Cisco MGX 8850 マルチサービス スイッチ インストレーション コンフィギュレーション ガイド
設置場所の準備
設置場所の準備
発行日;2012/01/08 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

設置場所の準備

品目チェックリスト

設置場所の準備

認定準拠および安全に関する情報

安全上の推奨事項

電気製品を扱う場合の注意

警告の定義

製品廃棄に関する警告

雷に関する警告

装身具に関する警告

電源装置に関する警告

電源装置の切断に関する警告

電源遮断に関する警告

機器の接地に関する警告

設置に関する警告

クラス 1 レーザー製品に関する警告

レーザー光線に関する警告

地震対策

耐震用固定プレートによるラックの固定

電源と接地

AC 電源回路ブレーカー

DC 電源回路ブレーカー

AC 電源ノード用電源

DC 電源スイッチ用電源

ボンディングと接地

混在アース システムと冗長電源の配線

電流を流し、電圧降下を低く抑える導体の特性

静電気防止用リスト ストラップの使用法

複数のシスコ製ユニットを同じラック中に配置

フレーム ボンディング(接地)接続

シスコ製キャビネットの接地接続方法

設置場所の準備

この章では、モジュールを開放型ラックに据え付ける前に留意すべき点について説明します。ここには、シスコ製の密閉型ラックに MGX 8850 を設置するときに適用される情報も含まれています。MGX 8850 がシスコの密閉型ラックに収納された状態で納品された場合は、ただちに接地、電源接続、およびオプションの耐震固定プレートの取り付けを開始できます。

キャビネットと電源システムの仕様については、 付録A「システム仕様」 を参照してください。

この章の内容は次のとおりです。

「設置場所の準備」

「認定準拠および安全に関する情報」

「地震対策」

「耐震用固定プレートによるラックの固定」

「電源と接地」

「フレーム ボンディング(接地)接続」

品目チェックリスト

設置作業に進む前に、注文した部品がすべて揃い、良好な状態にあるかどうか確認してください。部品とシリアル番号の記録を保管しておきます。欠品や損傷している部品がある場合には、製品を購入された弊社代理店にご連絡ください。

設置場所の準備

以降で説明する電源と接地要件に加え、設置場所は、次の要件も満たす必要があります。

通信関連の要件

一部の国際サービス領域では、公衆交換網に接続されている私設ネットワークに対する電気通信上の規則で、ケーブル接続に使用するネジ、ボルト、またはナットはきつく締め、工具を使用しないと取り外せないようにすることが要求されています。

設置スペース

MGX 8850 ノードは、幅が 50.5 Cm(19.9 インチ)または 59 Cm(23 インチ)の床スペースを必要とします。キャビネットの周囲には、扉を開けたままでキャビネットの前面および背面で作業できるスペースが必要です。推奨する空きスペースは、前面と背面で 76.2 Cm(30 インチ)、各側面で公称 30.5 Cm(12 インチ)です。DC電源ノードには、上下方向に 71.1 Cm(28インチ)のスペースを必要とします。AC 電源ノードには、上下方向に 84.5 Cm(33.25 インチ)のスペースを必要とします。

取り付け用レール パターンは、EIA 規格の 56 インチ(32 ラックマウント単位)に従います。

動作環境

動作環境条件は次のとおりです。

温度範囲:正常動作時 0~40℃ (32~104 F)、50 の状態が 72 時間以上継続しないこと

湿度:相対湿度 85 % まで、結露なし

衝撃 : 最大 10 G(1/2 正弦波 10 ms)

振動 : 最大 1/4 G、20~500 Hz

AC または DC 電源の配線

AC 電源モデルには、1.8 M(6フィート)の電源コードが付属しています。DC 電源モデルでは、ユーザまたは設置者が適切な長さのワイヤを用意します。ワイヤには、6 AWG(10平方 mm)を使用してください。

熱放散

全実装の AC 電源 MGX 8850 ノードは、最大 9560 BTU(2.8 KW 時)の熱を放散します。DC 電源 MGX 8850 ノードは、最大 8200 BTU(2.4 KW時)の熱を放散します。

重量

DC 電源モデルの重量は、最大 87 Kg(190 ポンド)です。AC 電源モデルの重量は、最大 112.5 Kg(250 ポンド)です。


注意 シスコ提供のキャビネットを移動するときには、側面を押さないでください。前面または背面を押すようにしてください。

床下にケーブル収納用の充分なスペースがあるフリーアクセス フロアをお勧めします。

取り付け

ノードの設置場所には、データ ケーブルの配線と電話会社または通信会社の回線を収容する必要があります。

静電気放電

建物には、静電気放電による損傷を防止するために十分な接地が備えられている必要があります。詳細については、「ボンディングと接地」を参照してください。MGX 8850 には静電気防止用のリスト ストラップが付属しています。

認定準拠および安全に関する情報

この章では、MGX 8850 スイッチの AC 電源モデルと DC 電源モデルに適用される認定準拠事項と安全情報について説明します。


警告 訓練を受けた保守担当者以外は、装置の設置を行わないでください。



警告 設置指示書を読んでから機器を電源に接続するようにしてください。


MGX 8850 の AC 電源モデルおよび DC 電源モデルは、立入り制限区域に設置することになっています。

安全上の推奨事項

次に示すガイドラインに従うことによって、作業者の安全が保証され、MGX 8850 機器も保護されます。このガイドラインは、実際の作業環境で予測される危険な状況をすべて網羅しているわけではありません。したがって、常に注意を怠らず、的確な判断を下すようにしてください。

安全に関する推奨事項

設置作業中および作業前後は、シャーシの設置場所を整理し、ほこりのない状態に保ってください。

工具は、通行の邪魔にならない場所に保管してください。

大きすぎる服装は避けて、衣服がシャーシに引っかかることがないようにしてください。装身具(指輪、ブレスレッド、チェーンなど)は身に着けないでください。

目が危険にさらされる状況で作業する場合は、保護眼鏡を着用してください。

身体や装置の安全性を損なう可能性のある行為は、一切行わないでください。

1 人で持ち上げることができないほど重いものは、無理に持ち上げようとしないでください。

電気製品を扱う場合の注意


警告 シャーシを取り扱う場合、または電源装置の近くで作業する場合は、事前に AC 電源モデルの電源コードを抜いてください。DC 電源モデルの場合は、回路ブレーカーで電源を切ってください。


電源が供給されている装置を取り扱う場合は、次のガイドラインに従ってください。

作業を行う部屋の緊急電源切断スイッチの場所を確認しておいてください。電気事故が発生した場合は、直ちにその部屋の電気を切ることができます。

作業場所で危険な状態が予想される場合は、1 人で作業しないでください。

回路の電源が切断されていると思い込まないでください。切断されていることを必ず確認してください。

作業場所を注意深く調べて、危険な状況、たとえば、濡れた床、接地されていない電源延長コード、または保安接地忘れがないかどうか確認してください。

電気事故が発生した場合には、次のように対処します。

十分注意して、自分自身が被害者にならないようにしてください。

システムの電源を切ってください。

できれば、救急処置ができる人を呼びに別の人を行かせてください。それができない場合は、被害者の状態を見極めてから助けを呼んでください。

MGX 8850 の AC システムおよび DC システムは、表示された電気定格の範囲内で、製品使用指示書に従って使用してください。

MGX 8850 の AC 電源モデルおよび DC 電源モデルの設置に際しては、次に挙げる規則に従ってください。

米国:National Fire Protection Association(NFPA; 米国防火協会)70、United States National Electrical Code

カナダ:Canadian Electrical Code、Part 1、CSA C22.1

その他の各国: International Electromechanical Commission(IEC; 国際電気標準会議)364、 Part 1 ~ Part 7

MGX 8850 の AC モデルに付属している接地端子付き 3 極電源コードは、接地型電源コンセント専用です。この安全機能は、必ず守ってください。機器の接地は、地域または国の電気関係規定に準拠するように行ってください。

MGX 8850 DC モデルには、DC 電源入力モジュールが装備されています。DC 入力配線は少なくとも 60A の供給能力のある DC 電源に接続する必要があります。装置の 48 VDC 入力電源には 60A の回路ブレーカーが必要です。局舎の電源配線では、遮断器がすぐ手の届く場所に組み込まれている必要があります。接地線コンジットは確実に接地する必要があります。丸穴端子を使って、接地線を接地用スタッドに接続することをお勧めします。

その他の DC 電源に関する規定を次に示します。

MGX 8850 の DC 電源入力モジュールに接続できる電源は、UL1950、CSA C22.2 No.950-95、EN 60950、および IEC 950 で指定されている安全特別低電圧(SELV)電源のみです。

DC 電源入力モジュールを装備した MGX 8850 DC モデルは、立入り制限区域に設置する場合だけを想定しています。米国における立入り制限区域の定義は、National Electrical Code ANSI/NFPA 70 の 10-116、10-117、および 10-118 の各条項に準じます。

警告の定義


警告 危険を表します。負傷する危険があることを示します。電気作業の危険を認識し、事故防止の手順を十分理解してから、作業を始めてください。


製品廃棄に関する警告


警告 本製品を最終的に廃棄する際には、当該国の関連する法律および規制に従う必要があります。


雷に関する警告


警告 雷が発生しているときは、システムに対する作業、またはケーブルの着脱作業は行わないでください。


装身具に関する警告


警告 電源に接続されている機器に対して作業を行うときは、事前に装身具(指輪、ネックレス、時計など)を取り外してください。金属類が電源やアース線に触れると過熱して火傷の原因になったり、金属が端子に融着する可能性があります。


電源装置に関する警告


警告 電源コードが接続されているときは、電源装置に触れないでください。電源スイッチのあるシステムでは、電源スイッチがオフになっていても、電源コードが接続されているときは、電源装置内に供給電圧がかかっています。電源スイッチのないシステムでは、電源コードが接続されているときは、電源装置内に供給電圧がかかっています。


電源装置の切断に関する警告


警告 シャーシを取り扱う場合、または電源装置の近くで作業する場合は、事前に AC 電源装置の電源コードを抜いてください。DC 電源装置では、回路ブレーカーで電源を切ってください。


電源遮断に関する警告


警告 オン/オフ スイッチがあるシステムで作業する場合は、電源をオフにして、電源コードを抜いてください。


機器の接地に関する警告


警告 この機器は、接地して使用することになっています。通常の使用時は、必ず接地しておいてください。


設置に関する警告


警告 設置手順書を読んでから機器を電源に接続してください。


クラス 1 レーザー製品に関する警告


警告 クラス 1 レーザー製品


レーザー光線に関する警告


警告 レーザー光線を見つめたり、光学機器で直接見たりしないでください。


地震対策

シスコ提供キャビネットを固定するため、上下の隅に、3/8 インチまたは 1/2 インチのボルトに対応する穴があります。さらに、オプションの 固定プレート もシスコ製キャビネットと一緒に購入できます。固定プレートを床にボルトで固定し、次にキャビネットを固定プレートにボルトで固定します。固定プレートの取り付け方法については、「 耐震用固定プレートによるラックの固定 」を参照してください。

耐震用固定プレートによるラックの固定

ここでは、シスコ製キャビネットをオプションの耐震用固定プレートを使用して設置する方法を説明します。固定プレートがない場合は、 第4章「キャビネットの設置とカードの取り付け」 に進んでください。

次の手順に従って、固定プレートを使用してシスコ製キャビネットを設置します。


ステップ 1 図 3-1に示す寸法で固定プレート設置用の穴を開けます。

ステップ 2 シスコ製キャビネットの土台から固定プレートを外します。外したナットとボルトは保管しておきます。

ステップ 3 ユーザ手配の固定用ボルトを使用して、固定プレートを床に取り付けます。

ステップ 4 シスコ製キャビネットを固定プレート上に移動します(図 3-2参照)。

ステップ 5 ステップ 2 で外したナットとボルトを使って、キャビネットを固定プレートに固定します。


 

図 3-1 耐震用安定プレートの寸法

 

図 3-2 シスコ製キャビネットの固定プレートへの取り付け

 

電源と接地

ここでは、スイッチおよび設置場所での電源と接地に関連する要件を示します。この要件は、セントラル オフィス(CO)および民間企業(PE)の設置場所に適用されます。

AC 電源回路ブレーカー

AC 電源は専用の AC 分岐回路から取る必要があります。各回路は、専用の 2 極回路ブレーカーによって保護されている必要があります。入力電源に使用する回路ブレーカーの定格電流と動作時間は、MGX 8850 の回路ブレーカの値より大きくなければなりません。設置場所の各分岐回路で、20A の長遅延型 2 極 AC 回路ブレーカーを使用することをお勧めします。

MGX 8850 では、各 AC 入力用に 2 極の 20A 回路ブレーカーを使用しています。この回路ブレーカーのメーカは ETA です。ETA 部品番号は 8340-F120-P1P2-B2H020A です。

DC 電源回路ブレーカー

DC モデルのシステムには、専用の DC 分岐回路を使用してください。この分岐回路は、専用の回路ブレーカーによって保護されている必要があります。この回路ブレーカーの定格電流と動作時間は、MGX 8850 の回路ブレーカーの値より大きくなければなりません。設置場所の各分岐回路で、専用の 60A 中遅延型単極回路ブレーカーを使用することをお勧めします。

DC 電源ノードでは、各- 48V 入力に、60A 短遅延型単極回路ブレーカーを使用しています。

AC 電源ノード用電源

MGX 8850 の AC 電源として必要な条件は 220 VAC(少なくとも 180~240 VACの範囲内)または 110 VAC(少なくとも 100~240 VAC の範囲内)である必要があります。 付録A「システム仕様」 も参照してください。AC 電源は、システムから 1.8 M(6フィート)以内にあり、簡単に手が届く場所である必要があります。電源を入れる前に、ノードに供給されている電源が専用の分岐回路から取られていることを確認してください。

110 VAC 電源では、電源モジュールあたり最大出力 1200W です。ただし、回線コードの安全基準で、110 VAC 電源装置の出力電力は 表 3-1 に示す値に制限されています。

 

表 3-1 110 VAC 電源モジュールの出力電力

入力電圧(V/AC)
出力電力(ワット)

100

900

110

1000

120

1100

130-264

1200

220 VAC 電源装置モジュールの最大出力は、2 ファン トレイでは 2500 W、1ファン トレイでは 1500 W です。


) 設置したカードの所要電力がシステムの電力容量を上回った場合、エラー メッセージが生成されます。



注意 MGX 8850 AC 電源として可搬型の無停電電源装置(UPS)を使用する計画がある場合は、弊社代理店にご相談ください。保護装置の動作に必要な故障電流を供給できる低出力インピーダンスのUPS をお勧めします。鉄共振変圧器を使用している UPS や電源設備は使用しないでください。

ノードを接続する電源レセプタクルは、接地型にしてください。レセプタクルに接続する接地線は、サービス機器にある保護接地に接続する必要があります。図 3-3 に 3 極コンセントの配線を示します。

220 VAC 電源コードのプラグには、出荷先に応じて次の種類を用意しています。

20 A NEMA L620、3P プラグ(米国)

13A 250 VAC BS1363、3 極ヒューズ付きプラグ(UK、アイルランド)

CEE 7/7(欧州)

AS3112(オーストラリア、ニュージーランド)

CEI23-16/VII(イタリア)

図 3-3 ACプラグ配線の電圧関係

 

DC 電源スイッチ用電源

ここでは、DC 電源システムの安全および規格準拠について説明します。電気的なノイズに関するボンディングと接地については、この後の「 ボンディングと接地 」を参照してください。

MGX 8850 の DC 電源モデルには、1 つまたは 2 つの電源入力モジュール(PEM)を使用して、DC 電源が供給されます。この DC PEM は、60A の電流を供給できる入力電源に接続します。給電部の各分岐回路には、60A の回路ブレーカーがあり、PEM とソース間を接続する線で 60A の電流を流せる必要があります。6 AWG(10平方ミリメートル)の銅線を使用してください。DC 電源接続の導体のサイズについては、必要に応じて現地または国の基準に従ってください。導体は、60A に合うものである必要があります。

接地線コンジットは確実に接地する必要があります。接地導体をスタッドに接続する場合には、丸穴端子を使用するようお勧めします。

要約すると、DC システムにおいては、次の点に注意してください。


注意 この機器では、DC 電源装置回路の接地導体とアース接地導体が接続されています。

この機器は、DC 電源システムのアース電極導体、またはDC 電源システムのアース電極が接続されているアース終端バーやバスのボンディング ジャンパに、直接接続してください。

この機器は、同じ DC 電源回線に接地されている導体と接地用のコネクタ間の接続、さらにその DC システムの接地ポイントを持つその他の機器(キャビネットなど)と隣接して設置する必要があります。DCシステムは、その他の場所で接地してはいけません。

DC 電源給電部は、この機器と同じ建物にある必要があります。スイッチまたは遮断器は、DC 電源給電部とアース電極導体の接続ポイント間の接地回線導体内に置かないようにしてください。

MGX 48 の DC 電源入力モジュールに接続できるのは、UL1950、 IEC 950、EN 60950、および CSA C22.2 No.950~95 で規定されている SELV(安全特別低電圧)の-48 VDC の電源のみです。

DC 電源の MGX 8850 ノードは、 立入り制限 区域に設置してください。米国における立入り制限区域は、米国電気規則 ANSI/NFPA 70の10-116、10-117、および10-118 に定義されています。

ボンディングと接地

機器がEMI および EMC に対する完全な整合性を維持するためには、 集中接地 網または 非分離接地 網にボンディングする必要があります。機器に損傷を与えるような静電気放電または雷の影響を軽減することが目的です。最新の ITU-T勧告K.27 または Bellcore GR-1089-CORE を参照して、正しいボンディングと接地の手順を実行してください。ここで推奨されているフレーム ボンディング用の接続部が、ラック マウント システム用のシスコ製キャビネットに装備されています。接続方法については、この章の「 フレーム ボンディング(接地)接続 」(後述)を参照してください。

AC 電源モジュールを除いて、ラックマウント システムのモジュールはすべて、ラックを接地として使用します。したがって、ラックは保護接地に接続する必要があり、ボンディングを保証するためにも機器はしっかりとラックに設置する必要があります。

DC 電源ノードでは、2 つの異なる場所で接続する接地線が必要です。

電源に付属している接地線を、PEM の正しい端子に接続してください。

接地線は、ノードのラックまたはシャーシ上の該当する端子に接続してください。

MGX 8850 やその他の Cisco WAN スイッチの DC 電源モデルは、 非分離 アース系に接続できるように設計されています。対照的に、ルーターやその他のLAN機器はしばしば 分離 アース方式を使用します。ITU-T 勧告 K.27 に説明されているような 等化接続 で相互に正しく配線されていれば、分離と非分離接地テムが混在した接地システムを形成できます。接地システムが分離か非分離かにかかわらず、その接地システムのどの 2 点間においても、電位差が基準電圧の 2 % を超えてはいけません(48 V の 2 % は 960 mV)。

混在アース システムと冗長電源の配線

図 3-4に、混在アース システムを示します。この図は、保安接地とアース接地およびバッテリ A とバッテリ B の主 DC 給電部と冗長 DC 給電部を示します。各接地導体は、Z1、Z2、~Z5 とラベル付けされています。Z はシャーシと、たとえば、ビルディングの接地系への接続との間の接地導体のインピーダンスを表します。1~4 の番号は、ビルディングの接地ポイントを表し、ビルディングの接地システムの異なるポイント間でインピーダンスが発生することを表しています。これらの各記号は、電圧低下が起きる可能性を示しています(ただし、基準電圧の 2 % を超えてはいけません)。Z1~Z5 の説明については、 表 3-2 を参照してください。

図 3-4 混合アース システム

 

 

表 3-2 混合アースのための接地ポイントの説明

接続
説明

Z1

-48 VDC 帰線

Z2

保護アース接地または保安接地(緑色/黄色)

Z3

非分離アース装置のための機器接地

Z4

分離アース装置のための機器接地

Z5

等化フレーム接地。この接地では、フレーム間で低インピーダンス等化が発生します。

B

バッテリ接地

1、2、3、4

ビルディングの接地系への接続ポイント。接地系内の接続ポイント間には電位差が存在することがあるので注意してください。

T

共通モード EMI フィルタ

図 3-4に示すように、非分離システムには 48 VDC の帰線があり、これは内部的にバックプレーンに接続されています(この設計ではハードウェアによるリターン接続を使用するので、 オプション や代わりの接地接続を使用することはできません)。内部接続は、48 VDC 帰線とフレーム接地間で低インピーダンス接続を提供します。この接地構成によって、雷や静電放電で発生する過渡電流による損害から、バックプレーン上の信号を守ることができます。

過渡電流に対する保護を強化するために、-48 VDC 電源、48 VDC 帰線、および保護接地導体を可能な限り近くに配置して、ループ領域(および結果として生じるループ インピーダンス)をなるべく小さくしてください。

ITU-T K.27 で推奨されているように、メッシュ ボンディング ネットワークでのマルチポイント接地は、接地システムにおいて低インピーダンスを提供することで、機器を最も良い方法で保護します。詳細な情報は、ITU-T 勧告を参照してください。

電流を流し、電圧降下を低く抑える導体の特性

信号劣化を防ぐためには、導体が十分大きく、そのインピーダンスによって発生する電圧低下が基準電圧の 2 % 以上にならないことが必要です。また保護接地導体も、48 VDC 帰線が損傷した場合にすべての電流を流すために、十分大きいものである必要があります。後者の要件は、安全のためです。スイッチの保護アース接地と 48 VDC 帰線に同じサイズの導体を使用することで、完全な冗長性が達成されます。

電圧降下を許容値以下に抑えるためのワイヤの長さとワイヤ ゲージについては、 表 3-3 を参照してください。ワイヤ ゲージと銅線 305 M(1000 フィート)の抵抗値との関係を 表 3-4 に示します。これらの情報は設計のためのものなので、現地の法律や規定などとは異なる場合があります。

 

表 3-3 銅線長に対するワイヤ ゲージと電流負荷

DC 電流
距離(フィート)

25 フィート

50 フィート

75 フィート

100 フィート

150 フィート

200 フィート

400 フィート

5A

18

14

14

12

10

8

6

10A

14

12

10

8

8

6

2

15A

14

10

8

8

6

4

2

20A

12

8

8

6

4

2

0

25A

12

8

6

4

4

2

0

30A

10

8

6

4

2

2

00

35A

10

6

4

2

2

1

000

40A

8

6

2

2

2

0

000

45A

8

6

4

2

1

0

0000

50A

8

4

4

2

1

00

--

55A

8

4

2

2

0

00

--

60A

8

4

2

2

0

00

--

65A

6

4

2

1

0

000

--

70A

6

4

2

1

00

000

--

75A

6

4

2

1

00

000

--

100A

4

2

1

00

000

--

--

 

表 3-4 ワイヤ ゲージと抵抗値

ゲージ
Ω/1000 フィートあたり
ゲージ
Ω/1000 フィートあたり

0000

0.0489

10

0.9968

000

0.0617

11

12.7782

00

0.0778

12

16.1059

0

0.098

13

1.257

1

0.1237

14

1.5849

2

0.156

15

1.9987

3

0.1967

16

2.5206

4

0.248

17

3.1778

5

0.3128

18

4.0075

6

0.3944

19

5.0526

7

0.4971

20

6.3728

8

0.7908

21

8.0351

9

0.6268

22

10.1327

静電気防止用リスト ストラップの使用法

MGX 8850 には、作業者を接地して電気部品を静電気から保護するためのリスト ストラップが付属しています。リスト ストラップ キットは、ストラップ 1 本、コイル コード 1 本、およびストラップを留めるクリップ 1 個で構成されています。

このリスト ストラップ ケーブルの基部を、ユニットの 1 つの前面左側フランジの適当な高さのところに取り付けておくことをお勧めします。前面の取り付けネジを使用して、リング ラグをフランジと前面レールに固定します。コードのもう一方の端は、スナップ コネクタを使用してストラップに接続します。クリップの裏面の保護紙をはがして粘着面を出し、ユニットの前面のリング ラグの上方に貼り付けます。クリップは、横向きに取り付けて、1 番のカードの取り外しに邪魔にならない位置にストラップを固定できるようにします。クリップを使用して、ストラップを保持しておきます。

複数のシスコ製ユニットを同じラック中に配置

異なるシスコ製品を、同じラックに搭載することができます。マルチシステム ラック構成に MGX 8600 シリーズ スイッチを設置する場合は、そのスイッチを一番下に配置します。

フレーム ボンディング(接地)接続

ここでは、シスコの接地指針に基づく接地接続の手順を説明します。各ノードからラックの接地接続までのオプションの接地接続、およびアース接地ネットワークの一部分であるラック間の等化接続について説明します。

シスコ提供キャビネットには、キャビネットの最上部と底部に接地用スタッドがあり、そのスタッドに接地線を固定するためのハードウェアが添付されています。このスタッドの寸法は長さ 1/4 インチでネジ山は 1 インチあたり 20 本です。このスタッドには 2 穴圧着端子を緩まないように取り付けることができます。図 3-5にキャビネットの上部と底部に接地用スタッドが付いたシスコ製キャビネットを示します。シスコ製ラックにある接地の目印が接続点を示します。

シスコ製キャビネットの接地接続方法

シスコ製ラックのフレームに接地線を接続する手順として、次をお勧めします。


ステップ 1 外歯付き星型ワッシャをスタッドにはめ込みます。

ステップ 2 接地線の端に付けたリング型または 2 穴型の圧着端子をスタッドにはめ込みます。

ステップ 3 別の外歯付き星型ワッシャまたはロック ワッシャをスタッドにはめ込みます。

ステップ 4 ナットをネジ切りしたスタッドにねじ込んで締めます。


 

図 3-5 シスコ提供ラックのフレーム ボンディング接続