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第1章
Cisco Hosted Unified Communications Services(Hosted UCS)について
発行日;2011/08/13 | 英語版ドキュメント(2011/08/13 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 3MB) | フィードバック

目次

Cisco Hosted Unified Communications Services(Hosted UCS)について

Cisco Hosted Unified Communications Services の概要

コミュニケーション サービスの仮想化

Hosted Unified Communications Services プラットフォームのコンポーネント

VoSS USM

Cisco Unified Communications Manager

Cisco PGW

Cisco H.323 Signaling Interface

ゲートキーパー

トランキング ゲートウェイ

Movius ボイスメール

課金

アプリケーション サーバ

ビジネス CPE

Cisco Emergency Responder

Hosted Unified Communications Services の実装の計画

計画作業

設計ワークブック

ダイヤル プラン

標準の機器命名規則

ハードウェア、ネットワーク、およびソフトウェアの要件

ハードウェア要件

ネットワーク構成とネットワーク アドレス変換(NAT)

ファイアウォール規則

サービス クラス

ソフトウェア要件

実装と設定の概要

1

Cisco Hosted Unified Communications Services(Hosted UCS)について

この章では、Cisco Hosted UCS Release 7.1(a) のアーキテクチャの概要とコンポーネント、およびアプリケーションと機能について説明し、Hosted UCS を実装するための上位レベルの準備項目を定義します。内容は次のとおりです。

「Cisco Hosted Unified Communications Services の概要」(P.1-1)

「コミュニケーション サービスの仮想化」(P.1-2)

「Hosted Unified Communications Services プラットフォームのコンポーネント」(P.1-3)

「ハードウェア、ネットワーク、およびソフトウェアの要件」(P.1-9)

「Hosted Unified Communications Services の実装の計画」(P.1-7)

「実装と設定の概要」(P.1-12)

Cisco Hosted Unified Communications Services の概要

サービス プロバイダーは、Cisco Hosted UCS プラットフォームだけを使用して、Cisco Unified Communications Manager(Cisco Unified CM)のアプリケーションと機能を複数の顧客(マルチテナント モード)または 1 つの大規模な顧客(シングルテナント モード)に提供できます。

Hosted UCS を使用すると、次の集中型リソースを共有できます。

• Cisco PSTN Gateway 2200 ソフトスイッチ(PGW)

• Cisco Unified CM

• トランキング ゲートウェイ

• メディア リソース

VOSS USM では、このマルチテナント ソリューション用のプロビジョニングと管理を実行できます。

1 つの Hosted UCS プラットフォーム内で、必要なサービス レベルに対応するために必要な場合は、特定のハードウェア リソースを 1 つの顧客専用として使用できます。たとえば、1 つ以上の Cisco Unified CM クラスタまたは 1 つの Cisco Unity ボイスメールを 1 つの顧客専用として使用し、それ以外のリソースを共有できます。

Hosted UCS プラットフォームの音声ネットワーク アーキテクチャでは、Cisco Unified CM システムのコール制御機能と Cisco PGW のルーティングとサービスの機能を統合しています。これにより、広範囲の Hosted UCS プラットフォームの展開がサポートされます。 図 1-1 は、Hosted UCS プラットフォームを図で示しています。

図 1-1 Hosted UCS プラットフォーム

 

Hosted UCS テナント向けの音声サービスは、Cisco Unified CM と Cisco PGW プラットフォームによって実現されます。

• Cisco Unified CM は、各テナントにエンド ユーザ向けのサービスを提供します。

• Cisco PGW は、テナント間を仲介するルーティング機能、および実装全体で PSTN と各ゾーンとの接続を提供します。

コミュニケーション サービスの仮想化

Cisco Unified CM システムと Cisco PGW のリソースを複数のテナント間で共有できるのは、VoSS USM が各テナント用にそのリソースをパーティションに分割( 仮想化 )するからです。USM は、IP 電話のディレクトリ サービス、エクステンション モビリティなどのアプリケーションを直接サポートしながら、基本となる複雑なデータ構造と複雑なルーティング スキーマを顧客が意識しなくて済むようにします。

表 1-1 に、シングルテナント モードまたはマルチテナント モードで Hosted UCS Release 7.1(a) によってサポートされるアプリケーションを記載し、そのアプリケーションが USM によって自動的にプロビジョニングされるのか、手動でプロビジョニングする必要があるのかを示します。

表 1-1 Hosted UCS アプリケーションに対するマルチテナントと自動プロビジョニング サポート

コンポーネント

マルチテナント サポート

USM による自動プロビジョニング サポート

課金アプリケーション(ビルディング アプリケーション管理; 課金)

なし

あり1

Movius Mereon ボイス メッセージ(ボイス メッセージのみ)

あり

あり

Movius Web コラボレーション/会議

あり

あり

XML アプリケーション サーバ

あり

あり

VoSS USM の詳細については、 第 3 章「VisionOSS USM での Hosted Unified Communications Services プラットフォームの管理」 を参照してください。

VoSS USM

VoSS USM では、Hosted UCS プラットフォームを全体的に見ることができ、次のようにほとんどの主要コンポーネントの統合プロビジョニングを実行できます。

• Cisco Unified CM

• Cisco PGW

• Cisco IOS ゲートキーパーとローカル ゲートウェイ(Survivable Remote Site Telephony(SRST)を含む)

• VoSS DHCP サーバ

• Movius ボイスメールとユニファイド メッセージング システム

USM には、次の機能が用意されています。

• 大規模なマルチテナント、マルチサイト ホステッド VoIP サービスの、地域と国の境界にまたがる展開、プロビジョニング、および管理を自動化します。

• 統合クラスタ上の複数のコード バージョンなど、Cisco Unified CM と Cisco PGW のダイヤル プランとアナログ ゲートウェイの設定を管理して、仮想化サービスを提供します。

• Cisco Unified CM と Cisco PGW にまたがるダイヤル プラン管理をサポートし、迅速なサービスのアクティブ化を実現します。サービスのアクティブ化には、ダイヤル トーン、ボイスメール、会議、社内ディレクトリ、および XML アプリケーションの設定が含まれます。

• IP アドレス、内部番号、および E.164 外線番号用の総合的なリソース インベントリ管理ツールが用意されています。USM には、電話機、回線、およびサービス用の基本インベントリ管理システムも用意されています。

• Hosted UCS プラットフォームの 1 つのコンポーネントで設定が変更された場合に、その変更が影響を受ける他のコンポーネントに確実にマッピングされるようにします。USM では、各トランザクションで複数の設定手順を実行して複数のネットワーク要素を管理します。

• 安全で非集中型の管理をサポートします。これにより、顧客が自分で移動、追加、および変更を実行できます。

VoSS USM の詳細については、次の URL を参照してください。 http://www.voss-solutions.com/

Cisco Unified Communications Manager

Hosted UCS プラットフォームでは、Cisco Unified CM は、共有音声インフラストラクチャの範囲内にある企業にビジネス IP テレフォニー サービスを提供します。Cisco Unified CM は、パーティションに分割できるホステッド デバイスまたは管理対象デバイスで、マルチテナント モードではあらゆる規模の複数の企業に区分されたサービスを提供でき、専用モードでは、1 つの大規模な企業をサポートできます。Cisco Unified CM クラスタは、ネットワーク プロバイダーのドメイン内に展開して、エンド ユーザの施設に設置された IP 電話にサービスを提供できます。

HUCS 7.1(a) により、Mobile Connect アプリケーションまたは Single Number Reach(SNR)アプリケーションと呼ばれる Cisco Unified Mobility アプリケーションが追加されるので、企業ユーザ宛の着信通話を、ユーザの卓上 IP 電話と、携帯電話などの最大 4 つのリモートの宛先に転送できます。この 4 つの宛先は設定可能です。通話は卓上電話機とリモートの宛先の電話機両方に転送されるので、ユーザはどの電話機からでも応答できます。リモートの宛先の電話機または卓上 IP 電話で通話に応答した後で、ユーザは、他の電話機で通話を転送したり、通話に応答できます。

Cisco Unified CM の詳細については、次の URL を参照してください。http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps556/index.html

Cisco PGW

Cisco PGW は、Hosted UCS プラットフォーム内で主に次の機能を提供します。

Time Division Multiplexing(TDM; 時分割多重)PSTN 相互接続:設置の要件に応じて、Signaling System 7(SS7; No.7 共通線信号方式)または ISDN Primary Rate Interface(PRI; 1 次群速度インターフェイス)を経由した TDM ベースの PSTN への接続をすべてのサービスに提供します。Cisco PGW には、現地の規制の要件を満たすのに役立つ機能も用意されています。

ビジネス音声アクセス:ビジネス音声アクセス サービスを TDM PBX と IP PBX に提供します。

TDM PBX 統合:Media Gateway Control Protocol(MGCP; メディア ゲートウェイ コントロール プロトコル)とバックホール方式を使用して、PRI ベースのシグナリング インターフェイスを使用する PBX を Cisco PGW で直接管理できます。または、Cisco PGW で PRI と Basic Rate Interface(BRI; 基本インターフェイス)の両方に H.323 プロトコルを使用して間接的に管理できます。通常は、直接接続の方が高い柔軟性と機能を得られます。

ルーティング分析エンジン:ドメイン間のルーティングにルーティング エンジンを提供します。すべてのサービス プラットフォームは、Cisco PGW を使用してローカル以外の通話をルーティングします。これにより、ホステッド プラットフォームの主要ダイヤル プランとルーティング機能が確実に中央の場所となります。Cisco PGW には、A 番号および B 番号分析と修正機能、現地の要件を満たすために適用できる規制に関する機能もあります。

Cisco PGW の詳細については、次の URL を参照してください。http://www.cisco.com/en/US/products/hw/vcallcon/ps2027/index.html

Cisco H.323 Signaling Interface

Cisco H.323 Signaling Interface(HSI)により、H.323 インターフェイスが Cisco PGW に追加されます。これにより、PSTN と H.323 ネットワークの間に通話を確立できます。Cisco H.323 HSI は、次のサービスを提供します。

• シグナリング プロトコルを変換して、通話を確立、制御、および解放

• ネットワーク パラメータとプロトコル機能の管理

• システムと通話関連の統計情報

• 障害レポートの作成

• 過負荷管理

• イベント ロギング

• Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)インターフェイス

Cisco HSI は負荷分散型構成で動作しますが、Cisco PGW はアクティブ/スタンバイ構成で動作します。この動作により、冗長性の利点が得られ(1 つの HSI に障害が発生しても、残りの HSI は動作し続けます)、拡張が簡単になります(ネットワークの拡張に伴って別の HSI を追加できます)。機器に障害が発生した場合でもシステムが通話を処理し続けることができるようにするには、少なくとも 2 つの HSI が必要です。

Cisco HSI の詳細については、次の URL を参照してください。http://www.cisco.com/en/US/docs/voice_ip_comm/pgw/hsi/4.3/guide/43ch1.html

ゲートキーパー

H.323 ゲートキーパーは、Cisco PGW、Cisco Unified CM、H.323 Customer Premise Equipment(CPE; 顧客宅内機器)、および顧客の任意の H.323 デバイスに、基本インフラストラクチャ機能と登録機能を提供します。ゲートキーパーは、すべてのコール シグナリングに Cisco PGW を使用することを強制します。

トランキング ゲートウェイ

トランキング ゲートウェイは、ベースライン アーキテクチャの Cisco AS5x00 プラットフォームです。これは、Cisco IOS ソフトウェアに基づいています。Cisco Hosted UCS のテストでは、STM-1 インターフェイスと E1 インターフェイスを使用した Cisco AS5850 と、E1 インターフェイスを使用した Cisco AS5350 を使用しました。

ただし、初期アプリケーションの要件のため、必要に応じて比較的簡単に Cisco MGX 製品、Cisco Voice Internetworking Service Module(VISM)製品、および Cisco Voice Switch Service Module(VXSM)製品を組み込むことができます。

Cisco AS5x00 プラットフォームの詳細については、次の URL を参照してください。http://www.cisco.com/en/US/products/hw/iad/index.html

Movius ボイスメール

Movius サーバ(旧 IP Unity)ユニファイド メッセージング プラットフォームは、マルチテナント環境でボイスメール サービスを提供します。Movius ボイスメール システムは、マルチテナントの Hosted UCS アーキテクチャをサポートします。Hosted UCS プラットフォームで現在使用されているのは、Movius サーバ プラットフォームのボイスメール機能だけです。

USM プラットフォームと Movius サーバは統合されているので、USM ボイスメール Graphical User Interface(GUI; グラフィカル ユーザ インターフェイス)機能を使用してテナントごとにプロビジョニングを実行できます。Cisco PGW と Movius サーバ(IP Unity)ボイスメール システムの間のインターフェイスは Session Initiation Protocol(SIP)です。

Cisco PGW は、着信通話をボイスメール システムに転送します。発信者がメッセージを録音した後、ボイスメール システムは SIP NOTIFY メッセージを使用してユーザ宛のメッセージが録音されていることを Cisco PGW に通知します。

Cisco PGW は、ボイスメール システムに対する非要請サブスクリプションだけをサポートするので、ボイスメール サービスが有効に設定されているすべてのユーザについてボイスメール システムに SIP SUBSCRIBE メッセージを送信する必要がありません。

Cisco PGW は、Movius サーバと Cisco Unified CM の間で SIP と H.323 を相互運用して、メッセージの録音、取得、および Message Waiting Indicator(MWI; メッセージ ウェイティング インジケータ)を実現します。SIP を経由する Movius サーバとゲートウェイが前面にある Digital Private Network Signaling System(DPNSS)/Q Interface Signaling Protocol(QSIG)PBX の相互運用は Hosted UCS Release 7.1(a) ではサポートされません。このため、時分割多重(TDM)PBX ユーザにホステッド ボイスメール サービスを提供できません。

USM プラットフォームは、Movius サーバの Application Programming Interface(API; アプリケーション プログラミング インターフェイス)を使用して、ビジネス グループの定義、パイロット番号のプロビジョニング、一意の「内部」番号と「外線」番号に割り当てられているメールボックスの追加と削除、および Class of Service(CoS; サービス クラス)の割り当てを行います。この API は、Common Object Request Broker Architecture(CORBA)/Extensible Markup Language(XML)です。

Movius サーバの詳細については、次の URL を参照してください。 http://www.moviuscorp.com/ourofferings/platformsandservers

HUCS 7.1(a) により、Movius Auto Attendant Integration 機能が追加されます。これにより、PGW と Cisco Unified Communication Manager は、通話を PSTN または Hosted UCS の電話機から Movius Auto Attendant にルーティングできます。[Auto Attendant] メニューのオプションを選択すると、通話を別の Hosted UCS または PSTN の電話機に転送できるようになります。

課金

マルチテナント ビジネス音声サービスでは、Call Detail Record(CDR; 呼詳細レコード)が Cisco Unified CM システムと Cisco PGW によって生成されます。Cisco Unified CM は、同じテナント内の電話機間の通話に関するレコードを生成します。Cisco Unified CM と Cisco PGW は、異なるテナント間の通話および PSTN への通話に関するレコードを生成します。

Cisco PGW 課金記録は、Cisco Billing And Measurement Server(BAMS)によって生成されます。この課金記録は、キャリアクラスの精度を維持し、必要なすべてのタイムスタンプ、Cisco PGW に送信される着信側の情報、および Cisco PGW から送信される発信側の情報を含んでいます。

BVSM は、Open Database Connectivity(ODBC)リンクからアクセスできる顧客履歴データのソースを提供するので、メディエーション システムは顧客データについて BVSM にクエリーを実行できます。たとえば、この機能を使用して指定の時間に電話番号の所有権を確立したり、顧客の課金データにアクセスできます。

Cisco BAMS の詳細については、次の URL を参照してください。http://www.cisco.com/en/US/docs/voice_ip_comm/pgw/bams/3.13/guide/3132ch1.html

アプリケーション サーバ

Hosted UCS プラットフォームは、ボイスメール、ユニファイド メッセージング、会議、Music On Hold(MOH; 保留音)、自動受付、XML アプリケーションなど、複数のアプリケーション サービスで構成されています。

ビジネス CPE

Cisco 2600、2800、3600、および 3800 シリーズ ルータなどの Cisco IOS CPE は、ISDN PRI と BRI 接続をビジネス テナント テレフォニー機器に提供します。PRI 接続の場合、D チャネル バックホールと MGCP 制御を使用して直接 Cisco PGW を使用できます。BRI 接続の場合(必要な場合は PRI も)、インフラストラクチャ ゲートキーパーに登録する H.323 エンドポイントとしてゲートウェイを構成できます。

Cisco Unified IP Phone と Analog Telephone Adaptor(ATA)を使用して、Cisco Unified CM の制御が使用されているビジネス ドメインにデバイスを提供します。また、Cisco Integrated Access Device(IAD)を使用して、集合住宅と集合オフィス施設にアナログ テレフォニー サービスを提供できます。

Cisco Emergency Responder

Cisco Emergency Responder(Cisco ER)では、テレフォニー ネットワーク内の緊急通話を管理して、その通話に効率的に応答できます。これにより、サービス プロバイダーは、緊急通話の処理に関する現地の法令を順守できます。

北米では、その法令は、「Enhanced 911(E911)」と呼ばれています。その他の国と地域にも同様の法令が存在する可能性があります。北米では Cisco ER が主に展開されています。

Hosted Unified Communications Services の実装の計画

ここでは、Hosted UCS の実装の計画に関する上位レベルの説明を行います。

内容は次のとおりです。

「計画作業」(P.1-8)

「設計ワークブック」(P.1-8)

「ダイヤル プラン」(P.1-8)

「標準の機器命名規則」(P.1-9)

「サービス クラス」(P.1-11)


(注) (注) Hosted UCS は、シスコのエンドツーエンドのソリューション アーキテクチャです。正式な Hosted UCS の設計については、Hosted UCS プラットフォームの Solution Reference Network Design(SRND)を参照してください。

計画作業

Hosted UCS プラットフォームを構築する前に、次の関連する計画作業を完了することを推奨します。

1. すべての機器を対象とする Bill of Materials(BOM; 部品表)を作成し、正しいソフトウェアが利用できることを確認します。

2. ラック図を含む、アーキテクチャ図を作成します。

3. コンポーネントの命名規則を作成します。

4. IP アドレッシングを計画し、ネットワーク設計(サブネットと VLAN)を作成します。

5. サービス クラスを計画します。

6. ダイヤル プランの要件を作成します。

7. SS7 接続が必要な場合、ポイント コード、リンクセット、リンク、CIC 情報など、SS7 PSTN 相互接続に関する情報を集めます。

8. USM バルク ローダーのセットを作成します。

設計ワークブック

Hosted UCS プラットフォームごとに 1 つの設計ワークブックを管理することを推奨します。Excel 設計ワークブックのサンプルを VoSS USM から入手できます。そのサンプルには、この章で説明しているさまざまなコンポーネントが含まれています。


(注) (注) 設計ワークブックを管理することは、すべての Hosted UCS リファレンス プラットフォームと実稼動プラットフォームの必須要件です。

ダイヤル プラン

Hosted UCS プラットフォームには、サービス プロバイダー、マルチテナントなどの一般的なシナリオに対する標準のダイヤル プラン モデルが用意されています。ただし、カスタマイズしたマルチテナント ダイヤル プラン設定の計画と設計は、重要な要件です。

ダイヤル プランのカスタマイズには次の項目が含まれます。

• サイト間発信プレフィクス

• 外部発信プレフィクス

• ロケーション内線番号

• サイト コード番号

• 緊急番号の規定

• E911 要件

• DID/DDI 番号の長さ

• DID/DDI 番号範囲の割り当て

• DDI/内部関連付け形式

• 市外局番

• PSTN 番号要件

標準の機器命名規則

計画段階で、機器に使用する命名規則を定義する必要があります。アーキテクチャの統合的性質から、機器の名前はプラットフォーム全体で一貫している必要があります。

Cisco Unified CM サーバ コンピュータの名前は、11 文字に制限されます。これは、Cisco Unified CM サーバの名前を入れる MOH 名を 15 文字以内にする必要があるためです。サーバ名が 11 文字を超える場合、USM では Cisco Unified CM クラスタを静的に設定できません。このため、影響を受けるクラスタでは Hosted UCS プラットフォームを設定できなくなります。


(注) (注) Cisco Unified CM サーバ コンピュータの名前は 11 文字以内にする必要があり、後から変更できません。ただし、(Cisco Unified CM 4.x クラスタで)完全なソフトウェアのリロードを実行する場合を除きます。

ハードウェア、ネットワーク、およびソフトウェアの要件

ここでは、Hosted UCS プラットフォームを実装するための主なハードウェア要件とソフトウェア要件について説明します。内容は次のとおりです。

「ハードウェア要件」(P.1-9)

「ネットワーク構成とネットワーク アドレス変換(NAT)」(P.1-9)

「ファイアウォール規則」(P.1-10)

「サービス クラス」(P.1-11)

「ソフトウェア要件」(P.1-11)

ハードウェア要件

実稼動環境に Hosted UCS を実装する前に、特定の展開に関するハードウェア要件の概要設計マニュアルと詳細設計マニュアルおよび Build of Materials(BOM)を参照してください。Build of Materials の例については、 付録 A「Hosted Unified Communications Services(Hosted UCS)の Build of Materials(BOM)の例」 を参照してください。

各プラットフォームでは、各展開の特別な要件によって決まる固有のラック レイアウトを採用します。ハードウェア コンポーネントを設置する方法については、各コンポーネントのハードウェア設置マニュアルを参照してください。

ネットワーク構成とネットワーク アドレス変換(NAT)

デバイスを物理的にラックに取り付けた後で、Cisco Catalyst 3560 シリーズ スイッチなど、適切なレイヤ 3 スイッチを使用してネットワーク ケーブルの接続を完成させます。VLAN とサブネットは、Hosted UCS プラットフォームの概要設計と詳細設計、およびネットワーク構成に基づいて定義する必要があります。

プラットフォームをサービス プロバイダーのネットワークに実装する場合は、プラットフォームへのリモート アクセスが実行できるように、Network Address Translation(NAT; ネットワーク アドレス変換)によって使用される外部 IP アドレス体系を記録することが重要です。

1 つの Hosted UCS ベースのサービス プロバイダーのホステッド サービスを共有する顧客では、内部 IP アドレス空間の範囲が重複している可能性があります。NAT をファイアウォール上に構成して、IP 電話の実際の(一意でない)プライベート アドレスを、サービス プロバイダーの(共有)ドメイン内で一意のアドレスに変換できます。

このアドレスは、一意である必要があり、さらに、音声通話が共通のアドレスとセキュリティのドメインを経由して顧客間を移動できるように、各顧客のネットワークから到達可能である必要があります。これを実現するには、共通のアドレスとセキュリティのドメインで使用されるアドレス体系を表すルートを各顧客ドメインに注入する必要があります。

このため、サービスに加入している顧客が、共通のサービス プロバイダーの IP アドレスとセキュリティのドメインに採用されているアドレス空間を実際には使用していないことが重要です。各顧客のファイアウォールに構成する NAT プールは、その顧客で展開されているすべての IP 電話にアドレスを供給できる大きさである必要があります。

ファイアウォール規則

表 1-2 に、サービス プロバイダーを顧客から守り、顧客を他の顧客から守るためにファイアウォールに実装できる規則の例を示します。

 

表 1-2 ファイアウォール規則

規則

機能

Cisco Unified CM にのみ SCCP(TCP ポート 2000)を適用。

Cisco Unified CM は、SCCP プロトコルを使用して顧客ドメインの電話機を制御できます。

CTI マネージャを実行している Cisco Unified CM にのみ TAPI(CTIQBE)を適用。

サードパーティの電話機のコール制御、または TAPI ベースのソフトフォンまたはソフトウェア アプリケーションのコール制御に使用します。

Publisher Cisco Unified CM と USM にのみ HTTP(TCP ポート 80)を適用。

Cisco Unified CM と USM でホストされている電話機の XML サービス(たとえば、ディレクトリ)にアクセスするため、および Web ブラウザを使用して顧客が自分で USM のプロビジョニングを行うために必要です。

Trivial File Transfer Protocol(TFTP)サーバにのみ TFTP(UDP ポート 69)を適用。

電話機で設定ファイルとソフトウェア アップデートをダウンロードするために必要です。

Cisco Unified CM、および H.323 を使用するカスタマー サイトのアプリケーション(たとえば、H.323 を使用するカスタマー サイトに配置された PSTN ゲートウェイ)が必要な場合に HSI とゲートキーパーに H.323(および H.245)を適用。

顧客のアドレス空間にある H.323 エンドポイントをサポートする場合にだけ必要です。この対象となるアプリケーションには、サイトに配置された PSTN ゲートウェイなどがあります。

MGCP、H.323、TAPI、SIP、および SCCP コール制御に基づいてファイアウォール内の ALG 機能によって RTP トラフィックの UDP ポートを動的に開く。

顧客間、および共通のドメインでホストされる PSTN ゲートウェイとコンファレンス ブリッジに音声を伝送できます。

Cisco PGW に MGCP(UDP 2427/2428)を適用。

Sigtrans など、ゲートウェイの L3 プロトコルに応じて、さまざまなバックホール プロトコルも Cisco PGW に割り当てる必要があります。

Cisco PGW は、カスタマー サイトに配置された PSTN と PBX ゲートウェイを制御できます。

Hosted UCS プラットフォームを実装するときの NAT とファイアウォールの問題に関する詳細については、『 Hosted Unified Communications Services, Release 7.1(a) SRND 』を参照してください。

サービス クラス

ダイヤル プランで使用する各サービス クラス(CoS)と命名規則を定義する必要があります。

表 1-3 に、CoS と命名規則の例を示します。

 

表 1-3 CoS と命名規則

電話グループ

CoS 案

 

サービス名

説明

未割り当て

COS1InternalOnlyNo911

内部アクセスのみ(911 コールなし)

セキュリティで保護されていない共通エリア

COS2AllCallsCMCAllButInternal

内部 + 911 + CMC その他すべての通話

セキュリティで保護された共通エリア

COS3AllCallsCMCInternational

すべての通話が可能(国際用 CMC)

ユーザ(クライアント)

COS4AllCalls(NotIntersite)

すべての通話が可能(9 桁のサイト間なし)

ユーザ(サービス プロバイダー)

COS5AllCalls

すべての通話が可能(+ 9 桁のサイト間)

ソフトウェア要件

ここでは、Hosted UCS プラットフォームを構成している主要コンポーネントのソフトウェア要件について説明します。サポートされるすべてのプラットフォーム コンポーネントのソフトウェアの互換性については、『 Hosted Unified Communications Services, Release 7.1(a) , Software Compatibility Matrix 』を参照してください。

実装と設定の概要

次の表では、初期設計と計画段階が完了した後に、Hosted UCS プラットフォームを実装し、設定するために必要な基本作業について説明します。

実装手順

参照先

1. ハードウェアを設置し、デバイス ソフトウェアを初期化します。

各 Hosted UCS プラットフォーム コンポーネントのインストールとハードウェアのマニュアル。『 Cisco Hosted Unified Communications Services, Release 7.1(a) Software Compatibility Matrix 』には、各コンポーネントのソフトウェア要件が記載されています。

2. 静的設定を各デバイスに適用します。

第 2 章「バルク データをロードする前の Hosted Unified Communications Services のコンポーネントの設定」

3. 各コンポーネントのバルク データをロードします。

第 3 章「VisionOSS USM での Hosted Unified Communications Services プラットフォームの管理」

4. 必要に応じて各コンポーネントをカスタマイズします。

各 Hosted UCS プラットフォーム コンポーネントの設定マニュアルまたはオンライン ヘルプ。 第 3 章「VisionOSS USM での Hosted Unified Communications Services プラットフォームの管理」 では、Hosted UCS プラットフォーム コンポーネントを設定するために USM によって提供されるオプションについて説明しています。


1.


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