MGX/SES 製品 PNNI ネットワーク プランニング ガイド
アドレスと非公開ユーザ グループのプ ランニング
アドレスと非公開ユーザ グループのプランニング
発行日;2012/01/12 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf | フィードバック

目次

アドレスと非公開ユーザ グループのプランニング

アドレス プランニングの概要

アドレス構成設定のプランニング

ATM アドレス形式の選択

サポートされるアドレス形式

アドレス形式を選択する際の指針

アドレス登録機関

PNNI レベルの選択

PNNI ピア グループ IDの選択

ATM アドレスの選択

ILMI アドレス プレフィックスの選択

SPVC アドレス プレフィックスの選択

AINI リンクおよびIISP リンク用のアドレス プレフィックスのプランニング

UNI ポートのスタティック アドレスの選択

アドレス プランニング作成のその他の指針

非公開ユーザ グループの概要

CUG 構成設定のプランニング

インターロック コードの選択

インデックスの選択

CPE アドレスの選択

内部 CUG アクセスオプションの選択

外部 CUG アクセスオプションの選択

優先 CUGの指定

デフォルト CUG アドレスの選択

ワークシート

アドレスと非公開ユーザ グループのプランニング

アドレスを正しくプランニングすることで、PNNI WAN のパフォーマンスが大幅に向上します。PNNI WAN は、ほぼすべてのアドレス指定方式をサポートできますが、未調整アドレス指定方式は過剰なアドレスのアドバタイズメントと不要な再ルーティングを招くので、この両者によりネットワークのパフォーマンスが低下します。アドレス計画を効率的なものにするには、物理的なトポロジを ATM アドレス構造に反映させ、ATM アドレスにルーティング情報が多数格納されるようにします。

PNNI Closed User Group(CUG; 非公開ユーザ グループ)の機能により、ネットワーク管理者は ATM アドレスのユーザ グループを定義できます。このユーザ グループを定義すると、ユーザがグループの他のメンバーやグループ外のメンバーと通信する方法を制御できます。

ここでは、アドレス プランニングの概要、CUG プランニングの概要、ATM アドレス プランニングおよび CUG アドレス プランニング作成の一般的な指針について説明します。


) シスコ MGX スイッチおよび SES スイッチ製品は、すべてデフォルトのアドレスで出荷されています。このデフォルト アドレスは、製品の実験段階での評価のためのものです。スイッチを配置する前に、ここで説明するアドレス プランニングの指針に従ってデフォルト アドレスを再設定することをお勧めします。


アドレス プランニングの概要

PNNI ネットワーク内の各ルートは、送信元と宛先の 2 つの ATM End Station Addresses(AESA; ATM エンド ステーション アドレス)で決まります。接続を確立する際、送信元 PNNI ルーティング ノードは、PNNI ルーティング テーブルで宛先アドレスを検索します。必要なルートがルーティング テーブルにあらかじめ定義されていないと、スイッチは PNNI トポロジ データベースを使用してルートを探します。ルートは、さまざまな条件に基づいて決定されます( 第 4 章「中間ルート選択のプランニング」 を参照)。ここでは、正しいアドレス プランニングがもたらす PNNI のルーティングの効率化について説明します。


) 接続の発信側は、接続のマスター側とも呼ばれます。マスター側が接続を開始する役割があるからです。宛先側はスレーブ側とも呼ばれます。


PNNI では、ルーティング プロトコルとシグナリング プロトコルの両方を備えています。ルーティング プロトコルは、トポロジ データベースを構築し、到達可能なすべての AESA のルート テーブルを作成するのに使用されます。シグナリング プロトコルは、PNNI ネットワークで呼を確立するのに使用されます。呼を開始するとき、シグナリング プロトコルはルーティング テーブルまたはトポロジ データベースを参照して、宛先 ATM アドレスへのルートを見つけます。

アドレス プランニングの重要性を理解するため、プランニングがない場合の PNNI の応答について考えてみます。100 個の未調整宛先 ATM アドレスを考えます。アドレスはすべてランダムに選択されるものとします。すべての宛先にアクセスできるようにするには、PNNI は 100 個の宛先それぞれに個別のルートを作成する必要があり、ネットワーク内のすべてのスイッチでこれが繰り返されます。さらに、PNNI スイッチはピア グループ内の他のすべてのノードとデータを交換します。このため、PNNI がネットワーク トポロジを監視するのに伴って、大量のアドレス情報が絶えずネットワーク内を飛び交うことになります。

では、もっと効率的な例を考えます。図 3-1 は、20 バイトの ATM アドレスの代わりに簡易アドレスを使用した PNNI ネットワークです。

図 3-1 PNNI アドレス指定の例

 

一貫性を持たせるため、図 3-1 の 6 台のスイッチが合計 100 個の宛先と接続されているとします。A.1 に接続する外部回線に対する宛先アドレスにはすべてプレフィックス A.1 が、A.2 に接続する宛先回線にはプレフィックス A.2 が使用されています。複数のアドレスに共通のプレフィックスを設定すると、各宛先へのルートではなくアドレス プレフィックスへのルートを保存することで、ルーティング テーブルとトポロジ データベースのサイズを削減できます。この例で、ピア グループ A のすべてのノードは他のスイッチへのルートを保存していますが、すべての宛先アドレスに対するその他のルートを保存する必要はありません。アドレス プレフィックスの利用は、アドレス集約とも呼ばれます。

アドレス集約により、ネットワーク管理も簡単になります。発信元ノードにすべての AESA を手作業で入力する必要がないからです。代わりに、そのプレフィックスを共有するすべての宛先を集約する、PNNI アドレス プレフィックスを定義します。

アドレス集約では、それに準拠しないアドレスが使用できなくなるわけではありません。たとえば、ネットワーク管理者がある宛先については非準拠 ATM アドレスを使うことを指示している場合、そのアドレスを手作業でスイッチに入力でき、そうすると PNNI はその装置へのルートをアドバタイズします。非準拠アドレスは外部アドレスとも呼ばれます。外部アドレスをサポートすることで PNNI は柔軟になりますが、使いすぎるとスイッチのパフォーマンスに影響が出ることを覚えておいてください。


ヒント 第 4 章「中間ルート選択のプランニング」では、各宛先アドレスについて、合計 10 個のルート テーブルに最大 5 個のルートを保存する方法について説明しています。外部アドレスの効果を理解するため、最大値の 50 個のルートにピア グループ内のスイッチの数を掛け、さらに外部アドレスの数を掛けます。アドレス集約は、PNNI のアドレス プランニングのなかで重要な要素です。


宛先アドレスに対して発呼されると、PNNI はルーティング テーブルまたはトポロジ データベース内の宛先アドレスとプレフィックスを参照します。宛先スイッチへの最適なルートが選択されると、宛先スイッチは内部のアドレス テーブルの最長一致プレフィックスを検索して、目的の宛先インターフェイスを選択します。スイッチとそのインターフェイスにプレフィックスが設定されていると、PNNI はプレフィックスにより宛先インターフェイスを素早く見つけることができ、PNNI ルーティングの効率が最大になります。

アドレス集約により、ネットワーク管理が簡単になり、ルーティングの効率が上がりますが、乱用されて PNNI のルーティングの効率が低下する可能性もあります。同じアドレス プレフィックスが複数のインターフェイスに割り当てられている場合を考えてみます。これは有効な設定ですが、PNNI が正しいインターフェイスを見つけようとして、不要な接続の再ルーティングにつながる可能性があります。可能な最長のプレフィックスを使用してあるノードのすべてのインターフェイスを表し、各インターフェイスを一意に定義する長目のプレフィックスを使用するのが良い設計です。

この章の最後に、ご使用のネットワークの WAN アドレス値を記入するための 2 つのワークシート(表 3-4表 3-5)が用意されています。PNNI アドレス構造の設計に精通している場合、またはプランニングがすでに完了している場合には、すぐにこの章の終わりに添付されているアドレスプランニングワークシートに値を記入しても構いません。シスコ MGX および SES スイッチ製品で ATM アドレスを設定する方法については、次のマニュアルを参照してください。

Cisco MGX 8850(PXM1E/PXM45), Cisco MGX 8950, and Cisco MGX 8830 Software Configuration Guide, Release 4

Cisco SES PNNI Controller Software Configuration Guide, Release 3

アドレス構成設定のプランニング

WAN アドレスプランニングを作成する手順は、次のとおりです。


ステップ 1 ATM アドレス形式を選択します。

ステップ 2 PNNI レベルを選択します。

ステップ 3 PNNI ピア グループ ID を選択します。

ステップ 4 ATM アドレスを選択します。

ステップ 5 ILMI アドレス プレフィックスを選択します。

ステップ 6 SPVC アドレス プレフィックスを選択します。

ステップ 7 AINI および IISP リンクのアドレス プレフィックスをプランニングします。

ステップ 8 UNI ポートのスタティック アドレスを選択します。


 

それぞれのステップについて、以降で詳しく説明します。

ATM アドレス形式の選択

各 PNNI ノードには、少なくとも 1 つの ATM アドレス形式を設定しなければなりません。これは、PNNI アドレスを選択する際に考慮するべき ATM の要件です。ATM 接続を確立するために、各 ATM UNI エンド システムには、ATM エンドポイントを一意に識別する ATM End System Address(AESA;ATM エンド システム アドレス)が少なくとも 1 つ必要です。ここでは、サポートされている AESA アドレス形式とその構造について説明します。


注意 各ノードは、隣接ノードのアドレス形式をすべてサポートしなければなりません。

サポートされるアドレス形式

シスコ MGX および SES スイッチ製品は、次の標準 ATM 形式をサポートしています。

ネイティブ E.164

Data Country Code(DCC; データ国コード)

International Code Designator(ICD; 国際コード指定)

E.164 埋め込み AESA

ローカル AESA

ネイティブ E.164 アドレスは Integrated Services Digital Network(ISDN;サービス総合デジタル ネットワーク)番号であり、Public Switched Telephone Network(PSTN;公衆電話交換網)で使用されます。ネイティブ E.164 アドレスは、Binary Coded Decimal(BCD; 2 進化 10 進数)で最大 15 桁の可変長の数字です。他のアドレス形式は、通常、私設ネットワークで使用されます。Cisco MGX and SES switch productsのデフォルトのアドレス形式は ICD 形式です。

PNNI ネットワークでは、ネイティブ E.164 アドレスは E.164 AESA 形式にマッピングされます。ネイティブ AESA は、AESA の IDI 部分として左揃えで挿入され、残りの部分にはセミオクテット Hex FFFF が付加されて、完全なバイトになります。この左揃え規則は、必要に応じて CLI で右揃えに変更できます。

アドレス形式の下部構造は PNNI ルーティングに対して透過的です。 図 3-2 に、サポートされている ATM アドレス形式の下部構造を示します。 表 3-1 で、図 3-2で示した下部構造を説明します。

図 3-2 サポートされる ATM アドレス形式

 

 

表 3-1 ATM アドレスのコンポーネント

ATM フィールド
説明
デフォルト値

AFI

権限形式 ID(1 バイト)

47

ICD

国際コード指定(2 バイト)。デフォルト値はシスコシステムズに割り当てられた値

0091

IDI

Initial Domain Identifier(8 バイト)。このフィールドの値は AFI の値によって異なります。たとえば、DCC AESA(AFI=39)の場合、IDI 値 Hex 840F はアメリカ合衆国を表します。

--

HO-DSP

上位ドメイン特定部分(4~12 バイト)。意味は AESA を管理するアドレス登録機関によって定義されます。この値と AFI および IDI が組み合わされて、適切なスイッチに呼がルーティングされます。

--

ESI

エンド システム ID(6 バイト)。このフィールドには、ATM アドレスが PNNI ノードを指す場合には、PNNI コントローラの MAC アドレスが入ります(ATM アドレスが ATM エンド システムを指す場合、ESI フィールドにはエンド システムへの ILMI 登録を通じて値が入ります。この場合、通常 ESI は ATM CPE の MAC アドレスとなります。一意の ESI フィールドにより、他のすべての ATM エンド システムから、その ATM エンド システム[ATM CPE]が区別されます)。

最初のブート時の PXM45 MAC アドレス

SEL

セレクタ バイト(1 バイト)。セレクタ バイトは、同じ物理インターフェイスを使用する従来の IP インターフェイスと区別するために使用します。現在サポートされている値は PNNI の 01 と ping の 99 です。

00

アドレス形式を選択する際の指針

WAN のアドレス形式がすでに決まっている場合、またはアドレスがすでに決まっているノードをWAN に入れる予定の場合、そのアドレス形式を選択できます。

Public ATM Network(PSTN; 公衆 ATM ネットワーク)とNarrowband Integrated Services Digital Network(N-ISDN; 狭帯域 ISDN)のどちらも、通常は E.164 番号を使用します。このタイプの配置では、11 バイトの IISP スタティック アドレスを設定します。PNNI では、E.164 アドレス プレフィックスを使用してエンド システムの到達可能性をアドバタイズすることが可能です。

データ国コード(DCC)形式では、各国ごとに一意の DCC コード値があります。このアドレス形式を選択する場合、この基準に従わなければなりません。

国際コード指定(ICD)形式では、ICD は会社や大学などの組織を表します。これは、さまざまキャンパスやサイトからアクセスする WAN を構成する場合に役立ちます。

ネイティブ E.164 アドレスは、AESAに埋め込むことができます。

この章の最後に用意されているノードのアドレス ワークシート表 3-4 に、選択するアドレス形式(複数選択可)を記入してください。


) ローカル AFI は、ATM サービス プロバイダ ネットワーク内でのアドレッシングには使用できません。


アドレス登録機関

表 3-2 に、アドレス登録機関の一覧を示します。

 

表 3-2 アドレス登録機関

カテゴリ
種類
機関

ATM サービス プロバイダ
(ASP)

ICD

1. US - American National Standards Institute(ANSI; 米国規格協会)

2. UK - British Standards Institution(BSI; 英国規格協会)
Identifiers for Organizations for Telecommunications Addressing(IOTA)
http://www.bsi-global.com/DISC/Working+Withyou/Naming+Addressing.xalter

DCC

1. ISO National Administrative Authority(登録機関)

2. 登録機関の一覧

US - 米国規格協会(ANSI)

ドイツ - Deutsche Industrie-Normen(DIN)

E.164

International Telecommunications Union(ITU; 国際電気通信連合)、National Numbering Authority

私設ネットワーク

ASP アドレス

私設 ATM ネットワークでは、ATM サービス プロバイダにアドレスを申請できます。

ICD

Identifiers for Organizations for Telecommunications Addressing(IOTA)http://www.bsi-global.com/DISC/Working+Withyou/Naming+Addressing.xalter

DCC

ISO National Administrative Authority(登録機関)

未登録アドレス

私設ネットワークでは未登録アドレスを作成できます。これらの未登録アドレスはグローバルに一意でないことに注意してください。未登録アドレスはローカル AFI(49)で構成することをお勧めします。

PNNI レベルの選択

PNNI では、階層的なアドレス方式を使用して物理トポロジを定義し、その上に論理階層を作成します。図 3-3 に、物理的なトポロジの例を示します。

図 3-3 PNNI ネットワークの物理トポロジ

 

図 3-3 のトポロジは、階層を適用しない場合には、Single Peer Group(SPG; シングル ピア グループ)PNNI WAN となります。SPG WANでは、すべてのノードが、自分以外のすべてのノードの情報とそれに接続する CPE の情報を持っています。WAN 内のすべてのノードに関する情報を配布するため、PNNI スイッチは定期的にPNNI Topology State Element(PTSE; PNNI トポロジ状態要素)メッセージを交換します。小さな WAN には、SPG が適しています。WAN が 100 ノードを超えて拡大すると、PTSE の配布が増えてノードの PNNI データベースも大きくなるため、ネットワークのパフォーマンスに影響が出始めます。そのようなときは、Multiple Peer Group(MPG; 複数ピア グループ)WAN を検討します。

図 3-4 に、PNNI MPG WAN のトポロジの例を示します。

図 3-4 MPG WAN トポロジ

 

図 3-4 のネットワークは、図 3-3 の SPG WAN と同じ物理トポロジになっています。違いは、レベル 56 で、物理ネットワークが 5 つのピア グループに分割されていることです。レベルについては、ここで後述します。ここで理解しておきたいのは、物理トポロジは、すべてのノードがシングル ピア グループにある場合と同じだということです。物理 WAN を複数のピア グループに分割するということは、単に各ピア グループのサイズを小さくすることであり、それにより PTSE の総数が減り、各ノード内の PNNI データベースのサイズが小さくなります。その結果、それぞれの小さなピア グループ内の PNNI ネットワークのパフォーマンスが向上し、これにより呼の処理により多くの帯域やノードのリソースが利用できます。

図 3-4 のレベル 40 のピアグループは、論理ピア グループで、下位レベルのピア グループ間の通信ができるよう定義されています。レベル 56 のピア グループの各ピアは、他のレベル 56 のピア グループの変化に対応する必要がないので、効率的に動作します。ただし、レベル 56 のピア グループは他のレベル 56 のピア グループの詳細情報を知らないので、上位レベルのプロセスの助けがなければ他のグループと通信できません。

図 3-4 のレベル 40 のピアグループは、レベル 56 のピア グループのうちの 1 つのノードに上位レベルの PNNI プロセスを追加して構築されます。上位レベルのプロセスは、上位レベルの論理ノードとして動作し、このようなノードとともに上位レベルの論理 PNNI ピア グループを形成します。レベル 40 のピア グループのノードは、レベル 56 のピア グループに関する PTSE を交換し、下位レベルのピア グループ間の通信用にルーティング情報付きのデータベースを維持します。レベル 40 のノードは、レベル 56 のピア グループ内にあるルーティングの詳細情報は保存しません。この情報は、すでに下位レベルに保存されているためです。レベル 40 のノードは、レベル 56 のノードが他のピア グループを見つけて通信するのに必要な情報を保存するだけです。

図 3-4 のネットワークが拡大し、レベル 40 の論理ノードが 100 を超える場合には、レベル 40 のピア グループを複数のピア グループに分割し、上位レベルを作成してレベル 40 のピア グループ間の通信を可能にすることもできます。このプロセスは、実用としては最大の 10 レベルに達するまで継続できます。レベル 40 のピア グループ 100 個がレベル 56 のノード約 10,000 個と同じ(レベル 40 の 100 ノード×レベル 56 の 100 ノード)ことを考えると、さらにレイヤを追加することによる PNNI の規模の拡大が容易にわかります。


) この計算は、一般的な指針に基づきます。ピア グループは、最大 255 のノードをサポートできます。また、この計算はネットワーク ノードに対するもので、CPE に対するものではないことに注意してください。サポートされる実際の CPE と呼の数は、相当な数になります。


一般に、SPG ネットワークまたは MPG ネットワークを構築する際には、PNNI ネットワークの開始レベルを選択する必要があります。これは、常に必要な最下位レベルになります。SPG ネットワークまたは MPG ネットワークには、いつでも上位レベルを追加できますが、下位レベルを作成するには大量の再設定が必要になります。

PNNI レベルは、PNNI ネットワークで使用される ATM アドレスに数学的に関連します。有効なレベルは 1~104 です。この数字は、ピア グループ ID として使う ATM アドレスのビット数を示します。これについては次の「PNNI ピア グループ ID の選択」を参照してください。具体的にはレベルは、ピア グループ ID を定義する、ATM アドレスのシーケンシャルな最上位ビットの数を表します。

PNNI 仕様では最大 104 の PNNI レベルが規定されていますが、現実的には 10 レベルに制限されています。大部分の PNNI ネットワークでは 4 レベルあれば十分であると言う PNNI の専門家もいます。以上の理由と、ビットよりもバイトを変換するほうが簡単であるという理由から、PNNI ネットワークに対して使用することが推奨されるレベルは表 3-3 のようになります。

 

表 3-3 推奨される PNNI レベルの値

レベル
ATM アドレスのピア グループ ID 部
ピア グループ ID の長さ(バイト)

8

11 xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx

1

16

11 22 xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx

2

24

11 22 33 xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx

3

32

11 22 33 44 xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx

4

40

11 22 33 44 55 xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx

5

48

11 22 33 44 55 66 xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx

6

56

11 22 33 44 55 66 77 xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx

7

64

11 22 33 44 55 66 77 88 xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx

8

72

11 22 33 44 55 66 77 88 99 xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx

9

80

11 22 33 44 55 66 77 88 99 AA xx xx xx xx xx xx xx xx xx xx

10

88

11 22 33 44 55 66 77 88 99 AA BB xx xx xx xx xx xx xx xx xx

11

96

11 22 33 44 55 66 77 88 99 AA BB CC xx xx xx xx xx xx xx xx

12

104

11 22 33 44 55 66 77 88 99 AA BB CC DD xx xx xx xx xx xx xx

13

Cisco MGX and SES switch productsのデフォルトの PNNI レベルは 56 で、推奨値の中間になります。必要と思われる最下位レベルが 56 であれば、デフォルトをそのまま使用できます。将来もっと下のレベルが必要になることが予想される場合は、現時点で必要になると思われる最低のレベルを選択し、この章の最後にある、ノードのアドレス ワークシート表 3-4 に記入します。上位の PNNI レベルを作成するつもりの場合は、それもワークシートに記入します。


) 使用する ATM ネットワークを公衆ネットワークに接続する場合や、将来の拡大に備えて公衆ネットワークの ATM アドレス規則に準拠させる場合には、PNNI レベル 1~8 には、ピア グループを 1 つしか作成できません。これは、最初の 8 ビット(バイト 1)が AFI 用に予約されており、固定の値を設定しなければならないからです。また、アドレス形式として DCC AESA または ICD AESA を選択した場合は、各 DCC または ICD にはピアグループを 1 つしか作成できません。


PNNI ピア グループ IDの選択

前述したように、ピア グループ ID 内で一意の ATM アドレスのビット数は、PNNI レベルで決まります。 ピア グループの PNNI レベルを選択したら、PNNI レベル、PNNI レベルで確定するアドレス ビット数、および後続のゼロを使用してピア グループ ID を定義する必要があります。図 3-5 に、Cisco MGX and SES switch productsのデフォルトのピア グループ ID の形式を示します。

図 3-5 デフォルト ピア グループ ID

 

図 3-5 に示すように、ピア グループ ID は PNNI レベルで始まり、その後にコロンが来ます。次にピア グループ ID の一意の部分が入ります。ID の一意な部分はデフォルトでは 7 バイトで、ATM アドレスの左端、つまり最上位バイトと一致します。シスコのデフォルトの PNNI レベルは 56 であるため、デフォルトの ATM アドレスの最初の 7 バイトがピア グループ ID の一意の部分になります。

ピア グループ ID の合計の長さは 14 バイトであるため、ピア グループ ID の一意の部分よりも後ろのバイトにはすべて 0 を設定します。したがって、すべてのCisco MGX and SES switch productsのデフォルトのピア グループ ID は、56:47.00.9181.0000.0000.0000.0000.00 となります。読みやすくするために、ピア グループ ID 内でピリオドを使用しています。 デフォルトレベルが同じの 2 つ目のピア グループを作成するには、ピア グループ ID 56:47.00.9181.0001.0000.0000.0000.00 を使用できます。

ピア グループ ID は、同じ PNNI ピア グループ内の ATM アドレスを識別するのに使用します。たとえば、次の PNNI アドレスはすべて同じデフォルト PNNI ピア グループになります。

47.009181000000112233445566.778899101112.01

47.009181000000112233445566.778899101113.01

47.009181000000112233445566.778899101114.01

47.009181000000778899101112.112233445566.01

上記のアドレスはみな同じピア グループ内にあることになります。各アドレスの PNNI レベルがすべてデフォルト レベル(56 ビットつまり 7 バイト)で、アドレスの最初の 7 バイトがすべて同一だからです。

WAN のピア グループ ID をプランニングする際には、以下の点を考慮してください。

ピア グループ内のすべてのピア グループ ID は同じでなければならない。

各ピア グループは、WAN 内で一意の固有 ID を持つ必要がある。

アドレス形式を変更する場合は、ピア グループ ID を変更する必要がある。

ピア グループ ID の一意の部分の中の ID のどれか(たとえば ICD)を変更する場合には、ピア グループ ID を変更しなければならない。

この章の最後にある表 3-4のノードのアドレス ワークシートにピア グループ ID を記入します。

ATM アドレスの選択

ノードの ATM アドレスは WAN 内で一意で、次のパラメータについて選択した内容と一致しなければなりません。

アドレス形式

PNNI レベル

ピア グループ ID

図 3-6に、Cisco MGX and SES switch productsのデフォルトの ATM アドレスを示します。

図 3-6 20 バイトのノード アドレス

 

デフォルト アドレスの最初のバイト(47)は、アドレスが国際コード指定(ICD)ATM端末アドレス(AESA)であることを示します。2 番目と 3 番目のバイト(0091)は、シスコに割り当てられたグローバルに一意の ICD で、続く 4 バイト(81000000)は、すべてのCisco MGX and SES switch productsで同一です。デフォルトのノード アドレスにおける一意の部分は 6 バイトの MAC アドレスで、8-13 バイト目および 14-19 バイト目で使用します。 20 番目のバイトはセレクタ バイトで、デフォルトで 00 に設定されます。

ピア グループ ID と MAC アドレスの組み合せで問題がなければ、Cisco MGX and SES switch productsについては、デフォルトの ATM アドレスを変更する必要はありません。スイッチに対して独自の ATM アドレスを作成する場合には、この章の終りにあるノードのアドレス ワークシート表 3-4 にアドレスを記入します。


注意 デフォルトの ATM アドレスはプライマリの PXM45 カードまたは PXM1E カードの MAC アドレスを使って生成されます。デフォルト アドレスの使用中にプライマリの PXM45 カードを交換すると、スイッチの ATM アドレスが変更されます。PXM カードを交換した場合は、スイッチの ATM アドレスを確認し、必要に応じてアドレスを再設定します。この問題が完全に起こらないようにするには、スイッチに対して一意な ATM アドレスを設定します。

ILMI アドレス プレフィックスの選択

ILMI は PNNI 仕様の一部ではありませんが、ILMI アドレス指定は、PNNI アドレス指定に整合させて PNNI がアドバタイズする ATM アドレスの数を最小限にします。Cisco MGX and SES switch productsは、UNI ポートで ILMI ダイナミック アドレス指定をサポートします。ダイナミック アドレス指定が有効な場合は、1 つ以上の ILMI プレフィックスを使用して CPE の ATM アドレスを次の方法で生成できます。

1. CPE はスイッチから 13 バイトの ILMI プレフィックスを取得する。

2. CPE は自身の 7 バイトを 13 バイトのプレフィックスの前に追加して AESA を作成する。

3. スイッチで動作する ILMI は、作成した AESA をスイッチに登録する。

デフォルトの ILMI プレフィックスはデフォルトの ATM アドレスの最初の 13 バイトであり、これは7 バイトのピア グループ ID(0x47 0091 8100 0000)と一意の 6 バイトの MAC アドレスから成ります。スイッチのピア グループ ID を変更する場合には、ILMI アドレス プレフィックスも変更して、ピア グループ ID に対応するバイトを ILMI プレフィックスの対応するバイトと一致させる必要があります。

ILMI が UNI ポートで有効な場合、そのポートに対して最大 16 個のアドレス プレフィックスを追加できます。同じ ILMI プレフィックスを複数のポートに割り当てできます。このような ILMI プレフィックスは PNNI によってアドバタイズされ、このプレフィックスを使用する CPE への Switched Virtual Circuit(SVC; 相手先選択接続)ルーティングが可能になります。

使用予定の ILMI プレフィックスを、この章の最後にあるポートのアドレス ワークシート表 3-5 に記入します。

SPVC アドレス プレフィックスの選択

Soft Permanent Virtual Connections(SPVC; ソフト相手先固定回線接続)を設定する場合、接続の両端にある各ポートの SPVC アドレスは、グローバルなスコープで一意でなければなりません。このアドレスは、接続が定義されたときにスイッチにより生成され、SPVC プレフィックスと、ポートを識別する内部で生成された番号から成ります。

デフォルトの SPVC プレフィックスはデフォルトの ATM アドレスの先頭 13 バイトであり、7 バイトのピア グループ ID(0x47 0091 8100 0000)と、6 バイトの一意の MAC アドレスから成ります。スイッチのピア グループ ID を変更する場合は、SPVC アドレス プレフィックスも変更して、ピア グループ ID に対応するバイトを SPVC プレフィックスの対応するバイトと一致させる必要があります。

WAN の SPVC プレフィックスをプランニングする際には、以下の点を考慮してください。

SPVC プレフィックスと ILMI プレフィックスは必ずしも同じある必要はない。

各ノードに使用できる SPVC プレフィックスは 1 つだけである。

SPVC プレフィックスを使用して接続を作成すると、すべての SPVC を削除しない限り SPVC プレフィックスを変更できない。

この章の最後にある表 3-4のノードのアドレス ワークシートに SPVC プレフィックスを入力します。

AINI リンクおよびIISP リンク用のアドレス プレフィックスのプランニング

ATM インターネットワーク インターフェイス(AINI)と Interim Inter-Switch Protocol(IISP)は、私設 PNNI ネットワークを公衆 PNNI ネットワークや他の私設 PNNI ネットワークに接続するのに使用する 2 つのプロトコルです。これらのリンクにより、独立したネットワークの内部構造を他者に公開するすることなく、個別に管理されたネットワーク間の通信が可能になります。たとえば、AINI または IISP リンクが適切に設定されていれば、一方の独立したネットワークにある CPE が他方の独立したネットワークにある CPE と通信できます。ただし、PTSE はこのようなリンクを転送されないため、独立したネットワーク同士は、設定時に意図的に共有した ATM アドレスにしかアクセスできません。

AINI リンクおよび IISP リンクでの通信を可能にするには、次のマニュアルに記載されている手順でリンクの両端にスタティック アドレスを設定する必要があります。

Cisco MGX 8850(PXM1E/PXM45), Cisco MGX 8950, and Cisco MGX 8830 Software Configuration Guide, Release 4

Cisco SES PNNI Controller Software Configuration Guide, Release 3

AINI リンクおよび IISP リンクにはデフォルトのプレフィックスはありません。また、これらのプロトコルは別個のリンク タイプ別(PNNI 以外のリンク)で使用されるので、AINI リンクと IISP リンクにはプレフィックスを設定する必要はありません。ただし、各ネットワークの PNNI データベースにはスタティック アドレスが保存されるため、同じプレフィックスを持つスタティック アドレスが複数あると、PNNI ルーティングの効率が上がります。また、複数の ATM アドレスを扱うサマリー アドレス プレフィックスを設定することで、設定時間が節約できます。サマリー アドレス プレフィックスは ATM アドレスの一部分で、ATM アドレスの最上位バイトがサマリー アドレスと一致する、すべての宛先を表します。

WAN の AINI プレフィックスと IISP プレフィックスをプランニングする際には、次の可能性を考慮してください。

別の機関で管理するネットワークに接続する場合は、たいてい、その機関が宛先アドレスを発行する。

同一のアドレスまたはサマリー アドレスを複数の IISP ポートに設定でき、また、各ポートには複数のアドレスを設定できる。

宛先の装置は PNNI ネットワークの一部ではないので、IISP アドレス プレフィックスは PNNI レベル、ピア グループ ID 、ノード プレフィックスに合致する必要はない。

この章の最後にある表 3-5のポートのアドレス ワークシートに、AINI プレフィックスまたは IISP プレフィックスを記入します。

UNI ポートのスタティック アドレスの選択

CPE 装置は、ILMI をサポートしないときは、ノードから ATM アドレスを自動的に取得できません。このため、CPE につながるポート上にスタティック ATM アドレスを設定する必要があります。スタティック アドレスは各ポートには最大 255 個追加できますが、ノードあたりの最大アドレス数の限度内でなければなりません。

複数のポートに同じスタティック アドレスを設定できますが、各アドレスを使用する CPE は 1 台でなければなりません。共通のプレフィックスを使用する複数の CPE にポートがつながっている場合は、サマリー アドレスを使用して複数の CPE に至る単一のエントリを作成できます。

この章の最後にある表 3-5のポートのアドレス ワークシートに、スタティック アドレスまたはサマリー アドレスを記入します。

アドレス プランニング作成のその他の指針

アドレス プランニングの作成における指針は次のとおりです。

最下位の PNNI レベルは、将来拡大が可能なものを選択する。

8 バイト境界の PNNI レベルを使用する。これによりスケーラビリティが向上し、PNNI レベル番号が扱いやすくなります。

できるだけ多くのエンティティでデフォルト値を使用する。

公衆 WAN に接続するには、AINI リンクと IISP リンクを使用する。

公衆 WAN では、シスコのノード アドレスのデフォルトを使用しない。

再設定したノード ID とノード アドレスが一意であることを確認する。スイッチ ソフトウェアは、ATM アドレスの重複による設定エラーを検出しません。

オーバーヘッドを削減できる場合は、できるだけサマリー ポート プレフィックスを使用する。

非公開ユーザ グループの概要

PNNI 非公開ユーザ グループ(CUG)機能により、ネットワーク ユーザはPNNI ネットワーク内で非公開のコミュニティを形成できます。 図 3-7 に、ネットワークの非公開ユーザ グループの例を示します。

図 3-7 非公開ユーザ グループの例

 

ネットワーク ユーザは、1つ以上の CUG と関連付けることができます。または、関連付けなくても構いません。図 3-7 で、CPE A は CUG 1 と CUG 2 のメンバーです。CPE B、C、および D は、CUG 1 または CUG 2 のどちらかのメンバーです。特定の CUG のメンバーは一般的にメンバー間で通信し、通常は CUG 外部のネットワーク ユーザとは通信しません。この例で、CPE A は両方の CUG のメンバーなので、CPE B、C、D と通信できます。ここでは、CPE A が CPE E と通信できるようにする方法も説明します。

特定のネットワーク ユーザは、制限を追加設定して、同じ CUG のユーザとの間で呼を開始したり受け付けたりできないようすることもできます。たとえば、CPE B は、CUG 1 の他のメンバーに対して発呼はできないが、他のメンバーからの呼は受け付けられるように設定できます。

さらに、設定オプションにより、あるネットワーク ユーザが、決められた CUG のメンバー以外のネットワーク ユーザに対して呼を開始したり受け付けたりできないように制限をすることができます。図 3-7 で、CPE E はどの CUG のメンバーでもないので、CUG メンバーのデフォルト設定により、CPE E と他の CPE 間の通信はできません。ただし、設定オプションを使用すれば、CPE A が CPE E に発呼したり、CPE D が CPE E からの呼を受け付けたりするように設定できます。

CUG 内のユーザは、実際には UNI ATM エンド ステーション アドレス(AESA)または ATM アドレス プレフィックスであり、このアドレスまたはアドレス プレフィックスをスイッチ上の複数のインターフェイスに割り当てできます。ATM アドレスが複数の CUG に割り当てられると、そのアドレスを使用する CPE は、接続の CUG を指定するか、優先 CUG と呼ばれる設定済みのデフォルト CUG を受け入れる必要があります。

CUG メンバーシップは、接続設定時にだけ評価されます。CUG のメンバーシップは独立した機能で、アドレス フィルタリング機能との相互運用はしません。

CUG 機能は ITU-T Q.2955.1 勧告に従っており、ポイントツーポイントとポイントツーマルチポイントの接続をサポートしています。

CUG はスイッチの CLI で管理します。シスコ MGX スイッチとシスコ LS1010 スイッチは CUG に参加できます。Cisco WAN Manager(CWM)プログラムは、現在は CUG をサポートしていません。

CUG メンバーシップのサポート内容は、次のとおりです。

ATM アドレスまたは ATM アドレス プレフィックスは、最大 100 個の CUG のメンバーになることができる。

各 CUG には、最大 200 個の ATM アドレスまたはプレフィックスを設定できる。

CUG の最大数は 65535 である。

CUG を割り当てる ATM アドレスには、NSAP または E.164 アドレス形式のどちらかを使うことができる。


) CUG 機能では、cnfe164justify コマンド右揃えの E.164 アドレスに設定されたノードはサポートされません。


CUG 構成設定のプランニング

ここでは、CUG 設定パラメータをプランニングする際の指針について紹介し、説明します。

インターロック コードの選択

CUG を構築するには、同じ 24 バイトのインターロック コード を、PNNI ネットワーク内の 2 つ以上のプレフィックスまたは AESA に割り当てます。同じインターロック コードを共有するすべてのプレフィックスとアドレスは同じ CUG の一部とみなされ、設定オプションでブロックされない限り、その間で接続を確立できます。

インターロック コードの選択の際には、次の指針を考慮してください。

新しい CUG に既存のインターロック コードを選択しないよう、インターロック コードを管理する。

1 つの CUG に一意であること以外は、インターロック コードの内容に対する条件はない。

CUG のプランニングの際には、この章の最後にある表 3-6 CUG 設定のワークシート 」を使用してください。各 CUG はインターロック コードを 1 つだけ使用するので、ワークシートの最初の行に記入します。

インデックスの選択

CUG を選択するには、CPE に CUG インデックスを設定します。CUG インデックスは、CUG のアドレスまたはプレフィックス部を作成するときに管理者が指定する番号です。インターロック コードは、PNNI ノード内に定義され、CPE と共有されません。CPE は、呼を要求する際にインデックスを渡し、それがスイッチ内でインターロック コードにマッピングされます。

インデックスを指定する際には、次の指針を考慮します。

各スイッチ内では、同じインターロック コードを共有するすべての CUG 割り当てに対し、同じ一意のインデックス番号を使う必要がある。

インデックス番号は、スイッチの外では使用しない。インデックス番号がインターロック コードにマッピングされると、すべてのネットワーク通信でインターロック コードが使用される。

追加で設定しない限り、CPE はインデックスを使用できない。

次のどれかの条件に当てはまる場合、CPE には、呼の設定時、特定の CUG インデックスを指定するように設定する必要があります。

CPE プレフィックスまたはアドレスに対して 1 つ以上の CUG が定義されており、優先 CUG が定義されていない。

プレフィックスまたはアドレスに対して複数の CUG が定義されており、CPE が優先 CUG 以外の CUG を使用する。

CPE AESA が 1 つの CUG だけのメンバーで、CUG が優先 CUG(この章の最後にある 優先 CUGの指定 を参照)として定義されている場合には、特定の CUG を使用するよう CPE を設定する必要はありません。優先 CUG は暗黙の CUG として機能し、CPE が CUG インデックスを指定しない場合は常に使用されます。


) 呼の設定時に CPE が 特定の CUG を要求する場合は、明示的な CUG 要求と呼ばれます。


表 3-6 CUG 設定のワークシート 」を使用して CUG をプランニングするときは、ワークシートの 2 行目にインデックスを記入します。

CPE アドレスの選択

CPE を CUG に追加するには、設定プロセスで CUG インターロック コードおよびインデックスに CPE アドレスまたはプレフィックスを割り当てます。CUG の割り当てでは、次のものを指定する必要があります。

ローカル UNI インターフェイスの ATM アドレスまたはプレフィックス

ATM アドレスの長さ

ATM アドレス プランニング(NSAP または E.164)

この情報は、スイッチがアドレスまたはプレフィックスを正しく解釈するために必要です。

CUG に割り当てようとしているプレフィックスまたはアドレスが NSAP 形式を使用する場合は、ビット単位でアドレスの長さを指定します。完全 AESA は 160 ビット(20 バイト×8 ビット)です。短いアドレス長はATM アドレス プレフィックスを表し、そのプレフィックスが付いたすべてのアドレスを指定された CUG に割り当てます。

CUG に割り当てるプレフィックスまたはアドレスが E.164 形式の場合は、プレフィックスまたはアドレスアドレスの長さを桁数で指定します。

表 3-6 CUG 設定のワークシート 」を使用して CUG をプランニングするときは、CUG の各メンバーにワークシートの 1 行を使用して CUG 設定を記入します。最初の欄はCUG メンバーのアドレスまたはプレフィックスで、残りはアドレス情報、アクセス情報、優先 CUG 状態を記入します。

内部 CUG アクセスオプションの選択

内部アクセスオプションは、特定の CUG メンバーと CUG 内の残りのメンバーとの通信を制御します。CLI では、calls barred(発呼禁止)という用語で表現されます。ある CUG メンバーから他の CUG メンバーへの発呼をブロックしたい場合には、表 3-6 CUG 設定のワークシート 」内の CUG メンバー アドレスの行にoutgoingと記入します。他の CUG メンバーからある CUG メンバーへの呼をブロックしたい場合には、incomingと記入します。


) ネットワーク管理者は、最初に CUG メンバーの設定時に内部アクセスを設定したり、後から設定を変更したりすることができます。発呼と着呼を同時にブロックするオプションはありません。着呼と発呼をブロックする必要がある場合には、そのメンバーを CUG から削除する必要があります。


外部 CUG アクセスオプションの選択

外部アクセスオプションは、特定 CUG メンバーとその CUG 外のすべての宛先との間の通信を制御します。デフォルトでは、CUG メンバーは CUG 外の宛先にアクセスできません。CLI では、外部アクセス オプションは着信と発信の制御に分かれています。表 3-6 CUG 設定のワークシート には、CUG の各メンバーに対して着信と発信の外部アクセスオプションを記入する欄がそれぞれあります。

外部の発信元から CUG メンバーへの着信を管理するには、disallowed(禁止)とallowed(許可)の 2 つの制御があります。

CUG メンバーから外部の宛先への発信の管理には、disallowed、per call(呼ごと)、 permanent(永続)の 3 つの制御があります。disallowedは、その名のとおりです。per call は、CPE 発呼が具体的に外部アクセスを要求している場合に発呼が可能で、permanent制御は、CUG メンバーシップ接続であるかのように発信接続が永続的に可能になります。


) ネットワーク管理者は、最初に CUG メンバーの設定時に外部アクセスを設定したり、後から設定を変更したりすることができます。


優先 CUGの指定

優先 CUG は設定の定義の 1 つで、呼の設定の際に CUG メンバー(CPE)が CUG インデックスを指定しない場合に、どの CUG メンバーシップが適用されるかを指定します。各 CUG メンバーには、 優先 CUG は 1 つしか存在できません。呼の設定時、CPE が(CUG インデックスを使用して)明示的に CUG を要求している場合には、優先 CUG の指定は無視されます。

優先 CUG がユーザに割り当てられておらず、CPE が CUG インデックスを指定せずに発呼した場合は、呼は CUG に属さない通常の呼として扱われます。CUG メンバーが CUG 外部との通信を行うように設定されていない限り、通常の呼を確立することはできません。


) ユーザがその CUG に発呼することが禁止されている場合、その CUG を優先 CUG として定義することはできません。


表 3-6 CUG 設定のワークシート 」による CUG のプランニング時には、表の最後の欄を使用して、表の先頭で指定した CUG インデックスとインターロック コードを、この CUG メンバーのデフォルト CUG にするかどうかを記入します。

デフォルト CUG アドレスの選択

デフォルト CUG アドレスは、スイッチに割り当てられるデフォルトのアドレスで、接続されている CPE が ATM アドレスをシグナル通知しない場合に CUG の検証を行うために使用されます。デフォルト CUG アドレスは、スイッチに割り当てられたアドレスやプレフィックスと一致する必要はありません。また、PNNI ルーティングには使用されません。単に CUG を割り当てることができるデフォルトのアドレスです。

デフォルト CUG アドレスが設定されているときは、そのスイッチで発着する呼は、ATM アドレスに関係なくすべて CUG コールとみなされます。CPE が ATM アドレスをシグナル通知しない場合、CUG 検証にはデフォルトの CUG アドレスが使用され、デフォルト CUG アドレスに割り当てられた CUG メンバーシップを使用して呼を評価します。デフォルト CUG アドレスに複数の CUG を割り当てる場合には、どれかを優先 CUG として指定します。

表 3-6 CUG 設定のワークシート 」を使用してデフォルト CUG アドレスをプランニングするときには、各スイッチはデフォルトの CUG アドレスを 1 つしか持てないことに注意してください。デフォルト CUG アドレスに複数の CUG を割り当てる場合は、各 CUG 割り当てに対して表 3-6 をコピーし、同じスイッチに対してプランニングしたすべてのコピーで、デフォルトの CUG アドレスまたはプレフィックスが同じでなければならないことに注意してください。

ワークシート

ここでは、この章でこれまでに説明した設定用のワークシートを掲載します。

表 3-4 は、ATM アドレスのプランニング情報を記入するのに使用するワークシートで、お使いの WAN 内のスイッチに適用します。

 

表 3-4 ノードのアドレス ワークシート

ノード名
アドレス形式
最下位の
PNNI レベル
ピア グループ ID
ATM ア ドレス
追加の
PNNI レベル
SPVC プレフィックス

表 3-5 は、ATM アドレスのプランニング情報を記入するのに使用するワークシートで、1 台のスイッチの各ポートに適用します。アドレス プランニングを完了するには、WAN についてノードの アドレス ワークシートを 1 枚、WAN 内の各スイッチについてポートのアドレス ワークシートを 1 枚ずつ記入します。

 

表 3-5 ポートのアドレス ワークシート

ポート
ILMI プレフィックス
AINI および IISP のプレフィックスとアドレス
UNI アドレス

表 3-6 は、1 台のスイッチ上の 1 つの CUG をプランニングするためのワークシートです。この表をコピーして、スイッチの各 CUG に使用します。1 台のスイッチでは、デフォルト CUG アドレスとして指定できるアドレスまたはプレフィックスは 1 つだけであること、アドレスまたはプレフィックスごとに優先 CUG は 1 つしか指定できないことに注意してください。

 

表 3-6 CUG 設定のワークシート

CUG インターロック コード
CUG インデックス
アドレスまたは
プレフィックス
長さ
プランニング
内部アクセス(calls barred)
外部アクセス
優先か?
デフォルト CUG アドレスか?
発信アクセス
着信アクセス