Cisco UCS Director EMC VPLEX 管理ガイド、リリース 5.0
概要
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概要

この章は、次の内容で構成されています。

EMC VPLEX について

VPLEX はプライベート クラウドで仮想ストレージ システムとデータへのアクセスを提供する EMC テクノロジーです。 VPLEX は Vblock などのポッド展開またはスタンドアロン デバイスとして UCS Director に実装できます。 VPLEX の機能は次のとおりです。

  • マルチベンダーの高可用性ストレージおよびコンピューティング インフラストラクチャに対して単一のインターフェイスを使用して、アプリケーションとデータを様々なコンピューティング ロケーションおよびストレージ ロケーションにわたり、運用の中断なく、リアルタイムで動的に移動します。 VPLEX は、同じデータセンター内、キャンパス全体、または特定の地域で、拡張クラスタリングと分散キャッシュの整合性インテリジェンスを統合します。 キャッシュの整合性はデータが失われたり、破損したり、上書きされないようにキャッシュを管理します。

  • 組織が動的かつ柔軟にデータを利用できるようにします。 たとえば、従来は運用停止や手動でのリストア手順が必要であった障害の場合も、ビジネスを継続できます。

  • 複数のサイト内およびサイト間で同じデータの一貫性を提示、維持して、分散データのコラボレーションを可能にします。

  • 仮想マシン(VM)のサーバとして機能する ESX ホストと、ポッド内、ポッド間、および複数ポッドにデータを拡張できるストレージ エリア ネットワーク(SAN)内のストレージとを結びつけます。

EMC VPLEX テクノロジー

EMC VPLEX は、従来の物理ストレージ アレイ デバイスをカプセル化し、論理的に 3 層に抽象化します。 各層の論理関係を次の図に示します。

図 1. VPLEX の論理ストレージ構造



VPLEX はエクステントを使用してストレージ ボリュームを分割します。 基盤となるストレージ ボリュームの全部または一部をエクステントにすることができます。 VPLEX はエクステントを集約し、デバイス層で RAID 保護を適用します。 デバイスは、1 つ以上のエクステントを使用して構築されます。

VPLEX ストレージ構造の最上位層は仮想ボリュームであり、基盤となるデバイスによって作成され、それらのデバイスのサイズを継承します。 仮想ボリュームは、複数のストレージ ボリュームに分散された単一の連続ボリュームの場合があります。

VPLEX は、ホストがフロントエンド(FE)ポートで使用できるように仮想ボリュームを提供し、ホストは仮想ボリュームを認識します。 仮想ボリュームへのアクセスはストレージ ビューによって制御されます。 ストレージ ビューは、VPLEX FE ポートと仮想ボリュームへのホスト イニシエータのアクセスを決定する論理コンテナとして機能します。

VPLEX は、次の各セクションで説明されているネットワーク実装に応じて、外部ハードウェア インターフェイスとして Local または Metro を使用できます。 VPLEX Local または VPLEX Metro 用 VPLEX ソリューションの詳細については、『Data Center Interconnect Design Guide for Virtualized Workload Mobility with Cisco, EMC, and VMware』を参照してください。

VPLEX Local

同種構成または異機種構成のストレージ システムが 1 つの Pod に組み込まれており、データ移動が複数の物理データ ストレージ エンティティ間で管理される場合に、VPLEX Local を使用します。

VPLEX Local は次の属性を持ちます。
  • 最大 4 台のエンジン
  • 最大 8000 個の論理ユニット番号(LUN)
  • 単一サイト
  • 単一の Pod

VPLEX Metro

同期距離により分離されている 2 つの場所の間でアクセスおよびデータ移動が必要な場合は、VPLEX Metro を使用します。 VPLEX Metro では、リモート サイトが論理ユニット番号(LUN)用の物理ストレージを必要とすることなく、LUN を表示できます。 VPLEX Metro 構成を使用すると、ユーザに意識させないで、ワークロードの移動や共有、Pod の統合、Pod 間のリソース使用率の最適化を行えます。

VPLEX Metro は次の属性を持ちます。
  • 1 台から 8 台のエンジン
  • 最大 16,000 個の LUN
  • 2 つのサイト
  • 最大 100 km

VPLEX のクラスタリング アーキテクチャ

VPLEX はクラスタを使用して Pod の境界をなくして、複数の Pod を持つサーバが共有ブロック ストレージ デバイスに対して同時読み取り/書込み権限を持てるようにします。 以下の図に示す VPLEX クラスタは拡張可能です。 最大 4 台のエンジンを追加し、複数のクラスタに接続して、VPLEX Metro 構成を形成できます。 エンジンは入出力ストリームを仮想化し、ファイバ チャネル接続を使用してホストおよびストレージに接続してデータ転送を行います。 VPLEX Metro は現在、同じ Pod で最大 2 つのクラスタをサポートし、無停止のデータ移動、異機種混在のストレージ管理、およびアプリケーションの可用性の向上を提供します。
図 2. VPLEX クラスタ構成



ポッドの VPLEX ストレージ システムの管理

プライベート クラウドのデータにアクセスするための VPLEX 仮想ストレージ システム テクノロジーは、ポッドと関連付けられており、ポッドでサポートされています。 Cisco UCS Director は VPLEX Element Manager API からデータを収集し、VPLEX サーバに HTTPS 経由で接続します。 VPLEX アカウントを確立して、VPLEX クラスタ(物理キャビネット内の 1、2、または 4 個のエンジンで構成される)とポッドを関連付けると、Cisco UCS Director で次の VPLEX 機能を設定、管理、および監視できます。

  • 単一の耐障害性クラスタを形成し、1 個から 4 個のエンジンとして配置される複数の VPLEX ダイレクタに対する、ESX ホストのクラスタ インベントリ管理およびレポート。

  • 2 台のダイレクタ、管理モジュール、冗長電源を含むエンジンに対する、VPLEX エンジンのインベントリ管理およびレポート。

  • VPLEX のコア ソフトウェアである GeoSynchrony を実行する CPU モジュールに対する、ダイレクタのインベントリ管理およびレポート。 各エンジンには 2 台のダイレクタがあり、それぞれに、独立して機能できる専用リソースがあります。

  • ファスト イーサネット ポートおよびイニシエータ ポートに対する、ポートのインベントリ管理およびレポート。

  • 最近書き込まれたデータおよび最近アクセスされたデータの一時保存用 VPLEX (Local、Metro、Global)データ キャッシュのレポート。

  • アレイからエクスポートされた論理ユニット番号(LUN)による、ストレージ ボリュームのインベントリ管理およびレポート。

  • ストレージ ボリュームのスライス(ブロックの範囲)による、エクステント管理(作成、削除、レポート)。

  • ミラーが地理的に別の場所にある RAID 1 デバイスに対する、デバイス管理(作成、削除、ミラーの接続および解除、レポート)。

  • ESX ホストに提供される仮想ボリュームの管理(作成、変更、削除、レポート)。仮想ボリュームは、複数のストレージ ボリュームに分散できます。

  • 登録済みイニシエータ(ホスト)、フロントエンド ポート、仮想ボリュームを組み合わせた、ストレージ ビュー管理(作成、変更、削除、レポート)。ストレージへのホスト アクセス制御に使用します。

  • 特定の障害イベントの前に失われる可能性があるデータ量を決定するリカバリ ポイント。

VPLEX の使用例に関する詳細情報は、『Data Center Interconnect Design Guide for Virtualized Workload Mobility with Cisco, EMC, and VMware』の「Cisco Virtualized Workload Mobility Design Considerations」の章の「EMC VPLEX Metro Functional Overview」のセクションを参照してください。

Cisco UCS Director について

Cisco UCS Director(旧称 Cisco Cloupia Unified Infrastructure Controller)は、次の標準的なテンプレートを使用する 64 ビットのアプライアンスです。

  • Open Virtualization Format(OVF)for VMware vSphere

  • Virtual Hard Disk(VHD)for Microsoft Hyper-V

Cisco UCS Director は、Cisco UCS および Cisco Nexus プラットフォームに基づく業界をリードする統合インフラストラクチャ ソリューションに、セキュリティで高度に保護された統合管理機能を提供します。

Cisco UCS Director は、Cisco UCS を通じて、コンピューティング階層とネットワーク階層の統合を拡張し、データセンターの管理者に包括的な可視性と管理機能を提供します。 この製品は、Cisco UCS および Cisco Nexus プラットフォームをベースにした、NetApp FlexPod および ExpressPod、EMC Isilon、EMC VSPEX、EMC VPLEX、および VCE Vblock システムをサポートします。

Cisco UCS Director は物理的、仮想的、ベアメタル型の環境にわたって、リソース プールのプロビジョニングを自動化します。 この製品は、正常性、ステータス、リソース使用率に関して、ネイティブな自動化されたモニタリング機能を提供します。 Cisco UCS Director を使用して次を実行できます。

  • すべてのサーバおよびアプリケーションを対象に、サービス プロファイルとテンプレートを作成、複製、および導入すること

  • 全データセンターを対象として、仮想マシン(VM)の使用率を示すヒート マップを表示するなど、統合インフラストラクチャで組織の使用率、傾向、容量を継続的にモニタすること

  • 作業者ごとにばらつきのない方法で ExpressPod および FlexPod インフラストラクチャの導入や容量の増設を行うこと

  • Cisco UCS ドメインとそのコンポーネントを対象として、管理、モニタリング、報告を行うこと

  • 物理的なインフラストラクチャ サービスを含むように、仮想サービス カタログを拡張すること

  • 仮想化された作業負荷と仮想化されていない作業負荷の両方に対応するために、セキュリティで保護されたマルチテナント環境を管理すること