Catalyst 3750 Metro スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド
SDM テンプレートの設定
SDM テンプレートの設定
発行日;2012/02/04 | 英語版ドキュメント(2011/06/02 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 12MB) | フィードバック

目次

SDM テンプレートの設定

SDM テンプレートの概要

デュアル IPv4/IPv6 SDM テンプレート

スイッチ SDM テンプレートの設定

デフォルトの SDM テンプレート

SDM テンプレートの設定時の注意事項

SDM テンプレートの設定

SDM テンプレートの表示

SDM テンプレートの設定

この章では、Catalyst 3750 Metro スイッチで Switch Database Management(SDM; スイッチ データベース管理)テンプレートを設定する方法について説明します。


) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。


この章で説明する内容は、次のとおりです。

「SDM テンプレートの概要」

「スイッチ SDM テンプレートの設定」

「SDM テンプレートの表示」

SDM テンプレートの概要

SDM テンプレートを使用すると、特定の機能に対するサポートがネットワークでのスイッチの使用状況に応じて最適化されるように、スイッチのシステム リソースを設定できます。SDM テンプレートは、IP バージョン 4(IPv4)に対して使用でき、一部の機能においてシステムを最大限に活用するテンプレートを選択したり、デフォルトのテンプレートを使用してリソースを均等に使用したりできます。

テンプレートは、システム リソースに優先順位をつけて、次の機能タイプのサポートを最適化します。

ルーティング:ルーティング テンプレートは、一般的に、ネットワークの中心にあるルータまたはアグリゲータで必要となります。ユニキャスト ルーティングに対して、システム リソースを最大限に活用します。

VLAN:VLAN テンプレートは、ルーティングをディセーブルにし、最大数のユニキャスト MAC アドレスをサポートします。通常は、レイヤ 2 スイッチ用に選択されます。

デフォルト:デフォルト テンプレートは、すべての機能に均等にリソースを割り当てます。

また、デュアル IPv4/IPv6 テンプレートを使用すると、デュアル スタック環境を実現できます。「デュアル IPv4/IPv6 SDM テンプレート」を参照してください。

表 6-1 に、サポートされている 3 つの IPv4 テンプレートがそれぞれサポートする各リソースの概数を示します。

 

表 6-1 各テンプレートに割り当てられた機能のリソースの概算

リソース
テンプレート
デフォルト
ルーティング
VLAN

ユニキャスト MAC アドレス

6 K

3 K

12 K

IGMP グループおよびマルチキャスト ルート

1 K

1 K

1 K

ユニキャスト ルート

8 K

11 K

0

ホストに直接接続

6 K

3 K

0

間接ルート

2 K

8 K

0

ポリシーベース ルーティング ACE

0

512

0

QoS 分類 ACE

512

512

512

セキュリティの ACE

1 K

1 K

1 K

レイヤ 2 VLAN

1 K

1 K

1 K

表の最初の 8 行(ユニキャスト MAC アドレスからセキュリティ ACE まで)は、各テンプレートが選択されたときに設定されるハードウェアのおおよその限度を表します。ハードウェア リソースのセクションが満杯の場合、処理できないものはすべて CPU に送信されるため、スイッチのパフォーマンスに著しく影響します。最後の行は、スイッチのレイヤ 2 VLAN の数に関連するハードウェア リソース消費量を計算するための目安です。

デュアル IPv4/IPv6 SDM テンプレート

IP バージョン 6(IPv6)をサポートする SDM テンプレートを選択できます。IPv6 の詳細、および IPv6 ルーティングの設定方法については、「IPv6 ユニキャスト ルーティングの設定」を参照してください。IPv6 Multicast Listener Discovery(MLD; マルチキャスト リスナー探索)スヌーピングについては、「IPv6 MLD スヌーピングの設定」を参照してください。IPv6 Access Control List(ACL; アクセス コントロール リスト)の設定の詳細については、「IPv6 ACL の設定」 を参照してください。

このソフトウェア リリースでは、IPv6 トラフィックの転送時に Policy-Based Routing(PBR; ポリシーベース ルーティング)はサポートされません。 dual-ipv4-and-ipv6(デュアル IPv4/IPv6)ルーティング テンプレートが設定された場合、IPv4 PBR だけがサポートされます。

デュアル IPv4/IPv6 テンプレートを設定すると、IPv4 と IPv6 の両方をサポートするデュアル スタック環境でスイッチを使用できます。デュアル スタック テンプレートを使用すると、各リソースで使用可能な TCAM 容量が少なくなります。IPv4 トラフィックだけを転送する予定の場合は、デュアル スタック テンプレートは使用しないでください。

IPv4 と IPv6 環境をサポートする SDM テンプレートには、次のものがあります。

デュアル IPv4/IPv6 デフォルト テンプレート:スイッチでは、IPv4 に対してはレイヤ 2、マルチキャスト、ルーティング、QoS、ACL が、IPv6 に対してはレイヤ 2、ルーティング、ACL がサポートされます。

デュアル IPv4/IPv6 ルーティング テンプレート:スイッチでは、IPv4 に対してはレイヤ 2、マルチキャスト、ルーティング(PBR を含む)、QoS、ACL が、IPv6 に対してはレイヤ 2、ルーティング、ACL がサポートされます。

デュアル IPv4/IPv6 VLAN テンプレート:スイッチでは、IPv4 に対しては基本的なレイヤ 2、マルチキャスト、QoS、ACL が、IPv6 に対しては基本的なレイヤ 2 および ACL がサポートされます。

このソフトウェア リリースでは、IPv6 マルチキャスト ルーティングおよび IPv6 QoS はサポートされていません。


) IPv4 のルートでは、1 つの TCAM エントリだけを必要とします。IPv6 で使用されるハードウェア圧縮方式のため、IPv6 のルートでは、複数の TCAM エントリが必要となり、ハードウェア内で転送されるエントリ数が少なくなることがあります。


表 6-2 に、各デュアル テンプレートによって割り当てられる機能リソースの概数を示します。この各テンプレートについての概数は、8 つのルーテッド インターフェイスと約 1000 の VLAN を持つスイッチに基づいて計算されています。

 

表 6-2 デュアル IPv4/IPv6 テンプレートによって許容される機能リソースの概算

リソース
デフォルト
ルーティング
VLAN

ユニキャスト MAC アドレス

2 K

1536

8 K

IPv4 IGMP グループおよびマルチキャスト ルート

1 K

1 K

1 K

IPv4 ユニキャスト ルートの合計:

3 K

2816

0

IPv4 ホストに直接接続

2 K

1536

0

間接 IPv4 ルート

1 K

1280

0

IPv6 マルチキャスト グループ

1 K

1152

1 K

IPv6 ユニキャスト ルートの合計:

3 K

2816

0

直接接続された IPv6 アドレス

2 K

1536

0

間接 IPv6 ユニキャスト ルート

1 K

1280

0

IPv4 ポリシー ベース ルーティング ACE

0

256

0

IPv4 または MAC QoS ACE(合計)

512

512

512

IPv4 または MAC セキュリティの ACE(合計)

1 K

512

1 K

IPv6 ポリシー ベース ルーティング ACE1

0

255

0

IPv6 QoS ACE

510

510

510

IPv6 セキュリティの ACE

510

510

510

1.このリリースでは、IPv6 Policy-Based Routing(PBR; ポリシー ベース ルーティング)はサポートされていません。

スイッチ SDM テンプレートの設定

ここでは、スイッチで使用される SDM テンプレートの設定方法について説明します。ここでは、次の設定情報について説明します。

「デフォルトの SDM テンプレート」

「SDM テンプレートの設定時の注意事項」

「SDM テンプレートの設定」

デフォルトの SDM テンプレート

デフォルトのテンプレートは、デフォルト(非デュアル)テンプレートです。

SDM テンプレートの設定時の注意事項

SDM テンプレートを選択および設定する場合は、次の注意事項に従ってください。

この設定を有効にするには、スイッチをリロードする必要があります。

ルーティングをサポートしていないレイヤ 2 スイッチング専用スイッチ上にかぎり、 sdm prefer vlan グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してください。VLAN テンプレートを使用する場合、システム リソースはルーティング エントリに予約されません。ルーティングはソフトウェアで実行されます。この場合、CPU に負荷がかかり、ルーティングのパフォーマンスが大幅に低下します。

スイッチ上でルーティングがイネーブルになっていない場合、ルーティング テンプレートを使用しないでください。 sdm prefer routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、ルーティング テンプレート内でユニキャスト ルーティングに割り当てられたメモリを他の機能が使用できなくなります。

デュアル IPv4/IPv6 テンプレートを選択する前に IPv6 機能の設定を試みると、警告メッセージが表示されます。

デュアルスタック テンプレートを使用すると、各リソースで使用可能な TCAM 容量が少なくなります。IPv4 トラフィックだけを転送する予定の場合は、デュアル スタック テンプレートは使用しないでください。

SDM テンプレートの設定

SDM テンプレートを使用してリソースを最大限に活用するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

sdm prefer { default | dual-ipv4-and-ipv6 { default | routing | vlan } | routing | vlan }

スイッチで使用する SDM テンプレートを指定します。

キーワードの意味は次のとおりです。

default :スイッチがレイヤ 2 機能とレイヤ 3 機能の間でシステム リソースを均等化するように設定します。

dual-ipv4-and-ipv6 :IPv4 および IPv6 両方のルーティングをサポートするテンプレートを選択します。

default :IPv4 と IPv6、およびレイヤ 2 とレイヤ 3 の間でリソースを均等化します。

routing :IPv4 ポリシーベース ルーティングを含む IPv4 および IPv6 ルーティングでリソースを最大限に活用します。

vlan :IPv4 と IPv6 の VLAN でリソースを最大限に活用します。

routing :スイッチでのルーティングを最適化します。

vlan :ハードウェアでのルーティングをサポートしないスイッチでの VLAN 設定を最適化します。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

reload

オペレーティング システムをリロードします。

システムのリブート後、 show sdm prefer 特権 EXEC コマンドを使用して、新しいテンプレート設定を確認できます。 reload 特権 EXEC コマンドを入力する前に、 show sdm prefer コマンドを入力すると、 show sdm prefer により、現在使用しているテンプレートおよびリロード後にアクティブになるテンプレートが表示されます。

次に、テンプレートを変更後にスイッチをリロードしなかった場合の出力例を示します。

Switch# show sdm prefer
The current template is "desktop routing" template.
The selected template optimizes the resources in
the switch to support this level of features for
8 routed interfaces and 1024 VLANs.
 
number of unicast mac addresses: 3K
number of igmp groups + multicast routes: 1K
number of unicast routes: 11K
number of directly connected hosts: 3K
number of indirect routes: 8K
number of qos aces: 512
number of security aces: 1K
On next reload, template will be "desktop vlan" template.
 

デフォルトのテンプレートに戻すには、 no sdm prefer グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。

次に、スイッチにルーティング テンプレートを設定する例を示します。

Switch(config)# sdm prefer routing
Switch(config)# end
Switch# reload
Proceed with reload? [confirm]

SDM テンプレートの表示

アクティブ テンプレートを表示するには、パラメータを指定せずに show sdm prefer 特権 EXEC コマンドを使用します。

指定したテンプレートでサポートされているリソース数を表示するには、 show sdm prefer [ default | dual-ipv4-and-ipv6 { default | routing | vlan } routing | vlan ] 特権 EXEC コマンドを使用します。

次に、使用中のテンプレートを表示する show sdm prefer コマンドの出力例を示します。

Switch# show sdm prefer
The current template is "desktop default" template.
The selected template optimizes the resources in
the switch to support this level of features for
8 routed interfaces and 1024 VLANs.
 
number of unicast mac addresses: 6K
number of igmp groups + multicast routes: 1K
number of unicast routes: 8K
number of directly connected hosts: 6K
number of indirect routes: 2K
number of policy based routing aces: 0
number of qos aces: 512
number of security aces: 1K
 

次に、 show sdm prefer routing コマンドの出力例を示します。

Switch# show sdm prefer routing
"desktop routing" template:
The selected template optimizes the resources in
the switch to support this level of features for
8 routed interfaces and 1024 VLANs.
 
number of unicast mac addresses: 3K
number of igmp groups + multicast routes: 1K
number of unicast routes: 11K
number of directly connected hosts: 3K
number of indirect routes: 8K
number of policy based routing aces: 512
number of qos aces: 512
number of security aces: 1K

次に、スイッチに対して入力された show sdm prefer dual-ipv4-and-ipv6 default コマンドの出力例を示します。

Switch# show sdm prefer dual-ipv4-and-ipv6 default
"desktop IPv4 and IPv6 default" template:
The selected template optimizes the resources in
the switch to support this level of features for
8 routed interfaces and 1024 VLANs.
 
number of unicast mac addresses: 2K
number of IPv4 IGMP groups + multicast routes: 1K
number of IPv4 unicast routes: 3K
number of directly-connected IPv4 hosts: 2K
number of indirect IPv4 routes: 1K
number of IPv6 multicast groups: 1K
number of directly-connected IPv6 addresses: 2K
number of indirect IPv6 unicast routes: 1K
number of IPv4 policy based routing aces: 0
number of IPv4/MAC qos aces: 0.5K
number of IPv4/MAC security aces: 1K
number of IPv6 policy based routing aces: 0
number of IPv6 qos aces: 0.5K
number of IPv6 security aces: 0.5K