Cisco UCS 2.0 リリース間でのアップグレード
リリース 2.0 へのアップグレードの概要
リリース 2.0 へのアップグレードの概要
発行日;2012/10/24   |   ドキュメントご利用ガイド   |   ダウンロード ;   この章 pdf   ,   ドキュメント全体 pdf    |   フィードバック

目次

リリース 2.0 へのアップグレードの概要

この章の内容は、次のとおりです。

ファームウェアの概要

Cisco UCS では、シスコから取得し、シスコによって認定されたファームウェアを使用して、Cisco UCS ドメインのエンドポイントをサポートします。 各エンドポイントは、機能するためにファームウェアが必要な Cisco UCS ドメインのコンポーネントです。 Cisco UCS ドメインのエンドポイントのアップグレード順序は、アップグレード パスによって異なります。次の項目が含まれます。

  • Cisco UCS Manager
  • I/O モジュール
  • ファブリック インターコネクト
  • NIC や HBA ファームウェア、サービス プロファイルに含まれているファームウェア パッケージを使用してアップグレードできるオプション ROM(該当する場合)など、アダプタ上に物理的に存在するエンドポイント
  • サービス プロファイルに含まれているファームウェア パッケージを使用してアップグレードできる BIOS、ストレージ コントローラ(RAID コントローラ)、Cisco Integrated Management Controller(CIMC)など、サーバ上に物理的に存在するエンドポイント

Cisco UCS ドメインのエンドポイントをアップグレードする適切な順序を確認するには、アップグレード パスに必要な手順の順序を参照してください。


(注)  


Cisco UCS Release 1.4(1) 以降では、シスコは 1 つの大きなファームウェア パッケージではなく、複数のバンドルでファームウェア アップグレードをリリースしています。 詳細については、ファームウェア イメージの管理を参照してください。


シスコでは、このマニュアルおよびテクニカル ノート『Unified Computing System Firmware Management Best Practices』において、ファームウェア イメージおよびファームウェア アップデートを管理するための一連のベスト プラクティスを保持しています。

このマニュアルでは、ファームウェアの管理について、次の定義を使用しています。

アップグレード

エンドポイントで実行しているファームウェアを、リリースやパッチなどの他のイメージに変更します。 アップグレードには、アップデートとアクティベーションが含まれます。

アップデート

ファームウェア イメージをエンドポイントのバックアップ パーティションにコピーします。

アクティベーション

バックアップ パーティションのファームウェアをエンドポイントのアクティブなファームウェア バージョンとして設定します。 アクティベーションには、エンドポイントのリブートが必要な場合やリブートが発生する場合があります。

Management Extension および機能カタログのアップグレードの場合は、アップデートとアクティブ化が同時に行われます。 このようなアップグレードについては、アップデートまたはアクティブ化のいずれかのみを実行する必要があります。 両方の手順を実行する必要はありません。


(注)  


ファームウェア管理および個別のコンポーネントのアップグレードの詳細については、Cisco UCS Manager コンフィギュレーション ガイドを参照してください。


ファームウェア イメージの管理

シスコでは、Cisco UCS コンポーネントに対するすべてのファームウェアのアップデートをイメージのバンドルで配布します。 Cisco UCS ファームウェア アップデートは、次のバンドルでダウンロードできます。

Cisco UCS インフラストラクチャ ソフトウェア バンドル

このバンドルには、次のコンポーネントのアップデートに必要な次のファームウェア イメージが含まれます。

  • Cisco UCS Manager ソフトウェア
  • ファブリック インターコネクトのカーネル ファームウェアとシステム ファームウェア
  • I/O モジュールのファームウェア
Cisco UCS B シリーズ ブレード サーバ ソフトウェア バンドル

このバンドルには、Cisco UCS ドメインのブレード サーバのファームウェアをアップデートするために必要な次のファームウェア イメージが含まれます。 Cisco UCS Manager で最新のインフラストラクチャ バンドルに含まれていないブレード サーバがサポートされるように、リリースに対して作成されたバンドル以外に次のバンドルもインフラストラクチャ バンドル間でリリースできます。

  • CIMC のファームウェア
  • BIOS のファームウェア
  • アダプタ ファームウェア
  • ボード コントローラ ファームウェア
  • 新規サーバで必要なサードパーティ製のファームウェア イメージ
Cisco UCS C シリーズ ラックマウント サーバ ソフトウェア バンドル

このバンドルには、Cisco UCS Manager に統合され、UCS Manager によって管理されるラックマウント サーバのコンポーネントのアップデートに必要な次のファームウェア イメージが含まれます。

  • CIMC のファームウェア
  • BIOS のファームウェア
  • アダプタ ファームウェア
  • ストレージ コントローラのファームウェア

(注)  


このバンドルは、スタンドアロン C シリーズ サーバには使用できません。 このサーバのファームウェア管理システムでは、Cisco UCS Manager に必要なヘッダーを解釈できません。 スタンドアロン C シリーズ サーバのアップグレード方法については、C シリーズのコンフィギュレーション ガイドを参照してください。


また、シスコではリリース ノートも提供しており、バンドルを取得したのと同じ Web サイトから入手できます。

ファームウェア バージョン

使用されるファームウェア バージョンの用語は、次のようなエンドポイントのタイプによって異なります。

CIMC、I/O モジュール、アダプタのファームウェア バージョン

各 CIMC、I/O モジュール、アダプタには、フラッシュにファームウェア用の 2 つのスロットがあります。 各スロットに 1 つのバージョンのファームウェアを装着します。 1 つのスロットはアクティブで、他方のスロットはバックアップ スロットです。 コンポーネントは、アクティブとして指定されているスロットからブートします。

Cisco UCS Manager では次のファームウェア バージョンの用語が使われます。

実行中のバージョン

実行されているバージョンは、アクティブで、エンドポイントで使用されているファームウェアです。

スタートアップ バージョン

スタートアップ バージョンは、エンドポイントの次回のブート時に使用されるファームウェアです。 Cisco UCS Manager はアクティベーション操作によって、スタートアップ バージョンを変更します。

バックアップ バージョン

バックアップ バージョンは、他方のスロットのファームウェアで、エンドポイントによって使用されていません。 このバージョンは、エンドポイントをアップデートしたが、まだアクティブにしていないファームウェアか、または最近アクティブ化されたバージョンによって交換された古いファームウェア バージョンなどです。 Cisco UCS Manager はアップデート操作によって、バックアップ スロットのイメージを置き換えます。

スタートアップ バージョンからエンドポイントをブートできない場合、バックアップ バージョンからブートします。

ファブリック インターコネクトおよび Cisco UCS Manager のファームウェア バージョン

アクティブにできるのは、ファブリック インターコネクトのファームウェアとファブリック インターコネクト上の Cisco UCS Manager だけです。 すべてのイメージがファブリック インターコネクトに保存されるため、ファブリック インターコネクトおよび Cisco UCS Manager ファームウェアにはバックアップ バージョンがありません。 その結果、ブート可能ファブリック インターコネクト イメージは、サーバ CIMC とアダプタのように、2 つに制限されません。 代わりに、ブート可能ファブリック インターコネクト イメージは、ファブリック インターコネクトのメモリの空き領域と、そこに保存されるイメージの数によって制限されます。

ファブリック インターコネクトおよび Cisco UCS Manager ファームウェアには、カーネル ファームウェアとシステム ファームウェアの実行されているバージョンとスタートアップ バージョンがあります。 カーネル ファームウェアとシステム ファームウェアは、同じバージョンのファームウェアを実行している必要があります。

Cisco UCS Release 2.0 へのファームウェア アップグレード

Cisco UCS Release 2.0 へのファームウェア アップグレードは、スタンドアロン ファブリック インターコネクトの予定されたメンテナンス ウィンドウで計画する必要があります。 このファームウェア アップグレードでは、次のデータ トラフィックの中断を想定しておく必要があります。

  • クラスタ設定では、正しい手順に従えば、データ トラフィックの中断が発生しません。 ファブリック インターコネクト間のフェールオーバーにより、ファブリック インターコネクトと I/O モジュールのリブートに必要な長時間の中断が避けられます。
  • スタンドアロン ファブリック インターコネクトでは、サーバのリブートに必要な最大 1 分間、およびファブリック インターコネクトと I/O モジュールのリブートに必要な約 10 分間のデータ トラフィックの中断。

このファームウェアのアップグレードでは、次の方法を組み合わせる必要があります。

  • エンドポイントでの直接のアップグレード。 2 つのファブリック インターコネクトによるクラスタ設定の場合、直接のアップグレードによって、データ トラフィックの中断を最小限にすることができます。 ただし、Cisco UCS ドメインに、直接アップグレードするエンドポイントのファームウェア ポリシーをインクルードしないようにします。 ファブリック インターコネクトが 1 つだけの Cisco UCS ドメインでは、トラフィックの中断が避けられません。

    (注)  


    直接のアップグレードは、サーバ BIOS、ストレージ コントローラ、HBA ファームウェア、HBA オプション ROM など、すべてのエンドポイントで利用できるわけではありません。 それらのエンドポイントは、サーバに関連付けられているサービス プロファイルに含まれているホスト ファームウェア パッケージによって、アップグレードする必要があります。


  • ホスト ファームウェア パッケージまたは管理ファームウェア パッケージ、またはその両方を含むサービス プロファイルによって、サーバ エンドポイントをアップグレードします。 この方法はデータ トラフィックを中断させる可能性があるため、メンテナンス ウィンドウ時に実行する必要があります。

ファームウェア アップグレードの注意、注意事項、およびベスト プラクティス

Cisco UCS ドメインの任意のエンドポイントのファームウェアをアップグレードする前に、次の注意、注意事項、およびベスト プラクティスを考慮してください。


(注)  


Cisco UCS Manager GUI では、リリースでサポートされていないオプションを選択することはできません。 Cisco UCS ドメイン に、アップグレードするリリースでサポートされていないハードウェアが含まれている場合、Cisco UCS Manager GUI はそのハードウェアのオプションとしてファームウェアを表示しないか、それをアップグレードすることはできません。


設定の変更とアップグレードに影響を与える可能性がある設定

Cisco UCS ドメインの設定に応じて、アップグレード後に設定を変更するには、次の変更が必要な場合があります。 障害などの問題を回避するには、必要な変更を行ってからアップグレードすることを推奨します。

FCoE VLAN ID とイーサネット VLAN ID のオーバーラップは Cisco UCS Release 2.0 では許可されない

注意    


Cisco UCS 1.4 以前のリリースでは、イーサネット VLAN と FCoE VLAN で VLAN ID のオーバーラップが可能でした。 ただし、Cisco UCS Release 2.0 以降では、VLAN ID のオーバーラップは許可されません。 アップグレード中に Cisco UCS Manager で VLAN ID のオーバーラップが検出されると、重大なエラーが生成されます。 VLAN ID を再設定しない場合、Cisco UCS Manager によって重大なエラーが生成され、オーバーラップしている VLAN のイーサネット トラフィックがドロップされます。 このため、イーサネットおよび FCoE の VLAN ID がオーバーラップしていないことを確認してから Cisco UCS Release 2.0 にアップグレードすることを推奨します。

Cisco UCS 1.4 以前のリリースでは、VSAN の FCoE VLAN ID を明示的に設定しなかった場合、Cisco UCS Manager は、デフォルトの VSAN のデフォルト FCoE VLAN として VLAN 1 を割り当てました(デフォルトの VSAN ID 1 を使用)。 これらのリリースでは、VLAN 1 は、イーサネット トラフィックのデフォルト VLAN としても使用されました。 このため、FCoE VLAN および 1 つ以上のイーサネット VLAN のデフォルト VLAN ID を受け入れた場合は、VSAN の FCoE VLAN またはイーサネット VLAN の VLAN ID を再設定する必要があります。


Cisco UCS Release 2.0 の新規インストールでは、デフォルトの VLAN ID は次のようになります。

  • デフォルトのイーサネット VLAN ID は 1 です。
  • デフォルトの FCoE VLAN ID は 4048 です。
FCoE ストレージ ポートのネイティブ VLAN に VLAN ID 4048 が使用されていた Cisco UCS Release 1.4 からリリース 2.0 にアップグレードした後、デフォルトの VLAN ID は次のようになります。
  • デフォルトのイーサネット VLAN ID は 1 です。
  • 現在のデフォルトの FCoE VLAN ID が保持されます。 競合するイーサネット VLAN がある場合、Cisco UCS Manager によって重大なエラーが生成されます。 1 つの VLAN ID を、使用または予約されていない VLAN ID に変更する必要があります。

(注)  


Cisco UCS ドメインでデフォルト VLAN ID の 1 つが使用されているため VLAN のオーバーラップが発生している場合は、1 つ以上のデフォルト VLAN ID を、使用または予約されていない VLAN ID に変更します。 リリース 2.0 では、3968 から 4047 の ID を使用して VLAN が予約されています。


予約済み範囲の ID を持つ VSAN は正常に動作しない

予約範囲の ID を持つ VSAN は、アップグレード後に正常に動作しません。 次を実行して、Cisco UCS Manager で設定されている VSAN が予約済み範囲に含まれないようにします。

  • Cisco UCS ドメインで FC スイッチ モードを使用する予定の場合、3040 から 4078 の範囲の ID を使用して VSAN を設定しないでください。
  • Cisco UCS ドメインで FC エンドホスト モードを使用する予定の場合、3840 から 4079 の範囲の ID を使用して VSAN を設定しないでください。

VSAN に予約済み範囲の ID がある場合は、その VSAN ID を、使用または予約されていない VSAN ID に変更します。

vNIC フェールオーバーと NIC チーミングの両方がイネーブルになっている場合、アップグレード時にすべての接続が失われる可能性がある

ホスト オペレーティング システム レベルで、1 つ以上の vNIC で [Enable Failover] を設定し、同時に NIC チーミング/ボンディングを設定した場合は、ファームウェアのアップグレード時にすべての接続が失われる可能性があります。 いずれかの方法を使用して可用性を設計します。両方は使用しないでください。

Cisco UCS ドメインの 1 つ以上の vNIC に対してフェールオーバーをイネーブルにしているかどうかを確認するには、サーバに関連付けられている各サービス プロファイル内で vNIC の設定を確認します。 詳細については、実行しているリリースの Cisco UCS Manager コンフィギュレーション ガイドを参照してください。

IQN 名は各 iSCSI vNIC で一意である必要がある

Cisco UCS Release 2.0(2) では、IQN プールの概念が導入されています。 Cisco UCS ドメインが iSCSI ブート用に設定されている場合は、Cisco UCS をリリース 2.0(1) からリリース 2.0(2) にアップグレードする前に、単一のサービス プロファイル内または複数のサービス プロファイル間で使用されるすべての iSCSI vNIC に一意の発信側名があることを確認する必要があります。 発信側名の変更にはストレージ側の設定も含まれますが、このマニュアルでは説明しません。

シスコでは、Cisco UCS ドメイン内の重複する IQN 名を識別する Cisco UCS PowerTool 用のスクリプトを提供しています。 詳細については、Cisco UCS PowerTool の入手および重複 IQN スクリプトの実行を参照してください。

アップグレードする前に Cisco UCS ドメインのすべての iSCSI vNIC が一意であることを確認しない場合、Cisco UCS Manager によって iSCSI vNIC に関するエラーが生成され、重複 IQN が存在することを知らせる警告が出されます。 この障害をクリアし、重複 IQN を再設定する方法の詳細については、『Cisco UCS B-Series Troubleshooting Guide』を参照してください。

リリース 1.3(1i)より前のリリースからのアップグレードによる影響

古い Cisco UCS ファームウェア リリースをリリース 1.3(1i)以降にアップグレードすると、アップグレード後にサーバが初めてサーバ プロファイルに関連付けられるときに、ローカル ディスク設定ポリシーの Protect Configuration プロパティに次の影響が生じます。

関連付けられていないサーバ

Cisco UCS ドメインをアップグレードすると、ローカル ディスク設定ポリシーがサーバ ハードウェアと一致するかどうかに関係なく、初期サーバ アソシエーションは設定エラーを生じずに処理が進められます。 Protect Configuration プロパティをイネーブルにしていても、前のサービス プロファイルと新しいサービス プロファイルの間でローカル ディスク設定ポリシーの設定に不一致がある場合、Cisco UCS はサーバ上のユーザ データを保護しません。


(注)  


Protect Configuration プロパティをイネーブルにした場合、前のサービス プロファイルと新しいサービス プロファイルの間でローカル ディスク設定ポリシーに不一致があると、サーバに対する後続のサービス プロファイル アソシエーションはすべてブロックされます。


関連付けられたサーバ

サービス プロファイルと関連付けられているすべてのサーバは、アップグレード後にリブートしません。 Cisco UCS Manager はローカル ディスクの設定ポリシーとサーバ ハードウェアが一致しない場合、設定エラーを報告しません。

サービス プロファイルがサーバから関連付けを解除され、新しいサービス プロファイルが関連付けられると、新しいサービス プロファイルの Protect Configuration プロパティが優先され、前のサービス プロファイルの設定は上書きされます。

ファームウェア アップグレードに関するハードウェア関連の注意事項とベスト プラクティス

Cisco UCS ドメインのハードウェアはアップグレード方法に影響を与えることがあります。 エンドポイントをアップグレードする前に、次の注意事項およびベスト プラクティスを考慮してください。

サーバまたはシャーシのメンテナンスなし

注意    


更新が完了するまで、エンドポイントがあるハードウェアを取り外したり、メンテナンス作業を実行しないでください。 ハードウェアが取り外されたり、その他のメンテナンス作業により使用できない場合、ファームウェアの更新は失敗します。 この失敗により、バックアップ パーティションが破損する場合があります。 バックアップ パーティションが破損しているエンドポイントではファームウェアを更新できません。


アップグレード前に RAID 構成ハード ディスクを交換しない

次の状況では、サービス ファームウェアのアップグレード時に、Cisco UCS Manager によって RAID 同期プロセスの一環としてハード ディスクのすべてのデータにスクラビング処理が行われることがあります。

  • サーバのハード ディスクが RAID 用に構成されている。
  • サーバの 1 つ以上の RAID 構成ハード ディスクが取り外されている。
  • ハード ディスクまたはディスクが既存の RAID で構成されたハード ディスクと交換されたが、このハード ディスクの構成に、サーバのサービス プロファイルに含まれているローカル ディスク構成ポリシーが使用されていない。
  • サーバ ファームウェアがアップグレードされたため、サーバがリブートされ、Cisco UCS Manager で RAID 同期プロセスが開始される。

元のハード ディスクに、保持する必要がある重要なデータが含まれている場合は、RAID 用にすでに構成されている新しいハード ディスクを挿入しないでください。

常にホスト ファームウェア パッケージを使用して Cisco UCS Gen-2 アダプタをアップグレードする

Cisco UCS Gen-2 アダプタは、エンドポイントで直接アップグレードすることはできません。 このようなアダプタのファームウェアは、ホスト ファームウェア パッケージを使用してアップグレードする必要があります。

Cisco UCS 82598KR-CI 10-Gigabit Ethernet Adapter はアップグレードできない

Intel ベースのアダプタ カードである Cisco UCS 82598KR-CI 10-Gigabit Ethernet Adapter(N20-AI0002)のファームウェアは、製造元でハードウェアに書き込まれます。 このアダプタのファームウェアはアップグレードできません。

ファブリック インターコネクト数

2 つのファブリック インターコネクトのあるクラスタ設定の場合、ファブリック インターコネクト間のフェールオーバーを利用して、データ トラフィックを中断せずに、エンドポイントの直接のファームウェア アップグレードを実行できます。 ただし、ホストまたは管理ファームウェア パッケージによってアップグレードする必要があるエンドポイントの場合は、データ トラフィックの中断が避けられません。

単一のファブリック インターコネクトのスタンドアロン設定の場合、エンドポイントの直接のファームウェア アップグレードを実行すると、データ トラフィックの中断を最小にできます。 ただし、アップグレードを完了するために、ファブリック インターコネクトをリブートする必要があるため、トラフィックの中断は避けられません。

アップグレードに関するファームウェア関連およびソフトウェア関連のベスト プラクティス

エンドポイントをアップグレードする前に、次の注意事項およびベスト プラクティスを考慮してください。

部分アップグレードなし

Cisco UCS ドメインのすべてのエンドポイントを、同じファームウェア リリースにアップグレードすることを推奨します。 あるエンドポイントのファームウェア リリース内の新しい機能および変更は、別のエンドポイント内の同じ機能および変更と依存関係があることがあります。 そのため、ファームウェア リリースを混在させると、通常の使用時に、パフォーマンスの問題やその他の問題を引き起こしたり、アップデートが失敗したりする可能性があります。

各エンドポイントの適切なタイプのファームウェア アップグレードの決定

アダプタやサーバ CIMC などの一部のエンドポイントは、直接のファームウェア アップグレードか、またはサービス プロファイルに含まれるファームウェア パッケージによって、アップグレードできます。 Cisco UCS ドメインの設定によって、これらのエンドポイントのアップグレード方法が決まります。 サーバに関連付けられているサービス プロファイルに、ホスト ファームウェア パッケージが含まれる場合、ファームウェア パッケージによって、それらのサーバのアダプタをアップグレードします。 同様に、サーバに関連付けられているサービス プロファイルに管理ファームウェア パッケージが含まれる場合、ファームウェア パッケージによって、それらのサーバの CIMC をアップグレードします。

管理ファームウェア パッケージによる CIMC のアップグレードまたは、サーバに関連付けられたサービス プロファイル内のファームウェア パッケージによるアダプタのアップグレードは、直接のファームウェア アップグレードより優先されます。 サーバに関連付けられたサービス プロファイルにファームウェア パッケージが含まれる場合、エンドポイントを直接アップグレードすることはできません。 直接のアップグレードを実行するには、サービス プロファイルからファームウェア パッケージを削除する必要があります。

Cisco UCS Manager GUI ですべてのエンドポイントを同時にアクティブにしない

Cisco UCS Manager GUI を使用してファームウェアをアップデートする場合、[Activate Firmware] ダイアログボックスの [Filter] ドロップダウン リストで [ALL] を選択して、すべてのエンドポイントを同時にアクティブにしないでください。 多くのファームウェア リリースやパッチには依存関係があるため、ファームウェアの更新を正常に実行するためにエンドポイントを特定の順序でアクティブにする必要があります。 この順序はリリースやパッチの内容によって異なります。 すべてのエンドポイントをアクティブにすると、必要な順序でアップデートが行われることが保証されず、エンドポイント、ファブリック インターコネクト、および Cisco UCS Manager 間の通信が中断することがあります。 特定のリリースやパッチの依存関係については、当該のリリースやパッチに付属のリリース ノートを参照してください。

アダプタおよび I/O モジュールのアクティベーションの影響

直接のアップグレード時に、アダプタに [Set Startup Version Only] を設定する必要があります。 この設定では、アクティブ化されたファームウェアが pending-next-boot 状態に移行し、サーバがすぐにリブートしません。 アクティブ化されたファームウェアは、サーバがリブートされるまで、アダプタで実行されているバージョンのファームウェアになりません。 ホスト ファームウェア パッケージのアダプタに [Set Startup Version Only] を設定することはできません。

サーバがサービス プロファイルに関連付けられていない場合、アクティブ化されたファームウェアは pending-next-boot 状態のままになります。 Cisco UCS Managerは、サーバがサービス プロファイルに関連付けられるまで、エンドポイントをリブートせず、ファームウェアをアクティブにしません。 必要に応じて、関連付けられていないサーバを手動でリブートまたはリセットして、ファームウェアをアクティブにできます。

I/O モジュールに対して [Set Startup Version Only] を設定した場合、そのデータ パス内のファブリック インターコネクトがリブートされると、I/O モジュールがリブートされます。 I/O モジュールに対して、[Set Startup Version Only] を設定しない場合、I/O モジュールがリブートし、トラフィックが中断します。 また、Cisco UCS Manager によってファブリック インターコネクトと I/O モジュールの間にプロトコルとファームウェア バージョンの不一致が検出されると、Cisco UCS Manager は、ファブリック インターコネクト内のファームウェアと一致するファームウェア バージョンを使用して自動的に I/O モジュールを更新し、ファームウェアをアクティブ化して、I/O モジュールをもう一度リブートします。

アップグレード時の [Ignore Compatibility Check] の選択

より新しいリリースに直接アップグレードするときは、[Ignore Compatibility Check] を選択することを推奨します。 より新しいリリースには、旧リリースとの互換性がないコードが含まれている場合があります。 このオプションによって、アップグレードが実行され、互換性の問題が回避されます。

不要なアラートを回避するためのアップグレード前の Call Home のディセーブル化(任意)

Cisco UCS ドメインをアップグレードすると、Cisco UCS Manager によってコンポーネントが再起動され、アップグレード プロセスが完了します。 この再起動によって、サービスの中断およびコンポーネントの障害と同じイベントが発生し、Call Home アラートの送信がトリガーされます。 アップグレードの開始前に Call Home をディセーブルにしない場合は、アップグレードに関連したコンポーネントの再起動によって生成されるアラートを無視してください。

直接のファームウェア アップグレードの停止の影響

エンドポイントで、直接のファームウェア アップグレードを実行する場合、Cisco UCS ドメインで、1 つ以上のエンドポイントでトラフィックの中断や、停止が発生することがあります。

ファブリック インターコネクト ファームウェア アップグレードの停止の影響

ファブリック インターコネクトのファームウェアをアップグレードする場合、次の停止の影響や中断が発生します。

  • ファブリック インターコネクトがリブートします。
  • 対応する I/O モジュールがリブートします。

Cisco UCS Manager ファームウェア アップグレードの停止の影響

Cisco UCS Manager へのファームウェア アップグレードにより、次の中断が発生します。

  • Cisco UCS Manager GUICisco UCS Manager GUI にログインしているすべてのユーザがログアウトされ、それらのセッションが終了します。 実行中の保存されていない作業が失われます。
  • Cisco UCS Manager CLI:telnet によってログインしているすべてのユーザがログアウトされ、それらのセッションが終了します。

I/O モジュール ファームウェア アップグレードの停止の影響

I/O モジュールのファームウェアをアップグレードする場合、次の停止の影響と中断が発生します。

  • 単一のファブリック インターコネクトのスタンドアロン設定の場合、I/O モジュールのリブート時にデータ トラフィックが中断されます。 2 つのファブリック インターコネクトのクラスタ設定の場合、データ トラフィックは他方の I/O モジュールおよびそのデータ パス内のファブリック インターコネクトにフェールオーバーします。
  • 新しいファームウェアをスタートアップ バージョンとしてのみアクティブにした場合、対応するファブリック インターコネクトがリブートされると、I/O モジュールがリブートします。
  • 新しいファームウェアを実行されているバージョンおよびスタートアップ バージョンとしてアクティブにした場合、I/O モジュールがただちにリブートします。
  • ファームウェアのアップグレード後に、I/O モジュールを使用できるようになるまで最大 10 分かかります。

CIMC ファームウェア アップグレードの停止の影響

サーバの CIMC のファームウェアをアップグレードした場合、CIMC と内部プロセスのみが影響を受けます。 サーバ トラフィックは中断しません。 このファームウェア アップグレードにより、CIMC に次の停止の影響と中断が発生します。

  • KVM コンソールおよび vMedia によってサーバで実行されているすべてのアクティビティが中断されます。
  • すべてのモニタリングおよび IPMI ポーリングが中断されます。

アダプタ ファームウェア アップグレードの停止の影響

アダプタのファームウェアをアクティブにし、[Set Startup Version Only] オプションを設定していない場合、次の停止の影響と中断が発生します。

  • サーバがリブートします。
  • サーバ トラフィックが中断します。

リリース 2.0 からのアップグレードの手順の概要


(注)  


この順序に従わないと、ファームウェアのアップグレードが失敗し、サーバで Cisco UCS Manager の通信に問題が発生することがあります。


このマニュアルの手順と推奨されるオプションによって、データ トラフィックの中断を最小限にします。 そのため、リリース 2.0 のいずれかのバージョンからアップグレードする場合は、次の順序でコンポーネントをアップグレードします。

  1. 次のファームウェア イメージをダウンロードします。
    • Cisco UCS インフラストラクチャ ソフトウェア バンドル:すべての Cisco UCS ドメインに必要です。
    • Cisco UCS B シリーズ ブレード サーバ ソフトウェア バンドル:ブレード サーバを含むすべての Cisco UCS ドメインに必要です。
    • Cisco UCS C シリーズ ラックマウント サーバ ソフトウェア バンドル:統合ラックマウント サーバを含む Cisco UCS ドメインに必要です。 このバンドルには、Cisco UCS Manager がこれらのサーバを管理できるようにするためのファームウェアが含まれており、スタンドアロン C シリーズ ラックマウント サーバには適用できません。
  2. (任意)Call Home をディセーブルにする:Cisco UCS ドメインに Call Home または Smart Call Home が含まれている場合、Call Home をディセーブルにして、Cisco UCS Manager がコンポーネントを再始動したときに不要な警告を受け取らないようにします。
  3. アダプタ、CIMC、および IOM を更新する:必要に応じて、ホスト ファームウェア パッケージ内のアダプタを最後の更新手順の一部としてアップグレードできます。
  4. アダプタをアクティブ化する:この手順を実行するときは、[Ignore Compatibility Check] と [Set Startup Version Only] を選択します。
  5. CIMC をアクティブ化する:この手順を実行するときは、[Ignore Compatibility Check] を選択します。
  6. Cisco UCS Manager をアクティブ化する:この手順を実行するときは、[Ignore Compatibility Check] を選択します。
  7. I/O モジュールをアクティブ化する:この手順を実行するときは、[Ignore Compatibility Check] と [Set Startup Version Only] を選択します。
  8. 従属ファブリック インターコネクトをアクティブ化する:この手順を実行するときは、[Ignore Compatibility Check] を選択します。
  9. コントロール プレーンの中断を回避するために、すでにアップグレードされたファブリック インターコネクトにプライマリ ファブリック インターコネクトを手動でフェイルオーバーします。
  10. データ パスが復元されたことを確認します。
  11. プライマリファブリック インターコネクトをアクティブ化する:この手順を実行するときは、[Ignore Compatibility Check] を選択します。
  12. サーバの管理ファームウェア パッケージを更新する:サーバで CIMC を直接更新およびアクティブ化した場合、この手順を実行する必要はありません。
  13. サーバのホスト ファームウェア パッケージを更新する:アップグレードされた最後のファームウェアがある必要があります。 そのファームウェアを持つサーバがさらにリブートされるのを避けるため、この手順の間に、ボード コントローラ ファームウェアをアップグレードすることをお勧めします。 ホスト ファームウェア パッケージ内の次のファームウェアをアップグレードする必要があります。
    • BIOS
    • ストレージ コントローラ
    • 一部のアダプタ
  14. (任意)Call Home をイネーブルにする:ファームウェアをアップグレードする前に Call Home をディセーブルにしていた場合、それをイネーブルにします。