Cisco UCS Manager GUI コンフィギュレーション ガイド リリース 2.2
Quality of Service の設定
Quality of Service の設定

Quality of Service の設定

この章は、次の内容で構成されています。

Quality of Service

Cisco UCS は、Quality of Service を実装するために、次の方法を提供しています。

  • 特定のタイプのトラフィックに対するグローバル設定をシステム全体にわたって指定するためのシステム クラス

  • 個々の vNIC にシステム クラスを割り当てる QoS ポリシー

  • アップリンク イーサネット ポートによるポーズ フレームの扱い方法を決定するフロー制御ポリシー

システム クラスの設定

システム クラス

Cisco UCS は、DCE(Data Center Ethernet)を使用して、Cisco UCS ドメイン内のすべてのトラフィックを処理します。 イーサネットに対するこの業界標準の機能拡張では、イーサネットの帯域幅が 8 つの仮想レーンに分割されています。 内部システムと管理トラフィック用に 2 つの仮想レーンが予約されています。 それ以外の 6 つの仮想レーンの Quality of Service(QoS)を設定できます。 Cisco UCS ドメイン全体にわたり、これら 6 つの仮想レーンで DCE 帯域幅がどのように割り当てられるかは、システム クラスによって決定されます。

各システム クラスは特定のタイプのトラフィック用に帯域幅の特定のセグメントを予約します。これにより、過度に使用されるシステムでも、ある程度のトラフィック管理が提供されます。 たとえば、ファイバ チャネル プライオリティ システム クラスを設定して、FCoE トラフィックに割り当てられる DCE 帯域幅の割合を決定することができます。

次の表は、設定可能なシステム クラスをまとめたものです。

表 1 システム クラス

システム クラス

説明

プラチナ

ゴールド

シルバー

ブロンズ

サービスプロファイルの QoS ポリシーに含めることができる設定可能なシステム クラスのセット。 各システム クラスはトラフィック レーンを 1 つ管理します。

これらのシステム クラスのプロパティはすべて、カスタム設定やポリシーを割り当てるために使用できます。

ベスト エフォート

ベーシック イーサネット トラフィックのために予約されたレーンに対する QoS を設定するシステム クラス。

このシステム クラスのプロパティの中には、あらかじめ設定されていて、変更できないものもあります。 たとえば、このクラスには、必要に応じてデータ パケットのドロップを許可するドロップ ポリシーがあります。 このシステム クラスは無効にできません。

ファイバ チャネル

Fibre Channel over Ethernet トラフィックのために予約されたレーンに対する Quality of Service を設定するシステム クラス。

このシステム クラスのプロパティの中には、あらかじめ設定されていて、変更できないものもあります。 たとえば、このクラスには、データ パケットが絶対にドロップされないことを保証するドロップなしポリシーがあります。 このシステム クラスは無効にできません。

(注)     

FCoE トラフィックには、他のタイプのトラフィックで使用できない、予約された QoS システム クラスがあります。 他のタイプのトラフィックに、FCoE で使用される CoS 値がある場合、その値は 0 にリマークされます。

QoS システム クラスの設定

サーバ内のアダプタのタイプによっては、サポートされる MTU の最大値が制限される場合があります。 たとえば、ネットワーク MTU が最大値を超えた場合、次のアダプタでパケットがドロップする可能性があります。

  • Cisco UCS M71KR CNA アダプタ:サポートされる MTU の最大値は 9216 です。

  • Cisco UCS 82598KR-CI アダプタ:サポートされる MTU の最大値は 14000 です。

重要:

すべての非ドロップ ポリシーに対して、UCS と N5K で 同じ CoS 値を使用します。 エンドツーエンド PFC が正常に動作することを保証するには、すべての中間スイッチで同じ QoS ポリシーを設定します。

手順
    ステップ 1   [Navigation] ペインの [LAN] タブをクリックします。
    ステップ 2   [LAN] タブで、[LAN] > [LAN Cloud] を展開します。
    ステップ 3   [QoS System Class] ノードを選択します。
    ステップ 4   [Work] ペインの [General] タブをクリックします。
    ステップ 5   システムのトラフィック管理ニーズを満たすために設定するシステム クラスの次のプロパティを更新します。
    (注)     

    一部のプロパティはすべてのシステム クラスに対して設定できない場合があります。

    名前 説明

    [Enabled] チェックボックス

    このチェックボックスをオンにすると、対応する QoS クラスがファブリック インターコネクト上で設定され、QoS ポリシーに割り当て可能になります。

    このチェックボックスをオフにすると、このクラスはファブリック インターコネクト上で設定されず、このクラスに関連付けられた QoS ポリシーはデフォルトの [Best Effort] になるか、(システム クラスが 0 の Cos で設定されている場合は)Cos 0 システム クラスになります。

    (注)     

    このフィールドは、[Best Effort] と [Fibre Channel] の場合は常にオンです。

    [CoS] フィールド

    サービス クラス。 0 ~ 6 の整数を入力できます。0 は最低プライオリティを表し、6 は最高プライオリティを表します。 QoS ポリシーが削除されるか、割り当てられたシステム クラスがディセーブルになったときに、システム クラスをトラフィックのデフォルト システム クラスにする必要がある場合を除き、この値を 0 に設定することは推奨しません。

    (注)     

    このフィールドは、内部トラフィックの場合は 7 に、[Best Effort] の場合は [any] に設定されます。 これらの値は両方とも予約されており、他のプライオリティに割り当てることはできません。

    [Packet Drop] チェックボックス

    このチェックボックスをオンにすると、このクラスに対してパケットの破棄が許可されます。 このチェックボックスをオフにすると、送信時にパケットを破棄できません。

    このフィールドは、[Fibre Channel] クラスの場合は常にオフであり(破棄パケットは決して許可されない)、[Best Effort] の場合は常にオンです(破棄パケットは常に許可される)。

    [Weight] ドロップダウン リスト

    次のいずれかになります。

    • 1 ~ 10 の整数。 整数を入力すると、[Weight (%)] フィールドの説明に従って、このプライオリティ レベルに割り当てられるネットワーク帯域幅の割合が Cisco UCS によって決定されます。

    • [best-effort]。

    • [none]。

    [Weight (%)] フィールド

    チャネルに割り当てられる帯域幅を決定するために、Cisco UCS によって次の作業が実行されます。

    1. すべてのチャネルの重みを加算します。

    2. チャネルの重みをすべての重みの和で割って、割合を求めます。

    3. その割合の帯域幅をチャネルに割り当てます。

    [MTU] ドロップダウン リスト

    チャネルの最大伝送単位。 次のいずれかになります。

    • 1500 ~ 9216 の整数。 この値は最大パケット サイズに対応します。

    • [fc]:事前に定義されている 2240 のパケット サイズ。

    • [normal]:事前に定義されている 1500 のパケット サイズ。

    (注)     

    このフィールドは、[Fibre Channel] の場合は常に [fc] に設定されます。

    [Multicast Optimized] チェックボックス

    このチェックボックスをオンにすると、パケットを複数の宛先に同時に送信するように、クラスが最適化されます。

    (注)     

    このオプションは、[Fibre Channel] には適用されません。

    ステップ 6   [Save Changes] をクリックします。

    QoS システム クラスのイネーブル化

    デフォルトでは、Best Effort システム クラスまたは Fibre Channel システム クラスはイネーブルになっています。

    手順
      ステップ 1   [Navigation] ペインの [LAN] タブをクリックします。
      ステップ 2   [LAN] タブで、[LAN] > [LAN Cloud] を展開します。
      ステップ 3   [QoS System Class] ノードを選択します。
      ステップ 4   [Work] ペインの [General] タブをクリックします。
      ステップ 5   イネーブルにする QoS システム クラスの [Enabled] チェックボックスをオンにします。
      ステップ 6   [Save Changes] をクリックします。

      QoS システム クラスのディセーブル化

      ベスト エフォート システム クラスやファイバ チャネル システム クラスはディセーブルにできません。

      ディセーブルにされたシステム クラスに関連付けられているすべての QoS ポリシーのデフォルトは、Best Effort です。ディセーブルにされたシステムのクラス オブ サービス(CoS)が 0 に設定されている場合のデフォルトは、Cos 0 システム クラスになります。

      手順
        ステップ 1   [Navigation] ペインの [LAN] タブをクリックします。
        ステップ 2   [LAN] タブで、[LAN] > [LAN Cloud] を展開します。
        ステップ 3   [QoS System Class] ノードを選択します。
        ステップ 4   [Work] ペインの [General] タブをクリックします。
        ステップ 5   ディセーブルにする QoS システムの [Enabled] チェックボックスをオフにします。
        ステップ 6   [Save Changes] をクリックします。

        Quality of Service ポリシーの設定

        Quality of Service ポリシー

        Quality of Service(QoS)ポリシーは、vNIC または vHBA に向けた発信トラフィックにシステム クラスを割り当てます。 このシステム クラスにより、このトラフィックに対する Quality of Service が決定されます。 一部のアダプタでは、発信トラフィックでバーストやレートなど追加の制御を指定することもできます。

        vNIC ポリシー、または vHBA ポリシーに QoS ポリシーをインクルードし、その後、このポリシーをサービス プロファイルにインクルードして、vNIC または vHBA を設定する必要があります。

        QoS ポリシーの作成

        手順
          ステップ 1   [Navigation] ペインの [LAN] タブをクリックします。
          ステップ 2   [LAN] タブで、[LAN] > [Policies] を展開します。
          ステップ 3   プールを作成する組織のノードを展開します。

          システムにマルチテナント機能が備えられていない場合は、[root] ノードを展開します。

          ステップ 4   [QoS Policy] を右クリックし、[Create QoS Policy] を選択します。
          ステップ 5   [Create QoS Policy] ダイアログボックスで、次のフィールドに値を入力します。
          名前 説明

          [名前] フィールド

          ポリシーの名前。

          この名前には、1 ~ 16 文字の英数字を使用できます。 -(ハイフン)、_(アンダースコア)、:(コロン)、および . (ピリオド)は使用できますが、それ以外の特殊文字とスペースは使用できません。また、オブジェクトが保存された後で、この名前を変更することはできません。

          [優先順位] ドロップダウン リスト

          この QoS 定義に割り当てられた優先順位。 次のいずれかになります。

          • [Fc]:vHBA トラフィックだけを制御する QoS ポリシーにこの優先順位を使用します。

          • [プラチナ]:vNIC トラフィックだけを制御する QoS ポリシーにこの優先順位を使用します。

          • [ゴールド]:vNIC トラフィックだけを制御する QoS ポリシーにこの優先順位を使用します。

          • [シルバー]:vNIC トラフィックだけを制御する QoS ポリシーにこの優先順位を使用します。

          • [ブロンズ]:vNIC トラフィックだけを制御する QoS ポリシーにこの優先順位を使用します。

          • [ベストエフォート]:この優先順位は使用しないでください。 ベーシック イーサネット トラフィック レーンのために予約されています。 この優先順位を QoS ポリシーに割り当て、別のシステム クラスを CoS 0 に設定する場合、Cisco UCS Manager はこのシステム クラスのデフォルトには戻りません。 当該トラフィックの CoS 0 で優先順位がデフォルトに戻ります。

          `

          [Burst] フィールド

          このポリシーを使用するサーバの通常バースト サイズ。 このフィールドにより、トラフィックがレート制限を超えていると見なされずに到達できるトラフィック バーストの最大サイズが決定されます。 デフォルトは 10240 です。 最小値は 0 で、最大値は 65535 です。

          この設定は、一部のアダプタには適用されません。

          [Rate] フィールド

          想定されるトラフィックの平均レート。 このレートを下回るトラフィックは、常に準拠です。 デフォルトは、値 10,000,000 に等しいラインレートです。 最小値は 8 で、最大値は 40,000,000 です。

          Cisco UCS M81KR 仮想インターフェイス カード アダプタのレート制限の粒度は、1 Mbps です。 これらのアダプタでは、要求したレートが「超えてはならない」レートとして扱われます。 したがって、4.5Mbps の値は 4Mbps と解釈されます。 0 より大きくて 1Mbps より小さい要求レートは、1Mbps と解釈されます。これは、サポートされる最低のハードウェア レート制限です。

          レート制限は、Cisco UCS VIC-1240 仮想インターフェイス カードおよび Cisco UCS VIC-1280 仮想インターフェイス カード の vNIC でのみサポートされます。 Cisco UCS M81KR 仮想インターフェイス カード は、vNIC および vHBA 両方のレート制限をサポートします。

          [Host Control] フィールド

          Cisco UCS が vNIC のサービス クラス(CoS)を制御するかどうか。 この設定は、vHBA には影響しません。 次のいずれかになります。

          • [None]:ホストによって割り当てられた CoS 値に関係なく、[Priority] ドロップダウン リストで選択された優先順位と関連付けられている CoS 値を Cisco UCS で使用します。

          • [Full]:ホストによって有効な CoS 値がパケットに割り当てられている場合は、その値を Cisco UCS で使用します。 それ以外の場合は、[Priority] ドロップダウン リストで選択された優先順位と関連付けられている CoS 値が Cisco UCS で使用されます。

          この設定は、一部のアダプタには適用されません。

          ステップ 6   [OK] をクリックします。

          次の作業

          QoS ポリシーを vNIC または vHBA テンプレートに含めます。

          QoS ポリシーの削除

          使用中の QoS ポリシーを削除した場合、または QoS ポリシーで使用されているシステム クラスを無効にした場合、この QoS ポリシーを使用している vNIC と vHBA はすべて、ベスト エフォート システム クラスまたは CoS が 0 のシステム クラスに割り当てられます。 マルチテナント機能を実装しているシステムでは、Cisco UCS Manager はまず、組織階層から一致する QoS ポリシーを見つけようとします。

          手順
            ステップ 1   [Navigation] ペインの [LAN] タブをクリックします。
            ステップ 2   [Servers] タブで、[Servers] > [Policies] > [Organization_Name] を展開します。
            ステップ 3   [QoS Policies] ノードを展開します。
            ステップ 4   削除する QoS ポリシーを右クリックし、[Delete] を選択します。
            ステップ 5   Cisco UCS Manager GUI に確認ダイアログボックスが表示されたら、[Yes] をクリックします。

            フロー制御ポリシーの設定

            フロー制御ポリシー

            フロー制御ポリシーは、ポートの受信バッファがいっぱいになったときに、Cisco UCS ドメインのアップリンク イーサネット ポートが IEEE 802.3x ポーズ フレームを送信および受信するかどうかを決定します。 これらのポーズ フレームは、バッファがクリアされるまでの数ミリ秒間、送信側ポートからのデータの送信を停止するように要求します。

            LAN ポートとアップリンク イーサネット ポートの間でフロー制御が行われるようにするには、両方のポートで、対応する受信および送信フロー制御パラメータを有効にする必要があります。 Cisco UCSでは、これらのパラメータはフロー制御ポリシーにより設定されます。

            送信機能を有効にした場合、受信パケット レートが高くなりすぎたときに、アップリンク イーサネット ポートはネットワーク ポートにポーズ要求を送信します。 ポーズは数ミリ秒有効になった後、通常のレベルにリセットされます。 受信機能を有効にした場合、アップリンク イーサネット ポートは、ネットワーク ポートからのポーズ要求すべてに従います。 ネットワーク ポートがポーズ要求をキャンセルするまで、すべてのトラフィックはこのアップリンク ポートで停止します。

            ポートにフロー制御ポリシーを割り当てているため、このポリシーを変更すると同時に、ポーズ フレームやいっぱいになっている受信バッファに対するポートの反応も変わります。

            フロー制御ポリシーの作成

            はじめる前に

            必要なフロー制御に対応する設定を使用して、ネットワーク ポートを設定します。 たとえば、ポリシーのフロー制御ポーズ フレームに対する送信設定を有効にした場合は、必ず、ネットワーク ポートの受信パラメータを on または desired に設定します。 Cisco UCS ポートでフロー制御フレームを受信する場合は、ネットワーク ポートの送信パラメータが on または desired に設定されていることを確認します。 フロー制御を使用する必要がない場合は、ネットワーク ポートの受信パラメータと送信パラメータを off に設定できます。

            手順
              ステップ 1   [Navigation] ペインの [LAN] タブをクリックします。
              ステップ 2   [LAN] タブで、[LAN] > [Policies] を展開します。
              ステップ 3   [root] ノードを展開します。

              ルート組織内のフロー制御ポリシーだけを作成できます。 サブ組織内のフロー制御ポリシーは、作成できません。

              ステップ 4   [Flow Control Policies] ノードを右クリックし、[Create Flow Control Policy] を選択します。
              ステップ 5   [Create Flow Control Policy] ウィザードで、次のフィールドに値を入力します。
              名前 説明

              [名前] フィールド

              ポリシーの名前。

              この名前には、1 ~ 16 文字の英数字を使用できます。 -(ハイフン)、_(アンダースコア)、:(コロン)、および . (ピリオド)は使用できますが、それ以外の特殊文字とスペースは使用できません。また、オブジェクトが保存された後で、この名前を変更することはできません。

              [Priority] フィールド

              次のいずれかになります。

              • [Auto]:このファブリック インターコネクト上で PPP を使用するかどうかを決めるためにCisco UCSとネットワークがネゴシエーションします。

              • [On]:このファブリック インターコネクト上で PPP をイネーブルにします。

              [Receive] フィールド

              次のいずれかになります。

              • [Off]:ネットワークからのポーズ要求は無視され、トラフィック フローは通常どおり継続します。

              • [On]:ポーズ要求に従い、そのアップリンク ポート上のすべてのトラフィックは、ネットワークでポーズ要求が取り消されるまで停止されます。

              [Send] フィールド

              次のいずれかになります。

              • [Off]:パケット負荷に関係なくポート上のトラフィックが通常どおり流れます。

              • [On]:着信パケット レートが高くなり過ぎると、Cisco UCSからポーズ要求がネットワークに送信されます。 ポーズは数ミリ秒有効になった後、通常のレベルにリセットされます。

              ステップ 6   [OK] をクリックします。

              次の作業

              フロー制御ポリシーと、アップリンク イーサネット ポート、またはポート チャネルを関連付けます。

              フロー制御ポリシーの削除

              手順
                ステップ 1   [Navigation] ペインの [LAN] タブをクリックします。
                ステップ 2   [LAN] タブで、[LAN] > [Policies] > [Organization_Name] を展開します。
                ステップ 3   [Flow Control Policies] ノードを展開します。
                ステップ 4   削除するポリシーを右クリックし、[Delete] を選択します。
                ステップ 5   Cisco UCS Manager GUI に確認ダイアログボックスが表示されたら、[Yes] をクリックします。