィック テンプレートと同期させて、動的な複数レイヤのタイトル、商標グラフィックス、クロス プロモーション、字幕、キャプション、およびアニメーションを生成します。オーバーレイは、小画面と大画面のどちらのアプリケーションにも適しています。グラフィック テンプレートは、多くのクリエイティブなデザインの専門家達によって使用されている Adobe のオーサリング ソフトウェアで作成されます。Cisco MXE 3500 Graphics により、編集者は、あらかじめ用意されているシーン チェンジ、アニメーション、8 ビット アルファ ブレンディング、およびトランジションを組み込みます(すべて実行時のメタデータのトリガがあります)。グラフィック オーバーレイを Cisco MXE 3500 出力に追加するには、次の 2 つの追加入力が必要です。

Flash .swf テンプレート。グラフィカル要素の配置、カラー、サイズなどの属性を定義します。たとえば、このテンプレート内でのテキスト フィールドは、実行時に定義される動的な変数です。

XML メタデータ記述。符号化時にオーバーレイに適用されるグラフィカル要素の固有の値を定義します。たとえば、任意のビデオ クリップで同じテンプレートを再使用できるように、タイトルのテキストを定義します。

グラフィック オーバーレイ(幾何学的なオブジェクト、テキスト、メタデータ テキスト、イメージ、動画)は、Cisco MXE 3500 でサポートされているすべての出力フォーマットに適用されます。オーバーレイは、メイン コンテンツ、バンパー、トレーラーに適用できます。オーバーレイは、前処理の終り近くでメディアに適用されます。オーバーレイの後に実行されるビデオ前処理操作は、電子透かしの処理だけです。

バージョン 2.0 ActionScript(TM) アプリケーションの Flash 7 .swf ファイルを生成する任意のアプリケーション(Adobe Flash Pro 8 および Flash Creative Suite 3、Photoshop、After Effects など)を使用して、グラフィック オーバーレイ テンプレートを生成できます。その後、テキスト エディタまたはカスタム アプリケーションで XML メタデータ制御ファイルを作成します。Cisco MXE 3500グラフィック オーバーレイ テンプレート(.swf ファイル)とメタデータ(XML)は、ユーザ インターフェイスを使用して、各セグメントに独立して適用できます。メタデータは、時間参照された XML ファイルとして適用するか(ファイル ジョブの場合)、リアルタイムで XML ファイルから読み込めます(ライブ ジョブの場合)。

さらに、Cisco MXE 3500 では、次のファイル参照方法もサポートされています。

パス名

UNC パス名

URL

ここでは、次の内容について説明します。

「グラフィック オーバーレイについて」

「コンテンツ/バンパー/トレーラー設定」

「オーバーレイ メタデータ ファイルの作成」

「アニメーション コントロール」

グラフィック オーバーレイについて

ここでは、次の内容について説明します。

「空間的な考慮事項」

「時間的な考慮事項」

「.swf 動画の終了」

「描画されるメタデータ」

「他のメタデータ」

「バンパーおよびトレーラー」

空間的な考慮事項

オーバーレイは、常に長方形です。そのサイズは、プリプロセッサ出力寸法に従って変更されます。オーバーレイは引き伸ばされません。オーバーレイとプリプロセッサ出力メディアの形状が一致しない場合、オーバーレイは、トリミングが起こらない範囲で可能な限り大きいサイズに変更されます。したがって、出力メディアの領域には、オーバーレイで覆われない部分ができる可能性があります。オーバーレイは中心に配置されるので、オーバーレイで覆われない帯状の領域が左右または上下に存在する可能性があります。オーバーレイのサイジングは、幅と高さをピクセル単位で測定することにより、わかる場合があります。プリプロセッサ出力に暗黙のピクセル アスペクト比が存在すると、その情報は考慮されません。

時間的な考慮事項

ユーザが用意するオーバーレイ .swf ファイルには、固有の再生フレーム レートが存在します。これは、プリプロセッサ出力メディアのフレーム レートと一致するとは限りません。一致しない場合は、出力のフレーム レートに近づくように、プリプロセッサでオーバーレイを時間的に引き伸ばしたり、圧縮したりできます。フレーム レートの変更は、オーバーレイのフレームを廃棄または複製して行われます。こうしたフレーム レートの変更は、フレーム レートの厳密な比で行われるとは限りません。オーバーレイには、滑らかな動きが保たれる新しいレートが選択されます。

.swf 動画の終了

.swf 動画が終了すると、デフォルトでは、前処理出力が終わるまで、最後のフレームがオーバーレイされ続けます。必要に応じて、他の動作を .swf ファイル内にプログラムすることもできます。たとえば、.swf 動画を先頭に戻し、繰り返し再生できます。

描画されるメタデータ

オーバーレイに描画されるメタデータ テキストを前処理中に変更できます。これは、テキスト行が特定の時間にオーバーレイに埋め込まれるように指定するメタデータ ファイルによって制御されます。

他のメタデータ

メタデータを使用して、Flash オーバーレイ動画を制御できます。たとえば、Flash 動画のさまざまな部分にジャンプできます。これは、Flash のオーサリング作業時に .swf ファイル内で設定します。変数にさまざまな値を割り当てて、.swf 動画内のさまざまな場所を示します。

バンパーおよびトレーラー

オーバーレイは、バンパーとトレーラーにも配置できますが、メイン クリップとはまったく別に処理されます。つまり、バンパーとトレーラーには、オーバーレイを制御する情報を別に指定します。


) プリプロセッサ プロファイルの [Preprocess Bumper] チェックボックスや [Preprocess Trailer] チェックボックスをオンにして、バンパーやトレーラーにオーバーレイを配置します。


コンテンツ/バンパー/トレーラー設定

図 8-21 に、コンテンツ/バンパー/トレーラー設定を示します。 表 8-15 では、その設定について説明します。

図 8-21 コンテンツ/バンパー/トレーラー設定

 

 

表 8-15 コンテンツ/バンパー/トレーラー設定

設定
説明

[Enabled]

このチェックボックスをオンにして、グラフィック オーバーレイを有効にします。

[Template File]

[Browse] をクリックして、.swf テンプレート ファイルの場所を指定します。

[Meta-Data File/URL]

.swf で必要な場合、.xml ファイルをこのフィールドに追加します。

オーバーレイ メタデータの内容を表示するには、

上記のメタデータの説明は、Cisco MXE 3500 DCS データベースの「statisticsType」テーブル内のデータベース項目と対応しています。

ここで、ジョブ XML のプレフィルタ セクション内のユーザ定義のメタデータ項目を表示できます。

<plan>
<task>
<parameters>
<meta-data>
<udm-item .... />

オーバーレイ メタデータ ファイルの作成

メタデータ XML ファイルは、前処理されたクリップ内の特定の時間に Cisco MXE 3500 Graphics Overlay Flash Player へ送信されるメタデータ項目を保持します。これらのメタデータ項目の名前は、.swf テンプレート ファイル内の変数と一致している必要があります。テキスト エディタ プログラムを使用して、この XML ファイルを作成します。メタデータ XML ファイルのフォーマットは、「Flash オーバーレイ メタデータ XML:オーバーレイ制御コマンド」に定義されています。

.SWF ファイルのメタデータ変数の設定

この XML は、Flash オーバーレイに影響するメタデータおよびコマンドを伝えるために使用されます。テキスト ファイルによって送信され、処理中にリアルタイムで変更できます。


) オーバーレイ メタデータ XML は一連のイベントであり、各イベントは <event> タグで囲まれています。各 <event> 内のメタデータは、それぞれのイベント時間に Flash Player へ送信されます。これらのイベントは、時間の順序で並べる必要はありません。Flash Player は、メタデータの変更に、すぐに反応できない場合があります。


例 8-1 に、オーバーレイ メタデータ XML を示します。 表 8-15 に、この例の説明を示します。

例 8-1 オーバーレイ メタデータ XML

<eventList>
<event>
<time>26.5</time>
<data>
<var>
<name>reporter</name>
<value>John Smith</value>
</var>
<var>
<name>town</name>
<value>Boston</value>
</var>
</data>
</event>
</eventList>
 

 

表 8-16 メタデータ XML タグと説明

タグ
説明

<eventList>

このタグにより、Flash オーバーレイ メタデータのすべての XML を囲みます。

<event>

このタグにより、特定の時間に使用されるメタデータを囲みます。<eventList> の子として複数の <event> を使用できます。

<time>

このタグにより、メタデータの時間(クリップの先頭からの浮動小数点の秒数)を囲みます。

<data>

このタグにより、指定時間に Flash player へ送られるメタデータを囲みます。<var> このタグにより、.swf 変数の名前と値を囲みます。<event> の子として複数の <var> を使用できます。

<var>

このタグにより、.swf 変数の名前と値を囲みます。<event> の子として複数の <var> を使用できます。

<name>

このタグにより、Flash .swf ファイル内の変数の名前を囲みます。

<value>

このタグにより、Flash .swf ファイル内の変数に対する値を囲みます。

Flash オーバーレイ メタデータ XML:オーバーレイ制御コマンド

オーバーレイの外観を制御するために、複数のコマンドをメタデータ XML ファイルに組み込めます。また、特定のタイプのアニメーションを導入することもできます。これらのコマンドは、<name><value> ペアと同様のメタデータではありません。これらは、テンプレート ファイルの再オーサリングに代わる、より便利な方法として提供されています。

このコマンドにより、オーバーレイの表示と消去のタイミングが制御されます。また、フェード、ワイプ、およびスライドも作成できます。

アニメーション コントロール

グラフィック オーバーレイ(およびそれらに関連する ActionScript)は、一般に、Flash After Effects などの Adobe プログラムや、.swf ファイルを作成する任意のプログラムで作成します。

Cisco MXE 3500 では、オーバーレイの外観に対する一部の変更が可能で(メタデータ XML を使用)、別の .swf ファイルを生成する必要のないアニメーション コントロールが提供されます。Cisco MXE 3500 アニメーション コントロールを使用してできる例を次に示します。

フェードインとフェードアウト、ワイプ、およびスライドを簡単に作成できる。

オーバーレイの表示のタイミングだけを変更して、複数のメディア クリップに単一の .swf ファイルを使用できる。

.swf ファイルを使用して、ビデオに定期的に表示される半透明の「bug」ロゴを作成できる。

グラフィック オーバーレイを作成し、調整するには、次の作業を実行します。

1. .swf ファイルを作成します。このファイルには、ActionScript を含められます。

2. テキスト エディタを使用して、アニメーション XML をメタデータ XML ファイルに挿入します。

グラフィック オーバーレイ XML

ここでは、次の内容について説明します。

「XML ファイルの基本構造」

「イベントの構造」

「時間およびタイムコード」

「イベント時間および期間」

「ライブ イベント」

「不透明度」

「トランジション コントロール」

「自動繰り返し」

「Flash 動画コントロール」

「ショートカット コントロール」

「オーバーレイ ポジショニング」

「デバッギング」

「例」

XML ファイルの基本構造

アニメーション コントロールは、Flash オーバーレイ メタデータ XML ファイル内で次のように定義します。

<eventList>
<event> . . . </event>
<event> . . . </event>
. . .
 

「Flash オーバーレイ メタデータ XML:オーバーレイ制御コマンド」も参照してください。

</eventList>

<event> タグには、メタデータ項目、タイミング情報、およびアニメーション コントロールが含められます。イベントは、ビデオ内の特定の時間に開始されます。イベントには、一瞬だけではなく、長時間にわたるアクションを指定できます。

イベント タグは、他のイベント タグの入れ子にはできません。

このファイルは、変更または保存されるたびに読み込まれ、解析されます。オーバーレイ アルゴリズムは、現在の時間よりも前のイベントをすべて読み込み、それらに基づいて行動します。たとえば、あるイベントで Flash ActionScript を介してオーバーレイに影響を与えるメタデータ値が指定されているのに対し、別のイベントでオーバーレイのタイミングが定義されている場合があります。

複数のイベントを使用できますが、機能の競合がある場合は、時間的にオーバーラップしてはいけません。そのようなイベントがオーバーラップすると、結果は不確定になり、期待した効果が得られない可能性があります。

イベントの構造

イベント タグには、次の制御を行うコマンドを含められます。

メタデータ定義:「Flash オーバーレイ メタデータ XML:オーバーレイ制御コマンド」 を参照してください。

メタデータ定義は、任意のイベントに含められます。これらは、イベントの開始時に適用され、「固定」されます。つまり、メタデータ値は Cisco MXE 3500 の組み込み Flash Player に伝えられ、変更されない限り不変となります。

アニメーション コントロール:次のタグのいずれか。

これらは、オーバーレイの表示と消去の方法とタイミング、Flash 動画の再生方法、およびビデオ上での配置方法を制御します。すべてのイベントに、<time>、<starttime>、または <stoptime> タグを定義する必要があります。時間は、クリップの先頭を基準にします。

時間およびタイムコード

時間を参照するすべてのタグには、秒数(浮動小数点)またはタイムコードで値を与えられます。タイムコードでは、秒数の代わりに、HH:MM:SS:ff 形式で時間の長さが単純に測定されます。メディア内に埋め込まれたタイムコードは参照されません。たとえば、「duration」タグには、HH:MM:SS:ff 形式で時間の長さを単純に指定するタイムコードを保持できます。セミコロンによる表記 HH;MM;SS;ff も、標準的な方法で使用できます(1 分ごとに、ただし 10 分ごとは除いて、2 つのフレームが廃棄されます)。タイムコード値は、PAL または NTSC 出力レートでだけ使用します。

たとえば、<starttime>21.333</starttime> は <starttime>00:00:21:10</starttime> と等価です(NTSC 出力レートの場合)。

次のタグは、タイムコードと秒数のどちらでも使用できます(* はワイルドカード)。

<time>、<starttime>、<stoptime>、<duration>、<fade>、<wipe->、<slide->、<repeat-period>、<repeat-duration>、<repeat-stoptime>

イベント時間および期間

表 8-17 に、イベント時間と期間のタグのリストと説明を示します。

 

表 8-17 イベント時間と期間のタグおよび説明

タグおよび例
説明

<starttime>

または

<time>

クリップの先頭から測定されたイベントの開始時間(秒数)。<starttime> の省略表現として <time> を使用できます。

<duration>

秒数で表されたイベントの期間。デフォルトの期間は無限です(ただし、「ライブ」イベントでのデフォルトの期間は 0 です)。デフォルトでは、期間の終了時にオーバーレイが削除されます。ただし、詳細は <off-transition> タグで制御されます。

<stoptime>

<duration> の代わりとして使用できます。<stoptime> と <starttime> の差が期間になります。<duration> タグと同時に定義された場合、短い方の時間が使用されます。

<starttime-from-end>

クリップの最後から測定されたイベントの開始時間(秒数)。ファイルベースのクリップにだけ使用されます。

<stoptime-from-end>

クリップの最後から測定されたイベントの終了時間(秒数)。ファイルベースのクリップにだけ使用されます。

ライブ イベント

<live/>

この特別なタグにより、イベント タグで囲まれているコマンドをただちに実行することが指定されます。このタグの目的は、ライブ符号化ジョブ中にリアルタイムでライブ イベント内の XML を変更できるようにすることです。メタデータ定義は、オーバーレイに即座に含めるために、Flash プレーヤーのレンダラへただちに送信されます。<live/> タグは、同じイベント内の <starttime> タグや <time> タグよりも優先されます。メタデータ ファイルが保存されると、Cisco MXE 3500 によってそのことが検出され、<eventList> が読み込まれます。<live> イベントには、現在の時間に等しい開始時間が割り当てられます。

<live/> タグが含まれる XML ファイルには、イベントが 1 つだけ存在する必要があります。複数のライブ イベントが存在する場合は、ファイル内にある最後のライブ イベントだけが使用されます。

<live/> イベントは、メタデータ ファイルが書き出されるか、保存されるたびに、再初期化されます。そのため、ライブ イベントがアクティブなときにメタデータ ファイルが書き出されると、そのイベントは再始動される可能性があります。

<duration> タグまたは <stoptime> タグを使用して、ライブ イベントの期間を定義できます。

トランジション(<on-transition> または <off-transition>)を使用して、オーバーレイを表示または消去できます。ライブの場合、すべてのトランジションは、<lag/> になります。<lead/> および <center/> タグは無効になります。

不透明度

<opacity-percent>

このタグにより、イベントの最大不透明度を定義します。100 は完全に不透明であることを意味し、これがデフォルトです。この値を小さく設定して(50% など)、イベント期間中のオーバーレイを半透明にできます。完全ではない不透明度は、フェードインやフェードアウトによる不完全な不透明度に乗じられます。

トランジション コントロール

表 8-18 に、トランジション コントロール タグのリストと説明を示します。

フェードをワイプまたはスライドのトランジションと組み合せることは、トランジション時間が一致している限り問題ありません。それらのトランジション時間が一致しない場合、フェード時間は廃棄され、ワイド時間またはスライド時間がフェードにも使用されます。

 

表 8-18 トランジション コントロール タグと説明

タグおよび例
説明

<on-transition>

および

<off-transition>

これらは、トランジションが起こる方法の詳細を囲むタグです。デフォルトの場合、オーバーレイは、開始時間に適用され(on-transition)、イベント期間の終了時に削除されます(off-transition)。これらのタグには、次に示す子タグを使用してトランジションの詳細を指定する XML のブロックをそれぞれ含められます。

<fade>

この子タグにより、フェード時間の秒数を指定します。親が on-transition と off-transition のいずれであるかによって、フェードインまたはフェードアウトになります。

<wipe-right>

この子タグにより、ワイプ時間の秒数を指定します。ワイプは、左から右に移動します。

<wipe-left>

この子タグにより、ワイプ時間の秒数を指定します。ワイプは右から左に移動します。

<wipe-up>

この子タグにより、ワイプ時間の秒数を指定します。ワイプは下から上に移動します。

<wipe-down>

この子タグにより、ワイプ時間の秒数を指定します。ワイプは上から下に移動します。

<slide-right>

この子タグにより、スライド時間の秒数を指定します。スライドは左から右に移動します。

<slide-left>

この子タグにより、スライド時間の秒数を指定します。スライドは右から左に移動します。

<slide-up>

この子タグにより、スライド時間の秒数を指定します。スライドは下から上に移動します。

<slide-down>

この子タグにより、スライド時間の秒数を指定します。スライドは上から下に移動します。

<lag/>

この子タグにより、トランジションがイベント時間まで遅れることを指定します。つまり、トランジションはイベント時間に開始されます。これは、デフォルトの動作であり、「lead」または「center」タグが存在すると変更されます。

<lead/>

この子タグにより、トランジションがイベント時間に先行することを指定します。つまり、トランジションは早めに開始され、イベント時間に完了します。

<center/>

この子タグにより、トランジションの中間点がイベント時間になることを指定します。つまり、トランジションはイベント時間の前に開始され、イベント時間の後に終了します。

<nonlinear>

これにより、トランジションのアニメーションが、片方の時間端で速くなり、もう一方の時間端で遅くなるように変更されます。フェード、ワイプ、およびスライドに影響します。1 の値は、デフォルトで使用される線形トランジションに対応します。値を大きくすると、オーバーレイが完全に「オン」になる時間に近づくほどアニメーションが遅くなり、オーバーレイが完全に「オフ」になる時間に近づくほどアニメーションが加速されます。使用に適した値の範囲は 2.0 ~ 3.0 です。特に、スライドでは非線形モーションによって大きな恩恵が得られます。

<delay>

トランジションが、通常の時間(開始時間または終了時間)よりも、指定された秒数だけ遅らされます。これは、Flash プレーヤーまたは .swf ファイルで描画遅延に対処するときに役立つ場合があります。

自動繰り返し

表 8-19 に、自動繰り返しタグのリストと説明を示します。

 

表 8-19 自動繰り返しタグと説明

タグおよび例
説明

<repeat-period>

これにより、秒数で与えられた周期でイベントが自動的に繰り返されることを指定します。次のタグのいずれかで制約されない限り、繰り返し続けます。

<repeat-count>

これにより、イベントの起こる回数を指定します。デフォルトでは無限です。値を 1 にすると、イベントは 1 回だけ起こります(<repeat-period> タグがない場合と同じ)。値を 0 にすると、イベントは無効になります。

<repeat-duration>

これにより、秒数で与えられた時間の一定期間内でイベントが繰り返すことを指定します。繰り返し回数は、繰り返し周期を整数倍したときに、繰り返し期間内であるという条件を満たすことができる最大の整数です。

<repeat-stoptime>

これにより、秒数で与えられた値をビデオ時間が超えるまで、イベントが繰り返すことを指定します。繰り返し回数は、繰り返し周期を整数倍したときに、終了時間前であるという条件を満たすことができる最大の整数です。

Flash 動画コントロール

Flash プレーヤーを停止することは、オーバーレイ プロセスから独立しています。Flash 動画が停止されると、最後の Flash フレームが継続してオーバーレイに使用されます。<pause> および <resume> をオーバーレイ トランジションと同期させることにより、オーバーレイが削除されたときに、動画が停止したときと同じポイントから動画の再生を再開できます。

これらは「頑固な」状態です。つまり、オーバーレイは、いったん停止されると、再開イベントが発生するまで、他のイベントがあろうとも停止されたままの状態になります。停止または再開だけを行うイベントは、他のイベントとオーバーラップできます。

表 8-20 に、Flash 動画コントロール タグのリストと説明を示します。

 

表 8-20 Flash 動画コントロール タグと説明

タグ
説明

<pause/>

Flash プレーヤーの描画を止めます。

<resume/>

Flash プレーヤーを、停止されたときのポイントから再開します。

ショートカット コントロール

オーバーレイを単純な方法で制御するための便利な 2 つの短縮コマンドとして、<apply> および <clear> を使用できます。

<event>
<starttime>20</starttime>
<apply>5</apply>
</event>
 

上記の例では、20 秒からオーバーレイが開始され、フェードイン時間は 5 秒になります。この方法では、<on-transition> ブロックは必要ありません。

表 8-21 に、ショートカット コントロール タグのリストと説明を示します。

 

表 8-21 ショートカット コントロール タグと説明

タグ
説明

<apply/>

オーバーレイを開始します。入力した値は、フェードイン時間の秒数になります。

<clear/>

オーバーレイを削除します。入力した値は、フェードアウト時間の秒数になります。

オーバーレイ ポジショニング

表 8-22 に、オーバーレイ ポジショニング タグのリストと説明を示します。

 

表 8-22 オーバーレイ ポジショニング タグと説明

タグ
説明

<offset-right-pixels>

入力した数のピクセルだけオーバーレイを水平方向にオフセットします。デフォルトは 0 です。

<offset-left-pixels>

入力した数のピクセルだけオーバーレイを水平方向にオフセットします。デフォルトは 0 です。

<offset-up-pixels>

入力した数のピクセルだけオーバーレイを垂直方向にオフセットします。デフォルトは 0 です。

<offset-down-pixels>

入力した数のピクセルだけオーバーレイを垂直方向にオフセットします。デフォルトは 0 です。

<offset-x-pixels>

入力した数のピクセルだけオーバーレイを垂直方向にオフセットします。デフォルトは 0 です。

<offset-y-pixels>

<offset-up-pixels> と同じです。

<offset-right-percent>

イメージの幅に対する割合でオーバーレイを水平方向にオフセットします。デフォルトは 0 です。

<offset-left-percent>

イメージの幅に対する割合でオーバーレイを水平方向にオフセットします。デフォルトは 0 です。

<offset-up-percent>

イメージの高さに対する割合でオーバーレイを垂直方向にオフセットします。デフォルトは 0 です。

<offset-down-percent>

イメージの高さに対する割合でオーバーレイを垂直方向にオフセットします。デフォルトは 0 です。

<offset-x-percent>

<offset-right-percent> と同じです。

<offset-y-percent>

<offset-up-percent> と同じです。

デバッギング

<debug/>

このタグは、<eventList> の子として挿入できます。これにより、オーバーレイ イベントに関するタイミング情報が格納された「GraphicOverlayDebug.txt」という名前のローカル テキスト ファイルが生成されます。この情報は、アニメーション XML をデバッグするのに役立つ場合があります。

ここでは、次の例について説明します。

「基本的なオーバーレイ イベント」

「トランジションの中央揃え」

「イベント間の橋渡し」

「Flash の描画遅延」

「イベントの複雑な繰り返し」

基本的なオーバーレイ イベント

このオーバーレイは、2 秒から開始し、2+8=10 秒に終了します。2 秒からは 1.5 秒間のフェードインが、10 秒からは 1.5 秒間のフェードアウトが行われます。このオーバーレイは、11.5 秒に完全に削除されます。

<event>
<starttime>00:00:02:00</starttime>
<duration>8.0</duration>
<on-transition>
<fade>1.5</fade>
</on-transition>
<off-transition>
<fade>1.5</fade>
</off-transition>
</event>

トランジションの中央揃え

<event>
<starttime>00:00:02:00</starttime>
<duration>8.0</duration>
<on-transition>
<center/>
<wipe-right>1.5</wipe-right>
</on-transition>
<off-transition>
<center/>
<wipe-left>1.5</wipe-left>
</off-transition>
</event>

イベント間の橋渡し

次の例のように、あるイベントを使用してオーバーレイを有効にした後、別のイベントを使用してそのオーバーレイを無効にできます。橋渡しは、イベント間に合間が挿入されるため有用です。たとえば、その合間で、新しいメタデータを Flash プレーヤーに送信してオーバーレイの外観を更新できます。この例では、opacity-percent タグが使用されています。そのため、「70」の値が両方のイベントで指定されなければ、不透明度が 5.0 秒において不連続に変化します。

<event>
<opacity-percent>70</opacity-percent>
<starttime>1.0</starttime>
<on-transition>
<fade>0.5</fade>
</on-transition>
</event>
 
<event>
<data> ... </data>
</event><event>
<opacity-percent>70</opacity-percent>
<stoptime>5.0</stoptime>
<off-transition>
<fade>0.5</fade>
</off-transition>
</event>

 

Flash の描画遅延

Flash 動画の細かい部分が、オーバーレイ アニメーションのタイミングに影響を与える可能性があります。

一部の Flash .swf ファイルでは、メタデータの値が描画フレームごとに毎回更新されるわけではないので、メタデータ(<data> ... </data>)のパケットが送信されてから、その効果がオーバーレイに表れるまでの間に無視できない遅延が生じる可能性があります。この問題に対処する 1 つの方法は、メタデータをそれが必要とされる前に送信するイベントを設定することです。次の例では、時間 0 にメタデータを送信し、時間 1 にオーバーレイを適用することで、Flash 動画がオーバーレイされる前に確実に更新する方法を示します。

<event>
<data> <name>scene</name> <value>R</value> </data>
<starttime>0</starttime>
<duration>0</duration>
</event>
<event>
<starttime>1</starttime>
<on-transition/>
</event>
 

別の方法では、<delay> コントロールを使用します。<live> イベントでは、1 つのイベントしか使用できないので、この方法が必須です。delay により、オーバーレイの開始が 1.5 秒間遅らされます。その間に、Flash レンダラが新しいデータに対処します。

<event>
<live/>
<data>
<var>
<name>title</name>
<value>Red Sox Win Again</value>
</var>
</data>
<duration>10</duration>
<on-transition>
<fade>2</fade>
<delay>1.5</delay>
</on-transition>
<off-transition>
<fade>2</fade>
</off-transition>
</event>

イベントの複雑な繰り返し

<event>
<data>
<var> <name>name</name> <value>Transition Test 1</value> </var>
<var> <name>name2</name> <value>Transition Test 2</value> </var>
<var> <name>title</name> <value>Graphic Overlay 1</value> </var>
<var> <name>title2</name> <value>Graphic Overlay 2</value> </var>
</data>
<starttime>0</starttime>
<duration>00:00:02:25</duration>
<repeat-period>00:00:04:10</repeat-period>
<repeat-duration>00:00:20:00</repeat-duration>
<offset-down-percent>8</offset-down-percent>
<offset-right>10.0</offset-right>
<on-transition>
<slide-down>00:00:01:00</slide-down>
<fade>00:00:01:00</fade>
<nonlinear>2.0</nonlinear>
<lag/>
</on-transition>
<off-transition>
<fade>00:00:01:00</fade>
<wipe-left>00:00:01:00</wipe-left>
<lead/>
</off-transition>
</event>

[Subtitles]

この機能は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Fingerprint Content Identification]

この機能は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

プリプロセッサ クリップのプレビュー

[Preview] ウィンドウにより、プリプロセッサ プロファイルで選択したトリミング、カラー、ノイズ低減、ウォーターマークなどの各種オプションの設定結果をフレーム単位で確認できます。[Preview] ウィンドウに表示されるイメージには、[Before/After Split] が示され、左側は未処理のイメージ、右側は、現在選択されているプリプロセッサ オプションが適用されたイメージになります。

[Preview] ウィンドウでは、次のタイプの入力メディアをプレビューできます。

ファイルベースのメディア:ソース ファイルをプレビューし、プリプロセッサ設定が適用される前と後のビデオを表示し、イン ポイントとアウト ポイントを設定できます。

ここでは、次の内容について説明します。

「[Preview] ウィンドウを開く」

「[Preview] ウィンドウの使用」

「ファイル ジョブのイン ポイントとアウト ポイントの設定」

[Preview] ウィンドウを開く

[Preview] ウィンドウは、Cisco MXE 3500 アプリケーションであり、Cisco MXE 3500 Web UI と対話形式で連携します。


) ご使用の Windows テーマの設定に応じて、Cisco MXE 3500 Tools フレームは別の色で表示される場合があります。


手順


ステップ 1 [Start] > [All Programs] > [Cisco] > [Media Experience Engine] > [Media Experience Engine Tools] をクリックします。[Preview] タブがハイライトされていることを確認します。図 8-22 を参照してください。

図 8-22 [Preview] ウィンドウ

 


 

[Preview] ウィンドウの使用

[Preview] ウィンドウを使用して、プリプロセッサ設定を表示し、微調整します。


) グラフィック オーバーレイは、[Preview] ウィンドウに表示できませんが、符号化クリップおよび前処理された .avi 中間ファイルで表示されます。


作業を開始する前に

現在作業しているクリップとプリプロセッサ プロファイルにプレビュー機能をリンクするために、[ECS Server Name]([Cisco] アイコンをクリックし、[Options] をクリックします)と、Cisco MXE 3500 ユーザ インターフェイスの右上隅にある [Server] が同じであることを確認します。

手順


ステップ 1 現在のジョブのプリプロセッサ プロファイルを開きます。

ステップ 2 [Preview] ウィンドウを開きます。

ステップ 3 左上隅にある [Cisco] アイコンをクリックし、[Open Clip] をクリックします。図 8-23 を参照してください。

図 8-23 プレビューするクリップを開く

 

ステップ 4 クリップの場所に移動し、クリップを選択し、[Open] をクリックします。

ステップ 5 [Play] ボタンをクリックします。クリップが [Preview] ウィンドウに表示されます。コントロールを使用して、クリップを操作します。「プレビュー ウィンドウ コントロール」も参照してください。

ステップ 6 プリプロセッサ プロファイル設定に対して必要な調整を行い、その結果を [Preview] ウィンドウで確認します。設定の微調整を続けます。


 

プレビュー ウィンドウ コントロール

[Before/After Split] スライダ:インジケータを左または右にスライドさせて、未処理で表示されるイメージの量と前処理オプションが適用されて表示される量を調整します。

[Preview] ペイン:入力ビデオのフレーム単位のビューが表示されます。

[In and Out Points]:バー全体(ベース カラーは白)でクリップ全体を表します。次の方法でこのタイムラインを使用します。

緑色または赤色の角カッコを左または右にスライドさせて、クリップのイン ポイントとアウト ポイントを定義する(または、キーボードの I キーと O キーを押す)。[In Point] および [Out Point] カウンタは、これらの角カッコの位置を表しています。青い区間は、クリップの符号化される部分です。

白いタブ(タイムラインの下)を右または左にドラッグして、クリップを表示する。

灰色のズーム バーを右にスライドさせて、特定のフレームで拡大する。右にあるズーム ステータス バーに、クリップ全体に対して相対的なズーム コントロールの位置が表示されます。

[Refresh Profile]:プリプロセッサ プロファイルに対して必要な変更を行い、プロファイルを保存した後、[Refresh Profile] ボタンを押して、[Preview] ウィンドウの [After] 側にある結果を確認します。

[Preview Size]:必要に応じて新しい寸法を入力し、[Ok] をクリックします。クリップが新しいサイズで表示されます。

[Thumbnails]:[Capture Thumbnail] ボタンをクリックして、現在表示されているフレームのサムネールを保存します。パス、名前、およびイメージ特性には、システム セットアップ時に定義したデフォルトが使用されます。サムネールのサイズ、フォーマット、品質、または出力場所を変更することもできます。サムネール イメージは、前処理が適用された後にキャプチャされます。

[Clip Details]:幅、高さ、FPS などの入力および出力のクリップ特性を表示します。

ファイル ジョブのイン ポイントとアウト ポイントの設定

「[Preview] ウィンドウの使用」に記載された [In and Out Points] プレビュー ウィンドウ コントロールの情報を参照してください。

イン ポイントとアウト ポイントの設定に使用する場所の選択

[Preview] ウィンドウとジョブ プロファイルのプリプロセッサ プロファイルのどちらからでも、ファイルベースのクリップにイン ポイントとアウト ポイントを定義できます。このように設定場所が重複しているのは、これらの設定をジョブ プロファイルの一部として含めるかどうか、これらの設定をジョブ単位で適用するかどうかをユーザが柔軟に決定できるようにするためです。

ジョブ プロファイルでイン ポイントとアウト ポイントを割り当てるのは、そのプロファイルで符号化されるクリップの先頭または最後に、常に切り取らなければならない一貫した情報がある場合です。たとえば、次の場合があります。

特定のソースからのクリップの先頭または最後が常にカラー バーである場合

特定のソースからのクリップが、常に同じ長さであり、不必要なビデオが先頭または最後にある場合

符号化の目的が、さまざまなソース素材に対してプロファイルがどのように機能するかを示す均一なサンプルを得ることである場合。たとえば、プロファイルをテストする必要がある場合、複数種類のソース素材の同一区間で符号化を 20 秒間行うことにより、そのプロファイルの使用時に期待される動作を明らかにする優れた結果が得られます。

[Preview] ウィンドウでイン ポイントとアウト ポイントを割り当てるのは、イン ポイントとアウト ポイントがクリップに対して固有である場合です。たとえば、次の場合があります。

詳細がよくわからないビデオの場合。クリップを視覚的に確認しながら、イン ポイントとアウト ポイントを設定する必要があります。[Preview] ウィンドウでは、イン ポイントとアウト ポイントが不明である、あるいはクリップ間で一貫していないときに、必要な対話処理ができます。

クリップの前または後に必要のない素材があり、各クリップで切り取る量が均一ではない場合。プロファイルでイン ポイントとアウト ポイントを設定すると、均一に切り取られます。[Preview] ウィンドウでイン ポイントとアウト ポイントを調整することにより、符号化される素材をさらに微調整できます。

イン ポイントとアウト ポイントを設定するのに最適な選択肢は、符号化されるメディアに対して必要な切り取りのタイプによって決まります。

ジョブ プロファイルへのプリプロセッサ プロファイルの追加

手順


ステップ 1 [Toolbox] で [Profile Management] を展開し、[New Profile] または [Open Profile] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Job] を選択し、[New Profile] ボタンまたは [Open Profile] ボタンをクリックします。

ステップ 3 [Preprocessing] セクションを展開します。

ステップ 4 ドロップダウンでプリプロセッサ プロファイルを 1 つ選択します。選択したプリプロセッサ プロファイルが、上のペイン内でジョブ プロファイルに追加されます。

ステップ 5 [Save] をクリックします。図 8-24 を参照してください。

図 8-24 ジョブ プロファイルへのプリプロセッサ プロファイルの追加