Cisco Prime Collaboration Assurance Guide - Standard, 10.0
概要
概要

概要

この章では、Prime Collaboration の鍵となる概要について説明します。


(注)  


アラーム相関ルールのような概念の一部は、Prime Collaboration の Standard モードには適用されません。 Standard および Advanced モードでの機能サポートについてはStandard および Advanced Prime Collaboration Assuranceを参照してください。

Event

イベントは、特定の時点で発生する別個の問題です。

各イベントは次のいずれかに該当します。

  • ネットワークにおけるエラー、故障、異常事態など何らかの障害に伴うもの。 たとえば、デバイスが到達不能になると、到達不能イベントがトリガーされます。

  • 障害の解消に伴うもの。 たとえば、デバイスの状態が到達不能から到達可能に変更されると、イベントがトリガーされます。

イベントの例には次のものがあります。

  • ポート ステータスの変更。

  • ノードのリセット。

  • ノードが管理ステーションに対して到達可能になる。

  • ピア ルータでのルーティング プロトコル プロセス間の接続損失。

イベントは着信トラップおよび通知から取得され、ステータス変更(ポーリングによって)およびユーザ処理が検出されます。

イベントをトリガーした条件が存在しなくなっても、発生したイベントのステータスは変更されないことを理解することが重要です。

アラーム

アラームは、障害のライフ サイクルを表したものです。

アラームの特性は、次のとおりです。

  • 受信イベントへの Prime Collaboration の応答です。

  • それぞれがアラームのライフ サイクルの特定の発生を表す一連のイベントです(次の例を参照)。 イベントの順序では、重大度が最も高いイベントが、アラームの重大度を決定します。

  • ネットワークで発生するエラー障害を示す一連の相互に関係するイベントを表します。

  • アラームが発生したとき(障害が最初に検出されたとき)から、クリアされ、確認されるまでの完全なイベントのライフ サイクルを示します。

イベントの順序では、重大度が最も高いイベントが、アラームの重大度を決定します。

Prime Collaboration では、一連の相互に関係するイベントからアラームが作成されます。 アラームの完全なイベントの順序には、少なくとも次の 2 つのイベントが含まれます。

  • アラームのアクティブ化(インターフェイス ダウン イベントによってアラームが発生するなど)。

  • アラームのクリア(インターフェイス アップ イベントによってアラームがクリアされるなど)。

アラームのライフサイクルには、重大度の変更、サービスへの更新などによってトリガーされる相互に関係するイベントをいくつでも含めることができます。

新しい関連イベントが発生すると、Prime Collaboration はそのイベントをアラームに関連付け、この新しいイベントに基づいてアラームの重大度およびメッセージ テキストを更新します。 手動でアラームをクリアすると、アラーム重大度の変更がクリアされます。

アラームを構成するイベントは、[Alarms and Events] ブラウザで確認できます。

イベントの作成

Prime Collaboration ではイベント カタログが保持されており、イベントを作成する方法やタイミングのほか、イベントをアラームに関連付けるかどうかが決定されます。 複数のイベントを同じアラームに関連付けることができます。

Prime Collaboration は次の方法でイベントを検出します。

  • 通知イベント(たとえば、Syslog やトラップ)を受信して、分析します。

  • デバイスを自動的にポーリングして変更を検出します(たとえば、到達不能なデバイス)。

  • アラームのステータスが変更されると(たとえば、ユーザがアラームをクリアすると)、イベントを受信します。

Prime Collaboration では、ユーザにとって重要ではないイベントのモニタリングをディセーブルにできます。 ディセーブルにされたイベントは、[Alarms and Events] ブラウザにリストされません。 また、Prime Collaboration はアラームをトリガーしません。

syslog またはトラップとして受信した着信イベント通知は、事前に定義されたパターンとイベント データとを照合することにより識別されます。 一致するパターンがあり、かつ正しく識別できるイベントは、Prime Collaboration でサポートされていると見なされます。 イベント データが事前定義済みのパターンと一致しない場合は、イベントはサポートされないと見なされ、ドロップされます。

次の表に、イベントの作成を処理する間の Prime Collaboration の動作を示します。

時間(Time)

Event

Prime Collaboration の動作

10:00AM PDT 12/06/07

デバイス A が到達不能になった。

デバイス A で新しい到達不能イベントを作成します。

10:30AM PDT 12/06/07

デバイス A は引き続き到達不能状態。

イベント ステータスに変更はありません。

10:45AM PDT 12/06/07

デバイス A が到達可能になった。

デバイス A で新しい到達可能イベントを作成します。

11:00AM PDT 12/06/07

デバイス A は到達可能なまま。

イベント ステータスに変更はありません。

12:00AM PDT 12/06/07

デバイス A が到達不能になった。

デバイス A で新しい到達不能イベントを作成します。

アラーム作成

アラームは、ネットワークにおける障害のライフ サイクルを表します。 複数のイベントを単一のアラームに関連付けることができます。

アラームは、次の順序で作成されます。

  1. ネットワークで障害が発生すると、通知がトリガーされます。

  2. この通知に基づいてイベントが作成されます。

  3. このイベントに対応するアクティブなアラームがないかどうかを確認した後で、アラームが作成されます。

アラームは、次の 2 つのタイプのイベントに関連付けられます。

  • アクティブ イベント:クリアされていないイベント。 アラームは、ネットワークで障害が解決されるまでこの状態のままです。

  • 履歴イベント:クリアされたイベント。 イベントは、障害がクリアされると、その状態を履歴イベントに変更します。 アラームのクリア方法については、「アラーム ステータス」を参照してください。

アラームのライフ サイクルは、アラームがクリアされると終了します。 クリアされたアラームは、プリセット期間内に同じ障害が再発生した場合に復活されることがあります。

Prime Collaboration のプリセット期間は 60 分です。

イベントとアラームの関連付け

Prime Collaboration はイベントとアラームのカタログを維持します。 カタログには、Prime Collaboration によって管理されるイベントのリスト、およびイベントとアラーム間の関係が含まれています。 さまざまなタイプのイベントを同じアラーム タイプに関連付けることができます。

通知の受信時には、次のことが行われます。

  1. Prime Collaboration は、着信通知をイベントとアラーム カタログと突き合わせて比較します。

  2. Prime Collaboration は、イベントを出す必要があるかどうかを決定します。

  3. イベントを出す場合、Prime Collaboration では、そのイベントにより新しいアラームをトリガーするか、そのイベントを既存のアラームに関連付けるかが決定されます。

トリガーされる新しいイベントのタイプが同じで、同じソースで発生する場合、新しいイベントは既存のアラームに関連付けられます。

たとえば、アクティブなインターフェイス エラー アラームです。 同じインターフェイスで発生するインターフェイス エラー イベントは、すべて同じアラームに関連付けられます。

イベントがクリアされると、重大度は情報に変更されます。


(注)  


一部のイベントは、デフォルトの重大度が [Informational] になっています。 このようなイベントには、アラームは作成されません。 Prime Collaboration でこのようなイベントに対するアラームを作成する場合は、これらのイベントの重大度を変更する必要があります。


イベントとアラームの相関

イベント相関は、1 つのイベントを他のイベントに関連付けるプロセスです。

Prime Collaboration は 2 種類のイベント関係を区別します。

  • イベントの順序。 タイプおよびソースが同じイベントはイベントの順序の一部、またはアラームと見なされます。 アラームは、障害の完全なライフサイクルを表します。

  • 因果関係を表すイベントの順序の階層(アラーム)。

Prime Collaboration では、既存のアラームに新しいイベントと同じイベント タイプおよびソースがある場合は、既存のアラームに新しいイベントが関連付けられます。

Prime Collaboration では、デバイス要素から(障害管理システムによって)受信した関連イベントの数が指定済みの時間単位で指定されているしきい値を超えた場合、事前定義済み相関ルールに基づいてアラームが発生します。

次に使用例を示します。

  • Call Manager の場所が過去 1 時間に 5 回以上リソース不足になる。

  • デバイスの CPU 使用率が過去 15 分間に 80% を超える。

これらのルールを変更し、トリガーを設定するイベントの発生回数を設定できます。 これは、2 ~ 100 まで変更できます。 タイム インターバルも設定できます。 これらのルールは、[Administration] > [Alarm & Event Configuration] > [Rules Settings] で変更できます。

管理者が特定のアラームのタイム インターバル、最長時間、またはカウントを指定しない場合、タイム インターバル、最長時間、およびカウントのデフォルト値が、アラーム、デバイス タイプ、またはデバイス クラスごとに結び付けられます。

イベントの集約

一連の要素から受け取った同じイベントの数が指定されたしきい値を超えると、Prime Collaboration はアラームを作成します。

次に使用例を示します。

  • デバイス プール/Unified CM の場所で登録解除された電話機の数が 5% を超えている。

  • デバイス プール/Unified CM の場所でサービス品質の問題の数が 5% を超えている。

  • 単一の低品質コールに対して生成されたすべてのコール品質イベントがグループ化されます。

イベント マスキング

Prime Collaboration では、最上位のコンポーネントが問題の原因である場合にイベントの階層が自動的にマスクされ、すべてのダウンストリーム イベントがマスクされる間に、最上位コンポーネントに対するアラームが生成されます。

次に使用例を示します。

  • Call Manager がダウンすると、Prime Collaboration によってそのすべてのコンポーネント(電源、インターフェイス、ファンなど)のイベントがマスクされる。

  • スイッチ カードがダウンすると、Prime Collaboration によって含まれているすべてのポート レベルのイベントがマスクされる。

Alarm Status

次に、アラームでサポートされるステータスを示します。

表 1 Alarm Status

Status

説明

Not Acknowledged

イベントが新しいアラームをトリガーしたか、イベントが既存のアラームに関連付けられる場合。

Acknowledged

アラームを確認すると、そのステータスは [Not Acknowledged] から [Acknowledged] に変更されます。

クリア済み

  • [System-clear from the device]:障害がデバイスで解決され、同じデバイスでイベントがトリガーされます。 たとえば、デバイス到達可能イベントは、デバイス到達不能アラームをクリアします。

  • またセッション中に、パケット損失、ジッター、および遅延に伴ってアラームがトリガーされます。 これらのアラームは、セッション終了後、自動的にクリアされます。

  • [Manual-clear from Prime Collaboration users]:ネットワークの障害を解決せずに、アクティブ アラームを手動でクリアできます。 クリア イベントがトリガーされ、このイベントによってアラームがクリアされます。

  • 引き続きネットワークに障害がある場合は、ポーリングに基づいて新しいイベントとアラームがさらに作成されます。

  • [Auto-clear from the Prime Collaboration server]:Prime Collaboration は、セッションが終了すると、すべてのセッション関連のアラームをクリアします。

24 時間アクティブ アラームに対する更新がない場合、Prime Collaboration はアラームを自動的にクリアします。

(注)     

特定のアラームは 24 時間前に自動的にクリアされる可能性があります。 「Prime Collaboration のサポートされているイベントおよびアラーム」を参照してください。

Event Severity

各イベントには重大度が割り当てられており、Prime Collaboration ではその色で識別できます。

イベントは、次の重大度カテゴリに大きく分類されます。

  • フラグ付き:障害を示します。重大(赤)、やや重大(オレンジ)、比較的重大ではない(黄色)、または警告(空色)。

  • 情報:情報(青)。 一部の情報イベントは、フラグ付きイベントをクリアします。

イベントの順序では、重大度が最も高いイベントが、アラームの重大度を決定します。

Prime Collaboration では、イベントの設定および重大度をカスタマイズすることができます。 各ユーザにとって重要なイベントには、それぞれより高い重大度を割り当てることができます。 イベント設定のカスタマイズ方法については、「イベントとアラームのカスタマイズ」の項を参照してください。

イベントの設定および重大度をカスタマイズしていない場合は、 Prime Collaboration アプリケーションで事前定義されているイベントの設定および重大度が使用されます。

イベントおよびアラームのデータベース

アクティブとクリア済みを含むすべてのイベントとアラームが、Prime Collaboration データベースに維持されます。

イベント間の関係は保存されます。 アラームおよびイベント ブラウザではデータベースの内容を確認できます。 このデータの消去間隔は 4 週間です。


(注)  


イベントは、Prime Collaboration イベント オブジェクトの形式で保存されます。 着信イベント通知(トラップまたは Syslog)の元の通知構造は維持されません。


アラーム通知

Prime Collaboration では、アラームの通知を受信するよう購読できます。 Prime Collaboration によって、ユーザが設定したアラーム セットと通知基準に基づく通知が送信されます。

通知用に設定する方法の詳細については、「アラームおよびイベント通知の設定」の項を参照してください。