Catalyst 3750 Metro スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド
REP の設定
REP の設定
発行日;2012/02/04 | 英語版ドキュメント(2011/06/02 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 12MB) | フィードバック

目次

REP の設定

REP の概要

リンク整合性

高速コンバージェンス

VLAN ロード バランシング

スパニング ツリーの相互作用

REP ポート

REP の設定

REP のデフォルト設定

REP 設定時の注意事項

REP 管理 VLAN の設定

REP インターフェイスの設定

VLAN ロード バランシング用の手動プリエンプションの設定

REP に対する SNMP トラップの設定

REP のモニタリング

REP の設定

この章では、Catalyst 3750 Metro スイッチで Resilient Ethernet Protocol(REP; レジリエント イーサネット プロトコル)を使用する方法について説明します。REP は、Spanning Tree Protocol(STP; スパニング ツリー プロトコル)の代替機能を提供するシスコ独自のプロトコルで、ネットワーク ループの制御、リンク障害の処理、およびコンバージェンス時間の短縮を行います。REP はセグメント内で接続されたポート グループを制御し、このセグメントでブリッジング ループが作成されていないことを確認し、セグメント内部のリンク障害に応答します。REP は、より複雑なネットワーク構築の基盤を提供し、VLAN ロード バランシングをサポートします。

この章で説明する内容は、次のとおりです。

「REP の概要」

「REP の設定」

「REP のモニタリング」

REP の概要

REP セグメントは相互に接続されたポートのチェーンで、セグメント ID により設定されます。各セグメントは複数の標準(非エッジ)セグメント ポートおよびユーザが設定した 2 つのエッジ ポートにより構成されます。各スイッチは同じセグメントに属するポートを 2 つだけ持つことができ、各セグメント ポートは外部ネイバーを 1 つだけ含むことができます。セグメントは、シェアド メディアを経由できますが、いずれのリンク上でも同一セグメントに所属できるポートは 2 つだけです。REP は、レイヤ 2 トランク インターフェイス上でだけサポートされます。

図 19-1 に、4 つのスイッチに散在する 6 つのポートを含むセグメントの例を示します。ポート E1 および E2 は、エッジ ポートとして設定されています。すべてのポートが動作可能である場合に(左側のセグメントを参照)、1 つのポートがブロックされています(斜線で示される部分)。ネットワーク内で障害が発生した場合は(右側のダイアグラムを参照)、ブロックされているポートがフォワーディング ステートに戻り、ネットワークの中断を最小限に抑えます。

図 19-1 REP オープン セグメント

 

図 19-1 に示されるセグメントは、オープン セグメントです。2 つのエッジ ポート間は接続されていません。REP セグメントはブリッジング ループの原因とならないため、セグメント エッジはいずれのネットワークにも安全に接続できます。セグメント内部のスイッチに接続されたホストはいずれも、残りのネットワークとエッジ ポートを介して 2 つの接続を確立できますが、アクセス可能な接続は常に 1 つだけです。障害により、ホストが通常のゲートウェイにアクセスできなくなった場合、REP がすべてのポートのブロックを解除して他のゲートウェイを経由して接続できるようにします。

図 19-2 に示されたセグメントは(両方のエッジ ポートが同一スイッチ上にある)、リング セグメントです。この構成では、エッジ ポート間がセグメントを介して接続されます。この構成を使用すると、セグメント内の任意の 2 つのスイッチ間で冗長接続を作成できます。

図 19-2 REP リング セグメント

 

REP セグメントには、次の特性があります。

セグメント内のすべてのポートが動作可能である場合、各 VLAN の 1 つのポート( 代替 ポートと呼ばれる)は、ブロックド ステートです。VLAN ロード バランシングが設定されている場合は、セグメント内の 2 つのポートが VLAN のブロックド ステートを制御します。

セグメント内の 1 つまたは複数のポートが動作不能で、リンク障害の原因となる場合、すべてのポートはすべての VLAN 上のトラフィックを転送して接続を確認します。

リンク障害が発生した場合は、ただちに代替ポートのブロックが解除されます。障害があるリンクはバック アップ状態となると、VLAN 単位で論理的にブロックされているポートが選択され、ネットワークの中断を最小限に抑えます。

REP セグメントに基づき、ほとんどすべてのネットワーク タイプを構築できます。また REP は、プライマリ エッジ ポートにより制御されますが、セグメントのいずれのポートでも実行される VLAN ロード バランシングもサポートします。

アクセス リング トポロジでは、図 19-3 に示すように、近接スイッチで REP がサポートされていないことがあります。この場合、REP がサポートされていないスイッチへのポート(E1 および E2)をネイバーなしのエッジ ポートとして設定できます。これらのポートはエッジ ポートのすべての特性を継承しており、エッジ ポートと同様に設定できます。たとえば、STP または REP トポロジ変更通知を集約スイッチに送信するように設定できます。この場合、送信される STP Topology Change Notice(TCN; トポロジ変更通知)は、Multiple Spanning Tree(MST; マルチプル スパニング ツリー)STP メッセージとなります。

図 19-3 ネイバーなしのエッジ ポート

 

REP には次の 3 つの制限事項があります。

設定は、セグメント ポートごとに行う必要があります。不適切な設定により、ネットワーク内のループが転送されてしまう場合があります。

REP は、セグメント内の障害のあるポートを 1 つだけ管理できます。REP 内の複数のポートに障害がある場合、ネットワークの接続が切断される場合があります。

REP は、冗長性を伴うネットワークでだけ設定してください。冗長性を伴わないネットワークで REP を設定した場合、接続が切断される場合があります。

リンク整合性

REP はリンク整合性を確認するのに、エッジ ポート間でエンドツーエンド ポーリング メカニズムを使用せず、ローカル リンク障害検出を実装しています。REP の Link Status Layer(LSL; リンク ステータス レイヤ)は、REP 対応ネイバーを検出し、セグメント内の接続を確立します。ネイバーが検出されるまで、すべての VLAN はインターフェイス上でブロックされています。ネイバーが識別されると、REP は代替ポートとなるネイバー ポートおよびトラフィックを転送するポートを決定します。

セグメント内の各ポートには、一意のポート ID があります。ポート ID のフォーマットは、スパニング ツリー アルゴリズムで使用されるものと同様で、MAC アドレス(ネットワーク内で一意)に関連付けられたポート番号(ブリッジ上で一意)となります。セグメント ポートがアップ状態になると、その LSL ではセグメント ID およびポート ID を含むパケットの送信を開始します。ポートは、同じセグメント内のネイバーとスリーウェイ ハンドシェイクを実行したあと、動作可能であると宣言されます。

次のような場合、セグメント ポートは動作可能となりません。

同じセグメント ID を持つネイバーが存在しない。

同じセグメント ID を持つネイバーが複数存在する。

ネイバーがローカル ポートをピアとして認識していない。

各ポートは、すぐ近くのネイバーと隣接関係を作成します。ネイバーの隣接関係が作成されると、ポートはネゴシエーションして、セグメントでブロックされる 1 つのポート(代替ポート)を決定します。それ以外のポートはいずれもブロックされません。デフォルトでは、REP パケットは BPDU クラスの MAC アドレスに送信されます。またこれらのパケットは、セグメント内で障害が発生した場合に Blocked Port Advertisement(BPA)メッセージを送信するためだけに使用されているシスコ マルチキャスト アドレスにも送信されます。パケットは、REP を実行していないデバイスによりドロップされます。

高速コンバージェンス

REP は VLAN 単位ではなく物理リンク単位で実行されるため、すべての VLAN に関して必要な hello メッセージは 1 つだけとなり、プロトコルの負荷が軽減されます。所定のセグメント内のすべてのスイッチでは矛盾のないように VLAN を作成し、REP トランク ポートでは同じ許容 VLAN を設定することを推奨します。ソフトウェアのメッセージをリレーすることにより導出される遅延を避けるため、REP により一部のパケットを正規のマルチキャスト アドレスに対してフラッディングすることもできます。これらのメッセージは、Hardware Flood Layer(HFL)で動作し、REP セグメントだけではなくネットワーク全体にフラッディングされます。セグメントに所属しないスイッチでは、これらのメッセージをデータ トラフィックとして処理します。ドメイン全体に対して専用の管理 VLAN を設定することにより、これらのメッセージのフラッディングを制御できます。

ファイバ インターフェイス上での予測されるコンバージェンス回復時間は、200 の VLAN が設定されているローカル セグメントで 200 ミリ秒未満です。VLAN ロード バランシングのコンバージェンスは、300 ミリ秒以下です。

VLAN ロード バランシング

REP セグメント内の一方のエッジ ポートはプライマリ エッジ ポートとして、もう一方はセカンダリ エッジ ポートとして動作します。セグメント内で常に VLAN ロード バランシングに参加するのは、プライマリ エッジ ポートです。REP VLAN バランシングは、設定済みの代替ポートでは一部の VLAN を、プライマリ エッジ ポートではその他すべての VLAN をブロックすることにより実現されます。VLAN ロード バランシングを設定する場合、次の 3 つのいずれかの方法で代替ポートを指定できます。

インターフェイスのポート ID を入力する。セグメント内のポートのポート ID を特定するには、ポートに対して show interface rep detail インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力します。

セグメント内のポートのネイバー オフセット番号(エッジ ポートの下流近接ルータのポートを特定する)を入力する。ネイバー オフセット番号の範囲は、-256 ~ +256 です。0 は無効です。プライマリ エッジ ポートには、1 というオフセット番号があります。1 より上の正の数は、プライマリ エッジ ポートの下流近接ルータを特定します。負の数はセカンダリ エッジ ポート(オフセット番号 -1)およびその下流近接ルータを表します。


) プライマリ エッジ ポートのオフセット番号は、プライマリ(またはセカンダリ)エッジ ポートからのポートのダウンストリーム ポジションを特定することにより設定します。1 というオフセット値は、プライマリ エッジ ポート自身のオフセット番号であるため入力できません。


図 19-4 は、E1 がプライマリ エッジ ポートで、E2 がセカンダリ エッジ ポートであるセグメントのネイバー オフセット番号を示しています。リング内の赤字の番号は、プライマリ エッジ ポートからのオフセット番号です。リング外の黒字の番号は、セカンダリ エッジ ポートからのオフセット番号を示しています。すべてのポート(プライマリ エッジ ポートを除く)は、正のオフセット番号(プライマリ エッジ ポートからのダウンストリーム ポジション)、または負のオフセット番号(セカンダリ エッジ ポートからのダウンストリーム ポジション)のいずれかにより特定できます。E2 がプライマリ エッジ ポートとなる場合は、そのオフセット番号は 1 となり、E1 は -1 となります。

rep segment segment-id preferred インターフェイス コンフィギュレーション コマンドにより、優先される代替ポートとして事前設定したポートを preferred キーワードを入力して選択する。

図 19-4 セグメント内のネイバー オフセット番号

 

REP セグメントが完全である場合、すべての VLAN がブロックされます。VLAN ロード バランシングを設定した場合、次の 2 つのいずれかの方法でトリガーも設定する必要があります。

プライマリ エッジ ポートがあるスイッチ上では、任意のタイミングで rep preempt segment segment-id 特権 EXEC コマンドを入力することにより、VLAN ロード バランシングを手動でトリガーします。

rep preempt delay seconds インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力することにより、プリエンプト遅延時間を設定します。リンク障害および回復のあと、VLAN ロード バランシングは設定済みのプリエンプション時間が経過してから開始されます。この時間が経過する前に別のポートで障害が発生した場合、遅延タイマーは再度開始されます。


) VLAN ロード バランシングが設定されている場合、手動による介入またはリンク障害および回復によりトリガーされるまでは、動作を開始しません。


VLAN ロード バランシングがトリガーされると、プライマリ エッジ ポートはメッセージを送信して、セグメント内のすべてのインターフェイスにプリエンプションについて警告します。セカンダリ エッジ ポートで受信されたメッセージは、ネットワークに反映され、代替ポートにはメッセージ内で指定された一連の VLAN をブロックすることを通知し、プライマリ エッジ ポートにはそれ以外の VLAN をブロックすることを通知します。

また、すべての VLAN をブロックするようにセグメントの特定のポートを設定することもできます。VLAN ロード バランシングはプライマリ エッジ ポートによってだけ開始され、各端でエッジ ポートによりセグメントが終端されていない場合は実行できません。プライマリ エッジ ポートはローカルの VLAN ロード バランシング設定を決定します。

ロード バランシングを再設定するには、プライマリ エッジ ポートを再設定します。ロード バランシングの設定を変更する場合、プライマリ エッジ ポートは rep preempt segment コマンドか、またはポートの障害および回復のあとの設定済みのプリエンプト遅延期間を再度待機してから、新しい設定を実行します。エッジ ポートを正規のセグメント ポートに変更する場合、既存の VLAN ロード バランシング ステータスは変更されません。新しいエッジ ポートを設定すると、新しいトポロジ設定が行われる可能性があります。


) EoMPLS トラフィックを伝送するインターフェイス上では、VLAN ロード バランシングを設定しないでください。REP リング間の VLAN ロード バランシングにより、一部の EoMPLS トラフィックの転送が妨げられる可能性があります。


スパニング ツリーの相互作用

REP は STP または Flex Link 機能と相互作用しませんが、これら両方と共存することはできます。セグメントに属するポートはスパニング ツリー制御から解消され、STP BPDU は受信されないかセグメント ポートから送信されます。つまり、STP はセグメント上で稼動できません。

STP リング コンフィギュレーションから REP セグメント コンフィギュレーションに移行するには、リング内の単一のポートをセグメントの一部として設定することから始めて、連続するポートでセグメント数を最小化するよう設定することにより続けます。各セグメントには常にブロックされたポートが存在するため、複数のセグメントとは複数のブロックされたポートがあることを意味し、接続が切断される可能性を示唆します。セグメントが両方向でエッジ ポートの位置まで設定されると、次にエッジ ポートが設定されます。

REP ポート

REP セグメント内のポートは、障害、オープン、または代替のいずれかとなります。

正規のセグメント ポートとして設定されているポートは、障害ポートとして開始します。

ネイバー隣接関係が決定されると、ポートは代替ポートに移行し、インターフェイス上のすべての VLAN をブロックします。ブロックド ポートのネゴシエーションが実行され、セグメントが安定すると、1 つのブロックド ポートは代替役割のまま残り、それ以外のすべてのポートはオープン ポートとなります。

リンク内で障害が発生した場合、すべてのポートは障害ステートに移行します。代替ポートが障害通知を受信すると、オープン ステートに変化し、すべての VLAN を転送します。

エッジ ポートに変換される正規のセグメント ポート、または正規のセグメント ポートに変換されるエッジ ポートでは、常にトポロジ変更が生じるわけではありません。エッジ ポートを正規のセグメント ポートに変換した場合、VLAN ロード バランシングは設定されないかぎり、実装されません。VLAN ロード バランシングを行うには、セグメント内に 2 つのエッジ ポートを設定する必要があります。

スパニング ツリー ポートとして再設定されるセグメント ポートは、スパニング ツリーの設定に従って再開されます。デフォルトでは、これは指定ブロッキング ポートです。PortFast が設定されている場合、または STP がディセーブルに設定されている場合、ポートはフォワーディング ステートとなります。

REP の設定

セグメントとは、チェーン内で相互に接続されたポートの集合で、セグメント ID により設定されます。REP セグメントを設定するには、REP 管理 VLAN を設定し(またはデフォルトの VLAN 1 を使用する)、インターフェイス コンフィギュレーション モードを使用してセグメントにポートを追加する必要があります。セグメント内では 2 つのエッジ ポートを、一方をプライマリ エッジ ポート、もう一方をデフォルトでセカンダリ エッジ ポートとして設定する必要があります。セグメントには、プライマリ エッジ ポートが 1 つしかありません。セグメント内で 2 つのポートがプライマリ エッジ ポートとして設定されている場合(異なるスイッチ上のポートなど)、REP はセグメントのプライマリ エッジ ポートとして機能するようにいずれか一方を選択します。オプションで、Segment Topology Change Notice(STCN; セグメント トポロジ変更通知)の送信先および VLAN ロード バランシングも設定できます。

「REP のデフォルト設定」

「REP 設定時の注意事項」

「REP 管理 VLAN の設定」

「REP インターフェイスの設定」

「VLAN ロード バランシング用の手動プリエンプションの設定」

「REP に対する SNMP トラップの設定」

REP のデフォルト設定

REP はすべてのインターフェイスでディセーブルです。REP をイネーブルにすると、インターフェイスはエッジ ポートとして設定されないかぎり、正規のセグメント ポートとなります。

REP をイネーブルに設定されている場合、STCN の送信はディセーブルに、すべての VLAN はブロックされ、管理 VLAN は VLAN 1 となります。

VLAN ロード バランシングがイネーブルに設定されている場合、デフォルトは遅延タイマーがディセーブルである手動プリエンプションです。VLAN ロード バランシングが設定されていない場合、手動プリエンプション後のデフォルトでは、プライマリ エッジ ポートですべての VLAN がブロックされます。

REP 設定時の注意事項

REP を設定する場合は、次の注意事項に従ってください。

セグメント数およびブロックされるポートの数を最小限に抑えるため、まず 1 つのポートを設定してから連続するポートを設定することを推奨します。

外部ネイバーが設定されていない場合に、セグメント内の複数のポートで障害が発生すると、1 つのポートはデータ パス用にフォワーディング ステートとなり、設定時の接続を維持する役目をします。show rep interface 特権 EXEC コマンド出力では、このポートの Port Role は Fail Logical Open として、その他の障害のあるポートの Port Role は Fail No Ext Neighbor として表示されます。障害のあるポートの外部ネイバーが設定された場合、ポートは代替ポート選択メカニズムに基づいて、代替ポート ステート移行を経て、最終的にはオープン ステートとなるか、または代替ポートのまま残ります。

REP ポートは、レイヤ 2 トランク ポートである必要があります。

REP を Telnet 接続を介して設定する場合は、注意する必要があります。REP では別の REP インターフェイスにより VLAN のブロックを解除するメッセージが送信されないかぎり、すべての VLAN がブロックされるため、同一インターフェイスを介してスイッチにアクセスする Telnet セッションで REP をイネーブルにすると、スイッチとの接続が切断される場合があります。

同一のセグメントまたはインターフェイス上では、REP と STP または REP と Flex Link を実行できません。

STP ネットワークと REP セグメントを接続する場合は、セグメント エッジにて接続するようにしてください。エッジ以外で STP 接続を行った場合、STP は REP セグメントを実行しないため、ブリッジング ループが発生する場合があります。REP インターフェイスでは、STP BPDU はすべてドロップされます。

トランク ポートはすべて、同じ一連の許可 VLAN を含むセグメント内で設定する必要があります。そうでない場合、設定矛盾が生じます。

REP ポートでは、次の規則が適用されます。

スイッチ上の REP ポート数に制限はありませんが、スイッチ上の 2 つのポートだけが同じ REP セグメントに属することができます。

スイッチ上の 1 つのポートだけがセグメント内に設定されている場合、このポートはエッジ ポートである必要があります。

スイッチ上の 2 つのポートが同じセグメントに所属する場合、両方がエッジ ポートであるか、両方が正規のセグメント ポートであるか、または一方が正規のポートで他方がネイバーなしのエッジ ポートである必要があります。スイッチ上のエッジ ポートおよび正規のセグメント ポートは、同じセグメントに属することはできません。

スイッチ上の 2 つのポートが同じセグメントに所属し、一方はエッジ ポートに、もう一方は正規のセグメント ポートに設定されている場合(設定矛盾)、このエッジ ポートは正規のセグメント ポートとして処理されます。

REP インターフェイスはブロックド ステートでアップし、安全にブロック解除されることが通知されるまで、ブロックド ステートのまま維持されます。突然の接続切断を避けるため、このことを認識しておく必要があります。

REP は、ネイティブ VLAN 上ですべての LSL PDU をタグなしフレームで送信します。シスコのマルチキャスト アドレスに送信される BPA メッセージは、管理 VLAN 上(デフォルトで VLAN 1)で送信されます。

ネイバーから hello を受信せずに REP インターフェイスをアップ状態のまま維持する時間を設定できます。 rep lsl-age-timer value インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用すると、この時間を 120 ~ 10000 ミリ秒の範囲で設定できます。設定したエージングタイマー値は、3 で除算されて、LSL hello タイマーに設定されます。したがって、通常の動作では、hello メッセージをチェックするピア スイッチ上でエージング タイマーが満了するまでに、3 つの LSL hello が送信されます。

Cisco IOS リリース 12.2(52)SE では、LSL エージングタイマーの範囲は、3000 ミリ秒から 10000 ミリ秒まで 500 ミリ秒ごとから、120 ミリ秒から 10000 ミリ秒まで 40 ミリ秒ごとに変更されました。REP ネイバー デバイスで Cisco IOS リリース 12.2(52) 以降が実行されていない場合、このデバイスでは古い範囲以外の値は受け入れられないため、以前の狭い範囲を使用する必要があります。

EtherChannel ポート チャネル インターフェイスでは、1000 ミリ秒未満の LSL エージングタイマー値はサポートされていません。ポート チャネルで 1000 ミリ秒未満の値を設定しようとすると、エラー メッセージが表示されて、コマンドは拒否されます。

REP ポートは、次のいずれかのポート タイプとして設定できます。

SPAN 宛先ポート

プライベート VLAN ポート

トンネル ポート

アクセス ポート

EoMPLS トラフィックを伝送するインターフェイス上では、VLAN ロード バランシングを設定しないでください。REP リング間の VLAN ロード バランシングにより、一部の EoMPLS トラフィックの転送が妨げられる可能性があります。

REP は EtherChannel 上でサポートされますが、EtherChannel に属する個々のポートではサポートされません。

スイッチごとに最大 64 の REP セグメントがあります。

REP 管理 VLAN の設定

ロード バランシング時のリンク障害または VLAN ブロッキング通知のため、ソフトウェアのメッセージのリレーによる遅延を避けるため、REP はパケットを HFL で正規のマルチキャスト アドレスにフラッディングします。これらのメッセージは、REP セグメントだけではなく、ネットワーク全体にフラッディングされます。ドメイン全体に対して管理 VLAN を設定することにより、これらのメッセージのフラッディングを制御できます。

REP 管理 VLAN を設定する場合は、次の注意事項に従ってください。

管理 VLAN が設定されていない場合、デフォルトは VLAN 1 です。

スイッチおよびセグメントごとに、管理 VLAN を 1 つだけ設定できます。ただし、これはソフトウェアにより実行される設定ではありません。

管理 VLAN を RSPAN VLAN にすることはできません。

REP 管理 VLAN を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を行います。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

rep admin vlan vlan-id

管理 VLAN を指定します。指定できる範囲は 2 ~ 4094 です。デフォルトは VLAN 1 です。管理 VLAN を 1 に設定するには、 no rep admin vlan グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力します。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show interface [ interface-id ] rep detail

REP インターフェイスの 1 つで設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup config

(任意)スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

次に、管理 VLAN を VLAN 100 として設定し、REP インターフェイスの 1 つで show interface rep detail コマンドを入力することにより設定を確認する例を示します。

Switch# configure terminal
Switch (conf)# rep admin vlan 100
Switch (conf-if)# end
 
Switch# show interface gigabitethernet1/0/1 rep detail
GigabitEthernet1/0/1 REP enabled
Segment-id: 2 (Edge)
PortID: 00010019E7144680
Preferred flag: No
Operational Link Status: TWO_WAY
Current Key: 0002001121A2D5800E4D
Port Role: Open
Blocked Vlan: <empty>
Admin-vlan: 100
Preempt Delay Timer: disabled
LSL Ageout Timer: 5000 ms
Configured Load-balancing Block Port: none
Configured Load-balancing Block VLAN: none
STCN Propagate to: none
LSL PDU rx: 3322, tx: 1722
HFL PDU rx: 32, tx: 5
BPA TLV rx: 16849, tx: 508
BPA (STCN, LSL) TLV rx: 0, tx: 0
BPA (STCN, HFL) TLV rx: 0, tx: 0
EPA-ELECTION TLV rx: 118, tx: 118
EPA-COMMAND TLV rx: 0, tx: 0
EPA-INFO TLV rx: 4214, tx: 4190

REP インターフェイスの設定

REP を稼動するには、セグメント インターフェイスごとに REP をイネーブルにして、セグメント ID を特定する必要があります この手順は必須であり、他の REP 設定の前に実行する必要があります。各セグメントには、プライマリ エッジ ポートおよびセカンダリ エッジ ポートも設定する必要があります。その他すべての手順はオプションです。

インターフェイス上で REP をイネーブルにして設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。インターフェイスは、物理レイヤ 2 インターフェイスにすることも、ポート チャネル(論理インターフェイス)にすることもできます。ポート チャネル範囲は 1 ~ 48 です。

ステップ 3

switchport mode trunk

インターフェイスをレイヤ 2 トランク ポートとして設定します。

非 ES ポートでは、 switchport trunk encapsulation { isl | dot1q | negotiate } インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力することにより、カプセル化タイプも設定できます。ES ポートは IEEE 802.1Q カプセル化だけをサポートします。

ステップ 4

rep segment segment-id [ edge [ no-neighbor ] [ primary ]] [ preferred ]

インターフェイス上で REP をイネーブルにして、セグメント番号を特定します。指定できるセグメント ID の範囲は 1 ~ 1024 です。次のオプションのキーワードを使用できます。

(注) セグメントごとに 1 つのプライマリ エッジ ポートを含む、2 つのエッジ ポートを設定する必要があります。

ポートをエッジ ポートとして設定するには、 edge を入力します。 primary キーワードを指定せずに edge を入力すると、ポートはセカンダリ エッジ ポートとして設定されます。各セグメントには、エッジ ポートが 2 つだけ存在します。

(任意)1 つのエッジ ポート上で、プライマリ エッジ ポート(VLAN ロード バランシングを設定できるポート)としてポートを設定するには、 primary を入力します。

(任意)外部 REP ネイバーがないポートをエッジ ポートとして設定するには、 no-neighbor を入力します。このポートはエッジ ポートのすべての特性を継承し、エッジ ポートと同様に設定できます。

特権 EXEC コマンドを入力することにより、セグメントのプライマリ エッジ ポートを特定できます。

(任意)このポートが優先される代替ポートであること、または VLAN ロード バランシングに対して優先されるポートであることを示すには、 preferred を入力します。

(注) ポートを preferred として設定しても、このポートが代替ポートとなることが保証されるわけではありません。同等の候補ポートの中で少し優先されるだけです。通常、代替ポートは以前障害が発生したポートとなります。

ステップ 5

rep stcn { interface interface-id | segment id-list | stp }

(任意)エッジ ポートで STCN を送信するように設定します。

STCN を受信する物理インターフェイスまたはポート チャネルを指定するには、 interface interface-id を入力します。

STCN を受信するセグメントを 1 つまたは複数特定するには、 segment id-list を入力します。指定できる範囲は 1 ~ 1024 です。

STCN を STP ネットワークに送信するには、 stp を入力します。

ステップ 6

rep block port { id port-id | neighbor_offset | preferred } vlan { vlan-list | all }

(任意)プライマリ エッジ ポート上で VLAN ロード バランシングを設定し、3 つのうちいずれかの方法で REP 代替ポートを特定し、代替ポート上でブロックされる VLAN を設定します。

ポート ID により代替ポートを特定するには、 id port-id を入力します。ポート ID はセグメント内の各ポートに対して自動的に生成されます。 show interface interface-id rep [ detail ] 特権 EXEC コマンドを入力すると、インターフェイスのポート ID を表示できます。

代替ポートをエッジ ポートからの下流近接ルータとして特定するには、 neighbor_offset 番号を入力します。指定できる範囲は、-256 ~ 256 です。負の値はセカンダリ エッジ ポートからの下流近接ルータを表します。 0 値は、無効です。セカンダリ エッジ ポートを代替ポートとして特定するには、-1 を入力します。ネイバー オフセット番号に関しては、図 19-4 を参照してください。

(注) このコマンドはプライマリ エッジ ポート(オフセット番号 1)で入力されるため、代替ポートを特定するのに 1 というオフセット値は使用されません。

VLAN ロード バランシングに対して優先される代替ポートとして事前に特定されている正規のセグメント ポートを選択するには、 preferred を入力します。

1 つの VLAN または VLAN 範囲をブロックするには、 vlan vlan-list を入力します。

すべての VLAN をブロックするには、 vlan all を入力します。

(注) このコマンドは、REP プライマリ エッジ ポートでだけ入力します。

ステップ 7

rep preempt delay seconds

(任意)リンク障害および回復のあと、VLAN ロード バランシングが自動的にトリガーされるようにするには、このコマンドを入力して、プリエンプト遅延時間を設定する必要があります。設定できる遅延時間範囲は、15 ~ 300 秒です。デフォルトでは、遅延時間なしの手動プリエンプションに設定されています。

(注) このコマンドは、REP プライマリ エッジ ポートでだけ入力します。

ステップ 8

rep lsl-age-timer value

(任意)REP インターフェイスがネイバーから hello を受信せずにアップ状態を維持する時間(ミリ秒)を設定します。指定できる範囲は、120 ミリ秒から 10000 ミリ秒まで 40 ミリ秒ごとです。デフォルトは 5000 ミリ秒(5 秒)です。

(注) ネイバー デバイスで Cisco IOS リリース 12.2(52) 以降が実行されていない場合、このデバイスは 3000 ミリ秒から 10000 ミリ秒まで 500 ミリ秒ごとの値だけを受け入れます。EtherChannel ポート チャネル インターフェイスでは、1000 ミリ秒未満の LSL エージングタイマー値はサポートされていません。

ステップ 9

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 10

show interface [ interface-id ] rep [ detail ]

REP インターフェイス設定を確認します。

ステップ 11

copy running-config startup config

(任意)スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルト設定に戻すには、各コマンドの no 形式を使用します。セグメント内のどのポートがプライマリ エッジ ポートとなるかを確認するには、 show rep topology 特権 EXEC コマンドを入力します。

次に、インターフェイスをセグメント 1 のプライマリ エッジ ポートとして設定し、STCN をセグメント 2 ~ 5 に送信し、代替ポートをポート ID 0009001818D68700 を持つポートとして設定して、セグメント ポートの障害および回復後 60 秒のプリエンプション遅延のあとすべての VLAN をブロックする例を示します。インターフェイスは、ネイバーから hello を受信しない状態で 6000 ミリ秒間アップ状態を維持するよう設定されています。

Switch# configure terminal
Switch (conf)# interface gigabitethernet1/0/1
Switch (conf-if)# rep segment 1 edge primary
Switch (conf-if)# rep stcn segment 2-5
Switch (conf-if)# rep block port 0009001818D68700 vlan all
Switch (conf-if)# rep preempt delay 60
Switch (conf-if)# rep lsl-age-timer 6000
Switch (conf-if)# end
 

次に、インターフェイスに外部 REP ネイバーがない場合に同じ設定を行う例を示します。

Switch# configure terminal
Switch (conf)# interface gigabitethernet1/0/1
Switch (conf-if)# rep segment 1 edge no-neighbor primary
Switch (conf-if)# rep stcn segment 2-5
Switch (conf-if)# rep block port 0009001818D68700 vlan all
Switch (conf-if)# rep preempt delay 60
Switch (conf-if)# rep lsl-age-timer 6000
 

次に、図 19-5 に示される VLAN ブロッキング コンフィギュレーションを設定する例を示します。代替ポートは、ネイバー オフセット番号が 4 であるネイバーです。手動プリエンプションのあと、VLAN 100 ~ 200 はこのポートでブロックされ、その他すべての VLAN はプライマリ エッジ ポート E1(ギガビット イーサネット ポート 1/0/1)でブロックされます。

Switch# configure terminal
Switch (conf)# interface gigabitethernet1/0/1
Switch (conf-if)# rep segment 1 edge primary
Switch (conf-if)# rep block port 4 vlan 100-200
Switch (conf-if)# end

図 19-5 VLAN ブロッキングの例

 

VLAN ロード バランシング用の手動プリエンプションの設定

プライマリ エッジ ポートで rep preempt delay seconds インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力してプリエンプション遅延時間を設定しない場合は、セグメントの VLAN ロード バランシングを手動でトリガーするデフォルト設定となります。手動で VLAN ロード バランシングをプリエンプトする前に、その他すべてのセグメント設定が完了していることを確認してください。 rep preempt segment segment-id コマンドを入力すると、プリエンプションによりネットワークが中断される場合があるため、コマンドが実行される前に、確認メッセージが表示されます。


) EoMPLS トラフィックを伝送するインターフェイス上では、VLAN ロード バランシングを設定しないでください。REP リング間の VLAN ロード バランシングにより、一部の EoMPLS トラフィックの転送が妨げられる可能性があります。


セグメント上で手動により VLAN ロード バランシングをトリガーするには、セグメントのプライマリ エッジ ポートがあるスイッチで、特権 EXEC モードから次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

rep preempt segment segment-id

セグメント上で手動により VLAN ロード バランシングをトリガーします。

コマンドは、実行する前に確認する必要があります。

ステップ 2

show rep topology

REP トポロジ情報を表示します。

REP に対する SNMP トラップの設定

REP 固有のトラップを送信して、SNMP サーバにリンクの動作状態の変更およびポート役割の変更を通知するようにスイッチを設定できます。REP トラップを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

snmp mib rep trap-rate value

スイッチで REP トラップの送信をイネーブルにして、毎秒送信されるトラップ数を設定します。指定できる範囲は 0 ~ 1000 です。デフォルト値は 0 です(制限はなく、トラップは発生するたびに送信されます)。

ステップ 3

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 4

show running-config

REP トラップ設定を確認します。

ステップ 5

copy running-config startup config

(任意)スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

トラップを削除するには、 no snmp mib rep trap-rate グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力します。

次に、REP トラップを毎秒 10 のレートで送信するようにスイッチを設定する例を示します。

Switch(config)# snmp mib rep trap-rate 10

REP のモニタリング

REP を監視するには、 表 19-1 の特権 EXEC コマンドを使用します。

 

表 19-1 REP モニタリング コマンド

コマンド
目的

show interface [ interface-id ] rep [ detail ]

特定のインターフェイスまたはすべてのインターフェイスの REP の設定およびステータスを表示します。

show rep topology [ segment segment_id ] [ archive ] [ detail ]

特定のセグメントのまたはすべてのセグメント(セグメント内のプライマリ エッジ ポートおよびセカンダリ エッジ ポートを含む)の REP トポロジ情報を表示します。