Catalyst 3750 Metro スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド
音声 VLAN の設定
音声 VLAN の設定
発行日;2012/02/04 | 英語版ドキュメント(2011/06/02 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 12MB) | フィードバック

目次

音声 VLAN の設定

音声 VLAN の概要

Cisco IP Phone の音声トラフィック

Cisco IP Phone のデータ トラフィック

音声 VLAN の設定

音声 VLAN のデフォルト設定

音声 VLAN 設定時の注意事項

Cisco 7960 IP Phone に接続するポートの設定

IP Phone の音声トラフィックの設定

着信データ フレームのプライオリティ設定

音声 VLAN の表示

音声 VLAN の設定

この章では、Catalyst 3750 Metro スイッチに音声 VLAN 機能を設定する方法について説明します。音声 VLAN は、Catalyst 6500 ファミリ スイッチのマニュアルでは、 補助 VLAN と呼ばれている場合もあります。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。


この章で説明する内容は、次のとおりです。

「音声 VLAN の概要」

「音声 VLAN の設定」

「音声 VLAN の表示」

声 VLAN の概要

音声 VLAN 機能を使用すると、アクセス ポートで IP Phone からの IP 音声トラフィックを伝送できます。スイッチが Cisco 7960 IP Phone に接続されている場合、IP Phone はレイヤ 3 IP precedence とレイヤ 2 Class of Service(CoS; サービス クラス)値(どちらもデフォルトでは 5 に設定される)を付けて音声トラフィックを送信します。データが不均一に送信されると IP Phone 通話の音質は劣化する可能性があるので、スイッチは IEEE 802.1p CoS に基づく Quality of Service(QoS)をサポートしています。QoS は、分類とスケジューリングを使用して、スイッチからのネットワーク トラフィックを予測可能な方法で送信します。QoS の詳細については、「QoS の設定」 を参照してください。

Cisco 7960 IP Phone は設定変更可能なデバイスで、802.1p プライオリティでトラフィックを転送するように設定できます。IP Phone によって割り当てられたトラフィック プライオリティを信頼または無効にするようにスイッチを設定できます。

Cisco IP Phone には、3 ポートの 10/100 スイッチが統合されています。図 14-1 を参照してください。これらのポートは、次のデバイスへの接続専用です。

ポート 1 は、スイッチまたは他の Voice over IP(VoIP)デバイスに接続します。

ポート 2 は、IP Phone トラフィックを伝送する内蔵 10/100 インターフェイスです。

ポート 3(アクセス ポート)は、PC または他のデバイスに接続します。

図 14-1 に、Cisco 7960 IP Phone の接続方法の例を示します。

図 14-1 スイッチに接続された Cisco 7960 IP Phone

 

Cisco IP Phone の音声トラフィック

Cisco IP Phone と接続するアクセス ポートを、1 つの VLAN は音声トラフィック用に、もう 1 つの VLAN は Cisco IP Phone に接続しているデバイスからのデータ トラフィック用に使用するように設定できます。スイッチ上のアクセス ポートは、Cisco Discovery Protocol(CDP; シスコ検出プロトコル)パケットを送信するように設定できます。CDP パケットは、接続された Cisco IP Phone に、次のいずれかの方法で音声トラフィックをスイッチへ送信するように指示します。

レイヤ 2 CoS プライオリティ値のタグ付き音声 VLAN による送信

レイヤ 2 CoS プライオリティ値のタグ付きアクセス VLAN による送信

タグなし(レイヤ 2 CoS プライオリティ値なし)のアクセス VLAN による送信


) いずれの設定でも、音声トラフィックはレイヤ 3 IP precedence 値(音声トラフィックはデフォルトで 5、音声制御トラフィックは 3)を伝送します。


Cisco IP Phone のデータ トラフィック

スイッチは、Cisco IP Phone のアクセス ポートに接続されたデバイスからのタグ付きデータ トラフィック(802.1Q または 802.1p フレーム タイプのトラフィック)を処理することもできます(図 14-1 を参照)。スイッチ上のレイヤ 2 アクセス ポートは、CDP パケットを送信するように設定できます。この CDP パケットは、接続された Cisco IP Phone に次のモードのいずれかに IP Phone アクセス ポートを設定するように指示します。

信頼モードでは、Cisco IP Phone のアクセス ポートを通じて受信したすべてのトラフィックが変更されずに IP Phone を通過します。

信頼できないモードでは、IP Phone のアクセス ポートを通じて受信した 802.1Q または 802.1p フレームのすべてのトラフィックが、設定済みのレイヤ 2 CoS 値を受け取ります。デフォルトのレイヤ 2 CoS 値は 0 です。デフォルトのモードは信頼できないモードです。


) Cisco IP Phone に接続されたデバイスからのタグなしトラフィックは、IP Phone のアクセス ポートの信頼状態に関係なく、変更されずに IP Phone を通過します。


音声 VLAN の設定

ここでは、アクセス ポートに音声 VLAN を設定する方法について説明します。ここでは、次の設定情報について説明します。

「音声 VLAN のデフォルト設定」

「音声 VLAN 設定時の注意事項」

「Cisco 7960 IP Phone に接続するポートの設定」

音声 VLAN のデフォルト設定

音声 VLAN 機能は、デフォルトではディセーブルに設定されています。

音声 VLAN 機能がイネーブルの場合、すべてのタグなしトラフィックはポートのデフォルトの CoS プライオリティに従って送信されます。

CoS 値は、802.1p または 802.1Q タグ付きトラフィックでは信頼されません。

音声 VLAN 設定時の注意事項

音声 VLAN の設定時の注意事項を次に示します。

音声 VLAN 設定は、スイッチのアクセス ポート上にかぎりサポートされます。トランク ポート上ではサポートされません。


) トランク ポートは、通常の VLAN と同様に、任意の数の音声 VLAN を伝送できます。音声 VLAN の設定をトランク ポート上で行う必要はありません。


プライベート VLAN ポートに音声 VLAN を設定しないでください。

音声 VLAN をイネーブルにする前に、mls qos グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力してスイッチで QoS をイネーブルにし、mls qos trust cos インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力してポートの信頼状態を trust に設定することを推奨します。自動 QoS 機能を使用すると、これらは自動的に設定されます。詳細については、「QoS の設定」を参照してください。

Cisco IP Phone へコンフィギュレーション ファイルを送信するために、Cisco IP Phone に接続するスイッチ ポートの CDP をイネーブルにする必要があります(デフォルトにより、CDP はすべてのスイッチ インターフェイスでグローバルにイネーブルです)。

音声 VLAN を設定すると、PortFast 機能が自動的にイネーブルになります。音声 VLAN をディセーブルにしても、PortFast 機能は自動的にディセーブルになりません。

Cisco IP Phone と Cisco IP Phone に接続されたデバイスが同じ VLAN に存在する場合は、同じ IP サブネットに属している必要があります。次の条件が満たされている場合は、同じ VLAN 上にあります。

両方が、802.1p またはタグなしフレームを使用している。

Cisco IP Phone が 802.1p フレームを使用し、デバイスがタグなしフレームを使用している。

Cisco IP Phone がタグなしフレームを使用し、デバイスが 802.1p フレームを使用している。

Cisco IP Phone が 802.1Q フレームを使用し、音声 VLAN がアクセス VLAN と同一である。

Cisco IP Phone と IP Phone に接続されたデバイスは、同一 VLAN、同一サブネット上にあっても、使用するフレーム タイプが異なる場合は通信できません。トラフィックは同一サブネット上でルーティングされないからです(ルーティングによってフレーム タイプの相違が排除されます)。

音声 VLAN では、スタティック セキュア MAC アドレスを設定できません。

音声 VLAN ポートには次のポート タイプがあります。

ダイナミック アクセス ポート。詳細については、「VMPS クライアント上のダイナミック アクセス ポートの設定」を参照してください。

802.1x 認証ポート。詳細については、「IEEE 802.1x 認証の設定」を参照してください。

保護ポート。詳細については、「保護ポートの設定」を参照してください。

Switched Port Analyzer(SPAN; スイッチド ポート アナライザ)または Remote SPAN(RSPAN; リモート SPAN)セッションの送信元ポートまたは宛先ポート。

セキュア ポート。詳細については、「ポート セキュリティの設定」を参照してください。


) 音声 VLAN も設定しているインターフェイス上でポート セキュリティをイネーブルにする場合、ポートで許容されるセキュア アドレスの最大数を、アクセス VLAN におけるセキュア アドレスの最大数に 2 を足した数に設定する必要があります。ポートが Cisco IP Phone に接続されている場合は、IP Phone に MAC アドレスが最大で 2 つ必要です。IP Phone アドレスは音声 VLAN 上で学習されますが、アクセス VLAN 上で学習される場合もあります。PC を IP Phone に接続するには、さらに MAC アドレスが必要になります。


Cisco 7960 IP Phone に接続するポートの設

Cisco 7960 IP Phone は、PC または他のデバイスとの接続もサポートしているので、スイッチを Cisco IP Phone に接続するポートは、さまざまな種類のトラフィックを伝送できます。ポートは、IP Phone が音声トラフィックとデータ トラフィックをどのように伝送しているかを判断するように設定できます。

ここで説明する内容は次のとおりです。

「IP Phone の音声トラフィックの設定」

「着信データ フレームのプライオリティ設定」

IP Phone の音声トラフィックの設

Cisco IP Phone に CDP パケットを送信して IP Phone による音声トラフィックの送信方法を設定するように、IP Phone に接続するポートを設定できます。IP Phone は、レイヤ 2 CoS 値を持ち、特定の音声 VLAN に対応する 802.1Q フレームで音声トラフィックを伝送できます。802.1p プライオリティ タギングを使用して、音声トラフィックにより高いプライオリティを付け、ネイティブ(アクセス)VLAN 経由ですべての音声トラフィックを転送できます。また、IP Phone はタグなし音声トラフィックを送信することもできれば、自分の設定を使用してアクセス VLAN 内で音声トラフィックを送信することもできます。いずれの設定でも、音声トラフィックはレイヤ 3 IP precedence 値(デフォルトは 5)を伝送します。

ポート上で音声トラフィックを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

 
コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、IP Phone に接続されているインターフェイスを指定します。

ステップ 3

mls qos trust cos

パケット CoS 値を使用して入力トラフィックのパケットを分類するようにインターフェイスを設定します。タグなしパケットの場合、ポートのデフォルト CoS 値が使用されます。

グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用することによって、QoS をグローバルでイネーブルに設定しておく必要があります。

ステップ 4

switchport voice vlan { vlan-id | dot1p | none | untagged}

Cisco IP Phone による音声トラフィックの伝送方法を設定します。

vlan-id :指定された VLAN 経由ですべての音声トラフィックを転送するように、Cisco IP Phone を設定します。デフォルトでは、Cisco IP Phone は、802.1Q プライオリティ値 5 で音声トラフィックを転送します。指定できる VLAN ID は、1 ~ 4094 です。

dot1p :音声トラフィック用に 802.1p プライオリティ タギングを使用し、デフォルトのネイティブ VLAN(VLAN 0)を使用してすべてのトラフィックを伝送するように、Cisco IP Phone を設定します。デフォルトでは、Cisco IP Phone は、802.1p プライオリティ値 5 で音声トラフィックを転送します。

none :IP Phone は、自分の設定を使用してタグなし音声トラフィックを送信できます。

untagged :タグなしの音声トラフィックを送信するように IP Phone を設定します。

ステップ 5

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

show interfaces interface-id switchport または

show running-config interface interface-id

音声 VLAN の設定を確認します。

QoS および音声 VLAN の設定を確認します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次に、IP Phone に接続されたポートが、CoS 値を使用して入力トラフィックを分類し、音声トラフィックに 802.1p プライオリティ タギングを使用し、デフォルトのネイティブ VLAN(VLAN 0)を使用してすべてのトラフィックを伝送するように設定する例を示します。

Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface gigabitethernet1/0/1
Switch(config-if)# mls qos trust cos
Switch(config-if)# switchport voice vlan dot1p
Switch(config-if)# end
 

ポートをデフォルト設定に戻すには、 no switchport voice vlan インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

着信データ フレームのプライオリティ設定

PC またはその他のデータ デバイスを Cisco IP Phone ポートに接続できます。タグ付きデータ トラフィック(802.1Q または 802.1p フレーム)を処理するには、CDP パケットを送信するようにスイッチを設定します。この CDP パケットは、接続デバイスからのデータ パケットを Cisco IP Phone のアクセス ポートに送信する方法を、IP Phone に指示します。PC は、CoS 値が割り当てられたパケットを生成できます。接続デバイスから IP Phone に到達したフレームのプライオリティを変更しない(信頼する)、または無効化する(信頼しない)ように、Cisco IP Phone を設定できます。

Cisco IP Phone の非音声ポートから受信したデータ トラフィックのプライオリティを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

 
コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、IP Phone に接続されているインターフェイスを指定します。

ステップ 3

switchport priority extend
{ cos value | trust }

IP Phone アクセス ポートから受信したデータ トラフィックのプライオリティを設定します。

cos value :指定の CoS 値を持つ PC または接続デバイスから受信したプライオリティを無効化するように、IP Phone を設定します。値は 0~7 です。7 が最高のプライオリティです。デフォルトのプライオリティは cos 0 です。

trust :PC または接続デバイスから受信したプライオリティを信頼するように IP Phone アクセス ポートを設定します。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show interfaces interface-id switchport

設定を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次に、IP Phone に接続されたポートが、PC または接続先デバイスから受信したフレームのプライオリティを変更しないように設定する例を示します。

Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface gigabitethernet1/0/1
Switch(config-if)# switchport priority extend trust
Switch(config-if)# end
 

ポートをデフォルト設定に戻すには、 no switchport priority extend インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。

音声 VLAN の表示

インターフェイスの音声 VLAN 設定を表示するには、 show interfaces interface-id switchport 特権 EXEC コマンドを使用します。