Cisco uBR7225VXR ユニバーサル ブロードバンド ルータ ハードウェア インストレーション ガイド
Cisco uBR7225VXR ルータのメンテナンス
Cisco uBR7225VXR ルータのメンテナンス
発行日;2012/01/30 | 英語版ドキュメント(2011/03/25 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 7MB) | フィードバック

目次

Cisco uBR7225VXR ルータのメンテナンス

活性挿抜(OIR)

環境モニタおよびレポート機能

環境モニタ機能

レポート機能

ファンの障害

Cisco uBR7225VXR ルータのメンテナンス

この章では、Cisco uBR7225VXR ユニバーサル ブロードバンド ルータの基本的なメンテナンス作業について説明します。内容は次のとおりです。

「活性挿抜(OIR)」

「環境モニタおよびレポート機能」

活性挿抜(OIR)

Cisco uBR7225VXR ユニバーサル ブロードバンド ルータのケーブル インターフェイス ラインカードおよび Network Processing Engine(NPE; ネットワーク処理エンジン)は、Online Insertion and Removal(OIR; 活性挿抜)をサポートしています。Cisco uBR7225VXR ユニバーサル ブロードバンド ルータが、ケーブル インターフェイス ラインカードの完全な活性挿抜(ホットスワップ)をサポートするのは、まったく同じタイプのケーブル インターフェイス ラインカードに交換する(Cisco uBR-MC28U ラインカードを別の Cisco uBR-MC28U ラインカードに交換するなど)場合だけです。この場合には、ルータのリロードは必要ありません。

取り外すケーブル インターフェイス ラインカードと取り付けるコンポーネントが同タイプの場合は、システムを中断することなく交換できます。この機能によって、ルータの稼動中に同じタイプのケーブル インターフェイス カードの取り付けおよび交換を行うことができます。


) ケーブル インターフェイス ラインカードをタイプの異なるラインカードに交換する場合は(たとえば、Cisco uBR-MC16U から Cisco uBR-MC28U にホットスワップする場合)、新しいケーブル インターフェイス ラインカード上でインターフェイスをイネーブルにするために、Cisco uBR7225VXR ルータのスタートアップ コンフィギュレーションを実行コンフィギュレーションにコピーする必要があります。



注意 異なるタイプのケーブル インターフェイス ラインカードの活性挿抜(Cisco uBR-MC16C ラインカードから Cisco uBR-MC28U ラインカードへの交換など)では、インターフェイスの再設定が必要となる場合があり、ルータをリロードすることを強く推奨します。

シスコ製ケーブル インターフェイス カードの詳しい取り付け手順は、次の URL にある『 Cisco uBR7200 Series Cable Interface Line Card Hardware Installation 』を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/docs/interfaces_modules/cable/line_cards/installation/guide/mcxxfru.html


注意 NPE は、ルータの稼動中に取り外すことができません。Cisco uBR7225VXR ルータの稼動中に NPE を取り外すと、ルータがシャットダウンまたはクラッシュする原因となり、メモリ ファイルが壊れる可能性があります。

各ケーブル インターフェイス ラインカードには、ルータのミッドプレーンに接続するためのバス コネクタがあります。各ミッドプレーン コネクタには、長さの異なる 3 種類のピンの集合があります。これらのピンは、ケーブル インターフェイス ラインカードと接触すると、システムに固有の信号を送信します。システムは受信した信号と受信順序から、ボードが取り外されるのか、ミッドプレーンに差し込まれるのかを判別します。さらに、システムはこれらの信号から、新しいインターフェイスを再初期化するのか、または取り外したインターフェイスをシャットダウンするのかを判別します。たとえば、ケーブル インターフェイス ラインカードを取り付けた場合には、最も長いピンが最初にケーブル インターフェイス ラインカードと接触し、最も短いピンが最後に接触します。システムはこれらの信号と受信した順序を認識します。

Cisco uBR7225VXR ルータのケーブル インターフェイス ラインカードの取り外しまたは取り付けを行うと、ミッドプレーンのピンからシステムに通知信号が送信され、システムは次の処理を行います。

1. ミッドプレーンを迅速にスキャンし、コンフィギュレーションの変更を確認します。

2. 新しく取り付けられたすべてのケーブル インターフェイス ラインカードを初期化し、取り外されたインターフェイスを検知して、これらを管理上のシャットダウン ステートにします。

3. 取り外しの際にケーブル インターフェイス ラインカードにそれまで設定されていたすべてのインターフェイスを、取り外し前のステートに戻します。同じタイプのインターフェイス ラインカードがスロットに再挿入された場合、そのインターフェイスは設定され、元のケーブル インターフェイス ラインカードのインターフェイス数までオンラインになります。ただし、新しいインターフェイスは、管理上のシャットダウン ステートになります。これは、システムの設定が必要なブート時に新しい(未設定の)インターフェイスがある場合と同様です。

環境モニタおよびレポート機能

環境モニタおよびレポート機能は、NPE によって制御され、システムの動作に影響を及ぼす可能性のある異常を検出して未然に解決することにより、システムの正常動作を維持するための機能です。環境モニタ機能は、シャーシ内の気温および AC 電源装置の電圧を常時モニタします。各電源装置にも、電源装置の電圧、電流、および温度をモニタする機能があり、電源装置に重大な異常が検出されると、自動的にシャットダウンします。状態がシャットダウンしきい値に達すると、システムは自動的にシャットダウンし、過熱による損傷から機器を保護します。レポート機能は、測定したパラメータ値を、あとで検索して分析できるように、定期的にログに記録します。また、モニタしたパラメータ値が規定しきい値を超えた場合には、コンソールに警告を表示します。

環境モニタ機能

環境モニタ機能によってモニタされるシステム ステータスは、次の 5 レベルによって診断されます。NPE の 2 つのセンサーが、シャーシ内を通過する冷気の温度をモニタします。

Normal(正常):すべてのモニタしたパラメータ値が正常で、許容範囲内にあります。

Warning(警告):システムが規定のしきい値を超えています。システムの稼動は継続されますが、システムを正常な状態に戻す作業が必要です。

Critical(クリティカル):温度または電圧が許容範囲外です。システムの稼動は継続されますが、システムはシャットダウン状態に近づいています。ただちに対処する必要があります。

Shutdown(シャットダウン):システム コンポーネントに物理的な損傷を与えるような温度状態が検知されたため、すべての内部コンポーネントへの DC 電力供給がシャットダウンされています。ただちに対処する必要があります。シャットダウンが行われる前に、モニタされたパラメータのステータスが NVRAM(不揮発性 RAM)に記録されます。このログ情報は、あとで問題の原因を突き止めるのに役立ちます。電源装置は、温度条件をクリアするために、シャットダウンから 90 秒以内に繰り返し再起動を試みます。

Power supply shutdown(電源装置シャットダウン):電源装置が内部で許容範囲外の過電圧、過電流、または過熱条件を検知したため、自動的にシャットダウンしています。電源装置は、シャットダウン条件をクリアするために、シャットダウンから 90 秒以内に繰り返し再起動を試みます。

表 5-1 に、プロセッサによってモニタされる各レベルの温度のしきい値を示します。

 

表 5-1 プロセッサによってモニタされる一般的な温度しきい値:Cisco uBR7225VXR

パラメータ
警告上限
クリティカル上限
シャットダウン

NPE 吸気口

111°F(44°C)

138°F(59°C)

176°F(80°C)

NPE 排気口

120°F(49°C)

147°F(64°C)

183°F(84°C)

MP NPE 吸気口

120°F(49°C)

147°F(64°C)

183°F(84°C)

MP NPE

120°F(49°C)

147°F(64°C)

183°F(84°C)

MP LC 吸気口

105°F(41°C)

132°F(56°C)

168°F(76°C)

MP LC

107°F(42°C)

134°F(57°C)

170°F(77°C)

温度センサーは NPE 吸気口および NPE 排気口にあります。正確な位置については、『 Network Processing Engine and Network Services Engine Installation and Configuration 』で、ご使用の NPE の章を参照してください。温度 MP NPE 吸気口は、ミッドプレーンの吸気口の端の NPE 側にあります。温度 MP LC 吸気口は、ミッドプレーンの吸気口の端のラインカード側にあります。温度 MP NPE は、ミッドプレーン中央の NPE 側にあります。温度 MP LC は、ミッドプレーン中央のラインカード側にあります。

 

温度が規定しきい値を超えると、システム コントローラによりコンソール端末に警告メッセージが表示されます。温度がシャットダウンしきい値を超えると、システムはシャットダウンします。シャットダウン時の温度および DC 電圧のパラメータ測定値が NVRAM に保管されるので、あとで検索して最後に発生したシャットダウンに関するパラメータ レポートとして利用できます。

電源装置は、電源装置の内部温度および内部電圧をモニタします。電源装置の状態は、許容範囲内(Normal)または許容範囲外(Critical)のどちらかです。電源装置の内部温度または内部電圧がクリティカル レベルに達すると、電源装置はシステム プロセッサに通知せずにシャットダウンします。

レポート機能

シャーシ インターフェイスによってモニタされるパラメータが規定しきい値を超えると、Cisco uBR7225VXR ルータにより、コンソールに警告メッセージが表示されます。 show environment show environment all show environment last、 および show environment table コマンドを使用して、環境ステータス レポートを検索して表示することもできます。パラメータの測定値とレポート内容は、60 秒ごとに更新されます。次に、各コマンドについて簡単に説明します。


注意 シャーシの過熱を防ぐため、システムに冷気が送り込まれていることを確認してください。他の装置からの排気が入り込むと、シャーシが過熱する原因になります。シャーシ周囲には十分なスペースを確保して、シャーシ内部に冷気が供給され、排気が正常に排出されて、かつ他の装置の吸気口に入り込まないようしてください。

show environment コマンドは、システムの現在の環境ステータスを表示します。レポートには、正常範囲外のパラメータ値が表示されます。システムのステータスが正常であれば、パラメータ値は表示されません。システムのすべてのモニタされたパラメータ値が正常範囲内である場合は、次のように表示されます。

Router# show environment
 
All measured values are normal
 

環境ステータスが 正常でない 場合は、ワーストケースのステータス レベルが表示されます。次に示す例は、過電圧の警告です。

Router# show environment
 
Warning: +3.45 V measured at +3.83 V
 

show environment last コマンドを使用すると、NVRAM ログを検索して表示することができます。NVRAM ログを見ると、最後のシステム シャットダウンの原因(シャットダウンが電圧または温度に関連している場合)と、その時点での環境ステータスを確認できます。このコマンドの出力には、測定された温度のほかに、電源装置の DC 電圧も表示されます。

次に、Cisco uBR7225VXR ルータに関する show environment last コマンドの出力例を示します。

Router# show environment last
 
NPE Inlet previously measured at 26C/78F
NPE Outlet previously measured at 29C/84F
MP NPE Inlet previously measured at 24C/75F
MP NPE previously measured at 30C/86F
MP LC Inlet previously measured at 27C/80F
MP LC previously measured at 30C/86F
CPU Die previously measured at 45C/113F
+3.30 V previously measured at +3.28
+1.50 V previously measured at +1.49
+2.50 V previously measured at +2.48
+1.80 V previously measured at +1.78
+1.20 V previously measured at +1.19
VDD_CPU previously measured at +1.27
VDD_MEM previously measured at +2.48
VTT previously measured at +1.24
+3.45 V previously measured at +3.49
-11.95 previously measured at -11.79
+5.15 V previously measured at +5.00
+12.15 V previously measured at +11.71
+1.2 V(MP NPE) previously measured at +1.19
+1.8 V(MP NPE) previously measured at +1.81
+3.45 V(MP NPE) previously measured at +3.56
+5.15 V(MP NPE) previously measured at +5.27
+12 V(MP NPE) previously measured at +11.81
-12 V(MP NPE) previously measured at -12.00
+5.15 V(MP LC) previously measured at +5.27
+12 V(MP LC) previously measured at +11.81
last shutdown reason - power supply shutdown
 

show environment table コマンドを使用すると、温度センサー別およびモニタ対象のステータス レベル別の温度しきい値および電圧しきい値が表示されます。これらのしきい値は、 表 5-1 に示されている値です。また、システムのシャットダウンしきい値も表示されます。このコマンドの省略形は、sh env table です。

次に、Cisco uBR7225VXR ルータに関する show environment table コマンドの出力例を示します。

Router# show environment table
 
Sample Point LowCritical LowWarning HighWarning HighCritical
 
NPE Inlet 44C/111F 59C/138F 80C/176F
NPE Outlet 49C/120F 64C/147F 84C/183F
MP NPE Inlet 49C/120F 64C/147F 84C/183F
MP NPE 49C/120F 64C/147F 84C/183F
MP LC Inlet 41C/105F 56C/132F 76C/168F
MP LC 42C/107F 57C/134F 77C/170F
CPU Die 90C/194F 105C/221F 110C/230F
+3.30 V +2.30 +3.12 +3.47 +4.29
+1.50 V +1.05 +1.40 +1.57 +1.95
+2.50 V +1.71 +2.34 +2.65 +3.28
+1.80 V +1.25 +1.67 +1.91 +2.34
+1.20 V +0.82 +1.13 +1.28 +1.56
VDD_CPU +0.89 +1.21 +1.36 +1.71
VDD_MEM +1.71 +2.34 +2.65 +3.28
VTT +0.85 +1.17 +1.32 +1.64
+3.45 V +2.42 +3.24 +3.63 +4.49
-11.95 -7.14 -9.54 -14.28 -16.12
+5.15 V +3.63 +4.84 +5.46 +6.75
+12.15 V +8.55 +11.36 +12.89 +14.94
+1.2 V(MP NPE) +1.01 +1.12 +1.26 +1.37
+1.8 V(MP NPE) +1.51 +1.67 +1.90 +2.05
+3.45 V(MP NPE) +3.00 +3.31 +3.77 +4.08
+5.15 V(MP NPE) +4.46 +4.92 +5.55 +5.96
+12 V(MP NPE) +10.13 +11.22 +12.65 +13.74
-12 V(MP NPE) -13.87 -13.29 -10.83 -10.24
+5.15 V(MP LC) +4.44 +4.91 +5.56 +6.03
+12 V(MP LC) +10.18 +11.25 +12.68 +13.81
 

) 温度範囲および値は、変更される場合があります。


show environment all コマンドを使用すると、測定された温度および電圧を示す詳細なレポートが表示されます。 show environment all コマンドでは、電源装置スロットの使用状況を示すレポートも表示されます。

次に、Cisco uBR7225VXR ルータに関する show environment all コマンドの出力例を示します。

Router# show environment all
 
Power Supplies:
Power Supply 1 is AC C49-300. Unit is on.
Power Supply 2 is empty.
 
Temperature readings:
NPE Inlet measured at 25C/77F
NPE Outlet measured at 29C/84F
MP NPE Inlet measured at 23C/73F
MP NPE measured at 30C/86F
MP LC Inlet measured at 28C/82F
MP LC measured at 31C/87F
CPU Die measured at 45C/113F
 
Voltage readings:
+3.30 V measured at +3.28 V
+1.50 V measured at +1.49 V
+2.50 V measured at +2.48 V
+1.80 V measured at +1.78 V
+1.20 V measured at +1.19 V
VDD_CPU measured at +1.27 V
VDD_MEM measured at +2.48 V
VTT measured at +1.24 V
+3.45 V measured at +3.49 V
-11.95 measured at -11.79 V
+5.15 V measured at +5.00 V
+12.15 V measured at +11.71 V
+1.2 V(MP NPE) measured at +1.19 V
+1.8 V(MP NPE) measured at +1.81 V
+3.45 V(MP NPE) measured at +3.56 V
+5.15 V(MP NPE) measured at +5.27 V
+12 V(MP NPE) measured at +11.81 V
-12 V(MP NPE) measured at -12.00 V
+5.15 V(MP LC) measured at +5.27 V
+12 V(MP LC) measured at +11.81 V
 
Fans:
NPE Fan 1 is working
NPE Fan 2 is working
NPE Fan 3 is working
LC Fan 1 is working
LC Fan 2 is working
LC Fan 3 is working
 
Envm stats saved 2 time(s) since reload

ファンの障害

システムの電源がオンになっているときは、Cisco uBR7225VXR ルータのファンが稼動している必要があります。ファン障害が発生してもシステムは動作を続けますが、温度が規定しきい値を超えると、システム コントローラによりコンソール端末に警告メッセージが表示されます。また、温度がシャットダウンしきい値を超えると、システムはシャットダウンします。

温度がシャットダウンしきい値を超えたためにシステムがシャットダウンした場合には、システムの再起動時に、コンソール画面および環境表示画面に次のメッセージが表示されます。

Queued messages:
%ENVM-1-SHUTDOWN: Environmental Monitor initiated shutdown
 

環境モニタ コマンドの詳細および使用方法については、次のマニュアルを参照してください。

次の URL にある『 Cisco IOS CMTS Command Reference Guide

http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/cable/command/reference/cbl_book.html

次の URL にある『Cisco IOS CMTS Cable Software Configuration Guide』

http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/cable/configuration/guide/12_2sc/cbl_12_2sc_book.html

次の ULR にある『Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference』

http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/12_2/configfun/command/reference/ffun_r.html