Cisco ME 3400 イーサネット アクセス スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド
UDLD の設定
UDLD の設定
発行日;2012/02/03 | 英語版ドキュメント(2009/11/11 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 11MB) | フィードバック

目次

UDLD の設定

UDLD の概要

動作モード

単一方向リンクの検出方法

UDLD の設定

UDLD のデフォルト設定

設定時の注意事項

UDLD のグローバルなイネーブル化

インターフェイスでの UDLD のイネーブル化

UDLD によりディセーブル化されたインターフェイスのリセット

UDLD ステータスの表示

UDLD の設定

この章では、Cisco ME 3400イーサネット アクセス スイッチに UniDirectional Link Detection(UDLD; 単一方向リンク検出)プロトコルを設定する方法について説明します。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースのコマンド リファレンスを参照してください。


「UDLD の概要」

「UDLD の設定」

「UDLD ステータスの表示」

UDLD の概要

UDLD は、光ファイバまたはツイストペア イーサネット ケーブルで接続されたデバイスが、ケーブルの物理構成をモニタしたり、単一方向リンクの存在を検出することを可能にするレイヤ 2 プロトコルです。プロトコルが正常に単一方向リンクを識別してディセーブルにするためには、接続されたすべてのデバイスが UDLD をサポートする必要があります。UDLD は、単一方向リンクを検出すると、対象となるポートをディセーブルにして警告します。単一方向リンクは、スパニング ツリー トポロジのループなど、さまざまな問題を引き起こすことがあります

動作モード

UDLD は、2 つの動作モードをサポートしています。ノーマル モード(デフォルト)とアグレッシブ モードです。標準モードでは、UDLD は光ファイバ接続で誤って接続されたポートによる単一方向リンクを検出できます。アグレッシブ モードでも、UDLD は光ファイバおよびツイストペア リンクの一方向のトラフィック、および光ファイバ リンクで誤って接続されたポートによる、単一方向リンクを検出できます。

標準モードおよびアグレッシブ モードで、UDLD はレイヤ 1 メカニズムと連動して、リンクの物理ステータスを学習します。レイヤ 1 では、物理的シグナリングおよび障害検出は、自動ネゴシエーションによって処理されます。UDLD は、ネイバーの ID の検出、誤って接続されたポートのシャットダウンなど、自動ネゴシエーションでは実行不可能な処理を実行します。自動ネゴシエーションと UDLD の両方をイネーブルにすると、レイヤ 1 とレイヤ 2 の検出機能が連動し、物理的および論理的な単一方向接続、および他のプロトコルの誤動作を防止します。

単一方向リンクが発生するのは、ローカル デバイスが送信したトラフィックをネイバーが受信するのに対して、ネイバーから送信されたトラフィックをローカル デバイスが受信しない場合です。

標準モードで、UDLD は、光ファイバ ポートのファイバ ストランドが誤って接続されて、レイヤ 1 メカニズムがこの誤った接続を検出できない場合の単一方向リンクを検出します。ポートは適切に接続されているが、トラフィックが一方向の場合、この状態を検出するよう想定されているレイヤ 1 メカニズムが検出しないため、UDLD では単一方向リンクを検出しません。この場合、論理リンクは不明となり、UDLD はポートをディセーブルにしません。

UDLD が標準モードのときに、1 組のファイバ ストランドの 1 つが切断され、自動ネゴシエーションがアクティブの場合、レイヤ 1 メカニズムがリンクの物理的問題を検出したため、リンクは維持されません。この場合、UDLD は何の処理も行わず、論理リンクは不明となります。

アグレッシブ モードでは、UDLD は、以前の検出方法で単一方向リンクを検出します。また、アグレッシブ モードの UDLD は、2 つのデバイス間での障害が許されない、ポイントツーポイントリンク上での単一方向リンクも検出できます。また、次のいずれかの問題がある場合も単一方向リンクを検出できます。

光ファイバまたはツイストペア リンクで、ポートの 1 つがトラフィックの送受信が不可能な場合

光ファイバまたはツイストペア リンクで、ポートの 1 つがダウン状態で、他のインターフェイスはアップである場合

ケーブルのファイバ ストランドの 1 つが、切断されている場合

このような場合、UDLD は影響されるポートをディセーブルにします。

ポイントツーポイント リンクでは、UDLD hello パケットの存在は、リンクのヘルスを保証するハート ビートと見なされます。逆にハート ビートの損失は、双方向リンクを再確立できない場合に、リンクをシャットダウンする必要があることを意味します。

レイヤ 1 から見てケーブルの両方のファイバ ストランドが正常に動作していれば、アグレッシブ モードの UDLD は、それらのファイバ ストランドが正しく接続されているかどうか、トラフィックが正しいネイバー間で双方向に流れているかどうかを検出します。自動ネゴシエーションはレイヤ 1 で動作するので、この判別は自動ネゴシエーションでは不可能です。

単一方向リンクの検出方法

UDLD は、次の 2 つのメカニズムで動作します。

近接データベースのメンテナンス

UDLD は、すべてのアクティブ ポートで hello パケット(別名アドバタイズまたはプローブ)を定期的に送信して、他の UDLD 対応ネイバーについて学習し、各デバイスがネイバーに関しての最新情報を維持できるようにします。

スイッチは hello メッセージを受信すると、エージングタイム(ホールドタイムまたは Time to Live [TTL])が満了するまで、情報をキャッシュします。古いキャッシュ エントリの期限満了までに新しい hello メッセージを受信した場合、スイッチは古いエントリを新しいものと置き換えます。

UDLD の稼動中にポートをディセーブルにしたり、ポートで UDLD をディセーブルにしたり、もしくはスイッチをリセットした場合はいつでも、設定変更によって影響を受けたポートの既存のキャッシュ エントリがすべて消去されます。UDLD は 1 つまたは複数のメッセージを送信して、ネイバーに、ステータス変更によって影響を受けたキャッシュの部分をフラッシュするよう通知します。このメッセージは、キャッシュの同期を維持するためのものです。

イベント駆動型検出およびエコー

UDLD は、検出メカニズムとしてエコーを使用しています。UDLD デバイスが新しいネイバーについて学習するか、または非同期ネイバーから再同期要求を受信すると、接続側で検出ウィンドウを再起動してエコー メッセージを返信します。すべての UDLD ネイバーで同じ動作をするので、エコーの送信側は返信エコーの受信を予測します。

検出ウィンドウが終了して有効な応答メッセージを受信しなかった場合、UDLD モードに応じて、リンクはシャットダウンします。UDLD が標準モードのときは、リンクは不明と見なされ、シャットダウンされません。UDLD がアグレッシブ モードのときは、リンクは単一方向であると見なされ、ポートはディセーブルになります。

標準モードの UDLD がアドバタイズ フェーズまたは検出フェーズにあり、すべてのネイバー キャッシュ エントリが無効である場合、UDLD はリンクアップ シーケンスを再起動して、同期していない可能性のあるネイバーとの同期化を再度行います。

ポートのすべてのネイバーが、アドバタイズまたは検出フェーズのいずれかで無効であるときに、アグレッシブ モードをイネーブルにした場合、UDLD はリンクアップ シーケンスを再起動して、同期していない可能性のあるネイバーとの同期化を再度行います。高速メッセージ列のあと、リンク ステートがまだ不明の場合は、UDLD がポートをシャットダウンします。

図 25-1 に、単一方向リンク状態の例を示します。

図 25-1 UDLD による単一方向リンク検出

 

UDLD の設定

「UDLD のデフォルト設定」

「設定時の注意事項」

「UDLD のグローバルなイネーブル化」

「インターフェイスでの UDLD のイネーブル化」

「UDLD によりディセーブル化されたインターフェイスのリセット」

UDLD のデフォルト設定

表 25-1 に、UDLD のデフォルト設定を示します。

 

表 25-1 UDLD のデフォルト設定

機能
デフォルト設定

UDLD グローバル イネーブル ステート

グローバルにディセーブル

ポート別の UDLD イネーブル ステート(光ファイバ メディア用)

すべてのイーサネット光ファイバ ポートでディセーブル

ポート別の UDLD イネーブル ステート(ツイストペア [銅] メディア用)

すべての イーサネット 10/100 および 1000BASE-TX ポートでディセーブル

UDLD アグレッシブ モード

ディセーブル

設定時の注意事項

UDLD は Asynchronous Transfer Mode(ATM; 非同期転送モード)ポートではサポートされていません。

UDLD 対応ポートが別のスイッチの UDLD 非対応ポートに接続されている場合は、このポートは単一方向リンクを検出できません。

モード(標準またはアグレッシブ)を設定するときは、リンクの両側で同じモードが設定されていることを確認してください。


注意 ループ ガードが機能するのは、ポイントツーポイント リンク上だけです。リンクの両端に、STP を実行しているデバイスを直接接続することを推奨します。

UDLD のグローバルなイネーブル化

アグレッシブ モードまたは標準モードで UDLD をイネーブルにし、スイッチの光ファイバ ポートすべてに設定可能なメッセージ タイマーを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

udld { aggressive | enable | message time message-timer-interval }

(任意)UDLD モードを指定します。

aggressive: すべての光ファイバ ポート上で、アグレッシブ モードで UDLD をイネーブルにします。

enable: スイッチのすべての光ファイバ ポート上で、標準モードで UDLD をイネーブルにします。UDLD は、デフォルトでディセーブルに設定されています。

個々のインターフェイスの設定は、 udld enable グローバル コンフィギュレーション コマンドの設定より優先されます。

アグレッシブ モードおよび標準モードの詳細については、「動作モード」を参照してください。

message time message-timer-interval: アドバタイズ フェーズにあり、双方向であると検出されているポート上で、UDLD プローブ メッセージの間隔を設定します。指定できる範囲は 7 ~ 90 秒です。

インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。詳細については、「インターフェイスでの UDLD のイネーブル化」を参照してください。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show udld

設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

UDLD をグローバルにディセーブルにするには、 no udld enable グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、すべての光ファイバ ポート上で UDLD 標準モードをディセーブルにします。すべての光ファイバ ポート上で UDLD アグレッシブ モードをディセーブルにするには、 no udld aggressive グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

インターフェイスでの UDLD のイネーブル化

ポート上で、アグレッシブ モードまたは標準モードで UDLD をイネーブルにするか、または UDLD をディセーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

UDLD をイネーブルにするポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

no shutdown

必要に応じて、ポートをイネーブルにします。デフォルトでは、User Network Interface(UNI; ユーザ ネットワーク インターフェイス)と Enhanced Network Interface(ENI; 拡張ネットワーク インターフェイス)はディセーブルに、Network Node Interface(NNI; ネットワーク ノード インターフェイス)はイネーブルに設定されています。

ステップ 4

udld port [ aggressive ]

UDLD は、デフォルトでディセーブルに設定されています。

udld port: 指定したポート上で、標準モードで UDLD をイネーブルにします。

udld port aggressive: 指定したポート上で、アグレッシブ モードで UDLD をイネーブルにします。

インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

アグレッシブ モードおよび標準モードの詳細については、「動作モード」を参照してください。

ステップ 5

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

show udld interface-id

設定を確認します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

UDLD によりディセーブル化されたインターフェイスのリセット

UDLD によってディセーブル化されたすべてのポートをリセットするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

udld reset

UDLD によってディセーブル化されたすべてのポートをリセットします。

ステップ 2

show udld

設定を確認します。

次のコマンドを使用してポートを起動することもできます。

shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドのあとに no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを実行すると、ディセーブル化されたポートが再起動します。

no udld { aggressive | enable } グローバル コンフィギュレーションのあとに udld { aggressive | enable } グローバル コンフィギュレーション コマンドを実行すると、ディセーブル化されたポートが再びイネーブルになります。

no udld port インターフェイス コンフィギュレーション コマンドのあとに udld port [ aggressive ] インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを実行すると、ディセーブル化された光ファイバ ポートが再びイネーブルになります。

errdisable recovery cause udld グローバル コンフィギュレーション コマンドを実行すると、UDLD errdisable ステートから自動的に回復するためのタイマーがイネーブルになります。また、 errdisable recovery interval interval グローバル コンフィギュレーション コマンドを実行すると、UDLD errdisable ステートから回復する時間が指定されます。

UDLD ステータスの表示

指定したポートまたはすべてのポートの UDLD ステータスを表示するには、 show udld [ interface-id ] 特権 EXEC コマンドを使用します。

コマンド出力のフィールドの詳細については、このリリースのコマンド リファレンスを参照してください。