Cisco uBR7200 シリーズ ユニバーサル ブロードバンド ルータ ハードウェア インストレーション ガイド
Cisco uBR7200 シリーズ ルータと ケーブル ヘッドエンドの接続
Cisco uBR7200 シリーズ ルータとケーブル ヘッドエンドの接続
発行日;2012/01/07 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 5MB) | フィードバック

目次

Cisco uBR7200 シリーズ ルータとケーブル ヘッドエンドの接続

双方向データ ヘッドエンドのアーキテクチャ

単方向データ ヘッドエンドのアーキテクチャ

RF およびデジタル データの概要

ダウンストリームの接続および設定

アップコンバータの設置および設定

北米用アップコンバータ入力レベルの設定

欧州用アップコンバータ入力レベルの設定

アップコンバータ出力レベルの設定

アップコンバータ出力レベルのテスト

アップコンバータ出力周波数の設定

アップコンバータ位相ノイズの影響の測定

ダウンストリーム IF 信号の表示

RF 出力信号の表示

中心周波数の微調整

ダウンストリーム設定の完了

ダウンストリーム設定のテスト

ダウンストリーム RF 信号の測定

スペクトル アナライザのチャネル パワー オプションを使用したダウンストリーム RF 信号の測定

Cisco uBR7200 シリーズ ルータでのダウンストリーム IF 信号の測定

アップコンバータ出力でのダウンストリーム RF 信号の測定

CATV モードを使用したスペクトル アナライザでのダウンストリーム RF 信号の測定

CATV モードを使用した Cisco uBR7200 シリーズ ルータでのダウンストリーム IF 信号の測定

CATV モードを使用したアップコンバータ出力でのダウンストリーム RF 信号の測定

アップストリームの接続および設定

光レシーバーへのアップストリームの接続

アップストリーム設定のテスト

アップストリーム RF 信号の測定

スペクトル アナライザを使用したアップストリーム RF 信号の測定

アップストリーム RF 信号の分析

隣接アップストリーム チャネルがある場合のゼロスパン方式の使用法

レーザー トランスミッタの転送テスト ポイントでの RF 信号の測定

デジタル信号の設定

Cisco uBR7200 シリーズ ルータとケーブル ヘッドエンドの接続

この章では、Cisco uBR7200 シリーズ ユニバーサル ブロードバンド ルータとケーブル ヘッドエンドの接続方法について説明します。内容は次のとおりです。

「双方向データ ヘッドエンドのアーキテクチャ」

「単方向データ ヘッドエンドのアーキテクチャ」

「RF およびデジタル データの概要」

「ダウンストリームの接続および設定」

「ダウンストリーム RF 信号の測定」

「アップストリームの接続および設定」

「アップストリーム RF 信号の測定」

「レーザー トランスミッタの転送テスト ポイントでの RF 信号の測定」

「デジタル信号の設定」


) Cisco uBR7200 シリーズ ルータを設置する前に、ヘッドエンドの Radio Frequency(RF; 無線周波数)設定を分析して、デジタル データと相互作用するようにアナログ RF 信号を設定してください。この章では、最適なパフォーマンスが得られるように、ヘッドエンドの RF およびデジタル データを設定するプロセスについて説明します。


双方向データ ヘッドエンドのアーキテクチャ

図4-1 に、デジタル音声や Fax など、双方向データ用に設定された一般的なヘッドエンド構成を示します。

図4-1 双方向データ用に設定された一般的なケーブル ヘッドエンド

 

単方向データ ヘッドエンドのアーキテクチャ

図4-2 に、Telco リターン ケーブル システムの単方向(ダウンストリーム)データ用に設定された一般的なヘッドエンド構成を示します。

図4-2 単方向(Telco リターン)データ用に設定された一般的なケーブル ヘッドエンド

 

RF およびデジタル データの概要

ここでは、デジタルおよびアナログの両方の RF データが Hybrid Fiber-Coaxial(HFC; 光ファイバ/同軸ハイブリッド)ネットワークで伝送される場合の相互作用について説明します。

HFC ネットワークの場合は、双方向デジタル データ信号の方が、単方向の信号よりもストレスの影響を受けます。ビデオ信号品質の劣化は気づかない程度のものですが、ネットワーク上に双方向デジタル信号とビデオ信号の両方が混在している場合は、次のような原因でデジタル信号が妨害されることがあります。

インパルスおよび電気ノイズ ― ヘア ドライヤ、電灯のスイッチ、サーモスタットなどの住宅内の電気製品、またはネットワーク内の CATV ケーブル付近の高圧線から、ネットワークに侵入する可能性があります(通常は入力の形式をとります)。信号の侵入エリアを特定して、侵入に対処するには、総合的な信号漏れメンテナンス プログラムを実行します。

増幅器の熱によるノイズ ― 増幅器を使用すると、HFC ネットワークにノイズが発生します。ただし、ネットワークが適切に設計および動作していれば、通常、ビデオ信号への影響はわずかです。増幅器が適切に設定されていないと、デジタル データ信号が劣化します。ネットワークの規模が大きいほど、増幅器の熱によるノイズが信号に影響する可能性は高まります。

イングレス ノイズ ― イングレス ノイズには電源(上記の「インパルスおよび電気ノイズ」を参照)、アマチュア無線、CB 無線、または高出力短波放送信号などがあり、これらは 3 ~ 65 MHz の周波数に干渉することがあります。これらのノイズは、通常、ネットワーク内のケーブル配線および装置で拾われます。


) HFC アップストリーム装置の中には、5 MHz 未満の干渉信号を送信して、リバース パスの過負荷を引き起こすものがあります。


ノイズ ファンネリング ― ヘッドエンドへのアップストリーム データ パスでは、ノイズを拾い、ネットワークのあらゆる場所から干渉を受けることがあります。すべてのアップストリーム ノイズは、最終的にヘッドエンドに到達します。この影響は、ネットワーク内の複数の場所からノイズがヘッドエンドに集中するという蓄積性があるため、 ノイズ ファンネリング といいます。アップストリーム レシーバーを 1 台使用しているネットワークでは、ネットワークの規模が大きくなるほど、ノイズ ファンネリングが発生する確率が高くなります。

伝送レベルの変動 ― 同軸ケーブル上の信号損失は温度によって変化します。そのため、年間で 6 ~ 10 dB の変動が生じます。

クリッピング ― 入力レベルが超過すると、光ファイバ トランスミッタのレーザー光により、光の伝送が中断(クリッピング)することがあります。また、アップストリーム伝送およびダウンストリーム伝送の両方でビット エラーが発生し、データ スループットが低下することがあります。レーザーが短時間(1 秒未満)超過しただけで、クリッピングが発生することがあります。

ダウンストリームの接続および設定

ヘッドエンドに Cisco uBR7200 シリーズ ユニバーサル ブロードバンド ルータを設置したあとに、Cisco uBR7200 シリーズを HFC ネットワークに接続し、ネットワークを設定する必要があります。ここでは、ダウンストリームの接続方法および設定方法について説明します。

アップコンバータの設置および設定

ヘッドエンドで Intermediate Frequency(IF; 中間周波数)/RF アップコンバータをまだ開梱していない場合は、開梱して、Cisco uBR7200 シリーズ ユニバーサル ブロードバンド ルータの近くに設置します。


) 安全に関する情報および具体的な設置手順については、アップコンバータ付属のユーザ マニュアルを参照してください。



注意 アップコンバータを適切に設定しないと、システム パフォーマンスが低下し、パケット損失が増大し、carrier-to-noise ratio(CNR; 搬送波対雑音比)が低下します。


) Cisco uBR7200 シリーズのケーブル インターフェイス カードとアップコンバータの間のダウンストリーム パスに、減衰を施す必要があります。シスコ製ケーブル インターフェイス カードは、搭載したケーブル インターフェイス カードのバージョンに応じて、+32 dBmV(+/-2 dB)、+40 dBmV(+/-2 dB)、または +42 dBmV(+/-2 dB)のいずれかの IF 出力レベルを生成します。十分な減衰を施して、アップコンバータの IF 入力レベルに合わせてケーブル インターフェイス カードの IF 出力レベルを調整し、ケーブル回線損失、ケーブル インターフェイス カードの実測出力パワー、およびアップコンバータのパフォーマンスを補ってください。

詳細は、以下の URL で『Cisco uBR7200 Series Universal Broadband Router Cable Interface Line Card Hardware Installation Guide』を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/docs/interfaces_modules/cable/line_cards/installation/guide/mcxxfru.html


北米用アップコンバータ入力レベルの設定

製造元の指示に従い、ケーブル インターフェイス カードのダウンストリーム出力レベルに合わせてアップコンバータ IF 入力レベルを設定する必要があります。初期のシスコ製ケーブル インターフェイス カードの出力は、+32 dBmV(+/-2 dB)でした。ただし、最近のシスコ製ケーブル インターフェイス カードの出力定格は、+42 dBmV(+/-2 dB)です。「ダウンストリーム RF 信号の測定」を参照してください。また、シスコ製ケーブル インターフェイス カード付属のマニュアルや、ケーブル インターフェイス カードの前面プレートを調べて、ダウンストリーム出力レベルを判別してください。

アップコンバータの推奨入力レベルを実現するには、選択したアップコンバータ モデルに応じて(製造元およびモデルについては 付録 F「ヘッドエンド プロビジョニング要件に対応する製造元」 を参照)、ケーブル インターフェイス カードの IF 出力とアップコンバータ入力の間に減衰を施す必要があります。次に例を示します。

General Instrument(GI)C6U への推奨 IF 入力は +23 dBmV です。このアップコンバータでは、入力ケーブルに 6 ~ 9 dB の減衰を施す必要があります。

Vcom MA4040 への推奨 IF 入力は +33 dBmV です。このアップコンバータでは、入力ケーブルに減衰を施す必要がありません(図4-3 を参照)。

入力レベルを確認するには、アップコンバータ入力のテスト ポイントにスペクトル アナライザを接続します。アップコンバータに内蔵計測器が装備されている場合は、スペクトル アナライザを接続する必要はありません。テスト ポイントの IF 入力レベルは、44 MHz で 0 dBmV でなければなりません。

図4-3 北米用アップコンバータ入力レベルの設定

 


ヒント • テスト ポイントで GI C6U を正しいレベルに調整するには、C6U 上で Manual IF Gain Control(MIGC)を使用します。アップコンバータ IF 入力が +23 dBmV の場合に、スペクトル アナライザのテスト ポイントの出力が 44 MHz で 0 dBmV になるように、レベルを調整します。

GI アップコンバータのテスト ポイントの精度は、仕様では +/-2 dB です。

テスト ポイントでVcom MA4040を正しいレベルに調整するには、Automatic Gain Control(AGC)を自動に設定します。Vcom MA4040にはこの設定を確認するための計測器が内蔵されています。


 

欧州用アップコンバータ入力レベルの設定

製造元の指示に従い、ケーブル インターフェイス カードのダウンストリーム出力レベルに合わせてアップコンバータ IF 入力レベルを設定する必要があります。Cisco MC16E の出力定格は、+40 dBmV(+/-2 dB)です。「ダウンストリーム RF 信号の測定」を参照してください。また、シスコ製ケーブル インターフェイス カード付属のマニュアルや、ケーブル インターフェイス カードの前面プレートを調べて、ダウンストリーム出力レベルを判別してください。

アップコンバータの推奨入力レベルを実現するには、選択したアップコンバータ モデルに応じて(製造元およびモデルについては 付録 F「ヘッドエンド プロビジョニング要件に対応する製造元」 を参照)、ケーブル インターフェイス カードの IF 出力とアップコンバータ入力の間に減衰を施す必要があります。

入力レベルを確認するには、アップコンバータ入力のテスト ポイントにスペクトル アナライザを接続します。アップコンバータに内蔵計測器が装備されている場合は、スペクトル アナライザを接続する必要はありません。テスト ポイントの IF 入力レベルは、36.125 MHz で 0 dBmV でなければなりません。

図4-4 欧州用アップコンバータ入力レベルの設定

 

アップコンバータ出力レベルの設定

次に、製造元の指示に従って、アップコンバータ出力 RF レベルを設定する必要があります。DOCSIS 仕様では、+50 ~ +61 dBmV の RF 出力レベルが許可されます。使用するアップコンバータに有効な出力レベルを、この範囲の中から選択してください。たとえば、図4-14 の構成では、出力レベルは +55 dBmV です。


) アップコンバータ出力レベルは +58 dBmV 以下に設定する必要があります。このようにすると、テスト装置の較正精度に余裕(上限方向)が生じ、測定の不確実さに対応することができるため、アップコンバータ内の圧縮を回避できます。



ヒント • GI C6U の推奨出力レベルは +53 ~ +55 dBmV です。

Vcom MA4040 の推奨出力レベルは、88 ~ 860 MHz で +55 ~ +58 dBmV です。


 

アップコンバータ出力レベルのテスト

GI、Barco、または Scientific Atlanta アップコンバータを使用している場合は、アップコンバータの前面で 0 dBmV テスト ポイント測定を実行できます。Vcom アップコンバータを使用している場合は、アップコンバータの背面で 0 dBmV テスト ポイント測定を実行できます。スペクトル アナライザに、図4-5 のような信号が表示されます。


) デジタル変調キャリアの平均パワー レベルは、ケーブル ネットワークのビデオ キャリア振幅より 6 ~ 10 dB 小さい値に設定する必要があります。


図4-5に、44 MHz IF テスト ポイントでの Agilent 8591C スペクトル アナライザによるデジタル チャネル パワー測定の例を示します(北米ヘッドエンド)。

図4-5 44 MHz IF テスト ポイントでのデジタル チャネル パワー測定の例

 

アップコンバータ出力周波数の設定

次に、出力周波数を選択する必要があります。DOCSIS 仕様では、91 ~ 857 MHz のチャネルが許可されています(91 MHz の中心周波数は不要です)。図4-14の例では、610 MHz の中心周波数を使用しています。

次に、デジタル変調後のダウンストリーム キャリア周波数を定義する DOCSIS Radio Frequency Interface Specification の抜粋を示します。

DOCSIS ― 「ダウンストリーム周波数プランは、[IS-6] に基づく Harmonic Related Carrier(HRC)、Incremental Related Carrier(IRC)、またはStandard(STD)北米周波数プランに準拠する必要があります。ただし、91 MHz の中心周波数未満での動作は不要です。」

EuroDOCSIS ― 「ダウンストリーム周波数プランには、112 ~ 858 MHz(250 kHz ずつ増分)のすべての中心周波数が含まれます。国内およびネットワークの要件を満たすためにどの周波数を使用するかは、オペレータが判断します。」

出力周波数は、周波数のナローキャスト帯域内またはナローキャスト コンバイナの値に設定する必要があります。ナローキャスト周波数は、ネットワーク内の特定のファイバ ノード グループまたは領域グループに伝送される周波数として定義されます(図4-6 を参照)。ファイバ ノードおよび領域の各グループ内では、同じプログラミング内容が受信されます。グループが異なれば、受信内容も異なります。


ヒント • Vcom MA4040は、チャネルの中心周波数を表示します。

GI C6U は、チャネルの中心周波数より 1.75 MHz 低い周波数を表示します。この値は、同じスペクトルを使用するアナログ テレビ チャネルのビジュアル キャリア周波数と同等です。


 

図4-6 ナローキャスト コンバイナおよび出力周波数

 

アップコンバータ位相ノイズの影響の測定

スペクトル アナライザを使用すると、ケーブル ヘッドエンドから送信される RF 出力信号に対する、アップコンバータの相対的な集約位相ノイズの影響を測定できます。RF 出力信号の位相ノイズ量がダウンストリーム データ伝送に悪影響を及ぼす可能性があるかどうかを判別するには、ここに記載された手順に従ってください。RF 出力信号に付加される位相ノイズを測定するには、次の手順を実行します。


) ほとんどのスペクトル アナライザは、位相ノイズを正確に測定するように設計されていません。



注意 ここに記載されている手順を実行すると、Cisco uBR7200 シリーズ ルータに現在接続されているすべてのアクティブなケーブル モデムが切断されます。

ダウンストリーム IF 信号の表示


) スペクトル アナライザを使用してここに記載された測定を実行するための正確な手順については、スペクトル アナライザに付属のユーザ ガイドを参照してください。



ステップ 1 スペクトル アナライザを、Cisco uBR7200 シリーズ ユニバーサル ブロードバンド ルータに搭載されたシスコ製ケーブル インターフェイス カードのダウンストリーム コネクタに接続します。

ステップ 2 スペクトル アナライザの電源スイッチをオンの位置にします。

ステップ 3 44 MHz(北米ヘッドエンドの場合)または 36.125 MHz(欧州ヘッドエンドの場合)の中心周波数でダウンストリーム IF を表示するように、スペクトル アナライザを設定します。

ステップ 4 分解能帯域幅を 100 kHz に、ビデオ帯域幅を 1 MHz に、スパンを 12 MHz に、スウィープ タイムを 20 ミリ秒に設定します。スペクトル アナライザに、図4-7のような信号が表示されます。

図4-7 ダウンストリーム IF チャネル パワー

 

ステップ 5 ダウンストリーム ケーブル インターフェイスのダウンストリーム シンボル レートを 0 に設定して、ケーブル インターフェイス カードからのダウンストリーム デジタル データ伝送を停止します。これにより、未変調の IF キャリア信号がダウンストリーム上で伝送されます。このようにするには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次の Cisco IOS コマンドを入力します。

Router(config-if)# cable downstream symbol 0
 

スペクトル アナライザに、図4-8のような信号が表示されます。

図4-8 位相ノイズの測定

 


) 変調後のキャリアと未変調の Continuous Wave(CW)キャリアで、合計チャネル パワー(6 MHz の範囲)が変化していないことに注意してください。


ステップ 6 スペクトル アナライザのスパンを 12 MHz から 6 MHz に狭めて、CW 信号を拡大表示します(図4-8では中心が 6 MHz)。

ステップ 7 分解能帯域幅を 100 kHz から 1 kHz に変更して、スウィープ タイムを約 18 秒に低下させます。ただし、1 kHz のビデオ帯域幅および中心周波数は変更しません。スペクトル アナライザに、図4-9のような信号が表示されます。

図4-9 6 MHz チャネル帯域

 


図4-9のように、グラフに目的以外の信号や「突起」が表示されることがあります。これらの信号は、このモードのモジュレータの特性であり、ダウンストリーム データ伝送には影響しません。


ステップ 8 さらに 6 MHz から 100 kHz までスパンを狭めて、チャネル キャリアの中心周波数を拡大表示し、分解能帯域幅およびビデオ帯域幅を各スペクトル アナライザの絶対最小値に低下させます。スペクトル アナライザに、図4-10のような信号が表示されます。

図4-10 キャリア中心周波数の 100 kHz 「拡大表示」

 

ステップ 9 アップコンバータの RF 出力信号と比較できるように、スペクトル アナライザのこのプロット出力を保存します。


 

RF 出力信号の表示

スペクトル アナライザでダウンストリーム IF 信号を特定、表示、および保存したら、アップコンバータの RF 出力にも同様な手順を実行する必要があります。


ステップ 1 スペクトル アナライザをケーブル インターフェイス カードのダウンストリーム IF インターフェイスから取り外して、ダウンストリーム IF インターフェイスをアップコンバータの IF 入力に接続し直します。


) 必要に応じて、ダウンストリーム パスに適切な減衰が施されているかを確認してください。詳細については、「北米用アップコンバータ入力レベルの設定」を参照してください。


ステップ 2 アップコンバータの RF 出力にスペクトル アナライザを接続します。

ステップ 3 アップコンバータの RF 出力周波数と一致するように、スペクトル アナライザの中心周波数を設定します。この例では、RF 出力周波数は 555 MHz です。

ステップ 4 スペクトル アナライザで RF 出力の完全スウィープを 1 回以上実行します。


) 保存された信号のピーク値と現在のピーク値が同じになるように、現在の測定のリファレンス レベルを調整します。


スペクトル アナライザの画面に、図4-11のような別の信号が表示されます。

図4-11 IF 入力スウィープおよび RF 出力スウィープの比較

 

ステップ 5 2 つの信号波形を比較して、アップコンバータの 100 kHz 位相ノイズ測定値を調べます。(2 つのピーク振幅測定を重ねて)信号が非常に大きい場合は、アップコンバータに高周波位相ノイズが発生し、デジタル変調後の信号と互換性がない可能性があります。過度のゲイン、電源装置の問題、または設計上の欠陥があるアップコンバータを使用すると、ケーブル ヘッドエンドの位相ノイズが許容レベルを超えることがあります。比較結果が図4-11 のようになる場合は、アップコンバータが適切に動作しています。


) アップコンバータに「時間に伴うドリフティング」が発生する可能性がある場合は、2 つの信号を比較するときに、[min-hold] と [max-hold] の 2 つのトレースを画面に追加します。いずれかのトレース波形が変化した場合は、アップコンバータに障害が発生しています。この方法は、機械的なタッピングや振動関連の問題を検出するために役立ちます。こうした問題は、アップコンバータの位相のイズに悪影響を及ぼします。

検出結果を確認するために、コンステレーション位相ノイズの減少を表示できる QAM(直交振幅変調)アナライザを使用して、アップコンバータを調べることを推奨します。


ステップ 6 ケーブル インターフェイス カードの出力にスペクトル アナライザを接続して、保存されたトレースを消去します。

ステップ 7 スペクトル アナライザのスパンを100 kHzから10 kHzに狭めて、スペクトル アナライザでRF出力の完全スウィープを1回以上実行します。

ステップ 8 この新しいトレースを保存して、アップコンバータの RF 出力に戻ります(このプロセス中にアップコンバータを接続し直します)。スペクトル アナライザに、図4-12 のような信号が表示されます。

図4-12 IF 入力スウィープおよび RF 出力スウィープでの周波数分解能の増大

 


) この手順を実行すると、アップコンバータの IF 入力信号と RF 出力信号の分解能が大幅に高まります。



 

中心周波数の微調整

図4-12の信号には、ごくわずかの周波数エラーが含まれます。ここでは最後の手順として、この周波数エラーを修正し、10 kHz 以下の付加的な低周波位相ノイズを表示します。


ステップ 1 スペクトル アナライザで RF 出力中心周波数を微調整して、IF 出力トレースと RF 出力トレースの誤差を除去します。これらの 2 つの信号の中心周波数間の誤差は、アップコンバータの「周波数エラー」といいます。


) FCC(米国連邦通信委員会)では、アップコンバータの周波数エラーが航空帯域において 5 kHz を超えないように規定しています。


ステップ 2 「RF 出力信号の表示」ステップ 3 およびステップ 4 を繰り返して、正確な中心周波数を 555 MHz に設定します。この例では、正確な中心周波数は 544.99970 MHz です。スペクトル アナライザに、図4-13 のような信号が表示されます。


) 新規に調整した中心周波数を使用するには、スペクトル アナライザに周波数カウント機能が必要です。


図4-13 RF 出力の付加的な位相ノイズを示すために重ねた周波数

 

ステップ 3 確実な値を読み取るために、中心周波数から 5 kHz の位置で位相ノイズの増分(IF 出力トレースと RF 出力トレース間の振幅差)を測定します。この値は、アップコンバータからの位相ノイズの影響を示します。

ステップ 4 ステップ 3で得られた値をケーブル ネットワーク ヘッドエンドの最小仕様値と比較して、アップコンバータが正常に動作しているかを調べます。

この手順で表示されるスペクトル アナライザ信号は、「理想的な」ヘッドエンド環境で稼働する高品質な DOCSIS 準拠アップコンバータの信号です。位相ノイズのレベルが著しく大きくなった場合(つまり、ピーク振幅を重ねた場合に、RF 信号の下の部分が IF 信号の下の部分よりも著しく大きい場合)は、ご使用のアップコンバータがデジタル変調フォーマットに適していない可能性があります。

可能であれば、QAM アナライザなどの専用アナライザ、またはその他の専用位相ノイズ測定装置を使用して、アップコンバータのパフォーマンスを 2 重にチェックします。


) 発生する可能性のあるアップコンバータ ドリフトまたは間欠障害を調べる場合は、スペクトル アナライザにIF プロット(または「リアルタイム」 RF プロット)、[max-hold] RF プロット、および [min-hold] RF プロットの 3 つの波形を表示します。IF プロット(または「リアルタイム」 RF プロット)の波形が [max-hold] または [min-hold] RF プロットと異なる場合は、アップコンバータに間欠障害が発生している可能性があります。


ステップ 5 ダウンストリーム ケーブル インターフェイスのダウンストリーム シンボル レートを 5056941 シンボル/秒に設定して、ケーブル インターフェイス カードからの 64 QAM ダウンストリーム デジタル データ伝送を再確立します。このようにするには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次の Cisco IOS コマンドを入力します。

Router(config-if)# cable downstream symbol 5056941
 

) 6 MHzダウンストリーム チャネル プランで 64 QAM 伝送を行う場合、DOCSIS では 5056941 シンボル/秒が指定されています。256 QAM 伝送の場合は、5360537シンボル/秒が指定されています。


ステップ 6 ご使用のアップコンバータによって、信頼できるダウンストリーム データ伝送が実現することが判明したら、次の「 ダウンストリーム設定の完了 」に進んでください。


 

ダウンストリーム設定の完了

ダウンストリーム設定を完了するには、アップコンバータ出力を、ヘッドエンドのレーザー トランスミッタへのメイン ヘッドエンド ブロードキャスト フィードと結合する必要があります。図4-14 の例では、レーザー トランスミッタには 2 つの入力があります。これらの入力は +17 dBmV ビデオキャリア用です。ケーブル モデム サービスおよびデジタル ビデオやローカル アクセス チャネルを含むナローキャスト フィードは、8 方向タップおよび 3 方向スプリッタを使用して、レーザー トランスミッタ入力に接続します(図4-14 を参照)。


) この例では、2 つのファイバ ノードに伝送可能なレーザー トランスミッタの出力に、光スプリッタが配置されています。


8 方向タップには 11 dB、3 方向スプリッタには 7 dB の挿入損失が発生するため、合計損失は 18 dB になります。この合計挿入損失により、トランスミッタの入力はオーバードライブし、適切に動作しなくなります。この挿入損失を補正するには、デジタル キャリア レーザー入力に減衰を施す必要があります。データ キャリアの入力レベルは +7 dBmV、またはビデオ キャリアから 10 dB を差し引いた値です。この例では、ヘッドエンド ケーブルの挿入損失および受動損失を調整するために、20 dB 減衰器を使用しています(図4-14 を参照)。

図4-14 完全なダウンストリーム構成

 


ヒント 多数の出力をもつ、非常に大規模で複雑なヘッドエンド システムを使用している場合は、ネットワークを結合するヘッドエンド内で大きな受動損失が発生することがあります。たとえば、100 フィートの 59 シリーズ ヘッドエンド同軸ケーブル(RG-59)を使用するヘッドエンドでは、6 ~ 8 dB の損失が発生することがあります。この損失を補正するには、レーザー トランスミッタの近くにアップコンバータを設置する場合があります。


ダウンストリーム設定のテスト

ダウンストリーム設定をテストするには、ケーブル モデムをレーザー トランスミッタのダウンストリーム転送テスト ポイントに接続します。必要に応じてダイプレクス フィルタおよび減衰器を使用して、ケーブル モデムを Cisco uBR7200 シリーズ ユニバーサル ブロードバンド ルータ ケーブル インターフェイス カードのアップストリーム ポートに接続します。

Cisco uBR7200 シリーズ ルータ アップストリーム ポートの公称入力レベルは 0 dBmV ですが、Cisco uBR7200 シリーズ ソフトウェアを使用して、-10 dBmV または +25 dBmV に調整することもできます。ルータの指示に従い、モデムは適切なケーブル インターフェイス カード入力レベルを実現するように、出力レベルを調整します。テスト用ケーブル モデムでは、ダイプレクス フィルタのアップストリームとルータのアップストリーム ポート間で 8 ~ 10 dB 以上の減衰が必要になります。図4-14の例では、40 dB の減衰パッドが使用されています。

設定が正しく機能する場合は、残りのネットワークが稼働する確率が高まります。この設定でケーブル インターフェイスの CNR 予測値が低い場合は、さらに調整する必要があります。


) CNR 予測値は、ヘッドエンドのダウンストリーム レーザー テスト ポイントで測定できます。この測定値を使用すると、アップコンバータ、ヘッドエンド コンバイナ、および転送分散システムのパフォーマンスを確認してから HFC ネットワークにケーブル モデムを設置できます。通常、転送パスからのダウンストリーム干渉のテストを実行するのは、このテスト ポイントのみです。ご使用のスウィープ装置が、デジタル キャリアを伝送するようにプログラムされていないことを確認してください。デジタル キャリアを伝送するようにプログラムされていると、ビット エラーとパケット損失が発生して、ケーブル モデムの動作の信頼性が低下する可能性があります。

Cisco uBR900 シリーズ ケーブル アクセス ルータで CNR 予測値を確認するには、「ダウンストリーム信号の確認」の説明に従ってください。



ヒント ヘッドエンドに設置された Cisco uBR900 シリーズ アクセス ルータの CNR 予測値は、35 ~ 39 dB になります。

CNR 予測値が最大になっていると、ケーブル モデムの信頼性とサービス品質が最適化されます。


ダウンストリーム RF 信号の測定

Cisco uBR7200 シリーズ ユニバーサル ブロードバンド ルータおよびケーブル モデムのパフォーマンスにとっては、ヘッドエンドでデジタル変調されたダウンストリーム キャリアの設定が重要です。目的の仕様に合わせて RF 信号を設定するための注意事項を、次に示します。スペクトル アナライザを使用して RF 信号を測定するための方法は 2 つあります。ここでは、これらの方法について説明します。

「スペクトル アナライザのチャネル パワー オプションを使用したダウンストリーム RF 信号の測定」

「CATV モードを使用したスペクトル アナライザでのダウンストリーム RF 信号の測定」(デジタル チャネル パワー モードを装備)

上記の 2 つのセクションでは、スペクトル アナライザを使用するために必要な手順について説明します。デジタル変調キャリアの平均パワー レベルを測定する機能を備えた信号レベル計測器、および QAMアナライザを使用することもできます。これらの測定を実行する機器の一部を、次に示します。

Option 4 を備えた Acterna SDA-5000( http://www.acterna.com

Agilent 8591C、N1776A、2010、または 3010( http://www.tm.agilent.com

Sunrise Telecom AT-2000RQ、CM1000、または CR1200R( http://www.sunrisetelecom.com/broadband

Telsey DMA-120、DMA-121、または DMA122( http://www.telsey.it

Option QA1 を備えた Trilithic 860DSP( http://www.trilithic.com

上記のいずれかの機器を使用してこれらの測定を実行すると、ダウンストリーム信号が正しく設定されていることを確認できます。また、今後ネットワークのトラブルシューティングを行うときに役立ちます。

スペクトル アナライザのチャネル パワー オプションを使用してダウンストリーム RF 信号を測定する場合は、「 スペクトル アナライザのチャネル パワー オプションを使用したダウンストリーム RF 信号の測定 」に進んでください。CATV モードを使用してダウンストリーム RF 信号を測定する場合は、「CATV モードを使用したスペクトル アナライザでのダウンストリーム RF 信号の測定」に進んでください。


) 外部に IF ループのあるアナログ TV チャネル モジュレータは、QAM でデジタル変調されたキャリアのアップコンバータとして使用するには不適切です。これらの装置は、通常、64 および 256 QAM デジタル信号に必要な位相ノイズおよび線形パフォーマンス レベルを満たしていません。これらの装置を使用すると、パフォーマンスが低下したり、システム障害が発生することがあります。


スペクトル アナライザのチャネル パワー オプションを使用したダウンストリーム RF 信号の測定

ここでは、スペクトル アナライザのチャネル パワー オプションを使用してダウンストリーム RF 信号を測定する方法について説明します。

「Cisco uBR7200 シリーズ ルータでのダウンストリーム IF 信号の測定」

「アップコンバータ出力でのダウンストリーム RF 信号の測定」

Cisco uBR7200 シリーズ ルータでのダウンストリーム IF 信号の測定


) スペクトル アナライザを使用してここに記載された測定を実行するための正確な手順については、スペクトル アナライザに付属のユーザ ガイドを参照してください。



ステップ 1 スペクトル アナライザを、Cisco uBR7200 シリーズ ルータに搭載されたシスコ製ケーブル インターフェイス カードのダウンストリーム コネクタに接続します。

ステップ 2 スペクトル アナライザの電源スイッチをオンの位置にします。

ステップ 3 44 MHz(北米ヘッドエンドの場合)または 36.125 MHz(欧州ヘッドエンドの場合)の中心周波数でダウンストリーム IF を表示するように、スペクトル アナライザを設定します。

ステップ 4 スパンを 10 MHz に設定します。スペクトル アナライザに、図4-15 のような信号が表示されます。

図4-15 スペクトル アナライザでのダウンストリーム IF 信号の表示

 

ステップ 5 スペクトル アナライザのチャネル パワー オプションを使用して、IF 信号を測定します。チャネル間隔およびチャネル帯域幅を 6 MHz に設定します。スペクトル アナライザに、図4-16のような信号が表示されます。

図4-16 IF チャネル パワーの測定

 


図4-16 の IF チャネル パワーは、スペクトル アナライザに表示されているように +34.23 dBmV です。


ステップ 6 映像平均化機能を選択します。スペクトル アナライザに、図4-17 のような信号が表示されます。

図4-17 映像平均化を使用した IF チャネル パワーの測定

 


) チャネル内のおよその最高最低差を調べるには、スペクトル アナライザの映像平均化機能を使用します。ただし、映像平均化モードで登録された振幅値は、通常、実際のチャネル パワーよりも約2.5 dB小さいことに注意してください。



 

アップコンバータ出力でのダウンストリーム RF 信号の測定


ステップ 1 ケーブル インターフェイス カード ダウンストリーム コネクタからスペクトル アナライザを取り外します。

ステップ 2 ケーブル インターフェイス カードのダウンストリーム出力をアップコンバータ入力コネクタに接続します。

ステップ 3 アップコンバータの RF 出力にスペクトル アナライザを接続します。スペクトル アナライザ入力が過負荷になると、スペクトル アナライザによって内部生成されたアーティファクトが表示されることがあります。図4-18に表示されたアナライザ トレースでは、アーティファクトが丸で囲まれています。必要に応じて減衰を施して、過負荷状態を改善してください。

図4-18 過負荷状態のスペクトル アナライザの入力

 

ステップ 4 アップコンバータの入力をデジタル QAM 信号に、出力レベルを製造元の推奨設定値に設定します。一般的な出力振幅の範囲は +50 ~ +58 dBmV ですが、DOCSIS では +61 dBmV を指定しています。

ステップ 5 ヘッドエンド用に選択した中心周波数の位置に RF 信号が表示されるように、スペクトル アナライザを設定します。この例では、RF の中心周波数は 699 MHz です。スパンを 20 MHz に設定します。最後に、チャネル間隔およびチャネル帯域幅を 6 MHz に設定します。

RF 信号によってスペクトル アナライザの入力が過負荷状態になる場合は、アナライザに図4-19のような信号が表示されることがあります。信号の両側の傾斜は、読み取り値が不正であることを示します。

図4-19 アップコンバータ出力での RF 信号の測定 -- 過負荷状態の場合

 

ステップ 6 スペクトル アナライザへの入力に減衰を施すと、過負荷状態を改善できます(図4-20を参照)。

図4-20 アップコンバータ出力での RF 信号の測定 -- 減衰によって過負荷状態を改善した場合

 

ステップ 7 デジタル チャネル パワーが表示されるように、スペクトル アナライザの設定を変更します。この設定を使用すると、アップコンバータ出力のパワーが超過しているかどうかを確認できます。図4-21 では、アップコンバータ出力の読み取り値は +64.31 dBmV です。この値は、DOCSIS で指定された +50 ~ +61 dBmV の範囲を超えています。


ヒント この振幅の信号が測定された場合、スペクトル アナライザは過負荷になり、不正な読み取り値(内部生成されたスプリアスなど)が得られることがあります。


図4-21 アップコンバータ出力での RF 信号の測定 -- アップコンバータ出力レベルが高すぎる場合

 

ステップ 8 +50 ~ +61 dBmV の範囲となるように、アップコンバータ出力のパワーを調整します。図4-22では、アップコンバータ出力の読み取り値は +57.06 dBmV です。この値は正しい範囲内にあります。

図4-22 アップコンバータ出力での RF 信号の測定 -- 出力を正しい範囲に調整した場合

 

ステップ 9 スペクトル アナライザで映像平均化機能を選択します。信号がより滑らかになり、周波数応答の問題を識別できるようになります。スペクトル アナライザに、図4-23のような RF 信号が表示されます。

図4-23 アップコンバータ出力での RF 信号の測定 -- 映像平均化機能を使用した場合

 


ヒント チャネル内のおよその最高最低差を調べるには、スペクトル アナライザの映像平均化機能を使用します。ただし、映像平均化モードで登録された振幅値は、通常、実際のチャネル パワーよりも約2.5 dB小さいことに注意してください。



) ヘッドエンドでチャネル内の周波数応答問題が発生すると、ネットワーク パフォーマンスが低下するか、または HFC ネットワークのケーブル モデムが動作しなくなることがあります。シスコ製ケーブル インターフェイス カードに指定された最大最高最低差は、5.6 MHz の範囲で +/-1.5 dB です。アップコンバータの出力の最大傾斜が 5.6 MHz で +/-1.5 dB を超えないようにしてください。測定された最大傾斜が 5.6 MHz の範囲で +/-1.5 dB を超えている場合、アップコンバータとデジタル QAM 信号に互換性がないか、またはアップコンバータが故障している可能性があります。ただし、スペクトル アナライザを「映像平均化」モードで使用している場合は、振幅精度が調整されていることを考慮してください。


ステップ 10 ヘッドエンド RF 測定値が 付録 B「RF 仕様」 の表に記載された推奨 DOCSIS パラメータに適合しているか確認します。ヘッドエンドの設定および測定値をヘッドエンドのサイト ログに記録します( 付録 G「サイト ログ」 を参照)。記録しておくと、Cisco uBR7200 シリーズ ルータをあとで設置するときのトラブルシューティングに役立ちます。


 

これで、チャネル パワー オプションを使用してダウンストリーム RF 信号を測定する手順は完了です。「レーザー トランスミッタの転送テスト ポイントでの RF 信号の測定」に進んでください。

CATV モードを使用したスペクトル アナライザでのダウンストリーム RF 信号の測定

ここでは、スペクトル アナライザで CATV モード(デジタル チャネル パワー オプション)を使用して、ダウンストリーム RF 信号を測定する方法について説明します。

「CATV モードを使用した Cisco uBR7200 シリーズ ルータでのダウンストリーム IF 信号の測定」

「CATV モードを使用したアップコンバータ出力でのダウンストリーム RF 信号の測定」


) ここに記載された 2 つのアナライズを実行する場合は、できるだけ新しいモデルのスペクトル アナライザを使用してください。Agilent 8591C(http://www.tm.agilent.com)や Tektronix 2715
http://www.tek.com)などのスペクトル アナライザを使用すると、ここに記載された作業を実行できます。


CATV モードを使用した Cisco uBR7200 シリーズ ルータでのダウンストリーム IF 信号の測定


) スペクトル アナライザを使用してここに記載された測定を実行するための正確な手順については、スペクトル アナライザに付属のユーザ ガイドを参照してください。



ステップ 1 スペクトル アナライザを、Cisco uBR7200 シリーズ ルータに搭載されたシスコ製ケーブル インターフェイス カードのダウンストリーム コネクタに接続します。

ステップ 2 スペクトル アナライザの電源スイッチをオンの位置にします。

ステップ 3 スペクトル アナライザを CATV モード(CATV アナライザ オプション)に設定し、ダウンストリーム IF 信号を表示するようにチャネル測定オプションを選択します。スペクトル アナライザに、図4-24のような信号が表示されます。


図4-24に、アナライザをこのモードで使用した場合に、Agilent 8591C に表示される 3 つの画面の最初の画面を示します。図4-25に、表示される 3 つの画面の最後の画面を示します。


図4-24 CATV モードのスペクトル アナライザでのダウンストリーム IF 信号の表示 -- 最初の画面

 

ステップ 4 この出力における 3 つの画面の最後の画面を表示します。スペクトル アナライザに、図4-25のような信号が表示されます。

図4-25 CATV モードのスペクトル アナライザでのダウンストリーム IF 信号の表示 -- デジタル チャネル パワーの初期画面

 

ステップ 5 測定するデジタル チャネルを入力し、デジタル チャネル パワーを選択します。スペクトル アナライザに、図4-26 のような信号が表示されます。

図4-26 CATV モードのスペクトル アナライザでの IF 信号の測定 -- デジタル チャネル パワー画面

 

ステップ 6 スペクトル アナライザのリファレンス レベル制御機能を使用して、信号波形がデジタル変調キャリアとして明確に識別されるように、表示信号の振幅を調整します(図4-27 を参照)。

図4-27 CATV モードのスペクトル アナライザでの IF 信号の測定 -- 調整済みのデジタル チャネル パワー画面

 


図4-27 の IF チャネル パワーは、スペクトル アナライザに表示されているように +33 dBmV です。


ステップ 7 映像平均化機能を選択します。スペクトル アナライザに、図4-28のような信号が表示されます。

図4-28 CATV モードのスペクトル アナライザでの IF 信号の測定 -- デジタル チャネル パワー画面(映像平均化)

 


) チャネル内のおよその最高最低差を調べるには、スペクトル アナライザの映像平均化機能を使用します。ただし、映像平均化モードで登録された振幅値は、通常、実際のチャネル パワーよりも約2.5 dB小さいことに注意してください。



 

次の、「 CATV モードを使用したアップコンバータ出力でのダウンストリーム RF 信号の測定 」に進んでください。

CATV モードを使用したアップコンバータ出力でのダウンストリーム RF 信号の測定


ステップ 1 ケーブル インターフェイス カード ダウンストリーム コネクタからスペクトル アナライザを取り外します。

ステップ 2 ケーブル インターフェイス カードのダウンストリーム出力をアップコンバータ入力コネクタに接続します。

ステップ 3 アップコンバータの RF 出力にスペクトル アナライザを接続します。

ステップ 4 アップコンバータの出力レベルを製造元の推奨設定に設定します。一般的な出力振幅範囲は +50 ~ +58 dBmV ですが、DOCSIS では +61 dBmV を指定しています。

ステップ 5 ヘッドエンド用に選択した中心周波数の位置に RF 信号が表示されるように、スペクトル アナライザを設定します。この例では、RF の中心周波数は 705 MHz です。

ステップ 6 スペクトル アナライザをCATVモード(CATVアナライザ オプション)に設定し、ダウンストリームRF信号を表示するようにチャネル測定オプションを選択します。スペクトル アナライザに、図4-24 のような信号が表示されます。


図4-29 に、アナライザをこのモードで使用した場合に、Agilent 8591C に表示される 3 つの画面の最初の画面を示します。図4-30 に、表示される 3 つの画面の最後の画面を示します。


図4-29 CATV モードのアップコンバータ出力での RF 信号の表示 -- 最初の画面

 

ステップ 7 この出力における 3 つの画面の最後の画面を表示します。スペクトル アナライザに、図4-30 のような信号が表示されます。

図4-30 CATV モードのスペクトル アナライザでの RF 信号の表示 -- デジタル チャネル パワーの初期画面

 

ステップ 8 測定するデジタル チャネルを入力し、デジタル チャネル パワーを選択します。スペクトル アナライザに、図4-31 のような信号が表示されます。

図4-31 CATV モードのアップコンバータ出力での RF 信号の測定 -- デジタル チャネル パワー画面

 

ステップ 9 スペクトル アナライザのリファレンス レベル制御機能を使用して、信号のピークがアナライザの表示グリッドの一番上のグリッド内に収まるように、表示された信号の振幅を調整します(図4-32 を参照)。

図4-32 CATV モードのアップコンバータ出力での RF 信号の測定 -- 調整済みのデジタル チャネル パワー画面

 

ステップ 10 映像平均化機能を選択します。スペクトル アナライザに、図4-33 のような信号が表示されます。

図4-33 CATV モードのアップコンバータ出力での RF 信号の測定 -- 映像平均化機能を使用した場合のデジタル チャネル パワー画面

 


) チャネル内のおよその最高最低差を調べるには、スペクトル アナライザの映像平均化機能を使用します。ただし、映像平均化モードで登録された振幅値は、通常、実際のチャネル パワーよりも約2.5 dB小さいことに注意してください。



) ヘッドエンドでチャネル内周波数応答問題が発生すると、ネットワーク パフォーマンスが低下するか、または HFC ネットワークのケーブル インターフェイスが動作しなくなることがあります。シスコ製ケーブル インターフェイス カードに指定された最大最高最低差は、5.6 MHz の範囲で +/-1.5 dB です。アップコンバータの出力の最大傾斜が 5.6 MHz で +/-1.5 dB を超えないようにしてください。測定された最大傾斜が 5.6 MHz の範囲で +/-1.5 dB を超えている場合、アップコンバータとデジタル QAM 信号に互換性がないか、またはアップコンバータが故障している可能性があります。


ステップ 11 ヘッドエンドの RF 測定値が 付録 B「RF 仕様」 の表に記載された推奨 DOCSIS パラメータに適合しているかを確認します。

ステップ 12 ヘッドエンド設定および測定値を確認したら、 付録 G「サイト ログ」 に記録します。記録しておくと、Cisco uBR7200 シリーズ ルータをあとで設置するときのトラブルシューティングに役立ちます。

ステップ 13 上記の手順に従って RF 信号を分析および調整したら、「アップストリームの接続および設定」に進んでください。


 

アップストリームの接続および設定

ここでは、デジタル データのアップストリームの接続方法および設定方法について説明します。

光レシーバーへのアップストリームの接続

アップストリームを光レシーバーに接続するには、コンバイナとして双方向スプリッタを使用して、Cisco uBR900 シリーズ アクセス ルータをヘッドエンドに接続したまま、アップストリーム ヘッドエンド ケーブルを光レシーバーに接続します(図4-34 を参照)。

Cisco uBR7200 シリーズ ケーブル インターフェイス カードのデフォルトのアップストリーム入力レベルは 0 dBmV です。アップストリーム入力レベルを他の値に調整するには、ルータで稼働している Cisco IOS ソフトウェアを使用します。Cisco uBR7200 シリーズ ルータはリモート ケーブル モデムに伝送するときに、自動パワー制御機能を使用します。パワー レベルを正確に設定すると、ケーブル モデムの動作の信頼性を高めることができます。

表4-1 に、使用するチャネル帯域幅ごとに、Cisco uBR7200 シリーズ ルータで使用できる各ケーブル インターフェイス カードのアップストリーム入力パワー範囲を示します。

 

表4-1 ケーブル インターフェイス カード タイプごとのアップストリーム入力パワー範囲

チャネル帯域幅
Cisco MC11 FPGA
Cisco MC16B、MC1xC 1 、MC16E、および MC16S
DOCSIS の仕様

200 KHz

該当なし

-10 ~ +25 dBmV

-16 ~ +14 dBmV

400 KHz

該当なし

-10 ~ +25 dBmV

-13 ~ +17 dBmV

800 KHz

該当なし

-10 ~ +25 dBmV

-10 ~ +20 dBmV

1.6 MHz

-10 ~ +10 dBmV

-10 ~ +25 dBmV

-7 ~ +23 dBmV

3.2 MHz

該当なし

-10 ~ +25 dBmV

-4 ~ +26 dBmV

1.[MC1xC] には、MC11C、MC12C、MC14C、および MC16C ケーブル インターフェイス カードが含まれます。


Cisco uBR7200 シリーズ ルータに Cisco MC16x ケーブル インターフェイス カード(6 つのアップストリーム ポートおよび 1 つのダウンストリーム ポート)が搭載されている場合は、上記の双方向スプリッタの代わりに 6 つの双方向スプリッタ(アップストリーム ポートごとに 1 台のスプリッタ)を使用します。このようにすると、Cisco MC16x 上の使用可能なアップストリーム ポートにすべて接続できます。


図4-34 アップストリームの接続および設定

 

アップストリーム設定のテスト

アップストリームの設定をテストするには、振幅が既知のテスト信号(この例では +17 dBmV を表示)をファイバ ノードに挿入して、ヘッドエンドの光レシーバーの出力の振幅出力レベルを測定します。この測定値は、リターン レーザーのパフォーマンスおよび光経路の距離によって決まります。この手順は、「Xレベル」テスト ポイントの確立といいます(図4-35 を参照)。

図4-35 「X レベル」テスト ポイント

 

「Xレベル」テスト ポイントの測定値は、アップストリームの減衰を調整しないかぎり、HFCネットワークのすべてのファイバ ノードで異なります。この測定値がすべてのファイバ ノードで同じになるように、減衰を調整する必要があります。ファイバ ノードのレシーバーまたはトランスミッタを変更するか、またはコネクタを外して取り付け直した場合は、この振幅の測定値を再確認する必要があります。図4-36 に、同じアップストリーム ポートに接続された 3 つの分散ネットワークの「X レベル」テスト ポイントを、さまざまな減衰器を使用して、すべて +10 dBmV に較正する例を示します。

図4-36 1 つのアップストリーム ポートに接続された複数の「X レベル」テスト ポイントの較正

 

図4-37 に、3 つの異なるアップストリーム ポートに接続された 3 つの分散ネットワークの[X レベル]テスト ポイントを、さまざまな減衰器を使用して、すべて +10 dBmV に較正する例を示します。

図4-37 複数のアップストリーム ポートに接続された複数の「X レベル」テスト ポイントの較正

 

アップストリーム RF 信号の測定

スペクトル アナライザを使用すると、双方向データ ケーブル ネットワーク内の 1 つ以上のリモート ケーブル モデムからのアップストリーム信号を測定できます。この手順を実行すると、問題が発生する前に、ケーブル ネットワークのアップストリーム設定に関する潜在的な問題点をユーザに警告することができます。これにより、リモート ケーブル モデムの処理に障害が発生してから問題を解決するという作業が不要になります。この手順は、「ゼロスパン」方式といいます。

スペクトル アナライザを使用したアップストリーム RF 信号の測定

この手順は、使用中の隣接チャネルがない場合に、アップストリーム RF 信号を正確に測定するためのものです。隣接チャネルがアクティブな場合にアップストリーム RF 信号を測定するには、「隣接アップストリーム チャネルがある場合のゼロスパン方式の使用法」を参照してください。


) スペクトル アナライザを使用してここに記載された測定を実行するための正確な手順については、スペクトル アナライザに付属のユーザ ガイドを参照してください。



ステップ 1 ケーブル ネットワークからのアップストリーム信号にスペクトル アナライザを接続します。

ステップ 2 スペクトル アナライザの電源スイッチをオンの位置にします。

ステップ 3 中心周波数が Cisco uBR7200 シリーズのコンフィギュレーション ファイルで定義された実際の
アップストリームの中心周波数と一致した状態でアップストリーム RF 信号が表示されるように、スペクトル アナライザを設定します。

ステップ 4 スペクトル アナライザのスパンを 0 MHz に設定します。


) Cisco uBR7200 シリーズ ルータのコンフィギュレーション ファイルを表示するには、Cisco IOS Release 11.3(6)NA 以降のリリースおよび Cisco IOS Release 12.0(5)T1 以降のリリースで使用可能なshow controller cable slot/upstream-port | include frequency コマンドを使用します。たとえば、スロット 3 に搭載されたケーブル インターフェイス カードのポート 0 の中心周波数を表示する場合は、show controller cable 3/0 | include frequency コマンドを入力します。

コンフィギュレーション ファイルでスペクトル グループを指定した場合は、show cable hop コマンドを使用して、各ケーブル インターフェイスの現在のアップストリーム中心周波数を表示します。


ステップ 5 スペクトル アナライザの分解能帯域幅およびビデオ帯域幅を両方とも 3 MHz に、スウィープ レートを 20 ミリ秒に設定します。アップストリーム チャネルに大量のアクティビティが存在する場合は、スペクトル アナライザに図4-38のような信号が表示されます。

図4-38 アップストリーム RF 信号の測定 -- 分解能およびビデオ チャネル帯域幅の設定

 


ヒント 図4-38に表示されたスペクトル アナライザの中央を通る水平線は、トリガー ラインです。


ステップ 6 スウィープ値を 80 マイクロ秒に設定します。スペクトル アナライザに、図4-39のような信号が表示されます。


) 特定のスペクトル アナライザで 80 マイクロ秒のスウィープ タイムがサポートされているかを確認してください。


図4-39 アップストリーム RF 信号の測定 -- スウィープ期間の設定

 

ステップ 7 スペクトル アナライザのトリガー ラインがアップストリーム RF 信号の中央(最大値と最小値の真ん中付近)に位置するように調整します。


) トリガー ラインをアクティブにして位置を調整する手順の詳細については、各スペクトル アナライザに付属のマニュアルを参照してください。

Agilent 8591C スペクトル アナライザの場合は、既知の回避策があります。ビデオ モードでトリガー ラインをアクティブにして、位置を調整したら、スペクトル アナライザの [video] ボタンをもう 1 回押して、適切な機能をイネーブルにする必要があります。


ステップ 8 アップストリーム RF 信号の最大値部分がスペクトル アナライザの表示グリッドの一番上のグリッド内に収まるようにスペクトル アナライザの振幅を調整し、それに応じてトリガー ラインを調整します。スペクトル アナライザに、図4-40のようなアップストリーム RF 信号が表示されます。


) 周波数領域でアップストリーム信号を分析している場合は、スペクトル アナライザの[max-hold]機能を使用しないでください。アナライザには最大範囲のモデムのピーク パワーが集中的に測定され、より適切な範囲で動作するケーブル モデムのパワー レベルが反映されないため、周波数領域の[max-hold]の読み取り値が不正確になることがあるからです。


図4-40 アップストリーム RF 信号の測定 -- スペクトル アナライザで正確に測定された振幅

 

ステップ 9 図4-40のように、信号のプリアンブルの約 7/8 の位置にマーカーを配置します(プリアンブルは信号の冒頭に表示される標準パターンです。プリアンブルの長さはチャネル幅/データ速度、変調フォーマット、およびDOCSISバーストプロファイルの設定によって決まります)。マーカーのピーク振幅(この場合は +31.07 dBmV)は、実際のバースト パワーの 1 dB の範囲内になります。


) この読み取り値を確認するために、Agilent 89441A ベクトル信号アナライザ
http://www.tm.agilent.com)を使用してパワー レートを測定することもできます。


表示されているアップストリーム信号のプリアンブルの振幅が、残りの RF 信号の振幅よりも著しく小さい場合は、「隣接アップストリーム チャネルがある場合のゼロスパン方式の使用法」を参照して、この現象を解決する方法を調べてください。

ステップ 10 ヘッドエンドの RF 測定値が 付録 B「RF 仕様」 の表に記載された推奨 DOCSIS パラメータに適合しているかを確認します。

ステップ 11 付録 G「サイト ログ」 にヘッドエンドの設定を記録します。このようにすると、Cisco uBR7200 シリーズ ユニバーサル ブロードバンド ルータをあとで設置するときのトラブルシューティングに役立ちます。


) 分析範囲を約3 MHzのチャネル幅より狭くしないでください。読み取り値が不正確になることがあります。たとえば、分解能帯域幅が 300 kHz、ビデオ チャネル帯域幅が 100 kHz しかないアップストリーム RF 信号を表示しようとすると、測定値が実際の伝送レベルよりも小さくなります。



 

アップストリーム RF 信号の分析

アップストリーム RF 信号を正確に読み取るようにスペクトル アナライザを設定すると、コンソール端末を介してモデムに ping を送信して、リモート ケーブル モデムが正常に動作しているかを確認できます。


ステップ 1 コンソール端末から Cisco uBR7200 シリーズ ユニバーサル ブロードバンド ルータにログインします。

ステップ 2 スペクトル アナライザのスウィープ タイムを 20 ミリ秒に調整します。

ステップ 3 最初に 64 バイト、次に 1500 バイトの ping パケット要求を使用してリモート ケーブル インターフェイス カードに ping を送信して、それぞれの場合のアップストリーム RF 信号をメモします。使用可能なパターンが発生するまで、数百または数千の ping パケットが必要になることがあります。


 

図4-41および図4-42に、単一のリモート ケーブル インターフェイスに単純な 64 または 1500 バイトの ping を送信した場合の理想的なアップストリーム RF 信号の例を示します。RF 信号のデータ スパイクのうち狭いもの(図4-41の最初および 3 番めのスパイク)は帯域幅要求パケット伝送、広いものは実際の 64 または 1500 バイトの ping パケット リターンです。

図4-41 アップストリーム RF 信号の分析 -- 64 バイト データ パケット

 

図4-42 アップストリーム RF 信号の分析 -- 1500 バイト データ パケット

 


) 上記の両方の例は、3.2 MHz のチャネル幅を使用して 10 Mb/秒データ レートを実現する 16 QAM 伝送の場合です。また、これらの例における最適なアップストリーム CNR は約 50 dB です。


これで、複数のリモート ケーブル モデムを使用した場合のアップストリーム RF 信号を表示できます。図4-43および図4-44に、複数のリモート ケーブル モデムを含むアップストリーム RF 信号を示します。いずれの場合も、2 つの帯域幅要求のあとに、対応する ping パケット リターンが続いていますが、振幅はわずかに異なります。振幅が異なる一般的な原因は、関係する 2 つのケーブル モデムからの受信パワーが異なることです。この例では、振幅が小さいリモート ケーブル モデムが「ケーブル モデム A」、もう片方のモデムが「ケーブル モデム B」です。

次の例では、対応するアップストリーム RF 伝送間の通常の振幅差よりも振幅差が大きくなるように、意図的にケーブル モデム A およびケーブル モデム B が設定されています。通常の条件では、任意のケーブル モデム間の最大振幅差は、約 1.5 dB です。振幅差が 1.5 dB を超える場合は、ケーブル プラントまたはリモート ケーブル モデムに問題が生じている可能性があります。


) 詳細が必要な場合は、コンソール端末を使用して Cisco uBR7200 シリーズ ルータにログインし、show cable modem コマンドを入力して各モデムの受信パワー レートのレポートを表示することができます。この例では、リモート ケーブル モデム A および B の受信パワー レートはそれぞれ -2 dBmV および 0 dBmV です。


ケーブル モデム A および B のアップストリーム RF 信号の 2 つの帯域幅要求および ping パケット リターンは、図4-43および図4-44で、わずかに異なります。帯域幅要求の距離に差が生じる主な原因は、同じ回線上に複数のリモート ケーブル モデムが存在する場合に、本質的にこれらが競合するためです。ping パケット リターンの距離に差が生じる主な原因は、パケット サイズやシステム負荷などの要因です。

図4-43 アップストリーム RF 信号の分析 -- 複数のアクティブ リモート ケーブル モデム(A)

 

図4-44 アップストリーム RF 信号の分析 -- 複数のアクティブ リモート ケーブル モデム(B)

 


) スペクトル アナライザにアップストリーム RF 信号を表示する場合、2 つの ping パケット リターン(リモート ケーブル モデム A および B からの ping パケット リターンなど)が近づきすぎて、測定の途中までは、振幅がわずかにジャンプまたは傾斜している 1 つの大きなパケットのように見えることがあります。これは、この期間中にアップストリームが 100 パーセント占有されていることを示します。


図4-45 に、「実際」の環境のように外部プラント ノイズを含む、リモート ケーブル モデムからのアップストリーム RF 信号を示します。ping パケット リターンの左端に、比較的高いスパイクがあることに注意してください。このスパイクの主な原因は、アップストリーム RF 信号に大量の重大な外部プラント ノイズが混入して、ノイズが増加したためです(この例を参照)。また、2 つのダイヤモンド型のマーカー間のキャリア対インパルス ノイズ比の値が約 12 dB しかないことにも注意してください(その他のわずかなノイズ ピークの値はさらに悪いです)。

この例から、外部プラントのノイズを最小限に抑える必要があることがわかります。さまざまな時間に高速ノイズが発生すると、パケット伝送にビット エラーが生じ、通信リンクが使用できたとしても、信頼性が低下することがあります。

図4-45 アップストリーム RF 信号の分析 -- 外部プラント ノイズが混入した場合

 


) この図は、キャリア対インパルス ノイズ比が DOCSIS 1.0 仕様に適合しないアップストリームRF信号を示します。図4-45 のデータ パケットは、分解能帯域幅が狭くノイズ干渉が激しいため「廃棄」されました。


隣接アップストリーム チャネルがある場合のゼロスパン方式の使用法

ゼロスパン方式を使用してアップストリーム信号を測定する場合は、分解能帯域幅およびビデオ帯域幅を広げることによって読み取り精度が向上しますが、読み取り値が隣接チャネルのエネルギーの影響を受けやすくなります。アップストリーム サービスの数が増えると、隣接チャネルから干渉を受ける可能性が高まります。ここでは、より狭い分解能帯域幅でゼロスパン パワー測定方式を使用する方法について説明します。

分解能帯域幅を単に狭くしただけでは、読み取り精度は向上しません。 表4-2 を参照してください。

 

表4-2 対応する最小分解能帯域幅で測定した場合のチャネル幅およびシンボル レートの例

中心周波数
チャネル幅
シンボル レート
1/2
シンボル レート
中心周波数
+/-1/2 シンボル レート
最小分解能帯域幅

20.000

200 kHz

160

80

20.080 および 19.020 MHz

10 kHz

30.000

400 kHz

320

160

30.160 および 29.840 MHz

30 kHz

40.000

800 kHz

640

320

40.320 および 39.680 MHz

100 kHz

25.000

1.6 MHz

1280

640

25.640 および 24.360 MHz

100 kHz

28.000

3.2 MHz

2560

1280

29.280 および 27.720 MHz

300 kHz


ステップ 1 「スペクトル アナライザを使用したアップストリーム RF 信号の測定」ステップ 3 10 で得られる信号と同様なプリアンブルおよびアップストリーム データ伝送情報をもつ信号を表示します。スペクトル アナライザに、図4-46 のような信号が表示されます。

図4-46 分解能帯域幅およびビデオ帯域幅を小さくする前のプリアンブル振幅

 


図4-46 は、標準スペクトル アナライザの出力です。次の図(図4-47図4-50)は、ベクトル信号アナライザの出力です。ベクトル信号アナライザが使用できない場合、またはアップストリーム信号を表示するときの使用法を示す次のセクションを省略する場合は、ステップ 3 に進んでください。


ステップ 2 (任意)Agilent 89441A などのベクトル信号アナライザを使用して、アップストリーム信号を表示します。

ベクトル信号アナライザを使用してこれらの信号を表示する利点は、時間領域に指定した間隔で表示できることです。また、ベクトル信号アナライザを使用すると、デジタル信号のプリアンブルのように、存続期間が非常に短いデータ伝送のデジタル チャネル パワーを測定できます。

a. アップストリーム信号の「周波数」領域と「時間」領域の両方が表示されるように、ベクトル信号アナライザを設定します。ベクトル信号アナライザに、図4-47のような信号のペアが表示されます。

図4-47 ベクトル信号アナライザによるアップストリーム データ バーストのプロット

 

図4-47 の上のグラフは周波数領域、下のグラフは時間領域を表します。

時間領域では、デジタル アップストリーム信号のプリアンブルのチャネル パワーは、チャネル全体に波及しません。ただし、それ以外のデジタル伝送のチャネル パワーは、チャネル全体に波及します。画面からはわかりませんが、プリアンブルと後続のデータ セグメントの合計チャネル パワーは一定です。

b. 周波数領域および時間領域のデジタル データ信号のプリアンブルのみが表示されるように、ベクトル信号アナライザの表示範囲を狭めます。

図4-48 の上部は図4-47 のデジタル信号のプリアンブル部分のみをプロットしたものです。信号の振幅に多数の「ピーク」および「ボトム」があることに注意してください。ゼロスパン方式を使用してプリアンブル パワーを測定する場合は、実際の信号エネルギー(ピーク)を測定します。偶然に、プリアンブルのボトムのパワー レベルが測定されないようにしてください。

図4-48 アップストリーム データ バーストのベクトル信号アナライザのプロット(プリアンブルのみ)

 

図4-47 および図4-48 から、スペクトル アナライザは中心周波数を適切に調整することによって、デジタル伝送の残りのパワー測定値と一致するようにプリアンブルのパワー測定値を設定できるという利点がわかります。

図4-47 および図4-48 では、時間領域においてスペクトル アナライザを調整することによって、この周波数領域の現象を明らかにする方法を示しています。スペクトル アナライザでは、ベクトル信号アナライザ プロットのようなデータを取り込むことはできません。

図4-47図4-48 の間では、アップストリーム チャネルのパワー レベルが 1 dB ほど変動します。この変動は、ベクトル信号アナライザの測定許容値および DOCSIS 準拠ケーブル モデムの精度要件の範囲に収まっています。

c. ベクトル信号アナライザをデジタル復調モードに切り替えます。ベクトル信号アナライザに、図4-49 のような一連の画面が表示されます。

このモードを使用してアップストリーム信号を表示すると、図4-48 と同じ時間領域および周波数領域情報や、アップストリーム信号の位相特性を表示できます(ベクトル信号アナライザ出力画面の右下部分を参照)。

図4-49 アップストリーム データ バーストのベクトル信号アナライザのプロット(プリアンブルのみ) -- QPSK 復調モード

 

d. ベクトル信号アナライザを Quaternary Phase Shift Keying(QPSK)復調モードに切り替えます。ベクトル信号アナライザに、図4-50 のような一連の画面が表示されます。

図4-50 に、図4-49 と同じアップストリーム信号の QPSK 復調情報を示します。ただし、表示される情報には明確な違いがあります。たとえば、コンステレーションおよび推移グラフ(左上および左下)では、4 つの QPSK データ ポイントのうちの 2 つのみがビットを処理しています。このグラフはデータ伝送のプリアンブルのみを示しているため、信号全体のパフォーマンスの一部しか表示されません(このモードで信号伝送全体を表示した場合は、4 つの QPSK データ ポイントすべてにビット処理が表示されます)。

図4-50 アップストリーム データ バーストのベクトル信号アナライザのプロット(プリアンブルのみ) -- デジタル復調モード

 


ステップ 3に進む前に、スペクトル アナライザをアップストリーム信号送信元に接続し直してください。


ステップ 3 スペクトル アナライザの分解能帯域幅およびビデオ帯域幅を 1 MHz に狭めます。信号のプリアンブルの振幅が小さくなり、スペクトル アナライザに図4-51 のような画面が表示されます。

図4-51 中心周波数調整前のプリアンブル振幅

 


) この図に見られるわずかな振幅の変動は、アップストリーム チャネルのバースト間の通常の信号レベル変動です。モデムのアップストリーム伝送パワーは、バースト間で約 1 dB 変動すると想定してください。この動作は、DOCSIS 準拠の要件に適合しています。モデム間のデフォルト変動は、ほとんどの DOCSIS CMTS 装置で最大 1.5 dB です。


ステップ 4 表4-2の例に基づいて、狭い帯域幅で表示されたプリアンブル ピーク パワーの測定に必要な中心周波数オフセットを正確に計算します。

この例では、チャネル幅は 1.6 MHz、シンボル レートは 1280 ksym/秒であるため、オフセット値は約 640 kHz です。

ステップ 5 スペクトル アナライザの中心周波数をこのオフセット値(この例では 33.248 MHz)の分だけ変更し、信号の残りの振幅と比較して、プリアンブルの振幅が元に戻ったことを確認します。振幅が元に戻った場合、スペクトル アナライザには図4-52 のような信号が表示されます。

図4-52 中心周波数調整後のプリアンブル振幅の回復

 

プリアンブル自体の振幅のパターンおよび著しい変化を目立たせるには、ゼロスパン信号処理のスウィープ タイムを短縮します。

ステップ 6 スペクトル アナライザを元の中心周波数(この例では32.608 MHz)に調整します。

ステップ 7 信号の分解能帯域幅およびビデオ帯域幅を両方とも 3 MHz にリセットし、スウィープ タイムを 200 マイクロ秒から 60 マイクロ秒に短縮します。図4-53 のような画面が表示され、スペクトル アナライザ画面の 4 分の 3 にわたってプリアンブルの「密」なパターンが表示されます。

図4-53 スウィープ タイムを短縮した場合の元のプリアンブル表示

 

ステップ 8 中心周波数を 33.248 MHz に、分解能帯域幅およびビデオ帯域幅を 1 MHz に戻し、新しいスウィープ タイム値 60 マイクロ秒はそのまま維持します。プリアンブルと残りのアップストリームデータ伝送では、ピーク振幅に約 4.25 dB の明確な差があります(図4-54 を参照)。


) 振幅が 4.25 dB 低下するのは、チャネル帯域幅が半分(3 dB)になり、さらにデジタル チャネル フィルタ マスク(別名「アルファ」)によって 1.25 dB の低下が生じるためです。アルファの値は、アップストリームDOCSISチャネル幅の25%です。ピーク信号エネルギーはアップストリーム チャネル幅全体に波及します。


図4-54 振幅を小さくしスウィープ タイムを短縮した場合のプリアンブル

 

ステップ 9 分解能帯域幅を 1 MHz から 100 kHz に狭め、ビデオ帯域幅を 3 MHz に広げ、スウィープ タイム値 60 マイクロ秒はそのまま維持します。スペクトル アナライザに、図4-55 のような信号が表示されます。

図4-55 スペクトル アナライザの分解能帯域幅を非常に狭くした場合の表示範囲

 


) このモードで表示されたプリアンブルの先頭に見られるわずかな「増加」は、スペクトル アナライザの検出回路に充填するための所要時間によるものです。


図4-55 に、非常に高速なバースト アップストリーム キャリアを正確に測定できる、滑らかで測定しやすい信号振幅を示します。スペクトル アナライザを使用して得られた測定値を、専用のテスト装置による測定値と比較できます。一般に、スペクトル アナライザの読み取り値は、(より高価な)専用装置の 1 ~ 2 dB の誤差範囲内にあります。1 ~ 2 dB はスペクトル アナライザの較正精度内に収まるため、ケーブル ヘッドエンド環境ではここに記載された手順を信頼して使用することができます。


 

レーザー トランスミッタの転送テスト ポイントでの RF 信号の測定

ここでは、光ファイバ レーザー トランスミッタのダウンストリーム転送テスト ポイントでスペクトル アナライザを使用して行う RF 信号測定について説明します(ダウンストリーム転送テスト ポイントの場所については、完全なダウンストリーム構成を参照)。

次の手順に従って、光ファイバ レーザー トランスミッタのダウンストリーム転送テスト ポイントを測定します。


ステップ 1 スペクトル アナライザを光ファイバ レーザー トランスミッタのダウンストリーム転送ポイントに接続します。図4-56に、ダウンストリーム転送テスト ポイントでの一般的な測定値を示します。

図4-56 レーザー トランスミッタのダウンロード転送テスト ポイントでの RF 信号の測定

 

ステップ 2 スペクトル アナライザのズーム機能を使用して、最初のビデオ チャネルの出力を拡大表示します。図4-57 の例では、最初のビデオ チャネルはチャネル 48 です。

図4-57 レーザー トランスミッタのダウンストリーム転送テスト ポイント -- ビデオ チャネル表示

 

ステップ 3 キャリア レベル(または振幅)機能を選択します。図4-58に、チャネル 48(この例の場合)のアナログ キャリア レベルおよび周波数画面の詳細表示を示します。

図4-58 レーザー トランスミッタのダウンストリーム転送テスト ポイント -- ビデオ チャネルの詳細表示

 

ステップ 4 スペクトル アナライザのメイン メニューに戻ります。

ステップ 5 測定するデジタル チャネルを選択します。図4-59 の例では、表示されるデジタル チャネルはチャネル 50 です。

図4-59 レーザー トランスミッタのダウンストリーム転送テスト ポイント -- デジタル チャネル表示

 

ステップ 6 スペクトル アナライザのメイン メニューに移動し、画面表示を進めて(次の画面に)、デジタル チャネル パワー画面を表示します(図4-60 を参照)。

図4-60 レーザー トランスミッタのダウンストリーム転送テスト ポイント -- デジタル チャネル パワー表示

 


) +3.6 dBmV のデジタル パワー レートは、測定済みのビデオ キャリア レベル(+4.3 dBmV)とほぼ同じです。この値は、信頼できるデジタル データ伝送を行うには大きすぎます。


ステップ 7 デジタル変調キャリアの振幅が、アナログ TV チャネルの同じ周波数の振幅よりも 6~10 dB 小さくなるように、アップコンバータの出力レベルを設定します。

ステップ 8 映像平均化機能を選択して、ヘッドエンド コンバイナを介してフラットになっていることを確認します。10 回の平均化を行うと、パワー レートは実際のデジタル チャネル パワーよりも約 2.5 dB 減少します。映像平均化の進行中に、スペクトル アナライザには図4-61 のような信号が表示されます。

図4-61 レーザー トランスミッタのダウンストリーム転送テスト ポイント -- 映像平均化を使用した場合のデジタル チャネル表示

 


 

デジタル信号の設定

RF 信号を設定したあとで、Cisco uBR7200 シリーズ ユニバーサル ブロードバンド ルータとケーブル モデムの間で搬送されるデジタル データ信号を設定する必要があります。

Cisco uBR900 シリーズ ケーブル アクセス ルータをヘッドエンドに設置して、デジタル データの設定を確認することを推奨します。Cisco uBR900 シリーズ アクセス ルータの設置方法については、使用する Cisco uBR900 シリーズ アクセス ルータのインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください(次のURLから入手可能)。

http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/cab_modm/index.htm.

Cisco uBR7200 シリーズ ルータの出力は、標準の 44 MHz 中心周波数 IF 信号です。IF 信号はアップコンバータで RF 信号に変換されます。アップコンバータの出力レベルは、隣接するアナログ ビデオよりも 6 ~ 10 dB 小さいデジタル信号データを搬送するように設定する必要があります。この値は、各ケーブル事業者の指示に従って選択します。


) 隣接ビデオ信号に関連するデジタル データ用に選択された値は、Cisco uBR900 シリーズ アクセス ルータを設置する現場作業員に伝えておく必要があります。

ケーブル インターフェイスの接続時に、この値を計測することにより、ケーブル インターフェイスの正常な動作を確認できます。


慎重にシステムを設計して運用することにより、ケーブル インターフェイス ネットワークで発生する可能性のある深刻で断続的なパフォーマンス問題を回避できます。各 CATV 事業者は、次のガイドラインに従って、すべての 64 QAM ベース デジタル ネットワークの信頼性を高める必要があります。

『NCTA Recommended Practices for Measurements on Cable Television Systems』( http://www.ncta.com

『FCC Rules and Regulations』の part 76( http://www.fcc.gov/csb/cstech.html

『DOCSIS 1.0 RF Interface Specification』( http://www.cablemodem.com/specs/SP-RFI-I06-010829.pdf

『DOCSIS 1.1 RF Interface Specification』( http://www.cablemodem.com/specs/rfi_v1.1_I07-010829.pdf

たとえば、ヘッドエンドで光ファイバ レーザー トランスミッタのアップストリーム パスまたはダウンストリーム パスのいずれかがオーバードライブした場合は、クリッピングが発生することがあります。レーザー クリッピングが発生すると、信号の整合性が損なわれます。クリッピング量が少ない場合は、アナログ ビデオ信号にこの信号異常がすぐに表示されませんが、デジタル伝送パスが完全に妨害されることがあります(つまり、デジタル信号はアナログ信号よりもクリッピングの影響を受けやすく、レーザー クリッピングの悪影響が容易に出力に反映されます)。

Forward Error Correction(FEC; 前方誤り訂正)を採用しているデジタル信号が限界値に近づくと、信号レベルの変化の影響を受けやすくなります(変動する単位は 0.1 dB ほど)。ヘッドエンドと特定のケーブル モデム間の伝送パスで使用できる振幅にマージンがない場合は、正常に機能するケーブル システムの一般的な信号レベル変動(3 ~ 6 dB)によって、特定が困難な、断続的なサービス停止が発生することがあります。

デジタル信号レベル計測器などの一般的な CATV 測定装置は、+/-1 dB の精度で測定します。ただし、古い一部のアナログ計測器には、精度が +/-3 dB にすぎないものがあります。したがって、最小レベルに加えて 6 dB のマージンを確保しておくと、信頼できるサービスを長期間提供することができます。