MGX/SES 製品 PNNI ネットワーク プランニング ガイド
中間ルート選択のプランニング
中間ルート選択のプランニング
発行日;2012/01/12 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

中間ルート選択のプランニング

MGX と SES ノードによるルート選択の方法

宛先アドレス

使用可能セル レート

最大セル レート

管理上の重み

セル転送遅延

セル遅延変動

CLR0

CLR0+1

ルートとリンク選択に設定可能なパラメータ

ノードのトランジット制限

ノードのポイントツーマルチポイント分岐制限

中間ルート選択のプランニング

PNNI ネットワーク ノードが呼要求を受け取ったとき、その呼に対するサービス品質(QoS)要件を満たすルートが複数ある場合があります。この章では、PNNI が複数のルートから ルートを選択する方法と、ルート選択を制御するため変更可能なパラメータについて説明します。

MGX と SES ノードによるルート選択の方法

MGX と SES ノードは、次の PNNI ルート ソースを備えています。

手動で設定された優先ルート(リリース 3 以降)

事前計算ルーティング テーブル

PNNI データベースのエントリから計算されたダイナミック ルート(別名オンデマンド ルーティング)

スイッチの管理者は、 優先 ルートにより、発信元ノードと宛先ノードの間に特定のルートを定義して、SPVC の定義時、このルートを優先ルートとして指定できます。接続が 誘導 ルートとして設定されている場合には、たとえそのルートで障害が発生しても、他のルートは使用できません。接続が誘導ルートとして設定されていない場合には、優先ルートが利用できないときは他のルートが考慮されます。他のルートが必要な場合、スイッチは事前計算ルーティン グテーブルまたはダイナミック ルーティングを使用できます。

PNNI ルーティング プロトコルは、各宛先ノードの最適なルートを格納するルーティング テーブルを自動的に作成します。ルーティング テーブルには、表 4-1 に挙げる ATM サービス クラスのテーブルが含まれます。

 

表 4-1 MGX および SES ノードでサポートされるサービス クラス

サービス クラス
略語の意味
指針
CBR

Constant Bit Rate; 固定ビット レート

コネクションの帯域幅を一定に制限するのに使用する。この帯域幅は、コネクションが切れるまで常に使用できます。帯域幅の容量は、Peak Cell Rate(PCR;ピーク セル レート)値によって決まります。

rt-VBR

real-time Variable Bit Rate; リアルタイム可変ビット レート

遅延と遅延変動とに厳しい制約が要求されるリアルタイム アプリケーション(音声/映像アプリケーション)で使用する。PCR、Sustainable Cell Rate(SCR; 平均セル レート)、Maximum Burst Size(MBS; 最大バースト サイズ)の値で規定されます。

nrt-VBR

non-real-time Variable Bit Rate; 非リアルタイム可変ビット レート

バースト的なトラフィックを持つ非リアルタイム アプリケーションで使用する。PCR、SCR、MBSの値で規定されます。

ABR

Available Bit Rate; 使用可能ビット レート

接続の確立後、ネットワークが備えている ATM 層転送特性を変更できるようにするために使用する。フロー制御機構を指定します。

UBR

Unspecified Bit Rate; 未指定ビット レート

未指定ビット レートの範囲に使用する。最大ビット レートのみを設定でき、ビット レートは保証されません。

各サービス クラス内には、Administrative Weight(AW; 管理上の重み)、Cell Transfer Delay(CTD; セル転送遅延)、Cell Delay Dariation(CDD; セル遅延変動)に基づいて、宛先ごとに最大 5 つのエントリが追加のルーティング テーブルに格納されます。エントリの数は、最適パス値で決まります。CBR トラフィックに対する最低 AW の範囲内にパスが 1 つだけある場合には、1 つのパスだけが格納されます。最低 rt-VBR CTD の範囲内に 3 つのパスがある場合には、rt-VBR CTD のルーティング テーブルにこれら 3 つのパスすべてが格納されます。 表 4-2 に、AW、CTD、CDV トラフィック メトリックに対して最適化された、10 個の事前計算されたサービス クラス ルーティング テーブルを示します。

 

表 4-2 事前計算されたルーティング テーブル

トラフィック メトリック
サービス クラス テーブル

管理上の重み(AW)

CBR、rt-VBR、nrt-VBR、ABR、UBR

セル転送遅延(CTD)

CBR、rt-VBR、nrt-VBR

セル遅延変動(CDV)

CBR、rt-VBR

PNNI データベース エントリは、PNNI Topology State Element(PTSE;トポロジ状態要素)を集めたものです。PTSE は PNNI のメッセージで、スイッチが PNNI トポロジ データを共有し収集するのに使用します。事前計算ルーティング テーブルは PTSE を分析して計算されます。多くの接続では事前計算されたルートがそのまま使用されます。ただし、CPE が宛先への接続を要求するときに、サービスクラスと、次のパラメータのどれかまたはすべてを指定できます。

宛先アドレス

Available Cell Rate(AvCR; 使用可能セル レート)

Maximum Cell Rate(maxCR; 最大セル レート)

管理上の重み(AW)

セル転送遅延(CTD)

セル遅延変動(CDV)

Cell Loss Ratio(CLR; セル廃棄率)0

CLR0+1

上の事項の詳細については、以降説明します。ルートの選択方法を理解する上で重要なのは、サービスクラスが違えば必要な情報の種類も違うということです。サービスクラスに必要な情報によって、呼に必要な Quality of Service(QoS; サービス品質)が決まります。 表 4-3 に、各サービスクラスに必要な情報のタイプを示します。

 

表 4-3 各種サービス クラスに必要なルート選択パラメータ

サービス クラス
アドレス
AW
maxCR
AvCR
CTD
CDV
CLR 0
CLR 0+1
CBR

必須

必須

オプション

必須

必須

必須

必須

必須

rt-VBR

必須

必須

オプション

必須

必須

必須

必須

必須

nrt-VBR

必須

必須

オプション

必須

必須

--

必須

必須

ABR

必須

必須

必須

必須

--

--

--

--

UBR

必須

必須

必須

--

--

--

--

--

PNNI コントローラは、ルートを選択するとき、要求されたサービス クラスの要件をすべて満たすようなルートを検索します。事前計算ルートが 1 つ以上有効で、指定の条件すべてを満たす場合には、そのうちのどれかが選択されます。これをスタティック ルーティングと呼びます。

特定のサービス クラスと宛先について、事前計算ルートのどれもが受け入れられない場合、スイッチはダイナミック ルーティングを実行します。ダイナミック ルーティングでは、スイッチは PNNI データベースから指定の条件に適合するルートを検索します。スイッチの管理者は、最初の受け入れ可能なダイナミック ルートを見つけたときに、コントローラがとるアクションを選択できます。ルート選択が最も速い 最速検索 か、 最適検索 かのどちらをコントローラに設定できます。コントローラは、最適検索のダイナミックルート選択が設定されていると、呼の要件に適合するすべてのルートを突き止め、負荷バランシング オプションの設定に応じてルートを選択します。

負荷バランシング オプションは、スタティック ルーティングおよびダイナミック ルーティングに適用される設定可能なパラメータで、複数のルートが同じサービス レベルを提供する場合にルートを選択する方法を制御できます。負荷バランシング オプションを設定して複数のルートからランダムに選択したり、最適な AvCR に基づいて選択したりすることもできます。ランダム方式を選択した場合、PNNI コントローラは適合するルートを同等と見なし、各ルートに呼をランダムに割り当てて負荷を均等にします。AvCR に基づく最適検索を選択した場合には、利用できるセル レートが最も大きなルートが選択されます。

ルートに沿って 2 つのパラレル リンクがある場合には、コントローラはスイッチの設定に基づいて一方のリンクを選択します。リンク選択のオプションは次のとおりです。

AW :出方向で管理上の重み(AW)が最も小さいリンクを選択する。こちらがデフォルトです。

AvCR :出方向で利用可能セル レート(AvCR)が最も大きいリンクを選択する。

maxCR :出方向で最大セル レート(maxCR)が最も大きいリンクを選択する。

ロードバランス :リンクをランダムに選択して、他のリンクが空き状態にもかかわらずあるリンクが過負荷になることがないようにする。

以降、表 4-3 に挙げた各ルート選択パラメータについて補足説明します。


ヒント 優先ルーティング機能により、管理者は、ネットワーク イベントにより再ルーティングが必要になった場合に、接続がルーティングまたは再ルーティングされる順序を制御できます。優先ルーティング機能により、ルート選択の基準が変わることはありません。制御されるのは、接続がルーティングまたは再ルーティングされる順序です。


宛先アドレス

MGX または SES ノードが呼の要求を受け取ると、アドレス内の宛先 ATM アドレスとノードのルーティング テーブルのアドレス プレフィックスを比較します。ノードは、宛先アドレスの最初の 19 バイトとデータベース内のアドレス プレフィックスが一致するものを探します。最長一致によりルートの候補が決まります。最長一致エントリが 1 つしかなく、そのルートが呼の QoS 要件を満たす場合には、そのルートが選択されます。

最長一致で複数のルートがある場合は、他のルート選択パラメータを使用して最適なルートが決定されます。


) 境界ノードには長さ 0 のプレフィックスを設定でき、これによりすべての ATM アドレスに一致します。この長さ 0 のプレフィックスは、PNNI ネットワーク内の長い ATM アドレスまたはプレフィックスに一致しないすべての呼に対して、デフォルトの宛先またはデフォルトのルートとなります。境界ノードで AINI または IISP リンクを使用して外部ネットワークと通信する場合には、長さ 0 のプレフィックスを使用することにより、管理者は長いプレフィックスに一致しない呼が外部ネットワークにルーティングされるように指定できます。長さ 0 のプレフィックスを使用しない場合、すべての外部の宛先に対して手動でスタティック アドレスを設定する必要があります。


使用可能セル レート

使用可能セルレート(AvCR)は動的に生成される値で、要求されたサービス クラスに対して利用可能なリンクの帯域幅を表します。AvCR はセル/秒(cps)で表します。

AvCR は設定できませんが、オーバーブッキング係数と呼ばれるパラメータを設定できます。これにより、新しい呼に対して AvCR がアドバタイズされる方式を変更できます。オーバーブッキング係数については後で詳しく説明します。

CBR、rtVBR、nrtVBRでは、アドバタイズされる AvCR は呼が利用できる帯域幅を表します。ABR では、AvCR は Mnimum Cell Rate(MCR;最小セル レート)の予約で使用できるキャパシティです。AvCR が呼の要件を満たす場合、そのルートは候補となります。

PNNI コントローラは、ルートの AvCR を計算した後、AvCR にオーバーブッキング係数を適用してから AvCR をアドバタイズします。オーバーブッキング係数の用途は、意図的にリンクのアンダーブッキングやオーバーブッキングを行うことです。リンクのユーザが実際に必要な帯域幅よりも多くの帯域幅を予約している場合、帯域幅は無駄になってしまいます。オーバーブッキングを行うことで、無駄になる帯域幅を他のユーザが利用できるようにします。たとえば、リンクの帯域幅の 30 % が使用されていないとすると、オーバーブッキング係数を設定して、アドバタイズされる AvCR が実際の値よりも 30 % 大きくなるようにします。これにより、PNNI コントローラは多くの呼をそのリンクにルーティングできるようになります。もちろん、リンクのユーザが突然すべてのリンク リソースを使い始めると、輻輳が起こったときにユーザ準拠のトラフィックは破棄されます。

帯域幅オーバーブッキングは、インターフェイスごとまたはサービス クラスごとに設定できます。

最大セル レート

最大セル レート(maxCR)は論理インターフェイスごとに設定する静的な値で、サービス クラスごとに個別に設定できます。maxCR は、PNNI ルートで利用可能な最大のスループットを表し、オーバーブッキング係数では変更できません。

表 4-3 に示すように、ABR と UBR の呼の要求では maxCR を指定しなければならず、他のサービス クラス タイプでは省略可能です。あるリンクで特定のサービス クラスのトラフィックをブロックするには、そのサービス クラスの maxCR を 0 に設定します。

管理上の重み

管理上の重み(AW)は、双方向の PNNI リンクすべてに割り当てられるコスト係数です。ネットワーク ルートの各方向の累積 AW は、あるルートのある方向のすべてのリンクに対して割り当てられた管理上の重みの合計です。PNNI コントローラが認識済みのすべてのルートには、累積 AW またはコストが割り当てられています。

PNNI コントローラがルートを検索するときは、選択されるルートは要求された AW 以下でなくてはなりません。最適検索のルート選択が有効になっていて、かつ 2 つのノード間で複数のリンクが利用できる場合、AW が最低のリンクが選択されるようにリンクを設定できます。

SPVC 接続の場合は、最大コスト パラメータを定義して、指定したコスト以上のリンクが選択されるのを防止できます。これは、累積 AW に相当します。

リンク AW のデフォルトは 5040 であるため、発信元と宛先の間に 2 つのリンクがあると、そのルートの AW の合計は 10080 になります。すべてのネットワーク ノードで AW を変更しない場合は、AW はホップ カウンタとして動作します。

リンクの AW を変更してネットワーク トラフィックを制御できます。たとえば、優先ルートよりも AW を増やすと、バックアップ リンクのトラフィックを削減できます。優先ルートに障害が発生すると、バックアップ リンクが最小コストのルートとなって利用可能になります。

セル転送遅延

セル転送遅延(CTD)は、ATM セルがスイッチ インターフェイスを通過する際に発生する遅延の量です。CBR、rt-VBR、および nrt-VBR のトラフィックは、ルートで許容できる最大の CTD を要求することがあります。ルートの CTD は、ルートが通過するすべてのインターフェイスの CTD 値の合計で、セルが発信元ノードを出てから宛先ノードに至るまでの時間を表します。

MGX および SES ノードの CTD は、シスコが設定するスタティックな値で、インターフェイスの速度を基にしています。高速なインターフェイスの CTD 値は小さく、低速のインターフェイスでは大きな値となります。PNNI コントローラがルートを選択するとき、呼に対して要求された値以下の CTD を持つルートが候補となります。


) PNNI コントローラは、CTD が最も小さいルートを選択するわけではありません。ルートの CTD は、候補になるルートを決めるのに使用されます。候補となるルートの中から、AW が最小のものが選択されます。


セル遅延変動

Cell Delay Variation(CDV; セル遅延変動)は、リンク上およびノード上の CTD の変動を測定したものです。CBR および rt-VBR の呼は、ルートに対する最大許容 CDV を要求することができます。

MGX および SES ノードで使用する CDV は、シスコが設定するスタティックな値で、インターフェイスとノードのタイプを基にしています。PNNI コントローラがルートを選択するとき、呼に対して要求された値以下の CDV を持つルートが候補となります。


) PNNI コントローラは、CDV が最も小さいルートを選択するわけではありません。ルートの CDV は、候補になるルートを決めるのに使用されます。候補となるルートの中から、AW が最小のものが選択されます。


CLR0

ルートのCell Loss Ratio(CLR; セル廃棄率)は、発信元エンドポイントが送信したセル全体の数に対する、廃棄されたセルの数の割合です。CLR0 は、セル廃棄優先ビットに 0 がセットされたセルのセル廃棄率です。 表 4-3 では、CBR、rt-VBR、nrt-VBR の呼が特定の CLR0 レベルを要求します。

あるルートに沿った各リンクでは、サービス クラスごとに静的な値が CLR0 に割り当てられます。ルートの選択では、CLR0 の値が要求された値よりも小さいルートが候補となります。

CLR0+1

CLR0+1 は、セル廃棄優先ビットに 0 または 1 がセットされたセルのセル廃棄率です。 表 4-3 では、CBR、rt-VBR、nrt-VBR の呼が特定の CLR0+1 レベルを要求しています。

あるルートに沿った各リンクでは、サービス クラスごとに静的な値が CLR0+1 に割り当てられます。ルートの選択に際し、CLR0+1 の値が要求された値よりも小さいルートが候補となります。

ルートとリンク選択に設定可能なパラメータ

ルートとリンクの選択に影響を与えるパラメータは多数あります。設定が可能なものもそうでないものもあります。次の一覧は、設定可能なパラメータとその機能を示したものです。

ルート選択方式(最速検索または最適検索)

パラレル リンクの負荷バランシング

maxCR

AW

帯域幅オーバーブッキング係数

ノードのトランジット制限

ノードのポイントツーマルチポイント分岐制限

パラメータと機能の大部分についてはこれまでに説明済みです。以降では、設定可能なノードのパラメータについて説明します。

ノードのトランジット制限

スイッチの管理者は、MGX および SES ノードについて、そのノードを通過する接続をサポートするか拒否するかを設定できます。中継または通過接続を拒否するようにした場合、ノードは、自身のインターフェイスのどれかで終端する呼だけを受け付けることになります。他のノードは、ブロックされたノードを経由して別のノードへのルートを確立できなくなります。

ノードのポイントツーマルチポイント分岐制限

Point-to-MultiPoint(P2MP; ポイント ツー マルチポイント)機能により、シスコの MGX スイッチは、データや映像のブロードキャスト、LAN エミュレーションなどの PNNI ネットワーク アプリケーションをサポートするようになります。P2MP 分岐は、スイッチが 1 つの着信接続を受け付け、複数の発信接続を生成できるようにする機能です。これにより、基本的な P2MP 接続が有効になります。P2MP 分岐をサポートするノードに対して、分岐を有効にしたり無効にしたりできます。

図 4-1 に、P2MP 接続のデータフローと、ルート、リーフ、パーティという用語を示します。このような用語はP2MP 接続をサポートするインターフェイスに当てはまるものです。

図 4-1 P2MPのルート、リーフ、パーティ要素

 

最も単純な P2MP 接続はシングル ノードで起こります。あるエンドポイントは単純なツリー型トポロジのルートとして機能し、ルート エンドポイントと名付けられます。データトラフィックは単方向です。すべてのデータは、ルート エンドポイントから宛先エンドポイントに向かって流れます。

宛先エンドポイントはパーティと呼ばれます。パーティはエッジ スイッチに接続する ATM 端末で、接続のルートからデータを受信します。各パーティは ATM エンド ステーション アドレス(AESA)で識別されます。

リーフは発信スイッチ インターフェイス上の接続のエンドポイントです。ネットワーク エッジでは、リーフはネットワークとパーティの間の接続を表します。ルートと各リーフの間には SVC が確立されます。リーフをホストするインターフェイスでは、受信データは AESA を使用して各パーティに転送されます。図 4-1 に示すように、各リーフは複数のパーティをサポートできます。

Cisco MGX スイッチの現リリースの P2MP 機能は、 表 4-4 のサービス モジュール上で動作します。

 

表 4-4 MGX サービス モジュールのP2MP 分岐のサポート

サービス モジュール
分岐サポート

AXSM/B および AXSM-XG

入力および出力のマルチキャスティング

AXSM-E

入力のマルチキャスティング

PXM1E

入力のマルチキャスティング

BPX/SES

なし

発側マルチキャスティングまたは分岐により、あるサービス モジュールが P2MP 接続のルートを受信し、その接続をスイッチ内の複数のサービス モジュールに分岐させます。出側マルチキャスティングにより、あるサービス モジュールが P2MP 接続のルートを受信し、そのサービス モジュール上の複数の出力インターフェイスに分岐させます。サービス モジュールが分岐をサポートしていない場合、分岐をサポートする上流ノードで分岐を行わなければなりません。この働きについてよく理解できるように、ここでは PNNI の最遠ノード分岐機能について説明します。

最遠ノード分岐オプションは、PNNI の機能を拡張したもので、PNNI がネットワークを効率的に使用できるようにします。 図 4-2 に最遠ノード分岐の動作を示します。

図 4-2 最遠ノード分岐

 

図 4-2 で、スイッチ 2 は分岐をサポートしていますが、スイッチ 3 は分岐をサポートしていません。PNNI が パーティ 1 から 4 への P2MP 接続を設定するとき、スイッチ 2 の発信インターフェイスが分岐をサポートしていることを突き止めます。そこで PNNI はスイッチ 1 と 2 の間で 1 つの SVC を確立します。

図 4-2 のスイッチ 3 は分岐をサポートしていないため、分岐をサポートしているスイッチ 1 がスイッチ 3 との間で 4 つの SVC を確立します。各 SVC の宛先はリーフでなければならないため、パーティごとに 1 つずつ、4 つのリーフ エンドポイントがスイッチ 3 上にできます。4 つのリーフ エンドポイントは 1 つのインターフェイス上でも、複数のインターフェイス上でも、どこにあっても構いません。リーフ エンドポイントは SVC エンドポイントです。

最遠ノード分岐は PNNI の機能で、分岐が利用できるときにそれを活用します。スイッチ 1 がスイッチ 2 上の各パーティの接続を設定することもできますが、その場合には 1 つでなく 4 つの SVC が必要となり、そのすべてが同じデータを運ぶことになります。最遠ノード分岐により、P2MP 接続に必要な SVC の数と、P2MP 接続に必要な帯域幅が削減されることで、ネットワークの効率が向上します。

以前のソフトウェアリリースでは、branching restricted(分岐制限)オプションで分岐が無効になっていました。現在このオプションは、デフォルトで分岐が有効になっています。ネットワーク内に分岐をサポートしていないノードがあると、ルートから最も遠い分岐ノードが全下流パーティ用の SVC を作成します。


) このリリースでは、P2MP のリーフ起動加入機能をサポートしないので、リーフ エンドポイントは P2MP 接続を使用して他のリーフ エンドポイントと通信することはできません。